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ザ・ウルトラマン31話「ウルトラの女戦士」 〜ジョーの妹アミア!

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)


ザ・ウルトラマン#20「これがウルトラの星だ!! 第2部」 〜アミア初登場!
ザ・ウルトラマン#37「ウルトラの星U40の危機!! ウルトリアの謎?」 〜再々登場!
ザ・ウルトラマン最終回 #47「ウルトラの星へ!! 第1部 女戦士の情報」 〜再々々登場
ザ・ウルトラマン最終回 #48「ウルトラの星へ!! 第2部 前線基地撃滅」
『ザ☆ウルトラマン』全話評 〜全記事見出し一覧

#31『ウルトラの女戦士』

宇宙星獣ガルバドス登場

(作・吉川惣司 演出・辻勝之 絵コンテ・横山裕一郎 怪獣原案・鯨井実)
(視聴率:関東11.2% 中部15.0% 関西11.6%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 アミアは地球にいる兄・ウルトラマンジョーニアスに会いたいとウルトラの星・U40(ユーフォーティ)の大賢者に訴える。
 が、本心はヒカリに会いたいのだと見透かされ、「ウルトラ人が個人的感情で行くのはいけない、あきらめなさい」と言われる。
 しかし、あきらめきれぬアミアはウルトラマンの胸に装着すれば宇宙を自在に航行できるスターシンボルを勝手に持ち出して地球へ……。


 地球では何人かの若い女性たちが白い発光体を目撃。ヒカリ隊員は最後の目撃者である病院に入院中の身である京子を訪ねるが何処かで会った気がして驚く。京子の方も会ったことがある口振りだった。
 京子は地球防衛軍・極東ゾーンの基地へヒカリに会いに来る。ずっと病弱だったがヒカリに会ったせいで元気になったと言う。
 草原を二人で駈けながら前にも一緒に走った気がするヒカリ。
 そこに怪獣ガルバドスが現れ二人を襲う。


 怪獣の火炎攻撃の爆風で京子は負傷を負って極東ゾーン基地の集中治療室へ。ジョーニアスはヒカリに自分のエネルギーを京子の中にいるもう一人の心に送るよう言い、京子にアミアが乗り移っていることを明かし、U40での記憶を取り戻させた。ガルバドスが攻めてきたがエネルギーの少ないジョーニアスは…… 
(以上、ストーリー)


 本放送時とても好きな回だったが、今回観返してみるとそれほどでもなかったのは、昔の印象が美化されすぎてしまったせいか?


 確かに冒頭の方は、アミアがヒカリのポログラフィ(立体映像)を見て泣く痛々しさや、「あきらめる」と口にしながら、スターシンボルを盗み出す禁断の行為を行なってしまうことなどで切なさが伝わって来る。
 アミアを心配するウルトラの戦士・エレクには27話「怪獣島(じま)浮上!!」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091102/p1)や29話「悪魔のUFO大襲来」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091115/p1)の単なる救援戦士ではないキャラクター性が感じられて、「やっぱりメインライターの作品ならでは」と期待を持たせるのだが、その後はイマイチ盛り上がらないように思う。


 アミアが自分によく似た少女に乗り移ってヒカリに自分を思い出させようとするのは良いのだが、時間が足らなかったのかドラマとして具体的な進展を見せないままあっけなく終わってしまう。
 大賢者がエレクに言った「地球へ行ってもヒカリとは居られない、そのことが判ればあきらめもつくだろう」との言葉に対応する事態は起こっておらず、兄に危機を与えてしまったことを反省して帰るというような展開・結末になってしまっている。


 怪獣ガルバドスも、19話〜21話「これがウルトラの星だ!!」三部作に登場したウルトラ人の宿敵にして大星間戦争の果てに滅びた「バデル族の遺したもの」との説明はあっても、「U40人を滅ぼすまで戦うように設定されている」との説明は予告編にしかない。
 しつこく攻撃して来るのでもなく(逃げても逃げても追ってくるのなら設定の説明がなくても設定を生かせただろうが)、大して強くもなく、作劇意図(と思われるもの)を損なっているのではと感じる。


 “情”の面では、妹の危機を前にしてジョーニアスが一度はヒカリから奪ったU40での記憶を、独断で「君だけは特別だ」と復活させるところが見所ではあるのだが。


 発光体を目撃するキャンプ中の女性グループが歌う歌がいかにも古く、『ウルトラマンA(エース)』(72年)第11話「超獣は10人の女?」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060731/p1)の「ハチのムサシは死んだのさ」などを想起させ、そんなところにも旧シリーズへのオマージュが窺える。


