假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

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ウルトラマンブレーザー序盤合評 ~鑑賞前と1話の圧倒的映像&話題性! その後はオーソドックスに過ぎてやや地味か?

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ウルトラマンブレーザー』序盤合評 ~鑑賞前と1話の圧倒的映像&話題性! その後はオーソドックスに過ぎてやや地味か?

ウルトラマンブレーザー』プレミア発表会

(文・ビオラン亭ガメラ


 『ウルトラマンブレーザー』プレミア発表会(2023年6月12日)を観ました。


 防衛隊が前線で活躍する映画『シン・ウルトラマン』(22年)みたいで楽しみです。デジタル着ぐるみでもないし(笑)。田口監督作品はミリタリー色、出るよね~。自主製作短編特撮シリーズ『UNFIX(アンフィックス)』(19年)とか。ホント、好きねぇ~ なんか映像も今までと違う感じで、カメラが違うんですかね?


 ウルトラマンブレーザーが大胆なデザイン。モノクロ? 赤と青が静脈、動脈で人間を表してる? とか思いました。昔のウルトラマンって「人間(のような種族)が人工太陽プラズマスパークで進化した」という設定の現代版みたい?


 主演は『仮面ライダードライブ』(14年)の悪側のボスの人ですか。頼れる大人感、イイね。長官役の加藤雅也は悪役なのかなぁ……宇宙人乗っ取られ型かもしんないけど。それもよくあるパティーンで、21世紀のウルトラシリーズでも幾つかあったけど。


 変身アイテムはオモチャまるだしだけど、なんかデカくてこちらもなかなかカッコいいけど高額…… ブレスにハメる「石」を集めてらんねーわ(笑)。「石」のデザインも『機界戦隊ゼンカイジャー』(21年)の「戦隊メダル」(劇中での名は戦隊ギア)みたいで良いね!


 しかし、最近はLED玩具ばっか。昭和のライダーベルトなんかもLED仕様で復刻したら化けるかも? 発表会恒例の「みんなで変身コーナー」。これって売上に貢献してるの?(笑) いつも皆さん楽しそうで良いですね!


 防衛隊の怪獣型巨大ロボット・アースガロン。防衛隊の怪獣型メカは『ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)のセブンガー以降の定番化。いい傾向です。しかし、あんまり元ネタの怪獣アーストロンに似てないよなぁ…… ツノ一本にしろや! 別にアーストロンを意識したデザインではなくて、名前は後付なのかもね? 今回は二人で操縦ってのもリアル。スーパーロボット感がなくてグッド!


 そして新怪獣! 昨今の状況を鑑みると怪獣の新造は相当厳しいんだろうなと。まぁ、過去には「よりによって、このマイナー怪獣をなんで新造したんだよ!」って思うことも多々ありましたが(苦笑)。今回、少しは予算おりたのか?


 今年のスーパー戦隊が「LEDウォール」(背景は巨大な高精細LEDモニターに映したものをそのまま撮影。今ではNHK大河ドラマなどでも多用)なんてのやってますけど、あれだって要するにロケ代浮かすためであって、令和の今、特撮ものなんてコスパ最悪のTVドラマなんですよね…… 正直、毎週ミニチュア特撮やってるなんてのは狂気の沙汰なんでしょうなぁ。今は知らんけど、昔のウルトラなんて、いつも億単位の赤字だったって聞いてるし…… そんな中でよくやってるよ! 偉いよ!


 「長年やってきて、やって良いこと、悪いことが分かってきた」、「基本、明るく楽しいウルトラマン」との田口監督の発言が……(涙)。『ウルトラマンオーブ』(16年)の絶対に実現できそうもない前日談や後日談を描く全「エピソード10」構想とかな!(笑)


 今からワクテカが止まりません。放映が楽しみです~ あと、またどっかでビックカメラ京王調布店、出してあげて~(笑)


(了)
(初出・特撮同人誌『『仮面特攻隊2023年号』(23年8月12日発行)所収『ウルトラマンブレーザー』序盤合評1より抜粋)


ウルトラマンブレーザー』序盤合評1 ~『ブレーザー』序盤評

(文・T.SATO)


 今度の新作ウルトラマンは、頭部の突起が左右非対称!


 こういったデザイン上での斬新かつ変化球の試みも、7年ぶりに再開されたTVシリーズが、もう10年以上の長きにわたって放映されているゆえだろう。マニアや子供たちにとっても、シリーズが浅い段階での冒険であればともかく、10年もの作品群の重みで、少々の冒険をした程度では、「ウルトラマン一般」という「キャラクター」や「ブランド」それ自体の「揺らぎ」は相対的にも減って感じられてくるものなのだ。


 とはいえ、映画『ウルトラマンサーガ』(12年)において、ウルトラマンゼロウルトラマンダイナ・ウルトラマンコスモスが合体して誕生した強化形態・ウルトラマンサーガが、全身にウロコが生えて紫色のクスんだ色調だったのに比すれば、いかに動脈や静脈を思わせる文様があろうとも、基調はキラびやかなシルバーの体色である以上は、ヒーロー性を棄損させてはいないし、子供ウケも外してはいないデザインなのである。


 その意味では、先入観なしに見れば、悪の黒いウルトラマンことウルトラマンベリアルに似ていて、彼の実子でもあった『ウルトラマンジード』(17年)の方が、幼児には少々怖かったろうとも思うのだ(笑)。


 さらに加えて、比較対象を広げれば、平成ライダーシリーズ第3弾の段階ですでに仮面ライダーのデザインを逸脱していた『仮面ライダー龍騎』(02年)や、デザイン的にはライダーですらなく同様に頭部が左右非対称でもあった『仮面ライダーエグゼイド』(16年)などと比すれば、大した冒険ではないともいえる。あくまで、ウルトラの中では異色に見えたというだけだ。


 一見はディテールアップをほどこされてリアルに見えても、あるワク内においてだけそう感じる……といった心理ゆえだろう。とはいえ、そこも狙って新鮮さを出し、子供やマニアの耳目も集めて話題を作ることも意識はしていたろう。感情的な好悪での脊髄反射ではなく、一歩引いたり無限背進をしてみせて、他社のヒーローシリーズとも比較をすることで、見えてくる多角的な光景を指摘することこそ「批評性」であるのだ。



 #1においては、全編を夜景のビル街を舞台に、巨大怪獣に対してカラフルではなく地味な色彩の軍服を着用した特殊部隊が迎撃したり、その怪獣とウルトラマンとの戦闘だけに特化していた。いわゆる「リアル&ハード路線」の作品世界&特撮映像の実現だ。人間ドラマはほぼない。
 まぁ、ひとつの到達点ではあり、ある意味では怪獣映画『シン・ゴジラ』(16年)や映画『シン・ウルトラマン』(22年)すら超えている。しかし、スレた特撮マニアとしては、子供向けヒーローものは、適度にB級かつ明るくヌルいノリで、とはいえマイルドでもなく、巨悪に立ち向かうヒロイズムの高揚や、勧善懲悪のカタルシスもほしいので、そのかぎりではやや殺伐にすぎる感はある。しかし、そこは百も承知の確信犯での#1だろう。


 『ウルトラマンX』(15年)や『ウルトラマンオーブ』(16年)、何より『ウルトラマンZ』(20年)といった、明るくにぎやかかつヒロイックでもあった作品群のメイン監督を務めた田口清隆メイン監督が、往年の『ウルトラマンネクサス』や映画『ULTRAMAN』(共に04年)のような、リアルどころか鬱展開も入ったゆえに、子供ウケ的には失敗した作品を、今さら中二病的にガチで作るとはとうてい思えない(笑)。


 実際にも、#2ではピーカン晴天の屋外にミニチュアを持ち出しての怪獣vsウルトラマン戦を見せるどころか、ウルトラマンの必殺ワザとなる「光のヤリ」を早くも釣り竿のように用いて怪獣一本吊りをしている! #3では発熱怪獣の体表にさわって「熱っち! アッチい!」とウルトラマンが叫んでみせている! ……ごくごく個人的には「そんなこったろうと思ったゼ」(笑)。とはいえ、これは批判ではない。ホメているのだ。


 #1については「映像的にはやろうと思えば、ここまでできますよ!」といった業界やマニアに向けてのアピールや、SNS上での反響作りといった面もあっただろう。だから、#1に大コーフンしたマニア連中をさぞや失望・悲憤慷慨させているのかと思いきや……。
 筆者が観測した範疇ではそうでもなかった。好意的に受容されていますネ。今では受け手の「ライト(?)層」のマニアの方がよほどスレていた(笑)。ある意味、素朴なリアル&ハード志向が主流派であった昭和や平成も遠くなりにけり……。



(後日加筆)


 今さらですけど、同作は変身後のウルトラマンの内宇宙での顔出し主人公のセリフや表情演技がないですネ~。


 そういや、タイプチェンジもないですねェ。手持ちの武器も今のところは出てこないですネ~。


●スフィア
●悪の3超人
セレブロ
ウルトラマントレギア
●愛染社長
●SF作家先生
●ジャグラズジャグラー
●ダークサンダーエナジー
ウルトラマンビクトリー
●友也青年
●闇のエージェント……


