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轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 〜合評・アカレッド!

(2011年7月17日(日)UP)
スーパー戦隊シリーズ 〜全記事見出し一覧

轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 〜評1 第一報の感慨

(文・ビオラン亭ガメラ
(06年11月執筆)
 来年2007年の恒例Vシネは『轟轟(ごうごう)戦隊ボウケンジャーVS(たい)スーパー戦隊』になるそうで。


 『轟轟戦隊ボウケンVSマジレンジャー』はないのか〜。
 『魔法戦隊マジレンジャー』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060313/p1)ファンとしては、ちとカナシイ。
 マジレッド・魁(カイ)と女子高生・山崎さんのその後が描かれると思っていたので……。
 まぁ、『マジ』メンバーは今年2006年に、「戦隊」スタッフが東映京都太秦(うずまさ)で作ったVシネマ『超忍者隊イナズマ!』(ASIN:B000EQHRN8)があったからなぁ。
 でも、山崎さん役の平田薫さんは『イナズマ!』出てないヨ! 『マジ』の少女コンビ悪役・ナイとメアのナイの方のホラン千秋さんだって出てるのに〜! はぁ……このまま黙殺かよ……(泣)


 話を戻して、『ボウケンVSスーパー戦隊』のドリーム戦隊の面子。
 戦隊OBは『忍風(にんぷう)戦隊ハリケンジャー』(02年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20021113/p1)以降、悪役OBは『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011113/p1)以降のラインナップということで。


 大昔の戦隊俳優を呼んだところで、うちら年長マニアは嬉しいけど、子供たちに分からないもんね。『ガオ』で区切ったわけだ。良いんじゃないでしょうか?


 え〜っと、ハリケンブルーに、アバレブラック、デカブレイクと、マジイエロー、マジシャインですか……
 このラインナップ、ちょっと微妙じゃ……悪役OBの女幹部フラビージョ・山本あずぅに食われそうな感が(笑)。ファンの人、ごめんなさい(汗)。


 25作記念のVシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVS(たい)スーパー戦隊』(01年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011102/p1)の時のドリーム戦隊もそう思ったけど、ビッグワン、レッドファルコンはいいとしても、ギンガブルー、ゴーイエロー、メガピンクが……ファンの人、ごめんなさい(大汗)。


 お話は『マジ』以降、大活躍されている大和屋暁(やまとや・あかつき)センセが書かれるそうなので、面白くなりそう!(個人的には『ガオVS』のお話はイマイチだったです……)


 30周年レッド(後日編注:アカレッドのこと)の存在も気になりますね(スーツはマジレッドの改造?)。今から楽しみです!


(了)
(初出・特撮同人誌『假面特攻隊2007年号』(07年12月30日発行)「轟轟戦隊ボウケンジャー」劇場版&後半合評4より抜粋)


轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 〜評2

(文・鷹矢凪弥寿士)

轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』所感

 さて“スーパー戦隊第30作”の記念作として製作されたVシネマ『轟轟(ごうごう)戦隊ボウケンジャーVS(たい)スーパー戦隊』(以下『ボウケンVS戦隊』)。


 戦隊OBメンバーの集結やアクションは相応に豪華で心に響く部分もあり、記念作の面目は果たせたと存じます。
 が、一方で配役やストーリー展開には、なんとなく物足りなさも拭い切れず、心から「面白い」とは思えませんでした。


 その原因はどこにあったのでしょうか。
 私個人が『轟轟戦隊ボウケンジャー』[06・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070108/p1]本編に乗り切れなかったせいもありましょう。
 が、そればかりではないはずです。


 私の場合、記念作“戦隊”Vシネマの先達であった世評高い『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』(以下『ガオレンVS戦隊』)[01]も、私自身『百獣戦隊ガオレンジャー』[01]本編をあまり好きになれなかったことも手伝い、正直いま一歩の感は残りました。
 が、『ボウケンVS戦隊』よりは素直に楽しめた記憶があります(作品的な優劣を殊更〈ことさら〉あげつらう意図はありませんので誤解なきよう)。



 今回『ボウケンVS戦隊』の感想を綴〈つづ〉らせて頂くにあたり、幾つかの部分で気になった点を三つの評価


・[☆=良かった点]
・[★=物足りなかった点] 〈「悪かった点」ではありません、念のため〉
・[*=可不可なしの点]


