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ウルトラマンメビウス外伝アーマードダークネス1 & ウルトラギャラクシー大怪獣バトル終盤評 〜映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」に向けて


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 08年9月〜11月の毎週日曜は、映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101223/p1)公開記念! とカコつけて、
 90年代平成ウルトラ3部作『ウルトラマンティガ』(96)・『ウルトラマンダイナ』(97)・『ウルトラマンガイア』(98)リアルタイム時の合評を、過去日付の記事にUP予定!
 〜合い間にTVアニメの終了評などもはさみます(汗)

メビウスサーガよ 永遠に……』

(文・久保達也)


 08年7月25日にバンダイビジュアルから発売されたDVD『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス STAGE1 滅びの遺産』。


 冒頭に配された『ウルトラマンメビウス』(06年)の最終三部作(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070505/p1)の名場面。


 再生怪獣サラマンドラhttp://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061001/p1)。続けて円盤生物ロベルガー、百足怪獣ムカデンダー(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060917/p1)、宇宙凶剣怪獣ケルビムの立て続けの三体同時出現!
 立ち向かうは、次世代GUYS(ガイズ)チーム!(ただし1名を除き声のみの出演。以上、低予算セルビデオ作品ゆえバンクフィルムが中心・笑)



 そして最終三部作で暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人が座乗していた炎のような宇宙船・ダークネスフィアの接近。
 ダークネスフィアの中の荒涼とした異世界に出現する、今は亡きエンペラ星人の鎧(よろい)・アーマードダークネス。
 それによって危機に陥るGUYS(ガイズ)新隊長・リュウと、新人隊員ハルザキ・カナタ
 (『メビウス』に脚本で三本参加していた小説家・朱川湊人(しゅかわ・みなと)が、現在光文社『ジャーロ』に連載中の小説『ウルトラマンメビウス アンデレス ホリゾント』(ASIN:B000NQDM6K)に登場する主人公)。


 彼らを救うために、「俺たちの翼」のもとに帰ってくる旧GUYSクルーの「仲間」たち!
 サコミズ隊長やトリヤマ補佐官にマル補佐官秘書、ミサキ・ユキ総監代行もおいしいところを見せる。
 大ピンチにウルトラマンメビウスことヒビノ・ミライも帰還! そしてウルトラマンヒカリは……


 と放映当時の興奮と感動が甦る、まさに『メビウス』の正規の続編、後日談としての完成度を誇る作品となっている。


 いや、テレビシリーズの単なる続編にはとどまらない。
 ここに至るまでに、放映当時から『メビウス』の設定を下敷きににしたパラレルな物語が、複数のメディアにおいて同時に展開されてきており、まさしく「メビウスサーガ」とでも呼ぶべき壮大な世界観を築きあげてきたからだ。


 以下にそれを簡単に振り返ってみたい。



 『メビウス』放映当時の06年にNTT東日本のフレッツ・スクエアで配信されたWEBドラマ『ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ』(07年にDVD化・ASIN:B000SAXNVU)においては、ハンターナイト・ツルギ誕生の経緯や、ウルトラ兄弟の長男・ゾフィーによる宇宙警備隊参加要請など、『メビウス』本編内では語られなかったツルギことウルトラマンヒカリの物語が全3話描かれた。


 また06年夏休みの『2006 バンダイ ウルトラマンフェスティバル』のライブステージ前期演目では、宇宙の帝王ジュダ――『アンドロメロス』(81〜86年に『てれびくん』でグラビア&連載漫画展開・83年にテレビ化)や、映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』(84年・松竹)に登場した宿敵――が宇宙剣豪ザムシャーを洗脳してメビウスと戦わせた。


 後期演目は、メビウスが教官のウルトラマンタロウのもとで訓練を重ねていたころの物語であり、敵の大ボスが映画と同じ異次元人ヤプールであったり、ウルトラ兄弟の旅立ちが描かれたりと、同年9月にまもなく公開の映画『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』(06年・松竹・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070128/p1)への繋がり・前日談をも匂わせるものとなっていたのだ。


