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劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!! 〜新アイテムと新怪獣にも過去作との因縁付与での説得力!

(2018年5月13日(日)UP)
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『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』総括 〜新アイテムと新怪獣にも過去作との因縁付与での説得力!

(文・T.SATO)
(2018年3月31日脱稿)


 TV特撮『ウルトラマンジード』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)の後日談映画『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』(18年)。その内容は、ジードことリク少年・メインヒロインの刀剣少女・秘密諜報員のずっこけサブヒロイン・ご都合にも沖縄に出張していたウルトラマンゼロとも合体する冴えないサラリーマン・諜報組織の上官・ペガッサ星人の少年・人工知能レム……といった、いつものニギやかなレギュラー面子に、前作『ウルトラマンオーブ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1)のオーブこと風来坊青年とその宿敵青年がカラんできて、『劇場版』限定の強敵に立ち向かう! といったもの。


 期待にたがわず、いや期待以上に、ウルトラマンジードがTVシリーズでも披露してきた全5形態を早々に披露。


 先輩ウルトラマンのオーブもTVシリーズで披露した5形態に加えて、後日談映画『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』に登場した最強形態・オーブトリニティ、さらにその後日談短編『ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!』(共に17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170603/p1)に登場した、東映メタルヒーローチックな硬質のヨロイ状スーツの「オーブ・ライトニングアタッカー」、加えて「オーブ・エメリウムスラッガー」にもタイプチェンジ! 都合8形態もの全バリエーションを漏れなく見せてもくれる。


 悪のウルトラマンことウルトラマンベリアルのカードやカプセルの力を借りて変身した「ジード・プリミティブ」と「オーブ・サンダーブレスター」をワザと並び立たせることで「似てる」「ナゼ?」と自己言及させてみたり(笑)、同じく頭に巨大な反り上がった両ツノが生えている「ジード・マグニフィセント」と「オーブ・バーンマイト」を並び立たせて共闘させてみせる茶目っ気たっぷりのバトル演出!


 今や先輩ウルトラマンになったウルトラマンゼロも基本形態以外に、並行宇宙を超えて出現した際には次元を超える能力を持った銀色のヨロイをまとった「ウルティメイトゼロ」、戦闘中には赤い「ストロングコロナゼロ」や青い「ルナミラクルゼロ」、あわや爆発の藻屑と消えたかと思いきや時間を局所的に操作できる能力で瞬時に回避していたという設定で金色の「シャイニングゼロ」、最終バトルではTV版『ジード』でもお披露目済の最強形態「ゼロビヨンド」などの全タイプにチェンジする。
 子供たちはきっと戦況に応じて自在にタイプチェンジできる全能感・万能感を擬似的にでも味わいたくなって、各種のソフトビニール人形をゲットしたくなることでもあろう(笑)。


 玩具会社バンダイとしても、この『劇場版』合わせで新商品を売ることで、売上も増やしたいワケだから、近年の『劇場版ウルトラマン』シリーズ同様、ご多分に漏れずに主人公ヒーロー・ジードの最新最強形態「ジードウルティメイトファイナル」までもが登場!


 本作の映画パンフレットによれば、元祖の初代ウルトラマンウルトラセブンのデザインの再構築なりオマージュはヤリ尽くされたけど、ウルトラマンエース(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070430/p1)のデザインは未開拓だ(大意)との実にごもっともな坂本浩一カントクのご意見で――実は90年代中盤にも平成ウルトラ3部作のデザイナー・丸山浩が特撮雑誌『宇宙船』でも同趣旨の発言をしていたけど果たせずじまいであった――、かつては呪縛にも近しい力を発揮していた往年の初代マン&セブン原理主義にも囚われず、エースの胸部中央のカラータイマーを取り囲む円型の意匠などを、胸・両肩・両ヒジ・手の甲・両腰・クルブシなどに取り入れている。
 とはいえ、発光する黄色いシャープなラインに包まれたその立ち居姿はエースをあまり連想させず、どちらかというとナイトシーンの電飾用・仮面ライダー555(ファイズ)(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20031108/p1)のスーツを連想してしまうけど(笑)。


新変身アイテムと敵怪獣にも過去作との因縁付与で説得力!


 これに合わせて、ジード・最新形態に変身するために必要という設定で、杖状の新変身アイテムも発売!


 とはいえ、ポッと出の変身アイテムにすぎなくても、後付けの新設定で(笑)、コレはジードの父にして悪のウルトラマンであるベリアルさまが数万年前に自身の故郷・ウルトラの星を襲撃した際に用いた、数百体の怪獣を収納して操ることもできる棍棒「ギガバトルナイザー」の対となるアイテムであった「ギガファイナライザー」であったとして、さらにその両方のアイテムを製造したのは、『劇場版』ゲストヒロインの母星であったともする!


 単なるいかにもオモチャくさいアイテムであっても(笑)、コレにジード(の父・ベリアル)との因縁、ゲストヒロインとの因縁、そのふたつの因縁を付与することで、幼児はともかく児童や大きなお友達から見れば、毎度の画面からは浮いているケバケバした異物かもしれない玩具的存在にも、劇中世界内で存在するに足る一応の説得力を増大させている。
 ……ココまでは小バカにしたような物言いをしてきたけど、それは筆者のテレ隠しであって(笑)、ツヤ消しのシブめで重厚な変身アイテムよりも、筆者個人はカパッと開く可動ギミックもあって、ツヤツヤとした光沢で色調も赤い、こーいうオモチャっぽいアイテムの方がスキではあるので念のため(笑)。



