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ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

『ラブライブ!』・『Wake Up,Girls!』・『アイドルマスター』 2013~14年3大アイドルアニメ評
『ラブライブ! The School Idol Movie』 ~世紀の傑作!? それとも駄作!?
『ラブライブ!サンシャイン!!』 & 劇場版『Over the Rainbow』 ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見!
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 『ラブライブ!』シリーズの「第3チーム」ならぬ「第2.5チーム」(汗)であったハズのシリーズ第3弾『ラブライブ! 虹ヶ咲(にじがさき)学園 スクールアイドル同好会』1期(20年)の2022年冬季再放送が終了記念! 同作放映時には、すでにシリーズ第4弾『ラブライブ! スーパースター!!』(21年)1期のTVアニメ化も発表されていたので、噛ませ・つなぎ作品で終わる宿命だったのかと思いきや……。2022年4月からのまさかの『虹ヶ咲』2期が放映開始記念! とカコつけて……。『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期)評をアップ!


ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~チームでなく個人。百合性など先行作との差別化にも成功!

(2020年秋・土曜22時30分・TOKYO‐MX他)

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~合評1

(文・T.SATO)
(2021年1月22日脱稿)


 3代目のラブライブ・チームが遂にアニメ化! 4代目チームのアニメ化もすでに決まっているということは、初代・2代目チームとは異なり、2期の放映はなくて1期のみで完結なのであろうか?


 元祖では3~4話に1回、2代目の『ラブライブ! サンシャイン!!』では2話に1回であった、高品質な作画&モーションキャプチャーによるダンス&歌唱による新曲PV披露が、ほぼ全話でひとりひとりをフィーチャーして披露!
 そのPVが映像面でもドラマ面でも心情面でもクライマックスとして機能するように、逆算して各話が構築もされていて、そしてそれはまぁまぁ成功もしている。


 筆者も『ラブライブ!』の作劇を高く評価する者だけど、公式雑誌をチェックするようなマニアでもないので(笑)、予備知識なしで鑑賞した。
 やはり作り手も2代目を構築するのが一番ムズカしくて、受け手も一番キビしく見てしまうものだが、3代目になると比較対象も分散されるので、作り手も受け手もイイ意味で肩の力が抜けるのだろう。
 そーいう意味では初代の神懸かった感じや、2代目の頑張っている感じはナイのだけど、この3代目もコレはコレでまぁイイかという感じで筆者は受容をしている。ウルさ型のラブライバーの意見は知らないけど(笑)。


 本稿を執筆するにあたってググってみると、本作は集団ではなく個人活動をしている面々であるそうナ。


 エッ? そうなの? オープニングやエンディング主題歌では従来のシリーズと同様に、集団でダンスして歌唱しているので、そんな感じがしてこないなぁ。
 エッ? あの黒髪ロリ・ツインテ(ール)の子は実質、アニメオリジナルのキャラなの? 一応主役だったの? そう云えば歌ってなかったネ(笑)。


 ……なぞと書ていくと、自分が意外とヌルい見方をしていることに気付かされたりもして(汗)。


 ジャンルファン的な注目は、女児向けTVアニメ『プリキュア』シリーズや男児向けTV特撮・スーパー戦隊シリーズを執筆してきた田中仁(たなか・じん)の加入である。バンダイ人脈であろうか? まぁ集団チームものという共通点はあるけれど。
 むろん、複数の会社による大予算の合同プロジェクトで、クチを出してくるおエライさんは多かろうし、すでにキャラ設定があるところから始まっているから、あとから来たTV脚本家が自由に裁量できる余地もそんなにナイだろう。


 そして、本作の特徴はエキセントリックな登場人物がいないことだ(笑)。全員がナチュラルなのである。ゆえに序盤は一見では区別がつかないけど、各話ごとに主役編を与えられると即座に盤石化はする。
 作劇面ではほぼ初対面のメンバーによる集合劇としていた従来作とは差別化して、すでに前年まではスクールアイドル部が高校に存在しており、それが一度は不和で解散したものの、実は生徒会長でもある主要メンバーの改心により、かつての部員が集まってくるかたちで、上級生たちとの出逢いのドラマはオミットすることで、過去作とは似通った展開となることも回避ができているあたり、作劇マニアならば要注目である。


 もちろん、この『ラブライブ!』各作はアニメ化の数年前からメディアミックス展開が始まっているのは承知だろうけど、本作でも青田買いだったのか、今が旬の声優・楠木ともり(くすのき・ともり)が一見クールでも実は熱苦しい生徒会長アイドル・優木せつ菜(ゆうき・せつな)嬢を、鬼頭明里(きとう・あかり)がやや眠たそうな母性もあるお姉さんアイドル・近江彼方(このえ・かなた)嬢を演じている。


