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ウルトラマンメビウス総論 〜『メビウス』総括・赤星政尚論!

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ウルトラマンを甦らせた男・赤星政尚論』

(文・久保達也)
(2007年4月19日脱稿)


 「僕も子供心に感じていたウルトラマンが30分に1回しか変身しない、みたいな不満も含めて、相当思っていたことをやれたかなと。2ラウンド率はウルトラとしては非常に高いと思いますよ。よく第2期っぽいことをやってますよね、とも云われるんですけど、そういうつもりもまったくなくて。第2期っぽいっていうのはパンサー(筆者注・『ウルトラマンA(エース)』(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070430/p1)の防衛組織・TACの専用車・タックパンサー)でパトロールしてると子供と会って……みたいな話だと僕は思ってるんだけど(編注・第18話『鳩を返せ』などか?・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070907/p1)、そういうのはやってないし。むしろロボットアニメっぽいというか、こういう作り方でウルトラ作れます、っていう感じですね。いい怪獣を救う話も実はないでしょ。『メビウス』はGUYS(ガイズ)がいかに障害をクリアしていくかって話だから、そこは苦労して遠ざけた部分です」

(インタビュー「ウルトラの子供達が創った、40年目のウルトラマン。」より。徳間書店『HYPER HOBBY(ハイパーホビー)』2007年5月号掲載・07年3月31日発売・ASIN:B000OIOHP2



 第2期ウルトラシリーズの名セリフや超兵器の名称の引用、人気怪獣にウルトラ兄弟を再登場させ、随所に第2期ウルトラ的な印象を濃厚に感じさせながらも、シリーズ構成・メインライターを担当した赤星政尚は、意外にも『ウルトラマンメビウス』(06年)で第2期っぽいことをやったつもりはないとやんわりと否定し、むしろ「ウルトラ」を題材にして「ロボットアニメ」をやったのだと語っているのだ。



 「ただ実際のところ、毎週毎週毎週毎週毎週毎週、よくもまあ、ドクターヘルの機械獣が攻めてきて、マジンガーZが迎え撃つだけの話を繰り返したもんで、オトナ的観点で臨むなら、そこが絶対的な楽しみどころ、ではある」


 「シリーズとしての整合性よりもまず、その週の面白さを優先した作り、そこで繰り出される多彩な芸、それによって加速するストーリー」


(『永井豪マンガ家生活30周年 マジンガーZ放送25周年 W記念出版 鉄(くろがね)の城――マジンガーZ解体新書』赤星政尚編・講談社 98年2月7日発行・ISBN:4063300471



 「でもって、そんな魂の故郷を再見して気づいたコトによると、なんとLD(〜筆者注・レーザーディスク。直径30cm大の円盤に片面約60分収録が可能だった映像ソフト。30分のTVシリーズなら1枚に4本収録されるのが通例だった。21世紀に入ってDVDにとって代わられ、現在は絶滅状態である〜)ボックスの3巻目って、一枚に、ほぼ必ず一回はイベント編が入ってるワケですね。ゴーゴン大公は出るわ、ジェットパイルダーは出るわ、ダイアナンA(エース)は出るわ、ついでにワトソン博士のネタ振りはあるわで、70年代にここまでイベントが連続する番組は、絶対ほかにない。
 一枚四話入りを単純計算すると、一カ月に一回は必ずなんらかのイベントがあったことになるワケで、(中略)月イチでイベントがあるってコトは、いやが上にもバトルのテンションが高まるってことでしょ」


 「バトルのシチュエーションでドラマを描かなくては、ロボットものというジャンルを選択したコトに対してそれは失礼である、と。ほら、よくあるでしょ。ほとんどバトルと関係ない話をやってた番組のクライマックスに、スポンサーの手前だけで、ロボットが出てくるってのが。これって、その実態はバトルものでありながら、時に学園ものであったり、時に根性ものであったり、時に少女ものにもなっちゃう、ロボットものの特殊性を雄弁に物語る例証なんだけど、キャラクターがクライマックスのバトルとは一切関係ないシリアスめいたコトを演じれば、それがいわゆるドラマだと勘違いしてる人は、考えを改めるように……あ、やっぱしマズいや、この話」


(「『マジンガーZ』若造よ、ロボット者の魂の故郷『マジンガーZ』を見よ!」赤星政尚・別冊宝島293『このアニメがすごい!』宝島社・97年1月7日発行(ISBN:4796692932)より)



 『マジンガーZ』(72年)にリアルタイムで接し、


 「昔つきあった極上の彼女に相当する番組」

(出典・先述の『鉄の城――マジンガーZ解体新書』のまえがき・「『マジンガーZ』は“時代”だった」より)


 と評するほど、想い入れが深いと語る氏は、『マジンガーZ』について、こうも語っている。



 「つまり『マジンガーZ』は“時代”だった、ということなのだ。って言うか、ヒットした子供番組(キャラクター)というのは、すべからく“時代”を掴(つか)んじゃってるワケで、それはうさぎちゃん(筆者注・『美少女戦士セーラームーン』(92年)の主人公・月野うさぎ)だってピカチュウ(筆者注・『ポケットモンスター』(97年)の主役、いや主役はサトシか?)だって同じこと」

(先述の『鉄の城――マジンガーZ解体新書』「『マジンガーZ』は“時代”だった」より)



 赤星氏がこういう主張を展開していたのは、ちょうど『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)が放映され、マニアから賞賛の嵐を浴びていたころである。
 別冊宝島330『アニメの見方が変わる本』(97年9月2日発行・ISBN:4796693300)において、赤星氏の「バトル・ストーリーの正しい楽しみ方、あるいはただの幼稚な見方」のすぐ前には、ライター切通理作(きりどおし・りさく)の「新たなるウルトラマン神話 脚本家・小中千昭の挑戦」なる『ティガ』絶賛のコーナーも設けられており、それは『ウルトラマン』を「子供のもの」とする世間に対する、当時のマニア論壇における反発の声を代表するものでもあった。



