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ウルトラマン80 再評価・全話評! 〜序文

翌日日付で、『ウルトラマン80』#1「ウルトラマン先生」合評をUP!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100502/p1


20年目の『ウルトラマン80

(文・内山和正)
(1999年執筆)


 『ウルトラマン80(エイティ)』は、『ザ・ウルトラマン』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100430/p1)の後番組として1980年4月から1年間放送された作品である。


 シリーズ初のアニメーション作品であった『ザ・ウルトラマン』の視聴率的失敗(?)から、実写特撮作品としての復活となったこの作品――本誌「おたよりコーナー」(編註:初出は同人誌)に次々寄せられた読者諸氏の投書により、少なくとも“当時の子供たちには人気があった”と言ってしまってもよいのではないかと思う。ということは当時すでにメイン視聴者の子供たちだけでは視聴率は取れなくなっていたのか!?――。
 『ザ・ウルトラマン』が27話「怪獣島(じま)浮上!!」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091102/p1)では、“怪獣墓場”から実写ウルトラシリーズの怪獣レッドキングなどが再登場するという一部の矛盾回を別とすれば、基本的にはそれまでの実写作品とつながりのない作品であったこともあり、実写前作『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)からのブランクの年数と合致する“5年間”、怪獣が出現していなかった世界を舞台にしている。


 『ザ・ウルトラマン』という作品がなかったなら、『80』はシリーズ復活時にありがちなオーソドックスでシンプルな作品になっていたかもしれない――実際『ザ・ウル』自体が実写企画からスタートしたのだから――。けれど『80』はそうはできずに、かといって“第3期の第2作目”という位置にも素直にはつけず、復活シリーズ第1作“ではない”と“である”を同時に兼ねなければならない難しい状況にあったのではないかと推測される。


 さらに、メインターゲットの子供たちはともかく、70年代末期にはそれまで子供向けと思われていた怪獣ものやアニメから史上はじめて卒業しなかった若者たちによるマニア文化が勃興、各種マニア向け書籍も多数発行されて、すでに当時は成長した青年であった第1期ウルトラ世代(60年前後生まれで当時もう20歳前後)のマニアたちの共通認識のようになっていた「怪獣恐怖論」や「ヒーローの神秘性至上主義」から来る第2期ウルトラの派手さやウルトラ兄弟の客演自体が悪であるとする批判も――朝日ソノラマ『ファンタスティックコレクションNo.10 ウルトラマンPART2』(78年12月1日発行)における第2期ウルトラ批判など――、『80』の企画内容には良くも悪くも介在・影響していたと考えられる。


 その結果、


ウルトラマン80初代ウルトラマン(66年)を意識したシンプルなデザイン――とはいえ、人間っぽさをテーマとしてあたえられた特撮美術デザイナー・山口修(やまぐち・おさむ)氏によるあのデザインはウルトラマン系としては異色であり、その後にもっと濃厚に初代マンをモチーフとしたデザインでウルトラマングレート(90年)やウルトラマンパワード(93年)などが頻発した今となってはかなり別ものという印象が強まっている――
初代ウルトラマンの変身道具・ベータカプセルを思わせるブライトスティックでの変身――『ザ・ウル』でも感じられたスタッフ(おそらく円谷プロの満田かずほプロデューサーあたり)の第1期ウルトラへのオマージュだろうか? 同種の変身は初代『マン』への回帰をめざした『ファイヤーマン』(73年・円谷プロ)などウルトラシリーズ以外にはあったものの、シリーズとしては初代以後では初の趣向――
●初代『ウルトラマン』の科学特捜隊の制服の色を意識したオレンジ地をした『80』の防衛組織・UGMの制服――『帰ってきたウルトラマン』(71年)のMAT(マット)・『ウルトラマンA(エース)』(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070429/p1)のTAC(タック)・『ウルトラマンレオ』のMAC(マック)もオレンジだったけど。『ウルトラセブン』(67年)の地球防衛軍・ウルトラ警備隊を意識した『ザ・ウルトラマン』の科学警備隊の組織や制服と同様、第1期ウルトラへのオマージュであり、この前作『ザ・ウル』との差別化の意味もあったのだろう。なお当初、UGMはウルトラ警備隊や科学警備隊と同様にライトブルーの制服が企画されていたという――


