假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

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太陽戦隊サンバルカン賛否合評 ~初期戦隊・最高傑作か!? バルイーグル飛羽高之!

『電子戦隊デンジマン』合評 ~美vs醜・敵組織内紛劇・俳優&演出の魅力 デンジブルー青梅大五郎!
『バトルフィーバーJ』合評 ~自然な渋さ&軽妙さの両立 バトルケニヤ曙四郎!
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スーパー戦隊シリーズ・20世紀 〜全記事見出し一覧
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 『海賊戦隊ゴーカイジャー』(11年)#49「宇宙最大の宝」に、『太陽戦隊サンバルカン』(81年)の2代目バルイーグル・飛羽高之(ひば・たかゆき)こと五代高之氏が登場記念! とカコつけて、『太陽戦隊サンバルカン』合評を発掘UP!


太陽戦隊サンバルカン』賛否合評 〜初期戦隊・最高傑作か!?


太陽戦隊サンバルカン』寸評

(文・坂井由人)
(1992年初夏執筆)


 出ました! 前期「戦隊」最高傑作。


 何よりバトルスーツ(バルスーツ)デザインの格好よさは今だもって歴代ベスト。特にバルイーグル(レッド)とバルシャーク(ブルー)。


 主役ロボ・サンバルカンロボも長身長足のデザイン、横一線に斬る必殺技・太陽剣オーロラプラズマ返しなどのアクションパターンとも最強に美しい。


 自分はこれで完全に「戦隊」にハマりました。


 前作『電子戦隊デンジマン』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120205/p1)から直続した作品世界という大設定からすると、敵組織が前回の妖魔集団・ベーダー一族から打って変わって超科学軍団・機械帝国ブラックマグマに一新、というメリハリのセンスも魅力だが、加えてこの新たに台頭してきた人類の敵に旧来からの妖魔大ボス・ヘドリアン女王が復活、力を貸すという設定の力ワザ。


 前年度の世界観までを利用し組み立てたゴージャスな悪役設定のボリューム感は、この後およぶものないのも当然ですよ。
 (まー、もし今同じコトするなら魔女バンドーラ(『恐竜戦隊ジュウレンジャー』92年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120220/p1)が異次元に漂うラディゲ(『鳥人戦隊ジェットマン』91年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110905/p1)の魂を蘇らせて……。ナヌ!?)


 あと、本作の敵怪人・機械生命体モンガーはデザイン的インパクトでは前作のベーダー怪物より遥かに劣るものの、サンバルカンの必殺技・バルカンボールを受けて内部メカ(アナクロ(時代錯誤)な歯車!)が音高く反応し、その躍動感がモンガーの巨大化っつー、本来物理学的にアリえざることを信じ込ませてしまうとこなんか、映像が持つ説得力のマジックというもんですな。快感、快感。
 どっかの説得力皆無なハクチ的ゴジラ映画作っている監督は、こういうフィルムのアカでも煎じて飲めばいいのよね。少しはウソの付き方というものが身につくんじゃありまへん!?


 ただ公平に見た時、前作『デンジマン』に比べて唯一の弱点は、主役側キャラ連がまるでドラマ的に無彩色だったということ。
 前半のバルイーグル大鷲龍介(おおわし・りゅうすけ)を演じた川崎龍介の演技力がなかったため(という理由らしい)マトモな主役編がまるでないのもナンだが、2代目バルイーグルの飛羽高之(ひば・たかゆき)、バルシャークの鮫島欣也(さめじま・きんや)、バルパンサーの豹朝夫(ひょう・あさお)みんな悪い意味余裕のあるキャラクターとして描かれた感が強い。


 具体的に言うと、『サンバルカン』には『デンジマン』の22話「超時間ふしぎ体験」や46話「腹ペコ地獄X(エックス)計画」のような、精神的窮地に立った主人公が自分を試され、本能的にしかし前向きに絶叫してしまうタイプの話が見当たらないのだ。敢えて挙げれば、それは主役4人ではなく嵐山長官編の8話「父が歌う手まり唄」とかの方にあったりして。


 ま、その分主役不在ながらもいいドラマ・11話「哀しみのメカ少女」や、異色の敵怪人トビバコモンガーが活躍する面白いストーリー・16話「悪魔が校庭を走る」他があるからいいんですけどね。


 んでクライマックス、ブラックマグマ正規軍側、客分のベーダー側、そしてイナズマギンガー三者が織り成す内部抗争劇のシーソーゲームは二転三転の展開を見せ、脚本的には『デンジマン』終盤の敵組織内部抗争劇以上の高精度を呈する。
 だが、ここでも前作終盤の第三勢力・バンリキ魔王やベーダー側同様、主役はヘドリアン女王が宇宙から呼び寄せたベーダーの女行動隊長・アマゾンキラーであり、太陽戦隊はバイプレーヤー(脇役)となってしまった。うーん、うーん。