 「例えば「本来、子供のもの」という表現がある。先日熱心な『ウルトラマンティガ』ファンの方から、「『ウルトラマンティガ』は、ウルトラシリーズの本来の観客である子供たちのために作られたんです。マニア的な批評は止めていただきたい」と言われた。
 もう呆れて口アングリである。なんで特撮やアニメを「本来、子供のもの」なんて決めなきゃイカンの? じゃあジャズは本来黒人のもんだから、非黒人は批評しちゃイカンのか?」


 「主演陣にアイドルを使う特撮番組、というのはターゲットが「主婦層オタク」に決まっている。しかし主婦、というのは、なんでも自分の行動を「子供のため」と正当化しないと、自分の歪んだ性欲も解消できないバカモノが多い。主婦オタクも同じだ。TVオナニーならTVオナニーと素直に認めればいいのに、ただ単に破綻している脚本を「これは子供向けのものだから」という言い訳で自分に納得させている。
 馬鹿。
 お前ら向けなんだよ。
 お前ら程度にはその程度の脚本で十分なんだ。馬鹿だから」


 「あと、子供をダシに使うなよな。「マニアの方はいろいろ文句あるかもしれませんが、子供たちはこれで納得しています」って、そりゃお前んとこのガキが馬鹿なだけだろ?
 オレが6歳ぐらいのときにはシナリオ上の矛盾がある作品なんか「あーあ、ガキ向けだと思って手抜いちゃって……」とタメイキつきながら見てたぜ。普通、まともなオタクの知的レベルっていうのはこれぐらいで当然だろ? (中略)でも「子供は」って一般論では語らないでね。少なくともうちの子供は君んとこみたいに精薄(原文のまま)じゃないから」


(以上、96年冬コミ向けに発行された『おたく諸君!』なる同人誌に掲載された、「子供向けと抜かす馬鹿どもへ」が初出。オタキング岡田斗司夫が寄稿したもの。『世紀の大怪獣!! オカダ』(岡田斗司夫イースト・プレス。98年7月5日発行・ISBN:4872571258)に採録されたものより)



 「話を少し戻すが、前日のトークショー(*1)で、司会者から次のような発言があった。


ヤマダ氏(*2)「ウルトラを子供から取り上げろというのが合い言葉ですから」
開田夫人(*3)「子供にはもったいないよ」


 この発言をどう思われるだろうか。若大将と奥貫さん、筆者(*4)の三人は大変に憤ったのだが……。」


 *1 99年5月1日(土)14時から東京・新宿のロフトプラスワンで開催された「朝までウルトラ」
 *2 最近見かけなくなった(笑)特撮ライターのヤマダ・マサミ氏
 *3 第1期ウルトラ至上主義者の画伯・開田裕治氏の奥様
 *4 特撮同人ライター・黒鮫建武隊氏


(『G会報』99年第4号(Vol.113)・日本特撮ファンクラブG発行)



 10年前なら叩かれたであろうコミカルな描写を『マックス』や『メビウス』でやってもさして叩かれず、『メビウス』第32話『怪獣使いの遺産』(脚本・朱川湊人 監督&特技監督八木毅)のような、マニア創世期の70年代末期であれば、文句なしに絶賛されたであろう話が、某巨大掲示板で叩かれまくる(笑)ような昨今からすると、まさに隔世の感があるが(特撮マニア界は少しずつだが確実に変わってきた)、90年代後半はまだまだこんな発言がマニア論壇において幅をきかせていたのである。あのオタキングでさえも例外ではなかったのだ。
 オタキングやヤマダ・マサミや開田夫人のようなリクツでは、『仮面ライダー』(71年)をはじめとするあまたの変身ヒーローの、チープでチャイルディッシュで破天荒でアバウトな作風が、70年代前半に“時代”を掴んで変身ブームとして子供たちの人気を集めたことが説明できないわけだし、マニアの感性と一般層の感性、マニア予備軍とフツーの子供の感性がいかに異なっているかを、恥ずかしくも露呈しているだけなのである。
 思想用語風に云うならば、この10年は「マニア」にとっての「子供」という「他者」の発見の歴史だったともいえるだろう。


 わかりやすい例でいえば、筆者は幼稚園〜小学校低学年でリアルタイムで『マジンガーZ』に接しながら、この作品が嫌いであった。熱血バカの主人公・兜甲児(かぶと・こうじ)に男勝り(兜甲児がいうところの「じゃじゃ馬」)のヒロイン・弓さやか、主役級のこの二人を、「絶対お友達にはなれないタイプ」(爆)だと考え、心底嫌っていた。
 それだけにはとどまらない。コミカルキャラのボス・ボロットに対し、マヌケでウルトラシリーズの防衛隊以上に役立たずなのになんで戦闘にしゃしゃり出てくるんだ(笑)とか、悪役のドクター・ヘルにしても単なるジイさんにしか見えず、『仮面ライダー』のショッカー幹部に比べ、全然かっこ悪いと思っていた。
 そして怪獣・怪人が大好きだったにもかかわらず、機械獣に対しては「なんだこれ。ちゃっちい〜!」と全く好きになれず、ウルトラ怪獣が都市を破壊する描写には爽快さを感じたのに、機械獣が都市を破壊する場面にはムカついたりしたものだ(笑)。
 要するに先に紹介した、オタキングの6歳ぐらいのころと同様の感性を、幼いころの筆者もまた備えていたのである(わぁ〜、イヤなガキだ・笑)。


 だがここで強調しておきたい。そんな可愛くないガキはクラスで筆者たった一人であった。他の「普通の」男の子たちは例外なく『マジンガーZ』に夢中になっていたのである。
 そんな「普通でない」人間の感性を一般化しようとするからこそ、なぜアダルトな平成ウルトラよりもチャイルディッシュな『ポケモン』が小学生に人気があるのか、マニアに絶賛された平成ガメラ(95〜99年)がマニアに酷評された平成ゴジラ(89〜95年)の興行収入の半分に留まったのか、70〜80年代に隆盛を極めた日本のSF小説が90年代以降ガクッと売れなくなったのか、ついでに70年代初頭でもあの時代としては高度なドラマとテーマを達成しヒットもした『科学忍者隊ガッチャマン』(72年)よりもラフな作りの『マジンガーZ』の方が大ヒットを飛ばしたのか、この当時のマニア論壇は何も説明することができなかったのである。
 いや、そればかりではない。「うちの子供」だの、「自分の子供時代」を一般化してしまうようなマニアに影響されてしまったからこそ、特撮ヒーロー作品は小学生にウケなくなってしまったのである。
 そうなってしまう以前に、赤星氏は既にその危険性をも看破し、『ウルトラマン』(66年)のバリエーションとして登場した『ウルトラセブン』(67年)や『怪奇大作戦』(68年)を例に挙げ、次のような警告を発していたんだけどね……



