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マイティ・ソー バトルロイヤル 〜新敵出現で宿敵の悪神が正義に協力!(笑) 欧米も実は神仏習合だ!?

(2018年9月13日(木)UP)


『スパイダーマン:ホームカミング』 〜クイズ研究会(?)に所属する文化系スパイダーマンの弱者友人たち(汗)
『アベンジャーズ/エンドゲーム』 ~タイムパラドックス&分岐並行宇宙解析!
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[特撮洋画] 〜全記事見出し一覧


マイティ・ソー バトルロイヤル

(17年11月3日(金・祝)・日本封切)

新敵出現で宿敵の悪神が正義に協力!(笑) 欧米も実は神仏習合だ!?

(文・T.SATO)
(17年12月3日脱稿)


 原題の副題は「バトルロイヤル」ではなく、北欧神話における世界の終末預言である「ラグナロク」。まぁ若年オタクやオカルトマニアならばともかく、年長オタク・ライト層・一般層には「何それ? 喰えるの?」的な用語ですよネ(笑)。


 キリスト教が普及する西暦1000年前後までは北欧で信仰を集めていた北欧神話。その最高神オーディンの息子でもある雷神ソーを主人公ヒーローに、北欧神話の神々が住まう天上世界・アスガルドも劇中内では実在する異世界として扱う、マーベル社のアメリカンコミックヒーロー『マイティ・ソー』――初出は1962年なので生誕55歳!(汗)――。


 その実写映画版シリーズの第3弾! ……だそうだけど、そのへんは差別的なイミではなく云うけれど、アメリカ国内の低学歴層(汗)や、欧米とは異なる文化圏の世界市場での受容にも常に目を向けているハリウッド映画だからか、あるいは本作のヒーローが力押しで筋肉バカの熱血ド根性が勝利をもたらすコテコテの作品でもあるからか、一連のシリーズを未見だと理解できないところ、難解なところは一切ありません!


 金髪長髪・碧眼で筋骨隆々のムクつけき、古代の神話の神さまのひとり・雷神ソー――本作では途中で金髪長髪を短髪に剃られてしまうけど――。右手に重たそうな直方体状のデカめのトンカチハンマーを持ち、ブーメランのように飛ばしたり、大きく振りまわすと、バケツの底の水の遠心力の原理(?)で、雷神ソーごと空を超高速で弾丸のように飛行可能! ハードSF的なリアリズムから見たらオカシイけれども、細けぇことは気にするな(笑)。


強敵の登場に、宿敵の悪神(笑)が味方になる展開をドー見る!?


 本作は最高神オーディンが老衰で死ぬや――この世界の神さまは長命であっても死ぬんですネ!――、雷神ソーと弟の悪神・ロキでさえもその存在を知らなかったという(汗)、牢獄に封印されていた長女である死の女神・ヘラが即座に復活して暴虐をふるう! ナンだカンだと紆余曲折の末に、悪神ロキもついに雷神ソーに協力して、悪神ロキよりもっと悪い(笑)姉神と激闘をくりひろげる! ……というのが大まかなストーリー。


 昨日までの敵が、新たな強敵の出現に際して正義の主人公に協力を申し出てくるあたりも、我々日本人的にはここ50年ほど、耳にタコができるくらいに連綿とつづいてきたベタベタな『週刊少年ジャンプ』漫画のノリであり、ストーリーに新奇さはまったくない。既視感あふれるものである。
 けれども、それをテレずに骨太にやっているので、アリガチでも既視感だらけでも、引き込まれてしまうし面白い。


 雷神ソーの宿敵にして弟でもある悪神ロキも、マーベル社のアメコミヒーロー大集合映画『アベンジャーズ』(12年)では、悪い宇宙人とタッグを組んで地球を滅ぼそうとしたほどの始末に困る悪党だったハズなのに、正義の味方に寝返るだなんて、ちっとも「悪い神さま」じゃナイじゃん!(笑) いや、「悪い神さま」ってのは、もって生まれた絶対固定の「原理」ではなくって、単なる代替可能な「役割」「看板」にすぎないってことですか?
 まぁこのへんが、一応は絶対普遍・超越の「一神教」や「二神教」、ストイックで道徳的なお坊さんたちが組み立てた高等経典宗教とは異なる、それ以前の原始的・土俗的でおおらかな欲望肯定、気まぐれで性格破綻者も多くて、ギリシャ神話や日本神話などとも同様、良くも悪くも人間クサい「多神教」の神々たちのテキトー設定なところですかネ。……単に神通力があるだけの俗っぽい古代人じゃねーか!?