 因縁といえば、本作の敵怪獣たちにも直近ウルトラシリーズとの因縁を付与している。


 前作『ウルラマンオーブ』でも、おそらくバンダイ先行で脚本以前にデザインが進められて、TVシリーズ中盤の前後編での放映に合わせるかたちでソフビ人形などが発売された白亜の体表の強敵・ロボット怪獣ギャラクトロン。古典SF作家・クラークの「充分に発達した科学技術は、魔法と区別がつかない」の体現であるのか、その攻撃時には魔方陣のような紋様が浮かぶのも印象的であった怪獣だ。
 せっかく造った着ぐるみがモッタイないからか、ソフビ人形在庫処分セールのためなのか(笑)、前年度の『劇場版ウルトラマンオーブ』冒頭にも常夏のハワイの海岸にてオーブ&ゼロコンビと対戦! TVシリーズ『ウルトラマンジード』#7〜8でも、SF作家センセイが怪獣カプセルから都合2体を召喚して、再生怪獣だからか弱いということは微塵もなくって(笑)強敵として立ちはだかってきて、ウルトラマンゼロがさらなる強化形態・ゼロビヨンドに変身を遂げるキッカケともなった怪獣であった。
 『ジード』#22では、昭和のロボット怪獣キングジョーとギャラクトロンが左右半身ずつ融合したキングギャラクトロンに、SF作家センセイが怪獣カプセル2種を使って変身することでジードを圧倒すらもしていた。


 今回の『劇場版ウルトラマンジード』では量産型としてギャラクトロンが大挙登場! あげくの果てに新型機体のギャラクトロンMK2(マークツー)までもが出現! さらにはギャラクトロン・シリーズのハイエンドモデルとして、そのプロポーションや体表の幾何学(きかがく)的ディテールを踏襲しつつも、白亜ではなく淡いパープル&イブし金&イブし銀の色彩でまとめて、全身に多数の砲身を備えたロボット怪獣ギルバリスが満を持して出現!


 生物や惑星自体をデータ化して消滅させる! といった特殊能力は、前年度の『仮面ライダーエグゼイド』(16年)におけるゲーム病に罹患した果てにデータとなって消滅してしまう人々の描写と、ネタ的にも映像的にもカブってはいる。
 まぁ、そのへんの類似はご愛嬌でもイイのだし、キロ・メガ・ギガ・テラ・ペタ・エクサといった千倍単位でインフレしていく情報処理能力で、現実世界の事物や生物に人間個人の生体の全情報さえ小さなマイクロチップにデータ化できそうな技術力を現代人が獲得しつつもある現在、ある意味では普遍的なネタ・題材と化したのだともいえるけれども、本作のようなサイバー・ネタであれば自身をデータ化してデバイス内にも移植できるサイバー(電脳)ウルトラマンでもあった前々作『ウルトラマンX(エックス)』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1)にもゲスト出演してほしくなってしまうよなぁ……という想いが脳裏をカスめていたら。


 ウルトラマンギンガ・ウルトラマンビクトリー・ウルトラマンエックスの3人の力を借りて強化変身していたウルトラマンオーブ最強形態「オーブトリニティ」が、なんとエックスの力を援用してエックスが身にまとっていた怪獣型の重厚なヨロイや手甲にカギ爪の「サイバーゴモラアーマー」をまとった姿へと再変身! ラスボス怪獣が構築してオーブを閉じ込めていたデータ空間からの脱出に成功してみせるサプライズ!


 いやぁ、予算や尺の都合でウルトラマンエックスが出演できなくとも、怪獣博士の子供であればフト抱いしまうであろう疑問さえをも見事に昇華! 「勝利の法則」に結びつけてカタルシスある逆転劇を構築してみせる隙のないアタマの良い作劇ではあり、マニア・怪獣博士くすぐりでもあるうれしい作劇でもあった!


 正直、往年の怪獣グランドキングや究極超獣U(ユー)キラーザウルス同様に、ラスボス・ロボット怪獣ギルバリスはアクションには不向きな偉容ではあった。怪獣側のスーツアクターの巧拙より、攻めるウルトラヒーローたちを演じるスーツアクターたちの受け身の取り方や吹っ飛ばされ芝居の巧拙で、バトルシーンの緊迫感や面白みが変わってくる類いなのだが、十全とはいえなくともそれなりに楽しく最終バトルも観ることができたのであった。


「特撮」のみならず「本編」部分でも、着ぐるみキャラとのバトルを増量!


 とはいえ、そのへんの「アクション面」での弱さを補うためなのか(?)、沖縄の無国籍なウラ街の繁華街には、違法滞在の宇宙人たちが大挙居住しているという設定にする。


 情報屋の宇宙人からネタを収拾するために潜入した酒場ではスンナリ成功するハズもなく、お約束でイザコザやチンピラにカラまれて拳闘バトルが勃発!(笑) ナックル星人・シャプレー星人・バド星人・ケムール人などの昭和ウルトラの宇宙人たちは、2010年代のウルトラシリーズにも脇役キャラや戦闘員キャラとして登場してきたけど、やはり登場してくれるだけでもうれしいものだ!


 往年の怪獣博士少年にはあるまじきことだけど、21世紀以降の平成ウルトラ宇宙人については見覚えこそあっても、名前を暗記できてはいないし、そもそもコチラも一応の子供ではなくオトナではあるので(?)、「作劇術の分析」の方には執念を燃やすけど、「怪獣・宇宙人の名前の暗記」なぞに気力や脳ミソのリソース・資源を割り振る気などはなくなってもいる(笑)。
 ググってみると、ガルメス人・グラカッチ星人というのが前年度の『劇場版オーブ』が初出で、レキューム人というのが深夜特撮『ウルトラQ 〜Dark Fantasy〜』(04年)が初出。ヒュプナスというのが同じく深夜特撮『ウルトラセブンX(エックス)』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080413/p1)が初出で、ドーブル星人が『ジード』#11が初出で、さらに以下略(笑)の7種のマイナー宇宙人までもが登場。


 コレらの昭和の第2期ウルトラシリーズにおけるイイ意味での石堂淑朗(いしどう・としろう)脚本的な新旧チンピラ宇宙人(笑)たちと、ジードことリク少年・刀剣少女・諜報員のサブヒロイン・諜報組織の上官・サラリーマン・少年ペガッサ星人・オーブことガイ・オーブの宿敵ジャグラーが、各々の個性にピッタリで実に「らしさ」にあふれたた、スピーディーかつコミカルなバトルを繰り広げてくれるのだ! あげくの果てに、メカロボの敵の配下として、白黒モノトーンの戦闘員集団までもが登場! ドラマがカッタルくなりそうになると出現して、タイクツに陥(おちい)ることを回避してみせる(笑)。


ギャラクトロン・ギガバトルナイザー・ギガファイナライザー!


