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怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~ 5分アニメ1・2期含めて良作! 『ウルトラマンレオ』のブラック指令&円盤生物が大逆襲!?

『異世界かるてっと』 ~インター・ユニバースの原典『幼女戦記』・『映画 この素晴らしい世界に祝福を!-紅伝説-』・『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』・『盾の勇者の成り上がり』・『劇場版 幼女戦記』評  ~グローバリズムよりもインターナショナリズムであるべきだ!
『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』『超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!』『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません』『私、能力は平均値でって言ったよね!』『旗揚!けものみち』 ~2019秋アニメ・異世界転移モノの奇抜作が大漁!
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 15分アニメ『異世界かるてっと』(19年)2本立てと続けて『異世界かるてっと2』(20年)2本立てが、TOKYO MXにて再放送中記念! とカコつけて……
 ショートアニメ『異世界かるてっと』の「スタジオぷYUKAI」&芦田みのる監督作品でもある、ショートアニメ『怪獣娘(かいじゅうガールズ)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』1期&2期(16・17年)評と、製作会社&監督は異なるも続編『怪獣娘(黒)(かいじゅうガールズ・ブラック)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』(18年)評をアップ!


怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』 ~5分アニメ1・2期含めて良作! 『ウルトラマンレオ』のブラック指令&円盤生物が大逆襲!?

(2018年11月23日(金・祝)公開 配給・ポニーキャニオン

怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』 ~合評1

(文・仙田 冷)
(2018年12月脱稿)


 実はTVアニメシリーズ『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~』第2期(18年)のラストでの、『ウルトラマンレオ』(74年)に登場したブラック指令を女体化した「怪獣娘」の登場の仕方が、ブラック指令が初登場した『レオ』第40話「MAC(マック)全滅! 円盤は生物だった!」を彷彿させるシビアなものだったことや、『怪獣娘』次作はキャラの頭身が上がるらしいというウワサから、ついてっきり「GIRLS全滅! 円盤は生物だった!」的なハードな話になるのではないかと思っていた。
 しかして、フタを開けたら…… え~と、これは深夜アニメにもなった『侵略! イカ娘』(07~16年・週刊少年チャンピオン連載)ですか? まあ、イカはいないけど、クラゲとかタコっぽいのならいるし……(笑) てな感じのコメディになっていて、期待は良くも悪くも裏切られた格好。
 絶賛放映中のウルトラシリーズとも関連がある円谷プロ製作の深夜アニメ『SSSS.GRIDMAN』(18年)のヒロイン・アカネちんならば、逆恨みして怪獣を作って都市破壊活動をしてしまうレベルの出来かな? 意外と本作のような作品も面白がったりするかもしれないが(笑)。


 本作の主人公は全くの新キャラ、優等生タイプの女子高生・平賀サツキ。家では厳格な親に行動を制限され、学校では体のいい便利屋扱いという、イマいちパッとしない青春を送っていたサツキだが、ある日ひょんなことから「怪獣娘」の力に目覚め、そこを地球侵略をもくろむ悪の軍団「BLACK STARS」にスカウトされるというお話。
 抑圧されていた少女が、気の置けない仲間と出会い、だんだん自分を解放していく話と考えると、まあ普通にいい話なのだけど、ちょっとアラも目立つ。たとえば、実はペガッサ星人の「怪獣娘」だったサツキが作り出したダークゾーンに、『ウルトラマンティガ』の最終章3部作に登場した怪獣である邪神ガタノゾーアの「怪獣娘」が眠っていたというくだり。実はそれは新宿駅・東南口のあたりでサツキがダークゾーンを発動させてしまった時に吸い込まれた存在だったというオチが付いていた。しかし考えてみると、それならば先に、この世界の防錆組織であるGIRLSの方が先にその存在に気づいてしまうのではなかろうか?
 あとTV第2期の最終回では、いかにもブラック指令とTV版のレギュラー敵であるシャドウが関係ありげな演出だったが、今回そんなことは全くなく(笑)、シャドウは話に全く関わってこない。これは別にアラというほどのことでもないが、ちょっと気になった点ではある。この辺、スタッフ交代の影響もあるのだろうか。


 総評としては、つまらなくはなかったけれど、ちょっと微妙なところもあるという感じの作品だった。あえて教訓じみたことを言うなら「自力で制御できないような力は持つな」というところか。邪神ガタノゾーアの制御に見事に失敗してたからなぁ、ブラック司令たち。


 ……しかし真面目に考えるとこの話、「いい子ちゃんだった少女が不良に感化されて不良化する話」と言えないこともないんだよなぁ。う~む。


(了)


怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』 ~合評2

(文・フラユシュ)
(2018年12月脱稿)


 コメディ映画なのだが、作画はよかった。しかし、全部ではないけど、部分的にギャグが間延びしていたような……。
 アレ? と思ったのが、前作『怪獣娘』第2期最終回のラストで、敵の生命体・シャドウと関係していそうな雰囲気で終わったブラック指令が全然関係がなかったり(笑)、邪神ガタノゾーアをダークゾーンに残したままで終わらせたり、なんか構成に細かいアラが目立つなぁ。
 まぁ話としては面白かったし、キャラにも好感は持てた。テレビシリーズならば妥協点の出来なんだけどね。


 ダム子ことウインダムが登場しないのはまぁお察し(泣~担当声優・遠藤ゆりかが引退したため)。


 本企画を応援はしていますが、出来たらテレビシリーズ第3期も観たいなぁ。


 しかしブラック指令。それだけのモノ(?)をお持ちなら「はがない」こと『僕は友達が少ない』(11年)の黒髪ロングのメインヒロイン・三日月夜空みたいな奇行をせんでもモテるだろうに、二十歳過ぎて子供じみたイタズラ集団を率いている時点で、夜空以上の残念美人さんである。
 劇中でも芸能事務所にスカウトされていたことから、この作品世界の中でも美人なのだろう。これも名作アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』(06年)で例えれば、涼宮ハルヒの負のシミュレーション、負の「IF(イフ)もの」みたいなモノだろうか?(笑)


(了)


怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』 ~合評3 原典『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~』1・2期含めて良作!

(文・久保達也)
(2018年12月18日脱稿)


 2018年11月23日(金・祝)から少数の劇場で期間限定上映されたアニメ作品『怪獣娘(黒)(かいじゅうがーるず・ブラック) ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』は、NTTドコモ運営「dアニメストア」で配信された各話が正味数分だったショートアニメ『怪獣娘 ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』(第1期・16年 第2期・17年。TOKYO-MXにて各々翌年にテレビ放映)の劇場版である。
 正確には東映ビデオが近年、オリジナルビデオ作品を発売前に少数の劇場で流しているのと同様に、ハクをつけるために先行上映しているオリジナルビデオアニメではあるのだが。


 「ウルトラ怪獣擬人化計画」はかのウルトラマンシリーズに登場した怪獣や宇宙人を「擬人化」、いや、「萌(も)え少女」&「美女キャラ」化する、円谷プロ公認の一大プロジェクトなのだ。
 実はこれには、秋田書店ヤングチャンピオン』連載版や、講談社月刊少年シリウス』連載版など、キャラクターデザインやストーリーが異なる複数のプロジェクトが存在する。


