『アイドリープライド』『ゲキドル』『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『おちこぼれフルーツタルト』 2020~21年5大アイドルアニメ評!
『22/7』『推しが武道館いってくれたら死ぬ』『音楽少女』『Re:ステージ!ドリームデイズ♪』 ~アイドルアニメの変化球・テーマ的多様化!
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アイドルアニメ『ラブライブ! 虹ヶ咲(にじがさき)学園 スクールアイドル同好会』(20年)の番外短編デフォルメアニメ『にじよん あにめーしょん』(23年)が放映完結記念! とカコつけて……。アイドルアニメ『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期(22年)・『神(かみ)クズ☆アイドル』(22年)・『Lapis Re:LIGHTs(ラピス リライツ)』(20年)・『音楽少女』(18年)・『ゾンビランドサガ』(18年)・『でびどる!』(18年)・『アイドル事変』(17年)評をアップ!
『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期・『神クズ☆アイドル』・『Lapis Re:LIGHTs』・『ゾンビランドサガ』・『でびどる!』・『音楽少女』・『アイドル事変』 ~ゾンビ・悪魔・幽霊も! 爛熟するアイドルアニメの諸相!
『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(2期)
(2022年春アニメ)
大ヒット・アイドルアニメ『ラブライブ!』の第3チームを看板に据えた『ラブライブ! 虹ケ咲スクールアイドル同好会』の2期が登場。
出自のゲーム的には当初は看板作品を持たない噛ませ的な存在のメンバーであったことから――脇役を意味する「モブ」を文字って「モブライブ」などとも揶揄(やゆ)されていたのだ(汗)――TVアニメ化もお情けであって、昨2021年夏に放映された第4チーム『ラブライブ! スーパースター!!』のTVアニメ化も早々に決定していたので、本作は『スーパースター!!』までのツナギであって2期はナイものだとの下馬評まであった。
しかし、第1チーム・μ’s(ミューズ)の9人の少女が活躍する『ラブライブ!』初作(13年・14年)や、第2チーム・Aqours(アクア)の9人の少女が活躍する『ラブライブ! サンシャイン!!』(16年・17年)と同様に、「2期」まで作られたことでメデタシめでたし!
もちろん、第1チームや第2チームほどの吸引力やキャラの個性は正直に云ってないだろう。それらと比してしまえばウス味ではある。
しかし、第3チームにまでなると、観る側の生理なのだろうが、比較対象も第1チームと第2チームのふたつに分散されることで、神懸かった第1チームと比べて「アレが足りない! コレが足りてない!」といった厳しい気持ちにはならない。
初作がヒットしたシリーズものは、2作目は過剰にキビしく観られてしまうものだけど、3作目ともなると慣れてしまって「まぁ、イイか」と優しく観られることになる(笑)……といった主旨は、本作1期評(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220403/p1)でも語ったところだ。
本作のメンバー9人の性格や描写は、第1・第2チームのようにややマンガ・アニメ的に誇張された記号的な造型ではなく、ナチュラルであるとホメもした。
とはいえ、1年半ぶりのこの続編を観てみると、メンバーの数名については「この娘の名前はナニだっけ? どんな性格だったっけ?」なぞと感じてしまったりもしてェ~(汗)。
もちろん、観賞していくうちに思い出してくるし、そのこと自体が作品の根本的な欠陥だ! なぞと云う気もないけれど――ただまぁ、メンバーの過半が温厚でトロトロボケボケとしていて、スローモーなしゃべり方をしているかもしれない(笑)――。
この2期では、『ラブライブ!』伝統の9人体制に加えて、さらに3名もが参画。最終的に12人体制にもなってしまう!