 「これはひとえにルーティーンのバトルものにとって、オーソドックスな作劇がいかに難しく、かつ労力を必要とするのか、そして、その反動から投じられた変化球によって、子供たちのジャンル離れ現象というのは起こるのだ、というコトを如実に物語ってるような気もする」

(先述の『このアニメがすごい!』「若造よ、ロボット者の魂の故郷『マジンガーZ』を見よ!」より)



 まあ内容以前の問題として、いくら同人誌だからといって、オタキング氏の「馬鹿」の連発がまさしく「稚気」の露呈であることに気づかず、一見「大人」な論評を繰り広げているあたりが今見るとたまらなくおかしいのだが(今でいうところの「中二病」ってやつですか・笑)。子供のころよく云ったよなあ。「アホって云う奴がいちばんアホやわっ!」(爆) 閑話休題


 そうした状況下において、赤星氏が先述のような主張を展開していたのは、一応はバトルものでありながら、バトルそっちのけで人間ドラマを展開していたような『ティガ』に対して懐疑的であり、そうした作品がマニアの評価が高いことに対する皮肉でもあったのであろう。
 実際『ティガ』はマニアの評価はすこぶる高かったが、赤星氏がいうところの“時代”を掴むことはできず、ヒット作とはなり得なかったのである。


 こう書くと、本誌2007年号において、森川由浩氏が「平成ウルトラ10年史〜視聴率・放映枠死守での苦闘〜」の中で公表した、『ウルトラマンパワード』(93年・TV放映95年)から『ウルトラマンメビウス』、『ウルトラQ 〜dark fantasy〜』(04年)に至る、平成ウルトラ作品の関東・中部・関西の全話視聴率表を見て、「『ティガ』がいちばん高いだろうが!」と反発する向きもあるだろう。
 だが『ティガ』は視聴率こそ(あくまで平成ウルトラ作品の中では)最も高かったが、決してヒット作ではなかったのである。
 随分と矛盾する主張を述べているように思われるであろうから、ここで赤星氏がいうところの“時代”を掴むというのはどういうことなのか、紹介しておく。



 「というのは『マジンガーZ』というテレビ番組に夢中になっていたのは、決して『マジンガーZ』というテレビ番組だけに夢中だったワケじゃないから――って、まえがきからいきなり混迷してるけど、さっき“体験”という言葉を使ったように、当時の子供たちは『マジンガーZ』を“観た”んじゃなくて、『マジンガーZ』を“した”のだ。例えば「超合金」で遊んだ。例えば「ジャンボマシンダー」で遊びつつ“こんなんテレビについてなかろーもん”(博多弁)とミサイルをハズした。例えば『テレビマガジン』(講談社)は毎月むさぼり読んだし、もちろん「マジンガーズクラブ」にも入会した」

(先述の『鉄の城――マジンガーZ解体新書』「『マジンガーZ』は“時代”だった」より)



 これは『マジンガーZ』の人気が爆発するまで、“時代”を掴んでいた『仮面ライダー』もまた然りであった。
 例えばポピーの「光る! 回る! 変身ベルト」を腰に巻き、空き地でライダーごっこをして遊んだ。例えばカルビーの「仮面ライダースナック」をおまけのカード目当てで毎日買い、食べ切れない菓子を捨てた。例えば『テレビマガジン』は毎月むさぼり読んだし、「少年仮面ライダー隊」にも入隊した(『テレマガ』の雑誌企画のことなので念のため)。
 要するに『ウルトラマンティガ』の放映は、そんな社会現象を巻き起こすことができなかったのだ(マニア界での盛り上がりを社会現象とは呼ばない)。
 つまり“時代”を掴めなかったわけであり、だから決して「ヒット作」とは呼べないということなのである。


 子供番組をヒットさせるにはまず“時代”を掴むこと。
 “時代”を掴めなかった『ウルトラマン』が放映されていたころから既にそう主張していた赤星氏が、『メビウス』に“時代”を掴ませるために、かつて“時代”を掴むことに成功した『マジンガーZ』を代表とする、「スーパーロボットアニメ」の作風を持ちこみ、独特の作劇法を編み出したことは、まさに必然であり、有言実行であり、そして当然ながらある程度の成功をおさめたといえるのである!


 『メビウス』初期の作品を振り返り、いわゆる「イベント編」であると思われる作品を以下に挙げてみる。


*第4話『傷だらけの絆』06年4月29日放映
(脚本・小林雄次 監督&特技監督・村石宏實)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060702/p1
 マケット怪獣ミクラス初登場!


*第5話『逆転のシュート』06年5月6日放映
(脚本・長谷川圭一 監督&特技監督・高野敏幸)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060704/p1
 ハンターナイト ツルギ初登場!


*第8話『戦慄の捕食者』06年5月27日放映
(脚本・小林雄次 監督・梶研吾 特技監督・菊池雄一)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060705/p1
 ミクラスがエレキミクラスへとパワーアップ!
 マケット怪獣リムエレキング初登場!


*第9話『復讐の鎧(よろい)』06年6月3日放映
(脚本・長谷川圭一 監督・小原直樹 特技監督・菊池雄一)
 地底怪獣グドン、古代怪獣ツインテール、高次元捕食体ボガール&ボガールモンス、ミクラスと五大怪獣が登場! さらにボガールを巡り、メビウスとツルギが対決!


*第10話『GUYSの誇り』06年6月10日放映
(脚本・川上英幸 監督・小原直樹 特技監督・菊池雄一)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060706/p1
 ボガールモンスVSメビウス・ツルギ・GUYSの連合チーム最後の戦い!


*第11話『母の奇跡』06年6月17日放映
(脚本・赤星政尚 監督&特技監督鈴木健二
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060910/p1
 ツルギがウルトラマンヒカリとして覚醒!
 ウルトラの母、マケット怪獣ウインダム登場!