 あるいは今回、正義の味方に協力してくれたからって、それまでに犯した悪事の数々の罪は許されるのか!? てな、近くはTV特撮『ウルトラマンオーブ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1)の好敵手・ジャグラスジャグラーの改心みたいなツッコミの隙は毎度あるけれど……。まぁ相手は近代的な法治主義が適用されるのかも怪しい人外の神さまだから、というあたりでコチラの批判の舌鋒も鈍ってしまう(笑)。


 死の女神は黒ずくめの服装で、自前の黒髪をなでるや頭部が異様に長大で細長くて先端が逆立った、七支刀か異形(いぎょう)の木の枝のごとき、まがまがしいカブト(?)にCGで変形。しかし、彼女には問答無用の圧倒的な強者・ワル者としての属性しか与えられてません! まぁこの作品はワル側の事情を描く作品ではなく、正義側が集結していくサマにスポットを当てる作品なので、この描かれ方がむしろ正解だとは思う。
 我々日本の特撮マニア的には、ルックス面では往年の『電子戦隊デンジマン』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120205/p1)の悪の首領・ヘドリアン女王なども想起する。ワル者の記号的な表現としては「黒」と「トゲトゲ」で、それを少々ハイブロウにすれば今回の悪女になるということであろう。やっていることは日米ともに本質的・原理的には同じだ。


3大世界を股に、血縁・同郷・旧知で、接点・因縁を紡ぐ物語!


 本作の舞台となるのは3箇所。
 「地球」。「北欧天上世界・アスガルド」。
 そして、我らが住まう大宇宙内の遠い恒星系の惑星か、アスガルドとは地続きでなくとも空間的には同じ異世界か、完成フィルムだけでは即座に判別ができないけど、往年の東京湾夢の島のようなゴミの埋め立て地と闘技場しか出てこない、ググってみるとその土地の名は「惑星サカール」。


 序盤における「天上世界」と「地上世界」とを結ぶ架け橋こと「虹の橋」(笑)が浮かぶ超空間での戦闘で、吹っ飛ばされて橋から落ちてしまい、雷神ソー&悪神ロキの兄弟がワームホール経由で数ヵ月の時差を経て落下した先が、この「惑星サカール」であり、ここが中盤からの舞台となる。
 娯楽活劇映画である以上は、「惑星サカール」でもアクションの大連発! この惑星の統治者である退廃的なオヤジが、古代ローマ帝国のように「公共の福祉」もとい「パンとサーカス」で毎日、巨大円形闘技場でのガチンコバトルを絶賛開催中!
 捕獲された雷神ソーは、ここでグラディエーター(剣闘士)のひとりとして勝ち抜きしていき、最後に当たった相手が、かの有名な緑色の肌に筋骨隆々の巨体を誇ったアメコミ古典ヒーローの超人ハルク!(笑)


 『超人ハルク』――同じく初出は1962年なので生誕55歳!(汗)――が「惑星サカール」にすでに紛れ込んでいるあたりも、リアルに考えたら天文学的な確率のデタラメなご都合主義ではある。ハードSF的なリアリズムから見たらオカシイけれども、細けぇことは気にするな(笑)。
 まぁ一応、雷神ソー&超人ハルクは、同一世界観での旧知、かつて共闘した戦友の仲であり、いちいちヒーローチーム・アベンジャーズがドーコー、映画『アベンジャーズ』での敵宇宙人や敵戦闘員ロボがドーコーとも少々クドめに語らせる。
 それにより、シリーズを未見の観客にも作品の世界観を承知させ、単独映画を超えた広大な世界観を味わいたいようなマニア層をも喜ばす。一石二鳥!
 世界観説明をハショった一見さまお断りの深夜アニメの何度目かの映像化作品『劇場版「Fate/stay night[Heaven’s Feel]」第一章』(17年)あたりにも……(以下略)。