3次元世界のアイドルグループ・AKB48(エーケービー・フォーティエイト)も、世界各国に同系グループを構築している。『ラブライブ!』の第4チーム『スーパースター!』のアイドルユニット・Liella!(リエラ)も、銀髪で小柄な上海から来た少女がサブヒロイン(副主人公)ですらあった。
本作2期でも、新メンバー3名のうちの2名は外国人で、香港(ホンコン)からは高飛車なピンク髪のツインテール少女が、ニューヨークからも金髪ショートで片目を隠すことで大人気異世界アニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』(16年)のサブヒロイン・レム嬢をも想起させる小柄でオトナしげな外人少女を投入! それによって、すでに完成していた先行メンバー9人の人間関係の中には波紋を、ストーリーにも波乱を起こすかたちで、新たなドラマを構築してみせる。
もちろん、そのドラマは双方向的なモノにはなっており、香港少女の挫折による帰国の決意とその回避とで、この2期終盤の直前を盛り上げてもいた。
……まぁ、多くの皆さまとも同様に、新メンバーでは生粋の日本人で、黒髪ショートの生マジメそうな常識人でもある落ち着いている生徒会女子が一番魅力的だったとも思ってはいるけれども(笑)。
筆者は本作がウス味だとは思っても好意的に捉えているけど、それは第1チームと第2チームに一応は連なっている『ラブライブ!』という「ブランド」に対する好意なのやもしれない。たしかに一見さんには第1チームの作品を自信を持って薦めるけど、本作『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』を観せてもツカミには弱いかもしれないので……(でも、感情・好悪の次元では本作のこともスキである・笑)。
『神クズ☆アイドル』
(2022年夏アニメ)
(2022年8月7日脱稿)
タイトルは「神(かみ)アイドル」と「クズアイドル」からの引用とその合体。
不幸にも交通事故で死んでしまった女性「神アイドル」がナンの因果か男性「クズアイドル」に憑依(ひょうい)する! 二心同体となった彼女と彼は地球平和のために邁進(笑)、もといアイドル活動に邁進するといった作品であった。
本稿執筆時点では最終結論は出せないけど、序盤だけに限定すれば実に面白い!
ルックスはイイのに無愛想な表情の青年アイドル君。彼は別にアイドルになりたかったワケではない。ラクして稼げると思ったから(爆)、スカウトされた芸能事務所に所属してダラダラとしているのだ。
しかしもちろん、世の中は甘くない。人気がイマイチなアイドルユニットなので、彼はクビを宣告されてしまうのであった!
けれどそこに、この世でのアイドル活動に未練を残していた1年前に逝去して中空を漂っていた「神アイドル」を、この「クズアイドル」君だけが霊視できてしまった!
しばしのコミカルなやりとりの末に、「神アイドル」は「クズアイドル」と一時合体! 「神アイドル」の完全主導で、「クズアイドル」は今までに見せたことのない笑顔(作り笑顔・笑)とダンス・パフォーマンスとトークとで、観客を熱狂させるのであった!――そんなデタラメなストーリー展開でイイのか!?(笑)――
キャラクターデザイン的にはデッサン骨格しっかり系。嘆かわしいことに今となってはソレがイケメン男子好みの「女性向け作品」の証しであったりするけれど、つまりは現今では絵柄的にも女性向けの作品なのである。
だから、その絵柄のトーンと合致させるためにも「神アイドル」の少女の方もリアルな骨格&厚み&プロポーションの8頭身ではある。しかし、アイドルグループ・AKB48や坂道グループ風の制服調のピンクの衣装にピンクのツインテ髪だとすることで、ブリブリ女性(可愛い子ブリっ娘)のキャラだと含意させてもいる。
このヒロインを演じているのは、すでに10年選手でもあり可憐な声が特徴的な東山奈央(とうやま・なお)。もう10人ほどもいるらしい「永遠の17歳」に近頃なったらしい(笑)。媚びた感じがしない可憐さなので、女性にもキラわれることがなさそうな可愛い声だというあたりでのキャスティングなのであろう。彼女はまだまだメインヒロイン級でイケますネ。
『Lapis Re:LIGHTs(ラピス リライツ)』
(2020年夏アニメ)
(2020年8月11日脱稿)
きれいキレイな西欧中世ファンタジー風異世界の魔法学校に通っている、繊細美麗な描画によるキャラデザの美少女たちが多数登場して勉学や魔法修行に励むも、その最終目的はモーションキャプチャーのCGでヌルヌルと動くアイドルアニメであるらしい(笑)、ゲームありきのメディアミックス展開の一環としての深夜アニメだ。
乗り合い馬車に揺られながらウタタ寝して、隣の人についモタれかかったり戻ったりする赤髪の主人公少女。
到着した中世都市の門から中に入るや、陽光が射しているにぎやかな明るい市場や広場の風景。クレープを買い食いして、花屋では魔法でしおれたお花を復活させてみせる!
