假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありません

BanG Dream! ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

『刀使ノ巫女』 ~『BanG Dream!』2期の柿本広大カントク作品ほか、2018年冬アニメ12本評!
『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~『BanG Dream!』2期の柿本広大カントクが副監督を務めた傑作アニメ!
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


[アニメ] ~全記事見出し一覧


 2019年9月13日(金)からアニメ映画『BanG Dream! FILM LIVE(バンドリ! フィルム・ライブ)』が公開記念! とカコつけて……。同作の前日譚たる深夜アニメ『BanG Dream!』(17年)&『BanG Dream! 2nd Season』(19年)評をアップ!――2022年4月15日(金)、続編劇場版『BanG Dream! FILM LIVE』(19年)評も追加アップ!――


『BanG Dream!』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

(文・T.SATO)
(2017年4月28日脱稿)


 『BanG Dream!』と書いて「バンドリ!」と読ませる。ガールズハンドを組む5人の美少女を描くアニメ。3次元でも声優たちが演奏し、大規模ライブも開催する。多数の出資者が集って広くウスく回収するのではなく、カードゲームのブシロードが主幹事で、かの会社の取り分を多めにするビジネスモデルのようだ――と思ったけど、天下の芸能プロダクション・ホリプロも「製作」に入っていましたネ(汗)――。


 昨2016年夏からあまたの深夜アニメの中CMの楽曲宣伝やアニメ化決定告知で、散々ぱらに露出してきた『バンドリ!』がついに真打ちのTVアニメ版にて登場!
 関東圏では東京MXが深夜ワクのみならず浅い時間帯でも再放送。テレビ神奈川テレビ埼玉、BSでもBS11(再放送もアリ)やBSフジのワクまで買いつけて、続く春からは冬アニメなのにMXとBS11では早くも再放送を開始(笑)。どんだけチカラを入れてんだヨ。


・美少女キャラ複数モノの定番で、主役のコは明るく元気で華(はな)も情もあり、少しオツムや語彙は足りないけど憎めない猫耳髪形のバカ少女でボーカル&ギターを担当
・サブヒロイン(?)は学力も語彙もあるけど、自意識過剰のテレ屋さんで自分を出して割り込んでいくのは苦手そうであり、集団不適応で浮いていたのか不登校気味でもあったけど、話し掛ければ早口で返してくる金髪ツインテールの質屋の娘でキーボードを担当
・いかにも内気そうでオドオドしてトロトロと甘ったるくしゃべっているオカッパのコがベース
・黒髪ロングヘアで一見クールそうでも、別にシニカルでもニヒルでもなく、性格はいたってフツーで言葉少なめな長身のコはギター
・実家がパン屋で家業のお手伝いもする茶髪ポニーテールの少々姉御ハダのコがドラム


 ……エッ、ドラマーのコは、同2017年冬季放映のモテ/非モテ問題を扱った、筆者もお気に入りのラブコメ深夜アニメ『政宗くんのリベンジ』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190909/p1)で、黒髪ロングを束ねたお嬢様メインヒロインを演じて主題歌も熱唱し、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(15年)の主役・島村卯月しまむら・うづき)も演じてたコだったの!? しかもこのコ、天下のホリプロ所属だったの!? ドラムまで叩けるの!?


 ……こんなヤサグレ度や不良性感度ゼロの健気な女のコたちが、キラキラやドキドキを求めてバンド活動するだなんて、生き方がちっともロックじゃないよネ!(爆)


 今から30数年も前(汗)の80年代中盤、「ロッキンオンJAPAN」誌などで当時の日本の若手ロッカーたちが上の世代の評論家や音楽ライターたちから「こんなのロックじゃないやい! 日本語の一音一音を音符の一音一音に乗せるな! コレじゃ歌謡ロックだ!」なぞと散々に批判されてたモノだけど、アレから幾星霜。
 ロックの衝撃はさらに目減りして、往時はトンガった怖いヤツらがやるのが定番だったのに、いつの間にやら学級でも中の上くらいのシャイさを残す連中が自らを変えるためにヤルものへと変質、ついにはカースト最底辺の我々ダサいオタも愛玩する「可愛いロック」に成り果ててしまって、コレでイイのかよ!?


 なーんてネ。筆者は別にロック至上主義者じゃないし、あんなの真のイミでの左翼や反逆ではなく、若者世代の中では強者のポジションにある連中が、表向きはラブ&ピースを唱えようとも、ヘナヘナとした性格弱者を威嚇してイキがってワルぶって虚栄心を満たすためにヤルものだと思っているので、昨今の堕落ぶりにはむしろ愉快痛快。


 なので、本作も安心して楽しむことができる。図々しいメインヒロインに付きまとわれてメーワクがってはいてもマンザラでもなく、質屋の蔵の地下室を練習部屋に提供して、マンザラをごまかすために顔を赤くして「違えーし!」「○○だっし!」を連発する金髪サブヒロインのお約束ツンデレも個人的には楽しい。


 部室や自宅でグダグダ会話してゴロゴロしたりお菓子喰ってるだけでロクに練習はしていないのに、イザとなるや神演奏を披露していた深夜アニメ『けいおん!』(09年)が大ヒットして、この世の無常(笑)を感じていた筆者は、楽器との出会いやライブハウスでの先達の演奏に衝撃を受けるとかメンバー探しや練習場所の確保などの一連をていねいに描いている本作に、本来あるべき『けいおん!』がココにある! という思いでもいる――『けいおん!』ファンの皆さまにはゴメンなさい(汗)――。


 今夏(2017年夏)にはもう日本武道館でのライブが開催決定! 同じくブシロード主導であった『探偵オペラ ミルキィホームズ』(10年)の武道館ライブと同様に、こんなモノになんでそんなに集客力があるのか、正直ナゾ過ぎるけど(汗)――いや、同時に痛快さも感じてはいます(笑)――。
TVアニメ「BanG Dream!」OP主題歌「ときめきエクスペリエンス!」

(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.69(17年5月4日発行))


『BanG Dream!』第1期・中後盤評

(2019年9月14日書き下ろし)


 いわゆる美少女キャラにかぎらず主要登場人物がふたりであれば、片方は熱血元気でもう片方はクールかおしとやかが、作劇の便宜やキャラ対比の面でも定番となる。
 しかし、3人以上の複数キャラ登場モノとなると、熱血猪突派やクール頭脳派はワキにまわって、センターに立つ主人公キャラを中庸の性格か、もしくは明るく元気でもキツさの域には達せさせずに、腕力や知性には欠けていても明るさや愛や癒しや場のなごみを与えることで、仲間や敵をもその人徳の力で癒していく、ある意味では東洋的・宗教的ともいえる方向性にて主人公を立てていくキャラ造形や作劇も定番となっている。


 多分、この手法をはじめて自覚的に実施したのが、古くは原作マンガ版ではなくTVアニメ版の方の『美少女戦士セーラームーン』(92年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20041105/p1)である。21世紀以降の女児向けアニメ「プリキュア」シリーズ(04年~・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201227/p1)でも、『Yes! プリキュア5(ファイブ)』(07年)以降の3~6人体制の作品の場合には、センターを務める主人公にこのような性格設定の少女を配置して、腕力や頭脳だけでも解決できない高次な諸問題や心理問題の解決はセンター少女の人徳に解決させることで、物語やテーマ的な豊穣さも達成させている。


 まぁ、そのような大上段の物語やテーマ的な達成ありきで、無為自然・無用の用・天真爛漫ハクチ少女が造形されていったワケではなく(笑)、ホントウはその真逆であって、まずは天真爛漫ハクチ少女がありきで、それを主人公らしく作劇的にも意味があるようにも立てていく方策をスタッフ各位が考えていったら、このような作劇&キャラクター造形パターンが確立されて、新たな定番となっていった……というのが事の真相だろうとは思うけど。
――もちろん『三国志』の主人公・劉備玄徳や、『項羽と劉邦』の劉邦など、腕力や頭脳などの才気や近代合理的な手腕には欠けるけど、人徳がある主人公というのは、2000年も前から史実としても存在するのは置いといて(笑)――


 女子高生が部活動としてアイドル活動を実施して覇を競い合う世界を描いたアイドルアニメ『ラブライブ!』(13年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1)や、元祖『アイドルマスター』(11年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150615/p1)のセンター主人公の美少女キャラもこのパターンであった。


 ちなみに、本作『BanG Dream!』第1期でも、『ラブライブ!』第1期の物語の終盤と同様に、主人公少女に失敗や試練を与えるかたちで少々の鬱屈を作り、それが解決されることで解放&成長のカタルシスにも満ち満ちたクライマックスを構築している。
 『BanG Dream!』1期の終盤の多少の独自性も云うならば、主人公少女には盲目的な「何かをヤリたい」という気持ちはたしかにあって、仲間も引っ張ってはきたけれど、実はメンバーの中では彼女が一番技量がナイことを、大ベテラン・小山茉美が演じるライブハウスの初老の域に達しているけど痩身で颯爽としつつも低音ハスキーボイスでしゃべるキビしい女オーナーに指摘されてしまって、彼女が審査するステージに立つ資格を得るオーディションに数回連続で落ち続けることで、主人公少女を自信喪失&発話・発声恐怖(!)へと陥(おとしい)れて、そこからの復活劇を見せてくれることになる!


 エエ~~ッ!? もっと脳天気でおバカなアニメだと思っていたのにィ~(笑)。
 いやぁ筆者個人にとってはウェルカムな見応えのある展開だったけれども、『ラブライブ!』第1期終盤の主人公少女の試練でさえ、「そんなのは不要だ! 鬱アニメだ! 美少女たちのキャッキャウフフだけがあればイイんだよ!!」という批判が若いアニオタ間ではまかり通っていた昨今、セールス的には大丈夫なのであろうか!? と心配もしてしまったけれども(汗)――単なる神経質なノイジー・マイノリティーの意見であり、彼らはサイレント・マジョリティーではなかった?――。


――元気さだけが取り柄で技量がナイことに悩むのとは正反対に、シリーズ前作との差別化による弊害か、自身が端正にすぎて無個性であることに美少女キャラが悩んだ作品としては、奇しくも本作のドラマーの娘を演じた声優さんが新主人公少女を演じていた『アイドルマスター シンデレラガールズ』(15年)終盤なども思い出す。コレなども作り手側がキャラ造形の弱点に気付いて、逆にそこを真正面から堀り下げることで肉付け、アイデンティティ・クライシスのドラマも構築してみせようとした……といったところかと憶測するのだが――


 順番は前後するけど、第1期中盤では最後の加入メンバー、パン屋の娘でドラマー経験者の娘が、主人公たちのバンドに加入するか否かの葛藤でドラマを構築していく。そのドラマも二段構えである。母親が心臓が弱くて過去にも救急車や病院のお世話になっており、自宅を極力留守にはしたくない、家事も母親任せではなく自分が主導したいという気持ち&事情。加えて、過去に参加していた別のバンドで母の病気のことでメーワクをかけた末に脱退したことから、今さら新たなバンドに参加するだなんて彼らに顔向けができないという気持ち。
 この二重の葛藤から単調ではないドラマを構築していくけど、もちろん我らが主人公たちのバンドに彼女が加入するのはこの作品の既定路線でもあって、最終的にも加入してくれなかったらそれこそ看板倒れの詐欺である(笑)。ならばそこで、最終的なオチはミエミエでも説得力のある加入ドラマが展開されてくれるのであれば、我々視聴者もナットクして、彼女のことをも応援したくなるワケだ。


 詳細は本作を未見の読者にはネタバレに過ぎるので端折(はしょ)るけど、いろいろあって過去に参加していた別バンドのメンバー少女たちまで登場させて、最後には彼女たちも背中を押してくれて、パン屋の娘の代わりに参加した新ドラマーのコからも緊急でステッキを貸与されるダメ押しで、土壇場で駆けつけた高校の文化祭でのライブに参加もできて、テーマ的には過去の仲間たちからも認められて託されたことが表象されるビジュアル演出の一連も実に泣かせてくれるのであった……。


 本作でもアイドル部アニメ『ラブライブ!』シリーズや戦車部アニメ『ガールズ&パンツァー』(12年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190622/p1)に合唱部アニメ『TARI TARI』(12年)や吹奏楽部の『ハルチカ』実写映画版(17年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201011/p1)や、『ウルトラマンメビウス』(06年)#41「思い出の先生」(中学教師も兼任していた往年のウルトラマン80(エイティ)客演編・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070218/p1)などとも同様に、コレはコレで切迫感を出すための「お約束」「歌舞伎的様式美」とも化している「廃校」や「廃部」の危機といったタイムリミット要素を導入し、地元のガールズバンドたちの憧れの聖地でもあるライブハウスの閉鎖が間近に迫っているという中盤で明かされる新事実で、ビターさ・ニガ味も出していく。


 もちろんドラマやテーマがいろいろあっても、このテの音楽アニメは最後に、本作の場合であれば手書きではなくセル画ライクな3D-CGで描かれる美麗な「楽曲シーン」が最大限に盛り上がるための前段・前菜・お膳立て・助走台として、ドラマやテーマが配置されてはいるのだけれども、だとしたらなおのこと、本作はパーツ・パーツがうまく配置されており、楽曲シーンを各キャラの「心情」や「信念」や「動機」も込みで盛り上げることもできていたといってもイイと思う。
――いやまぁ、本作が特段で優れていたワケではなく、『ラブライブ!』シリーズなどの歌唱ライブシーンなども含めて、近年のその方面のジャンル作品群はそのへんはイイ意味で多分に自覚的で技巧的にも構築されていて、たいがい成功もしているとは思いますけど(笑)――


『BanG Dream! 2nd Season』

(2019年9月14日書き下ろし)


 『BanG Dream!』(第1期)が放映開始の2017年1月から2年後の2019年1月、第1期の1年後を舞台に高校1年生から高校2年生に進学した『BanG Dream! 2nd Season』(19年)の放映が開始された。


 『BanG Dream!』(第1期)は、同じくブシロード主導で2.5次元舞台とも連動した深夜アニメ『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190728/p1)の高予算・高品質でアクション場面でもヌルヌル動く作品などとも比すると、失礼ながら作画クオリティ的にはやや低予算・低作画でイマイチという出来ではあった――ただしドラマ的には面白いので、個人的には作画面を大きな不満としないけど――。


 『BanG Dream! 2nd Season』ではライブシーンや楽器の演奏シーンのみならず、全編をセル画ライクな3D-CGアニメ作品として製作されることが先に公表された。「エッ!?」と思いつつも、3D-CGアニメ制作会社はかの「サンジゲン」であるとも発表!


 「サンジゲン」といえば、旧日本海軍の巨大戦艦や潜水艦の姿を模したナゾの侵略者の精神部分が美少女型の萌えキャラとしても実体化して(笑)、人類との攻防を繰り広げたり、その一部は徐々に人間という存在の「人間性」それ自体に引かれて人間のために戦うように寝返っていく深夜アニメ『蒼(あお)き鋼(はがね)のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190922/p1)という、艦船メカバトル・美少女萌え・ドラマ性・作品人気といった4大要素も同時に達成してみせた製作会社でもあったのだ。
 ハズかしながら当方は同作を何の予備知識もなく観ていたので、その艦船バトル部分はともかく人間キャラのパートまでもが3D-CGであるとは当初は気付かずに、数話目にして艦船美少女が女児向け魔法少女アニメの変身シーンのようにムダに360度グルグル回転の回り込みで変身する、のちのちバンクフィルムとして流用するでもないムダに豪華なワンカットで、初めて本作が全編3D-CGアニメであったと気付かされるくらいにナチュラルな仕上がりの作品でもあったのだから、「サンジゲン」のクオリティは太鼓判を押してもイイのである――いやまぁ、一介のキモオタに過ぎない筆者個人の「見る目」を基準にしても説得力はナイけども(汗)――
 巨大ロボットアニメ『機動戦士ガンダムOO(ダブルオー)』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100920/p1)などをはじめ、かつてはCGで描かれたエフェクトやメカロボにクルマや電車などの動作だけを担当している下請け会社のイメージであった会社さんが、近年では元請けとしてアニメ制作まで担当してしまうとは隔世の感でもある……。


 まぁ、細かい部分での違和感を顕微鏡で拡大したように過剰に気にする御仁がいるのもわかるし、そーいう感慨を一概には否定もしないけど、手書きでも作画が崩れて演技や抒情性などの表現が不充分となってしまうようなアニメとして堕してしまうくらいであるのならば、セル画ライクな3D-CGアニメの方が常に平均以上の映像クオリティを達成できるのであるから、アニメ業界の全部と云わずとも半数はこのCG映像表現の方向に進むということでイイのではなかろうか?(オズオズ・汗)


 その『蒼き鋼のアルペジオ』で助監督を務めて――実写作品で云うところの下っ端・使いっ走りとしてのAD(アシスタント・ディレクター)のイメージではなく、「助」というよりも「副監督」といったポジションなのだろうと憶測――、昨2018年には世間的にはイロモノでも個人的にはよくできた大傑作だと思った刀剣美少女アニメ刀使ノ巫女(とじのみこ)』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190908/p1)でも初監督にして良作を仕上げた柿本広大(かきもと・こうだい)が、本作の監督としても登板する。


 この『2nd Season』については、同一世界で別のあまたの女性バンドたち――ロゼリアパステルパレット・アフターグロウ・ハローハッピーワールドなどなど――が、すでにゲーム版や番外編短編アニメシリーズ『ガルパ☆ピコ』(18年)などでも活躍していたことを織り込んで、『アベンジャーズ』(12年~・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190617/p1)で『ジャスティス・リーグ』(17年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20171125/p1)で『スーパーヒーロー大戦』(12年~・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201115/p1)で『プリキュア オールスターズ』(09年~)な作品世界としても構築されて登場している。


 しかし、コレらの主人公チームとは別の女性バンドたちについては、「みんな、もう知ってるよね!?」的にあまり説明がなされない状態で登場!(ヒエ~~~っっ!!!・汗) まとめてお団子状態になって区別が付かない状態で一挙に一斉に登場するのではなく、一応は各話ごとに分けて登場するし、元からビジュアル・ルックス・楽曲的にも、黒系衣服のチョイ悪・ヒラヒラフリフリ淡色ドレス・ポップでライトなチョイ悪2・赤い巨大なシルクハットをかぶったお揃いで紅白のミニスカ制服で行進するブラスバンド部みたいな色物バンド(笑)といった描き分けはできているので、ワケわかめになることはナイのだけれども。


 それでもって、前作とは打って変わった潤沢な予算で、各話のゲストの女性バンドも美麗な演奏&歌唱シーンを長尺でじっくり魅せてくれるけど、それがために我らが主人公チームである「ポッピンQ」ならぬ「Poppin’Party」の面々の影がウスく見えてしまうところが少々ひっかかる。


・ボーカル主人公少女はバンドA
・キーボード少女はバンドB
・ベース少女はバンドC
・ドラム少女はバンドD


みたいな感じで、主人公側も漫然とヨソのバンド少女たちとも友人関係にあるのだ! ということではなく、ご都合主義でも作りモノめいていても、メインの「Poppin’Party」の各々のキャラひとりずつに1バンドずつ、因縁の濃淡・執着・鏡像などを作る感じでヨソのバンドとの接点を作っていった方が、主人公側の個々のメンバーも友人バンド連のキャラも相互に立ってきて、描き分けや響き合いなども描いていけたのではないのかとも思うけど。完成作品を観るかぎりでは、同じ空間で共演していても、主人公少女たちとゲストバンド少女たちの抱えている内的主題がややスレ違っているようにも思えてしまうので……(汗)。


 シリーズ前半ではそんなモヤモヤした感じがあったけど、後半では黒髪ロングのギター少女・おたえちゃんこと花園たえがヨソのバンド――「レイズ・ア・スイレン」なるガールズ・バンド――に誘われてサポートで手伝うことになって、コレは脱退のフラグ・伏線かとメンバー間にササッと緊張・心配・不安が走ったところから、『BanG Dream!』第1期的な作品空気やドラマ性をも回復させていく。
 実力派ガールズバンドのスキルやマジ度合いに刺激を受けて、自身も成長を遂げたいという想い。当のバンドのライブと自身のバンドの高校での文化祭ライブのバッティング。懊悩。その調整&両立。しかして失敗……(爆)。


 その悔恨をバネにしたメンバー間での和解劇&結束劇も描いて、最終回では主人公バンドが主催するゲストバンドも集めた合同ライブで、美麗な楽曲シーンを連発して大団円へと持っていく……。


――主人公集団である東北地方のローカルアイドル上がりの中堅アイドルグループ以外の別グループたち(AKB48もどきの超巨大アイドル集団や、その地方支部へ左遷された末に脱退して独立したライバル少女や、各地のローカルアイドルたちに、勃興してきたバーチャルアイドル)のライブシーンも並走させることで、全存在の全肯定をも目論んだとおぼしきアイドルアニメ『WakeUp,Girls! 新章』(17年)最終回などでも見られた手法ではある……。類似しているからダメだと云っているワケではナイので念のため。類似していてもイイものはイイ! その作劇的な技巧には普遍性すらあるのだ! という意味での引用・言及です!――


 そして、2019年の夏~秋にかけては、かの因縁(?)の「ロッキンオンJAPAN」誌主催の日本最大の野外ロックフェスティバル「rockin'on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019」や、泉谷しげる発起人の『阿蘇ロック・フェスティバル2019 in 北九州』にも、3次元存在(笑)として我らがPoppin’Partyが出演! 35年近い歳月にわたる闘争(?)はついにオタク的感性の勝利で決着したのであったのだ……。


――我ながらホントかよ?(汗) たしかに歳を喰ったロック野郎の連中間の過半でも「ロック至上主義」はとっくに相対化はされているだろうけど、大物の余裕から来る余技としてのイロモノ扱いでのゲスト枠に過ぎないよネ?(笑)――
Bang Dream!: 2nd Season [Blu-ray]

(了)
(初出・当該ブログ記事)


アニメ映画『BanG Dream! FILM LIVE(バンドリ! フィルム・ライブ)』

(2019年12月15日脱稿)


 ほとんどすべての深夜アニメのスポンサーを務める勢いのカードゲーム会社・ブシロードが、自社でも『アイドルマスター』『ラブライブ!』などの美少女多数登場のアイドルアニメを作って3次元での声優によるライブでも稼ごうとしたのか、趣向をアイドルではなく女子高生ガールズバンドに変えて、声優たちが3次元でもエレキやベースにドラムやキーボードでライブを繰り広げたTVアニメ『BanG Dream!(バンドリ!)』(17・19年)の続編劇場版。
 来年2020年冬季にはTVアニメ第3期も控えている相応の人気作だが、本作の公開館数を見るにその人気は、同時期に劇場版が公開されたTVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211108/p1)や『この素晴らしい世界に祝福を!』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210912/p1)ほどではナイようだ?