 といったシリーズを通じたライバルや悪役もいませんねェ~(まぁ今後、登場するのかもしれませんけど)。


 ……それがイイ! と思っている方々もいらっしゃるとは思いますので、それはそれで尊重はいたします。


 しかし個人的には、そのあたりがドーなのかなぁ? ……と思っておりまして(笑)。


 1話完結の予定調和のルーティン展開だと、子供たちでも飽きてくるとも思われるし、『快傑ライオン丸』や『人造人間キカイダー』(共に72年)のむかしから第3勢力キャラを出して、(小学生レベルでの意味なのだけど)ストーリーを適度に錯綜させてパターン破りを入れてみせたり、無人格な怪獣だけではなく人格悪なども登場させて、善悪ヒロイズムな抑揚も入れておいた方が、勧善懲悪エンタメ的な高揚としてはイイとも思うけれどもなぁ。


 変身ブレスレットにハメるメダルも種類が多数あると思うのですけど、今年はそういう描写もないですねぇ。



 ハードだ! ではなく、オーソドックスに過ぎる! といった作風で、玩具の売上面でも不安だなぁ。


 でもまぁ、昨2022年度の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が、ヒロイズム皆無(?)の脱力系人間ドラマが中心で、個人的には同人原稿としてそう書くかはともかく、子供向けヒーロー番組としてコレはダメダメだろ!(笑) と思っていたのに比べれば、『ブレーザー』はフツーに過ぎるヒーローものなのですけれども、『ドンブラ』は『ゼンカイ』よりも売上がよかったそうなので、自分の審美眼に自信がなくなってきた(汗)。


(了)
(初出・特撮同人誌『『仮面特攻隊2023年号』(23年8月12日発行)所収『ウルトラマンブレーザー』序盤合評2より抜粋)


ウルトラマンブレーザー』序盤合評2 ~『ブレーザー』序盤評

(文・久保達也)

*「10年」もつづいた「ウルトラマン」シリーズ!


 『ウルトラマンギンガ』(13年)のスタート以来、放映が継続してきたいわゆるニュージェネレーションウルトラマンシリーズが、2023年7月8日に放映を開始した『ウルトラマンブレーザー』(23年)で早いもので「10周年」を迎えた。


 現在よりも「ウルトラマン」の人気がはるかに高かった時代に放映された、


●『ウルトラQ(キュー)』(66年)『ウルトラマン』(66年)『ウルトラセブン』(67年)の「昭和」第1期ウルトラマンシリーズの放映期間が2年8ヶ月間
●『帰ってきたウルトラマン』(71年)・『ウルトラマンA(エース)』(72年)・『ウルトラマンタロウ』(73年)・『ウルトラマンレオ』(74年)の「昭和」第2期ウルトラマンシリーズの放映期間が4年間
●『ウルトラマンティガ』(96年)・『ウルトラマンダイナ』(97年)・『ウルトラマンガイア』(98年)の「平成」ウルトラマンシリーズ三部作の放映期間が3年間


だったことを思えば、「ニュージェネレーションウルトラマン」が「平成」から「新時代」――2019年5月1日から使用されている元号は個人的に容認していない(笑)――をまたいで「10年間」も放映を継続できているのは、少なくとも営業戦略上は一応の成功をおさめてきたのだと解釈すべきところだろう。


 もっとも、「10年間」とはいっても、実際には新作のテレビシリーズの放映期間は例年7月から12月――『ウルトラマントリガー』(21年)と『ウルトラマンデッカー』(22年)は何度も総集編をはさむかたちで翌年1月まで放映が継続した――の半年間である。
 毎年1月から6月の半年間は過去作品の名場面集や再放送などで構成された『ウルトラマン列伝』(11~13年)を踏襲(とうしゅう)した番組枠でつないでいるため、実質的には新作の放映期間は通算「5年間」ということになる(汗)。


 だが、それでも先述した昭和の第1期や第2期、平成ウルトラ三部作など、「新時代」になってもいまだに根強い人気を誇っている作品群よりも放映継続期間は長いのだ。


 「ウルトラマン」は今となっては「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」に人気面でも営業面でも圧倒的な差をつけられている印象がたしかに強い。


 それでも動画無料配信サイト・YouTube(ユーチューブ)の「ウルトラマン公式チャンネル」で配信された『ウルトラマンブレーザー』第1話『ファースト・ウェイブ』の再生回数は、2週間で724万回(!)を稼いでいるのだ。


 その注目度の高さからすれば、やはりウルトラマンは現在でも相応の人気があるのだろう。


ウルトラマンブレーザーの見た目は、たしかにカッコいい!


 さて、今回の主役となるウルトラマンブレーザーは設定では地球から遠く離れた星・M421からやってきた光の巨人とされている(劇中では今のところいっさい語られていない設定だが)。


 『ウルトラマンティガ』の世界観に似せていた『ウルトラマントリガー』や、『トリガー』の続編で同様に『ティガ』の続編『ウルトラマンダイナ』をモチーフとした『ウルトラマンデッカー』の主役ウルトラマンたちは、筆者のような中年オヤジの世代からすればトリガーはティガと、デッカーはダイナと正直見分けがつかない(汗)と思えるようなデザインだった。


 だが、ブレーザーは両目の上から頭部にかけて青い結晶体が造形され、しかも左側の結晶体はギザ上に大きく突起しており、左耳の上から左頬(ほお)にかけても同様の青い結晶体が見られる。


 胸のカラータイマーは近年のウルトラマンが凝(こ)った形状が多かったのに対して、従来の円形だがやや大きく、それを周囲から包みこむかたちでデザインされた赤と青のラインが両肩と左腕・左足に延びており、ボディ中央から右半身にかけては黒いラインが描かれている。


 ブレーザーの左右非対称のデザインは、筆者の世代的には故・石ノ森章太郎(いしのもり・しょうたろう)先生原作の特撮ヒーロー作品『人造人間キカイダー』(72年・東映 NET→現・テレビ朝日)の主役ヒーロー・キカイダーを彷彿(ほうふつ)としたほどにインパクトが絶大であり、きわめて斬新(ざんしん)で超絶にカッコいいと感じられるほどだ。


 右手から発した青い光を巨大な槍(やり)に変化させて敵に投げつける必殺技もまた然(しか)りである。やはりこれも、世代的には『帰ってきたウルトラマン』の主役ウルトラマンウルトラマンジャックがウルトラブレスレットを変形させて放つ槍状の武器・ウルトラランスやウルトラクロスを連想せざるを得ないところだ。


 だから、放映前の事前情報の時点では、個人的には『ブレーザー』に好印象をもったものだ。


ウルトラマンブレーザーの見た目はハデなのに、作風は意外に地味……


 ここで序盤の作品をごく簡単に振り返る。


●第1話『ファースト・ウェイブ』では、主人公で特殊部隊の隊長であるヒルマ・ゲントが、その他大勢の隊員たちとともに夜の大都会で巨大怪獣と交戦するさまがひたすら描かれた末にウルトラマンに変身して怪獣と戦い、勝利する。
●第2話『SKaRDを作った男』では、部隊の参謀長から怪獣対応の新設部隊・SKaRD(スカード)の隊長に任命されたゲントが面会に向かうかたちで新入隊員たちが紹介される。
●第3話『その名はアースガロン』では、世界各地で新エネルギー源の貯蔵タンクをカラにし、ついに日本に上陸してきた怪獣に対し、SKaRDが二足歩行型怪獣兵器・アースガロンを出撃させる。


 これは『トリガー』や『デッカー』でも感じたことだが、近年の「ニュージェネレーションウルトラマン」の序盤は従来の「ニュージェネレーションウルトラマン」の序盤と比較してややツカミや華(はな)に欠け、インパクトが薄いとの印象が強い。


 先述した『ブレーザー』の第1話は本編・特撮ともに全編がナイトシーン一色(!)である。その画面の暗さには『シルバー仮面』(71年・宣弘社 TBS)の故・実相寺昭雄(じっそうじ・あきお)監督が演出した第1話を彷彿としたほどだった(笑)。


 また、主人公のゲント以外にメインキャラがいっさい登場せず、あとはその他大勢の特殊部隊の隊員たちと避難民のエキストラだけなのもきわめて異例だ。
 まるで往年のゴジラ映画をはじめとする東宝特撮怪獣映画とか、あるいは映画『シン・ウルトラマン』(22年・東宝)を強く意識したかと思えるような、隊員間の職務上の事務的なやりとりばかりが繰り返される演出は、開幕としてはきわめて地味に思えてならなかった。


 さらに、ゲントのウルトラマンブレーザーへの変身は彼が「力がほしい」と思った際に、ゲントの左腕にブレーザーのデザインと同じ意匠(いしょう)の青い結晶体に包まれた変身アイテムが浮かびあがる描写だ。


 ゲントがなぜウルトラマンとして選ばれたのかを示すための、従来は定番として描かれてきたゲントとブレーザーの出会いの場面すらも、第1話では割愛(かつあい)されていた。


 そして、トリガーやデッカーと同様にブレーザーも「しゃべらないウルトラマン」だ。『トリガー』や『デッカー』では描かれていた、変身中の主人公男性がウルトラマンの体内イメージ空間で感情を発露する描写すらもない。『ギンガ』ではじめて導入されて以来、視聴者の感情移入を誘うには最適な演出として「ニュージェネウルトラマン」では常に描かれてきたにもかかわらず……