 それでもこの最終6本のエピソード(45話「銀河無敵の電気男」・46話「女隊長の(秘)作戦」・47話「機械帝国の反乱」・48話「奪われた巨大空母」・49話「女王最期の妖魔術」・50話(最終回)「輝け北極オーロラ」)は御大(おんたい)・上原正三ストーリーテラーぶりが爆発した感がある内容で、これを見ずして戦隊シリーズはドラマ的に無内容だなんて言わせませんぜ、ダンナ。


 機械帝国を同族ベーダーの支配下とせんがためヘドリアン女王をトップの座につかせようとするものの、女王が不慮の最期(さいご)を遂げたため何とか自分が後継者たらんとするアマゾンキラーの執着。多分あの心理描写は、小中学生じゃ十分に読み取れないだろう。


 こうして前作『デンジマン』が口火を切った作劇方向を、この作品は燃焼しつくして、戦隊シリーズはここでひとつの完成を見てしまうのである。


 ほひて翌年……。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊9号』(92年9月吉日発行)『戦隊シリーズ大特集』より抜粋)


太陽戦隊サンバルカン』短評

(文・いちせたか)
(1992年上半期執筆)


 3人ということで『超獣戦隊ライブマン』(88年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110919/p1)の前半同様ひときわ異彩を放つ作品だが、上原正三脚本 + 吉川進プロデューサーによる最終作であり、『戦隊』のひとつの頂点を極めた作品でもある。
 余談になるが、それぞれの良し悪しは別にしてパターン化したネーミングの多いなか、この『サンバルカン』なるネーミングはあまりにも秀逸である。


 軍属戦隊としての組織体系、長官の設定など、ある意味で元祖『秘密戦隊ゴレンジャー』(75年)に最も近いセンスを内包した作品と言え、またそれによる作劇パターンの完成も見ている。


 空・海・陸を象徴する動物を模したアクションは、単なる色分けやキャラの性格のみに頼らない個性をそれぞれに与え、さらにまたコンビネーションプレイの工夫が加わり、『戦隊』アクションのひとつの到達点になったことは間違いない。


 前作の敵首領・ヘドリアン女王の連続登板と、ツッパリのイメージも強かった当時の人気アイドル役者・三原順子演じる前後編のゲストヒロイン、デンジ星人の血を引く日見子(ひみこ)の登場による『電子戦隊デンジマン』(80年)との連続性。


 それは、イベント的要素が強い映画「東映まんがまつり」の枠内の1本であった『ジャッカー電撃隊VS(たい)ゴレンジャー』(78年)や、『高速戦隊ターボレンジャー』第1話である実際は総集編「10大戦隊集合」を除けば『戦隊』最初で最後の試みである(92年当時)。『ウルトラマン』シリーズや『仮面ライダー』シリーズなどの長期シリーズのような体質堕落への不安もあったが、あくまでエッセンスのみの利用で安心した。好調なればこその余裕のなせる技とでも解釈しておくべきか。



 この作品が最も他作品とは異なるのはやはりリーダー・バルイーグル(レッド)の交替劇であろう。これについては賛否両論あるだろうが、大ヒットしたアクション刑事ドラマ『西部警察』(79年)の新人刑事・兼子仁(かねこ・じん)役で人気のあった五代高之(ごだい・たかゆき)氏の起用は確かに成功していたと個人的には思う。実際、前半段階で初代バルイーグル・大鷲龍介(おおわし・りゅうすけ)の主演作がほとんどなく、他の2人に比べキャラ性が乏しかったのに比べ後半、2代目バルイーグル・飛羽高之(ひば・たかゆき)の目立ち方は大変なものである。


 新設定として加わったバルイーグルの剣技も、一作おいて『科学戦隊ダイナマン』(83年)からレッドの定番として定着する走りともなったし、名乗りポーズの変化――バルシャーク(ブルー)やバルパンサー(イエロー)も厳密に言えば変わったがイーグルほどではない――もあって、戦いに新しい要素が加わったのは見逃せない。


 変身しても飛羽の個性が出ているところが過去の交替劇とは違うのである。ただ反面で、鷲の能力が生かされた技が後半ほとんど見られなくなるといった欠点もあったが……。



 シリーズ終盤の45話「銀河無敵の電気男」から登場した第三勢力・イナズマギンガーは、前作終盤の第三勢力・バンリキ魔王の設定をさらに一歩進めていてよい。が、展開上やむなしとは言え、最後の最後でモンガー(本作の敵怪人の総合名称)に改造されたとたん弱体化してしまったのはかえすがえすも惜しい。