 にて箇条書きで挙げた上、軽めに詳細を語る形を執〈と〉りました。


 なお、本文ではやむなく物語の展開及び結末の一部に触れさせて頂く旨〈むね〉、御了承願います。
 また、俳優の都合など番組製作の裏事情的な事象については、最小限の言及に留めさせて頂きました。あわせて御了承を。


★=物足りなかった点 〜ヒーロー側の配役

 今回参加した戦隊OBは、以下のメンバーでした。


・野乃七海〈のの・ななみ〉=ハリケンブルー〔演:長澤奈央〕(『忍風戦隊ハリケンジャー』/以下『ハリケン』[02])
・アスカ=アバレブラック〔演:阿部 薫〕(『爆竜戦隊アバレンジャー』/以下『アバレン』[03・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20031111/p1])
姶良鉄幹〈あいら・てっかん〉=6人目の戦士デカブレイク〔演:吉田友一〕(『特捜戦隊デカレンジャー』/以下『デカレン』[04・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041114/p1])
・小津翼=マジイエロー〔演:松本寛也〕(『魔法戦隊マジレンジャー』/以下『マジレン』[05])
・ヒカル/天空勇者サンジェル=6人目の戦士マジシャイン〔演:市川洋介〕(『マジレン』)


 適切なようでもあり、無難なようでもあった、微妙なキャスティングです。
 しかし長年の“戦隊”ファンなら役者不足を覚えたことでしょう。私もそのひとりですが。


 俳優のスケジュール・ギャラ〈ヲイ〉など、やむを得ない事情もあったのでしょうが、もう少し納得のいく人選ができなかったものでしょうか。


 例えば第25作記念シリーズでもあった『ガオレン』からはひとりも出ていません。今やすっかり売れっ子になってしまった金子昇氏=ガオレッドや玉山鉄二氏=ガオシルバー、引退してしまった竹内実生〈たけうち・みお〉氏=ガオホワイト
 ――エステシャン修行のためだとか〈於・雑誌『東映ヒロインMAX〈マックス〉』VOL.03[06/辰巳出版ISBN:4777802426]所載・「ガオレンジャーヒロイン座談会」〉――
 は無理としても、『ボウケン』本編のTask.15〜16「水の都」「水のクリスタル」にゲスト出演した柴木丈瑠〈しばき・たける〉氏=ガオブルーは呼べなかったのでしょうか(もちろんガオイエローやガオブラックも、できれば……)。


 物語そのものとは関係ないですが、お節介ながら、伯亜凌駕〈はくあ・りょうが〉=アバレッド〔演:西 興一朗〕も呼んでやってほしかったかな……と今となっては思います。
 西氏は、現在月収6000円(!)とシャレでなく“赤貧中”だそうですから(於・07/6/19テレビバラエイティ番組『踊る!! さんま御殿』)。


 また『マジレン』から二人も呼べるくらいなら、小津蒔人〈おづ・まきと〉=マジグリーン役の伊藤友樹氏を連れてきてほしかったです。
 ボウケンジャーに居ない“緑の戦士”という立場や、マジレン5兄弟の長男らしい貫禄と責任感というアイデンティティは、先輩戦隊チーム側の“重し”“締め”を担ってくれたに違いありません。


 『ガオレンVS戦隊』には、
・番場壮吉=ビッグワン〔演:宮内 洋〕(『ジャッカー電撃隊』[77])
・天宮勇介=レッドファルコン〔演:嶋 大輔〕(『超獣戦隊ライブマン』[88])
 といった超ベテランOBが出演されており、そうしたメンバーの不在も『ボウケンVS戦隊』不調の原因だった気がします。


 《※なお、私とて今回出演した各役者氏の御尽力は十分認めており、先の苦情はあくまで「人選基準」への不満であることを、念のためにお断りしておく》


 ただ、5年以内のシリーズのメンバーだったことで、年長マニアにはともかく幼児ファンならちょっと懐かしく思えた面々と思われますし、その意味ではこの配役も適当だったのかも知れません。



