假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありませんので、悪しからず!(笑)

ウルトラマンメビウス16話「宇宙の剣豪」 〜宇宙剣豪ザムシャー! 現行特撮の商業規模比較


ウルトラマンエース#39「セブンの命! エースの命!」 〜新兵器シルバーシャーク!
ウルトラマン80#6「星から来た少年」 〜オオシマ彗星の発見者・大島明男クン登場!
『ウルトラマンメビウス』評 〜全記事見出し一覧(スマホの場合、全記事・年月別一覧)


(脚本・赤星政尚 監督&特技監督 北浦嗣巳)
(『ウルトラマンメビウス』〜ウルトラマンヒカリ編・短期集中連載!)
(文・久保達也)


 「め〜〜〜ん!!」


 剣道に興じるトリヤマ補佐官とマル補佐官秘書。ただのイヤミな仕事もできない文官・官僚なのかと思いきや、彼らの意外な一面を示すシーンから物語は幕を開ける。
 『帰ってきたウルトラマン』(71年)第2話『タッコング大逆襲』においても、主人公・郷秀樹が超人的能力を身につけたことを表現するために、MATの道場で剣道をする場面が描かれていたが、訓練として剣道を行うトリヤマ・マルと並行して、宇宙空間での宇宙剣豪ザムシャーVSサーベル暴君マグマ星人(!)との一騎打ちが描かれる!


 トレードマークの眼鏡を外し、コンタクトレンズを試すコノミ、「王手!」「マジかよ〜」と将棋に興じるジョージとリュウ、オート雑誌を広げるマリナと、退屈で、しかし平和なひとときを過ごす作戦室のGUYSの一同。そしてテッペイとミライは、美しいライトグリーンに輝きながら宇宙を駆けるオオシマ彗星をモニターで観測していた。


 「なんだなんだ、そのザマ! 本気でかかってこい!」


 マルを叱り飛ばすトリヤマ。


 だがそのセリフは、マグマ星人に対するザムシャーのそれでもあった!


 ザムシャーとマグマ星人の死闘は、実はテッペイとミライが観測していたオオシマ彗星の上で展開されていたのである!
 宙を舞ったザムシャーの剣がマグマ星人のサーベルを討ち、そして膝蹴りをくらわす!


 青銅の鎧(よろい)をまとう騎士のようなデザインが光るザムシャーのネーミングの由来は、やはり「武者」をもじったものかと思うが、これはもうウルトラ怪獣というより、かつて小学館学年誌や『コロコロコミック』に連載された、内山まもる先生のウルトラ漫画(近年コンビニ漫画で再刊。『帰ってきたウルトラマン完全復刻版』(04年・ISBN:4091081959)・『ウルトラマンA 完全復刻版』(04年)・『ウルトラマンタロウ 完全復刻版』(05年・ISBN:4091083757)・『ウルトラマンレオ 完全復刻版』(06年・asin:409108575X)・『ザ・ウルトラマン 死闘!ジャッカル対ウルトラ兄弟』(07年・ISBN:4091087183http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160914/p1))に登場しそうなキャラである!
 マグマ星人同様、スーツアクターの生身の口が露出していて表情が出せる独特さも渋い!


 突然ザムシャーを襲うチェーン! 左手からチェーンを発したもうひとりのマグマ星人が現れたのだ!
 (後日付記:雑誌『HYPER HOBBY(ハイパーホビー)』06年9月号(asin:B000GYI6YC)が依頼して本作の渋谷浩康プロデューサー(円谷プロ)に命名してもらった設定によれば、『ウルトラマンレオ』(74年)登場時と同様の目が青で髪が金色の兄はBB(ブラザーブルー)、目が赤で髪が銀色の弟はBR(ブラザーレッド)とのこと)


ザムシャー「二人がかりとは面白い!」


 身軽に宙を回転しながらザムシャーを攻撃する二人のマグマ星人だが、やがて一人がザムシャーの剣にブッた斬られる! ウルトラセブンの武器アイスラッガーに似た切断音が宙をこだまする! そして爆発!


マグマ星人「兄者〜! よくもあにじゃを〜!」


 宇宙人同士の激しい死闘は、オオシマ彗星の軌道をも変えてしまった!