 「こりゃたまらん」


 だけは言ってほしくなかった(笑)。



 終章は「全能の神」の登場で、またも敵側に重点が移るが、またぞろ内紛や「全能の神」の意志で敵幹部連が整理されていってしまうのはもったいない話である。


 最終回は、いくらなんでもという感じの北極のセットが興を削(そ)ぐ(後年の戦隊シリーズ超電子バイオマン』(84年)最終展開での敵の本拠地・南極にも言えるがセットでないだけまだよかった)。


 相変わらず何ひとつ正体の解らない「全能の神」など難もあるが、名優・岸田森(きしだ・しん)氏が演じる嵐山長官が前面に出ることで何とか緊張感を保つことができた。


 特撮TV作品における故・岸田森氏の勇姿がこれで最後かと思うと、今ビデオで観返しても本作の最終回での嵐山長官の活躍とドラマ性とはまた別のところで感慨もこみ上げる……。



 『戦隊』は、この作品で第1部の幕を下ろしたと言っていい。


 筆者自身も年齢的にこれで『戦隊』卒業のメドをつけたつもりでいた。だが……? そこから先は、また別の項で語ることにしよう。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊9号』(92年9月吉日発行)『戦隊シリーズ大特集』より抜粋)


今語る!? サンバルカン総論のようなモノ

(文・フラユシュ)
(1993年上半期執筆)


 『太陽戦隊サンバルカン』(81年)。子供時代の原体験として初期スーパー『戦隊』のなかでは一番よく観ていた最後のシリーズである。


 実際よく完成されていると思うし、全体としてのバランスもよいと今観るとますます感心してしまう。またよく特撮同人誌などで言われる東映変身ヒーロー『超神(ちょうじん)ビビューン』(76年)的な正統すぎるヒーローゆえの地味さということも、言われているほどには感じられず、戦隊メンバーを3人にしぼったことによって逆に個性がけっこう描き込まれているように感じる(もっともこれは原体験のインパクトが強いゆえの思い込みかもしれないが)。


 また前作『電子戦隊デンジマン』(80年)以後の『戦隊』がおちいったマンネリの袋小路も、のちのシリーズや前作『デンジマン』にくらべてもバランスが取れていると思うのだが……。


 ただ、キャラクターのみならず、スタッフの編成等も入れ替わりがはげしいシリーズなのも事実である。原因は東映メタルヒーロー宇宙刑事』シリーズ(82年〜)開始のため、『戦隊』のスタッフがそちらにごっそり移動してしまったため(ちなみに竹本弘一監督は、このシリーズを最後に『悪魔くん』(66年)から撮りつづけてきた東映特撮TVものから手を引いてしまい、80年代の大映テレビ作品の監督になってしまった。何かあったのか?)。


 そして『仮面ライダースーパー1(ワン)』(80年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210822/p1)終了後、そのスタッフがこちらにごっそり移動してきたことによって、前半と後半では作品のイメージがかなり変質してしまった。もっとも筆者の個人的印象としては、後半の方がイメージは強いのですが。


 それはシリーズ中頃から後半における、ヘドリアン女王が呼び寄せたベーダー一族の女幹部アマゾンキラー(23話「銀河魔境の女隊長」から登場)と第三勢力のイナズマギンガー(45話「銀河無敵の電気男」から登場)の2大キャラにおける敵組織の内部抗争劇がシリーズ中もっとも出来がよく、また前作終盤ほどには敵側と味方側の描写比重のバランスを崩していないところに好感が持てるからであろう。


 そしてイナズマギンガーとアマゾンキラーのあくまでも匂わせるだけの男女関係(!?)。こういうのは、こちらの想像力に刺激をあたえて心地よいのだ。


 そしてイナズマギンガーが死したときの名セリフ


 「さらばイナズマギンガー、やはり死んだとなるとこの胸が痛む……」


 と言ってきびすを返し、去っていくアマゾンキラー!


 とかく世間では、背中でものを語れるオトコや、うしろ姿だけで絵になる男優はそこそこいるが、女性ではほとんどいないような気がする。そんななかで賀川雪絵さまは、唯一うしろ姿でドラマを語れる役者だと思う。あのラスト、ひとり去るアマゾンキラーはシリーズ中屈指の名シーンだ。


 そして最終回でのアマゾンキラーのゼロガールズとの今はもうなくしてしまった仲間意識。失うものなどもうないから、サンバルカンとの最終対決も引き立つのだ。


 そしてヘドリアン女王という信じていた対象に裏切られても忠誠を尽くすアマゾンキラーの誠実さ。これは長浜ロボットアニメ(『超電磁ロボ コン・バトラーV』(76年)・『超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)』(77年)・『闘将ダイモス』(78年))のドラマ性をもはるかに凌駕した人間ドラマだ!?


