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ウルトラマンタロウ4話「大海亀怪獣東京を襲う!」


「ウルトラマンタロウ 再評価・全話評!」 〜全記事見出し一覧


(脚本・上原正三 監督・吉野安雄 特殊技術・鈴木清)

ウルトラマンタロウ』再評価・全話評! 連載開始!

(CSファミリー劇場ウルトラマンタロウ』放映・連動(?)連載!)
(文・久保達也)
(07年10月執筆)


 海底火山の爆発でできたオロン島で、深い地層に埋もれていた2億年前の古代亀の卵が地殻変動で地上に飛び出し解放され、中から巨大亀怪獣が誕生した。
 島の付近の人々から2匹の巨大亀はキングトータス、クイントータスと命名される。巨大亀夫婦は平和に暮らしていたが、悪徳興業師の黒崎がマリンランドで「怪獣ショー」を開催するために結成した「トータス捕獲隊」により、クイントータスは産卵中のところを襲われ、生み落とした卵とともに日本へ連れていかれる……


 悪徳ブローカーによって南海の孤島・インファント島から連れてこられた身長30センチの双子の姉妹・小美人が歌う「モスラの歌」で呼び出された巨大蛾怪獣モスラが、二人を救うがために東京やニューカーク・シティに破壊の限りを尽くす『モスラ』(61年・東宝)。
 日本に「南海の楽園」をつくるために、南太平洋のキャサリン諸島から連れてこられた子供の怪獣を捜しに来た親怪獣の夫婦によって、熱海や京浜工業地帯が炎の海となる『大巨獣ガッパ』(67年・日活)。
 さらにその元ネタとなった、サーカスの見せものにするためにロンドンに連れてこられた怪獣の子供を取り戻すため、NATOの猛攻をものともせず、親怪獣がテムズ川タワーブリッジを破壊してロンドンに上陸する『怪獣ゴルゴ』(59年・イギリスのキング・ブラザーズ・プロダクションズ製作。61年日本公開。配給・MGM)。
 とまあ、一個人の欲望が大勢の人々を不幸のどん底に叩き落とすという展開は、確かに怪獣映画の王道パターンであり(今の若い人たちは上記の作品群をちゃんと観てくれていますか?)、今回も一応それの踏襲ではある。


 だがモスラにしろガッパにしろゴルゴにしろ、東京や熱海(あたみ)やロンドンを徹底的に破壊したのは、小美人や自分の子供を取り戻す過程において、たまたまジャマな街がそびえていたから破壊せざるを得なかっただけであり、自分にとっての大事な存在を連れ去ってしまった人間に対する復讐という意味合いは、都市破壊描写からはあまり感じられないのである(それが悪いという意味ではない)。


 それに対して今回のキングトータスとクイントータスの場合、ハッキリと「復讐」の意味合いが濃厚なのである。南原隊員が「スッポンでも一度食いついたら雷が鳴るまで離れない」、北島隊員が「鶴は千年、亀は万年」と称したように、今回は亀が実に執念深い生きものとして位置づけられているのだ。
 亀の怪獣といえば真っ先に思い浮かぶ大映怪獣のガメラや、『ウルトラQ』(66年)第6話『育てよ! カメ』に登場した大亀ガメロンなど、そのユーモラスなスタイルからどちらかといえば善玉怪獣というイメージが強い。
 今回のキングトータスとクイントータスも基本的には善玉怪獣なのであるが、それよりも先述したような「執念深さ」を象徴するモチーフとして亀が選ばれているのである(『帰ってきたウルトラマン』(71年)第15話『怪獣少年の復讐』に登場するのが、やはり亀をモチーフにした吸電怪獣エレドータスであるのも同様の理由かと)。