 第3話で初登場したアースガロンにしろ、映画『ゴジラ対メカゴジラ』(74年・東宝)以来、往年のゴジラ映画で再登場を繰り返したほどの大人気だったロボット怪獣メカゴジラの複製の域を出ないデザインと造形である。ブレーザーのデザインが斬新なだけにややインパクト不足だ。


 おまけに、初登場にしてはロクに活躍もしなかった。せめて前座として登場した怪獣などを倒すくらいの活躍は見せるべきだったろう。


 つづく第4話『エミ、かく戦えり』に至っては、『ウルトラマンネクサス』(04年)に毎回登場した生理的に嫌悪感が強いデザイン・造形だったスペースビーストのような怪獣に、アースガロンはその弱点の物質を投げつけるだけのために登場した。


 そういえば、先述のミレニアムゴジラシリーズに登場したメカゴジラたちは光線を発射するばかりで全然格闘しない、などと批判されたものだが、第4話のアースガロンはまさにそれだろう。
 いったいなんのために怪獣型の二足歩行スタイルの兵器にしているのか? 毎回、両腕を使っておおいに格闘すべきだろう。弱点の物質をミサイルにつめて戦闘機かバズーカで撃ちこめば済む程度の役割なら、アースガロンでなくてもよいだろう(笑)。


 そもそも本来ならアースガロンは、『ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)に登場した防衛隊の巨大ロボット・セブンガーのように、第1話から登場させて目立たせた方がよいような、ヒーロー性もあるキャラクターではなかったか!?


*「玩具の販促番組」としては弱点だらけ?


 もちろん、アースガロンが第3話で初登場となったのは玩具販促上の都合もあるだろう。


 バンダイが最もメインの商品とするブレーザーの変身アイテムは第1話が放映された2023年7月8日(土)の発売である。アースガロンのデラックス玩具の発売をこれとダブらせるのはたしかにウマいとはいえない。


 1話のなかに多数の新キャラクターや新武装を登場させても、個々の印象が薄まってしまう。よって、話数を分けて小出しに登場させていく方が、それぞれの玩具向けキャラクターや武器などが魅力的に描けることは必然なのだから、そうであって然るべきだろう。


 加えて、第3話が放映された同年7月22日(土)は、子供たちが夏休みに突入したのと同じタイミングでもある。変身アイテムとアースガロンの発売をズラしたのは営業戦略からすれば当然のことなのだ。



 ただ、それはそれとして、玩具の販売タイミングとはズレても、たとえば第1話で怪獣に苦戦するゲントたちの眼前に、特殊部隊の誰ひとりとして知らない謎の怪獣兵器・アースガロンが突然現れ、ゲントたちの危機を救って去っていく…… あるいは、往年のスーパー戦隊『バトルフィーバーJ(ジェイ)』(79年)の序盤4話分のように建造中のアースガロンのワンカットなどを見せる…… といった描写がホンの少しでもあったなら、視聴者に次回以降への興味を持続させる絶大な効果を発揮し、玩具販促上も有利に働いたのではあるまいか?



 そもそも、そうしたナゾ解き要素以前に、


●『ウルトラマンギンガ』の闇の巨人・ダークルギエル
●『ウルトラマントリガー』の三馬鹿大将(笑)
●『ウルトラマンデッカー』の地球人に恨みをもつ未来から来訪した異星人


 「ニュージェネレーションウルトラマン」で常に描かれてきたレギュラー悪の存在が、第3話までの時点では示唆(しさ)されておらず、登場した怪獣同士の関連性なども特に描かれてはいない。


 そして、第1話で主人公、第2話でサブキャラたち、第3話でメカ兵器が小出しにされてきた序盤の展開の中では、それらのキャラクター間の因縁(いんねん)ドラマが描かれることもなく、『ブレーザー』には「タテ軸」はあるのか? とさえ思えてしまうほどだ。


 オタク第1世代の特撮マニア層の間でいまだに根強く聞かれる「ウルトラマンは1話完結形式のアンソロジーこそが魅力」などという声に今さらに応えているのだろうか?


 それに加えて、ブレーザーが怪獣を倒す必殺技が第1話から3週連続で、先述した巨大な「光の槍」のみというのは…… 他の必殺技も見せて、ヒーローの万能性を感じさせるべきなのでは? 初代ウルトラマンがほぼ毎週スペシウム光線で怪獣を倒していた半世紀以上前や、スーパー戦隊の巨大ロボットが毎週同じ必殺剣で敵を倒していた80年代とは時代が違うのだぞ。


 ちなみに、ブレーザーはタイプチェンジもしないという話だ。しかし、それではブレーザーのソフトビニール人形にはデザイン的なバリエーションがまったくなく、放映期間の半年でただ1種類の人形しか発売されないということなのだろうか? この少子化の時代に、ひとりの子供に人形1体だけを購入してもらう方法では、よけいなお世話でも売上高的には不安である。


 そのようなワケで、「本編」にしろ「特撮」にしろ画面が変化に乏(とぼ)しい上に、全体的に演出が淡々としているために、観ていてあまり熱くならない、燃えてこないクールな印象が強いのだ。


*「ウルトラマン」は「玩具の販促番組」である!


 ところで、『ウルトラマンタイガ』は実はシリーズ後半のみではなく、わりと初期編のころから陰鬱(いんうつ)で湿っぽい話が続出していた。そして、シリーズ後半ではYouTubeの公式チャンネルでの1週間の再生回数が毎回30万回程度にしか達していなかった。


 『トリガー』や『デッカー』もシリーズ後半では失速していた。しかし、それでも最低50万回程度は稼いでいた。


 よって、『タイガ』が当初は喜んでいたマニア層の多くを失望させたことは厳然たる事実だろう。だが、『タイガ』にはもうひとつの意外な事実がある。


 バンダイナムコホールディングスの決算資料で示された、2019年度の「ウルトラマン」のトイホビー売上高の実績は43億円だったのだ。


 これは『タイガ』が放映されてた2019年7月から12月の半年間を含む数字である。しかし、いまだに根強い人気を誇る『ウルトラマンオーブ』(16年)が放映された2016年度の売上高は31億円に過ぎなかった。玩具の売り上げ面では、人気だった『オーブ』をかなり上回る実績をあげていたのだ。


 やはり、相応に人気があった『ウルトラマンジード』(17年)が大きく貢献したためか、『ジード』が放映された2017年度はこれが43億円にまで上昇している。『ウルトラマンR/B(ルーブ)』(18年)が放映された2018年度は44億円となっていた。


 しかし、『タイガ』の人気自体はシリーズ後半では低迷しても、玩具の売り上げでは『ジード』『R/B』から大きく下降することもなく、ほぼ同じ水準を保っていたのだ。


 ちなみに、放映当時にマニアたちから絶大な支持を集め、個人的にも大好きだった『快盗(かいとう)戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(18年)の実績を示す、2018年度の「スーパー戦隊」のトイホビー売上高は60億円だった。
 しかし、この数字は前作『宇宙戦隊キュウレンジャー』(17年)の実績が該当する2017年度の91億円を30億円以上も下回る数字であった。『獣電戦隊キョウリュウジャー』(13年)の実績である2013年度の144億円に比べれば、その半分以下にまで落ちこんでしまうという、実に惨憺(さんたん)たる結果だったのだ。


 そして、『タイガ』と同じ年度に放映され、ある意味では『タイガ』以上に陰鬱な作風(爆)だったとも個人的には目している『騎士竜戦隊リュウソウジャー』(19年)の実績を示す、2019年度の「スーパー戦隊」の売上高は、『ルパパト』と同じ60億円であった。『タイガ』と同様に前作から大きく数字を落とすことはなかったのだ。


 これらの事実は、YouTubeの再生回数に現れる、おそらく小学校高学年のマニア予備軍や中高生や社会人年齢以上の特撮マニア間での人気や作品評価と、作風が暗かろうとも、そういったことに対する審美眼すらまだなくて、単純にヒーローのデザインやアクションに玩具のギミック的な魅力しか見てはいないのだろう幼児層とでは、その評価や喜ぶツボも実は異なっているために(笑)、マニア人気や再生回数が単純に玩具の売り上げ低迷には直結するとは限らないことを示している。



 逆もまた真なりなのだ。たとえ円谷プロ側のチーフプロデューサーが本当にやりたかったことが陰鬱で湿っぽい人間ドラマではあっても(爆)、作品はひとりだけがつくっていくものではないし、各種インタビューなどでは最初から上の方ですでにそういう方針が決まっていたという趣旨のことを遠まわしにボヤきつつも、『タイガ』の序盤では現場の脚本家・監督・特撮監督のやりたいことや、あるいは玩具会社側のオーダー(注文)なども入ってくるので、そういった過度な人間ドラマ志向も巧妙に回避されて、画面的なにぎやかさやコミカルさでも視聴者をつなぎとめようとする絶妙な工夫が多々見られたものだった。


