假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありませんので、悪しからず!(笑)

ウルトラマンダイナ1話「新たなる光」〜11話「幻の遊星」 〜序盤合評1 賛!


『ウルトラマンダイナ』評 〜全記事見出し一覧
『平成ウルトラ』シリーズ評 〜全記事見出し一覧
[ウルトラ] 〜全記事見出し一覧

ウルトラマンダイナ 〜序盤評①

(文・ビオラン亭ガメラ
(1997年11月執筆)

#1「新たなる光(前編)」

(脚本・長谷川圭一 監督・小中和哉 特技監督・大岡新一)
(視聴率:関東9.0% 中部8.1% 関西7.6%)
 1話は主人公アスカがウルトラマンになるまでが、とてもスッキリまとまっていてシナリオ、演出、共に高レベルなものに仕上がっています。


 宇宙開拓、良いですねぇー。
 アポロが月面に到着して早二十年以上。最近では土井隆雄さんがスペースシャトルで宇宙観測に行ったのが記憶に新しいですね。なんか高度経済成長期とか彷彿させるなぁ!


 そして先週まで主力戦闘機として活躍してきたガッツウイング1号機が訓練生のテスト機として使用されているとは!
 7年という歳月を感じさせる。『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080913/p1)という先輩から後輩『ウルトラマンダイナ』(97年)への交代劇の心憎い演出ですね。


 主人公アスカは、いきなりケンカ。いいです、熱血してて。
 このシーンだけで、アスカがどういう性格で、『ウルトラマンダイナ』という作品の方向性がどんなものなのか、だいたいつかめます。


 このライバル役のフドウとミシナ教官役のエド山口、いい味出してます。
 このフドウもアスカと同様に防衛組織スーパーGUTS(ガッツ)に入隊させてライバルとして張り合わせたりしたほうがよかったのでは?
 (でも後にゲスト出演や途中入隊はありそうな予感……)


 1話は、ほとんどアスカと女性教官ユミムラ=リョウのやりとりで話が進んでいきます。
 リョウはアスカが自分のことを女だと思って軽んじているとか、バカにしているとか思っているようですが僕はそんなことないと思います。
 男は美人を前にすると、ニヤけたり、照れ隠しに強がったりしちまうもんなんだから! また、それを勘違いされて嫌われるんだよなあ。


 それで宇宙空間での実戦訓練! CG(シージー:コンピュータグラフィック)を惜しみなく使いまくっていてかっちょイイー!
 あの真っ暗闇な宇宙空間にCGは合いますね。あれが青空の太陽の下で使われていたら、CG特有のツルツル感がはっきり出てしまい、あまり印象良くならなかったでしょう。
 映画『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』(97年)といい、『ウルトラマンダイナ』といい、小中和哉監督のCG使用センスはバツグンだぜっ!

 
 アスカの父も光を追って行方不明になったということは、アスカの父親もウルトラマンになったのか?
 「ダイナの父」としてダイナのピンチに駆けつけてくれたらいいなー。どうせやんねーだろーけど(笑)。ま、なんかしらのキーポイントになってくるのでしょうね。


 そして火星基地が怪獣・合成獣ダランビアに襲われた!


ヒビキ隊長「いいか、総監に指一本触れさせんじゃねぇぞ!!」


 おおーっ! 力強いお言葉!! ヒビキ隊長、普段は面白いし、ちゃんと個々の隊員のことを見ているし、いいキャラだなぁ。『ティガ』のイルマ女隊長も、これくらいのことは言ってほしかった!(女性でもね)


 実戦訓練中に出現したナゾの敵・銀色の宇宙球体スフィア編隊との戦闘で撃破され、瀕死のところで宇宙から来た光と合体し、登場しただけでダランビアを撃破し、指先からの光線の連射でスフィア編隊を一撃のもとに倒すウルトラマンダイナ!
 新ヒーローの圧倒的な強さをビジュアルではっきりと見せてくれ、スカッとします!


 そして、倒したと思いきや、ダランビアは超合成獣オダランビアへと変化し、ダイナ・スーパーガッツ共々、緊張感が走る。


 これだけ見せ場があって、第2話への引きも完璧。文句なしの完成度だと思います! さあ、2話へGO!!

#2「新たなる光(後編)」

(脚本・長谷川圭一 監督・小中和哉 特技監督・大岡新一)
(視聴率:関東7.8% 中部4.0% 関西7.3%)
 紹介編であった前編とは、うって変わってテーマ重視の後編。
 「正義とは何か?」がテーマとして描かれています。OP(オープニング)主題歌(ASIN:B00005GO7O)でも「♪ 正義とはなんだ ダイナ〜」とあるくらいですからね(笑)。


 『ウルトラマンティガ』では52話(最終話・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961207/p1)で「人は皆ウルトラマンだ(大意)」という結論を出していましたが、僕はそれがイマイチ理解できずにいたのですが、この『ダイナ』2話を見て、なんとなくこういうことかな、と解釈することができました。


 最初は理由もわからずダイナに選ばれてしまい(もちろんそこのことは隠し)、奇跡の生還を果たしてスーパーガッツにめでたく入隊した自分に対する周囲の期待にもとまどいを隠せなかったアスカが、戦闘機ガッツイーグルγ(ガンマー)機にスフィアが迫った時、初めて自分の意志で変身する。
 その時アスカはこう言った。


 「もう理由なんかどうでもいい!
 俺にみんなを守る力が本当にあるなら……、俺は戦う!!」


 そしてそのあと苦戦を強いられているγ機に、アスカの元の同僚である訓練生らの援軍がやってくる。その時ミシナ教官は


 「みんなどうしても戦いたいといってきかない」


 と言った。


 ここで一つ考えてみよう。リョウと訓練生らは地球を守りたいと思って怪獣と戦ったが、力が及ばなかった。ダイナは同様に地球を守りたいと思って戦って勝利した。
 じゃあ、リョウたちとダイナの違いってなんだろう? 力が有ったか、無かったか。これだけのこと。


 ここでひとつ例えをあげてみよう。
 あなたの目の前で善良な人が見るからに怖い兄ちゃんにからまれてボコボコにされています。あなたはどうしますか?
 止めに入りますか? 関わるのが怖いので見て見ぬふりをしますか? 警察を呼びますか?
 人それぞれ対処法は違うと思いますが、1つ共通して言えることがあります。
 それは、「あの人、ボコボコにされてかわいそう」という感情です。つまり、他人への同情や愛情みたいなもの。
 「そんなこと思わなかった」という人もいるかもしれませんが、そんな人でも生まれてから今まで一度くらいは、そういった感情になったことはあるでしょ?