 ……と意匠面ではシリーズ復活・第1作目を感じさせつつ、ストーリー設定的には目新しいものが求められることになった。



 そして選ばれたのが「教師もの」である。放送当時のマニア向け書籍で1〜6話までの情報を収録した『別冊てれびくん⑨ ウルトラマン80』(小学館・80年)の記事では当時大ヒットしたTVドラマ『3年B組金八先生』(79年)の影響ではないと書かれていたが、後年の『ウルトラマン大全集2』(講談社・87年刊・ISBN:4061784056)では『金八』の影響であることをメイン監督である湯浅憲明(ゆあさ・のりあき)氏が認めている。
 主人公・矢的猛(やまと・たけし)が勤務する学校の名称が桜ヶ岡中学なのも、『金八』の桜中学を意識してのものだろう。もっとも漢字は「丘」と「岡」で異なるが、桜が丘という地名が時空をへだてて『電光超人グリッドマン』(93年・円谷プロ)や『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)にも出てくることを思えば、それらが『80』へのオマージュでないならば、同様に『80』の桜ヶ岡中学も『金八』の桜中学の影響とは言い切れないが――実在の場所・東京の(聖跡)桜ヶ丘などにちなんだのだろうか?――。


 1979年の秋から半年間TBS系で放送された武田鉄也主演の『3年B組金八先生』は、1978年に日本テレビ系で放送されて大ヒットした小学校を舞台にした水谷豊主演の『熱中時代』とともに教師ドラマブームをまきおこし、それがきっかけで1980年の春からTBSでは『金八』と同じ中学校を舞台とした『1年B組新八先生』と『ウルトラマン80』がスタートしたわけである。
 現在これらを改めてすべて見返してみたならどう思うかはわからないが、当時の筆者の印象では『新八』が『金八』や『熱中時代』にすこし劣り、『80』がさらに劣る(注:教師ドラマとして限定した場合)という感じだった。


 実のところ、『金八』と『ウルトラ』の関係はこれだけではない。『ウルトラマンレオ』にレギュラー出演していた梅田トオル役の新井つねひろと美山あゆみ役(および31話「地球を守る白い花」の花の精)の杉田かおるが、『金八』の生徒役でレギュラー出演していたのだ。そしてB組シリーズの生徒たちはウルトラだけでなく特撮およびその周辺のジャンル作品に出演していく。


 『金八(後年のスペシャルもふくむ)』・『新八』・『2年B組仙八先生』(82年)・『3年B組貫八先生』(83年)、姉妹編の『東中学3年5組』(84年)からジャンル作品に出演された方を今思いつくだけでもならべてみれば、鶴見辰吾見栄晴・(故)沖田浩之伊藤つかさ・福家美峰・布川敏和・本田恭章古川聡・榎田路子・渡辺千秋小川範子長野洋萩原聖人・林佳子・渡辺美恵・吉沢梨絵・酒井寿・久我未来・古屋暢一・井村翔子・重光絵美・(生徒ではないが)岡本綾がいる。


 もっとも、ジャンル作品と教師ものの関連はB組シリーズに限ったことではない。特に岸谷五朗主演の小学校を舞台とした教師ものTVドラマ『みにくいアヒルの子』(96年)ではチャイドルが数名出演していたことや、子供たちの間における『学校の怪談』『トイレの花子さん』などの怪談ブーム(90年代中盤)も影響して、怪談映画やTVドラマなどでジャンル作品経験者となっている女子・子役女優は多い。



 『80』が不幸だったのは、“ウルトラマンはこうでなければいけない”という偏見を多くの視聴者がかかえていたせいだろう。『金八』がきっかけで教師ドラマ・教育ドラマオタクになっていつつあった筆者でさえもが、放送当時は“ウルトラマンが先生なんていやだ、隊員でなければいけない”と今とは逆のことを考えており、そのかけがえのない妙味に気づいたのは、『80』から教師ものの要素が廃されてからだった。観ている間、心に迫るものが確かに存在していたというのに。


 しかし、当時の僕たちにとってあまりにも三枚目である矢的のキャラクターはウルトラマン像をこわされるものに違いはなかった。シリーズの主役たちが前作『ザ・ウルトラマン』のヒカリ超一郎を除けばむしろ人格者ではない者のほうが多く、『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)の東光太郎(ひがし・こうたろう)のように明るくさわやかでありつつコミカルで突拍子もない行動をする者もすでに存在してはいたとはいえ、矢的のみっともなさはそれを越えていた(……と当時の筆者には思えた)。しかも矢的の場合ウルトラマンと一体化した人間ではなく、ウルトラマン自身の地球上での姿なのだから。