 そう、後半の実質的な主役は彼女だったのだ。


 といっても、サンバルカンたち主人公側がおざなりになっているかというとそうでもなく、ちゃんとヒーローとしての面目をたもっていたと思う。そして有無を言わさない、岸田森(きしだ・しん)こと嵐山長官の存在感は忘れてはならないだろう。特にこれが岸田森最後のシリーズかと思うと感慨無量である。


 そして吉川進プロデューサー・竹本弘一・小林義明監督・上原正三脚本等の初期『戦隊』を支えたスタッフの最後のシリーズでもあると思うと、やはり何とも言えないものがある。


 東映特撮ファンや特撮同人界において、『サンバルカン』が初期『戦隊』の頂点であるとよく言われているのも、うなずけるような気がするのだ(もっとも機械帝国ブラックマグマを破ったのが、人間の愛というのは、今考えるとクサいような気がするのだが……)。


 私好きです、このシリーズ。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊10号』(93年8月吉日発行)『戦隊シリーズ大特集PART2』より抜粋)


イナズマギンガーのお話

(文・上尾五郎)
(1993年秋?執筆)


 過日発売されたCDに収録されている『太陽戦隊サンバルカン』(81年)の主題歌カラオケはコーラス入りというもので、本作本放映当時、番組終了後のスポンサークレジットの際ながれていた完全版カラオケが大好きだった僕は少々残念。だいたいアレじゃ『太陽戦隊サンバルカン』は歌えても『愛國戦隊大日本』が歌えないではありませんの!(『大日本』を知らない人は83、4年ごろの関係各誌をあたってください)


 などとくだらないことを言いつつ始まるのですが、他の方が作劇思想上の問題を検証していたり、作品の依って来たるところを解明していたりするなかで、僕ひとりがヒーローがカッコいいの怪人がオカしいのとハクチ的なことを……。


 ……ヨシ、もういい、オレはそのセンで行くぜ! というわけで今回は「イナズマギンガーのお話」なのです。



 『サンバルカン』終盤に登場した第三勢力イナズマギンガーというのは、盟友(情婦という説もあり)アマゾンキラーの言によると「銀河宇宙のならず者」ということで、そのアマゾンキラーすらいけしゃあしゃあと裏切るしたたかな男であり、地球に隠遁(いんとん)してからもその制圧を謀(はか)るというワイルドなヒトなのだ。


 渡部猛(わたべ・たけし)の野太い声によるギンガーの押し殺した含み笑いには、銀河警察に追われる逃亡者としての焦躁や一匹狼の孤独感といったものがにじんでいるようですらある。彼は戦略家であり、機械帝国ブラックマグマの客分となって、いずれ支配すべく組織の様子をうかがう一方、太陽戦隊の超兵器サンバルカンロボの入手を画策する。さらにまた彼は科学者でもあり、自らの手で弟分の機械生命体ファイターモンガーを作り出す。という具合にイナズマギンガーは自由でアクティブなヒトなのだ。


 ジェネラルシャドウ(『仮面ライダーストロンガー』(75年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201231/p1)の敵幹部)あたりにもそういう感じは見受けられるものの、あのヒトは知的なインテリであくまでクールなのだが、ギンガーさんは妙に単細胞なところが愛敬があっていいのだ。


 でもって魅力的な悪役キャラというのは、銃を武器としていることがままあるのだが、それぞれトレードマークとしてキマっているのに対し――ハカイダー(『人造人間キカイダー』72年)を、アポロガイスト(『仮面ライダーX(エックス)』74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20141005/p1)を、バイオハンター・シルバ(『超電子バイオマン』84年)を、トップガンダー(『超人機メタルダー』87年)を見よ!――、ギンガーさんの場合、なんだか駄菓子屋で買ってきたモデルガンみたいなチープなリボルバーで、しかも二丁拳銃というあたりにアナクロ(時代錯誤)な雰囲気が漂っているという、だがしかしコレが武骨な彼には似合っているのですわ。


 そもそもイナズマギンガーは拳銃に頼らずとも、全身これ兵器という感じなのである。顔面中央部のヒトデムラサキ的鬼ヒトデ的五芒星からイナズマ光線を発射し、双肩に各々一門ずつイナズマキャノンを備え、そして腹部にアンドロメダボーンを内蔵するというデンジャラスなヒトなのだ。その戦闘能力は「機械帝国の大将」ヘルサターン総統をも打ち破る!!