 これが、『ウルトラマンダイナ』のいうところの正義だと思うのです。
 人が人として生まれたならば必ず持っている、他の人への思いやり、いたわり。
 それを実行できるかできないかは問題ではなく、正義の心は人間なら、本来だれでも持っているのです。
 そして、それを実行できる力を持ち、実行できる者がウルトラマンなのではないでしょうか?
 『ティガ』52話(最終回)での主人公ダイゴの「人は誰もがウルトラマンなんだ」と、『ダイナ』2話のアスカの「俺にみんなを守る力が本当にあるなら、俺は戦う!」というセリフは2つで1つだったのかもしれません。


 なーんてガラにもなく少々語ってしまいました。『ダイナ』をダシにした、「正義とは何か?」ということに関する個人的な考えを表明しただけかもしれませんが、後は軽く(笑)。


 (ヤボな編註:古代中国では、『論語』の儒教創始者孔子(こうし)の200年後の弟子・孟子(もうし)が、川でおぼれている子供を助けたいと思う人間普遍の善なる心を例えとして、それを「惻隠の情(そくいんのじょう)」と名付けている。執筆者の主張はそれと同じこと・笑)



 1話に続き、2話も見どころ満載! ガッツイーグルを宇宙におびき寄せ、そのスキに地上を狙うとは、なかなかやるなスフィア。イイぞ!
 γ機を援護するため、訓練生たちの乗るガッツウイングの編隊が夕焼けをバックに飛んでくるなんてやられた日にゃ、もう泣くしかない!! 「みんな、いい返事よ!!」(笑)


 で、ダイナはハンドスライサーでスフィア編隊を大破! つおいぞ!
 青の巨人ウルトラマンダイナ・ミラクルタイプは俊敏な超能力戦士ってことでサイコキネシス、バリアなどをCGで駆使して怪獣・溶岩合成獣グラレーンを撃破。


 変身シーンなどのCGの多用については賛否あるようですが、フィルムならまだしも、事実上ビデオ作品(フィルム撮影のネガテレシネでビデオ編集)である本作が特撮の演出上、CGを使うのは当然なのではないでしょうか?
 僕は違和感ないですけど。良くやっていると思うよ。


 そして森林火災を消火。アフターケアも忘れずに。
 海辺のラストシーンも最高!



 2話は1話にも増してテーマ性を打ち出し、その上「サービス、サービス!」でファンを楽しませてくれました。最高のウルトラマン誕生編と言っても言い過ぎではないでしょう。

#3「目覚めよアスカ」

(脚本・吉田伸 監督・石井てるよし 特技監督・佐川和夫)
(視聴率:関東8.0% 中部6.1% 関西5.2%)
 冒頭、射撃訓練のシーンがありますが、ちょっとショボイねぇー……。怪獣の書き割りだもんなぁ(笑)。
 助監督が陰で操作していると思うと……もうちょっとなんとかしてほしいぞ。1、2話のあとってこともあるし。


 優秀な成績で図に乗るアスカにウンザリといった様子の隊員たちに、ヒビキ隊長は


 「そんなやっかいごとを引き受けてやるのも先輩の仕事」


 と言う。いいひと。


 そんなことはつゆ知らず調子乗りまくりのアスカは再生怪獣グロッシーナを前にして変身しようとするが出来ない!
 それでかばおうとした隊長が大ケガをしてしまうわけですが、この展開、1話のコウダ隊員をケガさせてしまった時に似ている……
 やりたいことはわかるんだけど、やっぱりこういう似た展開はなんとか避けてほしかったですね。だって、これだとアスカがまったく進歩なかったことになるじゃん……
 ま、この話面白いからイイんだけど。


 今回はナカジマ隊員が怪獣の解析に大活躍。カリヤ隊員やっぱり目立たず(笑)。『ティガ』のホリイ隊員といい、こういう博士的な隊員には怪獣のことに限らず、難しい科学用語などバンバン解説してほしいです。


 寄生体サイクロメトラは「母体を爆発させて種子を宇宙に飛ばす」という、なんとも豪快な設定。子孫繁栄も命がけですなぁー。
 また寄生された怪獣グロッシーナは10年前ガッツが倒した? じゃ、7年前のティガや超古代怪獣が出てくる前?(矛盾)
 ま、こまかいことはヨシとして、『ダイナ』では前作『ティガ』との関連性が節々で出てきますね。(1話での総監がダイナを見て放つセリフ「ティガか?」とか、テスト機が『ティガ』のガッツウィングとか)
 単なるファンサービスか、それとも後半への伏線か?


 (編:『ティガ』の物語は、2007年が舞台なのはマニア誌での当初の公表通りだけれども、2010年までの3年間に渡る出来事だったとウラ設定されている((たしか『ダイナ』も)。ただしこのウラ設定がはじめて公表されたのは、たしか『ダイナ』中盤の時期で、しかもターゲットが限定される季刊の「円谷プロファンクラブ」会報であった・笑)


 そしてアスカは、わざと天狗になったふりをして、誘導波付きガッツイーグルα(アルファー)号に乗る。
 「誘導波を流す」ということは、至近距離に近づき、なおかつ自分の方に怪獣をおびき寄せるということだ。
 当然危険だ。だが、その仕事をアスカは、買って出た。わざと図に乗ったようにして見せれば、誰も止めはしない。(イソップ童話オオカミ少年の法則だね)


 自分の矢敗を認めたくなくて、みんなに素直にあやまることもできない。そんな不器用なアスカにできる、これが隊長やメンバーへの、せめてもの気持ちなのでしょう。
 セリフで言わせるのではなく、操縦桿を握る手を震わせることによって全てを語らせる演出はGOOD!