 だが、1970年代後半~80年代初頭に、横溝正史(よこみぞ・せいし)原作の名探偵・金田一耕助(きんだいち・こうすけ)を主人公とする一連の1940~60年代(昭和20~30年代)の戦後の推理小説をリバイバイルして、各映画会社でそのときに旬(しゅん)だったり各社の看板だった俳優の主演作に各作ごとに変えていくかたちで続々と映画化、多額の宣伝費をかけて映画&原作小説の文庫本を売りまくったメディアミックス展開のノウハウを最大限に活用しつつも、現在では完全にオタク御用達(ごようたし)の出版社へと堕落(笑)したKADOKAWA(カドカワ。旧・角川書店)による、『電撃G′s magazine(ジーズ・マガジン)』を中心に展開する「擬人化計画」のバージョンが最も広く流通している。先述したアニメ版はこのKADOKAWA版のプロジェクトの一環として製作されたものなのだ。


*『怪獣娘 ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』第1期(16年)

怪獣娘 -ウルトラ怪獣擬人化計画- もふもふひざ掛け 怪獣娘集合柄

 地球で怪獣災害が根絶されて以降、怪獣たちの魂(たましい!)を継承した少女たちの存在が次々に確認される。そんな「怪獣娘(かいじゅうむすめ)」に変身できる少女たちを召集し、スマートフォン型の変身アイテム・ソウルライザーを与えて、「怪獣娘」としての行動・目的を指導・教育する国際怪獣救助指導組織が通称・GIRLS(がーるず)。彼女らは人類に脅威をもたらす謎の生命体・シャドウと戦うのだ!


 第1期で主人公となったのは、往年の『ウルトラセブン』(67年)に変身する主人公モロボシ・ダン隊員が秘かに携帯カプセルから登場させる正義のカプセル怪獣3体であるウインダム・ミクラス・アギラをモチーフとした怪獣ヒロイン――もちろんその顔面は人間の美少女(笑)――に変身する宮下アキ(アギラ)・牛丸ミク(ミクラス)・白銀レイカ(ウインダム)の3人だ。


・「怪獣娘」同士の格闘技テレビ番組「大怪獣ファイト」の実力派選手・歌川ベニオ――初代『ウルトラマン』(66年)などの歴代ウルトラシリーズに登場した人気怪獣「どくろ怪獣レッドキング」を擬人化したキャラに変身――のように強くなりたいと願ったことでミクが……
・書店で「怪獣娘」にはまったく関係がないBL(ボーイズ・ラブ)漫画を物色(笑)している際にレイカが……


 といった具合に、単に先述したソウルライザーだけではなく、怪獣の魂をやどした娘たちが自身の夢や大切なものに対する想いを強くすることで「怪獣娘」に変身が可能になるという設定自体が、同時に各キャラの性格・個性を掘り下げることにもなっていた。


・体育会系のベニオ(レッドキング)にあこがれる牛丸ミク(ミクラス)は、原典のミクラスの出身地がM78星雲のバッファロー星だから「牛丸」の名字で、「褐色」の肌と黒髪ポニーテールの元気娘
・BL好きのいわゆる腐女子(ふじょし)である白銀レイカ(ウインダム)は、原典のウインダムの体表が金属のロボットみたいな白銀だから「白銀」の名字で、三つ編みの「銀色」髪で常に敬語で話すメガネっ娘(こ)


 と、「怪獣娘」たちが人間の姿でいるときの名前・デザイン・性格は、原典となる怪獣たちのデザイン・色彩・特性が絶妙にアレンジされている。


 シリーズ序盤では、この3人のうちの2人が各回でひとりずつ変身可能となっていく中で、最も遅れをとることとなったのが主人公のアキ(アギラ)だった……という逆説的なかたちで、主人公キャラを立ててみせている――子供向け販促作品ではなく年長マニアが観る作品なので、主人公が第1話で変身しなくても問題はないだろう(笑)――。


 恐竜・トリケラトプスがモチーフだろう原典のカプセル怪獣アギラは眠そうな目が特徴だった(笑)。そのアギラをモチーフとした「怪獣娘」に変身するアキは、オレンジ髪のショートカットで主役3人の中では一見すると一番女子力が高そうでも、常に眠たそうな目で低血圧かと思えるほどに覇気(はき)がなく、「ボク」を自称し低い声でボソボソとしゃべる、人前で目立つことが苦手な娘だ。
 原典『セブン』での登場もミクラスやウインダムに比べて、シリーズ後半で初登場したことからアギラは放映当時からカプセル怪獣の中では出版物での掲載や商品化が少なく、この歴史的な事実がアキ個人を「目立つのが苦手な性格」だという設定にしたのだろう(笑)。


 若者の街・原宿に行ったことがなくて、東京でよく遊びに行くのは巣鴨(すがも)=おばあちゃんの原宿(爆)といったイケてないキャラであるあたりも含めて、最も我々オタ受けがしそうのがアキなのである(笑)。
 主人公なのにアキの変身が最も遅れたのは、趣味や夢中になれることがなかったためだと描写されたが、無人車が暴走する現場に居合わせた際に、「頼むぞ、アギラ!」というモロボシ・ダンウルトラセブンかもしれない誰かの声(笑)に奮起して、暴走車を止めようとしてようやく「怪獣娘」に初変身を遂げる。このことで、彼女もイザというときにはやる! 私的な快楽だと一生懸命にはなれなくても、公共心やモラルはあるので、そういうときには真剣になって行動もできる娘だとして描くのであった!


 このミク・レイカ・アキ3人の教育係として、岡田トモミ――初代『ウルトラマン』などの歴代シリーズに登場してきた人間サイズの人気怪獣である体色が赤い友好珍獣ピグモンの「怪獣娘」に変身! 「友」好珍獣だから「トモ」ミで赤髪なのだろう(笑)――が第1話からレギュラーで登場する。他にも、


・正体不明の少女――初代『ウルトラマン』最終回などに登場した宇宙恐竜ゼットンの「怪獣娘」――「謎多き少女」という設定のために、人間態のときの姿や名前は明かされていない――
・湖上ラン――『ウルトラセブン』などに登場した宇宙怪獣エレキングの「怪獣娘」で、『セブン』第3話『湖のひみつ』で初登場したから「名字」に「湖」の字が入っている――
・黒田ミカヅキ――初代『ウルトラマン』などに登場した古代怪獣ゴモラの「怪獣娘」で、顔面の左右に大きく三日月状に反り上がったように伸びたツノを持つゴモラのデザインは、戦国大名黒田長政のカブトから着想されたデザインなので、名前が黒田ミカヅキ――


など、回を重ねるごとに、各「怪獣娘」たちの原典となる怪獣の「別名」や登場回の「サブタイトル」に、マニア向け書籍で明かされてきた「デザインの着想元」などを、変身前の人間のときの「本名」にも絶妙に活かした先輩の「怪獣娘」たちも増えていく。もちろん歌川ベニオもレッドキングのレッド(赤)から「紅緒(ベニオ)」と名付けたものだろう(笑)。