 蟹のコウラを思わせる皮膚の質感もシブく、もっとも造形的には今イチの感もあるが、このふくよかさも玄妙というものだよ。


 また、魅力的な悪役キャラというと、多くの場合主人公のライバルとして設定されているのだが、イナズマギンガーサンバルカンなど眼中にない感じで(ファイターモンガーに「あいつらが宿敵サンバルカンだ」なんて言ってるけど)、むしろその備え持つサンバルカンロボを狙ってるという感じなのですな。


 ブラックマグマ内においてもヘルサターンを、ヘドリアンを、アマゾンキラーさえも、もう誰も彼もスキあらば倒さんとしているような雰囲気なのである。


 で、そういうギンガーの顔には、人間の目に相当する器官がなく、視線が捉えにくい。どこを見ているのか、何を狙っているのかわからないこの茫洋とした存在感が得体の知れない感じで実にいいのである。


 とにかくすべてに渡ってカッコよくキマっているのであって、アナタはどうだか知らないけれどワタシは大好きなのです。


 それだけにあの最期(さいご)にはアマゾンキラーならずとも心が痛むのだ。合掌。


(了)
(初出・当該ブログ記事)


ビデオ評『太陽戦隊サンバルカン』1巻(VHS・90年・ASIN:B00005N2I0

(文・内山和正)
(1993年上半期執筆)


 この巻には上原正三脚本・竹本弘一監督コンビよる初期3話が収められている。


 正直言ってこの番組はつまらなくないものの、なぜ評価が高いのか筆者は理解できないでいた。個人的には今ひとつ面白くないのだ。


 特にこの巻収録の初期エピソードは本放送直後の83年正月から始まった再放送のとき、「ドラマ性に欠け味気ない」という不満を感じた。


 ところが今回観直してみたら結構楽しめたのだ。


 ――余談だが、この83年の再放送では1話冒頭で、82年年末にお亡くなりになった嵐山長官役の岸田森(きしだ・しん)氏に対するお悔みのテロップが表示された――


1話『北極の機械帝国』


 異常現象を調査するため北極へ向かった船や飛行機が、北極に基地を持つ機械帝国ブラックマグマに撃破された。対策を練るためのサミット会場に、ブラックマグマのヘルサターン総統が挑戦を仕掛けてきた。国連は太陽戦隊の結成を決議する……。


 内部に入り込んだスパイロボ・ダークQ(人間に化けている)のために、最初から太陽戦隊の情報が漏れているという設定がものすごい。
 サンバルカンに選ばれた主人公3人が集結前にそれぞれ命を狙われるは、今のうちに潰しておけと敵が基地に奇襲をかけてきたりで、「ブラックマグマ」という組織の恐ろしさをアピールすることに成功している(そしてそれを軽々と倒すサンバルカンの強さをも……と言いたいところだけれど、こちらはパターンなのでそうでもない)。


 途中でスパイがいることを明かしてしまっているので見当がつくとはいえ、戦いのあと長官がスパイを名指すシーンが衝撃だ。攻防をコンパクトにまとめていてよいが、突然命を狙われるシーンが主人公たちの初顔見せなのは、子供番組としてはわかりにくいように思う。


 それに、敵に主人公たちの素顔が知られているのは通例だからよいとしても、こう何もかも知られていてはその後の展開に支障を来たすのではないか?(矛盾がいろいろ出るのではないだろうか? ……どうだったのかな?)


 長官が普段はスナックを開いていることや、必殺武器のバルカンボールが元祖『秘密戦隊ゴレンジャー』(75年)の必殺武器・ゴレンジャーハリケーンの真似(まね)なのが気になる。


 むかしリアルタイムで観たときに、メリハリがないと思っていたサンバルカンのメンバー。


 今見ると、


・大鷲龍介(おおわし・りゅうすけ)=バルイーグル(レッド)がごつさ、
・鮫島欣也(さめじま・きんや)=バルシャーク(ブルー)が海とギターの好きなさわやかさ、
・豹朝夫(ひょう・あさお)=バルパンサー(イエロー)がお笑い、


 を狙っているとわかる。


 しかし、大鷲は別の回でかなり軽いセリフを吐いてイメージを壊している(4話以後がどうだったのかは前回鑑賞したのも10年以上前なので失念してしまったが)。鮫島はヤボったく、のちに2代目バルイーグル=飛羽高之(ひば・たかゆき)が登場してからはさわやかさも飛羽の担当になるため、メンバーの中では無個性な人物となってしまった。


 結局初期のメンバーでキャラクター造りに成功しているのは豹朝夫ひとりのみと言える。しかし、犬が怖くて「ヒョ、ヒョウ」と逃げるとか、おいしいカレーをタップリ食べるために腕立て伏せをするというお笑いは今見ると時代を感じてしまう。


