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『創聖のアクエリオン』序盤寸評
(05年4月季放映作品)
(文・T.SATO)
「♪ 1マンネンと、2センネン前から、
ア、イ、し、て、るぅ〜〜〜!」
「♪ 8センネン過ぎた〜ころから、もっと〜恋しくなあ〜った〜!♥」
あまりにバカすぎて、インパクトが強い歌詞の主題歌なので、ベタでもつい引用(他の寄稿者も引用してるかな)。
最高レベルの作画と2D&3DCG映像が融合した作品なのに、「嫉妬変成剣」とか「不幸最低拳」とかの大バカなワザを3機合体巨大ロボが繰り出すギャップの妙!
搭乗者の仲が悪くても力を発揮するあたり、仲良しグループなんてオケツがカユいゼ、「みんな、幸せになろうよ」なんて口が裂けても死んでも云うか! となどと思ってる筆者などは楽しいが、もちろんそんな目的で作劇してるワケもなく、ネタでやってるのに決まってる(笑)。
手前ミソで恐縮だが、本作カントク・河森正治(『マクロス』シリーズや『地球少女アルジュナ』(01年)などの監督。若年層向け補足)の一応のファンとしては――とはいっても全部肯定とかの信者じゃありません――、異世界ロボアニメ『天空のエスカフローネ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19990911/p1)中盤で、コレはマジなのかギャグなのかと爆笑してしまう、作品世界を台無しにしかねない(あるイミでは確信犯で壊してる)、敵首領が主人公男女の運命を異世界歯車機械で操って、天体望遠鏡でノゾキ見して一喜一憂する“恋の黄金律作戦”とかの、様々なメタ・メッセージを感じさせる作劇を前々から行なっていたので(万人に伝わらなければメタ・メッセージなんて無意味だろ、と問われたら窮すけど)、一見アザトい「合体!」時の嬌声「気持ちイイ〜〜」を観たときに、本作もこーいうバカ路線をやるだろうと期待はしていたョ。
とはいえ、自分にとっては面白くても、多数のアニメファンにとっても、面白いかはわからん。そーいうイミじゃ、カルト的な支持に留まる作品にすぎないのかもしれない……ひいてはそれを面白いと思う自分の感性も(汗)。
あと、文句なく面白いと思ってるワケではなく、何か足りない気もするし、あまりに高レベルな作画が、天の邪鬼な筆者には多少癪にさわり心情的にイヤなとこもある。ま、それもこれもあまりに私的な好みの次元のことですな。
ただ、商売的に一応のポスト『新世紀エヴァンゲリオン』(95年)をねらったロボアニメ『ラーゼフォン』(02年)・『エウレカセブン』(05年)みたいな一応の巨大プロジェクトに、河森カントクもたまには乗ってみろよと、一ファンとして歯がゆく思わないでもない。
その場合、関係各方面の声も聞かなくちゃイケナイが、アニメ誌でもプッシュされるマイナーメジャーな舞台で、少し欲を出して波紋を起こしてみせてくれないものかナと。製作会社サテライトの単独版権の方が、ワリがイイですか?(笑)
でも、十代のマジメなマニアには、古典的合体ロボアニメの体裁に、良くいえばメタフィクション、俗に云うなら楽屋オチ(爆)な本作は、過剰にフマジメに見えるかも。
一見、本格志向なロボアニメ『蒼穹(そうきゅう)のファフナー』(04年)、『機動戦士Z(ゼータ)ガンダム』(85年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060325/p1)みたいな作品が、おスキな年頃でしょうしネ。
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(ワープロのフロッピー(汗)から発掘できたらUP予定)