 ミク(ミクラス)が似たような獣性の熱血な性格のベニオ(レッドキング)を「先輩」と呼んで慕(した)うように、レイカ(ウインダム)も似たような性格の決して群れることのない孤高の腐女子であるラン(エレキング)にあこがれる。
 そんなレイカとは逆にミクは、自身とは異なる性格で常に冷静沈着でクールなランには無愛想な人だ! と疎隔感や苦手意識を感じてしまうあたりも、さりげに人間関係面ではリアルに点描されている。そう、性格の違いでも「人間の好み」や「交友関係」というものはそうとうに違ってくることを、こんなバカげたショートアニメ(笑)なのにもかかわらずに描いてみせて、キャラ付けも的確にしてみせるのだ。
――身近な個人間での人間関係においても発生してしまう疎隔感や苦手意識。だから、「個人間での平和」も含めた「世界各国の恒久的な平和」などということは非常に大切なことだとしても、その到来は原理的にも困難なことなのだ(爆)。もちろんニヒって「恒久平和」をアキラめろという意味ではなく、それはフワフワとした念仏のようなポエムでなしに、しっかりとした具体論も交えての目指すべき目標に掲げるべきではあるけれど――


 無口でクールなゼットンの「怪獣娘」がやはり無口な後輩のアキに対して自分に似た部分があることを感じて陰ながらも暖かく見守るなど、各話がたった数分間の尺しかないアニメながらも、『セブン』のカプセル怪獣出自の3人娘と先輩たちとのそれぞれの性格に基づいた関係性を中心に、キャラクターの人物相関図がしっかりと構築されているので、多数のキャラクターが登場しても描き分けができていないのでお団子状態になっていてわかりにくい! などというような不備も一切ない!


 道理サチコ(どうり・さちこ)――『ウルトラマン80(エイティ)』(80年)第4話「大空より愛をこめて」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100523/p1)に登場した「だだっ子怪獣ザンドリアス」の「怪獣娘」――も、ソウルライザーを持たない「野良の怪獣娘(笑)」として登場。母の親怪獣マザーザンドリアスとケンカするたびに家出して街で火災を起こすものの(爆)、ベニオ(レッドキング)に敗れたことでGIRLSの新たな一員に加わることとなった。
 このザンドリアスがあまりに人気を博したために、ファンの間で復活運動が起きて――出来レースだったらゴメン!?(爆)――、『ウルトラマンジード』(17年)第10話『ココロヨメマス』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200523/p1)に、まさに逆輸入のようなかたちで37年ぶりに着ぐるみまで新造されて登場したのは記憶に新しいところだろう。


 なお、ザンドリアスとマザーザンドリアスの声を二役で演じていたのは、『ウルトラマンR/B(ルーブ)』(18年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180826/p1)でも愛染マコト(あいぜん・まこと)社長の秘書ロボット・ダーリンの声を演じる湯浅かえで(ゆあさ・かえで)。円谷プロ製作の深夜アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190529/p1)でもバレー部員の声を演じたものの、真の「怪獣娘」であった(笑)メインヒロイン・新条アカネ(しんじょう・あかね)が生みだした怪獣の熱戦攻撃によって、本作の主人公・宮下アキを演じるアイドルアニメ『ラブライブ!』(第1期・13年(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160330/p1) 第2期・14年(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160401/p1))声優・飯田里穂が声をアテていたバレー部員ともども、第1話で早くも殺されてしまったが(爆)。


 実は湯浅かえでは声優になる以前は、アニメ製作会社の撮影部門に勤務しており、テレビアニメ版の「怪獣娘」への変身シーンでは、その経歴を活かしてエフェクト処理も手がけていたそうだ(!)――エンディングにクレジットもされている!――。


*『怪獣娘 ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』第2期(17年)

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 さて、第2期では、


・クララ・ソーン――『ウルトラセブン』などに登場した宇宙ロボット・キングジョーの「怪獣娘」――
・印南ミコ――同じく『ウルトラセブン』に登場した分身宇宙人ガッツ星人の「怪獣娘」――
・鳴無ミサオ――『ウルトラマン80』第7話「東京サイレント作戦」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100613/p1)に登場した騒音怪獣ノイズラーの「怪獣娘」――


などが新キャラとして登場。特にミコ(ガッツ星人)はアキとともに第2期の主人公扱いとなり、人を凶暴化させるシャドウミストが浸食した自身の悪の分身体・シャドウガッツとの対決までもが描かれた。
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 第1期でも最終展開でシャドウの強力タイプとのラストバトルが描かれたが、第2期では「怪獣娘」たちの総攻撃を受けたシャドウミストが、ほかのシャドウと合体してシャドウジェネラルと化す!――『仮面ライダーストロンガー』(75年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20141101/p1)の敵幹部・ジェネラルシャドウの名前のアナグラムだろう(笑)――
 敵味方の総力戦の果てに、ゼットンの「怪獣娘」のバリアに守られながらアキ=アギラがビルの屋上から飛び降りて、本作の主人公ヒロインらしくそのツノの一撃でついにトドメを刺してみせるラストとなっている。第1期から描かれてきた「怪獣娘」たちの「ドラマ」と強者集結のカタルシスもある「バトル」が絶妙に融合したクライマックスとなっていたのだ。


 第1話と第2話には『ウルトラマンオーブ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1)のライバル青年でもあり「ネタキャラ」(笑)としても人気を得たジャグラス・ジャグラーも、JJ(ジェイジェイ)なるネーミングでかわいらしい3頭身キャラとなり、『オーブ』でジャグラーを演じた青柳尊哉(あおやぎ・たかや)がその声を担当している。
 先のクララ(キングジョー)の写真集発売イベントにファンとして訪れたJJはシャドウミストに浸食されて、ジャグラーが『オーブ』のヒロイン・夢野ナオミを誘ったように、クララに「オレと夜明けのコーヒーを飲んでくれ~~~!!!」(爆)とエキセントリックに絶叫。やはりここでも『オーブ』での描写を受けたパロディーとしての「ネタキャラ」扱いだったのだ(笑)。


 さらに、第2期では本編のあとに「おしエレ おしえてエレキング先輩」なるミニコーナーがあり、やはり『オーブ』出身の怪獣である風ノ魔王獣マガバッサーと水ノ魔王獣マガジャッパを基とした「怪獣娘」が、それぞれ風巻ヨウ・竜波ユカとして登場している。このコーナーにとどまらず、マガバッサーとマガジャッパは最終回では先輩のエレキングやザンドリアス・ノイズラーとともにラストバトルにも参戦している。
 先述したJJもそうだったが、ウルトラシリーズ初期作品の人気怪獣だけでなく、近作の怪獣も登場させており、しかも番外扱いだったり番外コーナーでの登場のみかと思わせておいて、最終回では映像本編にも合流させることでオイシい役回りも与えて、視聴者にもカタルシスを味あわせるあたりは、ライト層のみならず年長視聴者でも嬉しくなってくる趣向だろう。