2話『人類が消滅する日』


 二つの国に不信を生じさせ戦争の火種(ひだね)をつけようとする作戦をドラマの中心に置き、


・その道具とする細菌を発明した博士の抹殺
・子供を人質に細菌ロケット打ち上げを教授に強要


 暗躍するブラックマグマとそれを防ごうとするサンバルカンの戦いをリアルな題材・展開でまとめあげている。


 ドラマの初めの方で細菌を盗みに入ったダークQが長い爪で惨殺を行うシーンが結構怖(こわ)い。基地内部に入り込んでいた第1話、一般家庭に入り込む第4話など、ダークQの恐ろしさが初期『サンバルカン』の魅力ではないだろうか。


3話『日本に挑む鉄の爪』


 日本政府に金塊を要求するため、科学者や人間国宝の暗殺・総理大臣の孫の誘拐を企(くわだ)てるブラックマグマ。前回同様、現実的な作戦であり、しかも今回は陰謀の一部が成功するので掛け引きの楽しさがある。


 だが冒頭の、戦隊巨大ロボに合体する巨大メカ・ブルバルカンによる特撮レスキューシーンが、それ自体としては面白くともドラマ展開からは浮いていることや、総理の孫が乗るスクールバスを救出するための奇襲作戦が陳腐であることにより、ドラマとしての完成度ではそれまでの2話に劣っている。



 以上3編どれも楽しく見た。


 再放送のときに不満を感じたのは、悪対正義の虚々実々の争いに終始しており、人物描写がほとんどなく市井(しせい)の人々が描かれず、筆者個人が考えている子供番組的な楽しさというものが薄かったせいだろう。


 初放送の際には楽しんで鑑賞した気もするし、そのときの気分により感想が異なってしまう作品だとも思う。


 ただ、瑣末なことながらも残念なのが、全人類に挑戦してきたブラックマグマに対抗する太陽戦隊が日本定住の組織であることだ。3話においてブラックマグマが日本を狙う理由(日本はマグマエネルギーが豊富)が語られているとはいえ、敵の作戦がリアルであるだけに日本国内のみでの事件処理が不自然に感じられてしまう。それとも描かれぬだけで、海外では類似の戦隊組織ががんばっているのかな?


 なお、第1話には国民的大ヒット作品『おしん』(83年・NHK連続TV小説)の少女時代編で主演する以前の小林綾子ちゃんが空に舞った風船を豹に取ってもらいよろこぶ少女役で、第2話ではのちに人気子役になった岩瀬威司(いわせ・たけし)くん(特撮ファンには東映不思議コメディシリーズ『勝手に! カミタマン』(85年)の根本シンスケ役で知られる)が人質にされる教授の子供役で出演しており興味深い。


●寸評


 前作『電子戦隊デンジマン』(80年)につづいてのヘドリアン女王登場という趣向はもちろん嬉しかった。しかし美しいものを憎んでいたはずの彼女が、宝石に目の色を変えるような女性の醜さを表した性格に変化しているのには疑問を感じた。


 また世界観をつなげてあるというのに、デンジマンが登場しないばかりかその所在さえ語られぬのはひどいと思った。サンバルカンとともに闘う日を待っていただけに落胆した。デンジ星人の子孫を抹殺しようという作戦のとき、彼らは同族を救いもせず、狙われもせずどこにいたというのだ。
 『仮面ライダー』シリーズや映画『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』(78年)での先輩ヒーローたちのように海外でブラックマグマと戦ってでもいるのだろうか? つながりを持たせた以上それだけの責任をとってほしい。


 もうひとつノレないでいたこの番組が面白くなってきたのは、2代目バルイーグル・飛羽高之(ひば・たかゆき)という主人公の登場によるものと思う。集団ヒーローである以上それではまずいのかもしれないが、単独ヒーローのような活躍を見せ、それまでのサンバルカンメンバーに大いに不満を感じていただけに嬉しくなった(これは単独ヒーローの『仮面ライダー』派であった筆者が、当時まだ集団ヒーローである『戦隊』を充分に認めていなかったためかもしれないが)。


 しかし、結局は飛羽のひとり舞台的な作品は数本にかぎられ、「飛羽を演じる五代高之氏で、単独ヒーローものを作っていただきたい」という不満を残す結果になってしまった。


 もうひとりのシリーズ後半の善側新メンバー・矢沢助八(やざわ・すけはち)(演・山田隆夫)の方はいらないと思った。馬鹿なキャラクターは豹朝夫がいるのに、もうひとりそれ以上の馬鹿を重ねてどうするのだという気がしたのである。


 終盤のイナズマギンガーがらみの陰謀劇は、本放送時は観られなかったので再放送で一度しか観ていない。今回観直したかったのだが、録画テープが所在不明のため、あきらめざるを得なかった。再放送当時の個人的な感想としては、『デンジマン』終盤の陰謀劇の方が感銘できたと思う。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊10号』(93年8月吉日発行)『戦隊シリーズ大特集PART2』より抜粋)


スーパー戦隊アクション監督興亡史 [山岡戦隊]×[竹田戦隊]!

