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ザ・ウルトラマン33話「GO!! マグマの決死圏」

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)


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#33『GO(ゴー)!! マグマの決死圏』

集結怪獣ガミバ登場

(作・星山博之 演出・又野道弘 絵コンテ・白土武 怪獣原案・鯨井実)
(視聴率:関東10.0% 中部13.3% 関西14.1%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 太平洋沖で海底火山が爆発、津波で島が沈んだり各地で地震が起こる。
 事態に異常を感じた科学警備隊のゴンドウ新キャップ(隊長)は震源近くのマロイ島の地下へ隊員たちをドリルタンク・パッセージャー2号で潜らせる。
 テスト段階の新型機を実地で覚えろという無謀な命令を出し、自分は地上にのこるゴンドウにトベ隊員とマルメ隊員は不平を洩らす。
 地下にはナメクジのようにブヨブヨした小さな生き物がウジャウジャしており、それは岩やパッセージャー2号の装甲を食べた。
 撃っても千切れたそれぞれが動きだし、合体して大きくもなり、やがて怪獣となった。
 隊員たちからの通信が途絶えゴンドウは自分が一人で行くべきだったと悔やむ。
(以上、ストーリー)


 記憶が誤りでなければパッセージャーは5話「パッセージャー号地底突破!!」 (http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090530/p1)にしか登場していないはずだ。それなのに再登場の今回、二連装ドリルの新型2号機が出てしまうのは格好いい反面、勿体ないことだとも思う。
 オモチャも発売されているはずなのに、そのお披露目が充分でないとは。11話「科学警備隊へのチャレンジ!!」 (http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090711/p1)など活躍させられそうな回はあったというのに。
 玩具会社による作品内容への要望やチェックがルーズな時代でもあったのだろうが、パッセージャー号が本作に1回しか登場しなかったことにそれが帰結するならば、玩具会社の不干渉も功罪相半ばかもしれない。


 ガミバはゴンドウ登場以後、唯一の地球怪獣。しかし無気味なその習性といい、あの体で空を飛ぶことといい元々は宇宙から来た怪獣なのかもしれない。


 “隊員たちのゴンドウへの信頼は強まった”との結末だが、実際には「嫌っていた上司にも良いところはあった」程度のことなのだからなさけない。
 もう少し前の回であったのならこれも良いだろうけれどゴンドウが定着したころになって今さらという感じである。
 ゴンドウが地上に残ったのには何か意味があるのかと思ったら何もないし……。アキヤマなら自分も潜って的確な判断を下したことだろうが。


※:製作No.32『地底! マグマの決死圏(仮)』
 シナリオでは、「集結怪獣ガミーバ」名義。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)



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