 『80』の世界では前述のように怪獣が5年間出没していない。第2期シリーズ第1作目の『帰ってきたウルトラマン』でもひさしぶりに怪獣が出没したということになっていたが、怪獣が生物であることを思えばこの設定には多少疑問を感じる。ウルトラマンがいなければ倒せないからという理屈なのだろうが、現実性を考えれば個人的には納得できない。


 『80』では怪獣復活の理由に人心の悪化・乱れをあげており、人々の醜い心のマイナスエネルギーが怪獣を生み出したり、怪獣に力をあたえると設定されている。これはシリーズ本来の生物感をこわしてしまうもので、当時は個人的にも抵抗があったことも無理はない。
――とはいえ、実際にはこの設定がいかされたものは少なく、厳密にマイナスエネルギーで生まれたのは3話「泣くな初恋怪獣」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100516/p1)に登場した硫酸怪獣ホーと10話「宇宙からの訪問者」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100704/p1)の変形怪獣ズルズラーのみ。マイナスエネルギーを自己のエネルギーとしているのが説明されているのも、1話「ウルトラマン先生」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100502/p1)の月の輪怪獣クレッセントのみで、2話「先生の秘密」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100507/p1)の羽根怪獣ギコギラーは番組の冒頭で怪獣復活の基本設定が語られてはいるものの、ギゴギラーそのものは普通の生活形態をしている怪獣のように思える。マイナスエネルギーが怪獣を呼び寄せているのかもしれないが、先に挙げた以外の怪獣はまるっきり旧来の怪獣である――


 矢的が教師になった理由である「このまま育てば怪獣になってしまうような子供がいっぱいいる」というセリフも、PTAのお母さまがたの言葉のようで当時はいやだった。



 けれど、それらの要素は一個の作品として本当にマイナスなのだろうか? ウルトラシリーズはかくあるべしという呪縛からはなれて素直な気持ちになったとき、欠点と思っていたところはむしろ作品の魅力として栄(は)えて見えた。『80』がどんどん好きになっていった。


 視聴者にもあまり支持されず(?)、スタッフにも教師ものに反対の方が多く、撮影に使われた学校(実は小学校)ともいろいろあったらしく、学校がらみのストーリーは12話「美しい転校生」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100718/p1)を最後になくなってしまう。


 レギュラー俳優の解雇は一般ドラマでも必ずしも前例のないことではないだろうが、同僚教師や校長・教頭・生徒たちなどの学校がらみの俳優たちが一気に失職してしまうのはかなり乱暴なことだったのではないだろうか? ヒロイン(マドンナ教師)が途中でいなくなってしまうのは、『帰ってきた』以降、『ザ・ウルトラマン』をのぞけば毎度のことだったとはいえ――『ウルトラマンタロウ』のみキャラクターではなく女優の交代だが――、これまでのように死んでしまうわけではなくどこかへ去るわけでもないのは、受け手の視聴者としても割り切れずにとまどってしまう。


 教師編が終了するのは仮に仕方がなかったとしても、なにも語らないままにするのではなく、なんらかの形で結末をつけてほしかった。たしかに矢的が先生を辞めるというドラマを、納得できるかたちで作るのは非常に困難であると思う。矢的が生徒たちを救いきれず、生徒の心が生み出した怪獣により桜ヶ岡中学が破壊されるというような暗い展開は、この作品には不似合いでありやってほしくはないし……
――でもその悲劇を乗り越えなにかを学び成長した生徒たちが、付近のいくつかの中学校にふりわけられて去っていき、教師としては不要となった矢的がとりあえずUGMの仕事に専念するというかたちならば、暗くならずに希望をもった話にもできるか?――



 教師編終了後は、UGMが怪獣や宇宙人に対応するウルトラシリーズの基本的な作りの路線となり、部分に笑いは加えながらもまじめタッチな作風となった。矢的も教師編のような三枚目ではなくなる。
 この時期のものはハードなものや文明批判なども取り入れられたが、マイルド味や善良さが底辺にあり、ハード志向のマニアによっては厳しさに徹せないことを批判されるだろう。作品のテーマ的完成度からすればその意見に首肯すべきだろうが、“魅力”の面からいえばある種の“甘さ”、それこそが『80』なのだと言いたい。それでは“良く”はないかもしれないが、“佳(よ)く”はあるのだ。