 モスラやガッパは小美人や子供を連れ去った連中に自らの手でとどめを刺すようなことはしなかったが(逆に関係ない人々ばかりをエライ目に遭わせた・笑)、クイントータスは卵を取り戻すだけでは飽きたらず、卵を奪った人間たちを次々に、しかも確実に殺していくのである(それ以外のものに対してはまったく危害を加えない)。このあたりは『ウルトラセブン』(67年)のNG台本となった『三百年間の復讐』、『怪奇大作戦』(68年)第15話『24年目の復讐』、『帰ってきたウルトラマン』第12話『怪獣シュガロンの復讐』、『ウルトラマンA(エース)』(72年)第17話『ほたるケ原の鬼女(きじょ)』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070904/p1)、第22話『復讐鬼ヤプール』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071010/p1)などを執筆した上原正三の真骨頂発揮といえる部分であり、新しさを感じられる点であり、前後編を通しての重要なキーポイントとなっている。


 捕獲したクイントータスを輸送する第四さくら丸の船上において、黒崎は船員たちにクイントータスの卵のスープを振る舞う。うまそうに飲む(濁った褐色のスープなので全然うまそうに見えないが・笑)船員や捕獲隊のメンバーと、クイントータスの怪しく光る目をカットバックさせる演出が、バックに流れる不気味なBGM、そして夜空に浮かぶ美しい満月を遮るように黒雲が流れる描写と渾然一体となり、不吉な予兆として最大の効果を発揮する!
 神津島(こうづしま)南東6キロの地点で、クイントータスは麻酔が切れて暴れ出し、光太郎と北島が搭乗するコンドル1号のミサイル攻撃を受けるも、助けにきたキングトータスが海中から網を破ったことで脱出することに成功する。ここから世にもおぞましい「亀のたたり」が始まるのである!


 クイントータスの卵のスープを飲んだ船員や捕獲隊のメンバーたちは、首や腕に紫色の亀甲模様のじんましんができた。現在の視点で見るとかなり大ざっぱなメイクではあるものの、見ているだけでこちらもかゆくなりそうなほどに、役者たちがかきむしる演技でカバーできている。
 クイントータスを逃したものの、捕獲隊は4個の卵を持ち帰っていた。それを孵化させ、「1匹で1億円、4匹で4億円」などと億万長者を夢見る彼らを、「亀のたたり」が容赦なく襲うのだ!


 「これでいよいよ大金持ちですね。今夜は前祝いにおおいに飲みましょうや」と浮かれる佐久間を助手席に乗せ、白井が運転する車の前方に不気味に光る赤い目!
 思わず急停車し、車を降りた二人が振り返るや、閃光のあとにフロントガラスが砕け散り、車が爆発炎上!
 慌てて逃げる二人だが、佐久間は長い舌(イボイボから判断して、第2話で用意された液体大怪獣コスモリキッドの実物大の舌の流用かと思われる)にからめ取られ、何者かの口に食べられてしまう! ここに至るまでの怪奇描写は絶妙であり、第2・3話をはるかに超えている!


 そして西イリアン諸島(同じ上原が脚本を書いた、『帰ってきた』第13話『津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ』、第14話『二大怪獣の恐怖 東京大竜巻』に登場する津波怪獣シーモンス、竜巻怪獣シーゴラスの出身地だ!)へと向かう第四さくら丸の前方に迫る空飛ぶ円盤! 操舵室の目線からとらえた、高速回転しながら第四さくら丸へと迫りくる円盤(実はクイントータスの回転体)の主観カットが臨場感に溢れ、精巧につくられた第四さくら丸のミニチュアが爆発炎上する場面は、ウルトラシリーズ中の船の撃沈場面では一、二を争う出来である!