 スーパーガッツ初の対怪獣用作戦! いやーいいよね作戦。スーパーガッツは作戦バンバンやってくれるからイイですねぇ!!
 そして皆のピンチに隊長が駆けつける!
 「そんなことが言えるようになったってことは、少しは成長したかな?」
 うーん、ニヒル! あくまで隊員たちのことを考えてくれているんだよなぁ。いいよなぁー。
 かと思えば隊長機も墜落! 今度こそ何があっても助けなければ!! 「上がれ! 上がってくれー!!」


 この時アスカは変身することができた。変身道具・リーフラッシャーを使ってもいないのにもかかわらず。
 助けたい。守りたい。その想いが純粋であれば、それはむしろ自然にダイナになれるのかもしれません。(もちろんリーフラッシャーを所有してないとダメだろうけど(笑))


 それで、ダイナVSグロッシーナなのですが、このダイナ、途中からえらい太るんだなぁ! 要するにスタントマンの方(中村浩二氏)が太っているのですが、それにしても巨体なのだ。
 スタンダードのウルトラマンダイナ・フラッシュタイプをあの体型でアクションされると、ちょっとキツイ……うーん、ダイエットしてね(笑)。


 そしてラスト。アスカはキャッチボールをしている。幻の父とではなく、これから生死を共にする人生の父である隊長と。人は一人で生きられない。キャッチボールと同じでね。

#4「決戦! 地中都市」

(脚本・右田昌万 監督・石井てるよし 特技監督・佐川和夫)
(視聴率:関東6.9% 中部5.3% 関西6.3%)
 ジオフロンティア計画をしたタチバナ社長が建設をあせったために事件が大きくなったわけなんだけれども、どうも今一つ乗れない。
 スーバーガッツの言うことを聞かなかったタチバナ社長が悪いのは明らかだけれども、あと一歩で子供の頃の夢を実現出来るところまできているタチバナ社長が邪魔されたくない気持ちも、よくわかる。


 そして肉食地底怪獣ダイゲルンだって、ただ腹が減っていただけであって(もちろん肉食だからヤバイんだけど)、そこで運悪くPWウェーブにひっかかっちまったわけで。
 もしかしたらPWウェーブにひっかからなかったら、おとなしい怪獣だったかもしれない。だから僕にはアスカの言うように「どうしてこんな仕打ちをするんだ、バカヤロー!」とは一概に言えないと思うのだ。
 アイツだって生きるために必死なんだから。つまり悪条件が重なって起きた事故に思えるのだ。そう考えると、どうもスッキリしなくて。


 だからタチバナ社長がもっと、ジオフロンティアを営利目的にしか考えていない悪い奴で、そこに怪獣が出てきて、子供の頃の夢を思い出して改心するとか(本編を観る限り、タチバナ社長の演説を聞いても欲目当てでジオフロンティアを建設しているとは思えない)、怪獣が宿敵・スフィア寄生によるもので、人類に対しての完全悪であれば怪獣も被害者かも……とか余計な気を廻さなくても良くなり、もっと面白かったのではないかと思います。


 まぁ、それはおいといて、宇宙開拓から地球開拓へ目を向けさせるというアイディアは良いですね。宇宙だろうが地球だろうが開拓しまくれ!
 ダイゲルンが地中から地表に飛び出してくるシーンは思いっきり人形だね。その前のシーンのトンデモジョーズ・モード(笑・東映メタルヒーロー『ビーロボ カブタック』(97年))が良かっただけに、もう少し、凝ってほしかったな。


 こらっ! アスカ! タチバナ社長の夢を聞いて励ますのは良いが、目上の人と話す時は敬語を使わんか!! タメ口聞くんじゃない! まったく最近の若者は(汗)。
 この手の作品にはありがちな描写だけど、いつも残念に思います。


 VSダイゲルン戦は前回同機デブダイナ。デブいよー! ……が、今回は赤い巨人ウルトラマンダイナ・ストロングタイプに変身。
 ストロングタイプなら、そう違和感もなくイイかな。4話にして全タイプ出ましたね。ダイゲルンの尻尾を持ってブンブン振り回す姿は豪決でカッコイイ!
 ただ、なんで放り投げたら爆発するの? やっぱり、とどめは光線にしてほしいな。あと今回バトルシーン長くない?


 色々あったけど、タチバナ社長は再度ジオフロンティアに挑戦することを決意。あきらめないことだって立派なフロンティア精神なのだ!

#5「ウイニングショット」

(脚本・古怒田健志 監督・原田昌樹 特技監督・北浦嗣巳)
(視聴率:関東7.6% 中部7.3% 関西8.1%)
 アスカのハイスクール時代(高校って言え!)の友人ヒムロ。彼がデッドボールで相手をケガさせてしまいスランプになる、という割とべタなお話。


 このアスカのライバル(といっても仲悪いわけではないようだ)・ヒムロ。
 「あとは俺にまかせとけ」的なキザな奴。この手のキャラはどうも好きになれませんなぁ……
 野球はチームワークだろ!?(2話より)


 そのヒムロが現在のアスカに昔の自分の姿を見て、自信を取り戻すわけだが、できればその前にアスカと殴り合いのケンカぐらいして、感情を高めてほしかった。
 要するに熱血さが足りない!


 これは最近の特撮もの全般に言えることだと思えるのですが、頭の先から足の先まで理屈が通らなければ気が済まない。
 変なところに妙にこだわる。こじんまりとしている。どうもそんな作品が多い。


 それはそれで、悪いなんて思いませんが、本当の特撮の良さってそういうものではないと思います。
 荒々しくて、泥臭い、「んな、アホな」と思いつつも見入ってしまう。そういう作品が少ないなぁー……。
 特撮番組は普通の番組より金がかかるんだ! 小さくまとまったら、つまんねぇよ!
 視聴者自体が冷めている現状もあると思いますが、だったら作り手は尚更冷めたらイカンでしょ! せっかくなんだから、もっと照れとか捨てて思い切ったものを見せてくれよ!
 ムチャかもしれないけどムリじゃないでしょ?


