アニメ映画
アイはAIの女子高生型ロボット。天真爛漫で歌唱が得意。 そんな彼女をめぐって正体を隠したり、徐々に正体がバレたりといった塩梅で、仲間との親交も深めていくといったストーリー。ふつうに良作に仕上がっているとは思う。 『フラ・フラダンス』は福島県…
コミュ力弱者の対人恐怖を作品図式に反映、福音も与えんとした26年間! *庵野刊行の同人誌『逆シャア友の会』(93年)での発言に源泉! *「使徒(他人)による周縁から中心(自己)への接近」と「接近過多での自他融解の大破局」! *『ガンダム』のアムロ→『…
新自由主義で次々新版「義体」を売りたい「企業」。頻繁なる換装は避けたい「国」と「軍」。今や「国」や「軍」よりも民間の「企業」の方が強いのだ(汗)。 庶民側も障害などで身体の一部を「義体」にして暮らす貧困層も、旧版「義体」の「サポート期間終了…
人物が花の名をモチーフに名づけられているのは、本作で描かれる数々の悲劇の発端となった「大陸戦争」との対極としての象徴的な意味合いが込めているのかと思われる。 ギルベルト少佐の最後の言葉「愛してる」を当時は理解ができず、その意味を知ることを唯…
原典との整合性はない。どころか、原典ではロングのピンク髪の美少女でも悪役ポジションの巨大ロボで、主人公少年とも交戦していたヒステリックなキチガイ美少女・アネモネが本作の主人公! 内容・ストーリー展開も原典たるTVアニメ版とはまるで異なってい…
『天気の子』は凡作では? ヤマカンの『薄暮』は小粒良品。『青ブタ』は感涙必至作に仕上がった。 新海誠の前作『君の名は。』は単なるマグレにすぎず、2時間のアニメ映画を作れるだけの複数のタテ糸やヨコ糸を編み込めるだけの見識や技量はなかったという…
テーマ主義や風刺ありきで解題するのはあまりよろしくないと思う。まずは近作の3大ヒーローチームが共演。先輩も強者として立てなければならない。しかして主人公も埋没させずに最後には立ててみせる。その次に本映画独自の個性として時間ループによる不可…
聖地巡礼が流行。本作も例外ではない。放映自体はすでに終了しているものの、現在もその人気は衰えてはおらず、内浦地区をはじめとする沼津市内ではいまだに全国から人々が訪れる活況が続いている。 作品の方も元祖の大人気で割りを喰ったが、「群像劇」と「…
*TV版の反復で「らしさ」を出しつつ、今度こそ宮森が主役! *テレビシリーズ版『SHIROBAKO』の魅力とは? *【1】アニメ業界だけにとどまらない「普遍性」 *【2】大多数のキャラを多面的に描く演出技法 *【3】「まじめ」を賞賛し、「不ま…
*クリスマスも横文字もある意外と豊かな戦前に、モダンガールなる存在も! *『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』で増量された男女間での不貞も香る機微! *終戦の日の玉音放送で慟哭した当時の人々の心情を推測する…… *終戦の日に掲揚された太極旗(韓…
Drヘルに「戦闘時の高揚感の有無」を問われて、兜甲児も包み隠さずソレをハッキリ認める! 人間には戦争・バトル・格闘技・活劇・ゲームでの勝ち負けを楽しんで、そこに高揚・快楽・カタルシスを感じてしまう不謹慎な性向があることは否めない。 観客は『マジンガ…
終盤は泣き演出が連続で涙を堪えられない。 ソフトな性格の恵も肉食男子とは合わないだろうし、オタク男子の倫也を打算的に敷居が低いと感じて、緩やかな共犯意識も込みでの恋情を抱くようになっていた。 だからこそ恵は倫也を好きになり、「他の人には絶対…
「相互理解を深める出会いと別れ」「歌と映像のシンクロの妙」「ヒロインバトルアクション」に特化した見どころ満載の作品。 キュアスター=星奈ひかるが宇宙で出会った「星のかけら」は彼女の言葉・行動に反応して姿を変える不思議な生物・ユーマであった。…
脚本主導でなく演出主導アニメ! 淡々とした日常の一挙手一投足、朝起きて食事して職場に出掛けて帰宅して眠りに就く一連をていねいに見せることで風情や情緒を出していく。 実力派脚本家・岡田麿里が、アニメ監督も担当するという本映画。それだけでもマニ…
「まずミュージカルありき」から着想され、「いきなり感情を歌い出す」というミュージカルの特質を活かすために、「歌だから感情を出せる子」=言葉を封印された小柄な黒髪オカッバの女子高生主人公・成瀬順が生み出されたとのこと。 高校の演目として上演さ…