 『タイガ』第1話『バディゴー!』の冒頭では、ウルトラマンギンガからウルトラマンロッソ&ブルの兄弟に至るまでのニュージェネレーションウルトラマンが勢ぞろいし、レギュラー悪のウルトラマントレギアとの一大決戦が宇宙空間を舞台に描かれていた。
 さらに同話は、サーベル暴君マグマ星人・宇宙怪人セミ人間・若親怪獣ヤングマザーザンドリアス(笑)をはじめとする、筆者の世代には印象深い人気怪獣や宇宙人も多数登場した豪華な一編でもあった。


 先述したように、『ギンガ』からはじまったニュージェネレーションウルトラマンが『ブレーザー』に至るまでに「10年」も継続できた理由は、映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE(ザ・ムービー) 超決戦! ベリアル銀河帝国』(10年・松竹)で生み出された「多元宇宙=マルチバース」の設定も大きいだろう。
 たとえそれぞれの作品が別次元・別世界ではあっても、「ウルトラマン」作品の世界はそのすべてがゆるくつながっているとして描いてきたことで、マニアや子供たちにもその作品世界の背後にあるスケール感を実に大きく感じさせて、ワクワクさせてきたことにもあっただろう。


 『タイガ』では、あのウルトラマンタロウの息子として設定されたウルトラマンタイガをはじめ、『ザ★ウルトラマン』(79年)の主人公ウルトラマンであるウルトラマンジョーニアスと同じU40(ユーフォーティ)出身のウルトラマンタイタスに、ウルトラマンオーブやロッソ&ブルが光の戦士となる力を得た惑星・O‐50(オーフィフティ)出身のウルトラマンフーマ、都合3人ものウルトラマンが登場していた。
 主人公青年の工藤ヒロユキはこれら3人のウルトラマンへの変身が可能であった。そして、タイガ・タイタス・フーマがふだんはヒロユキにしか見えない手のひらサイズの存在として描かれて、彼らの間で繰り出された掛け合い漫才的な愉快なやりとりが、当初は若い特撮マニアの間でも大好評となっていたものだった。


 こういった要素自体は、子供や幼児層にも魅惑的で楽しい趣向であったハズだ。だからマニア層から見て、『タイガ』はシリーズ後半では番組自体が迷走しようが失速しようが、子供間での玩具の売り上げでは前作・前々作から大きく低迷することもなく、同水準をキープできていたのだろう。



 マニア層から見れば作風はやや暗くても、往年の『シルバー仮面』や『ミラーマン』(共に71年)ほどではないのだし、陰鬱な夜間撮影が多用されていたワケでもない以上は(笑)、子供や幼児はそのへんの作風やドラマ面でのことなどわかっていないものなので、「恐竜」と「騎士」のモチーフはカッコよかった『騎士竜戦隊リュウソウジャー』も、同様の理由で売り上げを確保できたといった分析もできるだろう。


 もっとも、実はこの2019年度に、ゲーム・イベント、海外展開なども含めたグループ全体売上高では、「スーパー戦隊」は「ウルトラマン」に逆転されていた! その後も低迷をつづけているために、それはそれで「スーパー戦隊」の行く末の方も心配である。
 作品それ自体の罪ではなく、時代の空気や風潮とも連動して、時代ごとに子供や幼児が好むものやあこがれるものは変わっていく。00年代のむかしであれば、10(テン)キー付きの携帯電話型の変身アイテムだったりしたが、もちろんガラケーが絶滅した今ではもうそんなことはないのだ。
 電子家電や電子パネルやスマホなどが普及しきってしまった2020年代の現代では、そういったものにも未来・非日常性・憧憬といった特別な高みなどを感じることはなくなっており、当たり前の日常になってしまった。


 そういった時代だと、メカやその延長線上にある巨大ロボットに対するあこがれなどは、ゼロにはならなかったにしても非常に目減りしてしまっていることだろう。それでは、2020年代の子供たちがワクワクするようなアイテムやモチーフとは何なのか? それについては別の機会に譲ることとしたい。


 本作のメイン監督で1980年生まれの田口清隆(たぐち・きよたか)監督が、小学生当時に観たことがあったであろう、リアルロボットアニメ『機動警察パトレイバー』(89年・東北新社 日本テレビ)に対するオマージュを本当はやりたかったという見立てもある――ネットではそれを指摘する声が多数だが、まだ小学校低学年だった氏は同時期には『ビックリマン』(87~89年)の天聖界と天魔界の数億年にわたる抗争を描いていたビックリマンシールにハマっていたそうなので、実際のところはどうなのだろうか?――。


 しかし、玩具販促のためにも、子供たちを、ひいては今時の年長マニア層を喜ばせるためにも(笑)、『ウルトラマンZ』の防衛隊の巨大ロボット・セブンガーや『ウルトラマンデッカー』の防衛隊の巨大ロボット・テラフェイザーのように、もっとアースガロンを爽快でヒロイックに大活躍させて、単独でも敵の巨大怪獣を必殺技で撃破してしまうくらいのことをすべきではなかろうか!?

2023.7.29.


追記


 『ウルトラマンブレーザー』第7話『虹が出た 前編』のYouTubeでの公式配信の再生回数が、配信開始の2023年8月26日(土)から1週間を経た同年9月2日(土)朝9時の時点で46万回にしか達していない。


 先述したように、『ウルトラマントリガー』や『ウルトラマンデッカー』も放映を重ねるごとに再生回数は減少していた。しかし、それでも少なくとも50万回には達していたし、それもあくまでシリーズ後半になってからのことだ。


 それと比較すれば、早くも序盤の時点で1週間の再生回数が50万回を下回っている『ブレーザー』は、かなり危機的な状況にあると解釈せざるを得ない。


 あえて第7話の詳細には触れないが、公式配信に寄せられたコメントで、最も「いいね!」を稼いでいたのは、以下のようなものだった。



「すごい、人間パートが分厚(ぶあつ)く丁寧(ていねい)に作ってあるから、ウルトラマンパートが終盤にたった2分しかないのに満足感がすごい」



 なにか古き良き20世紀の特撮マニアのような懐かしい意見である。筆者も含む70~80年代の特撮マニアたちはほとんどがそのような意見を語っていたものだが(笑)。


 しかし、人間ドラマを見たいのであれば、一般層向けのテレビドラマや映画を観た方がよい。いっそ、名作文学なども読んだ方がよい。社会問題を論じたいのであれば、論壇誌などにも目配せした方がよい。筆者もそうしている。


 その逆に、「ウルトラマン」作品にはドラマ性などいっさい不要だ! などと極論を云いたいのでもない。その意味では筆者も、『ブレーザー』の第1話は乾いた攻防バトルに徹しすぎていて、意図的とはいえウェットな人間ドラマが皆無であったあたりで、うるおいがなさすぎてバランス自体は悪かったと思っているくらいなのだ。だから、特撮変身ヒーローものには人間ドラマはいっさい不要だ! などといった極論も採らない。


 とはいえ、変身ヒーローや巨大怪獣やスーパーメカや特撮シーンといった非日常的な存在を目玉にしている作品では、まずはそれらを魅惑的にカッコよく魅せるべきだろう。ドラマやテーマもあってよい。しかし云ってしまえば、ドラマやテーマも、変身ヒーローや巨大怪獣やスーパーメカや特撮シーンがカッコよく見えることに奉仕すべき存在なのだ!


 そういったことを明確に言語化・意識化できているかはともかく、21世紀以降の特撮マニアの大勢はもうそのように思っていることだろう。


 だから、先に引用したコメントのように、「ウルトラマンパートが終盤にたった2分しかないのに満足感がすごい」といった基準で、「子供番組」を評価する者は現在では圧倒的な少数派であることは、『ブレーザー』の第1話が2週間で724万回もの再生回数を誇っていたにもかかわらず、第6話『侵略のオーロラ』が2週間で62万回にしか達しないほどに大激減してしまった事実からも明確であるだろう。



 ちなみに、『ブレーザー』同様に6月下旬~7月頭のスタートで、第6~7話あたりではやはり同様に前後編を放映していた近作『ウルトラマンZ』・『ウルトラマントリガー』・『ウルトラマンデッカー』では、もっと徹底した華やかな先輩ヒーロー客演編だったのだ!


●『ウルトラマンZ』第6話『帰ってきた男!』には、『ウルトラマンジード』の主人公ヒーロー・ウルトラマンジード、その後編である第7話『陛下(へいか)のメダル』にはウルトラマンジードに加えて、主人公ヒーロー・ウルトラマンゼットが勝手に「師匠」と仰(あお)いだニュージェネウルトラマンの兄貴的存在・ウルトラマンゼロが登場!
●『ウルトラマントリガー』第7話『インター・ユニバース』~第8話『繁殖する侵略』の前後編には、前作の主人公ヒーロー・ウルトラマンゼットが登場!
●『ウルトラマンデッカー』第7話『希望の光、赤き星より』~第8話『光と闇、ふたたび』には、前作の主人公ヒーロー・ウルトラマントリガーが登場!