*第15話『不死鳥の砦(とりで)』06年7月15日放映
(脚本・谷崎あきら 監督&特技監督・北浦嗣巳)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060924/p1
 宇宙警備隊長ゾフィー初登場!
 歴代防衛組織メカの整備を担当したアライソ初登場!


*第16話『宇宙の剣豪』06年7月22日放映
(脚本・赤星政尚 監督&特技監督原口智生
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060928/p1
 宇宙剣豪ザムシャー、サーベル暴君マグマ星人、宇宙海人バルキー星人登場!


*第17話『誓いのフォーメーション』06年7月29日放映
(脚本・赤星政尚 監督・佐野智樹 特技監督・北浦嗣巳)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061001/p1
 再生怪獣サラマンドラが登場、かつて防衛組織UGMが敢行した編隊攻撃「フォーメーション・ヤマト」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100725/p1)がGUYSによって再現! そしてヒカリが地球を去る。


 当初からの4ヶ月間、全体の3分の1にあたる時点において、早くもこれだけのイベント編が連打されていたのである! 『マジンガーZ』のイベント編連打は赤星氏によれば後半に入って以降のことであり、しかも月1回のことであったのだ! つまり『メビウス』は『マジンガーZ』以上にバトルのテンションが高まったというわけなのである!
 これは「怪獣もの」というジャンルを選択したことに対し、バトルのシチュエーションでドラマを描かなくてはならないという、赤星氏の力強い主張の発露であるのだ!
 一応シリーズ構成としてクレジットされていたものの、むしろ作品の構成・バランスよりも勢いや名場面、オイシイところを目一杯ホンキでやることを優先させた赤星氏の作劇は、“時代”を掴むための確信犯であったのだ!



 「この『マジンガーZ』のレギュラー陣は、みんな脳みそ軽そう、じゃなくて、実際に軽いのだ。(中略)キャラクターに学習能力がない、と言い換えてもイイ。」


 「ここにある、海を挟んで清水市(筆者注・05年4月に静岡市と合併し、現在は静岡市清水区である)を抜けた富士山麓までの距離が、まるでゲーム盤と化している点、顔見知り的レギュラー陣が演じる、一種アットホームなバトルゲームに子供たちが憧れたコトが、『マジンガーZ』の成功の要因だったのではないか、と思えるのだ」


(以上、先述の『このアニメがすごい!』「若造よ、ロボット者の魂の故郷『マジンガーZ』を見よ!」より)



 “時代”を掴むために赤星氏が選んだ最高のテキストが『マジンガーZ』であると考えるならば、GUYSのメンバー(トリヤマ補佐官やマル補佐官秘書も含めて)が一見「脳みそ軽そう」に描かれたのも、「アットホームなバトルゲーム」を成立させるための確信犯であるといえる。
 最後の最後までマニアには評判が悪かった熱血バカリュウも、思えば機械獣を前に「笑わせるな!」だの「ふざけるな!」などと叫んでいた兜甲児を彷彿とさせるし、初期はリュウと対立することが多かったマリナも、弓さやか的な印象を受ける(熱心なさやかファンには申し訳ないが)。
 トリヤマにマルはボスやムチャ、あるいはモリモリ博士といったところであろうか。こうして見ると、GUYSの基地であるフェニックスネストが、『セブン』のウルトラ警備隊や『A』のTACみたいな、富士山麓にカモフラージュされた「秘密基地」ではなく、外敵からも丸見えであり、毎週のように機械獣が通い、破壊された光子力研究所と似たような印象の基地となるのも必然かと(笑)。


 ただ主人公であるミライのキャラクターは、ウルトラシリーズ中では独自性の強いものではあるが、明らかに『マジンガーZ』的なキャラではない。それどころか兜甲児に「ポ〜っとしてんじゃねえよっ!」(笑)などと蹴飛ばされそうな、よくいえばピュア、純真無垢、悪くいえば天然ボケと称するにふさわしいキャラである。
 しかしながら、こうした世間知らずの主人公をいじってギャグにしつつ、時にそのイノセンス(高潔さ)を描きつつ、戦士として成長していくという物語は、これまた赤星氏が“時代”を掴んだ子供番組として挙げた『美少女戦士セーラームーン』の主人公・月野うさぎの設定を彷彿とさせるものがあり、新たなバリエーションのドラマを派生させるための、やはり確信犯的な設定なのである。


 (あと、「ロボットアニメっぽい作り方」と赤星氏は云うけど、往年の70年代ロボットアニメは1話完結だったが、『メビウス』は基本は1話完結でも連続ものの要素が強いあたりは違っている。また、大方のロボットアニメのようにロボット乗りの主人公が高校生で高校に通学していたり(笑)、高校に敵の帝国の人間が化けて転校してきてスポーツ対決したり、女スパイと許されない恋愛をしてみたり、Aパートでお正月だから羽子板をしていてBパートで敵ロボが来襲してきて羽子板の技を応用して(笑)敵を倒すみたいな話はなかったので、云われてるほどにはロボットアニメっぽい作りではない部分もやはりある)



 「特撮ドラマとして落ち込みがちな、人間の暗部とか心の問題には「行かないんです!」って。よく言ってたのは子供番組って結局きれいごとなら、世界でいちばんきれいなきれいごとをやるぜ! っていうのが『メビウス』なんですよ。僕も長谷川(圭一)さんも『ウルトラマンネクサス』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060308/p1)でそういう部分を吐き出しちゃったことが大きいかもしれないですけど。最初は1、2話でやってるようなこと(GUYS再編成までの話)を4話くらいまで引っ張ろうとも思ってたんですけど、もう、2話で書いちゃえ! みたいな。翼ペイントすれば仲間かよ、って部分もありますけど、「俺たちの翼」って言っちゃえば、もうそうなんですよ」

(先述の『ハイパーホビー』07年5月号「ウルトラの子供達が創った、40年目のウルトラマン。」より)



