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ザ・ウルトラマン34話「盗まれた怪獣収容星(前編)」

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)


ザ・ウルトラマン#31「ウルトラの女戦士」 〜ジョーの妹アミア! 〜大幅加筆!
『ザ☆ウルトラマン』全話評 〜全記事見出し一覧

#34『盗まれた怪獣収容星

宇宙怪獣群登場(前編)』

(作・平野靖司 演出・辻勝之 絵コンテ・満田かずほ)
(サブタイトル表記の他、宇宙海賊インベド人・宇宙怪獣ゴードリアン・宇宙怪獣ジナリオ・宇宙怪獣グロテング・宇宙怪獣プラズーン・宇宙怪獣アグジョン・宇宙怪獣ズーマ・宇宙怪獣グロル・宇宙怪獣デスパワー登場)
(視聴率:関東10.3% 中部12.1% 関西14.4%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 ウルトラの星・U40(ユーフォーティ)のウルトラ人たちが捕えた怪獣たちを収容して宇宙の果てに追放中の星・プリズンが、宇宙海賊インベド人に奪われた。
 事情を知らぬ地球側は、月の近くに来た星・プリズンを調査にトベ・マルメ両隊員と宇宙ステーションEGG3(エッグスリー)の隊員を派遣するが、彼らの乗機は宇宙怪獣プラズーンに破壊され脱出不可能になってしまう。


 救出に向かう我らが科学警備隊の大型戦闘機・スーパーマードックのゴンドウキャップ(隊長)らだが、プリズンから飛び立った宇宙怪獣ゴードリアンが地球へ向かったため、地球を救うことを優先せざるを得なくなる。
 ウルトラマンの活躍でゴードリアンは倒せたものの、マードックは損傷しすぐには宇宙へ飛べなくなる。


 代わりの宇宙船を用意させようとするゴンドウだが、インベド人の宇宙船団がプリズンから連れてきた宇宙怪獣ジナリオ・グロテング・プラズーンとともに破壊を始め、またもトベ・マルメらの救出を後回しにせざるを得なくなる。


 我らがウルトラマンジョーニアスは合体しているヒカリ隊員にウルトラマンに変身してくれと頼んだ。
 まだ先の戦いから間がなく消耗したエネルギーが回復しきってはいなかったが、今回の事件にU40人の一員としての責任を感じる彼は、「自分が死んでもヒカリは死なぬようにするから」と言って懇願する。
 ヒカリは変身するがその途端に胸中央のカラータイマーは青から消耗した状態の黄色に変わり、三匹の怪獣に攻められたウルトラマンは倒れてしまう。
(以上、ストーリー)


 本放送当時は「50匹怪獣軍団」と幼児誌で書き立てられたため、実際の作品に登場した怪獣の数にガックリしてしまったが(一応50匹以上いることにはなっているが直接登場する数はわずか)、ドラマ的には新キャップ・ゴンドウ編の中でも盛り上がりに富む前後編である。


 部下の命を救いたいという思いと職務の立場との間で苦衷に立つゴンドウ、
 故郷の責任に殉じそうになるジョーニアス、
 プリズンに取り残されたトベたちの命、
 怪獣収容星プリズンが奪われた際に作動することになっている自爆装置が、地球の半分を破壊するほどの威力を持っていること……


 と複数の危機が視聴者に示される。
 初期編の、同じ種類の怪獣が数匹で襲ってきたこととか親子怪獣とかを別にすれば、一時に複数の怪獣と戦うのは珍しく(28話「新キャップが来た!!」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091108/p1)での象怪獣と翼竜怪獣もありはしたが)、ヒーローものとしてのイベント性、バトルシチュエーションの組み立て方の要素の面でも興味深い。


 またU40の大賢者が怪獣たちを生かしたまま捕らえる方法が間違っていたのかと悩んでみせた描写は、安全面からすればそうだろうが、ならば生物の命を一方的に裁断してもよいのかというヒーロー側の傲慢さを個人的には窺(うかが)わせなくもない。


 ドラマにからまない怪獣は後年の書籍に掲載されていないようだが、当時の幼児誌によれば、力士やレスラーを思わせる怪獣がデスパワー、頭に突起物がいくつかあるのがズーマ、ヨロイ状の怪獣がグロルである。


※:製作No.35『盗まれた怪獣収容星〈前編〉』


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)



編集者付記:
 『ウルトラマンガイア』(98年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19981206/p1)放映中の1999年4月に、巨大屋内劇場・池袋サンシャイン劇場にて上演された『ウルトラマン ライブステージ』
 ――というタイトルだっけ? あとで当時の特撮書籍やパンフ等を発掘して調べます。前年98年の同『スーパーステージ』の方じゃないよ(汗)――
 のお題は、近未来を舞台にするも、明らかに『ザ☆ウル』「盗まれた怪獣収容星」における“怪獣収容星”という素材からインスパイアされたとおぼしきストーリーであった。
 インスパイアや引用自体が悪いと云いたいのではない。どちらが先か否かと云いたいのでもない。
 むしろインスパイアや引用や後発でも、好編かつ面白い作品が成立することは大いにありうると主張したい。
 同『ステージ』のVHSビデオは当時、TBSかバンダイから発売されていたので(編集者は所有)、好事家は入手の機会があればぜひともご鑑賞をお勧めしたいし、可能であれば『ザ☆ウル』の典拠エピソードである特大イベント編の本前後編とも比較視聴を勧めたい。


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