「異世界」×「美少女」×「アイドルアニメ」。正直、作り手たちの志が高いとは思われないけど、題材うんぬんではなく語り口・叙述の部分がていねいかつセンスもあるので、一級の作画&美術ともあいまって序盤は没入ができる。
赤髪の主人公少女が魔法学校に入学申込をするや、そこで早々にクールそうな青髪ロングの美少女キャラが登場して、しかも旧知の仲!(笑) その再会の喜びの会話の片鱗(へんりん)から、明言はされないものの、主人公少女はエラぶったところは皆無だけどお忍びの貴族か王族の子女であり、青髪ロングはその侍女であったらしい。
青髪ロングが属する最弱チームの班に入った主人公少女は、大図書館やら化学実験室やら校庭でのドッジボールなどをめぐって班メンバーたちと面通し……といった感じで、サクサクと作品の基本設定と主要人物を同時に、ストーリーにもなじませてナチュラルに見せていく序盤は、実に良好な導入部だと思えたのであったが……。
世界観説明&メインキャラ紹介を手堅く済ませた序盤後の3~4話では、全編が別班とのドッジボール対決だけとなっていて、それがダメだとまでは云わないまでもツカミには弱いような……。
今日びこの作品は最終回まで観るぞ! とキメてかかって鑑賞するアニオタは極少なのだから(?)、3話あたりでスクールアイドルがファーストコンサートを開いたらお客さんがゼロ名だった! レギュラーキャラかと思われていた仲間の魔法少女が死んじゃった!(笑) みたいな、コレからこの作品のストーリー展開はドーなってしまうのであろう!? と思わせるような、「強烈な意外性」とか「ヒキ」がナイあたりはいかがなモノなだろうか?
もちろん筆者がこの多産なアニメ状況に過剰適応したゆえに、飽きっぽくなっているだけやもしれないけれども(汗)。
『音楽少女』
(2018年夏アニメ)
(2018年8月2日脱稿)
90年代にはオタク界のトップランナーであったキングレコードも21世紀以降は後塵を拝する身。そんなキングレコード(&スタジオ・ディーン)が、大きなお友達向けのアイドルアニメ『アイドルマスター』『ラブライブ』『WakeUp,Girls』に続けとばかりに、4番煎じで放ったのが本作であるらしい。
ググってみると、すでに3年前の2015年に本作にも先輩として登場するキャラを主役にした同名の短編作品が劇場公開されていたようだ。アニメの劇場映画を相当数に意識的に観ている筆者でも、その映画の存在は全然知らなかったなぁ。鳴かず飛ばずであった作品の3年後のリベンジか?
いかにも多数の美少女キャラが登場する作品の主人公・センターにふさわしい、ルックス的に華もあって元気いっぱい、しかしてナゼかアイドルマニア(笑)でもある天真爛漫な美少女が、両親といっしょに航空機の機内から富士山を見下ろしつつ、帰国してくる光景にて本作は開幕。
空港のロビーの片隅では、ナゼだか都合よく不人気なアイドルユニット「音楽少女」のミニライブやメンバー公募のオーディションが開催されている――この天文学的な確率の僥倖にツッコミを入れてはイケナイ。#1で描くべきことを集約するための処置なのであろう(笑)――。
ロビーをせわしなくウロチョロしていた帰国子女の主役少女は、音楽少女のミニライブに夢中となる。
そんな彼女のルックス・ダンス力、物怖じせずにアドリブで調子のいいトークも得意とするキャラクターに目をつけた音楽少女のプロデューサーさんは、彼女と加えて両親を、空港の喫茶店で口説き落としにかかる――プロデューサーと母親が旧知なあたりもツッコミ入れてはイケナい。旧知だからこそ彼に娘を即座に託すことにもムリがなくなるからだ(笑)――。
そして即日、ヤル気満々で臨んだオーディションで、彼女は屈託なく壊滅的な音痴ぶりを披露する!(爆)
まさに4番煎じならではの意表を突いた、視聴者を「プッ」と吹かせつつも、コレからドーなってしまうのか!? といった興味関心を抱かせて、次回以降へのヒキとするなかなかの#1に仕上がっているのだ――彼女は当初はウラ方のスタッフとして活躍するようだ――。
絵柄的には、野郎オタク向けの萌え媚びとした描線ではなく、女児向けアニメキャラのシンプルな描線に近い、スッキリして贅肉も感じられない――手足身体が棒に近い(汗)――ボディーラインに、眼鼻口の描線にも複雑玄妙さはない――幼児でもパターン認識がしやすいように?――、媚薬臭はヌキとした素朴なキラキラ感に特化したモノであって、キャラデザのビジュアル面でも先行の類似アイドルアニメとの差別化はできている。