 いずれも変身前の青年を演じた役者はもちろんのこと、それぞれの因縁の敵までもが総登場した実に豪華な前後編であった。YouTubeでの再生回数も1週間で数百万回にまで達していたのだ。


 それを思えば、「ウルトラマンパートが終盤にたった2分しかない」ドラマ主導の回などは、少なくとも序盤でやるべきではないだろう。



 また、第6話に登場した『ウルトラセブン』(67年)が初出であるオーロラ怪人カナン星人以外は、『ブレーザー』には今のところ過去のウルトラシリーズに登場した怪獣・宇宙人の再登場がない。新規にデザイン・造形された怪獣ばかりが登場している。


 もちろんこれは、近年のウルトラ作品の売り上げ好調で、予算的にも余裕が出てきたことが大きいのだろう。


 近年のウルトラ作品では、第1クール中盤に早くも先輩ウルトラマンを客演させていた手法を断ち切ったことからしても、『ブレーザー』を独立した世界として仕立てるために、あえて過去作品の先輩ヒーローや怪獣を出さないのでは? と勘(かん)ぐっている方々も多いだろう。


 しかし、第1話であれば、そういった手法は新鮮に映ったとしても、20世紀の本邦初のマニア向けムックの影響で先輩ヒーロー共演自体が悪とされたむかしであればともかく、今のマニア層にも「ウルトラ」であれ「ライダー」であれ「戦隊」であれ「プリキュア」であれ「アメコミヒーロー」であれ、先輩ヒーロー共演のイベント性それ自体が恒常化しており、そしてそれが日本だけでなく世界中でも望まれているのだ。



 既成のウルトラシリーズとは世界観を刷新させて独立した作品として行くのか? もちろん、それでも面白い作品を構築できたのであればケチをつける気はない。しかし、今のところは1話完結形式の旧態依然としたルーティンな展開がつづいており、作品にもそこまでのパワーがないようにも見える。


 それであれば、このオーソドックスな展開自体もまたフェイク・ミスリードであって、シリーズ後半では怒涛の連続ストーリーや、他の先輩ウルトラヒーローとの客演編などで驚かせたり、興奮させてほしいものなのだが……

2023.9.2.


(了)
(初出・特撮同人誌『『仮面特攻隊2023年9月号』(23年9月3日発行)所収『ウルトラマンブレーザー』序盤合評1より抜粋)


ウルトラマンブレーザー』序盤合評3 ~『ブレーザー』はツマらない!?

(文・ビオラン亭ガメラ


 原稿というほどでもない雑談ですが(汗。ぶっちゃけ、『ウルトラマンブレーザー』はツマんないですわ!


 子供にはウケてるのかなあ?


 放映されたばかりの7~8話の前後編にしてもベタもいいとこ……


 いや、ベタが悪いんじゃないんですよ。


 各地で異変 → 恩師に話聞きに行く → 人間の傲慢さを謳われ対立(このへん、耳タコでうぜー) → 怪獣呼んでたの恩師でした…… って、話が平坦すぎやしませんか?


 もうちょい伏線というか、起伏がないと今どきダメだろ?って思います。ちょっとのことでいいんで。例えば、


 恩師に話を聞きに行く → あーせいこーせいアドバイスもらう → さらに状況悪くなる → 実はアドバイスは怪獣ニジカガチを蘇らせるためのものでした! 私ひとりでは復活は困難だったので、君たちを利用させてもらったよ! ……とかさ。


 前作『ウルトラマンデッカー』(22年)でも、ゲストの女博士が怪獣をコントロールしてた! みたいな話あったけど、色々とストーリーや複雑で一理も二理もある行動動機を仕込んであって、ペンダントがどうとかなどもあったりして、話も面白かったし細部の密度もプリプリしてたよ?

 隊長が「人間だって、地球の一部だ!」と即答したのは良かったけどね。あそこで90年代~00年代あたりのの特撮変身ヒーローものの主人公は悪い意味で悩み過ぎで、その展開や悩み方自体がもうテンプレ・陳腐化していたから。


 後編では防衛隊の巨大ロボット怪獣・アースガロンが、パワーアップで両肩にバズーカ砲が付く! ということで、またもリアル寄りに過ぎる描写。地味なんですよ! パッと見では、大した火力でもなさそうでしょ?w


 もっとさ、電鋸(電動ノコギリ)とか、メーサー砲(光線砲)とかさ、ゴテゴテした装備をつけろよ! って思うんですよ。防衛隊の戦闘機なり無人飛行メカが分離して、アースガロン手持ちの剣と盾になる! とかで良いんですよ。


 本作の方向性だから仕方ないのかもしれませんが、正直ツマんねーと思います……。始まる前は楽しみだったんですが、フタ開けてがっかり。良い部分もあるけど、それ以上にツマらん要素が多すぎ。着ぐるみ有りの『シン・ウルトラマン』くらいで良かったのに……。子供向けの現行作が『シンウル』より地味でどうする!?


 ハードってわけでもなく、オーソドックスが過ぎる。


 変身アイテム・ブレーザーブレスって、LEDがめっちゃ綺麗な発色で良いおもちゃなんですよ。なんで変身にしか使わないのかなーと思いますわ。もう「他トラマン」召喚でもいいから使いまくればいいのに。
 ドラマが良ければおもちゃも売れる? 売れる売れないどうでもいいわ。良いおもちゃが大活躍する番組が観たいんだよ!(笑)


 ヲタ、もしくは一般大人ウケ狙いなんすかねぇ? 今年の『王様戦隊キングオージャー』(23年)の「もっふん」とか、東映作品ならまだしも、そこを狙わないのが「ウルトラマン」の良さのひとつだったんですがねぇ。そこの牌(パイ)ってそんなデカくないしさw


 かと思えば、前回の第6話のカナン星人なんて「機械はすべて人間に不満の感情を持っている!」なんて言い出すし。ええー!? リアル路線違うの? 『ブレーザー』の世界では機械にもアニミズム的な魂や精神が宿ってるの!? 急に80~90年代の東映不思議コメディシリーズみたいなこと言いだしたから「?」ってなりましたわ。


 いや、メカニック担当の隊員中心で、防衛隊の巨大ロボット怪獣アースガロンが活躍する回こそ、ファンタジー回にしたらあかんのでは?w こういうアニミズムでファンタジーな要素があってもいいけど、もっとボカして匂わすくらいにしときゃ許されただろうに……


 コインランドリーの乾燥機を「クルル」と名付けてるヤスノブ隊員はキモイなあ(笑) → カナン星人、全ての機械を操って地球征服する → 手を尽くすがどうにもできない → 最後は機械にも心は伝わるはず! クルルやめてくれ! → 一瞬だけ止まる → それきっかけで逆転 → クルルにも感情があったんだ! → そんなわけ……あるかも?


 くらいのニュアンスにとどめた方がしっくり来ると思うけどなあ。作風含めて。


 ギャグシーンもなんつーかサラリーマン親父ギャグ(?)っていうか。ボールペンサインのギャグとかさー。あれが各キャラクターを表現してるとか言うんだろうけどさー。メインターゲットの子供たちにはもっとベタなのが良いんじゃないですかね? 昼飯をすごい大喰らいするとかさ。
 2話でエミが喫茶店でなんかおしゃれ注文してたけど、そういうこだわりとかいらんのよ。


 防衛隊の「スカード体操」とかいった子供向け企画にも苦笑。もっと簡単な体操にすりゃいいのに(笑)。


 スカードよりウルトラマンブレーザーのが気になるんで、そっちを描いて欲しいですわ。少々乱暴な雄叫びと戦い方が仮面ライダーアマゾン(74年)ぽくてオモロいのに、今んとこはただの戦闘要員でしかないし。巨大な光のヤリを投げる必殺技はいいけど、ビームがないとやっぱ地味いわ。


 今までで合格点あげられるのは、エミ回くらいだなあ。アクションもあったし。


 アンケートでもあれば思いっきり書いてやろうかとも思うんですが(笑)、イマツブ(円谷イマジネーション)では1話しかアンケートしてないよね?


 5話と6話の間の恒例「特別総集編」は見逃してしまいました。アマプラ(アマゾンプライム)で観るか……と思いきや。総集編は配信されないんかい!?


