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ウルトラマンエース2話「大超獣を越えてゆけ!」

ファミリー劇場ウルトラマンA』放映開始記念・連動連載!)


「ウルトラマンA 再評価・全話評!」 〜全記事見出し一覧


(脚本・上原正三 監督・筧正典/満田かずほ 特殊技術・佐川和夫)
(文・久保達也)
 主役の新人隊員の不注意が原因で大事件が発生。それに責任を感じた新人が無鉄砲な行動に走り……
 とまあそのあとの作品ではよく見られるパターンであるが、あまり先のことを考えないで行動しそうな北斗星児の猪突猛進なキャラクターは今回の作品にピッタリとマッチしている。


 年の割にはやや落ち着いた感じの印象である南夕子とのコンビは同時期に放映された『超人バロム・1(ワン)』(72年)の主役であるガキ大将の木戸猛と秀才少年の白鳥健太郎と同じく「動」と「静」の組み合わせだ。
 夫婦の関係でも正反対な性格の者同士の組み合わせが案外うまくいったりするものだが、自分にはない要素を持った者に対してはやはり魅力を感じるものであるし、それを補完し合うことが良い刺激ともなるからだ。
 しかし考え方の違いにより、衝突する危険性も常に持ち合わせているわけでもある。


 『超人バロム・1』第2話『呪いの怪人フランケルゲ』において、凶悪犯を護送中に逃がしてしまったうえ重傷を負った木戸刑事(猛の父親)の仇を討とうと猛が健太郎にバロムワンに変身して凶悪犯を捕まえようと提案するや、健太郎は個人の仇討ちのために変身することを拒否し、二人が対立する場面がある。
 シリーズ初期にはこうした描写は頻繁に見られ、肝心のときに友情のエネルギーがゼロであるために変身することができない二人のピンチをあおりたて、作品を盛り上げることに成功していた。
 しかし『A』ではこの手法はとらず、対立劇は主に北斗と他のTAC隊員との間で描かれ、夕子はときに暴走しがちな北斗をたしなめはするものの激しく対立することは少なく、暖かく見守る存在として機能することが多いような印象だ。


 北斗が撃破したはずの宙を飛行する巨大な卵と旅客機が衝突。山中隊員は激しく北斗を叱責、第1話からコミカルなキャラとして描かれていた今野隊員までもが北斗の襟首をつかんで「おまえ歓迎パーティに早く来たいためにいい加減な処理をして帰ってきたんだろ!」と激しくなじる。
 本来なら夕子がなぐさめ役として描かれるところであるが意外にもこの回における夕子の影は薄い。
 「あのときみんなを止めたのは隊長よ。北斗にやらせろって。隊長はそれだけあなたを信頼していたの」とのセリフが印象に残るくらいだが、そのセリフ通り、この回はあくまで北斗と竜隊長の信頼の絆を描くドラマだからだ。
 往年の人気刑事ドラマ『太陽にほえろ!』(72年)でも若手レギュラーが入れ替わるたびに、初期のころにボス(石原裕次郎)と新人刑事を主役にした回が必ずあったものだけど。


 竜隊長に謹慎をくらった北斗は「隊長もオレのミスだと思っているんだ!」と当初隊長を恨むが、それは北斗が必ず自暴自棄な行動に走ると判断した竜が自分を思いやってとった措置だとあとに気付く北斗。
 超獣カメレキングの舌を狙うワンポイント攻撃に出撃した竜(「危険だから、私がやるのだ!」とのセリフが超カッコイイ!)の危機をエースに変身して救う北斗。
 事件解決後に「あのとき私を救ってくれたのは北斗、君だったんだよ」と竜が北斗に礼をいうラストに至るまで、二人の関係は極めて理想的な上司と部下の関係として描かれており、些細なミスをクドクドと上司に説教され、日々恨みをつのらせている筆者としてはうらやましい限りである。まったくオレのミスで200人の命が失われるはずがないんだから(笑)。


 今回登場する古代超獣カメレキングは古代カメレオンと宇宙翼竜の合体という設定だが、空を飛行する金の卵と東京の工事現場から出現した銀の卵が合体する描写が斬新。かつて古代アトランティスを滅ぼしたというだけあって、その風貌はどちらかといえば西洋のモンスターに近い印象であり、ウルトラ怪獣の中では極めて強い異彩と独自性を備えたデザインである。放映当時に発売されたブルマアクのソフビがその特徴をよくとらえており、プレミアさえついていなければどうしても入手したい一品である。



<こだわりコーナー>
*今回の変身シーンは北斗と夕子が乗るバイクを空中高くジャンプさせて合体させるという、第2話にして早くも変則的な試みが行われている。「ライダータッチ!」という掛け声に『仮面ライダー』(71年)の強い影響が如実に表れているが、放映当時に第1話を見逃して第2話から見始めた人はこの変身にかなりとまどったかも?
*工事現場で銀の卵に吸い込まれてしまう作業員の役は『秘密戦隊ゴレンジャー』(75年)でキレンジャー=大岩大太を演じた畠山麦(はたけやま・ばく)。それ以前に円谷製作の『SFドラマ 猿の軍団』(74年)にも出演しているが、猿人メイクのために誰だかわかりません(笑)。
*北斗と夕子の歓迎パーティの席上で歌われているロシア民謡『一週間』の替え歌は、NGとなった挿入歌『TACのワンダバ一週間』の歌詞を使用して歌われている。当初はこの『ワンダバ』版をそのまま歌う予定が現場の判断で変更されたのかもしれない。今野にコスプレをさせるために(笑)。なお、ギターは歌手あがりの役者・吉村隊員がもちろん担当。
*今回、カメレキングの卵の中身を焼くために、兵器開発研究員・梶が開発したのは、銃器ビッグレーザー50(ファイブオー)。スリムでシャープな極細円筒を2本連ねたフォルムがカッコいい。以後の回でも、ビッグレーザー50は戦闘に使用されつづける。


*視聴率22.6%


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2006年号』(05年12月30日発行)『ウルトラマンA』再評価・全話評大特集より抜粋)


名曲「TACのワンダバ一週間」が、大手通販サイト・アマゾンにてちょっとだけ試聴可能

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ウルトラマン生誕40周年記念 ウルトラサウンド殿堂シリーズ(5) ウルトラマンA

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