 さらに特筆すべきは“30大戦隊”の歴代レッドの魂が生んだという、「ソウル降臨!」の掛け声で歴代レッド(ガオレッド・ハリケンレッド・アバレッド・デカレッド・マジレッドなど)に次々と変身できる(!)“アカレッド”〔声:古谷 徹〕の登場でしょう!
 巨大なゴーグルに、「5」を意味するローマ数字の「V」をかたどった額、初期戦隊ヒーローたちのような顔面下部の銀色部分に唇をかたどった口、初代『秘密戦隊ゴレンジャー』[75]のように大きな立てた襟、左胸の「30th ANNIVERSARY」のマーク(笑)。歴代レッドの武器をも「30」マークより召喚!
 その存在感・活躍ぶりは先輩戦隊側のリーダー的OBの不在を補って余りありました。


 往年のスポーツ根性ものの大ヒットアニメ『巨人の星』[68]の星飛雄馬〈ほし・ひゅうま〉・「週刊少年ジャンプ」連載大ヒット漫画のアニメ化作品『聖闘士星矢〈セイントセイヤ〉』[86]のペガサス星矢など、アニメ作品の熱血ヒーロー主人公キャラを数多く演じてこられた古谷氏のCV〈キャラクター・ボイス〉も、この上なくハマッてました。


☆=良かった点 〜敵側の配役

 今回『ボウケン』の3大敵組織=“ネガティブ・シンジケート”から参上したのは、ゴードム文明の大神官ガジャ〔演:大高洋男〕のみでした。
 撮影上の都合は考慮外としても、他の2大ネガティブを参加させると却〈かえ〉って物語が猥雑になるとの懸念もあったのでしょう。
 歴代戦隊の悪役OBを復活させるアイテムとしては、ゴードム文明のゴードムエンジンが一番相応〈ふさわ〉しいと映り、その意味では正解だったと言えます。


 他に参加した戦隊悪役OBは、以下のメンバーでした。


・デュークオルグ=ツエツエ〔演:斉藤レイ〕(『ガオレン』)
・宇宙忍群ジャカンジャ・暗黒一の槍=フラビージョ〔演:山本 梓〕(『ハリケン』)
・インフェルシア・魔導神官メーミィ〔声:高戸靖弘〕(『マジレン』)


 こちらは納得のキャスティングでした。
 特にフラビージョの山本氏は、現在活躍の場を拡げておいでにも拘〈かかわ〉らず「よく戻ってくれました」と申したくなりました――実際、山本氏は今回の参加を快諾されたとか――。
 やはりスケジュールの都合もあってか出番が僅〈わず〉かなのは残念でしたが、それを逆手にとって戦隊連合に逆転の一矢〈いっし〉を報いた展開は巧〈たく〉みでした。
 また、蘇らせてくれたガジャたちに礼を言ったのはちょっと驚きでした。霊界で謙虚さを身に着けたのでしょうか(笑)。


 加えてゲスト悪役の“時の魔神クロノス”〔声:緒方文興〕も、ゲストに留まらないナイスキャラでした。
 戦隊連合を中盤まで圧倒したパワーもさることながら、復活させた3人の巫女を〈三賢者の杖〉を呼ぶための捨石としてしまうなど、“魔神”の名に恥じない冷酷さを発揮していました。
 アッケラカンとしているようで意外と慇懃無礼〈いんぎんぶれい〉――一見丁寧〈ていねい〉だが実は礼儀がこもってなく寧〈むし〉ろ軽蔑的、というような意味――な口調や態度も、逆説的にその怖さを煽〈あお〉ります。


 なおCVの緒方文興氏は、『アバレン』でも敵組織エヴォリアンのレギュラー幹部・創造の使徒=ミケラのCVを担当されており、隠れたOB参加とも見えます〈コジツケだろう、と言われたら苦笑するしかないですが〉。



 あと、正義・悪問わず各キャラの簡単な紹介場面&ナレーションの織込みは、OP〈オープニング〉の新作ナレーションとあわせて、配慮が効いていました。
 ナレーター・太田真一郎氏《※》の淡々とした中に静かな温かみこもる語り口も活きていたと思います。