 そればかりではない。当時バンダイから発売された、『PLAY MOVIEシリーズ DXウルトラコクピット』(ASIN:B000KWYTTQ)に付属したDVDは、GUYSクルーや歴代ウルトラマンの撮りおろし映像も加えられたオリジナルストーリーであったが、一応テレビシリーズのどこかで発生していた事件という想定であり、ゲームのプレイヤーがGUYSに入隊し、怪獣撃滅に参加するという、『メビウス』世界を疑似体験できる仕様になっていたのである。


 これらが互いに補完し合い、相乗効果で作品世界が一層広がりを見せることとなったが、その勢いは放映が終了した07年になっても、とどまるところを知らなかった。



 小学館の幼児誌『てれびくん』では『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦 戦え!ウルトラ兄弟』が、内山まもるの連載漫画(ASIN:4091051189)とグラビア展開で同時進行。
 子供たちのデザイン公募によるオリジナル宇宙人・岩力破壊参謀ジオルゴンが登場したばかりではなく、内山まもるがかつて『ザ・ウルトラマン』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160914/p1ISBN:4091087183ISBN:4091941214ISBN:4575935514・75年『小学三年生』連載・78年『コロコロコミック』再掲載)に登場させたオリジナルキャラ・宇宙警備隊アンドロメダ星雲支部隊長メロスまでもが登場! 世代人を狂喜させることとなった。
 (関連記事:「てれびくん」07年9月号DVD「ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦 出現!アークボガール 戦え!ウルトラ兄弟」・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070916/p1



 講談社の幼児誌『テレビマガジン』では『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦 ウルトラ兄弟宇宙大決戦!』がグラビア展開。
 暗黒四天王のひとり、後任に巨大ヤプールが就いた「邪将」の位にありながら、暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人に反抗したという、高次元捕食王アークボガール(テレビ『メビウス』初期10話の宿敵・高次元捕食体ボガールの親玉)が率いる宇宙人・怪獣混成軍団とウルトラ兄弟の攻防が描かれた。
 こちらも公募によるオリジナル宇宙人・知略遊撃宇宙人エンディール星人が登場した。



 そして『2007 バンダイ ウルトラマンフェスティバル』のライブステージには、ジオルゴンとエンディール星人の両者が登場!
 (共に3万年前、エンペラ軍団がウルトラの星に攻め込んだウルトラ大戦争にも従軍した猛者(もさ)!)
 さらにオリジナルキャラ・キングジョーブラックまでもが参戦し、メビウスを危機に陥れ、後期演目では復活したエンペラ星人との決戦も描かれた!



 この年のゴールデンウィーク期間中に名古屋・中日劇場で上演された『ウルトラマンプレミアステージ 星の涙』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070513/p1)は、テレビ最終回で滅んだエンペラ星人を復活させようとする暗黒四天王と、ウルトラマンティガウルトラマンネクサスなども含んだ、時空を超えて集結した歴代の全ウルトラマンたちの大決戦!



 さらにはバンダイから先述の『DXウルトラコクピット』の専用DVDソフトとして、『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』が全3巻(ASIN:B000SRN4Y4ASIN:B000SRN4XKASIN:B000SRN4XU)発売。
 GUYSの新隊長・リュウとともに、プレイヤーは宇宙に飛び出し、新入隊員としてアークボガールと戦うのだ!



 これらテレビシリーズの後日談として描かれた外伝『超銀河大戦』は、既に放映が終了していた『メビウス』の人気を持続、いや一層過熱させるばかりでなく、それまでのシリーズの視聴率や玩具の売り上げ低迷により、業界関係者の間で「不良債権」と思われていたウルトラの、市場における風向きをも変えることとなったのである!
 ビジネスの現場でウルトラ復活を示す事例が次々に報告されることとなったのだ!