西欧中世ファンタジー風の異世界ではなく、その趣向のバーチャルゲーム世界に閉じこめられた人々の右往左往を描く大人気ライトノベル原作(09年)で、ヒットも必至と見込まれたか予算も潤沢な2クールのヌルヌル動く高作画アニメが都合2期分、つまりは4…
せめてもの自己アピールか対人バリアかその両方か、片目に眼帯を付けた、小学校高学年の女児にも見えかねない、小動物チックで奥手な女子高生。 折しも同年代のイケてる系が異性とのコミュニケーションに乗り出す時期でもある。しかし、ルックス・胆力・コミ…
*「性格強者」、元「イジメ加害者」としての主人公少年・石田将也 *「イジメ加害者」の転落描写が重すぎてリアリティ・ラインが上がってしまい、奇跡的な病状回復&交感描写が少々浮いて見えてしまう *聴覚障害者でもあるヒロインの「聖女性」は、「感動…
*爽快活劇の続編映画に相応しい、1対1ではなく物量&人員も総動員した大集合のカタルシス! *続編映画にアリがちなヨソ行きの服装に対する違和感への回避策。それは原典の「らしさ」の反復!? *「バトル」や「自己犠牲」に「試練」シーンなどを盛りあげるた…
70年代的な木造下宿に住む貧乏学生。 皆ダサく身なりに無頓着でモテ・スキルを要求される文化はナイ! ブ男も劣等感を抱かず古本屋に通い読書にいそしみ、同好の士と不毛な論争に明け暮れることができる…… と賞揚したいトコロだが。おそらく彼らは、日本の大…
映画『GODZILLA(ゴジラ) 星を喰う者』(18年)封切をもって、2万年後の生態系が激変した地球――というか天下の険である箱根――を舞台としたフルCGアニメ映画『GODZILLA』3部作もついに完結。 今回のビジュアル的な目玉は、東宝怪獣の…
TVアニメ放映開始から2年半。本作がこんなにも巨大化して、映画興行3週連続第1位までをも達成するとは!(アメコミ洋画『アベンジャーズ』が来なけりゃ、もっと行けた!?) 嬉しくって涙がチョチョ切れらぁ。 志が高かったハズの「アニメ新世紀宣言」…
1960年代に『鉄腕アトム』『鉄人28号』に次ぐ大人気漫画『エイトマン』の原作、70年代に不死身の人狼が各国の諜報機関と戦うウルフガイシリーズ、80年代だと『幻魔大戦』で一世を風靡したSF作家。 筆者は角川初のアニメ映画『幻魔大戦』(83年…
『響け! ユーフォニアム』 〜良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!? 2015年春アニメ評 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 ~ほか、私的には豊作だった2018年冬アニメ12本評! 『映画 聲の形』 ~希死念慮・感動ポルノ・レイプファンタジー寸前!? 大…
結論から云うと、個人的には面白かった! 序盤の方はコチラが構えていたせいか、ノれないトコロもあったけど、ナンセンスな言葉遊びの応酬に徐々にノせられてスイッチが入ってしまったのか、そのあとはスナオに笑える。 しかもギャグの主体・種類は、90年…
ネコ耳でMS少女でパンツ見せ見せでスチームパンクな第2次世界大戦の仮想戦記もの。 まさにごった煮、寄せ集めのB級ジャンクカルチャー作品。 もう少していねいに説明すると、おなじみ頭身低めで線も少ない一見幼女向け、実はオタ向け絵柄の11人という…
鬱ではなく活気を前面に出したあたりは一般向けには正しいが、『エヴァ』のキモは内向的少年の鬱屈にもあったハズで、そこで物足りなさを感じる。 無口少女レイや過剰元気少女アスカが、内向的なシンジ少年のためにお弁当作りを競う求心的な展開は、まとまり…
校庭の木蓮の木の下で読書する少女。 彼女が本のページを食しているというヒミツを目撃し、なぜか彼女に強引に文芸部に入部させられてしまった少年がたどる物語。 汗クサさの欠片もない繊細ナイーブ上品キレイな絵柄。 細身で色白、控えめ伏し目がちで、お肉…
往年のビッグタイトルに、四半世紀ぶりの続編が登場。完結したハズが続編の乱発、『機動戦士ガンダム』(79年)などの勃興で、70年代後半に隆盛を誇った松本アニメともども82年頃には急速に古びて見えて、損な役回りをふられたのが本作。 以後、本作を…
“大宇宙”だの“太陽系”だののビジュアルやワードを、重低音での効果音コミで云われると、スケール雄大・深遠のワクワク感を……。 何やらそれっぽい、軍事・SF的なターム(専門用語)が、超近代的なメカニックやらコンソールパネルに機関室をバックに次々に連…