 まぁ結局はリアルシミュレーション的なリアリズムよりもヒーロー共演のカタルシスや、広大な世界地図のような世界観を想起させる方をこそ、実は一般層もマニア層も無意識に重視して楽しんでワクワクしている! ってことですナ。
 緑肌の超人ハルクはシャープでスマートなスーパーヒーローというよりかは、ルックス的には悪の側の三下クラスにも近しい力押しでマッチョな低能の片言キャラでもあり、有名ではあっても憧憬されるヒーロー性には少々乏しいからか、ココいらでそろそろ露出をしておこう! というオトナの計算もスレたマニアには透けて見えるけど……。それもまた良し!


 「惑星サカール」に不時着早々、雷神ソーをグラディエーターとして売るために捕獲した、若くても不敵そうな飲んだくれの若き黒髪の姉ちゃんも、実はまたまたご都合主義(汗)にも「北欧天上世界・アスガルド」出身で、太古の昔に女性戦士軍団の一員として死の女神・ヘラと戦うも全滅した戦闘女神たちの生き残りのひとりであるヴァルキリーであったことが明かされる! てことは、雷神ソーよりもはるかに歳上だけど、明らかに歳下に見えるよなぁ。ハードSF的なリアリズムから見たらオカシイけれども、細けぇことは気にするな(笑)。


 ……一応、補足しておくけど、このテのスーパーヒーローものは、自然主義的なリアリズムよりも、正義が勝って道義がある者が報われる――報われてほしい――というシンボリックな要素が優先される世界観のジャンルなのである。よって、登場人物や超人たちの「世界」や「世間」や「人間関係」が実は狭かったり、そんな彼らの因縁・血縁・バトルロイヤル・痴話喧嘩(笑)で物事が進んでいくご都合主義を、筆者がガチでバカにして否定しているワケではないのは念のため。むしろこのテの作品は非リアルでもそのような因果の連なりで作劇していった方が、テーマ提示の上でも効果的であるとすら思う。その意味においても、ヤンキーDQN(ドキュン)を含むライト層・一般層をゲットする意味でも、内容面においても、副題をアタマの悪い「バトルロイヤル」に変えたこと自体は正解に思う。


北欧天上世界のビジュルアル・ラストバトル・強者集結のカタルシス


 終盤は序盤にも登場した「北欧天上世界・アスガルド」に舞台が戻る。地動説ならぬ天動説の世界であり、その大地は球体ではなく平面で(!)、その世界の果ては海が濁流となって落下しており――海が枯れちゃうよ!(笑)――、そんな平面の大地&海が宇宙に浮かんだ世界になっているあたりは笑ってしまうけど。と同時にロマンもあってファンタスティックでワクワクもしてしまう。
 近代的な建築物は見当たらず、古代・中世的な石造りの建造物が散見されて、風景は高原チックな爽やかな草原であって、なかなかのビジュアルだ。


 この天上世界における死の女神・ヘラ軍団vsアスガルド国の戦士団との戦いも並行して描かれて、北欧神話世界なのに浅野忠信が演じる(汗)天上世界の忠臣の武人もついに倒れて、別の忠臣が国民を逃すために導いて、先の幻想的で長大な「虹の橋」を数千・数万もの民が渡らんとする! そこに迫ってくるのは死の女神・ヘラと、CGの巨大オオカミに、女神が墓場から蘇らせた兵士の死者たちの大軍団!