 その後も視聴率が好調に向かわなかったのだろう、UGM隊員が変更されたり、子供を話の中心にすえたり、演者の希望降板であったとはいえ(?)城野エミ(じょうの・えみ)隊員が死亡し、二度目のヒロイン変更がもたらされ最後の3人目のヒロインは光の国の王女・女ウルトラマンユリアンこと星涼子(ほし・りょうこ)だったりと番組は次々姿を変えていった。その結果、最初から最終回まで登場したのが矢的とオオヤマ隊長だけという珍しい作品となった――しかもオオヤマは出演していない回もある……そういえば『レオ』も最初から最後まで登場したのはレオことゲンとトオル少年だけか――。



 だが、どのように姿を変えていっても、『ウルトラマン80』はそれなりの面白さを失わなかったと思う。落ち着きのない路線変更に不満をかかえつつも、その意味ではスタッフに感謝すべきなのかもしれない。矢的を演じた長谷川初範(はせがわ・はつのり)という役者が当時、二枚目も二枚目半も三枚目も演じられる貴重な人材であったことも、変貌し続ける番組に対応できた理由といえるだろう。



 でも、『80』で最も魅力的なのは、1話から12話までの教師編である。全編を観て、さらに再放送を楽しんでそう判断した。



 個人的には、『80』が現在一番好きなウルトラ作品である。好みを別にして、ドラマ的なクオリティーの面で一番評価しているのは『帰ってきたウルトラマン』ではあるが。


 ほかの特撮マニアの皆さまにくらべ知的成長が遅かった(足らない?)せいか、すでにいい歳だったあのころ(80年ごろ)が筆者にとってヒーローファンとしてのひとつのピークであったような気がする。子供のころはストーリーもよくわからないままに観ていたのが、この時期には多少は理解できるようになり、『電子戦隊デンジマン』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120205/p1)や『仮面ライダースーパー1(ワン)』(80年)を楽しんでいた。
 それ以前のものとなると、リアルタイムでの細かいストーリーをまったく覚えていない作品が多い――『ザ・ウルトラマン』も数年前、97年に見返すまではそのドラマを忘れていた回も多いから、子供のころとその当時でもたいして違いはないか?――。


 ちなみに筆者は、第1期ウルトラをリアルタイムで原体験した世代の人間ではあるが、第1期作品は成長するに従い個人的にはすこし抵抗を感じて手放しで絶賛できなくなってきたし、第2期作品は『帰ってきた』は傑作とは思うものの、小学生時代にすごく好きだった『A』には10代後半か20代のときの再視聴の際に多少欠陥を感じたし、『タロウ』『レオ』は本放送のときには気づかなかった良さがあることを発見したものの、まだ個人的には再評価といえる段階ではなくて――タロウが7話「天国と地獄 島が動いた」ラストで大ガニ怪獣ガンザを小さなたくさんの蟹(カニ)に変えてみんなで食べる描写など無神経なところは私的には見過ごしにできないし――、いつか全話観て再評価しようとは思うものの、未だにその機会にはめぐりあえないでいる。


 正当な評価はこれからつづるとして、『80』を迎えたころの筆者にとって、第1期ウルトラは子供時代にはじめて“怪獣”というものを知らされて受けたインパクトにすぎず、第2期は“ウルトラ兄弟”という魅力にひかれた、ただそれだけに過ぎないのかもしれない――もちろん厳密にはそれだけであるわけはないが、その本質においては――。それでいて変なこだわりばかりは持たされており、“ウルトラはこうでなければいけない”などと偏見にまみれた硬い頭で第3期ウルトラシリーズを迎えてしまっていた。
 そして、『ザ・ウルトラマン』は悲劇話である12話「怪獣とピグだけの不思議な会話」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090719/p1)など一部の回しかリアルタイムではその良さがわからず、『80』ではじめて作品そのものと向き合い格闘することになった。その結果、教師編を曖昧なままに終わらせたこととウルトラ兄弟を登場させなかったこと以外は、大きな不満はないシリーズ一好きな作品となった。


 とはいえ私事で恐縮だが、当時の地元の仲間内で回覧した文集を読み返してみると、筆者は当時にして必ずしも評価しておらず大好きでもない第1期ウルトラ作品をある種至上のものという前提で、第1期愛好者に遠慮するように書いていた。多くの人が語るように第1期ウルトラの呪縛は大きすぎるようだった。