テッペイ「このままじゃ、オオシマ彗星は地球に激突する!」


 94%の確率で太平洋上に落下するとの予測をたてるテッペイ。
 「なんだ、海か、よかったよかった」と安堵するトリヤマだが、直径約7kmのオオシマ彗星が海上に落下すれば、発生するエネルギーは5千万ギガトンにも達し、日本壊滅は免れない!


 GUYSスペーシー怪獣要撃衛星V99(ブイナインティナイン)がシルバーシャークGで彗星の撃墜をはかる!
 シルバーシャークとは『ウルトラマンA(エース)』(72年)第39話『セブンの命! エースの命!』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070129/p1)において、火炎超獣ファイヤーモンスをウルトラマンエースの力に頼らずに(!)木っ端微塵に粉砕した、防衛組織TAC(タック)の砲口が2連装の秘密ビーム兵器であり、それから拝借したネーミングではあるが(後継発展兵器だろう。ちなみに『A』第44話『節分怪談! 光る豆』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070304/p1)には同じシリーズとおぼしきゴールデンホークという秘密兵器も登場!)、現在でも全く古びれていないこの響き、当時のスタッフのセンスの良さが光る!


 グングン地球に迫るオオシマ彗星!


マグマ星人「あれはわが同胞がかつて攻めこんだ星、地球!」(嬉しすぎるセリフだ!)
ザムシャー「なに、地球だと!」


 シルバーシャークGの二条の光線がオオシマ彗星を攻撃する! ザムシャーはすかさず光の剣を見舞って二条ともはね返す! 反射された光線を浴びてV99は爆発! 


マグマ星人「隙あり〜!」


 宙を猛スピードで飛行し、ザムシャーに突撃してくるマグマ星人
 ザムシャーは難なくこれを逆袈裟斬りで左右真っ二つにブッた斬った! 宇宙を揺るがす大爆発音が轟く!


 なんとついでにオオシマ彗星までもが真っ二つにブッた斬られて崩壊し始める!


 バラバラになったオオシマ彗星の破片に乗り、まるで優雅にサーフィンを楽しむかのように地球へと向かうザムシャー!


 その行く手を遮ろうと、またまた新たな挑戦者が現れた! なんと『ウルトラマンタロウ』(73年)第53話(最終話)に登場した宇宙海人バルキー星人だ!


バルキー星人「待てザムシャー! 今度は俺が相手だ!」
ザムシャー「貴様も、俺を討って名をあげるつもりか? ザコを相手にしている場合ではない。俺には行くところがある!」


 オオシマ彗星の破片の群れは、日本を直撃する軌道へと進路を変えた!


 東京タワーはヘシ折れ、高層ビル群は崩壊し、道路を走行する車はひっくり返る! GUYSのメンバーが想像する地獄絵図は、狙ったのか80年代の東映特撮作品の劇中でよくデザイナー野口竜が描いていたような異世界や大惨事のイメージ画のようなイラストで表現されているが、そこに描かれた群集の呆けた面々は、どっかで見たような顔が散見されるような……(笑)


 彗星の破片をひとつ残らず破壊するために出撃しようとするリュウだが、戦闘機ガンフェニックスは前話の怪獣グロマイトの一件でオーバーホール中であった! 「ガンブースターなら飛べます!」とミライが単独で出撃する!
 彗星とともに日本へと向かうふたつの影をキャッチするコノミ。ひとつはドキュメントZAT(ズィー・エー・ティー)に同種が確認されたが、もうひとつは記録がない!
 いつも瓢々とした今は剣道着姿のままで竹刀(しない)を持って作戦室に駆けつけたトリヤマが「君は宇宙人を追ってくれ!」とミライに頼もしく命令を下す!
 彗星はどうする? との隊員たちの問いに、サコミズ隊長によってGUYS基地・フェニックスネストにもシルバーシャークGが配備されていることが語られ、マルがテキパキとコンソールを操り準備を敢行する!(あのトリヤマとマルもやるときはやるのか!? 嬉しいぞ!)


 シルバーシャークG2基が基地直近の地下より浮上!


 そのときフェニックスネストに大きな衝撃音が響き渡り、停電状態になる! ザムシャーとバルキー星人がすぐ近くに降り立ったのだ!