 『「今年(筆者注・昨07年)のウルトラマン関連商品は大変好調。上期(4−9月期)は前年同期比で140%の売り上げを見せている」とバンダイの柴崎誠副社長は胸を張る。これはウルトラマンシリーズの新番組と関連するカードゲームの合同発表会での発言だ。


 実は、ここ数年バンダイナムコグループウルトラマン関連ビジネスは低迷。同様にテレビ番組などの映像を制作する円谷プロダクションの経営も厳しい状態が続いていた。


 だが、今年に入って両者共に復活の兆しが見え始めている。今回はウルトラマンビジネスの復活と円谷プロの再生に関する動きを追ってみる。(中略)


 具体的なケースでは、2007年の春新編成で新シリーズの放映がないにもかかわらず、夏休みに開催した「ウルトラマンフェスティバル2007」の来場者が前年比123%の18万9026人を記録。また、今年(07年)5月から稼働中のアーケード向けカードゲーム機『大怪獣バトル ウルトラモンスターズ』が各地で好調な動きを見せている。さらに、この動きは「カードゲームだけにとどまらず、トイやアパレルにまで消費が拡大している」(バンダイ、柴崎副社長)という。


 風向きが変化した背景には、映像作品の設定を「昔のスタイルに」という動きがあったことがあげられる。2005年放映のシリーズ(筆者注・『ウルトラマンマックス』・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)では、作品の設定を「M78星雲からの宇宙人」に戻した。加えて2006年に放映した「ウルトラマンメビウス」では、同年の秋以降ウルトラ兄弟が登場するエピソードを増やした。「こうした作り方が市場での好反応につながった」(バンダイ、メディア部の岡崎聖チーフプロデューサー)。


 つまり、視聴経験をベースに「この怪獣は知っているよ」という会話が親子2世代、さらに「祖父母から孫」という3世代で成立する路線に舵を切ったわけだ。カードゲームという商材が受けたのも、旧作シリーズの世界観や怪獣などのキャラクターを復活させて、視聴者の知識に下地を作っておいたことが大きい。


 テレビの視聴者は子供だが、実際にキャラクター商品を買うお金を出すのは親や祖父母。番組の内容に共感する“大人の消費者”の増加が、今年(07年)度上期のウルトラマンビジネスの売り上げを押し上げる原動力の一つになったのだ。』


(『日経ビジネスオンライン』07年11月29日記事)



 こうした大きな実績をあげたことから、『メビウス』の外伝シリーズは翌08年に突入してからも、『アーマードダークネス』と題されて継続し、やはり様々な媒体で同時に進行されることとなる。
 エンペラ星人がまとうはずだった悪魔の鎧・アーマードダークネスを巡り、これを手に入れて宇宙の覇者になろうと企む宇宙人軍団と、ウルトラ兄弟の攻防が描かれるのだ!


 小学館『てれびくん』では『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス ジャッカル軍団大逆襲!!』が、やはり内山まもるの漫画とグラビアで同時展開。
 こちらも公募による新宇宙怪獣・ガロウラーが登場するばかりでなく、やはり内山がかつて『ザ・ウルトラマン』で描いたジャッカル軍団までもが登場! 世代人を涙させる!


 そして講談社『テレビマガジン』では『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス ウルトラ7兄弟大活躍!』がグラビア展開。
 こちらにはアーマードダークネスの魔力が生み出した宇宙怪獣ザラボンが登場するが、ガロウラーとともに『2008 バンダイ ウルトラマンフェスティバル』のライブステージに登場することは想像に難くない。
 ちなみに会場限定発売ソフビ人形の目玉は、アーマードダークネスのレッドクリアVer.であり、早くもヤフーオークションをにぎわせている現状である。



 やはり08年のゴールデンウィーク期間中に名古屋・中日劇場で上演された『ウルトラマンプレミアステージ2 命の星』も、宇宙忍者バルタン星人ら宇宙人軍団が、メビウスに母を殺されたことを恨む少年・ニコの憎悪の念と、強大な生命エネルギー・フロスエナジーをアーマードダークネスに注ぎ込み、大暴れさせようと企む物語である。



