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魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE インフェルシアの花嫁 〜絶賛合評・再UP!

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 『海賊戦隊ゴーカイジャー』(11年)#3「勇気を魔法に変えて 〜マージ・マジ・ゴー・ゴーカイ〜」に、『魔法戦隊マジレンジャー』(05年)の(変身能力を失った)マジレッド・魁(かい)こと橋本淳が出演記念!


 魔法をモチーフにしつつも、熱血度合とホームドラマ風味が程よく調合されて、天・地・人の三界にまたがるスケールの雄大さをも見せていた良作『魔法戦隊マジレンジャー』。その終盤の“冥府十神編”は、ヒラの怪人ではなく幹部級の強敵怪人(しかも冥府の底では元々の姿こそが巨人で、逆にマジレンジャーに相対するためにわざわざ等身大化してみせているというような……)が大挙登場して、幹部同士の角逐(かくちく)・唾競り合いも演じながらの、毎回複数体(主に戦場には2体ずつだっけ?)が登場しての大バトル&大ドラマ編! 昭和の第1期ライダーシリーズ最終作『仮面ライダーストロンガー』(75年)終盤における幹部級の怪人が大挙登場する“デルザー軍団編”もかくや! いや“冥府十神編”は、“デルザー軍団編”をも超えていると小生は信じて疑わない!(比較対象が古いかな?・笑)
 まぁジャンルの歴史的には、“デルザー軍団編”が一種の始祖(?)として歴史的な意義があったとされて、今後も特筆大書きされて語られてしまうのだろうとは思うけど(?)、純ドラマ的・純バトル的な完成度は“冥府十神編”の方がはるかに高いと私的には認定します!


 基本的にはバトルで押して活劇のカタルシスを味あわせつつも、“十神”もいるからにはバトルだけでは終わらなかったりするあたり(未見の読者用にネタバレ自粛)、そのこと自体を中二病的に手放しでホメる気はない。けれども、そういった作劇自体は作り手側の良心の発露でもあったことには間違いがないと思うし、小賢しいマニア受けには陥らない範疇に留めた節度もあったと思う。大らかに家族愛を謳う『マジレンジャー』の作風の延長線上でならば、殺伐さを緩和しつつ作風にもマッチしていて許容されるとも思うので、あの終盤オーラスをヤリすぎだったと批判する気も毛頭ない。小生もなんだかんだとマニアだし、メインターゲットの幼児ではない大きなお友だちなので(笑)、あーいうオチもスキなのであり、見応えがシッカリあったのもまた事実(まわリクドいホメ方・笑)。


 そんなワケで、例年の『スーパー戦隊VSシリーズ』こと、実現しなかったTV放映翌06年度のビデオ作品『轟轟戦隊ボウケンジャーVS(たい)マジレンジャー』にて、『マジレンジャー』の三世界の後日談とマジレッドこと魁のそのあとの去就をやっぱり観たかったものなのだけれども……。『スーパー戦隊シリーズ』25作目や30作目などのアニバーサリーイヤーには、前年度の戦隊との共演ものではなく、複数の戦隊から5〜6人をピックアップして共演させて、よりお祭り感をあおるパターンとするためか、スーパー戦隊30作記念の『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』(07年)に企画変更されてしまい……。ウ〜〜ムムムムムッ。非常に残念! 最近の(といっても5年も前の作品だけど・汗)若い特撮ファンは、あるいはロートルの特撮マニアであってさえも、近年では『○○レンジャーVSスーパー戦隊』ではなく、単純に前年度の戦隊との共演ものを、つまりは『ボウケンジャーVSマジレンジャー』を観たかったのではないのかなぁ〜。その方がDVDのセールスもよかったのではないのかなぁ〜、と思い続けて幾星霜!