 なお、ラン(エレキング)の声を演じたのは、2019年にフル3D-CG(スリーディー・シージー)でアニメ化(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190528/p1)されることが決定した小学館クリエイティブ『月刊ヒーローズ』連載の漫画『ULTRAMAN(ウルトラマン)』(11年~)ではウルトラマンスーツの適合者の高校生・北斗星司(ほくと・せいじ)と親友の南夕子(みなみ・ゆうこ)の声を二役(!)で演じるほか、『ウルトラマンジード』のマスコット的なレギュラーキャラであるペガッサ星人ペガ、『手裏剣(しゅりけん)戦隊ニンニンジャー』(15年)の敵組織・牙鬼(きばおに)軍団の幹部・十六夜九衛門(いざよい・きゅうえもん)など、個人的には少年ボイスの印象が強く、ご本人も「天然元気娘」である潘めぐみ(はん・めぐみ)である――オリジナルビデオ『帰ってきた手裏剣戦隊ニンニンジャー ニンニンガールズVS(バーサス)ボーイズ FINAL WARS(ファイナル・ウォーズ)』(16年)では、顔出しで出演して新たな7人目の緑色の戦士・ミドニンジャーにも変身した!――。
 潘めぐみこと「グミたん」がラン(エレキング)を少年ボイスとは完全に相反するアンニュイなセクシーボイスで演じていたのには、レイカ(ウインダム)でなくとも惹(ひ)かれてしまうものがあった(笑)。


*映画『怪獣娘(黒) ~ウルトラ怪獣擬人化計画~』

怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~侵略エディション[Blu-ray]

 今回の劇場版の主人公は、テレビアニメ第2期最終回のラストに登場した、往年の『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)最終第4クール『恐怖の円盤生物シリーズ!』での黒衣をまとっただけの人間の姿をしていたレギュラー悪役・ブラック指令の「怪獣娘」と、円盤生物シルバーブルーメ&円盤生物ノーバの「怪獣娘」たちによって結成されたBLACK STARS(ブラック・スターズ)だ――原典のブラック指令や円盤生物たちの出身星が「ブラックスター」であったことに由来している――。
 BLACK STARSは謎の秘密結社であるために、先述した謎多き少女・ゼットンの「怪獣娘」と同様に、彼女たちにも人間としての名前は設定されていない――むろん彼女らの「変身前の人間としての日常での姿」などという二面性を描く必要性が作品的にはないので、喜劇としてコミカル悪役としての役回りだけを徹底させるためだろう――。


 BLACK STARSは四畳半の木造アパートをアジトとしており(笑)、これはかの『タイムボカン』シリーズ(75年~)や子供向けアニメ『ケロロ軍曹(ぐんそう)』(04~11年)、そして今回の劇場版の山本靖貴(やまもと・やすたか)監督が第2期の監督を務めたマニア向け深夜アニメ『侵略! イカ娘』(第1期・10年 第2期・11年)といった作品に登場する、れっきとした悪役ではあるハズなのにまるで深刻感がない、つまりほとんど悪いヤツらには見えないコミカルなオマヌケ侵略者たちの路線を継承したものなのだ。


 原典のブラック指令の黒いシルクハットの部分は「天使の輪」(笑)としてアレンジ・デザインされたものの、全身黒づくめの「怪獣娘」が、


「レッツ、侵略だ!!」


などと威勢よく叫ぶさまは、往年の子供向けテレビアニメ『タイムボカン』シリーズ第2作『ヤッターマン』(77年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080623/p1)の敵キャラ女ボス・ドロンジョさまが部下のトンズラーとボヤッキーに「やっておしまい!」と号令をかけていたのを彷彿(ほうふつ)とさせる。もっとも同じ巨乳キャラでも、ブラック指令の「怪獣娘」にはドロンジョさまみたいな色気は皆無なのだが(笑)。


 このBLACK STARSにスカウトされて、同じく主人公格としての活躍を見せるのが、『ウルトラセブン』第6話『ダーク・ゾーン』に登場した放浪宇宙人ペガッサ星人の「怪獣娘」として覚醒した、黒髪ショートボブのマジメでおとなしい学級委員の女子高生・平賀サツキ(ひらが・さつき)である。
 気弱ゆえに女生徒たちに度々雑事を押し付けられて、自分が無個性すぎて特徴がないことがコンプレックスであるサツキが、ネガティブになると原典のペガッサ星人が潜(ひそ)んでいた暗黒空間=ダーク・ゾーンを宙空に発生させるのだ。原典では頭部にある段状の部分を巻き髪に上半身に多数ある白いツララ状のパーツをフリフリのメイドファッションにまとめあげた、サツキがペガッサ星人の「怪獣娘」に変身したあとのデザインはもはや神がかり的ですらあるほどだ(笑)。


 それにしても、円盤生物シルバーブルーメは『レオ』の「円盤生物編」の一発目である第40話『恐怖の円盤生物シリーズ! MAC(マック)全滅! 円盤は生物だった!』、テルテル坊主を赤くしただけのデザインである円盤生物ノーバは第49話『恐怖の円盤生物シリーズ! 死を呼ぶ赤い暗殺者!』と、ともに『レオ』の中でも特に幼い視聴者にはトラウマとなったであろうシビアな回に登場した怪獣たちなのだ。
 ちなみにノーバは、『ウルトラマンメビウス』(06年)第28話や『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080427/p1)第10話で30数年ぶりに再登場、近年でも『ウルトラマンオーブ』(16年)の最終章の序章ともいえる第22話『地図にないカフェ』でも侵略宇宙人たちが集(つど)うカフェ・ブラックスターの店主(!)におさまったブラック指令――演じる役者さんは異なる――とともに再登場を果たしていた。
 厳密には『オーブ』の世界は昭和ウルトラの『レオ』本編とはパラレルワールドの関係だとはいえ、かつては第1世代の特撮マニアたちから酷評されてきた昭和の第2期ウルトラシリーズ、その中でも最も酷評されていた『レオ』、そしてその「円盤生物編」に、こんなにも好意的な後日談が実現してしまうこと自体が、いや商業媒体ではともかく80年代末期の特撮評論同人界で少しずつ、第2期ウルトラシリーズも『レオ』も「円盤生物編」自体も、その内実はかなり偏向していてクセが強いものではあっても、その高いドラマ性&テーマ性を再評価する声が高まってはいたのだけれども、80年代末期からでも30数年を経て、映像本編でもそれらのキャラクターたちが再評価的に再登場を果たしてしまう日が来てしまうとは……(遠い目)


 大勢の被災者たちを収容して緊急医療を受けさせている建物の中で、防衛組織・MACの隊員たちも、主人公・おおとりゲン=ウルトラマンレオが指導員をしていた城南スポーツクラブの仲間たちも、シルバーブルーメの襲撃による都市破壊で落命して、大判の模造紙にその死者たちの名前が漢字とカナが混じった表記で記述されて貼り出されるリアルすぎる描写! レギュラーの少年・梅田トオルが亡くなった妹・カオルを回想する場面に、あえて明るい音楽を流してその悲しみをよけいにあおる演出…… 中年オヤジの視点では実に見応えがあるのだが、「子供番組」としては明らかにやりすぎであった(汗)。


 その第40話はCM明けのBパートに入るや、新たに登場したレギュラーキャラとなる美山(みやま)家に居候(いそうろう)することとなったゲンとトオルが、あの惨劇がなかったかのように(汗)一転して「おはようございま~す!」「いただきま~す!」などとあまりにも元気で明るい平凡な日常の朝食光景が描かれて、子供心に「ありえねぇよ」と思ったものだけど(爆)――むろん居候先である美山家の面々に対して負担をかけまいとして彼らはムリに平穏な日常のように振る舞っているのだと解釈すべきなのだろう(涙)――。
 そう、本作でのシルバーブルーメの「怪獣娘」は、まさにこのときの底抜けの「明るさ」を再現したキャラなのだ!?(笑)