 放映開始から約2年4ケ月にも渡り、同一の設定、共有する世界観をもって「メビウスサーガ」が様々な媒体で展開され、下地が作られてきたのだから、その完結編、集大成となる作品として、この08年9月13日に公開される映画『大決戦! 超ウルトラ8兄弟』は製作されているのだ。
 筆者はてっきりそう思いこんでいたのだが……


 映画の公式サイトに公開されたストーリーを見る限り、今回の主役はメビウスではない。
 ウルトラマンティガ=マドカ・ダイゴ、ウルトラマンダイナ=アスカ・シン、ウルトラマンガイア=高山我夢(ガム)の平成ウルトラマン3人なのである。
 彼らが一般市民として平和に暮らす現実の世界に、「テレビの中のヒーロー」、ウルトラマンメビウスや怪獣軍団、スーパーヒッポリト星人が突如紛れこんでくる……
 メビウスは一応登場するが、その物語は「メビウスサーガ」ではなく、全く違う世界の物語なのである。


 やはり「ちょっと待て!」と言いたくなる。現在でも華々しく展開中の「メビウスサーガ」をリセットし、なんで今ごろ平成ウルトラマンたちを主役にする必要があるのか???
 いや、平成ウルトラマンたちがメビウスウルトラ兄弟と共演するのを否定するわけではない。むしろ個人的には好ましいと思うくらいである。


 『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)、『ウルトラマンダイナ』(97年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080920/p1)、『ウルトラマンガイア』(98年)の平成ウルトラ三部作は、マニアたちには賛否両論あったものの、90年代末のバンダイにおけるキャラクター別売り上げランキングでは、平成ライダー放映前の時期であったとはいえ、トップクラスの成績を残している。
 最盛期には152億円もの数字を稼いでおり、『メビウス』放映当時の06年度でさえ54億円だったことを考えれば、いかにその需要が高かったかわかるというものだ。


 だが放映から10年を経過し、ティガやダイナ、ガイアが「メビウスサーガ」に登場する機会がほとんどないことから、世間では忘れられている感が強い。
 『メビウス』放映当時、トイザらスメビウスウルトラ兄弟、昭和のウルトラ怪獣たちのバンダイ製ソフビ人形が「完売!」になっているにもかかわらず、平成ウルトラマンや平成怪獣のソフビは大量に残っていた光景がいまだ鮮明に記憶にあるが、こうした事象から見ても、彼らにそろそろ再登板の機会を与えるべきだとは思っていた。


 しかしそれは「メビウスサーガ」において、彼らにあくまでゲストとして活躍の機会を与えるべきだという意味であり、マスとしてはもっとも大きい今の児童・幼児たちになじみのある「メビウスサーガ」をリセットしてまで彼らの露出を増やせということではないのであるが……


 せっかく雑誌展開やイベントなどの全面バックアップ体制も整い、相乗効果をおおいに期待できる「メビウスサーガ」の決定版! ではなく、どうして一部の愛好者や世代人の記憶の片隅にしか残っていない、平成ウルトラマンたちが主役の映画にしてしまうのか?


 そんなんマニアのおっさんしか観やへんぞ〜!



 あれから10年経ったから、当時子供だった世代は高校生前後だが、仮に彼らの一部が本作を観たいと思っても、基本的には子供向け映画とされている作品に、まさに羞恥心(笑)をこらえてまで劇場に足を運ぶであろうか? 成人してしまえば、開き直って観に行く連中ももう少し増えるだろうが。


 『ウルトラマンコスモス』(01年)の劇場版第3作として、03年夏に松竹系で公開された『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE』の、あまりの不入りに愕然とした記憶が脳裏をかすめる。公開二日目の日曜日、初回の上映では155席ある劇場に50人程度しか客がいなかったのである。
 02年9月の放映終了から一年弱の間に「コスモスサーガ」(笑)の各メディア展開をやったわけでもなく、「お祭り」映画でもないあんな陰欝な作品ではコケるのも必然であるが、『メビウス』放映終了から約一年半弱を経過した中、十数年前のウルトラマンたちを主役にして勝算は見こめるのか?