※:製作No.33『ウルトラの女戦士』(放映分と同じサブタイトル)
 シナリオでは、別名は「宇宙怪獣」名義。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)



編集者付記:
 79年の本放送、97年のLD(レーザーディスク)、本年09年のCSファミ劇にて3度目の視聴を果たす(DVDは購入するも未開封・笑)。


 面白い。幼児はともかく(?)、小学生以上の視聴者であれば、再び観たかったであろう#19〜21「これがウルトラの星だ!!」3部作で明かされた、ウルトラの星&ウルトラの戦士たちの設定の再確認も含んだかたちでの、ジョーニアスの妹・アミアの再登場!


 多少は愚かであってもまだ少女の身であるからには愛らしくもある、ヒカリ隊員へのアミアの慕情から来る軽挙妄動。
 なぜだか自分でもわかならいが、京子のことが気になってしまうヒカリ隊員の戸惑いと物思い(……それに対する極東ゾーン科学警備隊のコミカルメーカー、マスコットロボット・ピグのヤボでありつつも幼少視聴者にも心情描写を判りやすく説明する機能も果たすユカイなツッコミ)。
 極東ゾーン基地近くの森林で、地球人・京子の身体を借りつつも、好ましい異性といっしょにいることがうれしくて、満面の笑みではしゃぐアミア。
 それを観て、みっともなく嫉妬したり取り乱したりはしない自立した大人の女性ではあるものの、多少複雑な思いはしているらしい紅一点のムツミ隊員の表情演技。


 人間ドラマ至上主義的に考えれば、ここは係り結びで冒頭の大賢者の忠告に該当する危機を与えて、道徳的改悛を迎える作劇を与えるべきなのだろうが。
 お話はそうは行かずに、怪獣襲来の危機に対して、ジョーのエネルギーで回復したアミアが、火傷の包帯もふりほどいて外に飛び出して、ジョーや#20でのエレク・ロト・5大戦士らと同様に、五芒星(☆)型の変身アイテム・ビームフラッシャーを額にあてて透過光演出とともに変身する一連の様式美的シークエンスをも再現して、
 「ウルトラッ・チェーーンジッ!!」。


 宙に浮揚する等身大サイズのアミアも両腕をL字型に組んで、もちろん巨大化したままのジョーとの必殺光線左右同時発射攻撃を敢行する!
 後半は人間ドラマ性よりも、助っ人ヒーローへの変身、参戦、Wヒーロー共闘の爽快さに徐々に支点を移していて、教訓性には乏しくなってはいるものの、娯楽活劇作品としてはコレはコレで正しい作劇だともいえるだろう。


 ラストシーン。アミアと分離し、身体は健康になる恩恵は受けたものの、記憶は芒洋としか残っておらず腑に落ちない京子に対する、ヒカリ隊員のやさしいながらも捌(さば)けた声掛け。
 直前のムツミ隊員の「発光体は天使だったのかも?」の発言を受けつつ彼女も立てつつの、年長者から少女への慈愛の説諭でもある「天使だった」説の肯定発言(証明のしようもない事象であるから半面は冗談でもあり、同席の一同は明るい談笑)は、同じ脚本家の手になる#24「ふたりのムツミ隊員」ラスト(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091018/p1)での、ヒカリ隊員のムツミへの捌けた言動をも想起させ、彼が単なる朴念仁(ぼくねんじん)の「いいひと」キャラなだけではない、もっと人格的な遊びと余裕と包容力を持った人間であることを肉付けできている。


[関連記事] 〜ジョーの妹・アミア活躍編!

ザ・ウルトラマン#20「これがウルトラの星だ!! 第2部」 〜初登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090914/p1

ザ・ウルトラマン#31「ウルトラの女戦士」 〜再登場!

  (当該記事)

ザ・ウルトラマン#37「ウルトラの星U40の危機!! ウルトリアの謎?」 〜再々登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100118/p1

ザ・ウルトラマン最終回 #47「ウルトラの星へ!! 第1部 女戦士の情報」 〜再々々登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100328/p1

[関連記事]

ザ・ウルトラマン再評価・全話評 〜序文!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090504/p1

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ザ・ウルトラマン#20「これがウルトラの星だ!! 第2部」

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  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090920/p1

ザ・ウルトラマン総論 〜ザ☆ウルトラマンの時代・埋もれた大スケールSF名作! 第3次怪獣ブームの猛威! 70’s末の熱い夏!

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