 本来は、昭和の『ウルトラマン』シリーズや昭和の『仮面ライダー』シリーズとは異なり、各作品に時系列的なつながりが基本的にはない(ハズの)『スーパー戦隊シリーズ』。ただし、本年2011年度の『ゴーカイジャー』では、過去のすべての34大戦隊が同一世界の同一時間軸上にいたという設定。であるからには、TV本編の『マジレンジャー』の正統後日談とは云えないかもしれないけれども、まったく別種の事件が起きていたワケではなく、似たような事件や事象に敵軍団の襲来が2005年度(?)にあったのだろうと考えれば、別人の役者が演じるマジレッドこと魁が住まう遠い遠いパラレルワールドの出来事や人物ではなく、『マジレンジャー』TV正編の世界にワリと近しいパラレルワールドにおける、きわめて近似値であるマジレッドこと魁による、地の底のインフェルシアの復興にも尽力したあとであろう(?)後日談であったのだと捉えようではないか!? で、地の底の国・インフェルシアはその後、どうなったんですか?(笑)


 とカコつけて(汗)、映画『魔法戦隊マジレンジャーTHE MOVIE インフェルシアの花嫁』(05年)評を再UP!


魔法戦隊マジレンジャー THE MOVIE インフェルシアの花嫁』 〜快作!絶賛合評!

(2005年9月3日封切)
(脚本・前川淳 監督・竹本昇 アクション監督・石垣広文 特撮監督・佛田洋

魔法戦隊マジレンジャーTHE MOVIE インフェルシアの花嫁 〜合評1

(文・久保達也)
(2005年9月執筆)


 正直このところ「戦隊」に関してはあまり書く気がしない。
 なんて書くときっと誤解を招くであろうが、決して最近の「戦隊」に関して不満を抱いているわけではなく、むしろまったく逆であり、これだけ子供たちにとって極めて理想的な変身ヒーロー作品に対して筆者のような者がいちいち口をはさむ必要はないであろうと考えるからである。


 そんなわけで筆者的には「山崎さん(ヒロイン)に萌え〜っ♥」くらいしか云うことはない。以上。


 で、済まされるはずはないわな。
 まぁマジピンクの芳香(ほうか)ちゃんも敵女幹部ナイ&メアも可愛いが(笑)、それはさておきかつては『魔法使いサリー』(66年)を筆頭とする東映の魔女っ子アニメ路線やスタジオぴえろ魔法少女シリーズなど、女児向けの題材であった魔法使いをモチーフにした戦隊である『魔法戦隊マジレンジャー』(05年)はやはり男児ばかりでなく、女児をも虜(とりこ)にする魅力を多分に秘めているのである。


 女性戦士が二人体制であることは当然として、リン(天空聖者ルナジェルに変身する)や小津深雪(おづみゆき・これまたマジマザーに変身する)など女性戦士がこれだけ登場した特撮ヒーロー作品は『超星神(ちょうせいしん)グランセイザー』(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041104/p1)くらいしか前例がないのではないか?
 その気になれば女の子だけでも十分に『マジレンジャーごっこをすることが可能なのである。「男女平等」とは名ばかりで実社会においては露骨な女性差別がまだまだ横行しているのだから、単なる添えもの的なヒロインではなく男と対等に描かれ、果敢に戦う本作のヒロインたちに熱い声援を送っている女児は結構多いはずである。


 また魔法植物マンドラ坊やや魔法猫スモーキーといった可愛らしいマスコットキャラが登場していることも軽視できない点である。
 こうしたキャラはこのところの戦隊シリーズにはほぼ登場しているが、平成ウルトラ作品で最も欠落しているのがこの部分であり、年少者や女児の支持を今ひとつ得られない最大の要因であると考える。


 『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)にしても『機動戦士ガンダム』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19990801/p1)に登場したハロをまんまパクったロボットなんかよりも、せっかく再登場した小怪獣ピグモンをレギュラーに据えることをナゼ考えないかなあ? こうなったらミズキ隊員をウルトラウーマンに変身させるしかないぞ(笑)。
 私事で恐縮だが筆者は8月下旬に転勤で静岡に転居したのだが*1、なんと静岡では『マジレンジャー』は土曜朝7時30分、つまり『マックス』の裏で放映されているのだ。オ〜イ、『マックス』大丈夫かあ〜???