 原典のシルバーブルーメは透明な提灯(ちょうちん)状の体に無数の赤い触手が生えている完全に無機質なデザインで、防衛組織・MACの巨大宇宙ステーション基地まで食べてしまうほどの巨体で大食漢の円盤生物だった。しかし、提灯状の体はクリーム色のふんわりとしたブルゾンに、触手はピンク色となってロングヘア・マフラー・リボンとしても活かされたシルバーブルーメの「怪獣娘」が、作戦会議が行われているファミレスでひたすら喰いまくっているさまは、まさに先述したゲンとトオルの「いただきま~す!」のシーンが忠実に再現されている!?(笑)


 リーダーのブラック指令が失敗つづきなのをイジりまくり常に豪快に笑いとばす一方で、サツキには最もフレンドリーでやたらと抱きしめるこのシルバーブルーメのボイスは、ライトノベル作家の高校生男子(汗)が主人公である深夜の美少女アニメエロマンガ先生』(17年)――この「エロマンガ先生」とは高校生主人公の妹であり大人気絵師でもある銀髪ロングの儚(はかな)げで内気な美少女中学生のペンネーム(爆)――に登場した、主人公宅の隣家(笑)に住んでいる、これまた売れっ子作家(爆)でロリータ・ファションの美少女中学生・山田エルフ役が個人的には印象深い高橋未奈美(たかはし・みなみ)が演じている。本作でのシルバーブルーメツンデレキャラだったエルフ、完全に相反している彼女の対照的な演技には注目である!


 一方で、シルバーブルーメとは対比的にノーバは、原典の怪獣デザイン自体が無表情な赤いテルテル坊主だったのをそのまま活かすかたちで、巨大ロボットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110827/p1)のヒロイン・綾波レイ(あやなみ・れい)や、美少女アニメ涼宮ハルヒの憂鬱(すずみや・はるひのゆううつ)』(第1期・06年 第2期・09年)のサブヒロイン・長門有希(ながと・ゆき)らのラインを継承する、銀髪ショートカットの控えめで無口でアンニュイな美少女キャラとして完成されており、このまとまりのよさは全「怪獣娘」の中でもピカイチであろう。これまた、女児向けアイドルアニメ『アイカツ』シリーズ(12年~)の中学生アイドル・音城セイラ(おとしろ・せいら)の声とはまったく異なる、綾波レイ長門有希を彷彿とさせる石原夏織(いしはら・かおり)によるアンニュイボイスが絶妙にマッチしている。


 シリーズ序盤ですでに両親を失っており、授業参観に肉親が来ないことに引け目を感じているトオル少年の「心の闇」を利用して、口から発する赤い凶暴化ガスで街を大混乱に陥(おとしい)れていたのが原典のノーバだった。
 原典のサブタイトルが『死を呼ぶ赤い暗殺者』だったことから、本作『怪獣娘(黒)』でもスゴ腕の「暗殺者」とされており、四畳半でテレビゲームに興(きょう)じている際に背後に立ったサツキを、低音ボイスで「わたしのうしろに立つな、刺すぞ」と脅(おど)してみせる!
――この描写は寡黙でシブい背広姿の殺し屋狙撃手を主人公に据えた名作劇画『ゴルゴ13(サーティーン)』(68年~)の定番セリフ「オレのうしろに立つな。命が惜しければ……」が元ネタである。しかし、手遅れでブラック指令はその頭をノーバの触手で刺されていた(笑)――
 その一方で、サツキが活躍を見せれば、やさしさを見せて「グッジョブだ!」と度々讃(たた)えたりと、クールなだけでは決してない、ヒューマンなところも見せる多面的な描かれ方は好印象である。


 シルバーブルーメもブルゾンの袖(そで)から原典と同じく黄色い溶解液を発射していたが、ノーバはとにかく右腕の触手が威力を見せるさまがひんぱんに描かれて、そのたびに原典と同じ効果音(!)が流れるのも、長年のウルトラシリーズのマニアたちにはたまらない趣向だろう(笑)。原典ではノーバが吐いたガスが赤い鎖(クサリ)として実体化して人間たちの首に巻きついていたけど、今回のノーバの「怪獣娘」の体にはこの鎖自体が巻きついており――自分の体を縛ってどうするのだ!?(笑)――、それらの鎖の先端には原典のノーバの左腕にあった鎌(カマ)がついているデザインもまた実に秀逸(しゅういつ)である!


*「擬人化計画」に見る、特撮マニアの意識の歴史的な変遷!


 さて、先述してきた映像作品群に登場した「怪獣娘」たちは、実は「ウルトラ怪獣擬人化計画」のキャラクターのプロゲジェクトに登場した「怪獣娘」たちのホンの一部にすぎないのだ。


・元祖『ウルトラQ(キュー)』(66年)~『ウルトラマン80』(80年)の昭和ウルトラシリーズ
・海外との合作で製作されたオリジナルビデオ作品『ウルトラマンG(グレート)』(90年)に『ウルトラマンパワード』(93年)
・『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)・『ウルトラマンダイナ』(97年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971215/p1)・『ウルトラマンガイア』(98年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19981206/p1)の平成ウルトラ3部作
・そして、『ウルトラマンX(エックス)』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1)・『ウルトラマンオーブ』(16年)・『ウルトラマンジード』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)といった、近年のニュージェネレーションウルトラマンシリーズ


 このうちのニュージェネレーションウルトラマンシリーズらに登場した最新怪獣までもが、新作の放映と連動して最速で「怪獣娘」として「擬人化」されているのだ。それだけではない。円谷プロ製作の深夜アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』(18年)に登場した怪獣グールギラスやデバダダンどころか、その原典である『電光超人グリッドマン』(93年)に登場した怪獣パギラやシノビラーまでもが「怪獣娘」になっているほどなのだ!


 ちなみに、これらのキャラクター原案は基本的には買い取りの公募オーディションなのだろうが(?)、本業はアダルトゲームのソフトメーカーではあるもののキャラクターデザイン事務所でもある「ニトロプラス」のスタッフが多数参加している。これはあくまで憶測ではあるのだが、深夜アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』(11年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200329/p1)やテレビ特撮『仮面ライダー鎧武/ガイム』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140303/p1)や日本と台湾の合作による中華ファンタジーの特撮人形劇の大傑作『Thunderbolt Fantasy(サンダーボルト・ファンタジー) 東離劍遊紀(とうり・けんゆうき)』(第1期・16年(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191109/p1) 第2期・18年(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191110/p1) 第3期・21年)のメインライターとしても知られる、「ニトロプラス」所属の虚淵玄(うろぶち・げん)がメインライターを務めている近年の深夜アニメやテレビ特撮などには、氏が所属しているニトロプラスの若いスタッフたちがサブライターとして参加していたりする。
 ニトロプラスが萌え4コマ漫画誌に連載された漫画『がっこうぐらし!』の原作や深夜アニメ版(15年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151006/p1)の脚本を務めたり――実写版映画(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190324/p1)も19年に公開――、大ヒット中の腐女子向けオンラインゲーム『刀剣乱舞』(15年~・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190323/p1)の原作・製作にまで手を出していることで、それこそ「レッツ、侵略だ!」とばかりに(爆)、自社の印税や版権収入を恒常的に安定させるためだろうか「攻(せ)め」の展開を繰り広げていることからすれば、この「ウルトラ怪獣擬人化計画」も円谷プロ主導ではなくニトロプラス主導の動きだろうとも推測されるのだ。