(了)
(初出・特撮同人誌『『仮面特攻隊2023年9月号』(23年9月3日発行)所収『ウルトラマンブレーザー』序盤合評2より抜粋)


ウルトラマンブレーザー』序盤合評4 ~新たなる光の巨人の物語が始まる

(文・中村達彦)

第1話「ファースト・ウェイブ」


 宇宙甲殻怪獣バザンガが夜の池袋に出現。地球防衛隊GGFの迎撃、第1特殊機動団の隊長ヒルマゲントは、部下を率いて降下地上に降り立つ。
 バザンガ進路上に自隊を2つに分けて展開する。司令部からの作戦変更というアクシデントが起きた。部下からも大きな信頼を得ているゲントは巧みに航空部隊の掩護を得るが、部下たちが負傷する。


 ゲントは身動きができない部下たちへ駆けつけ、続いて携行した火器でバザンガを攻撃するが効き目がない。空からの攻撃も弾き返し、両腕から発射する光弾も含め圧倒的なバザンガ。動けない隊員たちが危機に。
 だが突如、ゲントの両手に輝くメダルとブレスが顕現。、両手がスパークしながら合わさった瞬間、光る巨人が出現した。


 巨人は倒れるビルを支えたあと、バザンガと戦う。威圧するように歓声を上げ、ビルへよじ登って飛びかかるなど。その姿にGGFの幹部たちは、昔から宇宙飛行士たちの間で囁かれた未確認大型宇宙人のコードネームウルトラマンを思い浮かべる。
 一進一退。バザンガの尻尾を使った猛攻に苦戦する。胸のランプが紅に目まぐるしく点滅するが、私服の女性が放ったグスタフの一弾がバザンガをひるませ、そこで逆襲、両腕を引きちぎる。
 続いて、光の槍を発生させ、投げつける! 直撃爆散するバランガ。戦い終わり、夜の空飛び立っていく巨人。直後、気を失っていたゲントは目を覚ます。部下は全員無事で、彼の手にはメダルがあった。



 脚本は小柳啓伍。『ウルトラマンZ』(2020年)の軍事考証。監督は田口清隆。『ウルトラマンギンガS』(2014年)以来、ウルトラシリーズに参加、仮面ライダーシリーズやゴジラシリーズにも関わる。樋口真嗣の後継者というべき。


 ストーリーはバザンガ出現後、駆除に向かう第1特殊機動団の様子から始まる。緊張感高まるBGMが流れる中で、隊員の会話が進む。頭に指をあてているゲント、立ち上がり率先して向かう。車の中かと思ったら航空機の中の高い空で、兵士たちの様子からゲントが高い信頼を置かれていることがわかる。そのリアルな空気感で最初から掴まれてしまった。


 舞台となるのは、豊島区の池袋で、東池袋のサンシャインビルのあちこちが撮影で使われ、訪ねたことがある方々であれば「オッ!」と思うだろう(「ウルトラマンフェスティバル」や同人誌即売会「サンシャインクリエーション」でおなじみの場所。だからサンシャインビル自体は破壊されなかったのか?・笑)。


 部下全員の生還を口にし、突然の作戦変更にも冷静に対処。上空航空部隊の援護を要請する様子。動けなくなった別隊の救助にひとり率先して向かっていくゲントの勇姿で、彼が主人公だとすぐにわかる作品構成になっている。ゲントは今回よりも前から変身能力を持っていようだ?


 怪獣バザンガは甲殻類と爬虫類の混ざり合った姿。地球防衛隊の攻撃にもダメージを受けない強靭さ、腕から発射する光弾や突きや尻尾の攻撃での戦いなど、#1に登場する怪獣として申し分ない。


 ウルトラマンブレーザーも、これまでのウルトラマンとは違うデザインと演出を見せてくれた。発光する頭部の右の部分(『仮面ライダーエグゼイド』や『華衛士F8ABA6ジサリス(センティカ・エフハチエービーエーロク・ジサリス)』に似ている)、全身は赤・銀・黒・青の複数のカラー螺旋で構成されている。
 怪獣バザンガに威嚇するように咆哮し、バザンガの攻撃にビルに駆け上ってから飛びかかって逆襲するなど、野生児のような戦いで、発生した光を槍にしてぶつける必殺技スパイラルバレードもスペシウム光線二番せんじと感じさせない。


 これまでとは違ったウルトラシリーズの幕開け。星雲賞を受賞した『シン・ウルトラマン』(2022)を意識する箇所も幾つかある。田口監督が師である樋口監督を意識して、「私だったらこうしましたが」と撮ったようにも見える。


第2話「SKaRDを作った男」


 バザンガ戦のあと、ケントはGGF日本支部司令部参謀長・ハルノレツから新たに創設されたSKaRD(スカード。特殊怪獣対応分遣隊)指揮を命じられる。光の巨人をウルトラマンブレーザーと呼ぶゲント。すでに隊員人選も進んでおり、


●バザンガとの戦いでグスタフを撃った女性・アオベエミ
●航空支援などでサポートしたナグラテルアキ
●格闘に長けたミナミアンリ


 以上の3名が加わった。最初は貧弱だった基地・車輛・火器もあっという間に揃えられていく。


 同じ頃、近海では船舶が怪獣によって沈没。出撃した潜水艦も沈められてしまった。陸地に迫って来る怪獣。エミが情報収集で先行、SKaRDは初出動準備を。江戸時代にも出現記録はある深海怪獣ゲードスは漁港・先美港に上陸する。陸からの迎撃もものともしない。


 SkaRDはテルアキが留守番を、ゲントとアンリが現地へ赴く。エミとも合流する。


 ゲードスが背中から熱を放出していることに気が付き、先行するゲント。自分の船を守ろうとするも気絶した老船長を気遣ったゲント。その時、両腕にブレーザーブレスとブレーザーストーンが発生、導かれてウルトラマンブレーザーへと変身した!


 高圧水流や触角に苦戦するが、エミとアンリの援護射撃に助けられる。不利を悟った怪獣ゲードスは海へ逃げ込む。
 しかし、ブレーザーが発生させた光のヤリ・スパイラルバレードが釣り竿になって海中深くへ。ゲードスを空高く釣り上げて。次いでスパイラルバレードが貫通する。


 帰還したゲントたちは、地下で5人目の隊員バンドウヤスノブと23式特殊戦術機甲獣アースガロンに対面する。



 前話同様、脚本は小柳啓伍。監督は田口清隆。SKaRDが創設されて、その隊員が紹介されていく話と、ゲードスが襲来する話が同時に進む。これまでウルトラシリーズはほとんど#1から防衛チームは完成して隊員メンバーが揃っていた状態であった。だが今回は、基地も隊員も1から始めなければいけない。


 ゲントにSKaRD隊長を命じたハルノ参謀長。演じるは加藤雅也。『超速パラヒーローガンディーン』(2021)ラストにも謎の男役で出演していたが(続編やらないのか?)、何かいわくがありそうで。


 時間の都合でカットしたのかもしれないが、ゲントが元いた第1特殊機動団を離れるとき、別れを惜しむ部下たちとのシーンが欲しかった。そして新しい部下たちとの出会い。エミと喫茶店で会話したり、テルアキやアンリが書類にサインなど、その他の絡みも、ぎこちなくあちこちにギャグが散りばめられていて笑ってしまう。ゲント自身にも隊長の威厳がない。


 最初にゲントと接触したエミ。バザンガへの攻撃は鼻孔に撃ち込むには、ゲントには装甲の隙間と間違って伝わったそうだが、それは意図的なものか? そもそも鼻孔が弱点と何故知っているんだ? 今後の伏線か? エミは私服姿で笑っている姿が可愛い。毎回違ったコスプレを披露するそうで。
 関西弁を喋りさりげなく車両のメンテナンスや銃のマニュアルをやってくれたヤスノブが最後に登場。同時に防衛隊の巨大怪獣型ロボット・アースガロンも登場する。その整備をする人たちもおり、5人と思ったSKaRDは大組織であった。しかし、その活躍は次回以降で。


 怪獣ゲードスの頭部は提灯アンコウ状の触覚で、深海魚の特徴をつかんだ身体と深海怪獣らしいデザインだ。海で暴れ出し、老船長が接触したことでその恐ろしさを語り、それから脅威が広がっていき、時速80ノットで先美港に上陸して蒲鉾(カマボコ)工場を襲う。怪獣出現襲来のパターンの要点を相応に抑えてドラマは動く。
 ゲードスに絞ってのドラマも観たかった。田口清隆がシナリオを手がけている連載マンガ『神蛇』(2023)を連想する。
 ブレーザーとゲードスの戦いは、エミとアンリの援護もあって勝つ。逃走したゲードスへ投げたスパイラルバレードが釣り竿になって釣り上げる『ウルトラマンタロウ』(1973)的な展開。まさに「ヘンテコリンな魚を釣ったぞ!」だ。そのオチのつけ方は好き嫌いの評価が分かれるだろう。


第3話「その名はアースガロン」


 巨大ロボット・アースガロンも加わり、SKaRDの装備は整いつつあった。その頃、ヨーロッパや北米ではプラント(工場)から液化ティーテリウムが抜かれる事件が続発していた。ゲントは新たな怪獣の脅威を予想し、出撃に備えて訓練に勤しむ。彼はかつて勤務中にウルトラマンブレーザー接触を受けた過去があった。
 怪獣がつくば市の研究施設を狙っていると予想したゲントは、アンリに戦いを想定させるが、直後に甲虫怪獣タガヌラーが沓波市に出現。防衛隊の総攻撃でタガヌラーが抜食していたティーテリウムが誘爆することを恐れ、先にあたることに。
 ゲントとアンリの搭乗したアースガロンが空へ出撃する。体内温度が上がっていくタガヌラー。ゲントは航空部隊の攻撃を中止させ、アースガロンを地上に降ろした。


 タガヌラーとアースガロンの戦い。口の荷電粒子砲がタガヌラーの右腕を切断する! 続いての肉弾戦で周囲に起こった爆発! アースガロンは機能を停止して倒れてしまう。ゲントは再起動させようと外へ出るが、ブレーザーブレスとブレーザーストーンが出現、変身する。


 タガヌラーと戦うブレーザーだが、吸食したティーテリウムで体内温度は1万度に達しており、高温に苦しむ。そのとき、ヤスノブの指示でアンリは緊急装置で尻尾のテイルVLSミサイルを発射! タガヌラーをひるませた。その後、タガヌラーは溜まったティーテリウムエネルギーを頭部のツノから放出。100万度の高エネルギーはブレーザーの制御により上空へと垂直に飛んでいく。続いてスパイラルバレードでタガヌラーは撃破された。