 ヒトそれぞれの好みはあるだろうけど、製作予算の絶対的な少なさに起因するとはいえ、『ウルトラマンメビウス』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070506/p1)、もしくは『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080427/p1)以降は、同一種族の別個体として歴代怪獣や歴代宇宙人たちの着ぐるみ使い回しが多用されるようになった。むろん、そのこと自体には不満はなくって、むしろ怪獣キャラクターたちを「スター」として世代を超えて大切に扱ってくれているようにも思えているので、筆者個人としては肯定的である。


 今回のロボット怪獣ギャラクトロンに至っては、並行宇宙をも超えるかたちで量産型ロボット怪獣がバラまかれていた! といったスケール雄大感もあって、そのバックボーン・出自を小学生レベル(笑)のSF的好奇心で妄想することは実に楽しいことでもある。


 怪獣ギャラクトロン初出時には、『オーブ』世界の宇宙ではなく、別の並行宇宙から襲来してきた怪獣であるとも劇中においても推測されており、古典SFの時代からある「ロボット・人工知能の反乱」パターンで、戦争終結用に製造したロボット怪獣が自我を得てしまって、戦争の根源であり自身の産みの親でもあった宇宙人種族に反抗して手に負えなくなったことから、別次元の宇宙に捨てたのでは? などと劇中人物たちが推測していたのだ……。


 今回の劇場版では、メインテーマではなくてもサブテーマとしてはこのナゾを追ってみせており、後付けでもロボット怪獣ギャラクトロン・シリーズが亡国の惑星・クシアの出であったとしたのであった……。つまりは、


●ロボット怪獣「ギャラクトロン」シリーズ
●ベリアルさまが使った棍棒「ギガバトルナイザー」
ジードが使った聖なる杖「ギガファイナライザー」


 このすべてが惑星クシア出自であったとされたのだ!――ウラ設定によると、クシアは昭和ウルトラの宇宙にあった惑星だとのこと――


 まぁ、ギガファイナライザー以外はホメられたアイテムでもないけれども(汗)、こーいう二重、あるいはいっそ三重に因縁を持たせて、設定や作品自体に少しでもの興味・関心・求心力を持たせていく手法それ自体には賛成したいのだ。


 この広い大宇宙で、すべての要素がお隣り・ご近所がごとき接点を持っているかのようなご都合主義があってたまるか!? といったツッコミはリアリズム的には正しいけれども(笑)、我々が愛する「通俗娯楽活劇」とは「ドキュメンタリー」や「ルポルタージュ」などではなくって、「象徴」「寓意」の方が優先するシンボリックな「道徳説話」の方に近しいモノでもあるからだ――ただし、「道徳説話」とイコールのものでも決してない――。


沖縄怪獣グクルシーサー! 神獣たる伝説怪獣の系譜!


 ゲスト怪獣としては、太古の沖縄に不時着した王女さまを守護してくれた沖縄原産の正義の怪獣という設定で、沖縄の方々に飾られている東洋のライオン聖獣・獅子ことシーサーをモチーフとした、その巨大なタテガミはオレンジ&赤、四つ脚は紺色でもある鮮烈で熱帯チックな色彩の四つ足歩行の怪獣グクルシーサーが登場した!


 ロートル怪獣ファンであれば、誰もがアメリカ占領下から日本に返還されたばかりの沖縄を舞台にした怪獣映画『ゴジラ対メカゴジラ』(74年)に登場した沖縄の聖獣・キングシーサーを連想したことと思う。宇宙から飛来した超科学技術がもたらしたロボット怪獣メカゴジラ vs 純然たる野生の生物ではなくそれを超えた大自然の精霊・地霊・土地神が実体化したような由来と神通力を持つ神獣・霊獣・聖獣であるキングシーサー


 地球人より進んだ超科学に由来するロボット怪獣という存在にもワクワクさせられるのだけど、その地域一帯を守護する超自然的な霊的守護獣が実体化したオカルト怪獣! というSF的(?)で非日常的な設定にも由来する神獣的な怪獣という存在にもワクワクさせられてしまうモノではなかろうか!?


 80年代後半以降に隆盛する剣と魔法のファンタジー異世界の舞台設定にも通じている、その先駆けのような「伝奇」的な設定を有した怪獣キングシーサーを、70年代末期の第3次怪獣ブーム時に各種書籍や駄菓子屋で売っていた、往時は大ヒットしていた子供向けの安価な怪獣カードなどで知った幼き日の筆者は、ワクワクしてコーフンに打ち震えたものだった(笑)。


――ゆえに、『ゴジラ FINAL WARS(ファイナル・ウォーズ)』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060304/p1)にて、キングシーサーが復活した際に、他の有象無象の地球怪獣たちと同様、X(エックス)星人に操られて悪い怪獣に堕してしまったのは少々残念ではあった(汗)。キングシーサーモスラと同様に、他の怪獣とは別格の霊獣・神獣という存在にして、正義の怪獣として悪い怪獣たちと戦ってくれヨ! まぁ些事ではあって、その一点の瑕疵(かし)をもって、『FINAL WARS』を全否定しようというワケでもないけど(笑)――


●昭和ウルトラ怪獣における、伝説怪獣ウー・伝説怪人ナマハゲ・邪神カイマ(邪神超獣カイマンダ)・閻魔怪獣エンマーゴ・臼怪獣モチロン・三つ首怪獣ファイヤードラコ・相撲怪獣ジヒビキラン・マラソン怪獣イダテンラン
●広い意味では、怪獣酋長ジェロニモン・地球先住民ノンマルトの使者の真市(しんいち)少年の霊・水牛怪獣オクスター・牛神男・天女アプラサ・獅子舞超獣シシゴラン・白い花の精
●庶民の信仰エネルギーで付喪神(つくもがみ)と化したか天上界の神仏がチャネルしたのかその両方なのか、劇中で神通力を発揮してみせた「お地蔵様」や「巨大観音像」(笑)なども、コレらのカテゴリーに当てはまるだろう!