(文・伏屋千晶)
(2002年執筆)

太陽戦隊サンバルカン」(1981)編


 いよいよ波に乗る『太陽戦隊サンバルカン』では、動物モチーフ&陸・海・空という、前作以上に個性のメリハリを明確に体現する大胆なボディ・アクションを、視覚的にわかりやすく映像化――


・ワイヤーワークで表現されたバルイーグル[新堀和男]の滑空シーン、
・〔青=水の戦士〕というイメージを決定的にしたバルシャーク[柴原孝典]の水中戦、
・ネコっぽい構えが印象的なバルパンサー[伊藤久仁康]のユニークな戦闘ポーズ


 など、三者三様の奇抜なアニマル・アクションの数々はインパクト抜群!


 それに加えて、“剣術”をフィーチャーした新バルイーグルの刀技(『仮面ライダー』(1971)シリーズの殺陣(たて)を担当した大野剣友会出身の新堀氏の本領発揮!)がダメ押し! もう止まることを知らない面白さ・楽しさ・カッコよさのオンパレードにより低予算番組のマイナス・イメージを払拭し、小さな子供達のみならず年長のマニア層をも大いに熱狂させました。


 本作のブレイクにより、山岡淳二アクション監督は、名実共に開祖『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975)に匹敵する独自のアクション・ノウハウを完成させたと申せましょう。


 同時に[後楽園ゆうえんち野外劇場]で上演されるショーの演出も山岡氏自身が兼任して、コンスタントにハイ・レベルなアクションを披露して好評を博し、『ジャッカー電撃隊』(1977)〜『UFO(ユーフォー)大戦争 戦え!レッドタイガー』(1978)期に落ち込んでいた客足も「第一期ライダー時代」(1971〜75)の賑い(にぎわい)を回復。その歴史は、今日も猶(なお)、同遊園地の[スカイシアター]に脈々と引き継がれています。


 こうして、ヒーロー人気回復の起爆剤となった〔山岡流・戦隊アクション〕の圧倒的なパワーは、番組の最初から最後までノンストップ・バトルが展開する“サンバルカンショー”的な脚本構成を成立させ、従来の「ストーリー本位のドラマ仕立て構成」から「アミューズメント性重視のバラエティー的構成」へと、番組の構造的な変革をもたらしました。


 このドラマ構成の「単細胞化」を促進させたシリーズの変質は、生マジメなSFドラマを信奉する“識者気どり”のマニア層から非難を受けたこともありましたが、決して文芸スタッフが弱体化していた訳でもなく、[上原正三脚本×山岡アクション]の拮抗(きっこう)によって“理屈抜きの面白さ”は更にエスカレート。


 その勢いは、同時期に放映されていた『ウルトラマン80(エイティ)』(1980・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)、『仮面ライダースーパー1(ワン)』(1980)を凌ぎ、伝統ある2大シリーズ=〔ウルトラマン仮面ライダー〕のリバイバルが短命に終わった後も衰えることはありませんでした。この事実を以(もっ)て、「戦隊」シリーズは「ウルトラマン」&「仮面ライダー」を超越して、遂に特撮ヒーロー界の頂点に立った!――と申し上げても、過言ではないでしょう。


 所謂(いわゆる)「初期戦隊」のフォーマットは、この時点でめでたく完成、且つ、定着したのです。
 (もっとも、折からのリアルロボットアニメ『機動戦士ガンダム』(1979・1981に映画化・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19990801/p1)大ブームの陰に隠れて、サッパリ目立ちませんでしたが……)



 『スーパー1』で第2期ライダー・シリーズに区切りをつけた[平山亨P(プロデューサー)+石森プロ+大野剣友会]は、植田泰治氏――『キャプテンウルトラ』(1967)を平山Pと共に企画立案し、“特撮といえばツブラヤ”という当時の風潮の中で「東映特撮」の存在を世に知らしめたベテラン・プロデューサー――と組んで『がんばれ!! ロボコン』(1974)の衣鉢(いはつ)を継ぐ『ロボット8ちゃん』(1981)の製作に着手。
 以後、『有言実行三姉妹(シスターズ)シュシュトリアン』(1993)まで12年間にも及ぶ長期シリーズに発展し(便宜的に“東映不思議コメディー・シリーズ”と称される)、「日曜日の午前中」という新規の時間帯にキャラクター番組を定着させました。ゴールデンタイムから追い払われた戦隊&ライダーが、現在、この時間帯で大成功を収めている事実からして、その先駆としての功績は甚大です。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2003年号』(02年12月29日発行)『全スーパー戦隊アクション監督興亡史』大特集より「太陽戦隊サンバルカン」の項を抜粋)