 《※アニメ作品では、女児向けの大ヒットテレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』第1作[92]の第27・41話に登場した浦和良〈うらわ・りょう〉――お勉強家タイプの控え目な水野亜美セーラーマーキュリー〔声:久川 綾〕のボーイフレンドになる、同じくお勉強ができるタイプの控え目で真面目なやさしい同級生。大昔のダークキングダム最強妖魔7人衆のひとり〈ブンボー〉が人間に輪廻転生した存在であり、一度は妖魔と化すがセーラーチームに救われて人間に戻った。原作漫画には登場しないアニメオリジナルのキャラクター――のCVが懐かしい。現在は報道番組などでのナレーションが主体のようである》


*=可不可なしの点 〜ストーリー展開

 現役と先輩チームの 対立 → 和解 → 団結 → 勝利 → 別れ という展開は“戦隊”Vシネマの恒例に準じたとはいえ、オーソドックスな印象です。


 先輩は後輩を「生意気なやつらだ」と見下し、後輩は先輩を「押しつけがましい」と反発する。
 そこから軋轢が生じるが、ちょっとしたきっかけで意気投合する……社会人マニアにとっては日常茶飯事ですし(笑)、子どもの世界にも数知れず起こるはずですから、ありがちとはいえ正道には違いありません。


 ただ先輩連を集める役割が、『ボウケン』に中途参加した6人目の戦士・ボウケンシルバー=高丘映士〈たかおか・えいじ〉〔演:出合正幸〕に振られたのは工夫といえましょう。
 ボウケンジャーとチームワークを築くのに時間を要した彼が、先輩ヒーローと、ましてや即席メンバーと連携を取れないのは当たり前で、その葛藤 → 結束過程には説得力がありました。


 一同が決意を新たにして戦地へ向かう場面も、そうした背景があるだけにかなり盛り上がりました。
 前後しますが、先輩連が各自の現状を優先するように見せて、きっちり都合をつけてから駆けつける場面は、ちょっとハラハラ → 安心しました。


 反面、ボウケンジャーマジシャイン=ヒカルが打ち解ける姿は、尺の都合でカットされたのかもしれませんがちょっと唐突に映りました。
 「クロノスによって閉じ込められた異空間から早急に脱出しないと命が危ない」というサスペンスは、それを補うべく機能していましたが。


 以上の点から、可もなく不可もなし……です。



 なお、参加先輩連がそれぞれ初対面のように描かれている
 ――例えば最初のバトルでアバレブラック=アスカがハリケンブルー=七海を「忍者さん」と呼んでいる――
 ことには、Vシネマ『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』[04]でふたりは既に共演しているのに……と首をかしげる向きもありましょう(笑)。
 たしかに番外Vシネマ内での出来事も含めてできれば整合性を取った方がよいとも思うのですが、Vシネマはあくまでサービスストーリー、もしくはパラレルストーリーと捉えるのが妥当と思われます。


☆=良かった点 〜アクション

 これはさすがに長年培われてきた“戦隊”アクションの面目躍如でした。専門的な細かい解析はできませんが、それぞれ画面に映えていたと思います。


 先述した通り、最初のバトルでは戦隊OBチームの各人がそれぞれ我を張って個人プレーに走り、返り討ちになりました。
 が、リベンジではオリジナルの協力必殺技“スーパー戦隊ボール”を一発勝負で成功させ、結束の強化を際立たせていました。


 個人的に目を惹いたのは、女性陣=ボウケンイエロー&ボウケンピンク+ハリケンブルー VS 女敵幹部ツエツエ のバトル。
 赤――厳密にはピンクだが――・青・黄と揃った女性戦士 × 闇の結晶たる鬼女 の激突。
 見方を換えれば、勝気ギャル 対 煩〈うるさ〉いオバサン――ゴメンナサイ―― の舌戦であり、なかなか華やかで愉〈たの〉しかったです。


 ボウケンシルバー+マジシャインデカブレイク VS メーミィ は、意図的か否か正義側がいずれもシリーズ中盤での追加6人目のメンバー。
 で、メーミィマジレンジャーの力の源泉である天空聖界マジトピアの裏切り者という背景を持っているため、マニアの観点から見れば言葉は悪いですが“はみ出し者同士の対決”ということでギリギリ接点・鏡像関係を持たせているようで興味深かったです。


 この“新参トリオ”の3人が不思議なほど連携を取れたのも、全員が客分的な立場ゆえのシンパシー〈共感〉があったのかも知れません。作り手がそこまで考えて対戦カードを設定していたならば、マニア的には嬉しいところです。
 ただ、理知的なマジシャインデカブレイクと猪突猛進型のボウケンシルバーの違いを、もう少しアクションの違いでも見せてほしかった気がします。


 また、これはこのバトルに限りませんが、飛び道具に頼る戦法が多過ぎる気がしました。それなりの体術も確かに見られましたが、もっと肉弾戦で「魅せる」べきだったのでは……?