――ちょっと話がズレてしまうけど、歴史上の怪獣について記した「太平風土記(たいへい・ふどき)」が、『X』『オーブ』に続いて『劇場版ジード』でも登場することで、この古文書が3つの並行世界をまたがって存在していることが判明するあたりの小ネタの点描もイイよね!――


 70年代末期〜90年前後のオタク第1世代によるSF至上主義の特撮論壇では、SFならぬ民話的なエピソードや怪獣は否定的に扱われてきた。


 しかし、実は怪獣のみならず宇宙人から怨霊・地霊・妖怪まで実在しているモノとして扱われる、大宇宙 → ワールドワイドな世界各地 → ローカルな田舎 までもが串刺しに貫かれて万物有魂のアニミズム的に全肯定されているウルトラシリーズの世界観の設定に、「現実世界もかくあってほしい!」的な願望やワクワク感を内心では抱いていた御仁も実は多かったのであろう――往時のマニアたちはまだまだボキャ貧で、その感慨をウマくは言語化できなかったのであろうけど――。


 そして、平成ウルトラシリーズが始まってみれば、この超自然的怪獣や歴史時代の人霊の系譜は引き継がれ、宿那鬼(すくなおに)・妖怪オビコ・地帝大怪獣ミズノエリュウ・童心妖怪ヤマワラワ・戀鬼(れんき)・錦田小十郎景竜・玉響姫(たまゆらひめ)などの怪獣や英霊がワラワラと登場してきた! そして、それに対してマニアたちが批判を繰り広げるということもなかった。むしろウルトラシリーズのエピソードの幅の広さとして、どころか傑作エピソードとして肯定されていたりもするのだ(笑)。


――個人的には、それならば昭和ウルトラの伝奇的エピソード群に対しても、それまでの低評価を改めて自らの過ちも贖罪して、ウッキー・ムッキーレベルの感情論ではなく、批評的に冷静にロジカルに再評価の光を当てるべきであったろうとは思うのだけれども。なかなかにそこまで論理の射程を伸ばすことができるような御仁は極少だったようである(汗)――


 脱線が過ぎてしまったが、聖獣グクルシーサーのことである。やっぱり、往年のキングシーサーの描かれ方の過誤を引き継いでおり(?)、パワーバランス的には少々弱かったことは実は残念なのだ。


 最終的には「決戦」シーンはウルトラマンたちに譲るのは必定ではある。とはいえ、だから途中は端折ったりオザナリでもイイということではない。ストーリー展開が論理的には同じであっても、そこに至るまでの過程・プロセスの描き方具合いで、意味合いや重みや感慨は相応に変わってくるモノなのだ。


 やっぱり、グクルシーサーはもっと善戦してくれなきゃダメだろう。もう少しで勝てそうだ! というところまで描かなきゃダメなのだ。あるいはいっそ、ギャラクトロン1機を一度は屠(ほふ)ってみせる強さ・爽快感は見せておく! そして、その次に現れたギャラクトロン複数機を相手に負けてしまったのは仕方がナイ! ……と思わせるような、 ギャラクトロン1機 < グクルシーサー < ウルトラマン といった三層構造くらいの段取り・勝ち抜き戦・各キャラのイイところや見せ場・活躍・強さをも見せる立体的な作劇・キャラ立て・アクション演出ではなかったことが実に惜しまれるのだ。坂本浩一カントク作品にしては珍しいことだったが、このへんだけは少々の手抜かりには思えたものであった。


沖縄ロケの是非! 沖縄本編撮影と沖縄特撮セット!


 沖縄ロケは申し訳程度の点描で、あとは本土で撮影か? と予想していたものの……。ほとんどのシーンで沖縄ロケを敢行していたようではあった――東京圏のUHF局でも放映された沖縄のご当地TV特撮ヒーロー『琉神マブヤー』シリーズ(08年)や『ハルサーエイカー』シリーズ(11年)との共演がなかったのは個人的には残念だ。地上の人間サイズの敵宇宙人たちの始末は彼らに任せてほしかった(笑)――。


 酷暑すぎて少々気怠げな感もある真夏の強い陽差し、広々とした明るい青色と白色の海辺、モクモクとタテ長に立ち昇る力強くもドコか不穏な巨大な雲海、鬱勃とした感じはしない明るい森林、高層建築はあまり見当たらない台風よけなのか低層家屋ばかりの街並みの高台からの一望。それらをカメラは切り取ることで、南洋の楽園性のようなモノを醸し出すことにも成功!


 沖縄といえば、初期ウルトラシリーズを立ち上げた脚本家の故・金城哲夫(きんじょう・てつお)センセイや、同じくベテラン脚本家・上原正三(うえはら・しょうぞう)センセイの出身地でもあり、彼らにあやかったりオマージュやリスペクトとしてのイミもあったのであろうか? しかし正直、本作を鑑賞する前には、沖縄ロケをするおカネが今回はあるのならば、それらを特撮の美術予算にまわして、さまざまな場所を舞台に特撮怪獣バトルを見せてくれよ! なぞと筆者はシニカルにも見ていたのだけど(汗)。


 しかし、出来上がったウルトラマンたちと巨大怪獣たちが戦っている特撮映像は、気のせいか色調も沖縄の幻惑的な青空に合うように、後処理(ポスト・プロダクション)で色調調整などもしているのであろうか? いつもと同じ特撮セットに、いつもとほとんど同じミニチュアの流用なのだろうけど、不思議と「沖縄感」は出せているのだ。要所要所に、ヨコ長の低い石垣に傾斜の低い薄オレンジ色の大きな瓦屋根の家屋が数棟、その周辺に亜熱帯っぽいヤシの木が数本生えているだけでも「あら不思議」、とたんに沖縄に見えてくるのだ。


――スレたマニア的には、『ウルトラマンエース』(72年)#15(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060828/p1)にて瀬戸内海(岡山)ロケを敢行して、意図的にだろうが、1970年代なのにマンガ『花田少年史』のごとき60年代の貧乏少年(笑)のような素朴なニコニコ笑顔の白いランニングシャツに半ズボン姿の少年もゲストで登場した大蟹超獣キングクラブ編にて、ロケ地の海浜・漁村・民家・荒い木材で骨組みして高い壁にはワラを吊しただけの作業場・干してある漁労網・低い石垣などなどを実に精密に再現して、それらを崩したり壊していった風情ある東宝の巨大なステージを活かした特撮美術セットのことなども思い出す!――


異星出自の沖縄在住ゲストヒロインの設定&達成度!