 話がちとそれた感じになってしまいました。フォローじゃないですけど、この話はそんなつまんなくないですよ(笑)。ただ、ちょっと綺麗にまとまりすぎな感がするかな?
 怪獣とヒムロたちに関連性があったら良かったかも……こういう熱血スポ根エピソード(え、違う?)はもっと暴れてほしいな!


 で、今回は演出が凝っててイイです。
 ヒムロがボールを投げるシーンなど特撮ならではの臨場感! 特撮雑誌『宇宙船 Vol.82 1997年秋号』(97年11月1日発売)でも紹介されていたニューヨークメッツ球場のCGはスゴイね。TVでこれほどのものが見られるとは……(泣)。


 今までオペレーター、ダイナの名付け親として活躍してきたミドリカワ=マイ隊員が私服で登場。
 ほとんどマイ=山田まりやって感じだ(笑)。前話までは硬めの役どころだったけど、今回みたいにミーハーな女の子の方が似合っているよね。
 プレゼントがいっぱい出てくるシーンは笑える。背中に四次元ポケットが? 助監督が後ろで渡してんだろうなー。僕もミーハーなので、すごく気持ちがわかりました。「わーサインくださーい!」みたいな(笑)。


 変異昆虫シルドロンはデザインがかっこいいし、また強いのでお気に入り怪獣の一匹です。
 ガッツイーグルの攻撃をことごとくかわしていく姿は敵ながら、アッパレ! 冒頭の高純度エネルギーパイプラインのエネルギー(?)をガブ飲みするトコロはいいねぇー。しかもカラになったら覗くし(笑)。ツボですなぁ。


 で、問題のウルトラフォーク(笑)。人とダイナが一体になって(『ティガ』の最終回じゃないよ)、怪獣に挑む。
 ダイナもノリノリだ。投げる瞬間、野球アニメ『巨人の星』(68年)のようにバックが燃え上がる。ここまでやるかしかし(笑)。
 でもウルトラフォークがとどめじゃ、ちょっと寂しい気が……あと、どうせならシルドロンにバットを持たせたかった!(笑)


 ヒムロはまたマウンドに戻っていった。アスカに教えられ、またダイナに教えた、あのボールを投げるために……

#6「地上最大の怪獣」

(脚本・武上純希 監督・原田昌樹 特技監督・北浦嗣巳)
(視聴率:関東6.3% 中部6.6% 関西7.1%)
 どこか『ティガ』での地球の先住民・炎魔人キリエル人(びと)を思わせる今回。
 冒頭、巡回中の警備員のバックに流れるナレーションが第一期ウルトラしています(笑)。
 パソコンのメールで「さよならさよなら……」と画面一杯に出てくるのは、なかなか不気味な感じで良いのですが、その字で「人類」って書かれると、なんか笑っちゃう。漢字だし。


 今日も今日とて、また勝手なことをして怒られたアスカをそれとなく慰めるリョウ。リョウは大人の女性というよりお姉さんって感じだなぁ。
 もしアスカが誰かと、ダイゴとレナみたいにLOVELOVEな展開になるとしたら、マイよりもリョウの方が似合うような気がしますね。「ゴーイングマイウェイ」のアスカと「つっこみフォロー」のリョウ。マイと一緒になったら止める奴がいませんからね(笑)。


 ムザン星人、おっと違った人間体フォーガス。
 「史上最大の知性」だとか「進化の袋小路に入ってしまった人間の味方をやめろ」「人間に進化の余地はない」と言う小中千昭脚本口調なフォーガス(笑)に対して、アスカは「地球は誰のものでもない!」「俺は人間の心を信じる!」と強く主張する。
 そうだ! 言い返せ!! いやー、スカッとする。
 『ティガ』の時はそんなこと言わなかったもんなー。キリエル人にしても、イーヴィルティガことマサキにしても、ダイゴは言われっぱなしだったように思います。
 「そ、それは……」とか言って(笑)。それは狙いであって、もっと深い演出効果だったのでしょう。でも悪い奴に何も言い返せないなんて、基本は子供向けヒーローものとしてやっぱりイヤじゃないですか! だから自分の主張をぶつけているアスカは良いですね。単純に。


 で、フォーガスはスーパーガッツの上位組織・地球平和連合TPCの全てのコンピュータの通信機関を遮断し、ミサイルでTPC本部を狙う!
 宇宙ステーション・クラーコフ−NF−3000基地からコウダ隊員が3発中、2発を仕留めるも、1発逃してしまう。
 γ機が後を追い、これで決まるか!? と思いきや、コンピュータはフォーガスの手に墜ちて、これまた逃してしまう!


 おーっ見せるねぇー。ハラハラさせるねぇー。こうでなくっちゃ! そこで大逆転するから燃えるんだよなー!


 今回特撮がスゲェ! 北浦監督の底力を見ました!
 菌糸が地面を突き破って地表を覆い尽くすシーンやキノコと実景との合成、ミサイルの光がリョウのサングラス(?)に映る演出は秀逸。
 ダイナ登場後、フォーガスを合成して複数に見立て、上空に逃げた本体を倒した時、石膏による周囲のフォーガスが爆発するシーンは迫力満点!
 僕としては巨大キノコを見据えてダイナが空中に浮かんでいるカットが印象的ですね。
 それとダイナと菌糸怪獣フォーガスの格闘シーン、高層ビルでの戦闘はイイ。親近感抱くし、なにせ映える! 巨大ヒーローと高層ビルは合うのだ!


 結論としてはフォーガスの膨大な知性にはかなわなくても、人間に心がある限り無限の可能性があるってところかね?
 ラストシーンは、どうせなら茸鍋(キノコなべ)でも作って、みんなで食べてるトコでも見てみたかったな。
 これからの季節、みなさんキノコを食べましょう!(なんじゃ、このオチは!)