 断っておくが、赤星氏は真性の「熱血バカ」ではないと思われる(本当の「熱血バカ」ならマニアなんかやってはいない・笑)。
 先述の『このアニメがすごい!』における「あの時代、子供番組は毎日がエヴァンゲリオンだった」の中で、赤星氏は『ゲゲゲの鬼太郎』(71年版)や『魔法のマコちゃん』(70年)、『ドロロンえん魔くん』(73年)、『一休さん』(75年)、『魔法使いチャッピー』(73年)といった、70年代の東映動画作品においても、第1期ウルトラ至上主義者が崇拝するようなアンチテーゼ編、社会派テーマ、憂欝な人間ドラマが数多く存在することを指摘しているほどなので、いわゆるマニア的感度はそのへんの「ヌルい」人々とは比べものにならない人なのである。
 そうした感度がありながら、あえて『メビウス』でそれを除外したのも(まあ氏ひとりが脚本書いてるわけじゃないので、一部に例外はあるが……)、人間の暗部とか心の問題に度がすぎるほど踏みこんだがために、低迷してしまった近年の特撮ヒーロー作品同様の失敗を招くことなく、“時代”を掴むための確信犯的行為だったのである!


 人間の暗部どころか、むしろ人間の明部(笑)を強調するために、レギュラーキャラのコミカル描写が頻繁に描かれたのも、作品を鬱に陥らせないための確信犯である。
 トリヤマやマルは云うにおよばず、普段クールな印象のジョージが第7話でリムエレキングに触れて感電するとか(第27話『激闘の覇者』(脚本・谷崎あきら 監督&特技監督小中和哉)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061126/p1)においても、GUYSタフブックから宇宙恐竜ゼットンのカプセルを外そうとしたテッペイとトリヤマに、稲妻がほと走って体内のガイコツが映し出される同様の描写がある)、第25話『毒蛾のプログラム』(脚本・川上英幸 監督&特技監督・北浦嗣巳)においてはフジサワアサミ博士とともに赤いバラを口に加えてフラメンコをやるとか、第14話『ひとつの道』(脚本・太田愛 監督&特技監督・村石宏實)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060921/p1)ではテッペイがGUYSに入隊していることを悟られないために、テッペイの母の前でマリナが突然「GUYSの、お宅訪問〜!」と叫ぶなど、マンガチックなギャグやコミカル描写をも肯定する柔軟さが、各キャラクターばかりではなく、作品そのものを活性化させることにおおいに貢献していたのである! 大女優である美保純の熱演が光った第39話『無敵のママ』(脚本・朱川湊人 監督&特技監督小中和哉)などは全編に渡ってコミカルな演出であったが、各方面でかなりの話題となり、この路線の正しさの証明となったのである!


 だが実はDVD『ウルトラマンレオ』(74年)Vol.13(デジタルウルトラプロジェクト・06年11月22日発売・ASIN:B000GTLFL8)の解説書において、『レオ』のメインライター・田口成光(たぐち・しげみつ)氏が、『メビウス』や『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)における隊員の描写を指し、以下のような発言をしているのも、一方ではまた事実なのである。



 「役者さんたちのキャラクターの作り方がカリカチュアライズっていうのかな。誇張しすぎて滑稽というか漫画的というか。元気っぽく作ってるんだけど、凄くアニメの世界の軽さ、リアリティのない軽さっていうんですかね。そんな感じになっていることも気になりますね」



 筆者個人は『レオ』も好きだし、ああいう作り方も十分にアリだと思う(これについてはまた『レオ』全話評にて詳述)。
 しかしながらコミカル描写が散見される東映戦隊シリーズが、子供たちの中ではウルトラや平成ライダー(少なくとも玩具の売り上げを見る限りではライダーより戦隊の方が上である)以上に人気を得ている事実からすると、所詮は子供番組であり、マンガに近いものなのだから(かつてはアニメも特撮もひっくるめて「テレビマンガ」と総称されたものだ)、多少コミカルでも良いのでは?


 あと90年代以降、子供番組どころかゴールデンタイムの大人向けドラマでも、かなり誇張した演技や作劇(人気漫画を原作にした作品が激増している背景もあるが)であるものが主流を占め、2時間サスペンスでも本格的推理ものは影を潜め、むしろ掃除のオバチャン(笑)など様々な職業人が兼業で探偵をやる(防衛隊隊員と中学教師を兼任していた『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)みたいだな・爆)コメディー仕立ての作品が多数を占めている現状がある。


 これらを思えば『メビウス』の隊員描写の方向性は正しいと思うのですが、田口先生、いかがでしょうか?
 もっとも赤星氏は、それこそ田口氏が卒倒しそうな仰天ものの企画も考えていたようなのであるが……



 「(河童超獣)キングカッパーの頭が温泉になってて、コノミとマリナとミサキさんが入ってて、メビウスが助けに行こうとすると、「キャー、こないでエッチ!」って水かけられるっていうのはやりたかったんですけど、やらなくていいってお達しで(笑)。あと、コノミちゃんがハニーゼリオン(筆者注・『ウルトラQ』(66年)第8話『甘い蜜の恐怖』に登場した、ローヤルゼリーの数百倍の効力がある特殊栄養剤。これを食べたモグラモグラ怪獣モングラーとなった)食べて巨大化して、ミクラスに慰められるっていうのもやりたかったんですけどね」

(先述の『ハイパーホビー』07年5月号「ウルトラの子供達が創った、40年目のウルトラマン。」より)



 筆者的には両方ともぜひ実現させてほしかった。しかし後者はともかく、前者は『マジンガーZ』よりもむしろ、同じ永井豪原作の『ハレンチ学園』(70年・東京12チャンネル→現・テレビ東京)のノリだよな(笑)。



 「イイ番組の基準、それはおもちゃが欲しくなるかどうかで決まる、というのは文京区にお住いの赤星政尚くん(31歳)の意見。巨大ロボットだとかが出てきて怪獣とかと戦っちゃうような、男の子向けバトル・ストーリーをやってる番組はまず、おもちゃプロモーションとして一級品であって欲しい、とまあ、そういうコトらしい。まったくもう、イイ年こいてトホホな意見で申し訳ないのだケド、ただその種の番組はおもちゃ屋さんがおもちゃ売るために作らせてんだから当り前でしょ、としたり顔でいうのは禁止。(中略)その番組が一級品のおもちゃプロモーションとして成立していれば、そんな苦言は誰も口にしないのではないか?」