 沖縄各地の名所がなぜか舞台となった理由も、この『劇場版』ゲストヒロイン――正体は太古に地球に飛来してきた長命の異星人!――をいっそのこと、沖縄の観光ガイド嬢に設定してしまうことで、主人公たちとの出逢いの天文学的偶然も含めて、子供向けジャンル作品の宿命であるご都合主義&不自然さを少々緩和はしてみせる(笑)。


 筆者のようなロートルにとっては、女優・上戸彩(うえと・あや)の出世作でもある『3年B組金八先生』第6シリーズ(01年)での主要生徒役が印象に残っている、NHK朝ドラ『ファイト』(05年)でも主演も果たした本仮屋ユイカ(もとかりや・ゆいか)が、このゲストヒロインを演じていた。
 『金八先生』からでも幾星霜。目元涼しいクールビューティーだけれども愛想もあった風貌ともあいまって、宇宙人としての本来の姿を現わすと、沖縄チックで華やかな琉球服っぽい衣装となった。てっきり亡国の王女さまなのだと思いきや、本作のパンフレットなどを読むと単に科学者の娘でしかないということらしいけど、これによって親しみやすさと高貴さを同時に体現!


 最終決戦ではジードの体内=精神世界内にて、リク少年の横に彼女が出現してきて力も添えるけど、数万年も生きてきた存在であったのに、おそらく本作でホントウに死んでしまったのであろうという、悪いイミでの古典的なゲストの扱いについては少々残念だった。
 TVシリーズ終盤でも諜報組織の上官・シャドー星人ゼナさんが怪獣兵器ゼガンに合身して操縦していたように、このゲストヒロインが聖獣グクルシーサーとも合身・操縦してバトルに「参戦」したり、最終決戦では「ギガファイナライザー」を、自身が搭乗したグクルシーサー経由でジードに手渡しして「勝機」を与えるくらいの有用感ある活躍をさせてもよかったのではあるまいか!? そして、沖縄の地でこれからも彼女は生きていく! といったオチでもよかったのではあるまいか!?


 回想シーンでは彼女の父親役として、我々特撮マニア的には『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)の怪獣攻撃隊・DASH(ダッシュ)隊長でもおなじみ宍戸開(ししど・かい)まで登場。映画の神さまのイタズラか、異国情緒にあふれる服装といい、マニアであればつい最近の『宇宙戦隊キュウレンジャー』(17年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20180310/p1)で氏が演じたオリオン座の勇者・オライオンとの酷似を想起せずにはおれなかったことであろう(笑)。


SF作家センセイ&ベリアルさまのリベンジが観たかった!


 鑑賞する前には、宿敵である作家センセイこと伏井出ケイ&悪のウルトラマンことウルトラマンベリアルさまが、この『劇場版』には登場しないことには不満があった。たしかにTV版『ジード』最終回(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180213/p1)にて、宿敵のSF作家センセイ&ベリアルさまはすでに一応はお亡くなりではあったけど。
 しかし、SF作家センセイもTV版『ジード』を盛り上げた功労者なのだから、ご祝儀・慰労も兼ねて映画の晴れ舞台も踏ませてあげて、沖縄ロケにも同行させてやってくれよ!――アッ、TV版『ジード』の最終展開は、『劇場版』と同時並行撮影の沖縄ロケ編だったから、同行はしていましたかネ(笑)――


 テレビシリーズの最終回では死んだのに、ご都合主義にも復活を果たしたSF作家センセイ!


 そして、もう幾度目かとなる、またまた再復活を果たしたウルトラマンベリアルさま!


 さらには、ベリアル配下の強豪宇宙人軍団ことメフィラス星人・ヒッポリト星人・テンペラー星人・グローザムの同族・デスレムの同族らによるダークネスファイブも再参集!


 対するは、我らがウルトラマンジードにウルトラマンゼロ


 加えて、ウルトラマンゼロの頼もしき仲間、ミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボット・ジャンナインらによる新宇宙警備隊ことウルティメイトフォースゼロも助っ人見参!


 ジード&ウルティメイトフォーズゼロの5人 vs ベリアル&ダークネスファイブの5人!


 といった、大宇宙をまたにかけたガチンコ集団バトルを、今度こそ観たかったのにィ〜! キィィィィ〜〜〜!!(袖を噛む・笑)



 まぁ、あの鬼気迫る演技の末期(まつご)のあとに、SF作家センセイがアッサリ甦ったりすると、ドラマ的・テーマ的にはたしかに台無しといえば台無しではある。しかし、そこはそれ。このテのユルユルな子供向けヒーロー番組の常套(じょうとう)で、ご都合主義にも実は彼はまだ生きていた! それがあんまりであるのならば、怪獣墓場から復活してきた! 亡霊魔道士レイバトスが復活させた! などの『完結編』のあとにシリーズをイケしゃあしゃあと再開してしまう「少年ジャンプ」連載マンガのTVアニメ化作品『銀魂』のようなロウブロウ・通俗的な展開でもよかったんじゃないのかなぁ(笑)。


 それで、昨年末のTV最終回前に公表された第1弾の『劇場版』宣伝ポスターでは、SF作家センセイの中の人の名前は削っておく。しかし、年明けの第2弾の宣伝ポスターではSF作家センセイの中の人を公示してみせることで(笑)、マニアたちにはTV最終回の鑑賞でSF作家センセイが死のうがドーせ復活するんだろうし……といったシラケた思いをいだかせずに切迫感を持って鑑賞させることで、その後に「エッ、『劇場版』でも再登場するの!?」といった「二度ビックリ」の思いをファンたちに味あわせて、本作への関心をより惹起もさせるような、小ズルいパブリシティ戦略を考えるような御仁はいなかったモノなのか!?


 昨年末の大傑作映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20171229/p1)などのように、『ジード』のレギュラー&前作『オーブ』のオーブ&ジャグラーに加えて、2010年代以降のウルトラマンギンガ・ウルトラマンビクトリー・ウルトラマンエックスたちも変身前を含めて勢揃いして、SF作家センセイ&ベリアルに立ち向かうような内容でもよかったんだけれどもなぁ(笑)。「怪獣モノ」としては少々邪道かもしれないけど、「ヒーローもの」としてはSF作家センセイのようないかにもな小憎らしい人格悪・性格悪がいた方が「善悪のメリハリ」もついてよかったようにも思うのだ。


近作への小さな不満。歴代OBゲスト出演であと一押し!