バルキー星人「この俺を怒らせるなぁ〜! 果たし合いだぁ〜! かかってこいっ!」


 第2期ウルトラに登場した「星人」たちを象徴するかのように(笑)、大声でわめき散らし、右手の剣を振り回して徴発するバルキー星人! だが彼なんぞ全く眼中にないかのように、余裕の構えを見せるザムシャー。
 激しい剣劇が繰り広げられ、バルキー星人は身軽にジャンプや側転で攻撃をかわすが、その際シルバーシャークGの一基がザムシャーの剣に切り裂かれてしまった! そしてその剣はバルキー星人をも…… 「無念!」


 基地上空に舞い戻ったガンブースターを駆るミライはザムシャーと対峙する。


ミライ「なんてすごい腕だ! 君は何者だ!?」
ザムシャー「われはザムシャー」
ミライ「ザムシャー、なんのために地球へ?」
ザムシャー「ハンターナイトツルギを斬る!」


サコミズ「我々は、一刻も早くシルバーシャークGを起動し、彗星の破片を破壊する!」
一同「GIG!」
テッペイ「成層圏突入まで、あと32分!」


 薄暗い作戦室に大きなワイヤーの束が持ちこまれ、トリヤマも含めて復旧作業に右往左往するGUYSメンバー
 (予備電源で完全復旧しないのかって? それはトーシロな物の見方。点滅する緊急灯、冷房も切れたか汗だく姿のメンバーたちを描いた方が、物語的にも演出的にも緊迫感が出て盛り上がるでしょ)。
 総監代行のミサキさえもいつもの半笑い(笑)が消え、「私たちの云うとおりにつないで!」と熱くゲキを飛ばす!


ミライ「なぜ君はツルギとの果たし合いなんかに挑むんだ!」
ザムシャー「宇宙一のわが強さ、証明せんがため!」
ミライ「待ってくれザムシャー! 地球は今、大きな事態に直面している! 果たし合いどころじゃないんだ!」
ザムシャー「それがどうした! この星がどうなろうが、俺には関係ない!」
ミライ「そんな……地球にはツルギなんて宇宙人はいない!」
ザムシャー「そんなはずはない。ツルギをこの地で見た者がおる!」
ミライ「誰に聞いたんだ!?」
ザムシャー「ファントン星人」


 友好的だったあの第7話『ファントンの落し物』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060705/p1)に登場した健啖(けんたん)宇宙人ファントン星人がついポロッと喋ってしまったのか! やはり大量の食料と引換に……(笑)
 しかしハンターナイトツルギ(現在のウルトラマンヒカリ)の事情を、ファントン星人がGUYS隊員たちにお節介にも親切に教えてくれた第7話の設定を逆用してくれているのは、子供にもわかって面白がれる程度の良い意味でのマニアックさで、こういうのは本当に良いね。


ザムシャー「この星が危ないと云ったな」


 ザムシャーがシルバーシャークGに向けて剣をチラつかせた!


ミライ「ザムシャー、何をする気だ!」
ザムシャー「ツルギを出せ! さもなくば……」


 ミライはウルトラマンメビウスに変身し、シルバーシャークGを守る! そのころ、一同の努力でシルバーシャークGは起動を完了した!


リュウ「ここから先はオレたちの出番だな」
ジョージ「ああ」
サコミズ「シルバーシャークG、ファイヤー!」
リュウ「行くぞ〜っ!」
ジョージ「よっしゃぁ〜!」


 いつも瓢々としたサコミズまでもが「攻撃開始!」の合図を熱く叫ぶ!
 そしてシルバーシャークGはボタンをポンと押して発射されるのではない。なんとリュウとジョージが銃を手に、モニターに映る彗星の破片目がけて射撃していくのである! まさにシューティングゲームのこの感覚こそ、現代の子供たちに最も印象づける手段なのだ!


 破片が次々に撃墜され、赤く染まる夜空を見上げるメビウスとザムシャー。


 一閃! ザムシャーの剣に叩き折られたメビウスの光の剣メビュームブレードの破片は、光の粒子となって消えた……


ザムシャー「ツルギは青き体のはず。貴様はツルギではないな! ツルギが貴様のように弱いはずはない!」


 そこに夜の闇の中から静かに歩み寄り登場してきた青き体! ウルトラマンヒカリだ!