 まぁ、虚淵氏が1972年生まれで幼稚園から小学校低学年時に70年代末期に起きた第3次怪獣ブームの直撃を受けた世代であることからすれば、マニアにかぎらず昭和のウルトラシリーズやそこに登場した怪獣たちについては子供たちの基礎教養だった世代でもあるので、氏が多忙で参加が叶わない自身の代わりに若いスタッフを送りこむことで欲求を満たしている可能性もありそうだが(笑)。


 こうなったら、『ミラーマン』(71年・円谷プロ フジテレビ)や『ファイヤーマン』(73年・円谷プロ 日本テレビ)や『ジャンボーグA(エース)』(73年・円谷プロ 毎日放送)に『戦え! マイティジャック』(68年・円谷プロ フジテレビ)などに登場した怪獣たちも「怪獣娘」にしてほしい! 『怪奇大作戦』(68年・円谷プロ TBS)に登場した「恐怖人間」たちを「怪奇がーるず」として敵キャラで登場させるのもアリかもしれない。マニア上がりたちが集う「ニトロプラス」ならば間違って実現してしまいそうだ(笑)。
 え? マニアックすぎるだろって? だって、『ウルトラQ』最終回(第28話)『あけてくれ!』に登場した異次元列車=小田急ロマンスカー(!)でさえ「怪獣娘」と化しているのだから(爆)。まぁ、さすがにこれには、かつて小学館コロタン文庫として刊行された『ウルトラ怪獣500』(小学館・79年4月30日発行)に、この『あけてくれ!』に登場した異次元列車の「車掌(しゃしょう)」さんまでもが、「怪獣」として掲載されていたことを思い出してしまったが(笑)。
ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣娘 スクエア缶バッジ ゼットン

 放映当時はともかく、本邦初のマニア向け書籍が発行された第3次怪獣ブーム時代の70年代末期~00年前後にかけては、第1世代特撮オタクたちの好みから、ウルトラシリーズの怪獣といえば、『ウルトラQ』・『ウルトラマン』・『ウルトラセブン』といった第1期ウルトラシリーズに登場したものばかりが神格化されてしまい、たとえば『ウルトラマンA(エース)』(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070429/p1)に登場した「超獣」たちを「外見的にケバケバしいだけのデザイン」だとか、『帰ってきたウルトラマン』(71年)に登場した宇宙忍者バルタン星人Jr(ジュニア)や宇宙恐竜ゼットン2代目を、「造形のマズさから初代のイメージには遠くおよばなかった」などとする低評価が、実に四半世紀にもわたって商業誌の中で語られつづけてきたことから、それらをウケ売りしているだけのその時代ごとの若い特撮マニアたちも実に多かったものだった。
 だが、80年代中盤から90年代前半にかけて特撮評論同人界では70年代前半に放映された第2期ウルトラシリーズに対する再評価の動きが急速に進んだこと――まぁ同人誌にアクセスしないような大多数の特撮マニアたちには影響力がなかったという話もありますが(汗)――、そして、製作スタッフの方でも世代交代が進んできたことで、『ウルトラマンメビウス』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070506/p1)にて70年代の子供たちには人気が絶大だった第2期ウルトラシリーズの人気怪獣たちを再登場させてみれば、当時の年長特撮マニアたちも大熱狂! 一挙に第2期以降のウルトラシリーズに登場した怪獣たちも人気を回復していくこととなったのだ!――まぁ、怪獣デザインやB級の良さに対する「理論」や「論理」もヌキでの、単に「長いものには巻かれろ」といった次元で特撮マニアたちが大勢に順応しているだけのようにも見えるあたりで、多少引っかかるところもなくはないのだが(笑)――


 『ウルトラマンR/B』の終盤には、『ウルトラマンX』や『ウルトラマンオーブ』に登場した溶鉄怪獣デマーガの着ぐるみを装飾するかたちで、全身が鋭利な刃物で覆(おお)われた次元凶獣カミソリデマーガが登場した。このカミソリデマーガは映画『地球攻撃命令 ゴジラガイガン』(72年・東宝)でデビューを飾ったサイボーグ怪獣ガイガンの意匠(いしょう)を継承するデザイン・造形の怪獣だ。しかし、このガイガンも初登場したばかりの70年代の時点や21世紀の現在でこそ大人気怪獣となっているのだが、70年代末期~90年代の年長特撮マニアたちは稚気満々(ちきまんまん)でも腹部にあるカッコいい回転カッター部分が「幼児でも思いつきそうなアイデアだ」などと酷評していたのだった(汗)。


 そして、『R/B』のラスボスとして登場した怪獣である「コスモイーター・ルーゴサイト」などは、西欧神話のドラゴンのように首長で赤・青・黄の3原色に全身がトガったトゲ状物体に覆われた、それこそ『ウルトラマンA』の超獣を彷彿とさせる「ケバケバしいデザイン」の怪獣なのだった。


 『R/B』をシリージ中盤までは大きく盛り上げてくれた愛染マコト社長=ウルトラマンオーブダークノワールブラックシュバルツ(笑・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20181104/p1)が、


「だいたいデザインが気にいらん! ぬぁんだ、その猫耳ぃ~~~!!!」(爆)


などと、ウルトラマンロッソのデザインを非難したように、ウルトラマンタロウの両耳にあるツノや、ウルトラマンレオの獅子(しし)のたてがみをモチーフにした隆起した頭部は、70年代末期に発行された本邦初のマニア向けムックなどでの記述の影響から、「シンプルなデザインこそが正義で、複雑なデザインは悪である!」と思ってしまった特撮マニアたちから「幼児向け」としておおいに非難を受けていたものだ。そのために、それらの意見を反映させた平成ウルトラ3部作では、ウルトラマンの頭部をデザインするにあたって隆起とは逆にヘコみをつくるという処置までなされたものだった。


 それを思えば、かつては非難の対象だったハズのガイガンや超獣のような「ケバケバしいデザイン」の怪獣でも新作に堂々と登場できるようになった現状は、1960年代後半の第1期ウルトラ怪獣でも、1970年代前半の第2期ウルトラ怪獣でも、1980年前後の第3期ウルトラ怪獣でも、1990年代後半の平成ウルトラ3部作怪獣でも、2010年代のニュージェネレーション怪獣でも、全肯定をできるまでに「成熟」を遂げた意識が、過半の特撮マニアたちの中でついに定着するにまで至ったのだ! という解釈もできるだろう。『ウルトラQ』に登場した異次元列車(笑)から『グリッドマン』に登場したシノビラーまでもが平等に「怪獣娘」と化している「ウルトラ怪獣擬人化計画」は、そういったマニア間での意識や風潮の反映であるようにも思えるのだ。


 もっとも、オリジナルビデオ作品『ウルトラマンネオス』(00年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120226/p2)に、毎日放送製作の『ウルトラマンコスモス』(01年)、『ウルトラマンネクサス』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041108/p1)・『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)・『ウルトラマンメビウス』(06年)といった中部日本放送製作の00年代中盤の3部作など、「穴」となってしまっているウルトラ怪獣たちもいる。特に『ネクサス』に登場したグロいデザインが多かった怪獣たちの総合名称である「スペースビースト」たちこそ、かわいらしい「怪獣娘」にすべきではなかろうか?(笑)


*3頭身から8頭身に「変身」した「怪獣娘」たち!