 今回、17年か18年ぶりに『ウルトラマン80』全話を見返すチャンスにめぐまれた。呪縛などはすでにふりはらっている反面、いまも楽しめるのだろうかとの不安もあった。


 しかし、――この序文を書いている時点ではまだ途中までしか見返していないが――『80』はやはり好きな作品のままでいてくれた。


 もちろん、以前と同じシーンで当時そのままの感慨をいだいたばかりではない。たとえば矢的の生徒たちへの接し方が一方的に思えるときがあって、今となっては気持ちよく受け入れられなかったりもする。


 奇しくも『金八』の第5シリーズが放送される今年1999年(これを書いている時点ではまだ放送されていないが)、『ウルトラマン80』の評を書くことになったのには因縁を感じる。


 さあ、全話評をはじめよう。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2000年号』(99年12月26日発行)『ウルトラマン80』大特集・合評8「ウルトラマン80全話評」より分載抜粋)



『假面特攻隊2000年号』「ウルトラマン80」再評価・大特集記事一覧
・1.「ウルトラマン80教師編 #1〜12各話評」(文・黒鮫建武隊)
・2.「ウルトラマン80の脚本世界 〜阿井文瓶と江連卓(水沢又三郎)の狭間に」(文・ビッキー豊隆)
・3.「『ウルトラマン80』と〈80年代式〉日本特撮」(文・旗手稔)
・4.「第3期ウルトラ特攻大作戦」(文・ヤフール)
・5.「ウルトラマン80論」(文・sugi
・6.「ウルトラマン80間奏 〜遠い星から来たあいつ」(文・T.SATO)
・7.「ウルトラマン80 #13以降の概観」(文・黒鮫建武隊)
・8.「ウルトラマン80全話評(未完)(序文・#1〜29・32・49・50)」(文・内山和正)
・9.「『ハワイ・マレー沖海戦』と第3次怪獣ブーム」(文・旗手稔)



『假面特攻隊2000年号』「ウルトラマン80」関係記事の縮小コピー収録一覧
・『小学三年生』某月号(80年・小学館) 80も努力次第でウルトラ兄弟入りできる!
朝日新聞 1980年1〜4月のTV欄
 1980年1月3日(木) TBS『ウルトラマン・七大怪獣対シュワッチ!!』(79年の実相寺昭雄監督作TV初放映)
 1980年2月11日(月・祝)9:45 テレビ朝日ガメラ対深海怪獣ジグラ』
 1980年2月11日(月・祝)19:30 テレビ朝日ゴジラ・ガバラ・ミニラ オール怪獣大進撃』
 1980年3月20日(木・祝)16:00 TBS『これがウルトラマンのすべてだ!』「大集合ウルトラマン・80新登場!」 広川太一郎司会で三遊亭楽太郎(現・三遊亭円楽)も出演の1時間番組。Q&マン(中CM)セブン&帰マン(中CM)A&タロウ(中CM)レオ&ザ☆ウル総集編と、新番組『80』紹介・2代目ケンちゃんによる#3の特撮現場訪問・タリスマンによる主題歌熱唱だったと記憶。(後日付記:特撮評論同人ライター・久保 達也氏の記憶によると、#3の特撮現場訪問は改変期の宣伝特番『4月だヨ!全員集合』の中で行なわれたものとのこと(弊ブログ主宰は未見)。『80』と『カレー屋ケンちゃん』の新番組紹介の寸劇で、UGM隊員たちがカレー屋ケンちゃんの店でカレーを食っていたら怪獣出現の通報が入り、UGMがカネも払わずに出動したため、ケンちゃんのママが硫酸怪獣ホーに勝利したエィティにUGMのカレー代を請求するというオチ・笑)
 1980年3月26日(水)8:30 TBS『奥さま8時半です』「春休みウルトラマン大会」 マン・レオの主題歌と80の主題歌&副主題歌
 1980年3月26日(水)19:30 TBS『ザ・ウルトラマン』(終)「ウルトラの星へ!!完結編・平和への勝利」
 1980年3月29日(土) TBS4月新番組宣伝より『ウルトラマン80』のみ抜粋「ウルトラ・チェンジ! いまウルトラマン80の必殺技が飛ぶ! ●長谷川初範 中山仁 浅野真弓」


翌日日付で、『ウルトラマン80』#1「ウルトラマン先生」合評をUP!

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