 絶体絶命のピンチに、雷神ソー・超人ハルク・戦闘女神のヒーローたちが駆けつけてくるのは、古今東西の活劇作品のお約束!
 ……ここで「もっと早く助けに来いよ!」なぞとは云ってはイケナイ(笑)。
 さらには、「惑星サカール」から奪取してきた巨大宇宙船も接舷してきて悪神ロキも見参! 避難民を宇宙船に収納しはじめる――その行為のドコが悪神なんだヨ(汗)――。


 タメとして、彼らが「虹の橋」の上でズラッとヨコ並びするあたりも、戦隊ヒーローやウルトラ6兄弟や7人ライダーの勢ぞろいと、やっていることは変わらない。
 その過程で自己保身のために、死の女神・ヘラの側に就いていた「虹の橋」の卑屈な門番も改心し、我が身を犠牲にして避難民を守ってみせる!――『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20171107/p1)でも見たような光景だけど、アリガチでも感動的だしオイシいシーンだ!――


 ここからは尺もボリュームもたっぷりの戦闘シーンを展開。それでも、死の女神を倒せない! さてはてドーする!?
 というところで、ネタバレするけど、「アスガルドとは土地ではなく民である」という死後の世界からの最高神オーディンのささやきで、北欧神話における「ハルマゲドン」こと「ラグナロク」を人為的に招来して(!)、「北欧天上世界・アスガルド」ごと死の女神・ヘラを葬ることで壮絶な戦いは決着を迎える。


 例えてみれば、世界を救うために東京には犠牲になってもらい、核ミサイルを落としてシン・ゴジラhttp://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160824/p1)を抹殺するようなオチである。……イイのか? それで。いやまぁ大局においては、その判断で致し方(いたしかた)ナイとしても、もう少し懊悩してくれよ〜。……な〜んてネ。まぁあんまり現実味はナイ世界観の作品なので、正直そんなことはガチでは気にしてないけど(笑)、論理的にはそのようなツッコミも可能ではある。
 それよりも、北欧神話の神々を信仰する信者の方々から、「北欧天上世界・アスガルド」滅亡に対してクレームが付いたらドーするんだヨ!?(←:1000年も前に滅びた宗教だから大丈夫です・汗)


北欧神話ギリシャ神話・ハロウィン・妖精・魔法使いも残るキリスト教圏!?


 DC社のアメコミヒロイン『ワンダーウーマン』(1941年)は古代ギリシャ神話で、本作『マイティ・ソー』は北欧神話であり、どころか両者はそれらの神話世界とほぼ直系・地続きの世界観にもなっていて(笑)、共に「多神教」の世界観であり、英語のセリフでも「GOD」だの複数形での「GOD『S』」だのと云っている。
 日本の西洋かぶれの知識人たちは、欧米人の「神」の概念は「唯一絶対の形而上(けいじじょう)的な一神教」であり、日本の「八百万(やおよろず)の神々」とは根本的に異なる! 「GOD」を「神」と翻訳したのが間違いだったのだ! それを理解しないとイケナイ……なぞとよく云っているけれど。
 欧米だって「GOD」を複数形で用いたり、キリスト教普及以前のゲルマン・ケルト由来のハロウィンや妖精の伝承がいまだに残っていて、ヴァチカンやローマ法王が望ましくないと云っている魔法使いの映画『ハリー・ポッター』(01年)シリーズだってカトリック数億の信者が観ているのだし(笑)、ユダヤ・キリスト・イスラム教だってあまたの天使・聖人・聖母が実質的には多神教の神々に相当することと、欧米だって大昔からギリシャ神話や北欧神話も語り継がれてきたことを思えば、日本にかぎらず欧米もイイカゲンな複数宗教の神仏習合本地垂迹説ですヨ。


 エンドクレジット後、アスガルドの民を乗せて遠宇宙にワープアウトした巨大宇宙船内で、雷神ソーたちは地球へ向かうことを決断する。しかし、その進路の前方に突如出現した怪しい超巨大宇宙船!!
 来年2018年公開の映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180619/p1)へと「つづく」! ……にて幕となる(笑)。


リアル・シリアスでないアメコミ洋画に、日本特撮も学び、卑下するなかれ!