ザムシャー「青き体! ツルギだな!」
ヒカリ「おまえの挑戦、うけてやろう!」
メビウス「やめてくれ!」
ザムシャー「だまれ!」
メビウス「君たちには戦う理由はない!」
ザムシャー「わが強さ、宇宙一と証明して見せる!」
メビウス「どちらかが死ぬんだ!」
ザムシャー「それがどうした!」
ヒカリ「黙って見てろ!」


 最後に残った全長約1kmの巨大な破片が迫り来る!


テッペイ「ジョージさんが狙って下さい。一撃で粉砕しないと破片を増やすだけです」
リュウ「日本の運命は、この肩にかかっているというわけか」
ジョージ「……最高のプレッシャーの中でこそ、最高のシュートを決められるってもんだ!」


 スタジアムの歓声が響き渡る演出の中、元サッカー選手のジョージが最高のシュートを決めた! 最後の破片は真っ赤な火の玉となって宙で燃え上がり、その真下でザムシャーとヒカリが決着をつけた! ザムシャーの剣が折れる!


 (地球人側の彗星破片撃破と宇宙人側の決闘の決着が同時につくのはオカシイって? その通りなのだけど、タイムラグがあればリアルで納得というものでもなく、それはそれで絶対に散漫な構成になるぞ・笑)



ザムシャー「馬鹿な! 星斬丸(ほしきりまる・剣のネーミング! 最高のセンスである!)が!」
ヒカリ「おまえに勝ったのは俺ではない。おまえの刀は、俺と戦う前、既に折れていた!」
ザムシャー「既に? 俺はなぜ負けたのだ!」
ヒカリ「こいつは常に、何かを守るために戦っている。だから強い!」
ザムシャー「何かを、守るために……?」
ヒカリ「ザムシャー、おまえにわかるか。大切なもの、愛するもの……」


 テッペイの両親との1枚、マリナとカドクラ監督とのツーショット、コノミが勤務した保育園の園児たちが描いた絵画など、GUYSのメンバーの大切なもの、愛するものを象徴するスナップが連続で挿入される演出が実に効果的で感動的だ。
 意外にも若くてベッピンな妻とデレデレするマル、幼い孫とおどけて見せるトリヤマの姿も……(なぜかお孫さんは前々番組ウルトラマンネクサスの指人形をはめている・笑)


ザムシャー「何かを守る……貴様、名は!」
メビウスウルトラマンメビウス!」
ザムシャー「俺には守るものなど何もない。俺は俺の力で宇宙一の力を得る! そして再びこの星に来る! メビウス! ツルギ! 貴様たちを倒すためにな!」


 朝焼けを背に力強く宣言するザムシャー……


 疲れきった一同にモーニングコーヒーを配って回るサコミズ。「あっ、宇宙人は!?」と目覚めるリュウに「ミライがなんとかしてくれたよ」と語るサコミズ。ってことはやっぱ彼がゾフィー?(笑)


ミライ「ガンブースター・ミライ、帰還します!」



 コノミが眼鏡を外してコンタクトレンズにしたことがあまり活きていない欠点や(作戦室で多忙に立ち回るのに眼鏡は危険という現場的都合? 単に女優さんに素顔も出させてあげるサービス?・笑)、意地悪く観ればトリヤマとマルの意外な出来者ぶりが多少唐突かなとか(もちろん許容範囲だしむしろ嬉しい)、日本壊滅のイメージ画が半分ギャグだったり、絶妙なのか滑っているのか微妙なところもあるけれど、ワールドカップならぬスペースカップとでも呼ぶべき、宇宙一の強さを競う頂上決戦! 正直これをウルトラで観ることができるとは思わなかった!