 本話も、脚本は小柳啓伍。監督は田口清隆。戦術機甲獣アースガロンの初陣で、『ウルトラマンブレーザー』の世界観とストーリーの基本を見せてくれた。アースガロンは、『ウルトラマンZ』(2020)の特空機、『ウルトラマンデッカー』(2022)のテラフェイザーに次ぐ、防衛チームの二足歩行のゴジラ型ロボット怪獣だ。カッコいいシーンをあちこち見せてくれた。玩具が欲しくなるアースガロン。
 起動して飛び立つ発進シークエンスは、英語のアナウンスが響き、あちこちで作業にあたる整備員の姿や動かされるアースガロンの細部が描かれ、往年の『ウルトラセブン』(1967)のウルトラホーク1号の発進シーンやその細部のカッコよさとも重なる(しかしアースガロンの重量は2万5千トン。それが最大マッハ4で飛行するのはやり過ぎのような……)。


 つくば市に到着してから、噴き出した白霧をバックに咆哮して、それを正面からアップで映ると、往年の東宝川北紘一特撮監督のような逆光。カットにはあちこち鉄の塊の力強さが出ている。武器を発射するその姿と活躍は、令和のメカゴジラといっても申し分ない。ワンダバのBGMも流れて盛り上がる。


 アースガロンを動かすSKaRD隊員たち。前半に厚いマニュアル片手にコクピットで操作の指導を受けたり、紙で作られた街で、操縦したときの模擬戦をシミュレートし、中盤以降のタガヌラーとの戦いは、隊員それぞれの活躍が描かれている。戦い終了後、テルアキが言った「良いチームにしていきましょう」は決まっている。


 隊員それぞれに屈託ない笑顔で接し、タガヌラー出現時には液化ティーテリウム管理の大川に情報収集で接し(この大川役は声優でもあり特撮作品にも多く声をあてている関智一!)、大声の全力で対しているエミと、真面目ながら小声で虫嫌いをひとり言のように言ってのける(笑)操縦担当のアンリは対照的だ。


 そしてゲント。それぞれの部下の長所を見てとり、アースガロンの到着時に、航空部隊を堂々と退かせる様子も渋い。そして、彼がウルトラマンブレーザーと出会ったのは、#1より前のことだったと回想で明かされた。


 今回戦ったタガヌラー。虫型怪獣の特徴を掴んでいる。ティーテリウムで体内温度は1万度に達し、ブレーザーも「アチチッ」と叫んでいる(笑)。でも世界各地のティーテリウムを吸い、溜まったエネルギーを最後に放出するだけで、今一つ説明不足だ。この怪獣は何がしたかったんだろう? アースガロンの引き立て役になった感がある。


第4話「エミ、かく戦えり」


 軟体怪獣レヴィ―ラが出現するが、コンテナに搭載されていた新型殺菌剤・FK1に触れて退散する。その後もレヴィーラは出現。FK1による撃退が続くが、その使用量が増えていく。FK1を作った大手化学企業ノヴァイオが怪しいと潜入調査をすることになる。
 ノヴァイオ社長・曽根崎の秘書としてエミが潜り込み、曽根崎の信頼を得る。ノヴァイオ孫会社の海生生物クリオネを改良した「人工クリオネ」がレヴィーラに似ていることや、曽根崎が元GGF科学者だったことが判明する。


 怪獣レヴィ―ラに対してアースガロンも出撃して、FK1を使って攻撃する。しかし、レヴィ―ラFK1耐久性は強くなるばかり。エミと水族館で接触していたゲントは、深まっていく疑惑から、一度調査を中止するように言うが、エミは激してしまう。


 夜間、社長室を調べ、GGFの資料を持ち出していた証拠を見つけるが、曽根崎らに見つかってしまう。レヴィ―ラは隕石に付着していた生物から作り上げ、意図的に出現させていた。FK1を使用させることだけでなく、自分に注目させ英雄視させることを狙っていた。得意げに語る曽根崎。
 だが全てが、水族館でエミが激したときから、曽根崎を引っ張り出すための芝居であった。駆けつけたゲントとエミは曽根崎らを一網打尽にする。


 乱戦の中でレヴィーラは目覚める。ゲントもブレーザーに変身! 苦戦するが、アースガロンも到着! エミのアドバイスで、液体窒素が投げられ、凍り付いたところをスパイラルバレードが突き刺さる。


 事件解決後、エミからゲントへ感謝の花束が贈られた。



 脚本は継田淳。『ウルトラマンZ』(2020)や『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』(2021)も手がけた。監督は辻本貴則。『ウルトラマンX』(2015)から長くウルトラシリーズに関わり、セットやアクションで力の入ったカットが特徴。
 本話では、レヴィーラの怪獣アクションとエミのスパイアクションが両立して描かれていた。


 これまでのウルトラシリーズでも、初代『ウルトラマン』(1966)第10話のジラース、『帰ってきたウルトラマン』(1971)第34話のレオゴン、『ウルトラマンデッカー』(2022)第10話のネオメガスなど、人間に生み出された怪獣は存在してきた。
 しかし、レヴィーラは己を英雄視させる私欲で生み出されたことや、クリオネが元でこれまでの恐竜型怪獣とハ大きく異なった姿からか、異色の話となっている。
 くすんだ白色のカラーリングに、醜くゆがんだ女性の顔を思わせる容貌、自分を液化させ姿を消したり、即座に再生したりと異形の存在だ(#3のアンリが言ったごとく「気持ち悪い」)。


 自分を陶酔し賛美する歌まで作って自身向けに流している曽根崎。歴代ウルトラシリーズに登場してきた、自分に酔っている宇宙人キャラにも相通じている(笑)。


 ノヴァイオ社に潜入したエミの活動がメイン。社長秘書としての眼鏡のスーツ姿と、本話ラストの繁華街のギャルの姿は、口調も含めて同一人物には見えない。
 各話で違ったファッションをしていることについては、90年代に特撮ヒロインをイラストで連載解説して『空想流行通信』(97年)の著作を持っていた香坂真帆さんにどこかで取り上げてもらいたい(笑)。
 エミが夜間の社長室を捜索する姿や、その後に曽根崎の部下たち相手に凛として見せるアクションも決まっている。レヴィーラへ液体窒素をぶつける機転も利いている。


 ラスト、ゲントにピンクのガーベラの花束を渡す。ゲントの奥さんへと言っているが、本当はゲントへ。ガーベラの花言葉は「感謝」。自分を信頼して任せて、いざというときに守ってくれた上官への感謝なのだ。


 ゲントは、テルアキのハルノ参謀長への「報告しましょう」の発言に対してイヤな顔をする。苦手のようだ。交代でアースガロンを操縦し、前半ではテルアキとヤスノブ、後半ではテルアキとアンリが。両手の武装105ミリ機関榴弾砲・アースガンも披露した。


 曽根崎の撃った銃撃で配電盤が壊れ、レヴィーラが目覚めるが、御都合主義だろう。他にも複数のレヴィーラが眠ったままで、ブレーザーとの戦いのときもそのままだったが、その後、GGFに処分されたのだろうか?


第5話「山が吠える」


 GGFが開発を進めていたレールガン(=超電磁砲。すでに現実世界でも実現している科学兵器)であるメガショットの試験で、秋田県の市之字村にある訓練場へ飛んだアースガロンとSKaRD面々。


 市之字村はアンリが幼い時過ごした場所であった。メガショット設置反対を訴える女性・ミズホが、山神さまドルゴが目覚めると立ちはだかる。彼女はアンリの幼なじみでもあった。古い巻物を見せてドルゴの存在を訴えるが、確証がつかめず、メガショットとアースガロン模擬戦は実施される。


 その最中に、長い眠りについていた山怪獣ドルゴが、メガショットを背中に乗せて目覚めた。「山」そのものがドルゴだったのだ。光線をアースガロンに放ち麻痺させるも、水を飲んで二度寝に入る。しかし、1時間ほどで目覚めることが判明する。メガショットを背負ったまま暴れ出したら……。


 一同は討伐を考えるが、ミズホは撤去された祠(ほこら)にあった御神体を持っており、祠の穴に差し込めばドルゴは長い眠りにつくと訴える。東京で留守番をしていたエミの助言も後押しする。その意見を容れて、眠るドルゴの山へ登るゲントとアンリ。テルアキとヤスノブは整備員とアースガロン修理にあたる。


 ゲントたちが祠跡に着いたとき、ドルゴは目覚めて立ち上がった。地鳴りとともにバランスを失い空中へ落下するゲントは変身した。修理が成ったアースガロンが援護。ブレーザーはスパイラルバレードを折って投げつけ、メガショットを2つとも切断する。


 アンリが「眠ってけれー!」と御神体を祠の穴に差し込むと、ドルゴは眠りについた。ブレーザーに押し戻されて山に戻っていく。ミズホとアンリは笑い合い。SKaRDは帰途についた。



 前話同様、脚本は継田淳で、監督は辻本貴則。今回はアンリを中心に、舞台は東北の山村だ。クライマックスは日中で、#4とは対照的なエピソードとなった。しかし、どちらも怪獣主体である。もちろん、そこに人間が絡んでいくことで、怪獣と人間ドラマが両立して描かれていた。


 倒さずに済んだドルゴ。長い眠りで「山」と一体化したそのデザインは昭和の第1期ウルトラシリーズの怪獣デザインを手掛けた成田亨(なりた・とおる)ぽい。エピソードの方も、『ウルトラQ』(1966)と『ウルトラマン』(1966)のごとく牧歌的だ。


 「山」そのものが怪獣で、植林された草木もそっくり体毛や口ひげとなっており、角ばった四足歩行の姿に、超兵器の砲身・メガショットが載った姿は、『ウルトラセブン』(1967)第28話の恐竜戦車を彷彿とさせる。土着信仰で長く神さまと崇められていた怪獣というのは『ウルトラマンタロウ』(1973)に出てくる怪獣のようだ。


 メガショットを秋田の山村実験場で配置するのは、近年の秋田でのイージスアショア設置とも重なる。狙ったのだろう。毎時マッハ5の砲弾を毎分30発発射! 自動追尾装置も付いた優れものだ。ドルゴの背中にくっついており、ブレーザーを苦戦させた。だが実質的には固定砲台なので、どこに現われるかわからず高速で移動する怪獣に有効なのだろうか?


