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劇場版 超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち


『超星神』シリーズ評 〜全記事見出し一覧


(05年12月17日封切)
(文・久保達也)
(05年12月執筆)
 04年に『ゴジラ FINAL WARS(ファイナル ウォーズ)』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060304/p1)で打ち切りになった東宝ゴジラシリーズの代わりに05年末に封切られたのがこれです。だから一応観てきました。
 TVシリーズは静岡では1ケ月強遅れているとはいえ、一応放映されているのですが、実はまだ視聴に至っておりません。なんせ『幻星神(げんせいしん)ジャスティライザー』(04年)さえもまだ全部は観てないんだから(笑)。


 しかしいきなりメカニコング(『キングコングの逆襲』(67年・東宝)に登場)みたいなメカや海底軍艦轟天号(『海底軍艦』(63年・東宝)に登場)の登場は、まさに東宝特撮映画の正統的継承作品でありますな。
 轟天号の活躍シーンに伊福部昭(いふくべ・あきら)の音楽を流すなんてのはオジサンとしてはたまりませんぜ! 艦長の名前は神宮寺(じんぐうじ)だし、演じたのは峰岸徹だし。しかし轟天ってあんなにデカかったっけなあ。


 なんて感慨は子供たちには知ったことじゃないでしょうが(笑)、『超星神グランセイザー』(03年)の12人に『ジャスティライザー』の3人、『セイザーX』の3人で合計18人。ツインセイザー(等身大サポートロボ?)の2人も合わせるとヒーローは20人ですか。
 これに加えて宇宙海賊やら大量のボスキート(『グランセイザー』終盤の敵)やら何種類もの巨大ロボットにキングギドラ(笑)と今回一体何人のスーツアクターが演技したんでしょ?


 まあ日本各地にボスキートが大量に降りてくる場面とかはCGですが、ウルトラ兄弟対怪獣軍団の映画が決して製作不能ではないことがこれで実証されてしまいましたね。ここまでやられても円谷プロは奮起しないんでしょうかね? 夏あたり『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)の劇場版としてやる気起きないですかね?


 実際『グランセイザー』は現在アジア各国で放映されて高視聴率をあげ、戦隊シリーズの本編場面を新撮した『パワーレンジャー』シリーズ(93年〜・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080518/p1)のような作品がアメリカで製作されるという噂ですぜ。果たして今ウルトラにそんな動きがありますか?
 要するに大量のキャラが縦横無尽に画面狭しと暴れ回るような作品がどこの国でも受け入れられるということなのですよ。


 お話自体も地球人に両親を殺されたと宇宙海賊にだまされていた宇宙人の少年がセイザーXたちと生活をともにしていく中でだまされていたことに気付き、グランセイザーを復活させる役割を果たして最後は両親と無事再会を遂げるというシンプルなものだったですしね。70分でも子供たちは退屈せずに観てましたよ。いや本当に円谷さんにも少しは見習ってもらいたいものです。


 マニアには散々云われたものの、子供たちの絶大な人気を得た平成ゴジラシリーズ(89〜95年・東宝)の大森一樹が本編を、川北鉱一が特撮を監督してました。
 彼らが参加しなかったミレニアムゴジラシリーズ(99〜04年・東宝)は興行不振に苦しんだものですが、やはり彼らは子供たちが喜ぶツボを心得ていたのではないでしょうか。まあ今回の作品が評判良過ぎて毎年末にシリーズ化されるようになったとしたら、いよいよゴジラの出番がなくなってしまうのでそれはそれで問題ではありますが(笑)。


 ただ少し意外だったのが同時上映の『甲虫王者ムシキング』は『ポケモン』同様に小学生に人気のある作品かと筆者は思っていたのですが、館内は就学前の幼児の姿ばかりがやたらと目立ちました。民放では最も地味な印象のテレビ東京系列の女子アナが結構美人揃いなのも意外でしたが(笑)。


 それはそうと彼女たちが報道していた大量の人間消失事件、衣服だけを現場に残して裸のまま何処に連れ去られたのか? 連れ去られた人々はまったく画面に映し出されなかったし(映せるわけない!・笑)、18人ヒーローが勝利しても人々が戻ってくる描写もなく、いきなり終わりというのはどうなのかなあ。
 やはり「ありがとう! グランセイザー! ジャスティライザー! セイザーX!」などと人々がヒーローたちに感謝して大団円という締めくくりにしてほしかったですなあ。

2005.12.25.


(了)

(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2006年新春号』(06年1月29日発行)『超星艦隊セイザーX』合評①より抜粋)



(編):『超星神』シリーズ3部作中の最高ケッサク、歴史を守ろうとしても(?)大局のために有志ある人間が歴史の変更での消滅を甘受したり、赤鬼怪人モモタロスの先駆けともいえる憎めないギャグ描写が愉快な熱血敵幹部・火将軍ブレアード……と特撮の神様のイタズラか、大人気作『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)とネタがカブってもいたTV版『超星艦隊セイザーX』の総括はまた後日に……
 (いや、前2作『超星神グランセイザー』『幻星神ジャスティライザー』ももちろん愛すべき良作ではありますよ。
 ……と云いながら、時間が取れずに総括は無期延期中(汗)。



超星艦隊セイザーX』平均視聴率:関東3.7%・中部3.3%・関西2.5%
 (平均視聴率EXCEL表計算:森川由浩)


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