(先述の『アニメの見方が変わる本』「バトル・ストーリーの正しい楽しみ方、あるいはただの幼稚な見方」より)



 第1期ウルトラシリーズを支えて、近年、映画『ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』(01年・松竹)や『ウルトラマンマックス』にも参加した飯島敏宏監督もこう語る。
 「でも最近のウルトラマンの大半が、大人の視線で作っているような感じがしますね。子供の視線が大切。僕が子供を主役に据えるのは、そのためなんですよ。そうじゃないと子供に見てもらえないと思います。実際、玩具で売れているのは戦隊物ばかりでしょ。ウルトラもマニア寄りではなく、子供の目線に立ったストーリー構成、玩具のデザインを心がけないと駄目だと思う。」

(「ファンタスティックコレクション ウルトラマンマックス  マックス! マックス! マックス! 怪獣大画報」(朝日ソノラマ・06年10月30日発行・[asin:4257037350])より)



「片野(良太) 炎のエンブレムは阿部(統)さんが描いてみてくれたんですけど、最初「これは円谷プロさんに通らないだろう」って言ってたんですよ。そうしたら「これがいいじゃん」と。お話に絡めて、2話で隊員が機体に塗るって話も作ってくれて。」

(「今年も聞きます。バンダイ&プレックス開発者インタビュー」より。徳間書店ハイパーホビー』2006年5月号綴込み別冊掲載・06年4月1日発売・ASIN:B000EXZLT8



 「新田(康弘) (略)『マックス』のダッシュバード(戦闘機)は色々なモードがありますが、TVの使い方が曖昧になった感じがあって……機首を開きっぱなしで飛んでたりとか。(略)『メビウス』は製作スタッフの方々と、僕らの向いている方向が一緒になっている感覚がすごく作業の助けになりました。この流れを今後のシリーズにも保っていきたいですね。」

(「ウルトラマンメビウス放映開始記念特集 メカニックデザインチームインタビュー」より。ワールドフォトプレスフィギュア王』No.98掲載・06年3月24日発売・[ISBN:4846525945]



 06年末のこと。実家に帰省し、地元のトイザらスに出かけた際、筆者は腰を抜かさんばかりに驚いたものだ。
 なんと、これまで「定番商品」として、常に置いてあるという印象の強かった、バンダイの「ウルトラヒーローシリーズ」([asin:B000ESSS7U])が、昭和のウルトラヒーロー([asin:B0002U3HQW])に限って「完売」状態となり、店頭から完全に姿を消していたのである!
 さらには同じく「定番商品」であり、いつ出かけても大量にブラ下がっていることから、「本当に売れているのか?」と思っていた同社の「ウルトラ怪獣シリーズ」([asin:B0002UAHWY][asin:B000ESSS84][asin:B000FTBL8Q])の棚もスカスカ状態であったのだ!(全国各地で同様だったそうである) 孫に頼まれたのか、「(宇宙大怪獣)ベムスター[asin:B0002U3HLW])はありませんか?」と店員に尋ね、奥の倉庫から出してもらっていた老夫婦の姿が印象的であった。
 そればかりではない! 『ネクサス』や『マックス』放映終了時には大量に売れ残り、百円で投げ売りされているものまであった、変身アイテム([asin:B000ESSS6Q])や防衛メカ合金の数々([asin:B000ESSS70])も、この時点で既にほとんど店頭から姿を消していたのである! 年が明けたら放映終了になる『仮面ライダーカブト』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070211/p1)の様々なソフビ人形(ASIN:B000E1KSL6)が、三百円に値下げされても大量に残っていたというのに!(ヘヘ、勝ったぞ!)
 要するにこれだけ玩具が売れたということは、『メビウス』を“観た”だけではなく、『メビウス』を“した”子供が数多く存在したということなのである!
 『メビウス』は子供たちが「おもちゃ」をほしくなるような、一級のプロモーション作品だったのである!


 もちろんこれには映画『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』(06年・松竹)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070128/p1)において、メビウスウルトラ兄弟を華麗に共演させ、興行的にも世間の反響としても及第点の成績を稼いだのを筆頭に、


*第29話『別れの日』&第30話『約束の炎』
(脚本・赤星政尚 監督・佐野智樹 特技監督鈴木健二
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061203/p1
 ウルトラマンタロウ登場!


*第34話『故郷(ふるさと)のない男』
(脚本・赤星政尚 監督・小原直樹 特技監督・菊池雄一)
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061224/p1
 ウルトラマンレオ登場!


*第41話『思い出の先生』
(脚本・川上英幸 監督・佐野智樹 特技監督鈴木健二
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070218/p1
 ウルトラマンエイティ登場!


 といった具合に、これまでのウルトラシリーズで客演のなかった先輩ウルトラマンを優先してゲストに、しかもオリジナルキャスト(残念ながらタロウ編に篠田三郎氏は出演しなかったが……)を出演させ、なおかつ全てを傑作回として仕上げたことが、本来のターゲットである子供はもとより、その親たちであるライトユーザー、そして我々のような濃いマニアと、全ての層の心に響いたことが大きかったのである!


 ちなみに最近ネット上で「特殊撮影投票箱」なる名称で設けられている『メビウス』人気投票(http://www.37vote.net/effect/1175355099/・現在は消滅)によれば、第1位がレオ登場の第34話、第2位がエイティ登場の第41話、第4位がエース登場の第44話『エースの願い』(脚本・長谷川圭一 監督・小原直樹 特技監督・菊池雄一)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070408/p1)、第5位がタロウ登場の第29話と、第3位の第50話(最終回)『心からの言葉』(脚本・赤星政尚 監督・佐野智樹 特技監督原口智生)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070505/p1)を除き、なんとウルトラ兄弟客演編がベスト5を独占しちまっているのである(07年4月19日時点の集計結果)。
 この結果を見ても、子供たちが喜ぶばかりではなく、マニア連中もまた、実はウルトラ兄弟客演を待望していたという事実が、はからずも実証されちまったのである!