 前半の模擬戦では、アースガロンとメガショット、正面から手加減なく撃ち合っている。後半のドルゴとの戦いでは、空中で回転するシーンを見せ、その前にはアースガロンの首部で整備員が修理を行っているカットがあった。昭和には撮れなかっただろう。
 メガショット責任者はゲントたちに友好的で、反対しているミズホにも敵意を見せていない。メガショット設置に関してチェックしたと言い、事件後、色々な課題が見え頑張っていくと述べていた。この類の話に出てくる人は、頑迷で事態を悪化させていくのが多い。今後もメガショット開発が続けられていくが、アースガロンの武器になったりして……。


 ドルゴを記録した巻物は、科学博物館にも関連資料があるとされる。『ウルトラマンX』(2015)はじめ、作品世界観をまたいで近年の諸作に登場してきた古文書「太平風土記(たいへい・ふどき)」を連想する。


 アンリは小声でぼそぼそとした話し方で(快活なエミと対照的)、田舎にも良い感情を持っておらず、テルアキの田舎の自慢話も遮っているが、ミズホとの再会や事件の経緯から、ラストでは打ち解けていた。


 ゲントとアンリは移動指揮車両・MOPで、テルアキとヤスノブはアースガロンで帰ったが、整備員たちはどうしたのだろう?


特別総集編「巨大生物の正体を追え」


 怪獣出現を振り返り、新しい報道番組企画に取り組むTV局スタッフ。バザンガ以来の襲来する怪獣たち。その映像を観るテラシマヅサブロウタとニホンマツタクマ、バザンガ来襲でリポーターを務めたキヨシマダイラレイコ。
 この3人が怪獣や戦ってくれるウルトラマンブレーザーについて語り合う。レイコはティーテリウムを扱った大川にもタガヌラー来襲について取材し、ノヴァイオ社が生み出した怪獣や地方での怪獣騒動についても話が及ぶ。防衛隊への取材をしようと考えるが、ガードが固くて困難だったそうだ。
 サブロウタは真実を伝えるのが、俺の仕事だろうと意気込むが、報道番組はスポンサーの意向でアニメに変更になったとの連絡が入り(笑)、意気消沈する。



 脚本は足木淳一郎。2012年から『ウルトラマン列伝』(2011)以来、ウルトラシリーズには10年以上関わってきた。プロデューサーでもある。監督は「演出」名義で村上裕介。総集編であるが、本編には登場しないTV局のスタッフから、物語を別の視点から再び語らせるという描き方をしている。『ウルトラマンガイア』(1999)でもTV局の取材クルーがイレギュラー的に登場していた前例はあったが。


 映像を観ながらそれぞれが突っ込んでいる。しかし、我々が作品を観ながら思っていることとほぼ一致している。ただし、入手した映像や知っている情報も、曽根崎がレヴィーラを生んだ目的を知らないなど限られており、それらしく仕上がっている。


 今後の話数で彼らも登場するのか? SKaRDが今回のサブロウタらに取材される話はあるのだろうか? 『ウルトラマンX』(2015)第16話のごとく。


第6話「侵略のオーロラ」


 急に自動車や飛行機がコントロールできなくなる事件が相次ぐ。ヤスノブは器用で仕事熱心だが、皆の雑務を引き受けすぎてオーバーワークになる。さらにアパート近くのコインランドリーの乾燥機に「クルル」と名付け、愚痴を聞いてもらっている姿を、ゲントに見られてしまう。
 落ち込むヤスノブ。ゲントと入れ替わるようにコインランドリーに来たのは、オーロラ怪人カナン星人のハービーであった。機械を負の感情で操るオーロラ光線を乾燥機やヤスノブに浴びせる。頻発している事件もカナン星人の仕業で、レヴィーラの事件でアースガロンを知ったハービーは、ドルゴの事件でもオーロラ光線を撃ち込んでいた。アースガロンも操られて出撃してしまう。ハービーはヤスノブにも協力を呼びかける。


 拒否したヤスノブは、意思を持ったクルルが指し示した異空間を通ってハービーを追跡。ゲントもクルルからヤスノブの行き先を知らされ、テルアキ・エミ・アンリと指揮車両・MOPでカナン星人アジトに向かうが、暴走したアースガロンの攻撃を受ける。
 アジトへ突入したヤスノブはハービーに捕えられる。アースガロンはMOPを地面に放り投げ、外へ出たゲントは変身する。


 ウルトラマンブレーザーVSアースガロン。戦いの中、機械には心があると、ハービーの拘束から脱してきたヤスノブがアースガロンに呼びかける。流れ弾がアジトを直撃して、ヤスノブは吹っ飛ばされる! ブレーザーが救おうとしたが、先にアースガロンの手が伸びていた!


 スパイラルバレードが逃走する星人のアジトである宇宙船を両断する。その後、クルルを掃除するゲントとヤスノブがあった。



 三度、脚本は継田淳で、監督は辻本貴則。今回はヤスノブがメインで、ユーモアを含んだ異色のエピソード。


 『ウルトラマンブレーザー』も#6まで来た。最近のウルトラシリーズでの新たなパターンと化しつつあった、設定やストーリー、イベント編がほとんどなく、登場する怪獣も本作オリジナルが続いてきた。ややオーソドックスに過ぎる感じもあるが、怪獣に重点を置いた話が続いている。


 カナン星人は『ウルトラセブン』(1967)第24話以来の登場。むかしのアジトは灯台だったが、本作では海の近くに建つ風力発電所となっていた。メカを狂わせるオーロラ光線や、セブンが使役するカプセル怪獣ウインダムのように、コントロールされてブレーザーと戦ってしまうアースガロンなど、あちこちに原典へのオマージュを感じさせる。


 印象的なのはハービー。堂々とコインランドリーへやってきて、ヤスノブ相手に熱弁を振るう。カナン星人の衣装を示し「僕と一緒に来なよ(着なよ)!」と駄洒落を言う。考えてみれば、ヤスノブを誘わなければ、計画はうまく行っていた。アジトでは捕らえたヤスノブに、戦いに夢中になっている間に逃げられている。策士策に溺れる。だが、侵略者とはいえ、『ウルトラマントリガー』に防衛隊の一員として登場していたメトロン星人マルゥルにも被さって何か憎めない。


 ギャグ回かと思ったら、機械と人間とのドラマもあった。乾燥機を人間の友達のように話しかけている。どこかの芸人で似たような話を聞いたことがあったが(笑)。ヤスノブはクルルやアースガロンを対等な友人として接している。


 ヤスノブは暴走したアースガロンへ呼びかけ、それに応えてアースガロンも落下するヤスノブを救い、その前のMOPをつかんでいるときも、荷電粒子砲やアースガンを使ってはいない。ロボットにも心が芽生えた。
 これまでも多くのアニメ・特撮作品で、無機物の人型ロボットに心が芽生えたり、主人公とロボットとの友情ドラマが描かれてきた。『ジャイアントロボ』(1967)最終回や『ターミネーター2』(1991)のラストなど。


 他にも、ゲントが実に低姿勢でクルルにヤスノブの行き先を尋ねたり、最後まで彼と分かり合おうと努めたり、エミやアンリ同様に部下から見た理想の上司だ。そのヤスノブはオーロラ光線を浴びせられて服を脱いで半裸になったら、童顔に反してムキムキだったり、ヤスノブは勤務外では自宅アパート近くに行くのにも銃を持参していたり、ハービーの駄洒落に「おもんな(面白くない)」と返し、コインランドリーを出てカナン星人バービーを追いかけようと上半身裸のままで鉢合わせしてしまった男を演じたのは本話の担当ではないが田口清隆監督だったり、あちこちのシーンで小ネタの注目ポイントがあった。


(了)
(初出・特撮同人誌『『仮面特攻隊2023年9月号』(23年9月3日発行)所収『ウルトラマンブレーザー』序盤合評3より抜粋)


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