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ザ・ウルトラマン11話「科学警備隊へのチャレンジ!!」

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)


『ザ☆ウルトラマン』全話評 〜全記事見出し一覧

#11『科学警備隊へのチャレンジ!!』

機械怪獣ヘクトール登場

(作・吉川惣司 演出・安濃高志 絵コンテ・布川郁司 怪獣原案・鯨井実)
(視聴率:関東10.4% 中部11.9% 関西8.5%。
 以上、ビデオリサーチ。以下、ニールセン 関東12.3%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 科学警備隊アキヤマキャップ(隊長)の友人だが5年前、怪獣出現を予測したものの相手にされず防衛軍を辞めた大河原大介(おおかわら・だいすけ)。
 彼は、自力で対怪獣用ブルドーザー兵器ヘクトールを造りあげ、アキヤマの止めるのも聞かず「怪獣を倒す」と言って怪獣反応のあった地底へ向け発進するが、液体怪獣に襲われてヘクトールを乗っ取られてしまう。
 帰らぬ父を心配する一郎少年はピグとともに洞窟へ入るが……。
(以上、ストーリー)


 タマラ島(9話)・ザローム砂漠(10話)に続きヒマラヤ山脈が舞台になる海外もの第3弾(まあ前回のメイン舞台は日本だったが)。


 5年前は怪獣の出現が笑いごとであったというのが、第1話『新しいヒーローの誕生!!』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090505/p1)冒頭の世界観に沿った状況設定といえる。
 7話『攻撃指令 目標はピグ!!』〜電子怪獣コンビューゴン登場(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090613/p1)における5年前に既に「宇宙攻撃隊」が組織されていたという防衛機構とは違い、これでこそこの作品の
 「地球防衛軍・極東ゾーン・科学警備隊が世界中へ派遣されている。そして新鋭大型戦闘機スーパーマードックが防衛の要である」
 との設定が納得できるというものだ。


 マルメ隊員は相変わらずの非常識ぶりで、防衛軍の装備であるはずのロボット・ピグを勝手に改造、レンジを取り付けて鍋焼きうどんを作る暴挙に出る。
 しかしそれがお笑いだけに終わらず、ピグが傷付いた一郎を励ます情の部分にも、偶然怪獣の弱点を知る結果を生む小道具としても生かされている。


 今回ピグはマルメや一郎に利用されるは、ヘクトールに襲われるは、さらには……と哀れな被害者役でありその被害ぶりがコミカルに描かれている。
 意識を失ったピグのボケたような表情がケッサクである。
 そのシーン以外でも今回は崩れたような絵が多いが、それにより普段よりも怪獣っぽく見えるような気がする。
 (ロボットなのだから生き物っぽくない方がいいのかもしれないが)


 ネタ自体はありふれていると思うが、傑作というほどのものではないものの楽しく観られるまとまった作品といえるのではないだろうか?


◎今回マルメがピグを改造するシーンでの背景に登場する小型戦闘機バーディーはメタリックなリアルタッチであった(未塗装状態?)。
◎宇宙ロボット・キングジョーに対するウルトラセブン、怪魔ロボット・ガンガディンに対する仮面ライダーBLACK RXのように、生身のヒーローはロボットに弱いということか、今回ウルトラマンジョーニアスは苦戦する。


※:製作No.11『雪山によみがえる友情』


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評③より分載抜粋)



編集者付記:
 大河原大介の名前はもちろん、名作TVアニメ『機動戦士ガンダム』(79年)なども担当した、本作のメカニックデザイナー大河原邦男(おおかわら・くにお)氏から取られたものだろう。


 本話の演出を担当した安濃高志(あんのう・たかし)氏は、80年代のアニメ製作会社スタジオぴえろ(現・ぴえろ)製作の魔法少女シリーズの監督としても有名。
 しかし本作では、後年のリリカル(叙情的)な演出は片鱗(へんりん)も見られません(笑)。


 絵コンテを担当した布川郁司(ぬのかわ・ゆうじ)氏は、アニメ製作会社タツノコプロ出身で名作TVアニメ『新造人間キャシャーン』(73年)の演出などを担当し、同じくタツノコ出身の本作『ザ☆ウルトラマン』シリーズ前半の監督・鳥海永行(とりうみ・ひさゆき)氏らといっしょに、『ザ☆ウル』放映中の79年、先のスタジオぴえろを設立した御仁。
 あまたのぴえろ作品のオープニングテロップにて、“制作”・“企画”の名義でお名前を拝見することができる。



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