 もっともウルトラセブンゲスト編の第46話『不死身のグローザム』(脚本・川上英幸 監督&特技監督・村石宏實)と、初代ウルトラマンゲスト編の第47話『メフィラスの遊戯』(脚本・小林雄次 監督・アベユーイチ 特技監督・菊池雄一)は同率で第15位と、弟たちのゲスト編より順位がかなり低かったりするのだが……(新マンゲスト編の第45話『デスレムのたくらみ』(脚本・太田愛 監督&特技監督・村石宏實)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070422/p1)なんかは、ガク〜ンと落ちて第27位。やっぱりな・爆)。
 弟たちよりも人気や知名度が圧倒的に高いと思われる初代マンとセブン(だからこそ手を抜いたか・笑)だから、普通に考えたらもっと上位に食いこんでもよさそうなものだが、これはひとえに第45話ともども「期待はずれ」と思った人々がやっぱり多いんでしょうねえ。
 第46話なんか、『セブン』第11話『魔の山へ飛べ』同様にモロボシ・ダンが馬に乗ってやってくるという描写を披露しながらも、負傷した野郎ども以外の女性メンバーのみで第10話での「プライド・オブ・ガイズ」ならぬ「プライド・オブ・ガールズ」なる作戦を敢行するGUYSの方が目立ってしまっていたし(あれはあれで別の回でやってほしかった……)、グローザムもダムひとつ凍らせるくらいで喜んでいないで(笑)、冷凍怪獣ガンダーとか雪女怪獣スノーゴン、氷超獣アイスロンとかを連れてくるとか、まあそれは予算面でムリにしても、本編撮影部分に絡むダム周辺を氷付け・雪漬けにすることもムリにしても、せめて戦場にならなくても作品冒頭で世界各国の主要都市とか第41話に出てきた南洋の無人島ウエーク島や東京湾を今どきの安価なCG合成で凍らせて氷原にしてしまうだけでも強大さとかスケール感も増しただろうに……
 第47話に至っても、第24話『復活のヤプール』(脚本・長谷川圭一 監督&特技監督・アベユーイチ)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061112/p1)でも第2期ウルトラの映像派の鬼才・真船禎(まふね・てい)監督の映像美を絶妙に再現したアベユーイチ監督の演出は凝っているかと思ったけど、肝心のハヤタが全然レギュラーキャラと絡まないしねえ……まあウルトラ兄弟が「参加することに意義がある!」とするなら、これでも良しとしなければならないのかも……


 その兄弟の中でも、弟たちに先駆けて第15話で単独でゲスト出演、第24話でタロウとともに登場、第42話『旧友の来訪』(脚本・谷崎のぼる 監督・佐野智樹 特技監督鈴木健二)にはサコミズの回想シーンの中に登場し、第50話でサコミズと一心同体(第2期世代は皆涙したハズ)になってバトルするなど、最多出演したばかりでなく、当初から「人間体が遂に登場!」と派手にうたったほど、長男のゾフィーがクローズアップされたのもこれまた確信犯。
 04年ごろのことだが、WINDOWS(ウインドウズ)でおなじみ、天下のマイクロソフト社(日本支社だと思うが)が、頼りになるキャラクターの象徴として、ゾフィーが右腕を平手で前方に突き出し左腕は肘を折り水平にしたM87光線発射のポーズを取っているポーズのフィギュアがオフィスの机に飾られている写真をあしらった広告を、新聞や電車内の吊りポスターとして使用したことがあった。
 これが何を意味するか。ウルトラ兄弟の長男・ゾフィーが決して特撮マニアだけに認知されているだけではなく、第2〜3期ウルトラにリアルタイムで接し、小学館の学習雑誌や幼児誌や児童誌で「M87光線を武器に持つ、ウルトラ兄弟最強の戦士」と擦りこまれた世代人にはすべからく流通しており、心の琴線に触れるキャラクターであると判断したからこそ、マイクロソフト社は自社の広告に採用したのである(エライ!・まあ広告代理店側のアイデアかな?)。


 そのゾフィーを筆頭としたウルトラ兄弟の再登場を当初から派手に宣伝していたからこそ、『メビウス』は早くから話題をさらい、映画もスマッシュ・ヒットを飛ばしたわけであり、作品の認知度もはね上がったわけで、客寄せとしてはやはり極めて有効な手段だったのだ。
 マニアではない親が、かつては夢中になったウルトラ兄弟が出るんだったらと、子供を連れて観に行ったら、子供以上に感動し、大泣きした、なんて書きこみが、映画公開当時の某巨大掲示板にはあふれていたのである!


 筆者はパソコンを持っていないので(職場で昼休みにインターネットを見る程度)、くわしい方に調査をしてもらったのだが、その某巨大掲示板において、放映中に書きこみされた数を、『ネクサス』『マックス』『メビウス』で比較すると以下のようになる(最終回放映のちょうど1週間後の曜日までに立ち上がった分も含む)。


*『ウルトラマンネクサス』PART42


*『ウルトラマンマックス』PART39


*『ウルトラマンメビウス』PART115(!)


※スレッド(掲示板)ひとつあたり最大1000の発言。
 『ネクサス』『マックス』は3クールの放映であったが(ちょうど放映回数と掲示板の数が同じくらいなので、一週で掲示板がほぼ埋まったという計算になる)、それを考慮しても2倍以上の発言が寄せられたことになるのだ!
 いかにもマニア向けを狙った『ネクサス』よりも、一見チャイルディッシュな印象の『メビウス』の方に、マニア連中がおおいに関心を寄せたという、意外な事実が明らかになったのだ!