朝日奈隊長「大亀の卵スープを飲んだ者はじんましんになった! じんましんになった者は、次々に死んでいく!」
荒垣副隊長「第四さくら丸の乗組員10名を含め、14人中11人が死んでます。残るは黒崎、八田、白井の3人だけです」


 なんてZAT(ザット)本部における会話がサスペンスドラマ的趣を感じ、静かに迫り来る恐怖を実感させてくれて実によいが、そんな状況下においても、


北島「わかった! 大亀が宇宙人に殺人を依頼した! そこで宇宙人は円盤に乗ってさくら丸を襲った!」
南原「そう、それそれ、いい線」


 などというトホホな推理をしてしまう二人に対して失笑する向きもあるだろう。だが後ろで頭を抱える西田、そして「バカモン! おまえらいい加減にせい!」と怒鳴る荒垣と、これ以上の脱線は抑えられているし、前後の怪奇描写があまりに壮絶なものなので、バランス感覚の面ではこれくらいのギャグ描写ではまだ足らないくらいなのだ。


 卵を孵化させるための保温機をじっと見つめる黒崎、八田、白井。その眼前で卵が不気味な咆哮をあげ、亀甲模様が怪しく赤く光った! そして鼓動の音までもが響く!
 目の前で佐久間を殺された白井が「亀のたたりだ〜!」と狂乱し、ジャケットと黄色いタートルネックのシャツを脱ぎ捨てながら外に飛び出し、全身にできた亀甲模様のじんましんをかきむしり、「かゆい!」と叫びながら逃げ出していくさまは、まさに役者魂を感じさせる迫真性に満ちた壮絶な演技であり、恐怖感はここに絶頂を極める!


 特殊車両ラビットパンダで追跡する光太郎の前で、白井は地割れ(ミニチュアセットに線画でまさに亀を象徴するかのような、緑色のギザギザ模様を書きこむことで表現する、センスの良さに脱帽!)の中に巻きこまれてしまう! そしてその地割れの中からクイントータスが出現した!
 光ったウルトラバッジを手に、ウルトラマンタロウへと変身を遂げる光太郎! 構えをとるタロウ、対するクイントータス、そしてクイントータスを一本背負いで投げ飛ばすタロウと、オープン撮影であおりでとらえているのが両者の巨大感を強調して迫力満点である!
 だがクイントータスはタロウに投げ飛ばされる間に卵管(ちゃんとこういうものを造形しているところがエライ!)から卵のような赤い火炎玉をタロウの背中に多数生みつけた! クイントータスが「ピピッ」という効果音と共に赤い目を光らせるや、それらが一斉に爆発!(このセンスが最高!) タロウの背中が炎に包まれた! スーツアクターも命がけである!


 タロウはクイントータスの腹にストリウム光線を発射するが、今回は白色のギザギザ光線で表現され、効果音も普段と微妙に違う低い音である。あくまで威嚇用に普段とは威力を落として発射していることを表現しているかのようであり、こんな細かな気の配り方に好感が持てる。
 ピンチに陥った妻を助けに、夫のキングトータスが上空から姿を現した! ガメラのように首と手足を引っ込めて高速で回転飛行し、キングトータスがタロウに突撃する! そして首を出したキングトータスは、口から妻と同じ赤い火炎玉をタロウ目がけて爆雷攻撃のごとく連続して撃ち落とす! 再び背中が炎に包まれるタロウ! 第4話の時点で早くもスーツはパーになったか?(笑)
 トータス夫婦は共に手足を引っ込め、高速回転して稲妻状の光線をタロウ目がけて発射した! 動きを封じられたタロウは光線の引力で空に舞い上がり、その上下を挟んだトータス夫婦の高速回転が巻き起こす真空渦巻きに巻き込まれた! 高速の渦を表現する線画合成、ネガ像のような反転画像処理が、タロウの危機を最高にあおりたてる!


 タロウを大ピンチに陥れたほどの、トータス夫婦の怨念の強さが中盤から作品のムードを支配するが、決しておぞましいだけの作品には終わっていない。冒頭では光太郎が紺のライン付ジャージ姿で「ワンツー!」と川沿いの道でシャドーボクシングをしながらランニングする描写、♪親亀の背中に子亀を乗せて〜と歌いながら白鳥家の庭の池に棲む亀と戯れる健一、と爽やかな印象を与えることも忘れられてはいない。その際にさおりが第2話の縄跳び同様、これまたあまり意味もなくほうきで庭を掃除しているが、今回はさおりの太腿を強調したかったのか(笑)。