 従来ならば、集団の中で目立たせるためにか明るく元気で行動力・突破力もあるキャラクターが配されがちなセンター主人公の位置に、正統派ではあってもアクには実に乏しい、プレーンで柔らかい感じの美少女キャラクターである上原歩夢(うえはら・あゆむ)ちゃんが配されている。彼女のビジュアルや涼し気かつ可憐なボイスは実に魅力的なのに、やや目立っていないのはモッタイないとは思うけど、良作には認定したいのだ。



 シリーズ終盤では先行作との差別化か、TVアニメ・オリジナルの黒髪ツインテ少女を主人公として目立たせるためにか、自身の在り方・身の振り方に悩ませた末に、スクールアイドル同好会のメンバー各位のヤル気に感化されたかたちで開眼! 学校での合宿にて日が暮れた音楽室でひとり秘かにピアノで楽曲の練習をしている光景も描かれる。
 その場を偶然に目撃してしまった、今では杓子定規ではなく融通も利かせられるように軟化した生徒会長アイドル嬢とのしばしの心温まる交流……。生徒会長アイドル嬢の方でも黒髪ツインテ少女の言動に励まされ触発されていたことを明かしてみせる。そして、両者のモチベーションは相乗効果で上昇していく。


 そして、彼女たちふたりの会話の果てに、東京ビッグサイト西ホール内部の大吹き抜け、もとい大校舎内の吹き抜けに面した上層階の廊下で、生徒会長アイドル嬢が蹴つまづいて、とっさに振り向いた黒髪ツインテ少女が――自身の方がやや小柄なのに――その胸で受け止めてみせるという!


 加えて、「偶然の目撃描写」を積み重ねるかたちで、その場を吹き抜けの下の暗がりのロビーから目撃してしまった、しかしてふたりにはその存在を気づかれることはなかった、黒髪ツインテ少女の本来の相方ともいえる上原歩夢ちゃん! 観てはイケナかった、両者の女性同士の身体接触(!)をも伴なう百合(ゆり)的な関係性のようなものを観てしまった上原歩夢ちゃんの衝撃!
 ここで初代や2代目の元気でガサツ(爆)な主人公少女であれば、大声で思ったことを即座にクチに出してブシツケな質問までしそうなものを(笑)、やや控えめな歩夢ちゃんは固まってしまうのだ!


 その後は、黒髪ツインテ少女が同好会の活動を通じた交友関係の拡大を再確認的に感謝して、各学校の垣根、アイドルとファンの垣根を越えたかたちでのライブ、ひとつの会場=学校の講堂だけではなく街の全体を巻き込んで、街の各所での多数のスクールアイドルたちのお祭り的なライブを開催するアイデアまでをも披露。それを先行作でのスクールアイドル・バトルロイヤルこと「ラブライブ!」ならぬ、本作のゲーム側での総称の一部である「スクールアイドル・フェスティバル」だと呼称することで、この総称にも一応の後付け(笑)での意味を持たせてみせている。


 ……などというような、黒髪ツインテ少女の成長物語と並行して、そんな姿に元々の相方でもある歩夢ちゃんの誰にも気づかれないけどやや沈痛な面持ち。黒髪ツインテ少女に置いていかれてしまうような気持ち。
 自身と最も親しかったハズである黒髪ツインテ少女の知らなかった側面かもしれない生徒会長アイドル嬢との交流に対しての、実に気立てがよくて性格もよい彼女にも存在していた「プチ独占欲」から来る「プチ嫉妬心」! しかして、それを対外的には発露することなく内に溜めこんでいく姿を、セリフではなく無言の複雑で沈んだ表情演技だけで見せていく!
 弱い女の子の小さな小さなひとりの相方少女だけに対する「独占欲」! あるいは、やや気が弱い少女の「依存心」!


 黒髪ツインテ少女や同好会メンバーたちの高揚・成長物語と並行して、実質的にはセンター少女である歩夢ちゃんの懊悩も描くことで、ダブルミーニングにもしてみせるという、このややイジワルな展開!
 もちろんシニカルに見てしまえば、実に小さな話ではある。実に小さな心情の揺らめきを描いただけの話である。天下国家の大事にはまったくの無関係である小事にすぎない。大のオトコたるもの、このような些事には関わるべきではないのやもしれない(汗)。


 でもまぁ、「文学」(純文学)の類いとは、しょせんはこーいうミクロな心情の揺らぎや、それから醸される情緒を描くようなモノなのかもしれないのだ。そして、それはそれでそーいうモノであってもイイのではなかろうか? そこに「あるある感」を覚えて、そして「人間」と「人間の心情」と「人間の世」の何たるかに抵触することで、我々はそれに妙に感じ入ったりもするワケなのである。