 あと今回は雲の上(?)にある天空聖界マジトピアの天空神殿が映像化されたり(かつては『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)でも「ウルトラの国」が映像化されたものだけど……)とかマジレッドが「白馬に乗った王子様」として描かれたりとファンタジーとしての色合いも濃厚であり、女子高生・山崎さんとマジレッド・魁(かい)の純愛なんかは一緒に観に来たママなんかも喜んだかと思う。
 ただでさえ少子化の昨今、男児だけをターゲットにするのは限界にきており、こうした要素は円谷プロも積極的に取り入れるべきだと考える。いや『マックス』の「怪獣中心主義」は個人的には大好きなんだけども。


 もちろん女児が喜ぶ要素ばかりではない。
 東宝の『ゴジラ』シリーズが04年末に『ゴジラ ファイナルウォーズ』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060304/p1)で打ち切りになってしまい、おそらくハード&アダルトであろう05年末公開予定の劇場版『ミラーマン』が「大怪獣映画」としての色合いを期待できない中(笑・なんで素直に『マックス』の劇場版をやらないかね? 今度こそ大スクリーンで「ウルトラ兄弟VS大怪獣軍団」が拝めると思ったのに……)、今回登場した冥獣は『地球攻撃命令ゴジラガイガン』(72年・東宝)に初登場したサイボーグ怪獣ガイガンを思わせるカッコ良さでなおかつ合体して進化を遂げ、それがマジレンジャーのバリエーション豊富なロボット軍団と戦うのだから、東宝や円谷にやる気がない「大怪獣映画」としての側面を味わうこともできた。
 そもそも戦隊ヒーロー自身が巨大化して合体すること自体が従来ならば「ありえねえっ!」ことだったから。
 (編:『忍者戦隊カクレンジャー』(94年)で前例があります・笑)


 魁がサッカー部に所属していることも男児の嗜好や時流にも合っているしね。んなわけで個人的にはヒカル先生(6人目の戦士マジシャイン天空聖者サンジェル)の言葉を借りれば「満点!」である。


 唯一の不満は猫好きの筆者としてはスモーキーの出番が少なかったことか。今回も巨大化してほしかった。
 ちなみに05年10月にはバンダイからスモーキーのソフビが発売されるとか。甥が盆休みに持ってきていたバンダイのマジランプの玩具にスモーキーのフィギュアが付属していない(蓋からちょろっと顔は出すが)のを不満に思った筆者としては見逃すことができずにいる(笑)。

2005.9.8.


(了)


魔法戦隊マジレンジャーTHE MOVIE インフェルシアの花嫁 〜合評2

(文・ビオラン亭ガメラ


 映画ということで見せ場も沢山! 盛りだくさんな作品に仕上がってます。「ライダーの前座」とは言わせないぞ、って感じで(笑)。


 天空聖界マジトピア、初の映像化。ただしマジトピアは神殿以外はちょっとしか出てこないので残念。
 マジレッドの魁(カイ)たち、見下ろすだけでマジトピアに降りてないもんね(笑)。


 あと6人目の戦士マジシャイン=ヒカル先生の正体、天空聖者サンジェルの登場!
 去年の『特捜戦隊デカレンジャーTHE MOVIE フルブラスト・アクション』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041106/p1)のデカゴールドの瞬間変身(実際はデカイエローの着ぐるみの合成)と違って、ちゃんとサンジェルの着ぐるみを作ってまで!
 ま、デカゴールドの場合は台本に無かったから、しょうがないんですが(渡辺勝也監督、ゲストヒロインの新山千春を変身させたいがためにあそこまでやりますか・笑)。アレ、カッコイイと思ってたんですよ。だからこれは嬉しいですね。


 高崎金属工業でのロケという点も、マニアにはたまらないですね〜(←これだからヲタって……)


 ゲスト敵怪人の冥獣人バーサーカー、グルーム・ド・ブライドン役の檜山修之(ひやま・のぶゆき)さんのキレ演技は素晴らしかったですね〜 大拍手です! あそこまでやられちゃったら、レギュラー陣は完全に食われちゃうよなぁ。


 スペシャルゲスト、天空大聖者マジエル役の曽我町子さんは、相変わらずの貫禄で。映画のパンフに生年月日の生まれ年が書いてないんですけど(笑)。


 自分の曽我さんのイメージは魔女というより、ちょっと(これ重要)いじわるなおばあちゃんなんですよ(だから、ヘドリアン女王(『電子戦隊デンジマン』80年)とか魔女バンドーラ(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』92年)のような完全悪は、個人的にはイマイチ好きじゃないです)。ですから、善側で出てきてくれたのは嬉しかったですね。