 振り返れば、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101224/p1)においても、映画『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070128/p1)&映画『大決戦! 超ウルトラ8兄弟』(08年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101223/p1)では初代ウルトラマンウルトラセブン帰ってきたウルトラマンことウルトラマンジャックウルトラマンエースのウルトラ4兄弟の変身前ことハヤタ・ダン・郷・北斗が連続出演してくれたくらいなのだから、マン・セブンのみならず帰マン・エースの変身前の役者さんにもたとえ1カットだけでも出演してもらって、変身ポーズを披露してラストバトルに参戦してもらいたかったと個人的には思ったものだったし、おそらくマニアの大勢も同様に思っていたことであろう。
 そーすれば、ドラマ的・テーマ的にはともかく(笑)、ただ出てくれるだけでも、我々ロートルオタクたちは狂喜乱舞したのだし、マニア誌もそれを口実にインタビューを繰り広げて、変身前のウルトラ4兄弟が全国の映画館の舞台挨拶を行脚することで、少々であっても興行収入を水増しすることができたであろうから。


 つづく映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(10年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111204/p1)においても、『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)30周年記念として、ウルトラマン80(エイティ)とその相方であるともいえる女ウルトラマンユリアンの声を、変身前の役者さんたちが久しぶりに声をアテてくれていたものだ。


 しかし、そこまでやってくれるのであれば、主人公たちのピンチを助ける頼もしい役回りとして、変身前の役者さんが登場する1シーンをあとからグリーンバック撮影(笑)でムリやりにでも挿入!――たとえば、ウルトラ一族の長老・ウルトラマンキングの超能力で並行宇宙を越境できたというクレバーな「云い訳・設定」なども付けて!(笑)――
 対ベリアルとの最終決戦では、我らがゼロをサポートするミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボットをさらに援護射撃するかたちで、異星の惑星エスメラルダの大地で変身ポーズまで披露してウルトラマンエイティ&ユリアンが出現! エスメラルダの上空の宇宙の戦場へと飛び立つ! ついでに、役者さんたち長谷川初範(はせがわ・はつのり)と荻原佐代子(はぎわら・さよこ)両氏も全国の映画館へと飛び立って、舞台挨拶に参加してもらって集客にコレ努めてほしかったものなのだ(笑)。


――先の映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』においても、ウルトラマンコスモスこと俳優・杉浦太陽が直談判したことで急遽、ワンカットの出演シーンが追加されて、スポーツ新聞やワイドショーの各紙紹介などでも、少々でも世間に知られることになったりもしたのだ! そういった小事のひたすらな積み重ねが少しでもの集客につながっていくのである! それと同じようなことが、ナゼに融通無碍(ゆうづう・むげ)にできなかったのだ!?(笑)――


 映画『ウルトラマンサーガ』(12年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20140113/p1)はそのへんでの客寄せ面での反省もあってのことなのであろう。初代マン・セブン・帰マン・エースどころか、ウルトラマンレオウルトラマンダイナ・ウルトラマンコスモスの変身前の役者さんまで登場して、変身後のウルトラマンたちの映像に変身前のヒトの映像までオーバーラップさせるサービス精神の志しはよかった!
――尺の都合と製作遅延ゆえであろうが、4兄弟の変身後のバトルはカット(のちに再編集バージョンで復活)。長尺のコスモス&カオスヘッダーvsハイパーゼットンの件りに至っては全カット(爆)になってしまったのは残念ではあるけれど――


 しかし、映画冒頭におけるゼロvsベリアル軍の残党との宇宙空間でのバトルに、直近の新ヒーローであるミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボット・ジャンナインらが固い絆で結ばれているハズのゼロとは共闘していなかったのはナゼなのか!? 子供たちに忘れ去られないためにも露出はさせるべきであったハズなのだ!――登場させてあげれば、子供たちも狂喜すること請け合いだっただろうに! 変身前の人間態がないヒーローたちだからこそ、声優さんのギャラだけならば相対的には安く済ませることができたであろうに、ドーしてそこで手抜かりを!(汗)――
 ついでに係り結びのかたちで、同作のラストでは、舞台となった並行宇宙の地球での事件を解決して飛び去ってきたゼロを、地球の上空の宇宙でミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボット・ジャンナインたちが明るく出迎えるような場面もあってしかるべきだったとも思うのだ!


 加えて、00年代後半〜10年代前半のウルトラシリーズの中継ぎでもあった『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』(07年)シリーズの主人公である、地球人とレイブラッド星人とのハイブリッドでもあったレイ青年にも、もう少しだけ花を持たせてほしかったものだ。
 たとえば、並行宇宙を越境してしまった宇宙船・ペンドラゴン号で、後続の『ウルトラマンギンガ』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200819/p1)以降のシリーズの世界にも漂着するかたちで彼らがゲスト出演! あるいは、ビデオ販売作品『ウルトラ銀河伝説外伝』などにおいて、ラン青年・タイガ青年に続いて、功労賞としてウルトラマンゼロとも一時的にレイ青年を合体させてあげることで(!)、晴れてウルトラマンにも変身したことがあった役者さんのひとりにもしてあげるなど!


 本映画の前日談でもあるTVシリーズ『ウルトラマンジード』中盤回(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200523/p1)においても、それこそ前作ヒーロー・ウルトラマンオーブをゲスト出演させてあげる!


 短編『ウルトラファイトオーブ』での宿敵・亡霊魔道士レイバトスとの再戦イベントなども設けて、同じく怪獣使い=レイオニクス戦士という出自つながりで『大怪獣バトル』のレイ青年をゲスト出演させてあげる!


 そして、『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』とビデオ販売作品『ウルトラマンゼロ外伝 キラーザビートスター』(11年)の今をときめく土屋太鳳(つちや・たお)演じるエメラナ姫などもゲスト出演してもらう!