#7「箱の中のともだち」

(脚本・川上英幸 監督・村石宏實 特技監督・村石宏實&満留浩昌)
(視聴率:関東7.6% 中部7.1% 関西6.4%)
 いい奴だと思ったら実は悪い奴で、悪い奴だと思ったらいい奴だったというお話。
 ダイス星人は特別捜査官で小生物ギャビッシュを移送途中逃げられたそうな。
 そうか、ギャビッシュは宇宙怪獣べムラー(初代『ウルトラマン』1話の怪獣)だったのか(笑)。


 狙いなのか、はたまた予算がないのか、ダイス星人は人間にメイクしただけ。僕的には『ティガ』の宇宙魔人チャリジャあたりを流用してマスクを作ってほしかった。だって人間離れした顔の方が、後のギャップが大きいじゃん。
 あとダイス星人の死んだ子供と少女ユカちゃんが瓜二つっていうのも納得いかなかった。自分の子供に似てなきゃ助けないのかよ?(すまん、庇理屈だ) 子供好きな宇宙人ってことじゃドラマ的に薄いのかな?


 うーむ、僕はこの話どうも好きになれないのだ。
 ユカちゃんがねぇ……前半ギャビッシュを友好的生物と勘違いして、かばう。そして人質にとられてしまい、ダイス星人の決死のテレポーテーションで救出される。それでもギャビッシュを信じようとする。
 そして自分の子供の姿をダブらせてみたダイス星人は己の身を呈してユカちゃんを守った。ここまではいい。


 問題はラストでのユカちゃんのセリフ。


 「私はもう友達は作らない。もう悲しい想いはしたくないから」


 なんじゃい! 命をかけたダイス星人は何だったんだ! 最初の頃とまったく変わってないじゃんか!
 しかも笑顔で言ってる! 暗い顔をして言ったセリフなら、まだわかる。でも、この子は笑顔で言ってしまっている。つまり自分の決断に満足しているわけだ。
 (単なる子役の演技力の問題かもしれないけど……)


 この場合の「友達」というのはギャビッシュのことだけではなくダイス星人のことも含んで言っているのかもしれないが、本編を見た僕の印象としてはこの子がダイス星人を友達だと思っているような素振りは皆無である。
 (助けられた時「おじさん!」といたわりの言葉を一言掛けただけ)
 だからこのセリフはギャビッシュのことを言っているのだろう。真実を知らない子供。ダイス星人が生きているなら、それも良いでしょう。
 しかし彼は死んでしまったのだ。それでは余りに彼が可哀想ではないか!
 いくらラストに主人公アスカを立てるために少女を諭させる都合もあるとはいえ、あのセリフは嫌でした。


 なんか論点とは違うところでグダグダ言ってしまいましたが、僕は一言あの子の口から聞きたかっただけなんだ。


 「おじさん、助けてくれてありがとう」と……


 巨大戦は光線技を使うも、どこか地味めな印象。
 いつもの村石節(村石宏實(むらいし・ひろちか)監督)が見られない感じで寂しい……ダイス星を破壊される回想シーンや、凶悪怪獣ギャビッシュの尻尾が斬られてピクピク動くとこ、日が暮れて飛び立ったダイナがそのまま一番星になるシーンは好きですが。


 ユカちゃんの声援で力を得て、「ダイナは一人で戦っているんじゃない、みんなで戦っているんだ」とアスカは言う。
 これは応援する子供達へ向けたメッセージだと思うんだけど、一人で戦っているのではないことを強調するんだったら、巨大戦でスーパーガッツの援護があった方が良かったのでは?

#8「遥かなるバオーン」

(脚本・太田愛 監督&特技監督・村石宏實)
(視聴率:関東7.6% 中部10.8% 関西6.6%)
 今回は、ふるべ村で起きたオトボケ珍騒動だ。特撮も兼ねての監督、村石演出が冴えまくっています。
 通常の真面目なエピソードより、こういったギャグものの方が村石演出が冴えて見えるのは僕だけでしょうか?
 かっこいいシーンが、よりかっこよく見える。そうでないシーンは、それなりに(笑)。
 さりげないニワトリとか、いいんだよな……


 その鳴き声で周囲の人間を眠らせてしまう催眠怪獣バオーン。


 「こいつは最強の怪獣かもしれんぞ。眼っちまったら戦えないからな」


 こんな怪獣を前にしては、さすがのヒビキ隊長も空回り気味。後ろでリョウ、あきれてまっせ(笑)。
 対バオーン用にナカジマが作った変声機「声変わり」。あれでマイの声を聞いたら、どんなになるんだろうか? 犬笛になっちゃったりして(笑)。


 動物学者ムスタハ=アリ氏を連れて(見るからに怪しい外国人だが悪い奴ではなさそうだ)大掛かりな捕獲作戦を行う。
 こんな話で『ウルトラマンタロウ』(73年)や昭和『ガメラ』シリーズ(65〜80年)みたく大ゲサなメカとか使うんだ、スーパーガッツって。だから好きだよ(笑)。


 まずカラーの旗でご機嫌を伺う。
 ここのシーンの合成、コウダが旗を振る、アスカの乗ったバギーにくくりつけた風船、とても綺麗です。
 こういう基本的な面をキッチリ押さえていてくれると、うれしい。さすが老舗の監督! いよっ、若い連中には、まだまだ負けられませんなぁ!
 続いてジャイアントマスク作戦。また、ベタベタなネーミング(笑)。催眼ガス入りマスクをかぶせようとするも、バオーンがマスクを食べてしまい失敗。マスクをかぶったバオーンがどんな顔になるのか見てみたかったよね。


 バオーンの輪送を明日に控えた夜、村はちょっとしたお祭り騒ぎだ。コウダ隊員、柿を食べ、「シブ柿ですね、これ?」(笑)。外しませんねぇー、今回。
 (もちろんジャニーズ・シブがき隊出身のコウダ隊員ことフックン・布川敏和ネタ!)