 アイドルアニメではなく、同じく女子高生ガールズバンドを描いた10年前の大ヒット深夜アニメ『けいおん!』(09年)の二番煎じだとの見方ももちろん正しいけど、アチラは歌や音楽より美少女のゆるわふな日常を魅せることに主眼があり(多分)、ロクに練習もせず部室や自宅でグダグダゴロゴロしているだけなのにイザとなるや神演奏を披露するデタラメな作品で、最低限の物語的な結構すら満たしていないように思えて、筆者個人の評価は低い――スキな方々にはゴメンなさい(汗)――。


 メンバー集めや地道な練習に、最後に加入するも当初は参加を躊躇するドラマー少女の家庭の事情(病身の母)に、ライブハウスでの演奏を許可されるために受けたオーディションでの主人公少女の自信喪失――発話・発声恐怖症になってしまう!――からの再起などを描いたTVアニメ第1期。
 すでにゲーム等でお披露目されていた別の複数のガールズバンドとの共演連発を前半に、他バンドの応援にメンバーのひとりが参加したことから「すわ脱退か?」との緊張・不安で後半のドラマを構築したTVアニメ第2期。本作は意外とマジメな作りでもあったのだ。


 そんな本作の劇場版なのだがナンと! 確信犯でウリのドラマを排除。説明もヌキに全編を野外ライブとして、主人公バンドや別の複数のガールズバンドを順番に登場させ、それぞれ4曲ずつほど新曲&耳に覚えのある楽曲を披露していくだけの作品なのであった――実は『マクロス7(セブン)』(94年)#1(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080930/p1)などの四半世紀も前のアニメに前例はあるけれど、それを想起するアニメファンも今や極少であろう(笑)――。そーいう意味でも閉じたファンムービーとしての作り方以外の何者でもないハズなのだけど……。


ナチュラルな主人公バンド
・チョイ悪のゴスロリ風バンド
パステルな衣装で少女性を押し出したバンド
・チョイ悪バンドPART2
ブラスバンド部みたいな色物バンド(笑)


 彼女らの個性も明瞭で、楽曲の曲調もそれらに合わせており、何より曲の合間に彼女らが自己紹介がてら「らしい」トークも放つことで、一見さんが観ても理解ができて、TV本編の全体像も仄見(ほのみ)えて、本作を起点に前日談たるTVアニメ本編を観てもイイかも! と思わせるだけのパワーがある作品に仕上がったのではなかろうか?


 一応の終幕のあと、楽屋でメンバーかスタッフの誰かがスマホで撮影した体の映像で、ハイタッチやしばしの休憩や水分補給するも会話内容は聞こえてこない映像も、実に多幸感にあふれている。
 最後はこのテのライブの大昔からのお約束のアンコールで、おなじみの楽曲を披露するも、そこにTVアニメ版の回想シーンも挿入されると、もうダメだ。涙腺が決壊してしまう(笑)。


 心の底から観て良かった。面白かった。もう一度観たいと思うのであった。
BanG Dream! FILM LIVE

(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.76(19年12月28日発行)所収)


[関連記事] ~『BanG Dream!』2期の柿本広大カントク作品!

刀使ノ巫女(とじのみこ)』 ~『BanG Dream!』2期の柿本広大カントク作品ほか、2018年冬アニメ12本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190908/p1

『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~『BanG Dream!』2期の柿本広大カントクが副監督を務めた傑作アニメ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190922/p1


[関連記事]

ラブライブ!』・『Wake Up,Girls!』・『アイドルマスター』 2013~14年3大アイドルアニメ評!

d.hatena.ne.jp

ラブライブ! School Idol Project』(第1期) ~2013年冬アニメ評!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1

ラブライブ! School Idol Project』(第2期) ~2014年春アニメ評!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1

ラブライブ! The School Idol Movie』 ~世紀の傑作!? それとも駄作!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160709/p1

ラブライブ!サンシャイン!!』 & 後日談劇場版『ラブライブ!サンシャイン!! Over the Rainbow』 ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見

katoku99.hatenablog.com

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

katoku99.hatenablog.com

『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『音楽少女』『Re:ステージ!ドリームデイズ♪』 ~アイドルアニメの変化球・テーマ的多様化!

katoku99.hatenablog.com

『IDOLY PRIDE』『ゲキドル』・『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』・『おちこぼれフルーツタルト』 2020~21年5大アイドルアニメ評!

katoku99.hatenablog.com

BanG Dream!バンドリ!)』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190915/p1(当該記事)

『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』 ~声優がミュージカルも熱演するけど傑作か!? 賛否合評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190728/p1

マクロスΔ(デルタ)』&『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年) ~昨今のアイドルアニメを真正面から内破すべきだった!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1

『WHITE ALBUM 2』 ~男女高校生軽音バンド・「冴えカノ」原作者が自ら手懸けた悲恋物語の埋もれた大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191115/p1



#アニメ感想 #バンドリ
総括『BanG Dream!』1~2期・再放送終了記念とカコつけて!
#バンドリ #ガルパ #BanGDream #PopinParty #戸山香澄 #市ヶ谷有咲 #山吹沙綾
BanG Dream!』和製・可愛いロックの勝利! 1期再放送・終了記念!
#バンドリ #ガルパ #BanGDream #PopinParty #バンドリ2期 #BanGDreamFILMLIVE
BanG Dream!』和製・可愛いロックの勝利! 2期再放送・終了記念!
#バンドリ #ガルパ #BanGDream #PopinParty #バンドリ2期 #BanGDreamFILMLIVE



[アニメ] ~全記事見出し一覧
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 往時は人間味に欠ける脇役だった学級委員や優等生キャラの地位向上!?

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 ~ほか、私的には豊作だった2018年冬アニメ12本評!
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


[アニメ] ~全記事見出し一覧


 2019年9月6日(金)から実写映画版『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』が公開記念! とカコつけて……。
 深夜アニメ版『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』(19年)評をアップ!


かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』 ~往時は人間味に欠ける脇役だった学級委員や優等生キャラの地位向上!?

(文・T.SATO)
(2019年4月27日脱稿)


 眉目秀麗・成績優秀なサラサラヘアの生徒会長男子クン&黒髪ショートの生徒会副会長のお嬢さまが、互いにまぁまぁ相思相愛なのに、ヘンに自意識過剰でプライドが高いばかりにスナオになれず、自分から先に告白してはお株が下がる、尻に敷かれてしまうからと(笑)、相手に先に告白させよう、あるいは自分の方が上位に立ってマウント・ポジションを取ろうと駆け引きして、一勝一敗・一引き分けを延々と続けていく悲喜劇を見せるラブコメ(?)作品。


 こう書くと、彼らが狡猾な性格類型だと誤解する御仁もいるやもしれないけど、むしろ両者は善人であり弱い個人が自身を守るために、他人に迷惑をかけない範疇で自身を鎧(よろ)っているといった塩梅(あんばい)だ。


 実に面白いけど、オッサン的にはこーいう作品を観ると隔世の感をいだいてしまう。だって、かつての学園モノにおける優等生や学級委員キャラは、勉強だけはできるけど人間味には欠けるイヤミな悪役ポジションを与えられて、チョイ悪だけれども人間味のある愛され主役級キャラの引き立て役に過ぎなかったのだモノ。


 まぁそれはそれで、級長が君臨していた大むかしには――そんな時代が実在したのかも疑問だが――アンチテーゼとしての意味があったのやもしれない。
 しかしそれが行き過ぎて、現実でも学級委員キャラやマジメくんは学校内でもカッコ悪い存在として扱われ、それを自覚している彼らは人間味やキャラがウスいことに悩むハメとなり、自身のアイデンティティに不安をいだくことで、自信を持って成熟していくことが叶わなかったりもする。
――このへんは30年弱も前に『「まじめ」の崩壊 平成日本の若者たち』(91年・サイマル出版・ISBN:4377308882)なる書籍ですでに指摘されており、学級運営の困難化や生徒会の成り手の特に男子の減少等々、その分水嶺は1970年代後半だという――


 そのへんにも結果的にスポットを当ててきたのが我らがオタクジャンルで、ロボットアニメ『機動戦士ガンダム』(79年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19990801/p1)の主人公・アムロ少年や、女児向けアニメ『美少女戦士セーラームーン』(92年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20041105/p1)のセーラーマーキュリーこと水野亜美、同じくロボットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20110827/p1)の主人公・シンジ少年やヒロイン・綾波レイ、『涼宮ハルヒの憂鬱』(03年・06年に深夜アニメ化)の平熱な男子高校生主人公クンの知的で自己分析チックで饒舌な内面モノローグを経て、もっと露悪的に自身はコミュ力が低くて世間で主流のスポーツや音楽に服飾や髪型などのモテ趣味には関心がナイこともあってか友人が少ない、どころかそもそも友人がいない(ひとり)ボッチであることをハッキリ認めて、それすら乾いた自虐笑いとすることでせめてもの救いとする、ネジくれたボッチ作品群が隆盛するまでに進展している。


 本作がそのストレートな延長線上にあるとはいえないけど、少年マンガの王道の熱血元気少年とは異なる性格類型である以上は、内向的なオタク向け作品の主人公の性格類型の分岐、隣接した亜種といったところか?


 ただまぁこの手法は、角川書店芳文社一迅社などのオタク系ラノベやマンガに留まって、平均的な健全で野蛮(笑)な男のコたちの大勢が読む週刊少年マンガ誌にまで浸透することはナイであろうと思っていたのだが。
 よりにもよってヤンキー粗暴なイメージがある『ヤングジャンプ』誌でかようなマンガが連載されていたとは――『少年ジャンプ』でも頭脳明晰な冷徹高校生が主人公であった『デスノート』(03年・06年に深夜アニメ化)という突然変異も往時あったけど――。


 オタクの我が世の春は近い!?(多分それはナイ・汗)



 なお、会長と女副会長の生徒会室での頭脳戦を見守る、ゆるふわピンク髪の書記の女子のボケ具合も実にイイ味出している。


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.74(19年5月4日発行))



センチメンタルクライシス(期間生産限定盤)(DVD付)(特典なし)

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~1(完全生産限定版) [Blu-ray]
#アニメ感想 #かぐや様 #かぐや様は告らせたい #かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳


[関連記事] ~TVアニメ評!

2021~19年アニメ評! 『古見さんは、コミュ症です。』『川柳少女』『ひとりぼっちの○○生活』 ~コミュ力弱者の女子を描いた3作の成否(笑)を問い詰める!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220717/p1

2021~19年アニメ評! 『五等分の花嫁』(1&2期) ~ベタでも高みに到達。告白された男子側でなく女子側の恋情で胸キュンさせる

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220329/p1

2021~18年アニメ評! 『からかい上手の高木さん』『上野さんは不器用』『宇崎ちゃんは遊びたい!』『イジらないで、長瀞さん』 ~女子の方からカマってくれる、高木さん系アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210516/p1


2021年秋アニメ評! 『境界戦機』『メガトン級ムサシ』『マブラヴ オルタネイティヴ』『サクガン』『逆転世界ノ電池少女』『闘神機ジーズフレーム』『蒼穹のファフナー THE BEYOND』『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 ~2021年秋8大ロボットアニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20221030/P1


2020~21年5大アイドルアニメ評! 『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』『ゲキドル』・『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』・『おちこぼれフルーツタルト』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220410/p1

2020~15年アニメ評! 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』『ようこそ実力至上主義の教室へ』『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』『月がきれい』『俺を好きなのはお前だけかよ』『弱キャラ友崎くん』 ~コミュ力弱者の男子を禁欲・老獪なヒーローとして美化した6作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220724/p1


2020年秋アニメ評! 『ひぐらしのなく頃に 業』『無能なナナ』『憂国のモリアーティ』『禍つヴァールハイト -ZUERST-』『池袋ウェストゲートパーク』『NOBLESSE -ノブレス-』『アクダマドライブ』『100万の命の上に俺は立っている』『魔女の旅々』 ~シブめの良作が豊作の2020年秋アニメ9本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220910/p1

2020年秋アニメ評! 『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』『戦翼のシグルドリーヴァ』 ~同工異曲のメカ×美少女モノでも、活劇的爽快感の有無や相違はドコに起因するのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220821/p1

2020年秋アニメ評! 『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220403/p1

2020年夏アニメ評! 『宇崎ちゃんは遊びたい!』 ~オタクvsフェミニズム論争史を炎上作品のアニメ化から俯瞰する!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200802/p1

2020年春アニメ評! 『文豪とアルケミスト ~審判ノ歯車~』『啄木鳥探偵處』『文豪ストレイドッグス』 ~文豪イケメン化作品でも侮れない3大文豪アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220213/p1

2020年冬アニメ評! 『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』 ~『まどマギ』が「特撮」から受けた影響&与えた影響!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200329/p1

2020年冬アニメ評! 『異種族レビュアーズ』 ~異世界性風俗を描いたアニメで、性風俗の是非を考える!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200327/p1

2020年冬アニメ評! 『映像研には手を出すな!』 ~イマイチ! 生産型オタサークルを描くも不発に思える私的理由

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200325/p1

2020年冬アニメ評! 『ヒーリングっど♥プリキュア』終盤評 ~美少年敵幹部の命乞いを拒絶した主人公をドー見る! 賞揚しつつも唯一絶対の解とはしない!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220928/p1


2020~19年アニメ評! 『ダンベル何キロ持てる?』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』 ~ファイルーズあい主演のアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210418/p1

2020~19年アニメ評! 『私に天使が舞い降りた!』『うちのメイドがウザすぎる!』『となりの吸血鬼さん』 ~幼女萌えを百合だと云い募って偽装(笑)する3大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220710/p1

2020~18年アニメ評! 『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『音楽少女』『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』 ~アイドルアニメの変化球・テーマ的多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200621/p1

2020~13年アニメ評! 『はたらく魔王さま!』『魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』『まおゆう魔王勇者』『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』『百錬の覇王と聖約の戦乙女(ヴァルキュリア)』 ~変化球の「魔王」が主役の作品群まで定着&多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201206/p1


2019年秋アニメ評! 『アズールレーン』 ~中国版『艦これ』を楽しむ日本人オタクに一喜一憂!?(はしないけど序盤は良作だと思う・笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191027/p1

2019年秋アニメ評! 『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』『私、能力は平均値でって言ったよね!』『旗揚!けものみち』 ~2019秋アニメ・異世界転移モノの奇抜作が大漁!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191030/p1

2019年夏アニメ評! 『Dr.STONE』『手品先輩』『彼方のアストラ』『かつて神だった獣たちへ』『炎炎ノ消防隊』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』 ~2019年夏の漫画原作アニメ6本から世相を透かし見る!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210411/p1

2019年春夏アニメ評! 『ノブナガ先生の幼な妻』『胡蝶綺 ~若き信長~』『織田シナモン信長』 ~信長の正妻・濃姫が登場するアニメ2本他! 『超可動ガール1/6』『女子かう生』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210404/p1

2019年冬アニメ評! 『五等分の花嫁』『ドメスティックな彼女』 ~陰陽対極の恋愛劇! 少年マガジン連載漫画の同季アニメ化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201018/p1

2019年冬アニメ評! 『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』 ~往時は人間味に欠ける脇役だった学級委員や優等生キャラの地位向上!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190912/p1(当該記事)

2019年冬アニメ評! 『スター☆トゥインクルプリキュア』 ~日本人・ハーフ・宇宙人の混成プリキュアvs妖怪型異星人軍団! 敵も味方も亡国遺民の相互理解のカギは宇宙編ではなく日常編!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191107/p1


2019~17年アニメ評! 『異世界かるてっと』 ~インター・ユニバースの原典『幼女戦記』『映画 この素晴らしい世界に祝福を!-紅伝説-』『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』『盾の勇者の成り上がり』『劇場版 幼女戦記』評 ~グローバリズムよりもインターナショナリズムであるべきだ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210912/p1

2019~16年アニメ評! 『ブレイブウィッチーズ』『ガーリー・エアフォース』『荒野のコトブキ飛行隊』『終末のイゼッタ』 ~美少女×戦闘機×銃器のアニメ四者四様!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201101/p1

2019~15年アニメ評! 『純潔のマリア』『リヴィジョンズ』『ID-O』『コードギアス 復活のルルーシュ』 ~谷口悟朗監督作品アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210502/p1

2019~13年アニメ評! 『せいぜいがんばれ! 魔法少女くるみ』『魔法少女 俺』『魔法少女特殊戦あすか』『魔法少女サイト』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』……『まちカドまぞく』 ~爛熟・多様化・変化球、看板だけ「魔法少女」でも良作の数々!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201122/p1


2018~19年アニメ評! 『女子高生の無駄づかい』『ちおちゃんの通学路』 ~カースト「中の下」の非・美少女が主役となれる時代!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200301/p1

2018~19年アニメ評! 『7SEEDS』『A.I.C.O. Incarnation』 ~NETFLIXお下がりアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210509/p1

2018年3大百合アニメ評! 『あさがおと加瀬さん。』『やがて君になる』『citrus(シトラス)』 ~細分化する百合とは何ぞや!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191208/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』前半評 ~リアルというよりナチュラル! 脚本より演出主導の作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181125/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』総括 ~稚気ある玩具販促番組的なシリーズ構成! 高次な青春群像・ぼっちアニメでもある大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190529/p1

2018年秋アニメ評! 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』#1~10(第一章~第三章) ~戦争モノの本質とは!? 愛をも相対視する40年後のリメイク!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181208/p1

2018年秋アニメ評! 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 ~ぼっちラブコメだけど、テレ隠しに乾いたSFテイストをブレンド

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190706/p1

2018年秋アニメ評! 『ゴブリンスレイヤー』 ~レイプに売春まで!? 周縁のまつろわぬ民は常に憐れで正義なのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200209/p1

2018年夏アニメ評! 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』 ~声優がミュージカルも熱演するけど傑作か!? 賛否合評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190728/p1

2018年春アニメ評! 『ヲタクに恋は難しい』 ~こんなのオタじゃない!? リア充オタの出現。オタの変質と解体(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200216/p1

2017~18年アニメ評! 『魔法使いの嫁』『色づく世界の明日から』 ~魔法使い少女にコミュ力弱者のボッチ風味を加味した良作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201129/p1

2017~18年アニメ評! 『異世界食堂』『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』『かくりよの宿飯』 ~西欧風異世界×現代日本の食 その接合は成功しているか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211205/p1


2017年秋アニメ評! 『結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章-』 ~世評はともかく、コレ見よがしの段取りチックな鬱展開だと私見(汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190926/p1

2017年夏秋アニメ評! 『はじめてのギャル』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』 ~オタの敵・ギャルやビッチのオタ向け作品での料理方法!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201220/p1

2017年夏アニメ評! 『ようこそ実力至上主義の教室へ』1期・総括 ~コミュ力弱者がサバイブするための必要悪としての権謀術数とは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220925/p1

2017年夏アニメ評! 『地獄少女 宵伽(よいのとぎ)』 ~SNSイジメの#1から、イジメ問題の理知的解決策を参照する

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191201/p1

2017年春アニメ評! 『冴えない彼女の育てかた♭(フラット)』 ~低劣な萌えアニメに見えて、オタの創作欲求の業を美少女たちに代入した生産型オタサークルを描く大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191117/p1