 バンダイから発売された『PHSプレイヒーロースペシャル 大決戦! 超ウルトラ8兄弟セット』(今回登場する8人のウルトラマンのミニソフビセット・rakuten:d-land:906399)付属の、特製DVDに収録された複数のプロモーション映像の中には、まるでメビウス=ヒビノ・ミライが主役であるかのような印象を受けるバージョンがあるが、こんな商品を購入する子供(DVD目当てに購入する筆者みたいなオッサンもいるが・笑)をだましちゃいかんだろ。
 幼児誌を定期購読して映画の予習をしている子供ばかりではないのだし、劇場に観に行ってダイゴ、アスカ、我夢なんて「知らんオッサン」ばかりが活躍するのでは困惑し、作品に集中できなくなるのは目に見えているのである。


 もっともお母さん連中にはダイゴを演じる長野博はV6のメンバーだから当然として、アスカを演じるつるの剛士(たけし)は近年ではクイズ番組におけるおバカキャラとしての姿や、若手俳優3人で結成したアイドルグループ・羞恥心(しゅうちしん)のブレイクですっかりおなじみになっているが、どうせなら長野の後輩の、ジャニーズ所属の嵐だのカトゥーンなどから数人ずつでもゲストで出すとか、羞恥心には全員出てもらうとか(笑)考えないと。
 観客は子供でも、実際に金を出すのは親なのだから。閑話休題


 まあ今回は一応はお祭り映画として製作されてはいるようだが、大ボス(?)のスーパーヒッポリト星人はともかくとして、海獣ゲスラや双頭怪獣パンドンのセレクトは、一般的な人気や知名度からすると疑問に思えてならない。
 近年では子供より怪獣に詳しい一般のお父さんも多いようだが、剛力怪獣シルバゴンなんて多分誰も知らんぞ(笑)。



 BS11(イレブン)で放映された『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080427/p1)に続々登場した往年の名怪獣の方が、いくら『メビウス』使い回しのスーツが多かったとはいえ、人気も知名度も今回の面子より圧倒的に高かったから、その意味でも少々弱いような気がしてならないのだが。


 『大怪獣バトル』第5話『ベラルゴシティの罠』には、超古代怪獣ファイヤーゴルザ、アースロボットタイプビースト・バンピーラ、奇獣ガンQ、岩石怪獣サドラにゴモラ


 第7話『怪獣を呼ぶ石』には、アンフィタイプビースト・フログロス(B)、透明怪獣ネロンガにどくろ怪獣レッドキング、四次元怪獣ブルトンに地底怪獣テレスドンゴモラとリトラ。


 第9話『ペンドラゴン浮上せず!』には、土塊怪獣アングロス、宇宙礫岩怪獣グロマイト、宇宙有翼怪獣アリゲラ、巨大魚怪獣ゾアムルチ、宇宙怪獣リムエレキングエレキング


 第10話『予期せぬ再会』には、円盤生物ノーバ、再生怪獣サラマンドラ、満月超獣ルナチクス、宇宙ロボットキングジョーブラックがゲストに登場、レギュラーの古代怪獣ゴモラ、宇宙怪獣エレキング、原始怪鳥リトラと合わせて計7匹の怪獣が登場した!


 第11話『ウルトラマン』には、凶暴怪獣アーストロン、どくろ怪獣レッドキング、ミサイル超獣ベロクロン、蛾超獣ドラゴリー、宇宙恐竜ゼットンとレギュラー3匹で合計8匹が正味20分強の作品中に登場し、大乱戦バトルを展開していたのだ!


 今回の劇場版よりはるかに豪華ではないか!



