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ザ・ウルトラマン6話「燃える深海への挑戦」

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映開始記念「全話評」連動連載開始!)
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ザ・ウルトラマン』第6話「燃える深海への挑戦」

溶岩怪獣ファイヤバドン登場

(作・荒木芳久 演出・古川順康)
(視聴率:関東11.6% 中部14.7% 関西8.1%。
 以上、ビデオリサーチ。以下、ニールセン 関東12.2%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 海中から出現した火の玉により、街が廃墟と化した謎の事件を科学警備隊は調査する。


 自分が作った大型戦闘機・スーパーマードックに自信を持ちすぎていたトベ隊員は、出現した怪獣ファイヤバドンを追って、アキヤマキャップ(隊長)が止めるのを聞かずに、マードックを深海へと潜行させた!


 しかし、スーパーマードックは水圧に勝てずにヒビ割れして来た。呆然として操縦することさえ忘れてしまうトベ隊員。アキヤマの操縦で危機は逃れたが、マルメ隊員にののしられたトベ隊員は「改修プランはできている」と豪語する。けれど、実は良いアイディアを思いつけずにいた。水圧に勝つだけでは「科学ではない」と思っていたからだ……。
(以上、ストーリー)



 キャラクター追求という面ではマルメ隊員の大欠陥人間ぶりが印象深いこの作品である。しかし、本話ではトベ隊員の技術者としての慢心と意地を描いている。他にも怪事件の「火の玉」の正体が「怪獣」であると主張したムツミ隊員が資料を調べ上げて、それが数億年前に生存した怪獣ファイヤバドンであったことや、その弱点を調べ出すなどの活躍も描かれている。


 逃げまどう人々の自動車を火の玉が焼きつくす冒頭は珍しく残酷で、視聴者の賛否も激しいだろうが、ファイヤバドンの強さが強調されており、前述の隊員ドラマへと至る必然と行動動機に昇華している。


 ただ、トベ隊員の改修成果が、視聴者に対してドラマ的には効果的ではなかったのではないのかと思えて残念だった。本話のドラマの流れからすれば、スーパーマードックは最終決戦では傍観者にはならずに、ウルトラマンと共闘してその有能さもアピールすべきだったのであって、陸地へと逃げたマードック内の隊員たちが気を失ったあとにウルトラマンが登場するのでは、ストーリーが分断したような印象を与えてしまうのだ。


※:製作No.7『燃える深海からの脱出』


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評③より分載抜粋)



燃える深海への挑戦



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