 ……以上、いちいちオチョくりながら語ってきたのは、アメコミ信者の皆さまを腹立たせよう……もとい、このテのヒーローものは、大金をかけたハリウッド大作であっても、ちっとも「リアル」ではなく、よって「リアルシミュレーション」などではさらさらなく、シャチほこばった「シリアス」ですらなく、能天気なヒーローたちが軽妙な軽口も叩きながら戦う「マイルド」なものであって、正義のヒトに勝ってほしい、道理が通ってほしい、という甘っちょろい他力本願をフィクション内で疑似的・ご都合主義でも(笑)実現させるものであり、どころか身体を自由自在に動かして状況もリードする身体性の快楽をも味あわせるジャンルである! ということを主張したいがためでもあった。
 その点では、特にアメコミ洋画マニアの一部にはチープ視・格下視されているであろう(?)日本の特撮変身ヒーローものも原理的には同じ作り方なのだ。よって日本の特撮ヒーローマニアも、アメコミ洋画マニアに対して過剰に卑下する必要もないであろう――と同時にヘンに排外主義的なナショナリストになれ! と煽っているワケでもないのは念のため――。「増長」でも「卑下」でもない、その中間地点での正当な自己評価としての「自信」&「誇り」は持ってもイイとは思うのだ。


 もちろん映像面ではドーしたって、我らが日本特撮の方が劣るにしても、それもCG技術の進歩で、かつてのように明らかにチープ! ということはもうナイのだ。
 そうとなれば、あとはアイデア&話運びである。
 あるいは幼児はともかく小学校の中高学年以上ともなればタイクツしてしまうであろうルーチンの1話完結の善vs悪の対決を超えて、ライト層や小学生レベルの知的好奇心・ジャンク知識収集癖(笑)を満たすような連続大河ドラマ性や、複数の作品の世界観をヨコ方向に接合したりタテ方向に積層したりして、虚構の世界を広大にして、虚構の歴史も長大としていくような試みである。


 その伝で云うならば、今後の2020年代へとつづく日本の特撮変身ヒーローものも、ヘンに先輩ヒーロー共演に対してストイックになることなく、映画版でのヒーロー大集合に備えて、TV版でも年に1回、あるいは1クールに1回、先輩ヒーローを客演させる番外編などを構築することで、伏線・布石として時期違いのヒーロー大集合映画へと集客し、と同時に子供たちや若いマニアたちに過去作への興味も惹起して、中長期的な関心を継続させてほしいものだ。
――むろんオール・オア・ナッシングで考えているワケではなく、他作品とはつながりがない、個別単独の作品として高いクオリティをねらった作品を作りあげる試み自体を、筆者が否定しているワケでもないのは念のため――



追伸:文脈の都合でここに書くけど、事前に登場が告知されていた、先に映画デビューしたばかりで、複数の宇宙をまたがった劇中用語・マルチバース(多元宇宙)からのエネルギーで魔術を駆使する天才外科医のマーベル・アメコミヒーロー『ドクター・ストレンジ』(16年・日本公開17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170504/p1)は序盤にのみ登場――コレまた初出は1963年の生誕54歳!――。
 悪神ロキに追放されて落ちぶれている最高神オーディンを探しにニューヨークへ来訪した雷神ソーと、お約束だがチンケな誤解でムダな小バトルが勃発!(笑) マントを翻していかにもヒーロー然とした強者としての余裕の風格を見せることで、ゲストの彼のキャラも立ててみせている。
 本作の主題ではナイことからすぐに誤解は解けて、オーディンが引っ越した先の北欧へと魔術で転送してあげる役回りだけで、中盤にもラストバトルにも参戦しないのだが、作品内容がボリュームたっぷりでお腹もいっぱいなことから特に不満もナイ。先の『動物戦隊ジュウオウジャー』(16年)終盤の魔法少女ゲスト回において、往年の魔法戦隊マジイエローがゲスト出演したのに通じる、登場してくれるだけでもプチ豪華な感じ&世界の広さ(狭さ?・笑)&設定的必然性を感じさせてくれる趣向で、観客一般にも喜ばれるだろうとも思う。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2017年晩秋号』(17年12月3日発行)〜『仮面特攻隊2018年号』(17年12月30日発行)所収『マイティ・ソー バトルロイヤル』評より抜粋)


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