 そのようなエピソードなども作るべきではなかったか!?――土屋太鳳は今や超多忙の売れっ子でギャラも高いからムリくさいのはわかるけど(汗)、話題作り&集客でそこをナンとか1日だけで撮影可能な1シーン・1カットだけでも!(笑)――


 ごくごく個人的には、00年代後半以降、特に2010年代のウルトラマン映画やビデオ作品に対しては、90〜00年代前半のウルトラ作品と比較しても、興行面ではともかく内容面においては個人的には実は高い評価を下していたりはする。しかし、やはり前述したように、シリーズの連続性や大河ドラマ性を感じさせてくれる要素の今一歩のところでの欠如で、小さな不満があったことも事実なのであり、この機会にカコつけるかたちで語らせていただいた。


――まぁ、そーいうことを云い出してしまうと、平成ライダー映画や東映『スーパーヒーロー大戦』映画シリーズにおいても、『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)の正義の赤鬼・モモタロスや、『仮面ライダーディケイド』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090308/p1)の高飛車主人公・門矢士(かどや・つかさ)に、「おのれ、ディケイド!」のセリフがお約束(笑)であるナゾの壮年・鳴滝さんなどは、子供ウケもしそうなトリックスターたちなのだから、歴代シリーズを連結させて怪獣博士的でマニアックな興味関心を観客や子供たちにも惹起させつづける意味においても、狂言廻し・説明役(笑)として恒常的に途切れることなく登場させてほしかったとも思っているのだ――


 本作ではバトルには参戦はしなかったけれども、ウルトラの星にいるウルトラの父ウルトラの母ウルトラ兄弟の長男ゾフィー隊長・初代ウルトラマンウルトラセブンが点描的にではあっても登場させたことも、作品を華やかにするというイミでは実によかった。自身の子供時代の記憶を振り返ってみても、たったこれだけの点描ではあっても、ヒーローの神々しさや作品世界のウラ側の拡がりといったスケール感・壮大感も得られてワクワクとするであろうからだ。
 ギャラの都合であったのだろうが、初代マンとセブンにはセリフがなかったけれども(笑)。ウルトラマンタロウとウルトラ一族の一般兵士たちも、回想扱いの新撮戦闘シーンで「ストリウム光線!」のバンク掛け声の音声とともに登場したことも同様にうれしかった!


――『ウルトラファイトオーブ』でも帰ってきたウルトラマンことジャックの声を変身前の役者さんである団時朗(だん・じろう)が務めて、映画『破裏剣ポリマー』(共に17年で坂本浩一カントク作品!)おいてはウルトラマンエイティの変身前の役者さんこと長谷川初範が出演していたことから、コレは帰マン=団時朗とエイティ=長谷川初範に『劇場版ジード』にも顔出しで出演してもらうことへの事前のネゴなのか!? と深読みしていたのに……。それは果たされずに終わってしまった(笑)――


 本作では、ウルトラの父の命令に従うかたちで、ミラーナイト・グレンファイヤー・ジャンボット・ジャンナインまでもが久しぶりに登場して出撃した! バリアで地球に着陸こそできなかったけれども、間接的には援護射撃のかたちで戦闘にも参加することで有用感も出せている! ラストでは、沖縄の夕景の海浜にも降り立って、ユカイな漫才トークを聞かせてくれたのはうれしかった! こーいった一連こそを、先の映画『サーガ』などでも見たかっただけに!


――同様にTVシリーズ『ジード』最終回でも、『ジード』本編の映像ではない、『ウルトラゼロファイト』第2部(12年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140115/p1)に登場した悪の強豪宇宙人軍団・ダークネスファイブや、『ウルトラファイトオーブ』(17年)に登場した宿敵・亡霊魔導士レイバトスのバンク映像が、回想シーンとして流れたサービス趣向は実にうれしかった。しかし唯一、『ファイトオーブ』ラストで亡霊魔道士レイバトスを倒したのがジードではなくベリアルさまに改変されていたことだけについては残念(汗)。シャイニングゼロの時間操作能力による局所的なタイムスリップなどで過去に戻って、ジードがレイバトスを倒してみせるようなエピソードをTV本編でも作ってほしかったヨ〜!――


「クライシス・インパクト」や「ウルトラ大戦争」の本格映像化を今こそ!


 けれども、本映画を見終わってみると、事前の小さな不満や要望は雲散霧消してしまったほど楽しめたのも、個人的には事実なのであった。そして、近年でもロボットアニメ『マクロスΔ(デルタ)』(16年)のメインライターや、本作公開の前月2月に公開された『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1)も手掛けたりと、20年近いキャリアの持ち主でもある根元歳三の脚本は、TV版『ジード』においてはシャドー星人ゼナさんとシャドー星の怪獣兵器ゼガンをメインに据えた前後編を手掛けただけではあるけれども、多彩な具材を裁いて交通整理がよくできていたとも思うのだ。


 しかし、『ジード』世界の6年前における ウルトラマンゼロをはじめとするウルトラ一族 vs ウルトラマンベリアル軍団 の宇宙各地を転戦しつつ激闘していったサマと(「オメガ・アーマゲドン」!)、ついには東京上空で超時空消滅爆弾を起動して、並行宇宙のひとつが滅亡してしまった「クライシス・インパクト」を、長尺の映像でキチンと観てみたい!!
 3万年前の「ウルトラ大戦争」(ウルティメイト・ウォーズ)こと 暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人が率いるメフィラス星人・アークボガール・デスレム・グローザム・ジオルゴン・エンディール星人・テンペラー星人などの幹部級宇宙人&数百体の怪獣軍団が我らがウルトラの星を襲撃したサマも、長尺の映像でキチンと観てみたい!!


 基本的には幼児向けの特撮変身ヒーロー番組において、現在進行形ではナイ過去の出来事を主体とした作品を映像化するのはたしかにムズカしいことではあるだろう。そーであれば、コレらの大事件から派生した新規事項の現在進行形の物語における「回想シーン」として、それらを映像化してみせることで、知られざる「歴史の細部」や「秘史」なども描くことで、「仮想歴史」のミッシング・リンクのピースがピタリとハマっていくような擬似的な知的快感(笑)なども味あわせてくれるような新作の登場を、コレからも期待していきたい!