2017年春アニメ評! 『正解するカド KADO: The Right Answer』 ~40次元の超知性体が3次元に干渉する本格SFアニメ。高次元を材としたアニメが本作前後に4作も!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190929/p1

2017年春アニメ評! 『ID-0(アイ・ディー・ゼロ)』 ~谷口悟朗×黒田洋介×サンジゲン! 円盤売上爆死でも、宇宙SF・巨大ロボットアニメの良作だと私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190924/p1

2017年春アニメ評! 『ゼロから始める魔法の書』 ~ロリ娘・白虎獣人・黒幕悪役が、人間×魔女×獣人の三つ巴の異世界抗争を高踏禅問答で解決する傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191128/p1

2017年冬アニメ評! 『幼女戦記』 ~異世界近代での旧独vs連合国! 新自由主義者魔法少女vs信仰を強制する造物主!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190304/p1

2017年冬アニメ評! 『BanG Dream!バンドリ!)』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190915/p1

2016~18年アニメ評! 『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~』1期&2期、映画『怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210919/p1

2016~18年アニメ評! 『チア男子!!』『アニマエール』『風が強く吹いている』 ~チア男女やマラソン部を描いたアニメの相似と相違!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190603/p1

2016~17年アニメ評! 『くまみこ』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『ネト充のススメ』 ~コミュ症女子を描いた3作品の成否は!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201213/p1


2016年夏アニメ評! 『ラブライブ!サンシャイン!!』 & 後日談映画『ラブライブ!サンシャイン!! Over the Rainbow』(19年) ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200628/p1

2016年夏アニメ中間評! 『ももくり』『この美術部には問題がある!』『チア男子!!』『初恋モンスター』『Rewrite』『ReLIFE』『orange』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160903/p1

2016年春アニメ評! 『迷家マヨイガ-』 ~現実世界からの脱走兵30人! 水島努×岡田麿里が組んでも不人気に終わった同作を絶賛擁護する!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190630/p1

2016年春アニメ評! 『マクロスΔ(デルタ)』&『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年) ~昨今のアイドルアニメを真正面から内破すべきだった!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1


2015~16年アニメ評! 『それが声優!』『ガーリッシュ ナンバー』 ~新人女性声優たちを描くも、地味女子・ワガママ女子を主役に据えた2大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220703/p1

2015~16年アニメ評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』1期&2期  ~ネトウヨ作品か!? 左右双方に喧嘩か!? 異世界・異文化との外交・民政!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211010/p1


2015年秋アニメ評! 『ワンパンマン』 ~ヒーロー大集合世界における最強ヒーローの倦怠・無欲・メタ正義・人格力!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190303/p1

2015年秋アニメ評! 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』 往年の国産ヒーローのアレンジ存在たちが番組を越境して共闘するメタ・ヒーロー作品だけれども…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190302/p1

2015年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 ~長井龍雪岡田麿里でも「あの花」「ここさけ」とは似ても似つかぬ少年ギャング集団の成り上がり作品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191105/p1

2015年夏アニメ中間評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』『六花の勇者』『おくさまが生徒会長!』『干物妹!うまるちゃん』『実は私は』『下ネタという概念が存在しない退屈な世界

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150901/p1

2015年春アニメ評! 『響け!ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160504/p1

2015年冬アニメ評! 『SHIROBAKO』(後半第2クール) ~アニメ制作をめぐる大群像劇が感涙の着地!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160103/p1


2014年秋アニメ評! 『SHIROBAKO』(前半第1クール) ~アニメ制作の舞台裏を描く大傑作爆誕

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151202/p1

2014年秋アニメ評! 『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(ロンド)』 ~ガンダムSEEDの福田監督が放つ逆「アナ雪」! 女囚部隊に没落した元・王女が主役のロボットアニメの悪趣味快作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191222/p1

2014年秋アニメ評! 『ガンダム Gのレコンギスタ』 ~富野監督降臨。持続可能な中世的停滞を選択した遠未来。しかしその作劇的な出来栄えは?(富野信者は目を覚ませ・汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191215/p1

2014年秋アニメ評! 『失われた未来を求めて』『天体(そら)のメソッド』 ~絶滅寸前! 最後の「泣きゲー」テイストの2大深夜アニメ! 良作なのに不人気(涙)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220918/p1

2014年春アニメ評! 『ラブライブ!』(第2期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1


2013~14年3大アイドルアニメ評! 『ラブライブ!』『Wake Up,Girls!』『アイドルマスター

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150615/p1

2013年秋アニメ評! 『WHITE ALBUM 2』 ~「冴えカノ」原作者が自ら手懸けた悲恋物語の埋もれた大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191115/p1

2013年秋アニメ評! 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~低劣な軍艦擬人化アニメに見えて、テーマ&萌えも両立した爽快活劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190922/p1

2013年秋アニメ評! 『サムライフラメンコ』 ~ご町内⇒単身⇒戦隊⇒新旧ヒーロー大集合へとインフレ! ヒーロー&正義とは何か? を問うメタ・ヒーロー作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190301/p1

2013年夏アニメ評! 『げんしけん二代目』 ~非モテの虚構への耽溺! 非コミュのオタはいかに生くべきか!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160623/p1

2013年春アニメ評! 『這いよれ!ニャル子さんW(ダブル)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150601/p1

2013年春アニメ評! 『惡の華』前日談「惡の蕾」ドラマCD ~深夜アニメ版の声優が演じるも、原作者が手掛けた前日談の逸品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191006/p1

2013年冬アニメ評! 『まおゆう魔王勇者』『AMNESIA(アムネシア)』『ささみさん@がんばらない』 ~異世界を近代化する爆乳魔王に、近代自体も相対化してほしい(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200123/p1

2013年冬アニメ評! 『ラブライブ!』(第1期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1


2012年秋アニメ評! 『ガールズ&パンツァー』 ~爽快活劇に至るためのお膳立てとしての設定&ドラマとは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190622/p1

2011年春アニメ評! 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 ~別離・喪失・齟齬・焦燥・後悔・煩悶の青春群像劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191103/p1

2011年冬アニメ評! 『魔法少女まどか☆マギカ』最終回「わたしの、最高の友達」 ~&『フリージング』『放浪息子』『フラクタル

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120527/p1

2010年秋アニメ評! 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 ~萌え対象かつオタの自画像! 二重構造化させた妹を通じたオタ社会の縮図!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20121015/p1


2008年秋アニメ評! 『鉄(くろがね)のラインバレル』 ~正義が大好きキャラ総登場ロボアニメ・最終回!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090322/p1

2008年春アニメ評! 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 ~総括 大英帝国占領下の日本独立!? 親米保守vs反米保守!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20081005/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』(08年)#1「クロース・エンカウンター」 ~先行放映版とも比較!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080930/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』最終回評! ~キワどい最終回を擁護!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091122/p1

2008年冬アニメ評! 『墓場鬼太郎

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080615/p1


2007年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』 ~第1期・第2期・劇場版・総括!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100920/p1

2007年秋アニメ評! 『GR ジャイアントロボ』 ~現代風リメイク深夜アニメだが、オタク第1世代の東映特撮版への郷愁も喚起!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080323/p1

2007年春アニメ評! 『ゲゲゲの鬼太郎』2007年版

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070715/p1


2006年秋アニメ評! 『天保異聞 妖奇士(てんぽういぶん あやかしあやし)』 ~幕末目前の外れ者集団による妖怪退治! 頭デッカチな作りだがキライになれない…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070317/p1

2006年夏アニメ評! 『N・H・Kにようこそ!』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061119/p1


2005年秋アニメ評! 『BLOOD+(ブラッド・プラス)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051025/p1

2005年春アニメ評! 『英国戀(こい)物語エマ』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051022/p1

2005年春アニメ評! 『創聖のアクエリオン』 ~序盤寸評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051021/p1


2004年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY(シード・デスティニー)』 ~完結! 肯定評!!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060324/p1

2004年春アニメ評! 『鉄人28号』『花右京メイド隊』『美鳥の日々(みどりのひび)』『恋風(こいかぜ)』『天上天下

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040407/p1

2004年冬アニメ評! 『超変身コス∞プレイヤー』『ヒットをねらえ!』『LOVE♡LOVE?』『バーンアップ・スクランブル』『超重神グラヴィオン ツヴァイ』『みさきクロニクル ~ダイバージェンス・イヴ~』『光と水のダフネ』『MEZZO~メゾ~』『マリア様がみてる』『ふたりはプリキュア

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040406/p1


2003年秋アニメ評! 『カレイドスター 新たなる翼』 ~女児向け・美少女アニメから真のアニメ評論を遠望! 作家性か?映画か?アニメか? 絵柄・スポ根・複数監督制!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040408/p1

2003年春アニメ評! 『妄想科学シリーズ ワンダバスタイル』『成恵(なるえ)の世界』『宇宙のステルヴィア』『ASTRO BOY 鉄腕アトム

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040403/p1

政宗くんのリベンジ・小林さんちのメイドラゴン・アイドル事変・セイレン・スクールガールストライカーズ・けものフレンズ ~2017年冬アニメ評!

(2019年9月23日(月・祝)UP)
『ひぐらしのなく頃に 業』『無能なナナ』『憂国のモリアーティ』『禍つヴァールハイト -ZUERST-』『池袋ウェストゲートパーク』『NOBLESSE -ノブレス-』『アクダマドライブ』『100万の命の上に俺は立っている』『魔女の旅々』 ~シブめの良作が豊作の2020年秋アニメ9本評!
『境界戦機』『メガトン級ムサシ』『マブラヴ オルタネイティヴ』『サクガン』『逆転世界ノ電池少女』『闘神機ジーズフレーム』『蒼穹のファフナー THE BEYOND』『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 ~2021年秋8大ロボットアニメ評!
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


[アニメ] ~全記事見出し一覧


 2019年9月6日(金)からアニメ映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 ―永遠と自動手記人形―』が公開記念! とカコつけて……。京アニ製作の深夜アニメ『小林さんちのメイドラゴン』(17年)評ほか、2017年冬アニメ『政宗くんのリベンジ』『アイドル事変』『セイレン』『スクールガールストライカーズ』『けものフレンズ』全6本のレビューをアップ!(先の事件で犠牲になられた方々のご冥福と、心身に重症を負われた方々のご回復を祈念いたしております)


政宗くんのリベンジ』『小林さんちのメイドラゴン』『アイドル事変』『セイレン』『スクールガールストライカーズ』『けものフレンズ』 ~2017年冬アニメ評!

(文・T.SATO)
(2017年2月21日脱稿)

政宗くんのリベンジ


 往年のTVアニメ『さすがの猿飛』(82年)の主人公少年・肉丸クンや近年のラノベ原作深夜アニメ『アクセル・ワールド』(12年)の主人公少年クンみたいな、小学校時代はチビでデブで顔もまん丸の非モテ男子のイジメられっ子だった主人公少年が、食事制限や筋トレに髪形や服装にも気を使って、ルックス&肉体改造に成功! さわやかイケメンくんにシフトチェンジした! というのが導入部。
――とはいえ、それを無条件に賛美しているワケではなく、物語冒頭から鏡の中の自身に見ホレる少年に対して、妹が「わ~、おナル(シスト)だ、ナルだ~」と相対化する視点も付与されてはいる――


 そんな主人公少年がとある高校に転入してくる。


 その学園に君臨するのは、黒髪ロング系で――厳密には紺色でチョイとだけ細く編んだ髪を腰まで垂らしている――両脚は黒ストッキングのミニスカ制服に身をつつんだ、豪邸に住まう良家のお嬢さまのメインヒロイン! そして、そのモテモテのメインヒロインに告白してくる男子生徒はあとを絶たない!


 しかし、彼女は気を持たせた末に、コレ見よがしに全校生徒の衆目の場で、恥部を暴くかたちで壮大に男子生徒たちをフリ続けることで、「残虐姫」(!)と呼ばれているのであった……。


 物語序盤から描かれる、ミもフタもないモテ/非モテの格差! 「カッコ、ただしイケメンに限る!」を地で行くシビアな現実! イケメンならぬフツメン(普通の面)とブサメン(不細工な面)のチョットした言動やチラリ視線は、女子高生たちにテッテイ的にキモがられて、誤解・曲解どころか犯罪者呼ばわりもされる!


 しかして、イケメンの主人公少年の同様のチラリ視線は、テニス部員の女子高生たちに好意的に受け止められて、どころか誉れ・名誉であるとすら思われて、両手のひらを胸の前で組んでイロ眼・ハート眼を使って、キャーキャーと黄色い声で騒ぎ立てられ、部員になってくれないか? と勧誘までしてきやがる!


 ナンという差別! ナンというモテ格差! やはり我々下々の者はフランス革命ロシア革命を起こして、労働者独裁ならぬ非モテ独裁を達成し、持てる者……もといモテる者(笑)はギロチンで首チョンパして、富の再分配ならぬ女性を再分配、土地や財産の私有の禁止ならぬ女性の私有を禁止して、全人類の男性が等しく女性を共有可能な公共財とする、真の意味でのリベラルな共産主義社会を実現しなければならないのダ!?


 ……冗談はともかく、そんな主人公青年がもくろむのは「残虐姫」に対するリベンジ! 小学校時代の彼をフった彼女に対する復讐を、もちろん陰々滅々・深刻に描くのではなく、あくまでもコミカル・軽妙に描いていく作品なのであった。


 てなワケで、リベンジのフリをしつつも、この両者が徐々に接近していくラブコメになるのだろうナ、というところはミエミエの作品ではある(笑)。とはいえ、個人的にはミエミエでも面白いとは思う。ミエミエ上等!
 とはいえ、そういうチョットしたスパイスや変化球の設定がまったくない作品だと、ただの安っすいハーレム・ラブコメにすぎなくなり、そのストーリー展開にもフィクション作品なりの血肉や必然性が宿りもせず、ただの段取り芝居にしか見えなくなってくる。


 しかし本作の設定だと、主人公少年がメインヒロインに執着し続ける動機&必然性も担保できるし、メインヒロインの方もカンタンに男子になびいてしまうチョロイン――チョロいヒロイン。もちろん筆者の造語ではなく、人口に膾炙したネットスラング――ではない理由&性格も強く担保できる。
 よって、メイン男女が着かず離れず、着いたかと思っても離れたりといった引力/斥力の気まぐれ具合を、カレとカノジョの動機&性格&揺れ幅を含めて、ムリなくナチュラルにナットクして観ていくことができるのだ。


 もちろんメインヒロインの方も、天性からの性悪で強気でキッツい「残虐姫」であるハズもなく、キャラデザ・見てくれからも、本当は繊細ナイーブなのにクールなフリした仮面で鎧(よろ)っているのがミエミエである(笑)。
 どころか、実は大食漢もとい大食女で、舎弟(舎妹?)をパシリに大量のコンビニ食品を購入させて、昼休みの体育倉庫で人目を忍んで大量にかっこんでいるという(!)、深窓の令嬢にあるまじき、バレたらそのカリスマ性をも雲散霧消させてしまう、秘密&弱点をも抱えこんでいるという設定!


 いわゆる「過食症」というヤツで、ビョーキ・メンヘルメンタルヘルス)の一歩手前で、リアルに考えればシャレにならないけど、そこはリアリズムよりもマンガ・アニメ的なコミカルさが優先される世界観。この症例は単に弱さ&弱点&ギャップ萌え、一種の広い意味での「萌え記号」といった扱いではあるのだが、キラクに観られてしかるべき「ラブコメ」作品としては絶妙な寸止めのサジ加減だとも思う。おそらく作り手たちはそこまで計算しておらず、直感的・本能的に作劇しているだけだとは思うけど(汗)。


 完璧超人に見えたメインヒロインは、俗世間・校外の常識には疎(うと)いことも次々と判明。主人公少年とのデート(?)に、ダマされて劇中内女児向けアニメヒロインのコスプレ姿で登場したりして、通行人に好奇の眼で見られてたりもする。てなワケで、弱点の露呈以降は、筆者もこのメインヒロインの言動に萌えている(笑)。


 メインヒロインを演じ、中CMでは女子高生の制服姿の顔見せで主題歌も披露するのは、『アイドルマスター シンデレラガールズ』(15年)でメインヒロイン・島村卯月しまむら・うづき)を演じた大橋彩香(おおはし・あやか)嬢。見事にクールボイスに切り替えているので、不肖のワタクシめは彼女が島村卯月の中の人だとは気づきませんでした(汗)。


 メインヒロインの高校内でのパシリ・舎弟であり、彼女の豪邸にも使用人として住まう小柄で金髪ショートのソバージュヘア、制服シャツの胸は膨れてキツキツで、黒ストッキングとミニスカの狭い絶対領域に覗く太モモも魅惑的な、一見愛くるしくても低血圧・無表情系でボソボソとしゃべるサブヒロインは、存在自体がオタク的には萌えだと思うけど、彼女のヒネった設定がまた面白い。
 メインヒロインの忠実な舎弟かと一見思わせておいてその実、横暴なメインヒロインへの愛憎にまみれたルサンチマン(怨恨)を溜め込んでいるのか(?)、主人公少年のリベンジに協力を申し出て、彼にメインヒロインの操縦術=恋の指南(笑)もしてみせる! この彼女を演じるのは、従来はドチラかというと幼女系ボイスが多かった水瀬いのり嬢。


 そして、主人公少年側の舎弟、もとい彼と常につるんでいるサードヒロイン(?)は、『僕は友達が少ない』(11年)の幸村クンや『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(13年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150403/p1)の戸塚きゅんの系譜を継ぐ、小柄で肩幅狭くて胸板もウスくてニコニコと性格よさげで女の子みたいな男の子の小十郎きゅん!――もちろん由来は、戦国大名伊達政宗(だて・まさむね)の忠臣・片倉小十郎(かたくら・こじゅうろう)だろう(笑)――
 演じるのは主役級の声優・早見沙織(はやみ・さおり)嬢(!)だが、たしかにショタ的ハスキー美少年ボイスとしか云いようがない声を見事に披露して、彼のキャラデザとも相まって「こんな可愛い子が男の子のハズがない!」とばかりに、視聴者を性的倒錯へと誘い込む!?


 さらにそこへ、三森すずこ(みもり・すずこ)演じる十字架を携えた栗色ロングヘアの清楚な美少女キャラが現れて、メインヒロインの目前で主人公少年の胸にワザとらしくもたれかかるのもお約束! その光景に、顔面を引きつらせてプチ嫉妬を抱いたかのような「残虐姫」の揺れる心情にまた萌える!(笑)


 てなワケで、おバカでコテコテな作品ではあるけれど、ラブコメ・モテ/非モテ問題・お話・ヒロインズともどもに、キッチリカッチリと要素要素が組み合わさって、けっこう魅力的な作品に仕上がっていると私見する。
政宗くんのリベンジ

政宗くんのリベンジ Blu-ray-BOX


小林さんちのメイドラゴン


 「メイド」+「ドラゴン」。西洋ファンタジー風ドラゴンがふだんは金髪ツインテールのかわいい美少女メイドに変身しているから「メイドラゴン」というタイトルである(笑)。ダジャレの出オチ的な発想から構築されたとおぼしき作品だ。


 弱者男子にとっての都合のイイ、アリがちな弱者女子・天真爛漫ハクチ女子モノなのであろうと思いきや……。


 我々キオオタにとっては縁遠い、メンドくさい出会いやら声掛けナンパやら、論理的・実務的ではない戯(たわむ)れの言葉遊び的な無内容な会話(汗)で女性を楽しませつつ、そういったことの積み重ねでの交流・交情の深まりといった進展の描写を省いてくれて(笑)、そもそもの最初からすでに出会ってもいる「妹」や「幼馴染」であったり、職業的にも無条件で尽くしてもくれる「メイド」モノといったジャンルの一環作品なのであろうネ? あ~、ハイハイ。そのテは見切ったヨ! と思いきや……。


 ナンと! そもそもの居候先が10代の男子高校生のお部屋などではなかった!


 居候先のご主人さまはメガネをかけており、化粧っ気もなくって(多分)、「媚びへつらい」や「愛想笑い」などとは無縁な不愛想な表情で、「スカート」ではなく「グレーのスーツズボン」をはいている、明らかに女子力には欠けていそうな(汗)、スレンダーな冷めた20代の女子である!


 いわゆる暗黙裡に「女子力」や「コミュ力」を要求されそうな営業職とか総合職とかではない、職業はIT屋さんであるらしき一人暮らしのOL・小林さん(笑)なる社会人女性なのだ。


 その彼女宅に「ドラゴンの恩返し」(笑)とばかりに美少女メイドが転がり込んできて、同居生活を開始するという作品なのであった。


 ……って、誰得(だれ・とく)の設定ですか!?