ウルトラ怪獣擬人化計画 エレキング 怪獣娘 キャスター☆スマホスタンド

 さて、テレビアニメ版では登場キャラクターたちはすべて3頭身の、いわゆるSD(エスディー。スーパー・デフォルメ)キャラとしてデザインされていた。しかし、今回の劇場版ではすべて8頭身美人として描かれているのが大きく異なる点である。まぁ、変身シーンが8頭身だった以上は、テレビアニメ版のキャラもあの世界では現実には8頭身なのだと解釈すべきところなのだろうが、その本来の8頭身のデザインで活躍する作品を夢見ていたのは、筆者だけではあるまい(笑)。


 実際に今回、8頭身で描かれたことにより、テレビアニメ版とはかなり印象が異なってしまったキャラも多い。特に湖上ラン(エレキング)は、ピンクのロングヘアにワインレッドの瞳、黒いパンティとガーターストッキングをチラ見せしたデザインが、常に冷静沈着なクールなお姉さんで決して群れることのない孤高の腐女子という設定に、より説得力を与えていた。


 今回の劇場版で初登場となったキャラも複数存在する。若いオタク間でも特に人気があるそうだが、個人的にも宇宙大怪獣ベムスターの実に陰気そうな「怪獣娘」には注目してしまうのだ。このベムスター、実は『帰ってきたウルトラマン』(71年)第18話『ウルトラセブン参上!』に登場した初代ベムスターではなく、『ウルトラマンタロウ』(73年)第29話『ベムスター復活! タロウ絶体絶命!』~第30話『逆襲! 怪獣軍団』に登場した、異次元人ヤプールの手が加わった「改造ベムスター」のデザインで「怪獣娘」となっているのだ!
 先述したように、この改造ベムスターもまた「魚が死んだような目」「栄養失調みたいに貧相(ひんそう)な体」などと、さんざんに酷評されてきた怪獣なのだ。もちろんこれらの批判には一理があり、改造ベムスターがそこまで批判されたのは、『ウルトラマンA』(72年)のオープニング主題歌の映像のラストでカッコよく描かれるシルエットでの影絵が象徴している、初代ベムスター最大のアイデンティティーである五角形の体型が、スリムでヘタった造形だったために失われてしまったことに起因するのだろう――改造ベムスターや第2期ウルトラシリーズの怪獣にかぎらず、この70年代前半の各社のテレビ特撮に登場する怪獣怪人全般にいえることだが、着ぐるみ造形にかける予算不足や製作スケジュールの逼迫ゆえである(汗)――。


 たとえば、初代『ウルトラマン』&『ウルトラセブン』の特撮バトル場面の流用と、アトラクション用の着ぐるみを使用した野外での新撮で構成されていたミニ番組『ウルトラファイト』(70年)に登場したイカルスは、『セブン』に登場した異次元宇宙人イカルス星人とは顔形・体型・体色(爆)までもがかなり異なってはいたが(笑)、大きな耳、頭部から胸にかけて生えたヒゲ、そしてトガったケツ(笑)と、イカルス星人の大きな特徴だけはキッチリと押さえた造形となっていた。
 その意味では、『ファイト』に登場したイカルスの造形は、改造ベムスターも登場した『タロウ』第30話やその前作『ウルトラマンA』第48話(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070402/p1)にて再登場するも、『A』第1話『輝け! ウルトラ五兄弟』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060514/p1)でデビューした際の、重厚な造形であったミサイル超獣ベロクロン初代とはあまりにもイメージが異なる「ベロクロン2世」や「改造ベロクロン2世」――『A』第37話『友情の星よ永遠に』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070114/p1)に登場した鈍足(どんそく)超獣マッハレスの着ぐるみを改造したもの――と比べれば、多少なりとも優れていたのではなかろうか!?
 ……いや、それはないか。あれは多分、あくまでも番外編である『ファイト』に登場したから許されたのであって、第2期ウルトラシリーズの映像本編でイカルス星人が『ファイト』版イカルスのチープな着ぐるみで再登場したならば、70年代当時の子供たちも阿鼻叫喚(あびきょうかん)して叩いていたかもしれない!? 身ビイキ過ぎるのも公平性を損なうものではあるのでやめておこう(笑)。
――ところで、本稿執筆時点で、『セブン』登場宇宙人の中ではメジャーな存在なのに、イカルス星人の「怪獣娘」がアニメ版には存在していない。登場希望!――


 今回の劇場版に登場した改造ベムスターは、かつて酷評された貧相な体つきが、むしろ好都合に作用したほどにスレンダーなモデル体型の「怪獣娘」となり、ベムスターの着ぐるみを模したフード付きの毛皮のコートを着用、そのコートの裾をトガらせることで、原典の改造ベムスターからは失われてしまった初代独特の五角形のシルエットが見事なまでに再現されていたのだ!


 劇場版のキャラクターデザインを担当した「こまごま」は、子供時代にジャンル作品を観ていれば平成ウルトラ3部作とオリジナルの『グリッドマン』といった90年代作品が直撃の世代だが、元々複数人の漫画家やイラストレーターがそれぞれ異なるコンセプトでデザインした「怪獣娘」たちのビジュアルを統一する作業だけでも大変だっただろうに、この偉業を成し遂げたことにはノーバの「怪獣娘」のように「グッジョブだ」とねぎらわずにはいられない。


 ところで今回、冒頭のロックのライブ場面で描かれた、ザンドリアス・ノイズラー・四次元ロボ獣メカギラスといった『ウルトラマン80』登場怪獣出自の「怪獣娘」たちで結成されたロックバンドに――原典の怪獣ノイズラーが登場した『80』第7話にてウルトラマンエイティこと矢的猛(やまと・たけし)先生が担任している中学生たちが結成したロックバンドに由来している(笑)――、さりげなく『ウルトラマンダイナ』第48話『ンダモシテX(エックス)』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971207/p1)に登場した地底怪獣モゲドン――この回の内容は印象が強いのに正直、モゲドンのことはすっかり忘れていた(汗)――の「怪獣娘」がまぎれていたり、モブキャラではあるものの宇宙海獣レイキュバスや迷子珍獣ハネジローなどの『ダイナ』が原典である「怪獣娘」たちが登場するのは、てっきり氏の趣味によるものかと思ったものだ。


 だが、集英社週刊少年ジャンプ』連載中の漫画を原作に、2018年秋期アニメとして放映中の『火ノ丸相撲(ひのまる・ずもう)』(18年)の監督も務める山本監督によれば、これは『ウルトラマンレオ』最終回(第51話)『恐怖の円盤生物シリーズ! さようならレオ! 太陽への出発(たびだち)』で、ブラック指令がその最期(さいご)に子供たちに取り囲まれてしまう場面に対するオマージュとして(汗)、子供っぽく見える「怪獣娘」たちを出したのだそうな!