 などと云ったソバからハシゴ外しをしてみせると、「プチ独占欲」から来るささやかな「プチ嫉妬心」に対して、広義での「萌え」感情を惹起されるという心理もまた、それが野郎キャラであれば女々しいとして却下されるであろうし、女性キャラ、もっと云うならば美少女キャラだからこそ許される……。といった、男尊女卑だか女尊男卑だかのジェンダーキャップやルッキズムなどが介在しており、それもまた男女差別である! PC(ポリティカル・コレクトネス)=政治的には正しくない! として糾弾されてしまう日が来てしまうのやもしれないけど、その日が来るまではこのような描写も楽しんでいきたい(笑)。


 溜め込んだ末に、黒髪ツインテ少女の自室で彼女をベット上についつい押し倒してしまって、可憐な声で彼女を独占したい気持ちを言葉でも告白してしまう歩夢ちゃん! しかして、スマホの電話が鳴ることで我に返った彼女は謝罪をして帰宅。翌朝には何事もなかったかのように、いつものいっしょの登校待ちをするものの、黒髪ツインテ少女に寄り添って恋人のように腕を組んできて随行もしていく……。


 コレらの描写を「大勝利!」だと捉える声もあるけれど(笑)、一方ではアンチの批判であろうかネタ的なツッコミであろうか揶揄的にも言及されてはいたのであった……。
 筆者個人もこれらの描写を「良かった」とは思ってはいる。しかし、「大勝利!」だとまで絶叫しているファンの方々にはやや引いてしまうし、その内実をデリケートに腑分けをせずに、何でもかんでも「百合」の一言だけでくくってブヒブヒと萌えブタ化しているような風潮にはややプチ抵抗感・プチ反発もあるけれど(笑)。


 とはいえ、作品自体は「キミとボク」だけしかいないような閉じた「セカイ系」の物語になってしまったワケでもなく、「スクールアイドルフェスティバル」を開催するために協力する学園の生徒たちや、歩夢ちゃんのややダウナーな様子に気付いた同級生たちの応援や彼女のための屋外ステージ作りなども描くことで、ふたりだけの世界には陥(おちい)らずに開かれた関係性をも描いていくかたちで、ドラマ的なクライマックスを作っていたことにも言及しておきたい。
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(了)
(初出・オールジャンル同人誌『SHOUT!』VOL.78(21年2月5日発行))


ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』(1期) ~合評2

(文・久保達也)
(20年11月11日脱稿)


 高校内で結成された女性アイドルグループ=スクールアイドルの奮闘と成長を描く『ラブライブ!』(第1期・13年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1 第2期・14年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1)、そして『ラブライブ! サンシャイン!!』(第1期・16年 第2期・17年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200628/p1)に次ぐ本作は3匹目のどじょうとなる。


 いやそれどころではない。『THE IDOLM@STER(アイドルマスター)』(11年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150615/p1)を皮切りに、2010年代はまるで雨後のタケノコのように数多くのアイドルアニメが放映されてきた。


 それらにうつつをぬかしてきた筆者は近年では新作の放映がはじまる度に、果たして類似の作品群とどのように差別化ができているのか? この点を常に念頭に置いて、若干(じゃっかん)の冷静な視点で視聴してきた。
 『ラブライブ!』初作のアイドルグループ・μ′s(ミューズ)の一員である赤髪のツンデレ少女・西木野真妃(にしきの・まき)にワーワーキャーキャーと騒いでいだ筆者はもはやここにはいない(爆)。


 もちろん、主人公がたまたま見かけたスクールアイドルのライブに感激して同じ道を志(こころざ)す動機とか、主要キャラが校内や街角で歌いだすや突然花ビラや紙吹雪が舞って同級生や通行人がバックダンサーと化すようなミュージカル的な演出は本作でも踏襲(とうしゅう)されている。たとえば、


・準主人公で茶髪ショートボブの左側を花型のヘアピンでお団子にまとめた美少女・上原歩夢(うえはら・あゆむ)が学生寮の入口の階段で歌い出すや、メルヘンチックな背景である非現実的なPV(プロモーションビデオ)風のダンス&歌によるライブのパート映像となる
・そして現実世界に戻ったのに、ライブパートで花ビラのように舞っていた多数のピンクのハートが、本作ではアイドル活動はしない主人公(!)でもあるやや小柄で細身な黒髪ツインテールの高咲侑(たかさき・ゆう)の足下に舞い散る
・黒髪ロングヘアの優木せつ菜(ゆうき・せつな)のライブの熱(あつ)さを強調するために、ステージが燃えたぎるマグマと化して周囲に炎が吹き出す


 だが、こういった心象風景などをシンボリック化した非現実的でミュージカル映画的な描写があってこその『ラブライブ!』だろう。もはや『ラブライブ!』ならではの様式美としての伝統と成りえているのだ。