 またオロン島の全景がそのままズバリ亀の姿を思わせる形であるとか、クイントータスが産卵する夜の空に浮かぶ満月に亀の夫婦と子供のような影が表現されていたりするあたりは、さすがに『タロウ』らしいファンタジー色の強い演出が施されている。産卵中のクイントータスに静かに近づいていく捕獲隊の描写と、網に捕らわれて海に浮かぶクイントータスの前の砂浜で捕獲隊が卵を掘り出す場面の大胆な合成、キングトータスとクイントータスがオロン島近海の海中で戯れる場面ではご丁寧に波紋が描きこまれるなど芸コマで、見どころにあふれる娯楽作である。



<こだわりコーナー>


*「ついに姿を現したキングトータスとクイントータス、そして、復讐の真空渦巻に巻きこまれたわれらがウルトラマンタロウの運命は……来週を待とう!」という瑳川哲朗のエンディング・ナレーション最後の「来週を待とう!」の部分は、再放送ではカットされるのが常であった。
 しかし月〜金の再放送であればともかく、週一回の再放送の場合でもいちいち無音状態にされていたのには違和感をおぼえたものだ。CSの「ファミリー劇場」における再放送ではこの部分はどう扱われたのかしら?


*捕獲隊のメンバー・白井を演じたのは『ウルトラマンA(エース)』第39話『セブンの命! エースの命!』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070129/p1)で梅津ダン少年の死んだはずの叔父・三郎(実は火炎人ファイヤー星人の変身した姿)を演じた片岡五郎である。
 クイントータスを捕獲する際、「見逃してくれって頼んでますよ」と躊躇したり、南原の「亀のたたり」に大きく反応したり、「信じて下さいよ! 佐久間が食われちまったんだよ!」と泣いて訴えるなど、終始おどおどした様子を見せ、少しは良心が感じられる男を好演しており、「相手は畜生だ。撃て!」と命じたり、第4さくら丸を沈没から救ったZATに「余計なことをした」と怒ってみたり、「亀のたたり」を「馬鹿馬鹿しい!」と一喝し、白井の佐久間が食われたという話を「馬鹿なことを言うな!」とまったく信じないなど、冷徹一途だった黒崎との対比が絶妙である。
 いやホントに黒崎が人間らしい一面を見せる場面って、クイントータスの捕獲に成功したときと、卵を掘り出したときと、第4さくら丸の船上で船員たちと酒盛りをしながら「あれならマリンランドの生簀(いけす)に放りこんでおくだけで日本中、いや世界中から見物人が押しかける。これに芸をしこめば鬼に金棒!」などと喜んでいるときだけだもんなあ。金のことしか考えてないんだわ(笑)。


*その黒崎を演じた草薙幸二郎は『ウルトラセブン1999最終章』(99年・バップ発売のビデオ作品)第4話『約束の果て』(脚本・太田 愛 監督&特撮監督・神澤信一)において、かつて亀に乗って竜宮城に行き、現代に生き続ける浦島太郎を演じていた。
 この回は日本昔話『浦島太郎』の後日談であり、乙姫に「決して開けてはならない」と云われた貝を太郎が開けてしまったために乙姫が絶命、その妹が太郎を戒めようとする話である。これもある意味「亀のたたり」か?(笑)


怪獣図鑑の類の書籍に掲載されたスチールではわかりにくいものが多いのだが、クイントータスの頭部は朱色、キングトータスの頭部は緑色と塗りわけられ、さらにキングトータスには角をあしらうことにより、雌雄の区別が明確にされている。大巨獣ガッパの夫婦は正直いまだにどっちが雄でどっちが雌なのかようわからん(笑)。
 なお双方とも甲羅には岩を思わせるゴツゴツとした装飾があるが、佐久間がクイントータスに食べられた件を白井がZATに話した際、「あの岩が佐久間を食っちまったんですよ!」と表現しており、白井がクイントータスの甲羅の突起物を岩と誤認した様子がうかがえる。それを思うに物語の展開に即した実に考えられたデザインといえる。