 バオーンがアドバルーンに惹かれ、町に行こうとするもアスカによって間一髪回避。
 が! テントの中にはアリ氏が! 何しに来たんだ? この人(笑)。
 この辺の展開は絶妙。上手いです。
 ダイナに変身! リーフラッシャーを掲げようとして、手を「ガン!」と天井にぶつける!……今回、本当ボケまくりますね。


 対バオーン戦のダイナもやっぱりボケまくる。ストロングタイプになったダイナの赤色に反応し、バオーンは大喜び。
 すもう大会といきましょう。バオーン、力で勝てないとなるとフェイント攻撃に出る。
 なかなかイイぞ、笑える。一鳴きしたバオーンの前にダイナはフラフラ。酔拳ならぬ睡拳だな、こりゃ。


 最後、ダイナはバオーンをダイナの作った赤い光船(?)で宇宙に連れて行く。
 でも、別にアリ氏がアラスカに連れていっても良かったんじゃない? だって解剖したりするわけじゃないんでしょ? 営利目的でもないし……「友達ニ、ナリマース!」と言ってたし(笑)。


 人間の住む世界ではまったく馴染めない奴ではなかったんだから、「アラスカの人々、子供達と仲良く暮らしました」ってオチでも良かったんじゃないかなって思いました。


 町へ一歩踏み出せばバオーンは危険な存在になってしまう。都会は、ふるべ村の村人達と違ってバオーンを受け入れようとしないというわけだ。
 でも、そりゃしょうがないよねぇ。村と町とでは、メカニズムが違うんだから。
 たわいもないことで大笑いし、昼寝をしても誰もとがめず、どんなものも受け入れる。そんなふるべ村では今回の事件はごく自然な、日常の出来事にすぎないのかもしれない。あー僕も温泉にでも行きたいなぁー(笑)。


 作り手の全員が意図していたかは別として、結果的にはメガトン怪獣スカイドンとの攻防作戦の連発を描く初代『ウルトラマン』34話「空の贈り物」、村民と共存する歌好き怪獣オルフィとの珍騒動を描く『ウルトラマンタロウ』49話「歌え! 怪獣ビッグマッチ」、怪獣とすもうを取ったことがあるウルトラマンエースウルトラマンタロウに、すもう怪獣ジヒビキランが登場する『ウルトラマン80(エイティ)』(80年)40話「山からすもう小僧がやってきた」をも思い出させる好エピソードでした。

#9「二千匹の襲撃」

(脚本・長谷川圭一 監督・石井てるよし 特技監督・佐川和夫)
(視聴率:関東6.7% 中部7.7% 関西7.0%)
 冒頭でいきなり吸電怪獣ギアクーダ登場。
 ギアクーダの体がフラッシュしてプラズマが発射するのは、どこか懐かしさがあってヨイ。佐川和夫特技カントクー!
 あと、このシーンでのガッツイーグルの飛行スピード遅くないか?


 この時ガッツイーグルの使った必殺技「トルネードサンダー」。怪獣ギアクーダを粉砕!
 ガッツイーグルα・β・γ機、三つのエネルギーを凝縮して発射する必殺光線は強力でイイ!
 防衛チーム側にもこういった必殺技があるってのはヨイですね。またこれが伏線にもなっているし!
 ダイナとガッツイーグルの力によって太陽発電基地に被害を出すことなく倒すことができた。
 いやー、ダイナとスーパーガッツが協力して戦うっていいなぁ。いつもウルトラマンの前座じゃ、悲しいもの……


 これで一件落着では、あまりに尺が短すぎます。
 コナゴナになったギアクーダの破片がそれぞれ怪人化し、街中の電気を吸収し始めた!
 ……ギアクーダの破片は撮影終了後、スタッフが全て回収しました。川を汚していません(笑)。


 人間大ギアクーダはおよそ2000匹に増えたそうだが、本編を見る限り多くても十数匹ぐらいにしか見えない(笑)。
 1カットだけでも何とかレギオン……おっと違った、群衆に見せてほしかったものだ。
 それとギアクーダが人のいないところに現れたので、イマイチ恐ろしさを感じなかった。もっと人のいる繁華街とか、民家に現れて暴れてくれれば臨場感も出たのでは?
 (ま、夜の発電所なんて誰もいねーだろうし、電気が使えなくなってパニックになったってことはわかるんだけど)


 2話以来の出演であるゴンドウ参謀といってもチョロっと出るだけですけど、
 「議論より攻撃だ!」 「ナパームで焼き払ったらどうだ?」
 など過激な発言が目立つ。
 軍事担当なのか、兵器使用賛成派の人間のようだ。そーゆうことばっか言ってると『ティガ』のレナ、マユミ、川崎郷太監督に怒られるよ(笑・『ティガ』28話「うたかたの…」・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961204/p1)。まぁ、この人はこの人なりに、市民の平和を考えているんだけどね。


 それで予期せぬ落雷で作戦失敗か!?
 ミラクルタイプに変身したダイナの力によって2000匹の怪人は再び、怪獣ギアクーダとなった。
 今回は冒頭のバトルでストロングタイプ、そしてミラクルタイプと3タイプを一回の放送で楽しめるぞ! しかもナイトシーンだ!
 特にミラクルタイプは、ナイトシーンがよく似合う。顔をくっと上にあげるシーンはカッコイイーッ! 


 最後のみんなでカンパイのシーン。
 カリヤ隊員だけマグカップを使っている。ポリシーなの?
 電気人間になったアスカは面白いね。超電磁ダイナモ仮面ライダーストロンガー)でチャージ!!


 この話好きなんですが、ただ一つ……ラストのアスカのセリフ。


 「電気を食べる怪獣はこの星の意志が生み出した」


 はぁ?


 「それは大切な何かを忘れた人類への警告」


 おいおい!