――コレらは初作の「前史」であるルウム戦役などを描いた『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190707/p1)や、宇宙世紀0096年といったシリーズの隙間の時代を描きつつも宇宙世紀元年の大事件をも発端としている『機動戦士ガンダムUCユニコーン)』(10年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160904/p1)みたいなモノであって、こーいった「世界観消費」といったモノを嗜好してしまうようなニーズが、マニアにかぎらず世間一般にも、幼児はともかく小学生たちにも相応にはあるのだ!――


余談:人類の愚劣さをゼロにはできなくとも、最小化するための方策とは!?


 「シビルジャッジメンター」(文明審判者!)といった恐ろしい「別名」を持った、前作『オーブ』につづいて本作にも登場したロボット怪獣ギャラクトロンは、『オーブ』での初登場時においては、地球の知的生命体どころか弱肉強食の「食物連鎖」に基づく「生態系」それ自体が非常に原始的で残酷であって、宇宙の生命水準から見れば「幼年期」的であって(大意)、それが地球人たちの争いの根源である! と、古クサい古典SF的な抑揚のない無感情な電子ボイス(笑)でもって喝破してみせてもいた。
 手前ミソで恐縮だけど、この指摘は個人的には「我が意を得たり」だ。マクロは国家や民族・宗教間の争いから、ミクロはイジメやパワハラ、趣味人・オタク同士のマウンティング合戦に至るまで、実は争い自体の根源はマルクス主義が云うような「貧富の格差」や「資本主義(今だと新自由主義経済)」や「私的快楽至上主義」に起因するモノではナイとも思うからだ。


 「貧富の格差」「新自由主義」「私的快楽至上主義」「虚栄心」すらもが「原因」ではなく「結果」である。人間の「嗜虐心」「競争心」「権力欲」なども含めて、その根本原因は、生物・動物の捕食・被捕食関係を成り立たせるために、人間にも弱めであっても本能的に内在している「食欲」「狩猟本能」「縄張り意識」に起因しているのだとも私見する――飼いイヌや飼いネコが飛びかかって、昆虫や落ちたスズメを弄んでいる姿を見ていても思うことだ(笑)。もちろん、個々人でその濃淡にはカナリ差があるけれども――。


 それだけに根深くて解決困難ではあるのだけど。とはいえ、ニヒリズムに陥っているのではなく、それらの本能に起因する悪癖は「根本療法」によってゼロにすることはできないにしても、都度都度の永遠の「対症療法」としては最小化していくべきモノではあるだろう。
 あるいは、肉体&精神を過剰にキズつけないような「ルール」「モラル」などを作って「ゲーム化」「スポーツ化」して、ネット空間での「ゲーム」や「言論戦」にとどめさせたり、全国の公園にバスケットボールのゴール籠などを用意することで(笑)、「唯一絶対のカースト」ではなくって「無数の並列する小カースト」を作ってしまい、擬似的に「闘争心」を発散させたり「立身出世欲」や「モテ欲」を満たしてあげることで、ある場所では敗者になっても戦国時代のように首チョンパ切腹させられることなく、別の場所にて居場所を確保できるように社会のインフラを設計しておく。


 とはいえ、「命の大切さ」を教え込まなくても、たいていの人間は強い恨みでもなければ殺人などはできないハズのモノなのだ。しかし、生まれつき「嗜虐心」が強くて他人に対する「共感性」に乏しい個人が、「殺人」といわず「暴力」や「暴言」をヤラかしてしまうワケなのだ。
 そして、そういった場合は、後天的な教育・環境にも一因があったとしても、個人の持って生まれた「性格」「共感能力」「品性」などが根本原因であった以上は(!?)、「話せばわかる」「イジメっコとイジメられっコ、ストーカー、パワハラ上司とでも、みんな仲良く握手をさせて和解!」などといったキレイごとではなくて、それらは長期目標としてならばイイけれども短期的には割り切ることで、緊急避難として「加害者度」が高い御仁の方を「撲滅」といわずに(笑)、「退場」「転校」「隔離」して、両者が顔を合わせずに異なる場所で生活できるように仕向けて、「棲み分け的な共生」となるように制度設計をしておく……。


 一方で、「公共空間」や「国際協議の場」を作りつつも、私的・ローカルな場所では「棲み分け的な共生」が必要であることは、異なる趣味間・文化間・国家間の関係においても同じことなのであって……。などと云い出すと、「アパルトヘイトだ!」と批判されそうなので、以下略(笑)。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2018年春号』(18年4月1日発行)所収所収『劇場版ウルトラマンジード』合評5より抜粋)


『假面特攻隊2018年春号』「劇場版ウルトラマンジード」関係記事の縮小コピー収録一覧
徳島新聞 2018年3月16日(金)夕刊 「劇場版ウルトラマンジード」浜田龍臣 身近なヒーロー像に自信 史上最年少 主役に抜てき
・日刊スポーツ 2018年3月11日(日) 主演映画 浜田龍臣 サプライズに号泣 ヒーローになれた サプライズレターに涙する浜田龍臣
・スポーツ報知 2017年11月23日(木) 本仮屋ユイカ ウルトラヒロイン 「劇場版ジード」 主題歌はMayJ.
福島民報 2018年3月10日(土) シリーズの歴史実感 「ウルトラマンジード―」浜田龍臣
西日本新聞 2018年3月15日(木) エンタメ ウルトラマン「大きな経験」


『假面特攻隊2018年春号』上原正三「キジムナーkids」文学賞受賞・関係記事の縮小コピー収録一覧
山陽新聞 2018年1月23日(火) 岡山市坪田譲治文学賞 上原さん(沖縄出身)受賞 「キジムナーkids」来月25日贈呈式
山陽新聞 2018年1月24日(水) 岡山市坪田譲治文学賞 上原さん(沖縄出身)受賞 「キジムナーkids」(直上記事の短縮版)
山陽新聞 2018年2月26日(月) 坪田譲治文学賞贈呈式 上原さん(東京)に賞状
琉球新報 2018年1月24日(水) 上原さんに坪田文学賞 那覇出身「キジムナーkids」
琉球新報 2018年2月15日(木) 金口木舌(『返ってきたウルトラマン』「怪獣使いと少年」と「キジムナーkids」)
琉球新報 2018年2月27日(火) 坪田文学賞の上原正三さん 年を取ったから書けた


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