 たしかに、趣味活動に傾注したい女オタクたちも、自分に尽くしてくれて炊事・家事・洗濯までしてくれるパートナーを欲(ほっ)しているという話は聞くけれど(汗)――女子向けアニメ『少年メイド』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160502/p1)など!――。


 とはいえ、小林さんは明らかに「オンナを捨てている」といったタイプでもない。よって、


●往年の綾波レイ(あやなみ・れい)(『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20110827/p1))
長門有希(ながと・ゆき)(『涼宮ハルヒの憂鬱(すずみや・はるひのゆううつ)』(06年))
●最近の尾頭ヒロミ(びとう・ひろみ)(『シン・ゴジラ』(16年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160824/p1))


 彼女らのような、控えめな「理系女(リケジョ)」タイプのそこはかとない抑えたイロ気というのか、「オバサン」や「媚び媚び系」には行かないけど、年齢が長じても完全消滅はしていかないウブで善良な「少女性」の残存! といった文脈で捉えることも……できるのかもしれない!?


 ……我ながら心にもないことを自動的に書いておりますけど(汗)。「尾頭ヒロミ萌え~」的な文脈で、小林さんを享受しているオタクはそうそういないと思われますし、筆者もそんな目線で彼女を見てはいません(笑)。


 ググってみると、本作のマンガ原作者センセイは、髪の毛を脱色してヤサグレ一歩手前にも見えるサバサバとした女性主人公による、メガネの駄目ンズなオタク男子との新婚生活を私小説風に描いていた5分アニメ『旦那が何を言っているかわからない件』(14年)と同じヒトでもあった。
 なるほど、初々しさはないけど性悪でもない、瞳も小さくて三白眼女子のイロ気や魅力といったものは、両作ともに共通して存在しているかも……ですかネ。まぁ、平均的なオタク男子たちが好みそうな女子像にはまったく見えないけれども(汗)。


 この小林女史のことはともかくとしても、絵柄的には女オタクにも目配せしている作品だともとうてい思えず(そうでもない? 今ではOK?)、野郎オタク向けのベタで安っすい美少女アニメにしか見えない。なのに制作スタジオは、近年はそのブランド力を活かして本格文芸志向に傾きつつあるようにも見える、天下のアニメ製作会社京都アニメーション


 いや、この作品自体に罪はナイのだけれども、天下の「京アニ」がこんな作品をアニメ化するだなんて……。
 ムリやりにムダに言葉遊び的に深読みする評論オタの一部には、本作にも「京アニ」らしさを見出すムキもいるのやもしれない――ご苦労さまです――。
 しかし、筆者はこの作品にいわゆる「京アニ」らしさは感じない。「京アニ」特有のリアルな背景美術や実写のアート邦画的な間・テンポ・カメラアングルなどの冴えやヒネリなどもなくって、ごくごくフツーのオタク向けテンプレ(ート=型にハマった)アニメにすぎないとも思うのだ。


 しかし、それが悪いというワケではない。こーいった空から美少女が降ってきて同居もしてくれるような、思春期・青年期の妄想を体現してくれるような作品こそが、我々のような中高年オタ向けではなく、本来の少年少女向け、もしくはオタク少年向けのアニメ・マンガの王道設定作品でもあるのだ……といったことも間違いではないからだ――まぁ、本作の場合は、そうとうにヒネりは入っているので、王道とは云いがたい作品ではあったものの――。


 けれども、序盤だけを観たかぎりでは、そのお約束・テンプレの範疇での、ベタなりの王道の力強さ・密度感・冴え・キレといったものは、少なくとも筆者個人には感じられず、ワリとルーティンで脱力したテンプレの段取り展開でしかなかったといった印象でもある。


 「京アニ」も企業ですから、会社を安定的に操業させていくためには、いつも常にホンキの作品ばかりを作らずに、作画カロリーも低そうで描線もシンプルな本作のようなイロモノ作品を挟むことにしたのであろうか!? ……なぞとゲスな勘繰りも入れつつ、それはそれでオトナとしての正しいビジネスの態度だナ、とも思うのだ。


 そう考えてみると、『甘城(あまぎ)ブリリアントパーク』(14年)や『無彩限(むさいげん)のファントム・ワールド』(16年)なども、作画カロリーはともかく内容的にはさして深みがあるものではなかったので――異論は受け付けます(汗)――、そーいうコトであったのかと独りごちる。「人はパンのみにて生きるにあらず」の逆なのであった(笑)。


 そんなワケで、ダメダメだということでは決してナイ。気楽に見られる水準作だろうとは思うのだ。しかし、毎季のことではあるけれど、あまたの深夜アニメをすべて観ることなどできようハズもナイのであって、あくまでもイス取りゲームで自身の好みに合ったその季の上位5~6作品だけを鑑賞している都合上、「ゴメンなさい」と多少のやましさを感じつつ、HDD(ハード・ディスク)レコーダーの予約リスト上から本作はご退場を願うのでありました(……本作をスキな方々にはゴメンなさい・汗)。
青空のラプソディ 【アニメ盤】

小林さんちのメイドラゴン 1 [Blu-ray]


アイドル事変


 国会議事堂の演壇で美少女アイドルが歌唱!?


「広がる所得格差、忍び寄る環境汚染、打つ手なしのゴミ問題、当事者不在の議論が続く待機児童、繰り返される汚職の数々……
 あふれる問題や不満に対し、何ひとつ対策を打つことのできない既得権益にまみれた政府。


 そんな八方ふさがりな状況のニッポンで、ついにアイドルたちが立ち上がった!」


……のだそうです。以上、オープニングのナレーションより(笑)。



 全国47都道府県の国会議員の議席を、アイドル議員たちを擁するヒロイン党が奪取すべく、まずは地域の問題を解決(?)していく、ソーシャルゲームスマホゲーム)主導のオタ向け深夜アニメ作品。


 このテの作品にアリガチな、「現実の政府・自民党の政治よりも、アイドル議員たちによる政治の方がよっぽどマシではあるまいか!?」といったような、カビ生えコケむしたような陳腐凡庸な文学的フレーズで、本作を持ち上げようとする輩がワンサカと沸いて出そうだ(冷笑)。


 左右に関係なくリアルに考えれば、現実世界でアイドル議員が国会議員の半数以上を占めたならば、ニッポンは確実につぶれるヨ!! ファッション&スイーツな連中が外交や国防、いわんやグローバル経済に対して定見なんて持っているワケがないだろう!!


――いや実は、アイドル議員に投票しちゃうかもしれない筆者、もとい我々オタみたいな衆愚・愚民どもの方を揶揄(やゆ)するポピュリズム批判作品だったらばスゴいけど(笑)――


 ……なぞと小バカにしようと構えていたのだけど、観てみるとバカバカしいけど実に面白い!(汗)


 爺ちゃん婆ちゃんばかりの過疎の村で天真爛漫、ニコニコと農作業を手伝って、休憩時にはおにぎりを頬張る、ピンク髪のセミロング・ツインテール娘! この歌が大スキな主人公の美少女は、劇中内でも華があるビジュアル的特権性&ヒロイン度&アイドル度も非常に高くて、ミーハーなモノサシだととても魅力的には見えるのだ!(笑)


 そんな彼女が政治家に転身して、各地でゴミ不法投棄問題などを解決したり、バンジージャンプをしたり(汗)、アイドルソングを歌唱したりするのだけど……。


 彼女の魅力&歌にヤラれて、各話のゲスト悪役――敵対する保守政党の悪党政治家――までもが、両眼をピンク色のハートマークに変えて、彼女にぞっこん屈服してしまって改心してしまうあたりで、本作が安っすい作品であることも一目瞭然である――ホメてます!(笑)――。と同時に、重篤(じゅうとく)な悪人が登場しない世界観だということで、イヤ~ンな気持ちにならずに、キラクに鑑賞することができるのだ。


 と、ココまでホメておいてナニだけど、あまたの深夜アニメをすべて観ることなどできようハズもナイので、HDDレコーダーの予約リスト上からはご退場を願うのでありました……(ってオイ・汗)。

鬼丸靜 描き下ろし全巻収納BOX 「Blu-ray/DVD アイドル事変」 アマゾン全巻購入特典 収納BOXのみ


セイレン


 恋愛シミュレーションゲーム原作の深夜アニメ。


 昨今流行の頭身を縮めてデフォルメ、平面的・ヒラメ絵チックな「萌え記号」に特化したキャラデザの作品ではない。今日日珍しい(?)デッサン・骨格しっかり系で、「肉体の厚み」も感じさせる、しかしてムダにボン・キュッ・ボンでもなく、シャープ・スマートでもある8頭身の美少女キャラデザになっている作品。


 もちろんそうはいっても、やはり「萌え記号」の作品ではあるのだけど、8頭身にすることで、適度なナマっぽさや、テンプレの「萌え記号」からはハミ出した、云わく云いがたい余剰・ふくらみも醸されてきて、筆者個人にとってはけっこう好みのキャラデザなのだけど……。今時の歳若いオタク男子の好み的にはドーなのでしょうか?
 ナマっぽくなったらなったで、女子高生の売ってるヤってる率も高まってしまった昨今、このリアル寄りのキャラデザで、3次元のリア充の女子高生もビミョーにダブってきてヘイト(憎悪)も高まってくるのやもしれず……。そのへんがこのテのリアル寄りキャラデザが近年、流行らない原因であったりして(汗)。


 好事家ならばご存じ、往年の深夜アニメ『キミキス』(07年)や『アマガミ』(10年)シリーズと同趣向のキャラデザイン――余談だけど前者がまた自主映画作りにカコつけた思春期男女高校生の人間模様の佳作であったことも思い出す――。試しにググってみると、コレら2作品は本作と同一世界の話なのだそうである。知らなんだ――まぁ過去作を知らなくも、本作の理解にまったく支障はナイけれど――。


 内容はコレまたベタベタな、90年代以降の「週刊少年マガジン」あたりに必ずワクが1本くらいあったような胸キュン思春期もの。
 多少控えめな少年主人公だけど、ルックス的には「君ってセーフじゃん!」――女の子からもギリギリ異性の対象として見てもらえるじゃん!――というようなオボこい少年が、マセてたりコケティッシュだったり健気であったりする美少女たちとイイ感じになったり、誘惑されても寸止めで終わったりするような、コレまた王道のパターンもの。


 我が身のことながらイイ歳こいて心底キモいんですけど、こーいうのも相も変わらずキライじゃないのでありますが、その季の覇権を取ることもナイようなアニメではあります(汗)。

セイレン 第1巻 常木耀 上巻 [DVD]


スクールガールストライカーズ Animation Channel』


 スマホゲームありきの深夜アニメ作品。2~3年くらい前から地上波ゴールデンでも、沢城みゆき嬢演じる本作の美少女キャラをフィーチャーして散々CMをやっていましたよネ。たぶん、戦闘中心のゲームなんだろうと思いきや、学校生活もエンジョイしてるようなゲームのCMもやっており、おそらく両方の要素があるゲームなのでしょう!?(自信なし・汗)
 で、そんなゲームのアニメ化作品。てっきり、沢城みゆき(さわしろ・みゆき)嬢が主役の作品かと思いきや、彼女は脇にまわって、キングレコード系(後日註:当時の所属)の若手声優・石原夏織(いしはら・かおり)ちゃんが主演なのでありました。


 内容は、ってーと。美少女キャラ5人が、『仮面ライダー龍騎(りゅうき)』(02年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20021103/p1)のライダーvs敵怪人の各話の戦場・ミラーワールドみたいな、人間や動物だけがいない鏡の世界(?)へと強化服を着込んでヒミツ基地から出撃して、空飛ぶヒラヒラ・ペラペラの黒い怪物群とドンパチする! といったもの。


 とりあえず、#1はおカネと手間もかけてヌルヌルとよく動く戦闘シーンを全編に渡って構築することに成功していて、それで一応の間が持ってはいます。それはそれでイイんですけど、お話の方とか世界観の説明の方とかキャラクターの描き込みについてはなおざりで。


 まぁ、#1はアクション・戦闘重視のインパクト勝負で、#2以降で肉付けしてくれるのであればそれでもイイんですけれども、#2についてもそれは果たされず……(私見です・汗)。


 このテの作品を観る度に思うことですけど、もちっとメリハリや戦う動機や必然性を付けるかたちで、作品を組み立てられないモノですかネ~。


 ナゾの強大な敵・悪の軍団が攻めてきた! 押される我が陣営! それに対抗する正義のチームのヒロイズム! プロフェッショナリズム! プロじゃなくてもアマが戦ってみせるモチベーション! みたいな。


 ウ~ム、最低限の見世物にすらなっていないように思えて、個人的にはキッツい作りだなぁ(汗)。

スクールガールストライカーズ Animation Channel vol.1(初回仕様版)DVD


けものフレンズ


 やはりゲームが主導の安っぽいCGアニメ作品。
 異世界のサバンナ(?)に迷い込んだ記憶喪失の美少女が、擬人化された動物美少女キャラたちと出会って、グダグダとIQの低いボキャ貧な会話をトロトロとする作品。た、退屈な作品だなぁ……。


 と感じていた筆者はオールドタイプの老害マニアであったらしい。本誌発行2週間前の某同人誌即売会で、歳若いアニメ評論オタクライター(むろん本誌ライターではありません・汗)に聞いたところによると、界隈では大いに盛り上がっていて、今季はこの作品が覇権候補なのだそうナ!


 ……この作品のドコが面白いのか、筆者にはちっともわからないヨ!(どうぞ罵倒してやってください・汗)

けものフレンズ Blu-ray BOX


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『DEATH-VOLT』VOL.77(17年2月26日発行))


[関連記事] ~京都アニメーション製作作品評

『映画 聲の形』 ~希死念慮・感動ポルノ・レイプファンタジー寸前!? 大意欲作だが不満もあり(長文)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190901/p1

『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』 ~眼帯少女も高1なら可愛いけど高3だとヤバいかも…に迫る逸品

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190904/p1

たまこラブストーリー』 ~親密な商店街にオタの居場所はあるか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160514/p1

響け!ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!? 2015年春アニメ評

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160504/p1

[関連記事] ~TVアニメ評!

2021~19年アニメ評! 『古見さんは、コミュ症です。』『川柳少女』『ひとりぼっちの○○生活』 ~コミュ力弱者の女子を描いた3作の成否(笑)を問い詰める!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220717/p1

2021~19年アニメ評! 『五等分の花嫁』(1&2期) ~ベタでも高みに到達。告白された男子側でなく女子側の恋情で胸キュンさせる

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220329/p1

2021~18年アニメ評! 『からかい上手の高木さん』『上野さんは不器用』『宇崎ちゃんは遊びたい!』『イジらないで、長瀞さん』 ~女子の方からカマってくれる、高木さん系アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210516/p1


2021年秋アニメ評! 『境界戦機』『メガトン級ムサシ』『マブラヴ オルタネイティヴ』『サクガン』『逆転世界ノ電池少女』『闘神機ジーズフレーム』『蒼穹のファフナー THE BEYOND』『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 ~2021年秋8大ロボットアニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20221030/P1


2020~21年5大アイドルアニメ評! 『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』『ゲキドル』・『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』・『おちこぼれフルーツタルト』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220410/p1

2020~15年アニメ評! 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』『ようこそ実力至上主義の教室へ』『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』『月がきれい』『俺を好きなのはお前だけかよ』『弱キャラ友崎くん』 ~コミュ力弱者の男子を禁欲・老獪なヒーローとして美化した6作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220724/p1


2020年秋アニメ評! 『ひぐらしのなく頃に 業』『無能なナナ』『憂国のモリアーティ』『禍つヴァールハイト -ZUERST-』『池袋ウェストゲートパーク』『NOBLESSE -ノブレス-』『アクダマドライブ』『100万の命の上に俺は立っている』『魔女の旅々』 ~シブめの良作が豊作の2020年秋アニメ9本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220910/p1

2020年秋アニメ評! 『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』『戦翼のシグルドリーヴァ』 ~同工異曲のメカ×美少女モノでも、活劇的爽快感の有無や相違はドコに起因するのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220821/p1

2020年秋アニメ評! 『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220403/p1

2020年夏アニメ評! 『宇崎ちゃんは遊びたい!』 ~オタクvsフェミニズム論争史を炎上作品のアニメ化から俯瞰する!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200802/p1

2020年春アニメ評! 『文豪とアルケミスト ~審判ノ歯車~』『啄木鳥探偵處』『文豪ストレイドッグス』 ~文豪イケメン化作品でも侮れない3大文豪アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220213/p1

2020年冬アニメ評! 『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』 ~『まどマギ』が「特撮」から受けた影響&与えた影響!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200329/p1

2020年冬アニメ評! 『異種族レビュアーズ』 ~異世界性風俗を描いたアニメで、性風俗の是非を考える!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200327/p1

2020年冬アニメ評! 『映像研には手を出すな!』 ~イマイチ! 生産型オタサークルを描くも不発に思える私的理由

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200325/p1

2020年冬アニメ評! 『ヒーリングっど♥プリキュア』終盤評 ~美少年敵幹部の命乞いを拒絶した主人公をドー見る! 賞揚しつつも唯一絶対の解とはしない!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220928/p1


2020~19年アニメ評! 『ダンベル何キロ持てる?』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』 ~ファイルーズあい主演のアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210418/p1

2020~19年アニメ評! 『私に天使が舞い降りた!』『うちのメイドがウザすぎる!』『となりの吸血鬼さん』 ~幼女萌えを百合だと云い募って偽装(笑)する3大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220710/p1

2020~18年アニメ評! 『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『音楽少女』『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』 ~アイドルアニメの変化球・テーマ的多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200621/p1

2020~13年アニメ評! 『はたらく魔王さま!』『魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』『まおゆう魔王勇者』『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』『百錬の覇王と聖約の戦乙女(ヴァルキュリア)』 ~変化球の「魔王」が主役の作品群まで定着&多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201206/p1


2019年秋アニメ評! 『アズールレーン』 ~中国版『艦これ』を楽しむ日本人オタクに一喜一憂!?(はしないけど序盤は良作だと思う・笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191027/p1

2019年秋アニメ評! 『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』『私、能力は平均値でって言ったよね!』『旗揚!けものみち』 ~2019秋アニメ・異世界転移モノの奇抜作が大漁!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191030/p1

2019年夏アニメ評! 『Dr.STONE』『手品先輩』『彼方のアストラ』『かつて神だった獣たちへ』『炎炎ノ消防隊』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』 ~2019年夏の漫画原作アニメ6本から世相を透かし見る!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210411/p1

2019年春夏アニメ評! 『ノブナガ先生の幼な妻』『胡蝶綺 ~若き信長~』『織田シナモン信長』 ~信長の正妻・濃姫が登場するアニメ2本他! 『超可動ガール1/6』『女子かう生』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210404/p1

2019年冬アニメ評! 『五等分の花嫁』『ドメスティックな彼女』 ~陰陽対極の恋愛劇! 少年マガジン連載漫画の同季アニメ化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201018/p1

2019年冬アニメ評! 『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』 ~往時は人間味に欠ける脇役だった学級委員や優等生キャラの地位向上!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190912/p1

2019年冬アニメ評! 『スター☆トゥインクルプリキュア』 ~日本人・ハーフ・宇宙人の混成プリキュアvs妖怪型異星人軍団! 敵も味方も亡国遺民の相互理解のカギは宇宙編ではなく日常編!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191107/p1


2019~17年アニメ評! 『異世界かるてっと』 ~インター・ユニバースの原典『幼女戦記』『映画 この素晴らしい世界に祝福を!-紅伝説-』『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』『盾の勇者の成り上がり』『劇場版 幼女戦記』評 ~グローバリズムよりもインターナショナリズムであるべきだ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210912/p1

2019~16年アニメ評! 『ブレイブウィッチーズ』『ガーリー・エアフォース』『荒野のコトブキ飛行隊』『終末のイゼッタ』 ~美少女×戦闘機×銃器のアニメ四者四様!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201101/p1

2019~15年アニメ評! 『純潔のマリア』『リヴィジョンズ』『ID-O』『コードギアス 復活のルルーシュ』 ~谷口悟朗監督作品アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210502/p1

2019~13年アニメ評! 『せいぜいがんばれ! 魔法少女くるみ』『魔法少女 俺』『魔法少女特殊戦あすか』『魔法少女サイト』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』……『まちカドまぞく』 ~爛熟・多様化・変化球、看板だけ「魔法少女」でも良作の数々!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201122/p1


2018~19年アニメ評! 『女子高生の無駄づかい』『ちおちゃんの通学路』 ~カースト「中の下」の非・美少女が主役となれる時代!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200301/p1

2018~19年アニメ評! 『7SEEDS』『A.I.C.O. Incarnation』 ~NETFLIXお下がりアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210509/p1

2018年3大百合アニメ評! 『あさがおと加瀬さん。』『やがて君になる』『citrus(シトラス)』 ~細分化する百合とは何ぞや!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191208/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』前半評 ~リアルというよりナチュラル! 脚本より演出主導の作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181125/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』総括 ~稚気ある玩具販促番組的なシリーズ構成! 高次な青春群像・ぼっちアニメでもある大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190529/p1