既存メンバーは11人もの大所帯であって、#1では主役の人物描写に傾注するためにか、各人の描き分けどころか人物紹介自体も放棄されている。そのへんは#2以降にまわす算段なのであろうが、この処置もまた正しいとは思うのだ。テロップを見ると、当然のごとくキングレコード系の若手アイドル声優・小倉唯と上坂すみれも名を連ねており、前者が主題歌を熱唱。
てなワケで、#1の印象はよかったので、#1切りはしていないけど、#2以降の展開次第では予断を許さない(笑)。
『ゾンビランドサガ』
(2018年秋アニメ)
(2018年12月13日脱稿)
ナンと! ゾンビものかと思いきや、『アイドルマスター』(11年)や『ラブライブ!』(13年)に『Wake Up,Girls』(14年)や『音楽少女』(15年)につづくアイドルアニメであった!?――エイベックスが製作委員会に入っているので、Wake Up,Girlsのまさかの後釜か!?(笑)――
だって、本作のソンビ美少女たちって、その正体を隠して常人に見える化粧(特殊メイク)をしているという設定だけど、アニメだから絵面的にはフツーの生前の容貌とイコールである美少女たちだよネ?
そんな彼女らが佐賀県アピールのために(!)、ご当地アイドルとして歌唱ライブを繰り広げる!――「サガ」って語句も、「叙事詩的英雄譚」じゃなくって「佐賀県」のイミだったのかよ!?(爆)――
しかし、佐賀県もよくもこんな我が県の自虐ネタが満載の企画を許可して後援してるよナ(笑)。
●もともとアイドル志望であった主人公女子高生
●伝説の天才子役
●伝説の平成アイドル
●伝説の昭和アイドル
●伝説の江戸時代の花魁(爆)
●伝説の80年代レディース特攻隊長(実質、70~80年代に人気を博した「スケバン刑事(デカ)」!・汗)
ゾンビとして復活をとげたメンバーたちも歴史を超えた、わかりやすいキャラ付けがなされている。
もうあとひとりだけ、出自不明で呻き声しか発さない無芸・無自我の「伝説の山田たえ」ちゃんもいるけれど(笑)――彼女を演じるのは、我らが美少女戦士セーラームーンこと三石琴乃(みついし・ことの)! ……仕事、選べよ(汗)――
もちろん、実にユカイな設定だけでも即座に傑作ができてしまうワケではない。それだけでは、一発芸の出オチ作品にもなってしまう。
しかし、本作の美少女たちは一応は自分たちの出自に悩んでおり、生前の家族と再会したがって脱走を試みて、深夜に出くわした人々や警官に恐怖されて時に銃撃されたりもしているのだ(笑)。
いま現時点の超自然的な境遇にも悩むことで、ドコまで行っても半分はシャレであってネタにしかならないのだとしても、オフザケ&マジメの「虚実皮膜」で人間ドラマを作れたりキャラ像も深掘りできることで、間が持たせられたり暫定的な感情移入も発生していくのだ。
とはいえその果てに、やっぱりマンガ的に明るくギャグで落としてみせるあたりも実によろしい! 同季の名所・尾道(おのみち)を舞台として宇宙漁師(笑)を目指している、スマホゲーム原作である深夜の美少女アニメ『ソラとウミのアイダ』とは、まさに好対照の作劇的巧拙の差が出た作品だとも私見するのだ。
同じく同時期に公開された女児向けアニメ映画『HUG(ハグ)っと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』(18年)では、コミカルなラスボスキャラを演じていたイケメン声優であるウルトラマンゼロこと宮野真守(みやの・まもる)が、ココでも怪しげで妙にテンションが高いイカれた芸能プロデューサーさんを演じており、大いに笑かしてくれている。イケメンボイスだけではない氏の多彩な芸達者ぶりも見どころのひとつだ。
『でびどる!』
(2018年秋アニメ)
(2018年12月13日脱稿)
パチスロ・チェーン店「アイランド」のイメージキャラクターの15分ワクでの深夜アニメ化で、厳密には第3期だそうナ――第1期(15年)と第2期(16年)は深夜アニメ中のCMでの15秒ワクでの放映。そーいえば、そんな15秒アニメがあったような気もするけど、我ながら後付けの記憶の捏造やもしれない(爆)――。
悪魔のアイドル・でびどる!