太陽戦隊サンバルカン』述懐

(文・T.SATO)
(2012年2月、描き下ろし)


 ちょうどこのテの番組を卒業(汗)していた時期であったので本放映では観ていないのだが、83年正月の関東地方、平日夕方5時半からの再放送時の私的な感慨ならば書ける。いや83年末〜84年初(?)の2度目の再放送の記憶かもしれんが(笑)。
 私事で恐縮だけれども、中二病まっさかりの時期であった筆者は、そしてクラスメートたちは、日が暮れるのが早い冬の時期なので部活も早く終わって、多数の人間がその時間には帰宅して本作を視聴しており、翌日の休み時間にはよく話題にしたものだ。


 サンバルカンの変身直後の名乗りポーズのアクション演出は本当にスゴくカッコいいとは思った。
 しかし、70年代変身ヒーローものにはあったダウナーでウエットな陰のある空気や内面を作品も登場人物たちも失っており(少なくとも筆者にはそのように思えた)、ドラマといえるほどの展開もほとんどなくてアクションシーンばかりであり、そのまたアクションもタメや長回しがほとんどない、ムチャクチャにカット割りが細かくてテンポも早い強迫的なもので、そのへんには非常なる抵抗を覚えたものだった。
 疑似科学的・SF的な説明ナレーションすら一切なく、機械であるハズの等身大怪人が、サンバルカンの必殺技・バルカンバールを浴びると歯車の映像とともに巨大化してしまうシーンもまた失笑もので、当時の筆者はアレがたまらなくイヤだったし(笑)、クラスメートたちも「なんだありゃ」的に生暖かくバカにしていた記憶がよみがえる……。


 当時はハズかしながら、筆者個人もまだまだ素朴なハード&シリアス&リアル至上主義者であったのだ。もっとハッキリ云えば、『機動戦士ガンダム』(79年・81年に映画化)大ブームの渦中にいた、当時のアリガチなリアルロボットアニメ至上主義者の中学生であったのだ。


 以上はあくまでも当時の感慨であって、そのまた後年に再視聴した際の都度都度の感想の変化は煩雑になるのであえて省く。
 一方で、初期東宝特撮・初期円谷特撮至上主義者の間では、あるいは洋もの宇宙SF映画至上主義者の間でも、そもそも『サンバルカン』なぞというチャイルディッシュ志向の特撮変身ヒーローものの存在などは眼中にはなく、眼中にはあっても、当時の一般層にも訴求する日本特撮再興のための「ハード&シリアス&リアル」「ドラマ性やテーマ性がある」「SF性がある」「大人の鑑賞にも堪えうる」「怪獣恐怖論」といった文脈に合致する作品であるとはついぞ『サンバルカン』は見積もられてはいなかったと記憶する(笑)。


 東映特撮ファンの間で、特に初期「戦隊」ファンの間では非常に世評が高い『サンバルカン』ではあるのだが、マニアと一般層、あるいはマニア間でも東映戦隊ファンと東宝・円谷特撮ファンとの間に、このような評価の分裂・断絶も大いにあったのだ……ということは、時代の多様な諸相の一証言として記録に留めさせていただきたい。


 今の筆者であれば……(というか20年前であってもすでに)、このドラマやテーマや意味よりも、ノリや勢いやアクションを優先する『サンバルカン』の作劇を積極的に称揚するけれど……。って我ながら言い過ぎかナ? やはり、そこまで積極的には称揚はできないかも(笑)。


 『サンバルカン』にはドラマ性がないとは云わないが、終盤や特定の回に限定されるものであって、レギュラーの子役や家族が登場するようなハートウォームなホームドラマ性があったワケでもないし、発展途上の若者たちの青春群像といった感じでもない、初期「戦隊」(『ゴレンジャー』〜『サンバルカン』)特有の要人警護・アイテム輸送にまつわるある程度完成されたプロフェッショナルな戦隊メンバーによる乾いた感じのスパイアクション風味が強いものでもあるのだし……。


 ごくごく個人的には、80年代初頭の初期「戦隊」よりも90年代以降の「戦隊」の方が、緩急やタメが復活したアクション演出面でも、ウエットさが復活したドラマ性の面でも、イイ意味での自覚的・再帰的に再発見されたチャイルディッシュさの面でも、その三者のバランスが取れているようにも思えて、見やすくて好きだなぁ。


(了)
(初出・当該ブログ記事)


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