 それから、
・それぞれ戦闘のプロである戦隊OBチーム
・戦いよりも“プレシャス”(大いなる力を持つ古代の秘宝)探しが本来の任務であるボウケンジャー
 両者の戦術を、もっと色分けしてほしかったです。


 ボウケンジャーとてネガティブの妨害を防ぐために相応の戦闘訓練を積んでいるはずですが、忍者・戦士・刑事・ボクサー・魔法使いとして各自鍛錬に取り組んでいたOB連とは、おのずと鍛え方や戦略などが違ってきて当然だろうし。
 まあ、コレは贅沢な望みなのでしょうが。


 あと、巨大戦での鎧をまとった“時の魔神クロノス” VS 本作のみ登場の強化パーツが合体して誕生した戦隊巨大ロボ・バーニングレジェンドダイボイジャーとの決着に対して、「精神至上主義への偏向」「強さのインフレ」との苦言も呼ぶかも知れません。
 たしかにその通りでもあるのですが、しかし別項の『ボウケン』終盤評でも書いた通り、“想い”の強さが道を開くことがあるのも半分の真実なのです。
 レンタルやセルの有料Vシネマ作品ゆえに大きなお友達向けの要素も強いとはいえ(笑)、基本的には幼児向けである作品の性質上、アレで妥当だったと言えます。


★=物足りなかった点 〜締め括り

 ボウケンジャーと戦隊OBチームの別れはアッケラカン過ぎるとの批判も起こるでしょう。
 が、私は変に湿っぽくならなくて良かったと思います。


 ただ、アカレッドがどこへ行ったのか……については、本人に言わせるだけではシンボリック過ぎたので、明石暁〈あかし・さとる〉チーフ=ボウケンレッド〔演:高橋光臣〕の疑問に対し、映士=ボウケンシルバーから何がしかのセリフを加えてほしかったです。


 それでも『ボウケン』のテーマ&モチーフである“冒険”“プレシャス”も一応織り込まれ〈先輩連との共闘〉という形で収束されていたことは褒めたいです。



 以上見てまいりました通り、『ボウケンVS戦隊』は“記念作”としてはまずまずの功績を挙げましたが、一方で多少の難点も残る作品となりました。
 製作陣のサービス精神は理解できるのですが、アレもコレもと欲張り過ぎたせいか、いささか空回りに終わった事実は否めません。


 失礼ながら私ですら「コレだったら素直に例年通り、前作の戦隊と共演するVシネマ『轟轟戦隊ボウケンジャーVSマジレンジャー』を作ってほしかったな」という気分が、チョッピリ湧いたものです。
 恐らく他の視聴者諸氏にも、そういう方が年齢・視聴経験関係なくいらっしゃるでしょうが。現役の幼児“戦隊”ファンはどうだったのか、訊〈き〉いてみたいところです。


 来年もVシネマ『獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー』が製作されるなら、今回の失敗を多少なりとも挽回してほしい……と存じます。それでこそ『ボウケンVS戦隊』も浮かばれるはずですから。

【2007年7月18日】


(了)
(初出・特撮同人誌『假面特攻隊2008年準備号』(07年8月14日発行)〜『假面特攻隊2008年号』(07年12月29日発行)所収「轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊」評より抜粋)


[関連記事] 〜『轟轟戦隊ボウケンジャー

轟轟戦隊ボウケンジャー』 〜前半合評

  (近日中にUP予定)

轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス』 〜賛否合評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060814/p1

轟轟戦隊ボウケンジャー』 〜後半合評・6人目ボウケンシルバー&大剣人スバーン!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070108/p1

轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』 〜合評・アカレッド

  (当該記事)


[関連記事] 〜スーパー戦隊VSシリーズ!

百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊 〜赤星政尚・竹本昇、出世作! 「戦隊」批評の特殊性!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011102/p1

轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊 〜合評・アカレッド

  (当該記事)