2018年秋アニメ評! 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』#1~10(第一章~第三章) ~戦争モノの本質とは!? 愛をも相対視する40年後のリメイク!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181208/p1

2018年秋アニメ評! 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 ~ぼっちラブコメだけど、テレ隠しに乾いたSFテイストをブレンド

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190706/p1

2018年秋アニメ評! 『ゴブリンスレイヤー』 ~レイプに売春まで!? 周縁のまつろわぬ民は常に憐れで正義なのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200209/p1

2018年夏アニメ評! 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』 ~声優がミュージカルも熱演するけど傑作か!? 賛否合評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190728/p1

2018年春アニメ評! 『ヲタクに恋は難しい』 ~こんなのオタじゃない!? リア充オタの出現。オタの変質と解体(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200216/p1

2017~18年アニメ評! 『魔法使いの嫁』『色づく世界の明日から』 ~魔法使い少女にコミュ力弱者のボッチ風味を加味した良作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201129/p1

2017~18年アニメ評! 『異世界食堂』『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』『かくりよの宿飯』 ~西欧風異世界×現代日本の食 その接合は成功しているか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211205/p1


2017年秋アニメ評! 『結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章-』 ~世評はともかく、コレ見よがしの段取りチックな鬱展開だと私見(汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190926/p1

2017年夏秋アニメ評! 『はじめてのギャル』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』 ~オタの敵・ギャルやビッチのオタ向け作品での料理方法!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201220/p1

2017年夏アニメ評! 『ようこそ実力至上主義の教室へ』1期・総括 ~コミュ力弱者がサバイブするための必要悪としての権謀術数とは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220925/p1

2017年夏アニメ評! 『地獄少女 宵伽(よいのとぎ)』 ~SNSイジメの#1から、イジメ問題の理知的解決策を参照する

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191201/p1

2017年春アニメ評! 『冴えない彼女の育てかた♭(フラット)』 ~低劣な萌えアニメに見えて、オタの創作欲求の業を美少女たちに代入した生産型オタサークルを描く大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191117/p1

2017年春アニメ評! 『正解するカド KADO: The Right Answer』 ~40次元の超知性体が3次元に干渉する本格SFアニメ。高次元を材としたアニメが本作前後に4作も!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190929/p1

2017年春アニメ評! 『ID-0(アイ・ディー・ゼロ)』 ~谷口悟朗×黒田洋介×サンジゲン! 円盤売上爆死でも、宇宙SF・巨大ロボットアニメの良作だと私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190924/p1

2017年春アニメ評! 『ゼロから始める魔法の書』 ~ロリ娘・白虎獣人・黒幕悪役が、人間×魔女×獣人の三つ巴の異世界抗争を高踏禅問答で解決する傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191128/p1

2017年冬アニメ評! 『幼女戦記』 ~異世界近代での旧独vs連合国! 新自由主義者魔法少女vs信仰を強制する造物主!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190304/p1

2017年冬アニメ評! 『BanG Dream!バンドリ!)』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190915/p1

2016~18年アニメ評! 『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~』1期&2期、映画『怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210919/p1

2016~18年アニメ評! 『チア男子!!』『アニマエール』『風が強く吹いている』 ~チア男女やマラソン部を描いたアニメの相似と相違!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190603/p1

2016~17年アニメ評! 『くまみこ』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『ネト充のススメ』 ~コミュ症女子を描いた3作品の成否は!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201213/p1


2016年夏アニメ評! 『ラブライブ!サンシャイン!!』 & 後日談映画『ラブライブ!サンシャイン!! Over the Rainbow』(19年) ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200628/p1

2016年夏アニメ中間評! 『ももくり』『この美術部には問題がある!』『チア男子!!』『初恋モンスター』『Rewrite』『ReLIFE』『orange』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160903/p1

2016年春アニメ評! 『迷家マヨイガ-』 ~現実世界からの脱走兵30人! 水島努×岡田麿里が組んでも不人気に終わった同作を絶賛擁護する!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190630/p1

2016年春アニメ評! 『マクロスΔ(デルタ)』&『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年) ~昨今のアイドルアニメを真正面から内破すべきだった!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1


2015~16年アニメ評! 『それが声優!』『ガーリッシュ ナンバー』 ~新人女性声優たちを描くも、地味女子・ワガママ女子を主役に据えた2大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220703/p1

2015~16年アニメ評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』1期&2期  ~ネトウヨ作品か!? 左右双方に喧嘩か!? 異世界・異文化との外交・民政!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211010/p1


2015年秋アニメ評! 『ワンパンマン』 ~ヒーロー大集合世界における最強ヒーローの倦怠・無欲・メタ正義・人格力!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190303/p1

2015年秋アニメ評! 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』 往年の国産ヒーローのアレンジ存在たちが番組を越境して共闘するメタ・ヒーロー作品だけれども…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190302/p1

2015年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 ~長井龍雪岡田麿里でも「あの花」「ここさけ」とは似ても似つかぬ少年ギャング集団の成り上がり作品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191105/p1

2015年夏アニメ中間評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』『六花の勇者』『おくさまが生徒会長!』『干物妹!うまるちゃん』『実は私は』『下ネタという概念が存在しない退屈な世界

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150901/p1

2015年春アニメ評! 『響け!ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160504/p1

2015年冬アニメ評! 『SHIROBAKO』(後半第2クール) ~アニメ制作をめぐる大群像劇が感涙の着地!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160103/p1


2014年秋アニメ評! 『SHIROBAKO』(前半第1クール) ~アニメ制作の舞台裏を描く大傑作爆誕

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151202/p1

2014年秋アニメ評! 『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(ロンド)』 ~ガンダムSEEDの福田監督が放つ逆「アナ雪」! 女囚部隊に没落した元・王女が主役のロボットアニメの悪趣味快作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191222/p1

2014年秋アニメ評! 『ガンダム Gのレコンギスタ』 ~富野監督降臨。持続可能な中世的停滞を選択した遠未来。しかしその作劇的な出来栄えは?(富野信者は目を覚ませ・汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191215/p1

2014年秋アニメ評! 『失われた未来を求めて』『天体(そら)のメソッド』 ~絶滅寸前! 最後の「泣きゲー」テイストの2大深夜アニメ! 良作なのに不人気(涙)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220918/p1

2014年春アニメ評! 『ラブライブ!』(第2期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1


2013~14年3大アイドルアニメ評! 『ラブライブ!』『Wake Up,Girls!』『アイドルマスター

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150615/p1

2013年秋アニメ評! 『WHITE ALBUM 2』 ~「冴えカノ」原作者が自ら手懸けた悲恋物語の埋もれた大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191115/p1

2013年秋アニメ評! 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~低劣な軍艦擬人化アニメに見えて、テーマ&萌えも両立した爽快活劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190922/p1

2013年秋アニメ評! 『サムライフラメンコ』 ~ご町内⇒単身⇒戦隊⇒新旧ヒーロー大集合へとインフレ! ヒーロー&正義とは何か? を問うメタ・ヒーロー作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190301/p1

2013年夏アニメ評! 『げんしけん二代目』 ~非モテの虚構への耽溺! 非コミュのオタはいかに生くべきか!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160623/p1

2013年春アニメ評! 『這いよれ!ニャル子さんW(ダブル)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150601/p1

2013年春アニメ評! 『惡の華』前日談「惡の蕾」ドラマCD ~深夜アニメ版の声優が演じるも、原作者が手掛けた前日談の逸品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191006/p1

2013年冬アニメ評! 『まおゆう魔王勇者』『AMNESIA(アムネシア)』『ささみさん@がんばらない』 ~異世界を近代化する爆乳魔王に、近代自体も相対化してほしい(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200123/p1

2013年冬アニメ評! 『ラブライブ!』(第1期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1


2012年秋アニメ評! 『ガールズ&パンツァー』 ~爽快活劇に至るためのお膳立てとしての設定&ドラマとは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190622/p1

2011年春アニメ評! 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 ~別離・喪失・齟齬・焦燥・後悔・煩悶の青春群像劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191103/p1

2011年冬アニメ評! 『魔法少女まどか☆マギカ』最終回「わたしの、最高の友達」 ~&『フリージング』『放浪息子』『フラクタル

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120527/p1

2010年秋アニメ評! 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 ~萌え対象かつオタの自画像! 二重構造化させた妹を通じたオタ社会の縮図!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20121015/p1


2008年秋アニメ評! 『鉄(くろがね)のラインバレル』 ~正義が大好きキャラ総登場ロボアニメ・最終回!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090322/p1

2008年春アニメ評! 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 ~総括 大英帝国占領下の日本独立!? 親米保守vs反米保守!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20081005/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』(08年)#1「クロース・エンカウンター」 ~先行放映版とも比較!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080930/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』最終回評! ~キワどい最終回を擁護!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091122/p1

2008年冬アニメ評! 『墓場鬼太郎

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080615/p1


2007年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』 ~第1期・第2期・劇場版・総括!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100920/p1

2007年秋アニメ評! 『GR ジャイアントロボ』 ~現代風リメイク深夜アニメだが、オタク第1世代の東映特撮版への郷愁も喚起!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080323/p1

2007年春アニメ評! 『ゲゲゲの鬼太郎』2007年版

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070715/p1


2006年秋アニメ評! 『天保異聞 妖奇士(てんぽういぶん あやかしあやし)』 ~幕末目前の外れ者集団による妖怪退治! 頭デッカチな作りだがキライになれない…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070317/p1

2006年夏アニメ評! 『N・H・Kにようこそ!』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061119/p1


2005年秋アニメ評! 『BLOOD+(ブラッド・プラス)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051025/p1

2005年春アニメ評! 『英国戀(こい)物語エマ』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051022/p1

2005年春アニメ評! 『創聖のアクエリオン』 ~序盤寸評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051021/p1


2004年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY(シード・デスティニー)』 ~完結! 肯定評!!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060324/p1

2004年春アニメ評! 『鉄人28号』『花右京メイド隊』『美鳥の日々(みどりのひび)』『恋風(こいかぜ)』『天上天下

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040407/p1

2004年冬アニメ評! 『超変身コス∞プレイヤー』『ヒットをねらえ!』『LOVE♡LOVE?』『バーンアップ・スクランブル』『超重神グラヴィオン ツヴァイ』『みさきクロニクル ~ダイバージェンス・イヴ~』『光と水のダフネ』『MEZZO~メゾ~』『マリア様がみてる』『ふたりはプリキュア

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040406/p1


2003年秋アニメ評! 『カレイドスター 新たなる翼』 ~女児向け・美少女アニメから真のアニメ評論を遠望! 作家性か?映画か?アニメか? 絵柄・スポ根・複数監督制!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040408/p1

2003年春アニメ評! 『妄想科学シリーズ ワンダバスタイル』『成恵(なるえ)の世界』『宇宙のステルヴィア』『ASTRO BOY 鉄腕アトム

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040403/p1

2003年冬アニメ評! 『ストラトス・フォー』『ガンパレード・マーチ ~新たなる行軍歌~』『MOUSE[マウス]』『ぱにょぱにょ デ・ジ・キャラット』『陸上防衛隊まおちゃん』『朝霧の巫女』『らいむいろ戦奇譚

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040402/p1



#アニメ感想 #2017冬アニメ #2017年冬アニメ
政宗くん・小林さんち・アイドル事変セイレン・スクスト・けもフレ ~2017年冬アニメ評!
#政宗くんのリベンジ #メイドラゴン #アイドル事変 #セイレン #スクスト #けもフレ



[アニメ] ~全記事見出し一覧
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧

ヴァイオレットエヴァーガーデン・からかい上手の高木さん・メルヘンメドヘン・キリングバイツ・刀使ノ巫女・citrus・ゆるキャン△・博多豚骨ラーメンズ・デスマーチからはじまる異世界狂想曲・グランクレスト戦記・恋は雨上がりのように・刻刻 ~私的には豊作の2018年冬アニメ12本評!

『からかい上手の高木さん』『上野さんは不器用』『宇崎ちゃんは遊びたい!』『イジらないで、長瀞さん』 ~女子の方からカマってくれる、高木さん系アニメ4本評!
『あさがおと加瀬さん。』『やがて君になる』『citrus(シトラス)』 ~細分化する百合とは何ぞや!? 2018年3大百合アニメ評!
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』TV・外伝・劇場版 ~大傑作なのだが、「泣かせのテクニック」も解剖してみたい!
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


[アニメ] ~全記事見出し一覧


 2019年9月6日(金)からアニメ映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 -永遠と自動手記人形-』が公開記念! とカコつけて……。京アニ製作の深夜アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』(18年)評ほか2018年冬アニメ全12本のレビューをアップ!(先の事件で犠牲になられた方々のご冥福と、心身に重症を負われた方々のご回復を祈念いたしております)


ヴァイオレット・エヴァーガーデン』・『からかい上手の高木さん』・『メルヘン・メドヘン』・『キリングバイツ』・『刀使ノ巫女』・『citrus』・『ゆるキャン△』・『博多豚骨ラーメンズ』・『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』・『グランクレスト戦記』・『恋は雨上がりのように』・『刻刻』 ~私的には豊作の2018年冬アニメ12本評!

(文・T.SATO)
(2018年4月27日脱稿)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン


 第1次大戦直後の西欧に酷似した世界で、戦時には特殊兵として活躍したらしき、人情の機微には疎(うと)いけどオトナしげで健気な金髪美少女。その手袋をはぐと両手&両指はミガかれた金属の義手となっている。
 彼女は生き別れたイケメン上官の命に従って、戦後は上官の友人が起業した都心の洋館の郵便会社で、顧客の煩瑣な口述の要点を捉まえて美文名文に仕立て直してタイプライターで代筆する「自動手記人形」なる新興の職に就く。
――第1次大戦レベルの科学&医術なのに、あの義手の原理は? なぞとツッコミしてはイケナイ(笑)――


 そこでの同僚・顧客・仕事を通じて、戦争と戦場での軍隊式の事務的な報告や連絡しか知らなかった彼女が、軍隊以外の一般社会や一般常識、ヒトをダマして陥れるためのウソではなく思いやりや労(いたわ)り、否定・拒絶をするにしても婉曲に表現することでショックを和らげる、潤滑油としての優しいウソや物も云いようといった人情の機微を学ぶことで、リハビリ・成長していくサマを描きつつ、ゲスト顧客たちのちょっとイイお話や人生模様も綴っていくといった作品である。


 そーいう意味では、各話の展開の先は読めてしまうのだが、展開よりもその過程における人物たちの繊細な描写の秀逸さや普遍的な心情が堪らない。
 天下のアニメ製作会社・京都アニメショーンによる、髪の毛や服装の線も実に多い美麗な8頭身キャラと、西欧の石造りの街々の雑踏やのどかな田園風景の高精細な背景美術で、ここでマンガ的にフザケます! とかナンちゃってェ~頭ポリポリ……といったギャグには逃げない、実にマジメで端正な空気感を醸すことにも成功。
 彼女が美文名文を書けるようになるのが早すぎる気もするけど、そこは1クールアニメなので仕方がナイ(笑)。


 ある意味では国際政治の犠牲者かもしれないけど、戦後の平和を人々に実感させるために、某国の王子と別の国の王女を結ぶため、そしてそこに政略だけでなく、自分たちで選んだ主体的な愛もあるのだと感じさせ、その背中を押すために、主人公の金髪少女が王女の意を組んで恋文を代筆していく回も実によかった。王女役は『マクロスF(フロンティア)』(08年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20091122/p1)での少女ヒロイン役以来、少々キンキンと声に華がありすぎるせいか、もう少し弱そうな声質が望まれる美少女アニメ界にあっては役のゲットに恵まれなかった感もある中島愛(なかじま・めぐみ)がマリッジ・ブルーな儚げ少女の嫁ぐことへの不安を好演していた。


 病弱な娘を喪ってしまった湖畔に住む大劇作家。高山の大天文図書館での同業者の一斉投入による古文書の筆写などの良編も挟みつつ、戦時に生き別れた忠誠を尽くした上官の生死のナゾと、彼女自身の戦時の罪にも迫るかたちで物語のクライマックスも作っていく……。


 天下の京都アニメ作品も、『涼宮ハルヒの憂鬱』などの一連の石原立也カントクのラインは面白く、私見ながら『境界の彼方』の石立太一カントク作品はイマイチだと思ってきたけど、失礼ながら石立カントク作品で初めて面白かったと思った次第。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン1 [Blu-ray]

ヴァイオレット・エヴァーガーデン1 [DVD]


からかい上手の高木さん


 落ち着いてるけど少々コケティッシュな、栗色の髪を真ん中分けしたセミロングの女子高生・高木さん。彼女が片ヒジをついて傾げた小首を片手に乗せて、隣席の男子生徒をジッと見ているビジュアルが印象的だ。


 シニカルに解剖すれば、ある種の男子どもが女である自分の眼差しにテレてくれることで、広いイミで間接的・限定的に男子を手玉に取ってプチ・コントロールできるワケだから、彼女は自分のルックスや女性性にも自信を持てて、オボコい男子よりも精神的には優位に立てるだろう。
 あぁ何という不平等。近代的で対等な個人の付き合いとは程遠い。実に嘆かわしい。日本に「近代」がやってくる日は遠い。……などと思いつつ、筆者もこんなコが相手なら屈服して溺れて靴の底までナメてみたい(オイ)。


 とはいえ、彼女にはクラスの中心で君臨するギャル娘ほどの強さやコミュ力はナイし、運悪く付き合った男がDV野郎だったら反撃できずに精神的に支配されてしまう程度の強さしかナイようにも思える(私見)。コレは彼女のことをバカにしているワケではない。強すぎず弱すぎずもせず、ちょうどイイ塩梅だなぁと(笑)。


 ただし、キャラ造形はそれなりに秀逸でも、それだけで間が持つワケでもない。それ以外の面ではキャッチーさに欠けるようにも思えて、ワンアイデアだけの作品に留まっているとも私見。加えて、現在主流の萌え4コマの人畜無害な美少女キャラを愛するオタにもウケそうにはないけど、ニッチな鉱脈には思うので支持者は貢ぐべきだろう……と思っていたら。意外な爆死の「漫画タイムきらら」系の萌え4コマ原作の同季深夜の美少女アニメスロウスタート』をはるかに上回る6千枚超のヒットを記録!