 ただ、物わかり良すぎな感じもしたので、もうちょっと人間に対して、いじわるでも良かったかな? 魔法の国の女王なんだから、そう簡単に魔法界のルール違反は許さないのでは? 格下の天空聖者ルナジェル=リンですら、TVでは初めはマジレンジャーに厳しい試練を与えたのですから。


 バトルでは、マジレッドとバーサーカーの一騎打ちは燃えました! やっぱレッドは剣でしょお!
 マジイエローの空飛ぶほうき・スカイホーキーによる爆破アクションも良かったです。
 どうせならマジブルーの占いとか、マジピンクのヘンな物への変身もやってほしかったけど。尺が足りないか……全体的に、もうちょっとバトルが見たかったなぁと思いました。


 あ、渡辺監督、とっておきのエピソードでバンクフィルムを使わずに実景撮り下ろしに合成をかぶせる5人同時変身、ここで竹本昇監督にやられちゃいましたね(笑)。


 そして最大の見せ場! ラストの巨大バトルでの


・マジドラゴン(レッドを除く4人が魔法大変身して合体した姿)
・魔法特急トラベリオンエクスプレス(6人目のマジシャインが駆る蒸気機関車
・セイントカイザー(レッドが魔法大変身したマジフェニックスとマジトピアの一角聖馬ユニゴルオンとの合体)


 3大ロボのコラボ!


 トラベリオンが射出した線路にぶら下がって


 「マジカルショータイム・空中ブランコ!」
 「セイントエアリアルキック!!」


 スゴいアイディアですね! これは、なかなか思いつかないですよ。しかも、3大ロボの特性を最大限に生かして! さすが佛田洋(ぶつだ・ひろし)特撮監督! センス、抜群!! 欲を言うなら、せっかくなら、「ジャンプした後、再びブランコをキャッチ!」という空中ブランコの定番や大車輪をやってほしかったですけど。
 トラベリオンエクスプレスの上をセイントカイザーが走るシーンもとても良いですね。これは今までの平成戦隊映画の中でも一番良かったのではないかと思います!! 映画のパンフで脚本の前川淳さんも書いていますが、このシーンだけでも見る価値、大!


台本に折り目を入れようのコーナー


 このコーナーでは特に気になったシーンへのツッコミを書きたいと思います。要するにダメ出し(汗)。


 ラストで女子高生ヒロイン、山崎さんになんで、はっきりマジレッド=魁のことをバラしちゃうの! 『仮面ライダーBLACK』(87年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20001015/p2)のヒロイン杏子(きょうこ)ちゃんのごとく、そういうとこはTVのラスト展開までボカさなきゃ! 「小津くんって、もしかしたら……」くらいのニュアンスが良いの!


 分かりやすいドラマは歓迎なのですが、こればっかりは分かりやす過ぎたかな? 「ほっぺ、ぷに〜」をやっちゃったら、完全にバレちゃったでしょう。TVシリーズとの兼ね合いもあるでしょうし…… 映画を見ていない子はついていけないようになっちゃったら嫌ですよ(笑)。


 何? それなら、それなりの伏線が必要だって? う〜ん、伏線かぁ。
 確かにそれもそうなんだけど、このようなパターン(特に恋愛感情を含む)は、さほど伏線に固執する必要はないんでないかと思います。理屈じゃなくて、なんとなく相手に分かってくる部分があった方が良いかと。


 今回の場合、無難にクリアするなら……魁がレッドに変身するところを、はっきりと山崎さんが見ちゃって、完全にバレる。
 それじゃまずいので、記憶消し魔法で山崎さんの記憶を消すんだけど、「何があったか覚えていないけど、夢の中で小津くんに助けられたような気がする」……みたく、『魔女っ子メグちゃん』(74年)最終回のごとく、お茶を濁すパターンがいいのかな。ベタベタだけど(笑)。
 ま、こういうパターンはTVシリーズの最終展開らへんに持っていきたいのかもね。


 また冒頭、いきなり巨大バトルで始まって回想シーンに戻る流れは、個人的には非常に話が分かりづらく、なかなかストーリーに入っていきづらかったです。インパクトは大で○なんですけどね。う〜ん、難しいところです……