 いくら理論武装してみたところで、結局は怪獣同志の派手な取っくみあいが観たかっただけなのだ。『大怪獣バトル』は筆者にあらためてそのことを気づかせてくれた。
 端的に言うなら、『ウルトラマンマックス』第13話『ゼットンの娘』、第14話『恋するキングジョー』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060315/p1)に「チョイ役」として登場し、最強怪獣としての威容を誇るどころかあっけなく倒されたのとは違い、ゴモラエレキングにリトラが束になってかかっても、まったく動じることのないゼットンやキングジョーブラックの姿に、筆者は狂喜したのである!
 いくらドラマ性やテーマが優れていようが、そこに登場する怪獣が「死んで」しまっていては、「怪獣映画」としては何の意味もないのである。



 カードゲームと新作テレビシリーズの連携を軸とした「大怪獣バトルプロジェクト」は営業的に好成績を残し、『NIKKEI NET(日経ネット)』08年2月21日記事によれば、円谷プロの株式を100%持つTYOから33.4%を約9億円で同日に取得したバンダイは、


 「独占権を得て長期的な商品戦略を立てやすくし、現在約60億円の関連商品売上高を3年後をメドに約100億円まで増やす」


 という頼もしい意向でいるようで、カードゲームはこの夏から新展開、『大怪獣バトル』テレビシリーズは年末から続編がスタートすることが決定しているが、どうせならこの要素を今回の劇場版にも取り入れるべきだったのではなかろうか。


 「メビウスサーガ」「大怪獣バトル」、共に同一の設定を下敷きにした物語を、各種の媒体で同時に進行させて成功をおさめているのだ。これらを融合させればこわいものなしではないか!
 せめて『大怪獣バトル』の劇場版を同時上映することくらいできないものなのか?



 「メビウスサーガ」「大怪獣バトル」と世界観を共有しない、単独の作品として製作されたウルトラ映画の運命は果たして如何に? せっかく復活の兆しが見えてきたウルトラマンビジネスに、水をさすことになりはしないかと、筆者は若干の危惧を抱いている。


 映像制作大手TYOの傘下に入った円谷プロは、もう二度と失敗はできないはずである。
 それこそ「リセット」は効かないのだから、せっかく好評を得ている「メビウスサーガ」をリセットしてしまうことなく、これこそが新生ウルトラの「原点」であるとして、新たな展開を継続させてくれるよう、強く願うものである。

2008.7.30.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2009年準備号』(08年8月15日発行)「ウルトラマンメビウス外伝アーマードダークネス」評より抜粋)


『假面特攻隊2009年準備号』「ウルトラマンメビウス」関係記事の縮小コピー収録一覧
・日刊スポーツ 2008年4月23日(水) モロボシ・ダンとアンヌ実は結婚していた ウルトラ8兄弟&主演V6長野ら勢ぞろい 〜22日、都内で製作発表
・デイリースポーツ 2008年4月23日(水) 超ウルトラ婚 セブンモロボシ・ダン♥友里アンヌ ウルトラマンハヤタシン♥フジアキコ 帰ってきた―郷秀樹♥坂田アキ A北斗星児♥南夕子 「昭和4兄弟」の恋実った!! 地球→家庭守るヒーローに変身 〜隣接して、「羞恥心ウルトラ“おバカ旋風” 大忙し!!つるの、上地、野久保」の記事も!



(編:映画『大決戦! 超ウルトラ8兄弟』は現在2008年が舞台であるそうが(?)、ウラ設定的には『ウルトラマンメビウス』の時間軸でいうと、メビウス=ミライにとってはTVシリーズ最終回以前の出来事であるそうナ(06〜07年のメビウスが経験した出来事)。
 ややこしいし幼児にとっては理解不能だろうが、まぁそれはそれで前面に出されている設定ではないからイイ。
 しかしもっと単純素朴にセルビデオウルトラマンメビウス外伝アーマードダークネス』(08年)の事件の次の時系列の物語にウラ設定しておいた方が(ついでに、ビデオ『アーマードダークネス後編』のラスト直後の予告編タイムに、映画の予告編なり、映画の舞台であるパラレルワールドに通じる亀裂にでも落ちる撮りおろしカットでも付けて・笑)、幼児誌やマニア誌でもそのように宣伝しておけば、子供的にもマニア的にもより盛り上がったのではなかろうか?)


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