*その佐久間が食われた事件の現場検証についてだが、東京で起きた事件のはずなのに、第4さくら丸が襲われた現場から6キロの地点として、今回ロケが行われた神津島でそのまま撮影したかのような、岩場がそびえる海岸沿いの場所であり、どうひいき目に見ても東京ではない(笑)。まあ「あの岩が佐久間を食っちまったんですよ!」という白井の証言を実感させるようなふさわしいロケ場所が都内になかったんだろう(または時間や予算の関係でまとめ撮りしたかった)。だから今回は目をつむる(笑)。


*健一が亀と戯れる際に口ずさむ「♪親亀の背中に子亀を乗せて〜」は、60〜70年代に活躍したお笑いグループ・ナンセンストリオが流行らせたフレーズである。第1次怪獣ブーム(66〜67年)とほぼ同時期に巻き起こった演芸ブームのひとつである「トリオブーム」の中核を成した三人組であり、「赤上げて、白下げて、白上げないで赤下げる」などという旗揚げコントの創始者でもある。
 結成当初のメンバーは江口章(えぐち・あきら)、岸野猛(きしの・たけし)、そして「ゲロゲ〜ロ」で一世を風靡した青空球児であったが、のちに青空は脱退して青空好児とコンビを組み、代わりに前田隣(まえだ・りん)が加わった。
 66年7月10日にTBS系で放送された『ウルトラマン前夜祭』に、モンスター博士の屋敷に怪獣を盗みに入る泥棒役で出演していたが、『ウルトラマン』(66年)第15話『恐怖の宇宙線』にも出演場面が用意されていたらしい(尺の都合でカット)。
 そして『シルバー仮面』(71年)第2話『地球人は宇宙の敵』にも彼らは村人の役で出演していたが、これらの作品は全て故・実相寺昭雄(じっそうじ・あきお)が演出したものである。氏はよほどナンセンストリオがお気にいりだったのであろうか。


〈追記〉

(07年12月執筆)


 『タロウ』第4・5話で悪徳興行師の黒崎を演じていた草薙幸二郎(くさなぎ・こうじろう)氏が、07年11月11日に間質性肺炎のため、78歳で亡くなりました。


 冤罪事件をテーマにした『真昼の暗黒』(56年・現代ぷろだくしょん)で主役を演じ、第1回製作者協会の新人賞を受賞、映画界の黄金時代に日活製作のアクション映画に多数出演されました。


 映画界が斜陽になったあとはテレビに活躍の場を広げましたが、『太陽にほえろ!』(72〜86年・日本テレビ)や『必殺』シリーズ(72〜87年・朝日放送)、『ザ・ハングマン』シリーズ(80〜87年・朝日放送)など、ロングランのTVシリーズの中で数えきれないほどゲスト出演されていました。


 また全27話しかない『探偵物語』(79年・日本テレビ)の中でまったく違う役で4回もゲスト出演するという快挙を成し遂げました。同じ松田優作主演作品では映画『殺人遊戯』(78年・東映)、『蘇える金狼』(79年・東映)、『野獣死すべし』(80年・東映)などにも出演されています。


 マニア的に興味深いところでは、『日本沈没』(74年・TBS)第20話『沈みゆく北海道』、『スケバン刑事(デカ)』(85年・フジテレビ)第6話『アイドルを狙え!』などのゲスト出演もあります。


 そのほとんどがヤクザ系というよりインテリ系(笑)の悪役でありましたが、『タロウ』においても氏の持ち味は充分に発揮され、強烈な個性と存在感を残しました。氏の徹底的な悪辣ぶりが、大亀怪獣の運命をより悲壮に感じさせることに貢献したと思います。ファンタジー作品といえど、氏の出演を獲得できたからこそ、地に足のついた物語に昇華することとなったかと思います。


 氏のご冥福を心よりお祈り致します。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2008年号』(07年12月29日発行)『ウルトラマンタロウ』再評価・全話評大特集より抜粋)



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