からかい上手の高木さんVol.1(初回生産限定版) [Blu-ray]


メルヘン・メドヘン


 紺色セミロングの髪を後ろに編んだ、ほっぺたプニプニ系のキャラデザで、オドオドビクビクしていかにもトロそうな、他人に対して嫌悪や悪意もいだかず、しかも読書・空想好きの夢見がちで性格もよさげな女のコ。
 そんな彼女は、他人に話しかけられると内気・照れ屋さんなあまり、赤面してパニクって、その場から走って逃げ去ってしまうという(笑)。
 いかにも大好物が弱者女子である弱者男子の好みにもマーケティング的に沿った作品だが、そんな彼女がクールな黒髪ロング女子のサブヒロインを見掛けて、ストーカーのようにあとを付け(汗)、図書館経由で異世界へと転移して、序盤では魔法少女の修行をする作品だ。


 キャラデザ原案は、昨2017年秋の深夜アニメ『妹さえいればいい。』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20221211/p1)や、早5年前の『変態王子と笑わない猫。』(13年)の原作ラノベ挿絵や、アニメ映画『ガラスの花と壊す世界』(16年)のキャラ原案などでも見掛ける、今をときめく「カントク」によるもので、そのへんでも売上を狙ってきている。


 書籍・図書館・魔法修行。こう書くと、女児向けアニメテイストもあるような、深夜アニメ『リトルウィッチ・アカデミア』や『魔法使いの嫁』(共に17年)みたいな良質のファンタジーになることを想起するのだが……。
 異世界の旅館みたいな大浴場で全裸となり、古式な革表紙の百科事典サイズの大部の書物で胸と前を隠して、廊下を一目散に駆け逃げる図で、その志は推して知るべし(笑)。萌えを前面に出したキャラ造形・キャラデザともに、いかにもオタ受けウケしそうだが、序盤の段階では文芸面では特筆すべきことはナイ(多分)。


 物語好きという設定があるのならば、そこを前面に押し出して、そのこととウラハラの浮き世離れや教室でのボッチぶりを深掘りし、現実・粗暴・実務・効率至上などを象徴させる物や者をゲストで対比的に登場させることで、いくらでもお話を肉付けできそうにも思うのだが……。
――そのへんの、物語愛好家のオタたちや、創作や二次創作に奇妙な執念を燃やす作り手たちの多様さや作劇秘術や業を描き究めたのが、昨2017年春の深夜アニメ『Re:CREATORS(レクリエイターズ)』だと私見するけど……。比較対象としては不適切ですネ・笑)――


 もちろん、甘ったるい美少女ウリ自体が罪というワケではないし、ターゲットを絞った嗜好品である以上は、ナイものねだりな要望をブチまけているようだったらスマンです。


(後日付記:中盤以降の作画崩壊~再放送連発~最終展開未放映(翌年CSで放映)については、ふれないでおきます・汗)

メルヘン・メドヘン第1巻(初回限定生産) [Blu-ray]


キリングバイツ


 キリング。直訳すると殺人(汗)。人間が獣人に変身して、動物の能力で死闘をくりひろげる作品。
 こう書くと、昆虫や動物の能力を獲得した改造人間たちが、火星で直立二足歩行できる進化を遂げたゴキブリたちと戦う青年誌漫画『テラフォーマーズ』(11年・14年に深夜アニメ・16年に実写映画化)などを想起するけど、大雑把に云えば似たようなモノだ(?)。


 しかし、主人公が一応は可愛いけどギャルが入っていて目許も爛々、ボディーに厚みもあり太ももムッチリかつ筋肉や躍動も感じさせる、不敵な印象もあるミニスカ制服女子高生なあたりで、一般の少年・青年層向けではなく、オタ向けの気配がプンプンしてくる。


 しかもそのオタ向けの内実も、21世紀以降の主流・萌え美少女ではなく、80~90年代に隆盛を極めた今は懐かし、すっかり傍流・キワモノとなってしまった戦闘美少女というヤツだ。
 原作漫画の連載媒体は21世紀の『月刊少年キャプテン』こと『月刊ヒーローズ』! そうか、こんなニッチな媒体でかろうじて戦闘美少女は命脈をつないでいたのか? ところで、戦闘美少女専門の『月刊コミックヴァルキリー』、まだあったんですネ(笑)。
 古いタイプのオタとしては、こーいう戦闘美少女も決してキライではないのだが。


 ところで、現実世界に近しいヤンキーDQN・不良学生たちがガンを飛ばし、肩ヒジ張ってガニ股で周囲を威嚇しながら、生身の拳で喧嘩バトルをくりひろげる不良漫画の系譜がある。
 可愛いモノがわかってしまう僕(笑)でありつつ、「共感性羞恥」のケがあり、他人の痛みや羞恥に良くも悪くも敏感すぎてヒトに対してキツく当たれない傾向(汗)がある弱々しいオタの過半は、そのテの漫画の描写に幼いころから少々の肉体的痛みを想起してしまったり、力強いけど乱暴な描線にいくばかの汚ならしさを感じて苦手意識をいだいてしまい、それよりかは心秘かに少女漫画的なデオドラントな絵柄に、自身の感性に近しいモノを感じがちだったと私見する――個人の体験を一般化するなってか?(笑)――。


 ただまぁそれも小学生くらいまでで、思春期に入って弱いままでは生存できないことを悟ったり、ある種の男性ホルモンが分泌されだすことで(爆)、相変わらず現実に近しい肉体的痛みを想起させるヤンキー漫画は苦手でも、舞台を時代劇や昭和の任侠世界に変えたり、超能力が発現したり改造手術を受けたり遺伝子を操作されたりナゾの生物に寄生されて、手足が刃物や銃器や文房具(笑)などに変形してバトルするような作品だったり、相手も頑丈な人外の存在であったりすると、アラ不思議。
 途端にファンタジー・フィクション度が高まるのか、自身や相手の肉体的痛みに斟酌する必要なく、アクション・身体・ピカレスク(悪漢)の快楽に酔えて、むしろそれらに執着したりする。


 その一種として、戦闘美少女もあったと思うが、衰退したのはナゼか? 80年代後半以降、歴史的にはおしとやかであるよう抑圧されてきた女性の自由・本音・欲望が解放され、3次元の女子の過半は強くなり、それまでは男性側の専売であった女性の美醜のランク付けを、女性側も男性に対して逆レッテルすることで脅かし、若い非モテの弱者男子が勝ち気な戦闘美少女に、3次元女子の無遠慮な残酷さを微量に垣間見るようになったからだと私見するのだが。
 「自由」なんてそんなモノだ。「礼節」に裏打ちされない「自由」なぞは無意味。「自由」よりもはるかに上位の理念として「礼節」を対置せよと云いたいけど略。


 そんな鬱憤を晴らすべく(コジツケ・笑)、中肉中背の女子高生がいかにも悪そうな一回り大きい野郎獣人どもを倒していくのは小気味イイ。作画は粗いが、美麗さを要求される作品ではナイので無問題。ジャンルのトップ走者になれようとは微塵も思わないけど、本作のように円盤売上が爆死確定の作品も平気でアニメ化されるあたり、深夜アニメの豊穣さ(商売的デタラメさ?・笑)を言祝ぐべきかもしれない。

キリングバイツ 第1巻<初回限定版> [Blu-ray]


刀使ノ巫女(とじのみこ)』


 女子高生たちが霊力ある日本刀を振るって巨大怪獣のごとき化け物を退治する深夜アニメ。
 こう書くとコテコテの作品だ。加えて、その巫女でもある妖怪退治集団が霞ヶ関(政府の官公庁)に関係し、警察&機動隊とも連携して作戦行動している#1冒頭の映像。長年のアニオタなら早くも10年も前の深夜アニメで、ワリと何度も(昨2017年秋も)再放送があった『喰霊―零―(がれいゼロ)』(08年)も想起してしまうかもしれない。


 いわゆる今は昔の戦闘美少女の系譜に連なる作品だが、キャラデザは肉体の厚みや筋肉や瞬発力を感じさせるものではナイ。昨2017年春の円盤売上が1000枚に満たずに爆死した『武装少女マキャヴェリズム』同様、描線も細くて淡泊でシンプルなもの。
 そして性格付けも、明朗短気なケンカっ早い胆力も度胸もある筋肉バカ少女なぞではなく、バトル抜きのフツーのキャッキャウフフな美少女アニメに出てきても違和感がない、元気少女・クールな黒髪ロング少女・控えめ少女・ロリロリ少女・銀髪ショートの薄倖少女・快活な金髪外人少女などの既視感あふれる記号キャラそのものだ。


 志が低いなぁと小バカにしようと構えていたら。コレがナンとも面白い。18年冬季深夜アニメのマイベスト!(恥)
 こーいう作品を見せつけられると、パッケージ・設定はテンプレそのものでも、その作品のクオリティなり本質・エッセンスというモノは、「見せ方」というのか文章で云うところの一種の「文体」、「話芸」「語り口」のようなモノにも規定され、砂を噛むような味気ない説明・アラスジなどの単なる「段取り」ではなく、みずみずしいプリプリ感・張り・テンションもありつつ、風情や叙情を通じた緩急ある劇中事物や人物への求心力をもたらす「叙述」のようなモノへと表現が昇華した作品に、人々は「面白み」や「ツカミ」を感じるのでは? とも思案する。


 本作で云うと、まずは岐阜県の田舎街の女子剣道部(?)の2強で幼なじみかつ親友でもある元気少女&控えめ少女の描写と試合、部活仲間たちとの日常ではじまり、選抜メンバーでもあるふたりが新幹線で新横浜まで上京するくだりが描かれる。
 下車するや駅前でのちに本格的に知り合う刀剣少女たちを見掛けて、神社大社のようなシックな雰囲気の建築物を前に勝ち抜き御前試合が開催。元気少女vs幼なじみ少女ならぬ、元気少女vsナゾのクールな黒髪ロング少女との決勝戦! と思いきや、黒髪少女は切っ先を女性の御前さまに向けて白昼堂々の暗殺を図らんとする!
 ……暗殺に失敗するや黒髪少女は御前の側近たちから逆襲されてその場から逃走! ところが元気少女は持ち前の白痴ぶりか博愛主義か、黒髪少女をとっさにカバい、自身も逃避行を共にすることで、無実なのに同罪扱いされてさぁドーする!? 相棒サブヒロインも幼なじみ少女ではなく、あとから登場した黒髪少女の方かヨ!? というところで、#1を幕とする。


 #2以降も、都内のカラオケ店や木賃宿ロードムービー風に奇妙な逃亡を続けるふたり。逃走中にも関わらず、近くに妖魔が出現したと知るや、現場に退治に出掛ける底抜けのお人好しぶり。それで居場所をつかんだ幼なじみ少女による説得作戦の失敗。残された選抜刀剣少女や大社の上層部、各主要高校の女校長たちの困惑なども描きつつ、記号的なキャラ付けをされたレギュラーの刀剣少女たちを刺客として小出しに登場させバトルさせることで、その人物像や関係性・他キャラとの相性なども描いていく。


 刺客と思ったら第3勢力によるテストだった! 敵だったけど女上司の暴君ぶりに疑問を持って寝返る! 敵でも常識人として職務に忠実な少女! モラルがない刀剣バトルだけに執着する性格異常な狂少女!


 第3勢力が意外な大組織で長年の観察により、大社の中核の御前自身が20年前の大妖怪退治の際に妖魔に憑依されたことが明らかになることで、黒髪少女の私怨を超えて反抗の大義も獲得、孤独な逃避行から大規模な反撃に転じていくストーリー展開の変転の妙もうまい。
――オタ向け作品中盤でお約束のハダ色成分サービス回も、逃走成功後の潜伏先での平凡に見える神社周辺での露天風呂&夏祭りでの浴衣姿でシッカリとノルマをこなしつつ(笑)――


 結論。設定や人物はナマっぽい女子ではなく漫画アニメ的なテンプレの萌え記号(悪口・批判ではなく)。しかし、お話の方はテンプレを超えて二転三転して技巧的。
 加えて、萌え記号なりに友人・母親・女校長などとの複数との関係性も描きつつ、各キャラに行動動機も持たせることで肉付けにも成功。
 母親・女校長・反抗組織・敵幹部たちの人物・立場・思惑・面従腹背なども描くことで、小は少女たちの私的紐帯、各種組織などの中間共同体、大は日本の危機といった積層構造も描けたことで世界観も狭くない。高尚に走らずベタなオタ層への目配りもできている。


 しかし、アイドル・戦車・戦艦などでの合戦による間接バトルとは異なり、拳ではない霊的刀剣とはいえガチンコ直接バトルの戦闘美少女といったあたりで、今の若年オタにはイマひとつウケないかもしれず。


(後日付記:本作は2クールアニメ。第1クール終盤で化け物の総本山たるラスボスの巨大な大妖怪を遂に撃退してみせる!――コレに伴ない、ラスボスに憑依されていた女御前さまも解放!――
 その後、第2クールでは平穏に戻った日々でも時折り、小者の化け物が出現し、コレを撃退する中での後日談が描かれていく。
 ……といったシリーズ構成が、古いタイプのオタとしては、怪獣よりも強い生物兵器「超獣」の家元である異次元人ヤプールを中盤で倒すも、シリーズ後半ではラスボス亡きまま「野良超獣」が跋扈する往年の『ウルトラマンエース』(72年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20070429/p1)のシリーズ構成を思い出す――『高速戦隊ターボレンジャー』(89年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191014/p1)でも可(笑)――。
 で、ラスボスが根絶できておらず、次第に復活を遂げて再戦することになるのだろうということはミエミエだが、ミエミエでも盛り上がるのであれば、やってくれなきゃウソである。
 大妖怪だったラスボスが、「破壊」・「共存(……といっても支配)」・「友和的で自己の実存を模索」といった3属性に分裂して3人の美少女(笑)の姿を取るのはこのジャンルのお約束でもある。
 しかし、ココに諸々の陣営の思惑(おもわく)もカラんで、単なるパワーゲームではなく――第1クールではキャラ紹介+パワーゲームでイイとも思うけど――、バトルに各々の思想や生き様も背負ったかたちで、バトル&ドラマを一体化させて単なる善vs悪ではなく三つ巴ともすることで、単調にはせず盛り上げてもみせている――女御前の過去への悔恨に基づく行動原理の付け方もうまいネ――。
 よくできた活劇エンタメであり、美少女キャラを記号の範疇でもナマっぽく魅惑的に見せることにも成功していたのだが、特段注目を集めたワケでもないのが、水商売の無情なところではある・汗)

刀使ノ巫女 第1巻(イベントチケット優先販売申込券) [Blu-ray]


『citrus(シトラス)』


 美少女アニメでは悪者として登場するか存在しないことにされる(笑)金茶髪なギャル娘と、学園の御曹司でもある黒髪ロングの清楚な生徒会長。この水と油のようなふたりの女子高生の百合関係を描く作品。


 弱者男子にとっての都合がイイ、可愛さや健気さに特化した性格や、頭身も低くて描線も少なく丸っこい記号的な萌えキャラではなく、デッサン骨格しっかり系の繊細ナイーブな描線による8頭身で、ナマっぽい複雑な内面・人格も感じさせる造形のキャラデザでもある。
――アニメでも実写でも、物語である以上は、すべての人物には記号的な簡素化・性格の単純化が施されてるというツッコミはここではさて置き、程度問題として捉えてください――


 近年の単なる女性同士の友情すら「百合」と呼称してしまう風潮には個人的には疑問をいだく。それらが百合なら、ありとあらゆる美少女アニメはすべて百合だろう。百合ってのは、深夜アニメ『青い花』(09年)みたいなガチで嘆美で繊細でデリケートで、時には女性同士の性愛も伴う作品のことを云うのであって(以下略)。
 そこの『桜Trick』(14年)、すぐにキスするな! そこまでに至る押したり引いたり、付かず離れずな中間過程や揺れる心情を経ないと、キスの場面が盛り上がらん!(笑)
 3期も作られた美少女アニメゆるゆり』(11年)に至っては、どのへんが百合なのかが筆者にはサッパリわからない……。エッ、「ユルい百合」を省略したメインタイトルで全力でエクスキューズしている作品に、そのツッコミはナンセンス? コリャまた失礼いたしました。
 まぁ確信犯的にズラした総称にツッコミを入れるのはヤボですナ(汗)。


 一応ギャル娘が主役だけど、そこは野郎向け商品としてもよくできていて、彼女は真性ギャルではない。いやファッション&スイーツな輩ではあるし、ファミレスでは妄想彼氏とのHをギャル友たちに見栄っ張りにも罪悪感なくスラスラと自慢するけど、少女漫画『オオカミ少女と黒王子』(11年・14年に深夜アニメ化)の主人公とも同様、その実態は非常にウブだともゆーあたりで、我々非モテのオタク男子もホッとする。


 ここで「ウブなギャル」という語句に、昨2017年夏の深夜アニメ『はじめてのギャル』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200202/p1)を連想した御仁は間違っている! いや、正しいのかもしれないが(汗)、繊細な描線の本作と豪胆な描線の「はじギャル」を同一視するのは、本作に対する冒涜である(爆)。本作でギャル娘を演じる竹達彩奈嬢は、「はじギャル」では清楚な黒髪ロングなのに自室ではギャルの隠れユーチューバーであったが(笑)。


 で、気合いを入れて化粧をして制服も適度に着崩し、転入先の高校に乗り込んだギャル娘は、校門の前で黒髪生徒会長に拒絶され……。
 トコロがドッコイ、この堅物そうな黒髪生徒会長が校舎裏で若手男性教師とキスをしているのを目撃したことから(!)、ギャル娘は黒髪生徒会長をその件で脅そうとするも、逆にその唇を奪われて……。
 果てはギャル娘の奔放な母の再婚により、その黒髪生徒会長と義理の姉妹として同居することになり! ……といった往年の少女漫画『イタズラなKiss』(90年・96年にTVドラマ・08年に深夜アニメ化)パターンにもなったりして、なかなかといわずともまぁまぁの序盤ではある。
 しかし、その後の展開は、キョーレツなヒキなり背徳感(汗)には少々欠ける淡泊なモノにも個人的には思えて……。


 とはいえ、アイドル声優竹達彩奈嬢の少々小生意気でも放埒の域には行かず節度も感じられるボイス演技は、本作のギャル娘役にはピッタリに思う。「あずにゃんペロペロ」の『けいおん!』(09年)からでも丸10年。この業界では中堅の域に達したにも関わらず、18年冬季は本作の他に『ラーメン大好き小泉さん』『だがしかし2』と3作ものメインヒロインをゲット!
 昨2017年の缶コーヒー・ダイドーブレンドCMではヒーロー課で黒い強化スーツをまとって顔出し出演を果たし――今やってるCMでは声優・内田真礼(うちだ・まあや)だが――、今年2018年の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS(ブイエス)警察戦隊パトレンジャー』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190526/p1)の女敵幹部役の妖艶な声も見事だし、まだまだ延命できそうだ。

citrus 1 [Blu-ray]


ゆるキャン△


 「ゆるいキャンプ」の略称に、テントを「△」マークに見立てて発音しない作品タイトル。ホンワカまったり系の美少女キャラたちがキャンプを楽しむといった作品だ。


 同工異曲の山ガール初心者の女子高生たちを描いた登山アニメ『ヤマノススメ』(13年)が、山岳や登山装備やキャンプ装備などのウンチクも描いてウケたゆえの二番煎じだと容易に推測できる安易な作品でもある。


 とはいえ、二番煎じであろうが、面白ければオール・オッケー!


 しかし、リアルに考えたらば、たとえ同好の趣味の士が泊まりこんでいる、半ばは企業形態の安全なキャンプ場だとはいえ、未成年の女のコがひとりでテントに寝泊まりするだなんて、どんな育児放棄な親御サンなんだヨ! あわよくば、ナンパして強引に付きまとってHに持ち込んじゃう悪い野郎なんてワンサカといるとも思うけど――もちろんこの作品では、そういったイヤ~ンな現実は描かないし、描く必要もない(笑)――。


 こーいった作品はストーリー展開の妙ではなくて、ディテールの「あるある感」、もしくは「アリそう感」。あるいは、その道だけの「リアル」に根差したテクニカルな「有用感」……といったモノがキモである。


 しかも「リアル」とはいっても、それは「アウトドア趣味」の部分だけに特化した話でもある。「世知辛い現実」や「社会問題」に「スクールカースト」(爆)などの「リアル」は持ち込み不要! アウトドア趣味のウンチク以外はファンタジーであって、非リアルなまったり美少女たちの優しいポワポワとしたやりとりだけがあればイイ(笑)。


――シビアな現実をエグったり糾弾してみせるような作品の存在を否定しているワケではない。しかし、そういったことはまた別のしかるべきジャンルで描けばよいのだ――



 先の『ヤマノススメ』は、こまっしゃくれたイタズラっ子気質の黒髪ミニツインテ嬢に強引に巻き込まれるかたちで、インドア派で内気そうな銀髪ショートの影がウスそうなオボコい女子高生主人公が、チョロそうな低山から登山に挑戦。


 初心者目線で登山ウンチクを知りつつ、富士登頂には高山病で途中でリアイアさせることで――『ヤマノススメ セカンドシーズン』(14年)中盤――、オタク男子の庇護欲を離脱するほどに成長させてしまうことは回避させつつ(?)、とはいえ結局は登山そのものよりも、丸っこくて筋肉も感じさせない頭身も低い小学生みたいな女子高生キャラたち(笑)のまったりとした可愛いやりとりが主眼ではあった。


――基本的にはそれでOKなのだけど、5分アニメや15分アニメだったとはいえ、だったらば1話まるまるを登山装備のウンチク・トークに回してみせるような番外編もあった方がイイようには思ったけど――



 本作では、もう少々はキャンプ装備のウンチクに重点を置きつつも、しかしてイイ意味で記号的な美少女キャラたちの入念な描写にも抜かりがない。


 富士五湖の湖畔で「ひとりキャンプ」していたオトナしげなボソボソとしゃべる黒髪ショート女子――『ヤマノススメ』2期(14年)でも似たようなカメラ女子が出てきたよナ……と思いきや、声優も同じ東山奈央(とうやま・なお)嬢!――に、考えナシで富士山を観に来て昼寝して帰宅できない時刻に目覚めた花守ゆみり嬢が演じるピンク髪の元気女子が図々しくまとわりつく導入部で、リアルであるかはともかく漫画アニメ的には双方のキャラクター&関係性も立ってくることでのツカミもOK!