 (同じく宇宙人の武道家・宇宙格闘士グレゴール人が攻めてくる『ウルトラマンダイナ』(97年)第31話『死闘! ダイナVSダイナ』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971208/p1)の煮え切らない出来とは大違いだ。あちらのグレゴール人には良いところがなく否定されるだけの存在だったが、ザムシャーには対立と和解と共闘のありがちでもオイシいドラマが今後予想される)。


 それを彗星の地球衝突の危機、回避しようと奮闘する人類と並行して描くという、まさに王道の中の王道路線である! 『ウルトラマンA』第7話『怪獣対超獣対宇宙人』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060618/p1)、第8話『太陽の命 エースの命』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060624/p1)をも彷彿とさせただけに、前後編でやってほしかったような気もするが(山中隊員とマヤのような恋愛も折り込めたかも……)。


 シニカルに観れば、「守るべきもの」があれば強くなれるのか? 弱くなることもあるんじゃないのか? 敵の刀さえも折れるのか? とかの難癖もつけられるのだが、子供番組・ジュブナイル・娯楽活劇作品なのだから善意こそが勝利するという展開でいいんだよ!(笑)
 初期編から全く衰えないこのパワーの源は一体どこにあるのか!? ラストまでこれは必ずや持続するものと、筆者は大いに期待しているぞ!



 せっかく良質の作品を送り出しても視聴層が限定されてしまうような時間帯では……と嘆きたくもなるが、バンダイのホームページにUPされているトイホビー事業の05年の実績を見ると、「スーパー戦隊」の108億円、「仮面ライダー」の65億円に比べ、「ウルトラマン」は39億円である(『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)の関連玩具も放映終了後もかなり売れ残っていた……)。これは「ふたりはプリキュア」の123億円(!・戦隊よりも上!)、「アンパンマン」の81億円(これまたライダーよりも上!)、「ドラゴンボール」の60億円をもはるかに下回る数字なのである。第1期ウルトラに関わった者たちが、マーチャンダイジングの概念をいくら否定しようが、現実には子供番組の評価は「オモチャ売ってなんぼ」で決まってしまうのである!
 そうした「オモチャ売ってなんぼ」と考えるバンダイが『メビウス』のスポンサーをしているのだ(玩具会社以外にメインスポンサーになってもらえばいいという意見も昔から散見されるが、世間知らずにも程がある。あなたが経営者だったら費用対効果の出ない視聴者層のTV番組に出資をするのか?)。しかも今回はバンダイただ一社のみの提供である(バンプレストバンダイの子会社)。文具やアパレル、菓子メーカーといった業界が名を連ねていないことからも、「ウルトラマン」の商業的価値が絶望的に低下していることがうかがえるわけであるが、ただ一社のみの提供では予算調達は相当厳しく、『メビウス』が商業的に失敗すれば、『ウルトラマンネクサス』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060308/p1)から三作続いたシリーズも一旦打ち切りとなることが十分に予想されるのである。
 ただまあ、一時はテレビ朝日のお荷物とされ、毎週土曜18時から金曜17時30分に、更に日曜の7時30分へと2度の時間帯変更の憂き目にあった東映スーパー戦隊シリーズも、06年の『轟轟戦隊ボウケンジャー』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070108/p1)で記念すべき30作品目を達成したのだ。視聴率の低迷でテレ朝は打ち切りたかったのに、「オモチャは売れるから」とバンダイは決して手放さなかったのである。
 今後ウルトラが目指す道はただひとつ、子供がオモチャを買いたくなる路線しかないように筆者には思われる。『メビウス』第15話『不死鳥の砦(とりで)』や第16話『宇宙の剣豪』を観る限りでは少し希望が開けてきたような感があるが、でき得る限りキャラをいっぱい登場させ、ストーリーの多少の矛盾は度外視して派手なアクション描写に徹し、それでも視聴後に命の尊さとか大事な人を想う気持ちとかが少しでも子供に伝わるような……


 あとはみんなで「ウルトラマン」を存続させるため、バンダイのオモチャを買いましょう!(笑)


(了)
2006.7.25.


(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2007年準備号』(06年8月12日発行)『ウルトラマンメビウスウルトラマンヒカリ編・合評②より分載抜粋)



(編)後日付記:『メビウス』番組公式HP(ホームページ)が本年06年10月第2週から掲載を開始した「WEB(ウェブ)メビナビ」によれば、本話のオオシマ彗星の発見者は『ウルトラマン80(エイティ)』(80年)第6話『星から来た少年』(脚本・広瀬襄 監督・湯浅憲明 特撮監督・高野宏一)に登場した、ウルトラマンエイティこと中学教師・矢的猛(やまと・たけし)の教え子で天文少年だった大島明雄くんだそうな!(大きくなって天文学者になったとか) マジかよ! うれしすぎるゾ!(涙)


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