 「人間は本当の暗闇を忘れ、人工の光に満ちた町の中だけで生きるようになった。やがて宇宙の闇も……」


 はぁー、なんでそういう理屈っぽいこと言うかなぁ? まだナカジマあたりが言うならまだしも、アスカがこんなこと言うとは……
 あのさぁ、この星の意志って何なの? 人間に都合の悪いことは、みんな自然からの警告? だから快晴のはずが落雷に? 宇宙開拓は侵略行為だということ? こういうアンチテーゼめいたこと初期編で言われると本当ガッカリします(嘆き)。


 『ウルトラセブン』(67年)42話「ノンマルトの使者」気取ってるつもりなんだろうけど、これが正当なことだというなら『ウルトラマンダイナ』という作品自体の否定じゃないの? あれだけ前向きな姿勢だった1、2話を書いた人が書いているとは思えませんなぁ。
 怪獣映画『ガメラ2 レギオン襲来』(96年)の群体怪獣レギオンへのオマージュどころか、「ガメラは人類の味方じゃなく、地球の味方」とまで言い切った、『ガメラ2』のまんまオマージュじゃないか。考え方そのまんま。


 隊長の


 「だがな、人間は前に進むしかねぇんだよ。
 大切なことを忘れたり、思い出したりしながら未来という名の光を追い求めて前に進むんだ」


 というセリフがあるから救われているし、こちらが真のテーマなのだろうけど、これがなかったら……
 本当、ついていけるのは隊長だけです!!


 「自然からの警告」という大上段のセリフ。カッコ悪い(笑)。
 もっと、そんな理屈っぽい言い方じゃなくてナチュラルに「今回は怪獣に教えられたよ」くらいのニュアンスで良かったんじゃない?


 メインライター長谷川圭一さん、決してティーンやマニア向けではない基本は子供向け作品である『ダイナ』の最終回で、「スフィアは実は地球の先住民族で、人間が侵略者だった!」「宇宙開拓なんて人類のおごりだったんだ!!」(笑)なんてまとめ方にしないようにお顔いしますよ、マジで。
 (今時やらないとは思うけど。でも、もしかしたらやりそうだよなぁ……)

#10「禁断の地上絵」

(脚本・右田昌万 監督・石井てるよし 特技監督・佐川和夫)
(視聴率:関東7.6% 中部5.2% 関西9.4%)
 今までほとんど目立たない、影の薄かったカリヤ隊員が活躍!
 10話にして、やっと……いやぁー良かったねぇ。カリヤ隊員これといって特徴ないからなぁ。スタッフ、もうちょっと考えてやれよ(笑)。
 今回は南米ナスカの地上絵もどきが題材。
 4話といい、脚本家の右田昌万(みぎた・まさかず)氏は地球探検にこだわっているのか? 確かに地球上の謎ってまだまだ沢山ありますからね。タンサー5(ファイブ)。


 戦闘機レッドパッションを撃墜した飛行する高速怪獣デキサドル登場シーンは緊迫していて良い。
 アスカも落ち着いてきた感じだ。


 偶然、子供が超古代の念力種族ゼネキンダール人を目撃してしまうところはなんとも右田さんらしいですね。
 荒れ果てたアキヅキ博士宅の訪問は不気味でイイね。挨(ほこり)だらけの部屋で
 「よく来たね」……
 怖いです。アキヅキ博士達に化けているゼネキンダール人に気付かないカリヤには、思わず
 「後ろ、後ろ!」
 と言いたくなります(笑)。


 なぜゼネキンダール人は、高度な文明を持ちながら滅んでしまったのか、これからのアキヅキ博士の研究課題ですね。
 しかしDNAからコピーするとは、7年前にいたら大変なことになっていたかも? ダイゴのDNAをゼネキンがコピーしまくり、ウルトラマンだらけに!(っていうか、イーヴィルティガか)と思ったら石像がねぇや。タンゴ博士に作ってもらおう(笑)。


 デキサドル以外の二体の地上絵の怪獣は、結局出てくる前にやられてしまいましたが、やっぱ一暴れしてほしかったですよね? 二体の地上絵はパッと見、『ティガ』1話に登場した超古代怪獣ゴルザと超古代竜メルバで関連があるのかと思いました(笑)。


 9話に引き続きガッツイーグルの必殺技、トルネードサンダー。地上絵の怪獣2匹を倒すという活躍ぶり! これからも頼むぜ!!
 α号でアスカが「俺に限界はねぇーー!!」と啖呵を切って変身するシーンは、いいねぇー!
 若者はそれくらいの意気込みでやってほしいやねぇ。ダイゴは今一つおとなしくて寂しかったなぁ……やっぱりヒーローは男らしくないと!(ま、アスカは口だけか(笑))


 で、ダイナのバトルシーン。
 デキサドルとダイナの空中戦は迫力! 必見ですぞ。地上戦になってもバリバリ飛びまくるデキサドル。イイです。翼も入れると、かなりデカイ!
 でもデブダイナのミラクルタイブは……


 で、ラスト。事件に懲りて、もう研究はしないと言う博士に対して、古代の探求を続けるように励ますカリヤ。
 良い、これで良いのだ!
 様々な問題を抱え、何かとマイナス思考になりがちな現代。そんな世の中だからこそ、このようにフロンティア精神のプラス思考を持って生きていくべきなのでしょう。特に本来の視聴者である子供たちには、ね。
 そんな『ダイナ』のテーマにはピッタリのラストだったのではないでしょうか?

#11「幻の遊星」

(脚本・川上英幸 監督&特技監督・原田昌樹)
(視聴率:関東6.7% 中部6.2% 関西8.6%)
 今回は未知の遊星探索だ。
 メラニー遊星をロケーションで見立てている撮影は、白亜紀を埼玉で撮っていた『恐竜戦隊コセイドン』(78年・円谷プロ)を思わせます(泣)。


 今回は原田監督の演出がすばらしい! ガッツイーグルが白雲の中から姿を現すシーンはリアル!


 データに頼りきりのナカジマはちょっと慎重すぎるが、何も考えないアスカも問題あるぞ!
 面と向かって失礼な発言するカリヤに、いきなりグーで殴るリョウ。今更ながらスーパーガッツって濃い人しかいないのか?(笑)


 モンスターボール(『ポケットモンスター』(97年)を収納するボール)でゲットしたくなるような(笑)謎の生物に誘われて、アスカ達は行っちゃいけない反応の出ている(笑)洞窟へ。
 宇宙戦争用に作られた生物兵器とワナの星。戦争が終わってからもツメ跡を残すのは、いつの時代・場所でも同じなんですなぁ。
 それにしてもこの兵器、戦争用にしては効率悪くねぇか? でも荒廃した戦いの毎日に明け暮れている兵士達の前に、こんな宇宙のオアシス惑星が現れたらあっさりエサに食いついてしまうのかもね。


 その小柄な体から破壊獣モンスアーガーの手にかかることなく生き延びてきた迷子珍獣ハネジロー君。止まっている時はハンドパペット、飛んでいる時はCGで演出されています。
 ハンドパペットは陰で助監督が……(笑)ではなくてテロップによると人形師の原田克彦さんが操作しています。プロの方の動きは上手い! いや、待て! 原田克彦さんって、実は撮影現場の単なる助監督さんかも……(?)。CG部分も動きがとても動物的でリアル!