まぁこのテの作品の常套(じょうとう)で、「悪魔」であること自体が、そのキャラの固定された種族といった意味ではなく、一時的な役回りというのか、脱ぎ捨てが容易にできてしまう「着ぐるみ」程度の記号的な「看板」の意味しかなかったりもする。
本作でも設定は悪魔少女ではあるけど、見た目もメンタルもフツーの日本人の可愛い女子高生でしかない(笑)、赤髪・青髪・黄髪の3人娘たちがアイドルを目指して、ふかわりょう(!)が演じる先生と問答するといったモノだ――この3人を演じるのは、今や大家の三森すずこ・井口裕香・花澤香菜!――。
デフォルメ調の頭身の低いCGアニメの美少女悪魔たちがキャッキャッウフフして、番組後半では声優さんたちがテキトーな映像にテキトーにアテるかたちでアドリブの即興芝居や大喜利を展開してみせるという、『手さぐれ部活もの』(13年)とか『gdgd妖精s(グダグダフェアリーズ)』(11年)でも観たことあるような光景が繰り広げられるB級作品ともなっている。
こーいうノリの作品がスキなヒトたちにとっては、堪らないのでしょうけれども……。以下略(笑)。
『アイドル事変』
(2017年冬アニメ)
(2017年2月21日脱稿)
国会議事堂の演壇で美少女アイドルが歌唱!?
「広がる所得格差、忍び寄る環境汚染、打つ手なしのゴミ問題、当事者不在の議論が続く待機児童、繰り返される汚職の数々……
あふれる問題や不満に対し、何ひとつ対策を打つことのできない既得権益にまみれた政府。
そんな八方ふさがりな状況のニッポンで、ついにアイドルたちが立ち上がった!」
……のだそうです。以上、オープニングのナレーションより(笑)。
全国47都道府県の国会議員の議席を、アイドル議員たちを擁するヒロイン党が奪取すべく、まずは地域の問題を解決(?)していく、ソーシャルゲーム(スマホゲーム)主導のオタ向け深夜アニメ作品。
このテの作品にアリガチな、「現実の政府・自民党の政治よりも、アイドル議員たちによる政治の方がよっぽどマシではあるまいか!?」といったような、カビ生えコケむしたような陳腐凡庸な文学的フレーズで、本作を持ち上げようとする輩がワンサカと沸いて出そうだ(冷笑)。
左右に関係なくリアルに考えれば、現実世界でアイドル議員が国会議員の半数以上を占めたならば、ニッポンは確実につぶれるヨ!! ファッション&スイーツな連中が外交や国防、いわんやグローバル経済に対して定見なんて持っているワケがないだろう!!
――いや実は、アイドル議員に投票しちゃうかもしれない筆者、もとい我々オタみたいな衆愚・愚民どもの方を揶揄(やゆ)するポピュリズム批判作品だったらばスゴいけど(笑)――
……なぞと小バカにしようと構えていたのだけど、観てみるとバカバカしいけど実に面白い!(汗)
爺ちゃん婆ちゃんばかりの過疎の村で天真爛漫、ニコニコと農作業を手伝って、休憩時にはおにぎりを頬張る、ピンク髪のセミロング・ツインテール娘! この歌が大スキな主人公の美少女は、劇中内でも華があるビジュアル的特権性&ヒロイン度&アイドル度も非常に高くて、ミーハーなモノサシだととても魅力的には見えるのだ!(笑)
そんな彼女が政治家に転身して、各地でゴミ不法投棄問題などを解決したり、バンジージャンプをしたり(汗)、アイドルソングを歌唱したりするのだけど……。
彼女の魅力&歌にヤラれて、各話のゲスト悪役――敵対する保守政党の悪党政治家――までもが、両眼をピンク色のハートマークに変えて、彼女にぞっこん屈服してしまって改心してしまうあたりで、本作が安っすい作品であることも一目瞭然である――ホメてます!(笑)――。と同時に、重篤(じゅうとく)な悪人が登場しない世界観だということで、イヤ~ンな気持ちにならずに、キラクに鑑賞することができるのだ。
と、ココまでホメておいてナニだけど、あまたの深夜アニメをすべて観ることなどできようハズもナイので、HDDレコーダーの予約リスト上からはご退場を願うのでありました……(ってオイ・汗)。
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