*「アイドルアニメ」モノと「戦闘美少女」モノの両立でもある!


 今回の劇場版は、『天装戦隊ゴセイジャー』(10年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20130121/p1)以降、スーパー戦隊シリーズの脚本を多数手がけて、先述した『手裏剣戦隊ニンニンジャー』のメインライター、2018年現在は『仮面ライダージオウ』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20191020/p1)でもメインライターや、子供向け巨大ロボットアニメ『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION(ジ・アニメーション)』(18年)のシリーズ構成などを務める下山健人(しもやま・けんと)が脚本を担当している。BLACK STARSがスーパー戦隊のように名乗りをキメたり、サツキが特撮ヒーロー作品の数々のお約束を挙げてBLACK STARSの侵略計画のダメっぷりを指摘するあたりで、氏のこれまでの職歴がおおいに活かされている!?(笑)


 文芸・作劇的には、それこそテレビアニメ第2期につづいて、宇宙ロボット・キングジョーの「怪獣娘」の声や、『ウルトラマンジード』では球型コンピューター・レムの声に人間態、『ウルトラマンR/B』ではエンディングテーマを歌唱と、このところすっかり「円谷娘」(笑)と化しているアイドル声優三森すずこ(みもり・すずこ)が、メイン級の黒髪ロングキャラである園田海未(そのだ・うみ)の声を演じたアイドルアニメ『ラブライブ!』などを彷彿とさせるベタな内容である。
 掃除当番や学級日誌の代筆を頼まれてもイヤだと云えずに、「私だって、輝きたい!」――劇中にこんな『ラブライブ!』みたいなセリフはないが(汗)――と、日々悶々(もんもん)としていたサツキが、BLACK STARSの強引な勧誘を断れずに巻きこまれて悪戦苦闘するものの、居場所を得ることで自己実現を達成していくという展開こそ、まさにアイドルアニメの王道作劇であるだろう。
 シルバーブルーメもノーバも実は地球侵略にまったく興味がなく、ブラック指令の侵略ごっこ(笑)につきあっているのは「いっしょにいると楽しいから」と行動の動機を語るあたりもまたしかりなのだ。


 『ウルトラマンティガ』最終章3部作(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961207/p1)に登場した最強怪獣である邪神ガタノゾーアの「怪獣娘」を巨大化させて、アギラ・レッドキングゴモラガッツ星人・改造ベムスターら、GIRLSの主力メンバーが強者集結するさまも描いて、8頭身美人となったことで「怪獣娘」たちがれっきとした「戦闘美少女」だと実感させてくれるクライマックスもひたすらに充実している。
 女児向けテレビアニメ『HUG(ハグ)っと! プリキュア』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201227/p1)の輝木ほまれ(かがやき・ほまれ)=キュアエトワールや、マニア向けアイドルアニメ『音楽少女』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200621/p1)のツンデレセンター・迎羽織(むかえ・うおり)、深夜アニメ『はじめてのギャル』(17年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201220/p1)では童顔の妹タイプからギャル子にイメチェンした巨乳少女・藤ノ木寧音(ふじのき・ねね)などを演じた、まさに近年では老舗レコード会社・キングレコード系で地声がベビーボイスの最強アイドル声優小倉唯おぐら・ゆい)を最強の「怪獣娘」に配すること自体が、実にツボをおさえたキャスティングである(笑)。


 「レッツ、侵略だ!」などと威勢だけはいいものの、宇宙恐竜ゼットンの「怪獣娘」やベムスターの腹部にある「下の口」――「子供番組」なら許されない表現だ(爆)――にビビりまくるなど、それまでの展開ではまったくいいところがなかったブラック指令に、ガタノゾーアにとらわれたサツキ=ペガッサ星人の「怪獣娘」の救出に向かわせることで、最後に主人公らしく華(はな)をもたせているあたりは、それまでとのギャップで感動的ですらあるほどだ。



 『ウルトラマンR/B』の後番組は、『ジード』に登場したペガッサ星人ペガをナビゲーターに、『ウルトラマンギンガ』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200819/p1)以降のニュージェネレーションウルトラマンシリーズの傑作選を再放送する『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』(19年)になるとのことだ。同作と連動してニュージェネレーション怪獣たち、そして、いまだに「怪獣娘」化されていない過去作品の怪獣たちも加えていくことで、「ウルトラ怪獣擬人化計画」が本家のウルトラマンシリーズの人気・知名度の回復に少しでも貢献してほしいと願わずにはいられない。

2018.12.14.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2019年号』(18年12月29日発行)所収『怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』合評より抜粋)


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ウルトラマンX(エックス)』(15年)#8「狙われたX」・#11「未知なる友人」 ~ゼットン・キングジョー登場!

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ウルトラファイトオーブ』(17年)完結評 ~『オーブ』・『ジード』・昭和・平成の結節点でもある年代記的な物語! キングジョー登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170603/p1

ウルトラマンジード』(17年)中盤総括 ~Wヒーロー・特オタ主人公・ラブコメ! 希代の傑作の予感!? ザンドリアス登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200523/p1

ウルトラマンR/B(ルーブ)』(18年)序盤総括 ~ユルい作風。その玩具性・名乗りの是非。ウルトラ史上最強の空中戦特撮! レッドキング登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180826/p1

ウルトラマンR/B(ルーブ)』(18年)中盤評 ~宿敵ウルトラマンオーブダークに見るマニアの価値観の大地殻変動!? キングジョー登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20181104/p1

『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』(19年)最終回 ~戦闘連発でも多数キャラの動機・個性・関係性は描破可能! 物語よりも点描に規定される作品の質! レッドキング登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210620/p1

ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)序盤総括 ~セブンガー大活躍! 「手段」ではなく「目的」としての「特撮」! ウインダム登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200723/p1

ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)前半評 ~ギャグアニメ的なキャラ立て・会話劇での「お遊び」の中に「タテ糸」を挿入! キングジョー・レッドキング登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210828/p1

ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)最終回・後半評 ~ネタキャラが敵味方に多数登場だが熱血活劇! 2020年代のウルトラはかくあるべし! レッドキング再登場!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210905/p1


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『ULTRAMAN』(19年) ~等身大マン・セブン・エース型強化服vs等身大宇宙人! 高技術3D-CGに溺れない良質作劇! 歴代作品へのオマージュ満載!!

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ウルトラマンR/B』序盤評(18年) ~ユルい作風。その玩具性・名乗りの是非。ウルトラ史上最強の空中戦特撮!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180826/p1

『劇場版ウルトラマンジード つなくぜ!願い!!』(18年) ~新アイテムと新怪獣にも過去作との因縁付与で説得力!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180401/p1

『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』(17年) ~イイ意味でのバカ映画の域に達した快作!

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ウルトラマンオーブ』最終回(16年)「さすらいの太陽」 ~田口清隆監督の特撮で魅せる最終回・ジャグラス改心の是非・『オーブ』総括!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1