 以前、同人誌即売会コミックマーケットで出店されていた、東映メタルヒーロービーファイターカブト』(96年)の人工生命体ビットくんデザイン&CGを担当された河野ナリヒロさんにお話を聞いたのですが、当たり前のことながら、あの手のCGキャラを動かすのはとても大変な作業なんだそうです。
 なかなか言うことを聞いてくれないそうで。
 (ビットくん、それだけ苦労したこともあって、愛着も一番深いキャラクターなんだそうです)


 もちろんビットくんとハネジローくんを単純比較なんて出来ませんが、ハネジローくんがあれだけ動く3次元キャラということは、おそらくCGスタッフは地獄のような作業をこなしているのでしょう。ご苦労様です。それだけイイものに仕上がっていますよ!


 幻覚(?)が消え、その荒れ果てた大地を剥き出した死の星は、雰囲気出ていて良いです。
 モンスアーガーがガッツイーグルの方へ向かってくるシーンは、惜しいかな重量感が無い。カメラ揺らすなりして感じを出してほしかった。


 ハネジローくんにリーフラッシャーを拾ってもらい、アスカはダイナに変身! ハネジローくん、おいしいところははずさないキャラだね。
 今回から変身巨大化シーンが、挙突き出し往年パターンに変わりました。おそらくCG巨大化が不評だったのでしょう(笑)。顔が正面向いてないから初代マンだな。


 崩壊するメラニー遊星からなんとか脱出し、α号に乗り込めたアスカ。ED(エンディング)歌曲『君だけを守りたい』(ASIN:B000064CCA)の部分に本編ドラマのラストがはみ出しているのはいいね。


 「羽が付いてるからハネジローでいっか?」


 おいおい、それじゃマイとあまり変わらんぞ。あくまでストレートなのね。でも、なぜジロー?(笑)
 どうやらマスコット怪獣的存在で、レギュラーになるようだ。CGスタッフ泣かせだなぁ。
 過去のウルトラで前例を探すなら、『ザ・ウルトラマン』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971117/p1)でいうところの小猿モンキかな? 『ウルトラマンゼアス2』の防衛組織・Mydo(マイド)基地のお留守番(笑)・宇宙カード珍獣デジタルカネゴンが好評だったとか? こういう展開はウルトラ史上初!


 いいですねぇ。固定観念にとらわれない開拓精神、これが『ダイナ』の原動力になるのだ!


総  評


 長々1話から11話まで書かせていただいて、私が言いたかったことは


 「『ウルトラマンダイナ』は面白い!」


 ということです。


 「文句だってバリバリ書いてたくせに、何言ってやがる」
 と思ったかもしれませんが、それは『ダイナ』を愛しているからこそ! 様々な意見を書いてきたわけで、別に『ダイナ』を苦しめようってわけじゃないのよ(笑)。
 (でも、ちょっとキビシかったかな?)


 今までのエピソードでスフィア寄生の怪獣って1・2話のダランビア、ネオダランビア、2話のグラレーンだけか。
 『ウルトラマンA(エース)』(72年)の宿敵・異次元ヤプールのように組織化したくないのでしょうか?
 1クール過ぎて、もう少しスフィア関連の怪獣、もしくはエピソードが出てきてもいいんじゃないかと思います。忘れちゃうんで(笑)。


 それと宇宙開拓がテーマなんで、1話の火星、11話のメラニー遊星のように他の星や宇宙での戦闘をもっとやってほしいですね。大変だとは思いますが。
 架空の星なんか良いな。太陽系外でもネオマキシマオーバードライブ使えば行けそうだし。
 それと、戦闘機がガッツイーグルだけではフットワーク悪そうなので、もうそろそろ一、二機小型機がほしいな。


 どの話も実にバラエティに富んでいて、飽きさせない!
 笑いあり、シリアスあり、シュールあり、テーマありの型にはまらないスタイルは、固定観念に陥りがちの特撮界で貴重な存在です。


 結果や周りの声を恐れずに、とりあえず色んなことにチャレンジしてほしいです。
 めまぐるしく技術進歩する現代。人間、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなりましたが、広大な宇宙に目を向けるなら自然と謙虚な気持ちになります……
 と平日深夜の『ニュースJAPAN』(94年〜・フジテレビ)でNHK出身のキャスターの木村太郎さんが言ってました(笑)。


 『ウルトラマンダイナ』がそんな謙虚な気持ちになれる作品になってくれるといいなぁと思っています。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)「ウルトラマンダイナ」序盤合評⑥より抜粋)
(視聴率調査:森川由浩)


『假面特攻隊2007年号』「平成ウルトラ視聴率10年史」に『ウルトラマンダイナ』全話視聴率表を収録
・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率



 #12以降の視聴率は、下記を参照!

ウルトラマンダイナ 〜序盤合評2 是々非々!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971202/p1

ウルトラマンダイナ 〜序盤合評3 否!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971203/p1

ウルトラマンダイナ 〜序盤合評4 火星に超古代怪獣を出現させスフィアが憑依せよ!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971204/p1


[関連記事] 〜ウルトラシリーズ第1話!

ウルトラマンエース#1「輝け! ウルトラ五兄弟」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060514/p1

ウルトラマンダイナ#1「新たなる光(前編)」

  (当該記事)

ウルトラマンネクサス#1「Episode.01夜襲 ―ナイトレイド―」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041108/p1

ウルトラギャラクシー大怪獣バトル#1「怪獣無法惑星」 〜第1シリーズ序盤合評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080427/p1