 要はその「様式美」をしっかりと継承したうえで『ラブライブ! 虹ヶ咲学園』としての「独自性」をどう打ち出すのか? ということになる。そして、序盤の時点でそれはハッキリと見えるかたちで描かれていた。


 ひとつは初作の「国立音ノ木坂学院」や『サンシャイン!!』の「浦の星女学院」とは異なり、本作の舞台となる東京都江東区の「虹ヶ咲学園」――その校舎は誰がどう見ても同人誌即売会コミックマーケットなども開催されている、お台場にある東京国際展示場だ(爆)――は廃校の危機に直面してはいない。


 まぁ、さすがに3作連続でこのネタは使えないだろうが(笑)、先述したμ′sや『サンシャイン!!』のアイドルグループ・Aqours(アクア)が学園の廃校阻止を動機にアイドル活動をはじめ、スクールアイドルの全国大会「ラブライブ!」での優勝をめざしていたのと比べて、本作のスクールアイドル同好会はそこまで重い背景や動機を背負ってはいないのだ。


 そして、もうひとつは虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーは基本的にはソロ活動が中心であり、グループとしての名称すらない(!)ことだ。


 学園の廃校危機といった外的要因ではなく、虹ヶ咲学園に最近まで存在したスクールアイドル同好会は、お披露目(ひろめ)発表会の目標を決めたころからメンバー間に不和が生じた内的要因で廃部となったことが元メンバーのベージュショートヘアで低身長娘の中須かすみ(なかす・かすみ)から語られて、先述した侑と歩夢を含む3人を中心に代わりの同好会を新たに立ち上げることとなる。


 「ラブライブ!」出場を目指していたリーダーのせつ菜が、


「そんなパフォーマンスではファンに“大好き”な気持ちは届かない!」


などとメンバーに厳しいレッスンを課したことに、「熱いとかじゃなくて、かわいい感じでやりたい!」とかすみが反発する回想が何度か挿入(そうにゅう)されて、侑と歩夢に同好会の廃部を告げた生徒会長でメガネをかけた三つ編みの中川菜々(なかがわ・なな)こそが廃部に至らせたせつ菜自身だったと明かされるのだ。


「わたしの“大好き”はファンどころかメンバーにさえ届いていなかった」


 自分の“大好き”を優先するあまりに、ほかのメンバーの“大好き”を否定して傷つけた自責の念から同好会を廃部にしたと打ち明けた菜々に、侑はスクールアイドル同好会に入部するように強く説得し、侑はせつ菜の歌が再び聴けるなら「ラブライブ!」なんか出なくてもいい! とまで云い放つ!


侑「自分なりの一番をそれぞれかなえるやりかた」
かすみ「いろんな『かわいい』も『カッコいい』もいっしょにいられる。そんな場所が本当につくれるなら」


 こんな活動方針から本作におけるスクールアイドル同好会は「ソロ活動」を中心としていることが正当化されのだ。


 つまり、「廃校阻止」とか「『ラブライブ!(大会)』優勝」といった「組織」としての明確な目標は本作では設定されない。「個人」としてのそれぞれの「かわいい」や「カッコいい」が追及されるのだ。


 そしてさらに、せつ菜の屋上ライブに感激して新たに加入した金髪ポニーテールの高身長娘でスポーツ万能な美少女・宮下愛(みやした・あい)の主張にメンバーたちが共感したことで、「楽しいをわかちあえるスクールアイドル」も新たに方針として加わった。


 μ′sが「アイドル研究部」、Aqoursが「スクールアイドル部」に所属する「部活」だったのに対し、本作はあくまで「同好会」とされているのはまさに象徴的だ。


 まぁ、初作の第1期終盤では、主人公美少女・高坂穂乃果(こうさか・ほのか)の急病でμ′sが「ラブライブ!」出場を断念するに至ってしまい、責任を感じた穂乃果が「スクールアイドルをやめる!」などと口にするに至った展開に対しては、インターネット上でのファンの反応は「『ラブライブ!』に「鬱(うつ)展開」はいらん!」などという声がけっこう上がったものだ――ノイジーマイノリティーの声に過ぎなくて、ファンの中でもサイレントマジョリティーの声ではなかったかもしれないが――。


 アイドルアニメ好きのオタクたちは筆者と同様に「組織」には懐疑(かいぎ)的で、コミュ力弱者でもあり団体行動が苦手な者も多いだろうから(笑)、本作『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のようなソロ活動重視でのユルい連帯路線という方向性は、我々にとってもけっこう共感ができるものに成りえているのかもしれない。
TVアニメ『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』オープニング主題歌

(了)
(初出・オールジャンル同人誌『DEATH-VOLT』VOL.86(20年12月27日発行))


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