 後半の巨大バトルは、敵がほとんどCGになってしまうのが残念…… 冒頭の巨大超冥獣、リビング・ソードの着ぐるみがカッコイかっただけにもっと見たかったなぁと。



 それと、これはファンタジーであれば、仕方が無いところでもあるのですが、お話が「お使い」じみてしまっていますね。


 どういうことかと言いますと、話の展開が


 「事件発生! これを回避するには、あれをこうして、ああする必要がある。そのためにはアイテム、ほにゃららを入手しなければならない」


 と、いったように行動が作業的になってしまうのです。


 例えばこれがゲームなら、まだ自分で操作していくので面白さはあると思うのですが、映画となると視聴者は完全に受け身になってしまいますから、あまり話が複雑になってくると見てるほうが飽きてきちゃうかなと思います。今回で言えば、嘆きの指輪(だっけ?)のくだりはいらなかったのでは?


 しかも、尺の都合もあるとは思うのですが、そういった説明セリフ部分を演者のセリフのみで演出してしまっているので、セリフを聞き逃したら、訳分からなくなる状態に……
 『五星(ごせい)戦隊ダイレンジャー』(93年)の解説シーンのように映像で演出してほしかったですね。野口竜さんにイラスト描いてもらってさ〜(笑)


 あと、せっかく天空聖者ルナジェル=リン、マジレンジャー5兄弟の母君マジマザー小津深雪(おづ・みゆき)が出てくるのですから、一緒に戦ってほしかったです。
 深雪が回想シーンで出てくるパターンも、TVも含めてあまりに繰り返されるともう飽きてきましたよ(笑)。設定上(死んでいる?)、普通に出すのは難しいのかもしれませんが、そこは劇場版限定ということで復活させてほしかった!


 その他、細かい点を。
 あと、ゴールシーンがCGなのはちょっと、ねぇ〜? せっかくマジレッド=魁こと橋本くんはサッカー出来る子なんだから。ちゃんと橋本くんが蹴って、ゴールに入るシーン(できれば1シーンで)にしてほしかったです。


 冒頭、敵怪人バーサーカーに捕まったヒロイン山崎さん。しかし山崎さんはさほど抵抗もせず、突っ立っているだけ。ちょっとマヌケです。演技が難しかったのであれば、気絶でもさせちゃえば良かったのでは?


 「マジトピアには行っちゃダメ!」と言ったヒカル先生。でも、その直後にマジチケットを落としていきましたよ?
 だったら、反対するなよ! 「僕はちゃんと注意しましたよ。後はどうなっても責任持たないからね!」という意味ですか? なんか、形だけの教育みたい……


 敵怪人バーサーカー天空聖者サンジェルのバトルで、サンジェルは、お腹を刺されてましたけど(しかも貫通)、平気なの? 次の『劇場版 仮面ライダー響鬼』でもお腹、刺されてましたけど…… ウルトラマンタロウか(笑)!?


 そしてエンディング。
 6人で同じロケ地で踊るシーンが長く、間延びした感がしました。ダンスを見せたかったのでしょうが、もっと細かくコンテを割って色んなところで撮影した方が、変化があって良かったのではないでしょうか? まぁ、撮影スケジュールの関係もあると思いますけどね。


 ……なんか最後はダメ出しばっかになってしまったような気がしますが(汗)、全体的に見れば、すごく楽しかったですよ!
 出演者が多い上に、ロボ戦まであるのに、よくここまで色々と詰め込んだなぁと思います。これで1800円は安いです! ライダーと割れば、900円です! 皆も見てね〜



PS 個人的には、魁は山崎さんよりか、リンとくっついてほしいんですけどね。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2006年号』(05年12月30日発行)『魔法戦隊マジレンジャーTHE MOVIE インフェルシアの花嫁』合評1・2より抜粋)



『假面特攻隊2006年号』「魔法戦隊マジレンジャー」関係記事の縮小コピー収録一覧
朝日新聞 2005年4月11日(月) ラテ欄「TVこのセリフ」「私の大切な兄弟に、手を出すヤツは許さない!」(マジブルー小津麗(おづ・うらら)


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*1:本誌2006年準備号(05年8月13日発行)の『ウルトラマンマックス』評の中で、TBSが土曜朝に放送している『王様のブランチ』を「関東ローカル」と書きましたが、なんと静岡でも放送されています。お詫びして訂正致します(でも全国ネットではないだろ絶対に)。