 #2以降はこのテの作品常套のご都合主義で、ふたりは同じ高校の生徒となって再会を果たして(笑)、仲間も増やしていき、試しに校舎の裏でテントを仮組みしてみせるなどといった内容ともなっていく。


 ここでオッサンオタクもウンチクを披露させてもらうと、今は昔の1980年代中盤にはもう、ここでお披露目されているカルくてウスくて畳むと非常に小さくもなる化学繊維&プラスチック棒によるテントは登場していました(笑)。


 この作品は個人的には30分ワクだと少々間延びして見えるかも……とは私見する。


 円盤売上も同季冬アニメの最大の話題作『ポプテピピック』の倍以上に達する1万3千枚の大ヒットを記録している。しかし、若年オタらの言動を見るにつけ、バズったワードで配信サイトをポチッとしてしまうかたちの視聴が定着したことでの一極集中が発生。


 かつ、「長いモノには巻かれろ」的な奴隷根性が発動しているようでもある。一強多弱。オタクシーンは多様な作品を輩出しつつも、多様ではないようにも思えてしまって……。

ゆるキャン△ 1 [Blu-ray]


『博多豚骨(はかた・とんこつ)ラーメンズ


 ネームバリューのワリには円盤売上的には爆死に終わった同季の冬アニメ『ラーメン大好き小泉さん』みたいな美少女グルメ漫画の二番煎じと思いきや。
 舞台は人口の3%が殺し屋(!)だという設定の北九州の大都市・博多……。博多に失礼だろ。博多に謝れ!(笑)
 しかも、博多を舞台に繰り広げられる正義や警察ヌキでの、個人の殺し屋や会社形態の殺し屋、ウラ仕事もする探偵さんたちウラ稼業同士による抗争劇だったとは。


 なのだが、不謹慎だけれども面白い。ふだんは制服女子高生の格好をしている個人経営のクールな美少年の雇われ殺し屋クン。暗殺相手がすでに死んでいたのに、コレ幸いと自身が殺したと偽ったことから(汗)、依頼元のヤクザ集団に睨まれ、許すかわりに自分らをカギまわる探偵を殺せと命じられ、待ち伏せして殺すのかと思いきや、青年探偵さんに自身を護衛にしろと高く売りつける。
 曲折あってそれを受け入れることで、このふたりが相棒としてウラ社会を渡世していく物語だとわからせる絶妙な導入部だ。


 とはいえ、女装殺し屋クンが中国の貧乏人出自であったり、博多市長もウラ社会とつながり、そのバカ息子に至っては女性に対する殺人淫楽症で、周囲の闇社会のスタッフが本来の業務をハズれて隠滅の後始末に走らざるをえないサマなども並行して描いていく。
 殺し屋には向いてなさそうなニコニコ笑顔で善人全開の、サード主人公である殺し屋青年社員クンの成長物語としても描いていきそうな倒錯については笑ってしまうが、それがまた狙いでもあり清涼剤にもなっている。

博多豚骨ラーメンズ 1 ブルーレイ (初回仕様版) [Blu-ray]


デスマーチからはじまる異世界狂想曲


 「デスマーチ」。バターン死の行進(汗)。


 ゲーム会社のアラサーの青年プログラマーが、土日の感覚もなくなって連日、中古ビルに陣取る会社へと出勤。ムクつけき同僚たちとパソコンのキーボードにバチバチとプログラムを打ち続けて、同時にメールや社内SNSなども確認。並行してバグ(プログラム・ミス)つぶしや顧客からのクレーム対策などの指示も出していく。


 経験者が描いたのであろう、未経験者であっても「さもありなん」的なディテールに満ち満ちたリアルさ、地に足が着いたその業界特有の「あるある」だと思わせてくれる描写がキョーレツなツカミにもなっている。
 頭身の低い萌え美少女社員ばかりが出てくるゲーム会社を描いていた深夜アニメ『NEW GAME!』(16年)とはエラい違いである(笑)。


 とはいえ、「デスマーチ」と称されているけど「悲壮感」はナイのだ。それはパワハラモラハラなどの「人格悪」が登場しないからでもあるだろう。


 「長時間労働による過労死自殺」とは表層的な見方で、その実態は「他人に対する共感性」に乏しくて、生来から嗜虐的にふるまえてしまえるパワハラ上司や同僚に原因は尽きるワケである。


 ここに昨今の「セクハラ騒ぎ」や「不倫騒動」なみに、経営陣というよりも直接的な「パワハラ上司」個人に対する法の裁き――業務上過失致死!――や、制度設計の次元にて「低劣な人格」に対する「道徳的な評価」などが手当てされないかぎりは、解決や再発防止にすらならないことであろう(以下略)。



 #1のAパートで、視聴者をグッと引き込んだところで、主人公青年が寝落ちしてしまって目覚めると、高校生くらいの顔面&肉体に若返りしている! 各種のゲーム用の小窓画面なども順次、宙に浮かんできて、しかして肉体的痛みをも感じさせる全天球型・仮想現実ゲーム風(?)の異世界へと転生していたのだった!?


 そして、「コレは夢だろう。夢でもネタになるからしっかり味わおう……」などと考えつつ、異世界を冒険していく展開ともなっていく。


 よって、異世界召喚モノというより、もう15年以上も前の名作深夜アニメ『.hack(ドット・ハック)』(02年)シリーズに始まって、『ソードアート・オンライン』(12年)や『オーバーロード』(15年)などの仮想ゲーム世界を舞台にした作品にカテゴライズされる感もあるのだ。



 ていねいな助走台を経て感情移入をさせた上で、ファンタジー異世界へと引き込むので、序盤に対しては筆者も高く評価している。


 荒野にはじまって、中世風都市に行き着いて、そこで遭遇する記号的な獣人美少女キャラたちにも、中世的な身分差別を重くならない程度に投影してアクセントも付けている。大きな破綻やナンちゃって感もなくて、実にていねいに作られてもいるのだ。と同時に、ケレン味には欠けており少々地味かもしれないけれども。



 オッサンオタクとしては、ゲーム世界に閉じ込められる前の社畜生活のその後の方も気になってしまって(笑)、そのことが数話を経ても語られないあたりは引っかかってはしまう。ドーせならば、社畜生活と異世界を交互に描けばよかったとも思ってしまうのだけど……。

デスマーチからはじまる異世界狂想曲 1 [Blu-ray]


グランクレスト戦記


 『この素晴らしい世界に祝福を!』(16年)みたいなナンちゃってローファンタジーではなく、昨2017年秋の『宝石の国』『クジラの子らは砂上に歌う』みたいな少々お高く取り澄ましたハイファンタジーでもない、実に中庸な8頭身の美男美女が登場する今となっては正統派のファンタジー
 テロップを見ると、80年代末期の今に直接連なるラノベの祖といえる『ロードス島戦記』(88年)を著わした水野良(みずの・りょう)原作作品。


 庶民や貴族も見守る中、和平のためにか西欧中世風異世界の2大国の王族の婚儀が、大都市の大教会の神前で開催される直前、そこにブラックホールのごとき「魔」が復活して大混乱に陥り2大国の王さまは落命、婚儀もご破産。再び乱世に陥るアバンタイトルで#1は開幕。


 その大混乱を目撃した、両肩・鎖骨・おヘソ・ハイソックス&ミニスカ間の絶対領域フトモモのハダ色をチラつかせて、と同時にそれを隠すかのような白いロングコートもまとうことで、才媛・高貴・活発さの鼎立を体現したキャラデザの長身で利発な金髪少女導師が、地方へ下向中に田舎の下劣な領主と配下に襲われ、助けてもうらほど弱くもないのに(笑)、別の小村の領主であり旅の途中でもあった若き青年に助けてもらったことから、諸葛孔明のごとく軍師・参謀として仕えることで彼を利用して、この乱世を統一して平和に導こう……とするストーリーであるようだ。


 この世界では、君主や領主の右手の甲の上の数センチに聖なる紋様が浮かび上がり、敵国を滅ぼせばその聖印は譲渡され、勝者の聖印の紋様はより複雑となり、もろもろのパワーも増していくといった設定で、ビジュアル的にもわかりやすい。
 ザコの悪者はいかにも悪党で、多少オトコ気のあるゲスト悪党みたいな別の地方の無骨な青年領主は、アッサリと青年主人公領主に降って頼れる仲間となっていく。
 ムダなわかりにくさもなく、そんなに欲や大望もナイ主人公だけど、理想的な封建時代(笑)の周囲に推される徳のある君主とは? 統治とは? 善政とは何ぞや? 領土拡大もどうあるべきなのか? という命題には迫れる作品にはなっており、ポリティカルなセンスもあると思う。


 てなワケで個人的には面白いと思ったのだが、ゲームやライトノベルに耽溺する弱者な自分と同類の主人公を、メタな視点から俯瞰してセルフツッコミしつつ、召喚された異世界でも自虐ギャグをまぶしながら冒険をくりひろげるナンちゃってローファンタジーや、中世ファンタジー風仮想ゲーム世界に閉じ込められるような作品群が隆盛の昨今、オタクシーンのトップランナーになれる気もしないのであった(汗)。


(後日付記:本作も2クールアニメ。かつての大家が原作を務めていることから関係各位をダマくらかして、予算もかかる2クールで高作画作品を実現してみせたといったところか?(笑) マニア世間的には不人気で終わったようだが、個人的には作品トータルとしての出来もイイと思う。
 最終展開は国家間との攻防のみではなく、この世界のウラの支配者ともいえる宗教教団との攻防ともなっていく。そして、この西欧中世風の作品世界の由来・SF的出自・ワケありの禁忌にも斬り込む。超近代的な超古代文明が人間の「自由」や「欲望」に「進歩」を無条件に肯定してきたがゆえの破綻で滅亡を迎えて、それに対する反省として停滞文明を選択したという理由が明かされていくのだ。宗教教団の陰謀には一理も二理もあったのだ! それに対して主人公たちは、再度の「自由」や「発展」を選択する決断をしてみせる!
 ミクロでは公共心皆無の私的快楽至上主義、マクロでは結局は強者のみが得をして、ヒト・モノ・カネが過剰流動して地域・家族・個人の職業の安定性も毀損していく新自由主義経済(=グローバリズム自由貿易絶対主義)に通じるおキラクな主人公の選択に、筆者個人はやや疑義を唱えたいけど(笑)、劇中内の論理ではそれをもわかった上で「それでも!」といったところで「ベタ」ではなく「あえて」で決着するので、隙も少なくなって異論・反論を述べにくい。作品世界の「今」という中世レベルの歴史的発展段階においては、それ(「自由」の賞揚)でもイイかと思えてしまうのであった……)

グランクレスト戦記 1(完全生産限定版) [Blu-ray]


恋は雨上がりのように


 長身クールな陸上女子が、バイト先のファミレスの冴えない40代の店長に恋してしまうお話。未成年相手の不純異性交友の奨励だ。通報シマスタ(笑)。
 野暮なツッコミはさておき、冴えないオッサンの筆者としては勇気が出る話だ(オイ)。とはいえ、弱者男子にとっての都合がイイ女子像といった男目線の女性描写ではなく、基本的には女子目線の物語に思える。


 フジテレビ深夜の少々ハイソ系なアニメ枠「ノイタミナ」だからこその女性向けかと思いきや、原作漫画は『ビッグコミックスピリッツ』連載だったとは。こんな漫画が青年誌に連載されるとは業界も懐が深い。


 とはいえ、女性限定の狭い内容でも決してなくって、老若男女を問わない普遍性もある仕上がりにはなっていると私見するし、今は昔の80~90年代少女漫画的な線の数も少ないシンプルな描線は、その前代や後代の少女漫画と比したら、マユ毛・マツ毛・瞳の表現などもクドくなくムダにキラキラもしておらず、かえってそれが作品をオタク男子限定や女性顧客限定に陥らせず、結果的にではあるけれど間口を拡げる効果があったようにも私見する。


 冴えない中年店長のルックスは、年長オタ的には『機動警察パトレイバー』(88年・89年にTVアニメ化)の後藤隊長といえばイメージが沸く? とはいえ、冴えない中年とはいっても、腰は低いけど過剰にオドオドビクビクもしてないし、最低限はダンディーな風貌もしているところに、中年キモオタとしては超えられない壁を見て絶望もしてしまう(笑)。
 中年店長は独身だから不倫ではなく(バツイチだけど)、長身女子高生も媚び媚びしておらず抑制的なので、その点でも禁欲的で好感が持てるストーリーともなっている。

恋は雨上がりのように 上(完全生産限定版) [Blu-ray]


刻刻(こっこく)』


 #1冒頭は就活の面接で快活な受け答えをするハキハキ女子で開幕。思わず、同様の図で開幕する昨2017年春の地方振興モノの傑作アニメ『サクラクエスト』を想起してしまったが……。
 帰宅するや、自宅は狭くて古い借家で、90年代青年誌漫画『重役秘書リナ』(95年)みたいだと想起しつつ、ウス汚いブ男の父親と祖父、それにニートでゲーム三昧のダメ兄貴の図で、全然違うと思い直す(笑)。


 飾らずにダラシなさも含めてサラけ出し合う庶民の日常描写にスッカリ引き込まれたあとで……状況は一変! ハキハキ女子の妹でシングルマザー(汗)の幼稚園児の息子の迎えにダメ兄貴がイヤイヤ向かった帰りに、イカツいチンピラどもが現れて問答無用で暴力を開始! ダメ兄貴と園児クンはワゴン車で拉致される! 加えて、身代金要求の脅迫電話!
 パニくり方の描き分け、怯え・怒り・包丁を持って差し違えてでも奪還などの相違で、家族の個々人の性格も描きつつ、ジイさんが一族の秘密を明かし……。というところで、超常フィクション世界へと変転していく助走台にはホレボレとする。


 やってることは、時間を止める――厳密には時間の流れの外に出る?――能力を持つジイさんたち家族が、停止時空の反則ワザで人質を奪還しようとするモノ。
 しかし三下のチンピラの上層部には同じ能力を持つ怪しげな集団がいて……。さらには、この停止時空に時折、全身に無数の樹枝を生やしたような異形の怪物が宙空に突如出現、停止時空で横暴にふるまいすぎた人間には処刑を下していく……。


 作品フォルムの類似だけで見れば、年配オタには往年の児童向けアニメ『ポールのミラクル大作戦』(76年)だが(笑)、劇中では時間停止ならば全物質も停止しているのに、なぜ動いても空気がぶつからず呼吸もできるのか? という元・科学少年ならば脳裏に浮かべたことがある疑念も劇中人物に口にさせることで、先行作を頭ひとつ抜きん出ることができている――疑念に対する回答もナイのだが(笑)――。


 ヤクザ的なナゾの集団に拉致された家族を警察の力も借りずに奪還せねばならないという切迫した状況を作ったあたりで、本作はキャラの行動原理も揺るぎないモノとはなっており、エンタメ作劇における「勝利の法則」にもベストマッチした仕上がりだ。
 円盤を購入するようなオタ層にウケるかはまた別の話だが。

TVアニメ『刻刻』オリジナル・サウンドトラック


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.71(18年5月4日発行))



後日付記:


 まぁ、工業製品ならぬ嗜好品なので、作品批評に絶対的な正解はナイのだけど、とはいえしょせんは個人の好みだと云って割り切るのにも抵抗があって……。
 その上で云うけど、適度にロジカルで技巧もあるストーリー、なおかつ情動面でも喚起していれた作品を、結局は個人の好み(笑)で断定するならば、2018年冬アニメで心の底から面白かった作品を順位付けしていくと、


・『刀使ノ巫女
・『刻刻
・『キリングバイツ
・『博多豚骨ラーメンズ
・『ヴァイオレット・エヴァーガーデン
・『グランクレスト戦記


 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』以外は爆死アニメなので、現今のアニメマニアの主流の好みや評価――『ポプテピピック』・『ゆるキャン△』・『宇宙よりも遠い場所』・『ダーリン・イン・ザ・フランキス』など――とは異なりますけど(笑)、個人的にはコレらの作品はガチでお勧めしたいところです。いや、まぁそれでも好みに合わないやもしれませんが(汗)。


[関連記事]

からかい上手の高木さん』『上野さんは不器用』『宇崎ちゃんは遊びたい!』『イジらないで、長瀞さん』 ~女子の方からカマってくれる、高木さん系アニメ4本評! 2018~21年アニメ評!

katoku99.hatenablog.com

あさがおと加瀬さん。』『やがて君になる』『citrus(シトラス)』 ~細分化する百合とは何ぞや!? 2018年3大百合アニメ評!

katoku99.hatenablog.com

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』TV・外伝・劇場版 ~大傑作なのだが、「泣かせのテクニック」も解剖してみたい!

katoku99.hatenablog.com


[関連記事] ~京都アニメーション製作作品評

『映画 聲の形』 ~希死念慮・感動ポルノ・レイプファンタジー寸前!? 大意欲作だが不満もあり(長文)

katoku99.hatenablog.com

『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』 ~眼帯少女も高1なら可愛いけど高3だとヤバいかも…に迫る逸品

katoku99.hatenablog.com

たまこラブストーリー』 ~親密な商店街にオタの居場所はあるか!?

katoku99.hatenablog.com

『響け! ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!? 2015年春アニメ評

katoku99.hatenablog.com

[関連記事] ~TVアニメ評!

2021~19年アニメ評! 『古見さんは、コミュ症です。』『川柳少女』『ひとりぼっちの○○生活』 ~コミュ力弱者の女子を描いた3作の成否(笑)を問い詰める!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220717/p1

2021~19年アニメ評! 『五等分の花嫁』(1&2期) ~ベタでも高みに到達。告白された男子側でなく女子側の恋情で胸キュンさせる

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220329/p1

2021~18年アニメ評! 『からかい上手の高木さん』『上野さんは不器用』『宇崎ちゃんは遊びたい!』『イジらないで、長瀞さん』 ~女子の方からカマってくれる、高木さん系アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210516/p1


2021年秋アニメ評! 『境界戦機』『メガトン級ムサシ』『マブラヴ オルタネイティヴ』『サクガン』『逆転世界ノ電池少女』『闘神機ジーズフレーム』『蒼穹のファフナー THE BEYOND』『EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』 ~2021年秋8大ロボットアニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20221030/P1


2020~21年5大アイドルアニメ評! 『IDOLY PRIDE(アイドリープライド)』『ゲキドル』・『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』・『おちこぼれフルーツタルト』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220410/p1

2020~15年アニメ評! 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』『ようこそ実力至上主義の教室へ』『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』『月がきれい』『俺を好きなのはお前だけかよ』『弱キャラ友崎くん』 ~コミュ力弱者の男子を禁欲・老獪なヒーローとして美化した6作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220724/p1


2020年秋アニメ評! 『ひぐらしのなく頃に 業』『無能なナナ』『憂国のモリアーティ』『禍つヴァールハイト -ZUERST-』『池袋ウェストゲートパーク』『NOBLESSE -ノブレス-』『アクダマドライブ』『100万の命の上に俺は立っている』『魔女の旅々』 ~シブめの良作が豊作の2020年秋アニメ9本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220910/p1(当該記事)

2020年秋アニメ評! 『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』『戦翼のシグルドリーヴァ』 ~同工異曲のメカ×美少女モノでも、活劇的爽快感の有無や相違はドコに起因するのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220821/p1

2020年秋アニメ評! 『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220403/p1

2020年夏アニメ評! 『宇崎ちゃんは遊びたい!』 ~オタクvsフェミニズム論争史を炎上作品のアニメ化から俯瞰する!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200802/p1

2020年春アニメ評! 『文豪とアルケミスト ~審判ノ歯車~』『啄木鳥探偵處』『文豪ストレイドッグス』 ~文豪イケメン化作品でも侮れない3大文豪アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220213/p1

2020年冬アニメ評! 『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』 ~『まどマギ』が「特撮」から受けた影響&与えた影響!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200329/p1

2020年冬アニメ評! 『異種族レビュアーズ』 ~異世界性風俗を描いたアニメで、性風俗の是非を考える!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200327/p1

2020年冬アニメ評! 『映像研には手を出すな!』 ~イマイチ! 生産型オタサークルを描くも不発に思える私的理由

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200325/p1

2020年冬アニメ評! 『ヒーリングっど♥プリキュア』終盤評 ~美少年敵幹部の命乞いを拒絶した主人公をドー見る! 賞揚しつつも唯一絶対の解とはしない!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220928/p1


2020~19年アニメ評! 『ダンベル何キロ持てる?』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』 ~ファイルーズあい主演のアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210418/p1

2020~19年アニメ評! 『私に天使が舞い降りた!』『うちのメイドがウザすぎる!』『となりの吸血鬼さん』 ~幼女萌えを百合だと云い募って偽装(笑)する3大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220710/p1

2020~18年アニメ評! 『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『音楽少女』『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』 ~アイドルアニメの変化球・テーマ的多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200621/p1

2020~13年アニメ評! 『はたらく魔王さま!』『魔王学院の不適合者~史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う~』『まおゆう魔王勇者』『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』『百錬の覇王と聖約の戦乙女(ヴァルキュリア)』 ~変化球の「魔王」が主役の作品群まで定着&多様化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201206/p1


2019年秋アニメ評! 『アズールレーン』 ~中国版『艦これ』を楽しむ日本人オタクに一喜一憂!?(はしないけど序盤は良作だと思う・笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191027/p1

2019年秋アニメ評! 『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』『私、能力は平均値でって言ったよね!』『旗揚!けものみち』 ~2019秋アニメ・異世界転移モノの奇抜作が大漁!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191030/p1

2019年夏アニメ評! 『Dr.STONE』『手品先輩』『彼方のアストラ』『かつて神だった獣たちへ』『炎炎ノ消防隊』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』 ~2019年夏の漫画原作アニメ6本から世相を透かし見る!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210411/p1

2019年春夏アニメ評! 『ノブナガ先生の幼な妻』『胡蝶綺 ~若き信長~』『織田シナモン信長』 ~信長の正妻・濃姫が登場するアニメ2本他! 『超可動ガール1/6』『女子かう生』

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210404/p1

2019年冬アニメ評! 『五等分の花嫁』『ドメスティックな彼女』 ~陰陽対極の恋愛劇! 少年マガジン連載漫画の同季アニメ化!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201018/p1

2019年冬アニメ評! 『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』 ~往時は人間味に欠ける脇役だった学級委員や優等生キャラの地位向上!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190912/p1

2019年冬アニメ評! 『スター☆トゥインクルプリキュア』 ~日本人・ハーフ・宇宙人の混成プリキュアvs妖怪型異星人軍団! 敵も味方も亡国遺民の相互理解のカギは宇宙編ではなく日常編!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191107/p1


2019~17年アニメ評! 『異世界かるてっと』 ~インター・ユニバースの原典『幼女戦記』『映画 この素晴らしい世界に祝福を!-紅伝説-』『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』『盾の勇者の成り上がり』『劇場版 幼女戦記』評 ~グローバリズムよりもインターナショナリズムであるべきだ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210912/p1

2019~16年アニメ評! 『ブレイブウィッチーズ』『ガーリー・エアフォース』『荒野のコトブキ飛行隊』『終末のイゼッタ』 ~美少女×戦闘機×銃器のアニメ四者四様!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201101/p1

2019~15年アニメ評! 『純潔のマリア』『リヴィジョンズ』『ID-O』『コードギアス 復活のルルーシュ』 ~谷口悟朗監督作品アニメ4本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210502/p1

2019~13年アニメ評! 『せいぜいがんばれ! 魔法少女くるみ』『魔法少女 俺』『魔法少女特殊戦あすか』『魔法少女サイト』『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』……『まちカドまぞく』 ~爛熟・多様化・変化球、看板だけ「魔法少女」でも良作の数々!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201122/p1


2018~19年アニメ評! 『女子高生の無駄づかい』『ちおちゃんの通学路』 ~カースト「中の下」の非・美少女が主役となれる時代!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200301/p1

2018~19年アニメ評! 『7SEEDS』『A.I.C.O. Incarnation』 ~NETFLIXお下がりアニメ2本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210509/p1

2018年3大百合アニメ評! 『あさがおと加瀬さん。』『やがて君になる』『citrus(シトラス)』 ~細分化する百合とは何ぞや!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191208/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』前半評 ~リアルというよりナチュラル! 脚本より演出主導の作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181125/p1

2018年秋アニメ評! 『SSSS.GRIDMAN』総括 ~稚気ある玩具販促番組的なシリーズ構成! 高次な青春群像・ぼっちアニメでもある大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190529/p1

2018年秋アニメ評! 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』#1~10(第一章~第三章) ~戦争モノの本質とは!? 愛をも相対視する40年後のリメイク!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20181208/p1

2018年秋アニメ評! 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 ~ぼっちラブコメだけど、テレ隠しに乾いたSFテイストをブレンド

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190706/p1

2018年秋アニメ評! 『ゴブリンスレイヤー』 ~レイプに売春まで!? 周縁のまつろわぬ民は常に憐れで正義なのか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200209/p1

2018年夏アニメ評! 『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』 ~声優がミュージカルも熱演するけど傑作か!? 賛否合評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190728/p1

2018年春アニメ評! 『ヲタクに恋は難しい』 ~こんなのオタじゃない!? リア充オタの出現。オタの変質と解体(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200216/p1

2017~18年アニメ評! 『魔法使いの嫁』『色づく世界の明日から』 ~魔法使い少女にコミュ力弱者のボッチ風味を加味した良作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201129/p1

2017~18年アニメ評! 『異世界食堂』『異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~』『かくりよの宿飯』 ~西欧風異世界×現代日本の食 その接合は成功しているか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211205/p1


2017年秋アニメ評! 『結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章-』 ~世評はともかく、コレ見よがしの段取りチックな鬱展開だと私見(汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190926/p1

2017年夏秋アニメ評! 『はじめてのギャル』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』 ~オタの敵・ギャルやビッチのオタ向け作品での料理方法!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201220/p1

2017年夏アニメ評! 『ようこそ実力至上主義の教室へ』1期・総括 ~コミュ力弱者がサバイブするための必要悪としての権謀術数とは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220925/p1

2017年夏アニメ評! 『地獄少女 宵伽(よいのとぎ)』 ~SNSイジメの#1から、イジメ問題の理知的解決策を参照する

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191201/p1

2017年春アニメ評! 『冴えない彼女の育てかた♭(フラット)』 ~低劣な萌えアニメに見えて、オタの創作欲求の業を美少女たちに代入した生産型オタサークルを描く大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191117/p1

2017年春アニメ評! 『正解するカド KADO: The Right Answer』 ~40次元の超知性体が3次元に干渉する本格SFアニメ。高次元を材としたアニメが本作前後に4作も!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190929/p1

2017年春アニメ評! 『ID-0(アイ・ディー・ゼロ)』 ~谷口悟朗×黒田洋介×サンジゲン! 円盤売上爆死でも、宇宙SF・巨大ロボットアニメの良作だと私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190924/p1

2017年春アニメ評! 『ゼロから始める魔法の書』 ~ロリ娘・白虎獣人・黒幕悪役が、人間×魔女×獣人の三つ巴の異世界抗争を高踏禅問答で解決する傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191128/p1

2017年冬アニメ評! 『幼女戦記』 ~異世界近代での旧独vs連合国! 新自由主義者魔法少女vs信仰を強制する造物主!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190304/p1

2017年冬アニメ評! 『BanG Dream!バンドリ!)』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190915/p1

2016~18年アニメ評! 『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~』1期&2期、映画『怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210919/p1

2016~18年アニメ評! 『チア男子!!』『アニマエール』『風が強く吹いている』 ~チア男女やマラソン部を描いたアニメの相似と相違!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190603/p1

2016~17年アニメ評! 『くまみこ』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『ネト充のススメ』 ~コミュ症女子を描いた3作品の成否は!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201213/p1


2016年夏アニメ評! 『ラブライブ!サンシャイン!!』 & 後日談映画『ラブライブ!サンシャイン!! Over the Rainbow』(19年) ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200628/p1

2016年夏アニメ中間評! 『ももくり』『この美術部には問題がある!』『チア男子!!』『初恋モンスター』『Rewrite』『ReLIFE』『orange』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160903/p1

2016年春アニメ評! 『迷家マヨイガ-』 ~現実世界からの脱走兵30人! 水島努×岡田麿里が組んでも不人気に終わった同作を絶賛擁護する!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190630/p1

2016年春アニメ評! 『マクロスΔ(デルタ)』&『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年) ~昨今のアイドルアニメを真正面から内破すべきだった!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1


2015~16年アニメ評! 『それが声優!』『ガーリッシュ ナンバー』 ~新人女性声優たちを描くも、地味女子・ワガママ女子を主役に据えた2大美少女アニメ評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220703/p1

2015~16年アニメ評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』1期&2期  ~ネトウヨ作品か!? 左右双方に喧嘩か!? 異世界・異文化との外交・民政!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211010/p1


2015年秋アニメ評! 『ワンパンマン』 ~ヒーロー大集合世界における最強ヒーローの倦怠・無欲・メタ正義・人格力!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190303/p1

2015年秋アニメ評! 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』 往年の国産ヒーローのアレンジ存在たちが番組を越境して共闘するメタ・ヒーロー作品だけれども…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190302/p1

2015年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 ~長井龍雪岡田麿里でも「あの花」「ここさけ」とは似ても似つかぬ少年ギャング集団の成り上がり作品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191105/p1

2015年夏アニメ中間評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』『六花の勇者』『おくさまが生徒会長!』『干物妹!うまるちゃん』『実は私は』『下ネタという概念が存在しない退屈な世界

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150901/p1

2015年春アニメ評! 『響け!ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160504/p1

2015年冬アニメ評! 『SHIROBAKO』(後半第2クール) ~アニメ制作をめぐる大群像劇が感涙の着地!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160103/p1


2014年秋アニメ評! 『SHIROBAKO』(前半第1クール) ~アニメ制作の舞台裏を描く大傑作爆誕

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151202/p1

2014年秋アニメ評! 『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞(ロンド)』 ~ガンダムSEEDの福田監督が放つ逆「アナ雪」! 女囚部隊に没落した元・王女が主役のロボットアニメの悪趣味快作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191222/p1

2014年秋アニメ評! 『ガンダム Gのレコンギスタ』 ~富野監督降臨。持続可能な中世的停滞を選択した遠未来。しかしその作劇的な出来栄えは?(富野信者は目を覚ませ・汗)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191215/p1

2014年秋アニメ評! 『失われた未来を求めて』『天体(そら)のメソッド』 ~絶滅寸前! 最後の「泣きゲー」テイストの2大深夜アニメ! 良作なのに不人気(涙)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220918/p1

2014年春アニメ評! 『ラブライブ!』(第2期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1


2013~14年3大アイドルアニメ評! 『ラブライブ!』『Wake Up,Girls!』『アイドルマスター

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150615/p1

2013年秋アニメ評! 『WHITE ALBUM 2』 ~「冴えカノ」原作者が自ら手懸けた悲恋物語の埋もれた大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191115/p1

2013年秋アニメ評! 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~低劣な軍艦擬人化アニメに見えて、テーマ&萌えも両立した爽快活劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190922/p1

2013年秋アニメ評! 『サムライフラメンコ』 ~ご町内⇒単身⇒戦隊⇒新旧ヒーロー大集合へとインフレ! ヒーロー&正義とは何か? を問うメタ・ヒーロー作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20190301/p1

2013年夏アニメ評! 『げんしけん二代目』 ~非モテの虚構への耽溺! 非コミュのオタはいかに生くべきか!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160623/p1

2013年春アニメ評! 『這いよれ!ニャル子さんW(ダブル)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150601/p1

2013年春アニメ評! 『惡の華』前日談「惡の蕾」ドラマCD ~深夜アニメ版の声優が演じるも、原作者が手掛けた前日談の逸品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191006/p1

2013年冬アニメ評! 『まおゆう魔王勇者』『AMNESIA(アムネシア)』『ささみさん@がんばらない』 ~異世界を近代化する爆乳魔王に、近代自体も相対化してほしい(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200123/p1

2013年冬アニメ評! 『ラブライブ!』(第1期)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1


2012年秋アニメ評! 『ガールズ&パンツァー』 ~爽快活劇に至るためのお膳立てとしての設定&ドラマとは!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190622/p1

2011年春アニメ評! 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 ~別離・喪失・齟齬・焦燥・後悔・煩悶の青春群像劇の傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191103/p1

2011年冬アニメ評! 『魔法少女まどか☆マギカ』最終回「わたしの、最高の友達」 ~&『フリージング』『放浪息子』『フラクタル

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120527/p1

2010年秋アニメ評! 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 ~萌え対象かつオタの自画像! 二重構造化させた妹を通じたオタ社会の縮図!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20121015/p1


2008年秋アニメ評! 『鉄(くろがね)のラインバレル』 ~正義が大好きキャラ総登場ロボアニメ・最終回!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090322/p1

2008年春アニメ評! 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 ~総括 大英帝国占領下の日本独立!? 親米保守vs反米保守!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20081005/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』(08年)#1「クロース・エンカウンター」 ~先行放映版とも比較!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080930/p1

2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』最終回評! ~キワどい最終回を擁護!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091122/p1

2008年冬アニメ評! 『墓場鬼太郎

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080615/p1


2007年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』 ~第1期・第2期・劇場版・総括!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100920/p1

2007年秋アニメ評! 『GR ジャイアントロボ』 ~現代風リメイク深夜アニメだが、オタク第1世代の東映特撮版への郷愁も喚起!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080323/p1

2007年春アニメ評! 『ゲゲゲの鬼太郎』2007年版

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070715/p1


2006年秋アニメ評! 『天保異聞 妖奇士(てんぽういぶん あやかしあやし)』 ~幕末目前の外れ者集団による妖怪退治! 頭デッカチな作りだがキライになれない…

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070317/p1

2006年夏アニメ評! 『N・H・Kにようこそ!』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061119/p1


2005年秋アニメ評! 『BLOOD+(ブラッド・プラス)』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051025/p1

2005年春アニメ評! 『英国戀(こい)物語エマ』

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051022/p1

2005年春アニメ評! 『創聖のアクエリオン』 ~序盤寸評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20051021/p1


2004年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY(シード・デスティニー)』 ~完結! 肯定評!!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060324/p1

2004年春アニメ評! 『鉄人28号』『花右京メイド隊』『美鳥の日々(みどりのひび)』『恋風(こいかぜ)』『天上天下

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040407/p1

2004年冬アニメ評! 『超変身コス∞プレイヤー』『ヒットをねらえ!』『LOVE♡LOVE?』『バーンアップ・スクランブル』『超重神グラヴィオン ツヴァイ』『みさきクロニクル ~ダイバージェンス・イヴ~』『光と水のダフネ』『MEZZO~メゾ~』『マリア様がみてる』『ふたりはプリキュア

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040406/p1


2003年秋アニメ評! 『カレイドスター 新たなる翼』 ~女児向け・美少女アニメから真のアニメ評論を遠望! 作家性か?映画か?アニメか? 絵柄・スポ根・複数監督制!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040408/p1

2003年春アニメ評! 『妄想科学シリーズ ワンダバスタイル』『成恵(なるえ)の世界』『宇宙のステルヴィア』『ASTRO BOY 鉄腕アトム

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040403/p1

映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me- ~眼帯少女も高1なら可愛いけど高3だとヤバいかも…に迫る逸品

『たまこラブストーリー』 ~親密な商店街にオタの居場所はあるか!?
『響け! ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!? 2015年春アニメ評
『映画 聲の形』 ~希死念慮・感動ポルノ・レイプファンタジー寸前!? 大意欲作だが不満もあり(長文)
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 ~ほか、私的には豊作だった2018年冬アニメ12本評!
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


[アニメ映画] ~全記事見出し一覧
[アニメ] ~全記事見出し一覧
[オタク] ~全記事見出し一覧


 2019年8月23日(金)から新宿ピカデリーほかで、京都アニメーション製作のアニメ映画が特集上映記念!
 恐れ多くもそれに便乗させていただき、京アニ製作のアニメ映画『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me(テイク・オン・ミー)』(18年)評をアップ!
 (先の事件で犠牲になられた方々のご冥福と、心身に重症を負われた方々のご回復を祈念いたしております)


『映画 中二病でも恋がしたい! -Take On Me-』 ~眼帯少女も高1なら可愛いけど高3だとヤバいかも…に迫る逸品

(2018年1月6日公開)
(文・T.SATO)
(2018年4月27日脱稿)


 せめてもの自己アピールか対人バリアかその両方か、片目に眼帯を付けた、小学校高学年の女児にも見えかねない、小動物チックで奥手な女子高生。
 折しも同年代のイケてる系が異性とのコミュニケーションに乗り出す時期でもある。しかし、ルックス・胆力・コミュ力に欠けた同輩は、そのことに苦手意識をいだき、その不全感の代償として、自分には凡人とは異なるサブカル知識や文才・画才・超能力(笑)などがあり、ココではない別の場所や異世界であればノビノビと活躍して全能感・万能感にひたれるハズだ! と夢想して、仮想世界で擬似的にカースト上昇・立身出世を果たすことで、辛うじて自尊心を支えようとするモノなのだろう。わかります(汗)。


 メインヒロインの女子高生はベタにその中二病の沼にハマって、教室や通学中に呪文を唱えて超能力(笑)を発揮する。その姿にたかだか数年前の自分の写し絵を看て取って、その痛々しさに悶絶する男子高校生クンが、主に放課後の文化部の部室で彼女をカマうことで……といった内容で2012年秋に大ヒットした本作。


 筆者もハマったクチだが、筆者のようにネジくれた人間は、本作のメインヒロインはルックスに最低限恵まれているから主人公男子に異性の対象として見てもらえることでラブストーリーが成立するのであって、そのルックスが残念であったなら、白馬の王子さまは現れなかったに違いない……などとつい思案。
 そのへんの私的ツッコミに対する見事なアンサーが、翌13年の夏アニメ『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190606/p1)の小柄で貧相でルックスにも恵まれず王子さまも現れないのでコジらせていくメインヒロイン黒木智子ことモコッチだったのだが(笑)。


 本作の物語はテーマ的にも語り尽くされて一度は完結したが、天下の製作会社・京都アニメも背に腹は代えられず、質の高い別の新作を作るためにか、一定の高収が期待できる本作の総集編映画『小鳥遊六花(たかなし・りっか)・改~劇場版 中二病でも恋がしたい!~』(13年)や第2期『中二病でも恋がしたい! 戀(れん)』(14年)にも着手。
 それからでももう5年近く、作品タイトルにまだまだブランド力はあっても、そろそろ「終わコン」になろうという時期にもう一商売しようと放たれたのが、さらなる続編の本映画だ。


 もちろん確信犯なのだろうが、抑揚あるストーリーらしいストーリーはさしてナイ。
 基本は第2期では主人公男子クンと同居(笑)していたメインヒロインが、姉から外国で自分といっしょに暮らせ! と命令されたことを発端に、高2と高3の間の春休みを利用して、主人公&ヒロインが地元の関西周辺、果ては日本各地を、飛行機や寝台列車で逃避行する、いわゆる風景・背景の力も借りて情緒や変化も出していくロードムービー・股旅ものだ。
 ストーリーの技巧より、過程におけるキャラの景色に対する反応や言動、いわゆるキャラ性の方を楽しむ作品となっている。


 個性的なキャラの未熟ゆえの奇行の楽しさ&その成長を描いた作品は、そのさらなるあとを描いてしまうと、コレじゃない感が漂いがちだ。
 そこで、本作の先のTVアニメ2期が採った手法は……季節はめぐっても歳月は重ねない広いイミでの「サザエさん時空」パターンで、高1から高2に進学してもキャラの成長はほぼチャラで、メインヒロインが変わらず中2病的な奇行をくりひろげる、1期の最終回はナンだったのだ? パターンであった(笑)。


 優劣ではなく、成長も遂げるリアルな「人物」か、記号的な言動をする「キャラ」か、というイミでは、本作は後者の魅力に寄っていたので、2期が採った方針は比較考量すればトータルでは正しいと思う。
 しかし……前者を採用した場合と比すれば違和感は小さいとはいえ、メインヒロインの成長はドーなる? という疑問は奥歯に挟まる。


 本作はそこにもセルフツッコミ的に微量に焦点を当てて通奏低音としている。
 この精神年齢も幼く他人と全うな会話もできなさそうなメインヒロインは、高1や高2ならば可愛いとして許されるけど、高3だとそろそろヤバくないか? 社会人として他人と最低限のコミュニケートはできるのか? 現実世界は王子さまとお姫さまの結婚でメデタシメデタシで完結しないワケだから、職場での付き合いやママさんデビューやらで苦労どころか挫折しそうだナと先回りしてしまうのは筆者のネジくれすぎた見方でもあるのだが、メインヒロインに対する姉の心配もそれである。


 人間は残念ながら平等ではなく、身分制度が撤廃されてもなお残る、個人ごとの気質・体質・知力・胆力・コミュ力などの個体差もあり、その範疇での改善しかアリエナイとは思う。彼女みたいなタイプが自立したキャリアウーマンにはなれようハズもないけど幸あらんことを。


 多少のグタグタ感がありつつ、プロが余技として流して作っている感もあるけれど、最後だけは(笑)ヤマ場を作って演出&演技の力で盛り上げるあたりで、1本の成立したフィルムを観られた! という気持ちにはさせてくれる一品だ。


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.71(18年5月4日発行))


[関連記事] ~京都アニメーション製作作品評

『映画 聲の形』 ~希死念慮・感動ポルノ・レイプファンタジー寸前!? 大意欲作だが不満もあり(長文)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190901/p1

ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 ~ほか、私的には豊作だった2018年冬アニメ12本評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190908/p1

たまこラブストーリー』 ~親密な商店街にオタの居場所はあるか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160514/p1

『響け! ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!? 2015年春アニメ評

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160504/p1


[関連記事] ~コミュニケーション弱者問題評

迷家マヨイガ-』 ~現実世界からの脱走兵30人! 水島努×岡田麿里が組んでも不人気に終わった同作を絶賛擁護する!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190630/p1

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』 ~連載8年目にして人気再燃の理由を探る!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190606/p1

たまこラブストーリー』 ~親密な商店街にオタの居場所はあるか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160514/p1

げんしけん』&『ヨイコノミライ』 ~2大ヌルオタサークル漫画を読む!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20071021/p1

げんしけん二代目』 ~非モテの虚構への耽溺! 非コミュのオタはいかに生くべきか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20160623/p1

トクサツガガガ』(TVドラマ版)総括 ~隠れ特オタ女子の生態! 40年後の「怪獣倶楽部~空想特撮青春記~」か!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190530/p1

『怪獣倶楽部~空想特撮青春記~』に想う オタク第1世代よりも下の世代のオタはいかに生くべきか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20170628/p1

電車男』映画版を毒男たちが観る!(笑)

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20070617/p1

Nippon2007(第65回世界SF大会&第46回日本SF大会)に見る外人オタらの同じ匂い

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20080302/p1