 こうして見てくると、「ヌルい」マニアにはな〜んにも考えず、ただひたすら勢いだけで一年間突っ走ってきただけにしか見えないであろう『メビウス』が、そんな作風であった『マジンガーZ』が、かつて“時代”を掴み、子供たちの圧倒的な話題をさらって人気番組になったという、まぎれもない事実に裏うちされた、計算づくめの戦略にあふれた作品であったことが、少しは理解して頂けるかと思う。
 ウルトラマンヒカリの外伝「ヒカリサーガ」がNTT東日本でネット配信されたり、賛否両論あったとはいえ、直木賞作家・朱川湊人(しゅかわ・みなと)の起用もまた、新しい試みであり、話題性の提供という面では一役買ったのである。


 なんといっても、マニア創世期の70年代末期にはほぼ語られることのなかった『マジンガーZ』のような、ベタな熱血の要素や展開、つまりは少年マンガの王道たる作品に仕立てあげたからこそ、様々な現象を巻き起こし、かろうじて“時代”を掴むことが(……ぎりぎり“時代”にカスることが)できたといえるのではなかろうか?
 “時代”を掴むことができなかった『ウルトラマン』が放映されたころに、赤星氏が展開していた力強い主張が、やはり正しいものであったことがこれで証明されたのである! 赤星氏はまさしく、「ウルトラマンを甦らせた男」なのである!
 (この四半世紀で、もっとも“時代”を掴んだ特撮作品は、『仮面ライダー龍騎』(02年)のころをブームの頂点とする平成ライダーなのだろうが、今回は煩雑となるので詳述は避ける)
 (『仮面ライダー龍騎』評 〜全記事見出し一覧・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080113/p1


 まあ視聴率的には先述の森川氏の調査によれば、第34話放映の時点で関東の平均視聴率が3.3%(ちなみに中部は4.8%、関西は4.6%)だったりするのだけど、07年4月16日付の『静岡新聞』夕刊「生活面」に掲載された、「子供アニメ、視聴率低迷」によれば、01年に6.2%だったアニメ番組の年間平均視聴率が、06年には3.6%にまで凋落したという、驚愕すべき数字が紹介されていた(ビデオリサーチ調べ。関東地区の調査)。
 この記事で初めて知ったのであるが、原作が集英社『少年ジャンプ』に連載されていることから、小学生に人気があると思いこんでいた『ワンピース』(97年・99年にTVアニメ化)までもが、06年秋の改編で日曜19時台から日曜9時台に時間移動させられているのである。平成ウルトラと同じではないか……視聴率が稼げなくなっているのは子供番組全体のことであり、なにもウルトラに限ったことではないのである。だが、



 「子供がコアなファンとなる作品を作り続けることは、テレビメディアの責任だ」

(出典同・テレビ東京 大木努広報・IR部長)



 先述した赤星氏の警告、「変化球によって子供たちのジャンル離れ現象というのは起こるのだ」を象徴するかのように、完全に子供がコアなファンとなる作品の減少こそ、子供のジャンル離れ現象を招き、それがまたテレビ局の子供番組撤退につながるという悪循環に陥っているのだ。
 子供がコアなファンとなる作品……それはまさしく「赤星理論」を実践することである。
 せっかく『メビウス』でM78星雲のウルトラ兄弟や宇宙警備隊の設定や光の国の歴史に関心を持った子供たちを、放映終了によって他の子供番組やアニメやゲームに関心が移ることを防ぐためにも、この世界観の続編を、少年マンガの王道的作品として製作し、子供たちに定着させなくてはならない。
 (関連記事:今こそ昭和ウルトラの全遺産を活かせ!・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060415/p1
 それがテレビメディアとしての責任なのである。『ポケモン』然り、『セーラームーン』も然りであり、シリーズものの作品は正しく作られさえすれば関心を持続させ、継続して視聴してもらえるはずなのであり、本来ならば最もオイシイはずなのではないのか!?


 もっとも子供対策とは別に、先述の某巨大掲示板では『仮面ライダーカブト』のスレッド数は『メビウス』をはるかに上回りPART184にまで達しており(ちなみに06年度放映作品では『轟轟戦隊ボウケンジャー』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070108/p1)はPART48、『超星艦隊セイザーX』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060712/p1)はPART24、『魔弾戦記リュウケンドー』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061225/p1)はPART18。ライダーと戦隊は毎年毎作品、『カブト』や『ボウケンジャー』のスレッド数とほぼ同等)、角川書店特撮ニュータイプ』の各種人気投票(作品やキャラクターや主題歌)「特10(トックテン・笑)」や表紙の扱いを見ると、10〜20代の若い特撮マニアの間ではライダーや戦隊に比べ、ウルトラへの関心が極めて低いと思われる、もうひとつの厳しい現実もあるのだ。
 まあライダーはともかくとして、チャイルディッシュな戦隊が若い層でも人気を集めているのだから、我々が若いころに崇拝していたアンチテーゼ編や社会派テーマを彼らに投げかければいいというわけでもなかろう。
 また子供さえ観てくれればマニアなんか観なくても良いよという意見には一理あるのだが、それだとマニア的な語りではあってもわれわれのように『メビウス』のチャイルディッシュさの良さを理論化・正当化して後代に伝える若いマニアが絶え果てて、またシリアス&ハード志向で良いものを作りさえすれば良いという素朴な(笑)マニアが勃興して失敗の歴史をくりかえすことにもなりかねない。
 そうなると戦隊同様の作風をもった『メビウス』的な作品を継続し、彼らに認知させる努力を怠らずに、我々のあとを継いでもらうように仕向けると。『メビウス』の設定や作劇の方向性が正しいものであることは、戦隊に夢中になれる感性を持ってさえいれば、理解してもらえることと確信する。


 そう、『ウルトラマン』の魅力とは、決してドラマやテーマなんかじゃない。我々がマニア第1世代から間違って教えられたことを、今の若い人々に教えてはならない。
 『ウルトラマン』は、特撮ジャンルは、あるいはバトルもの、娯楽活劇作品の本質は、愛や夢などの美辞麗句でどう飾ろうとも、男の子(人間一般?)のプリミティブ(原始的)な暴力衝動の発散(カタルシス)に過ぎないのだ。ドラマやテーマはそのための言い訳に過ぎない。
 もちろん暴力衝動のエネルギーは無制限に発散すればよいというものではなく、なるべく良い方向、キレイな方向に向けるべきではある。しかしカタルシスとドラマ・テーマの関係を主従逆転してはならない。
 (関連記事:特撮ジャンルの独自性〜アイデンティティとは何か? SFや文学のサブジャンルではない特撮・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060411/p1


 『ウルトラマン』の魅力を以下のように語る赤星氏ならば、彼ら今の若い人々に正しく伝えられることができるはずだ……



 「『ウルトラマン』は(どくろ怪獣)レッドキングや(宇宙忍者)バルタン星人といった怪獣スターと、ウルトラマンというスターの、いわば二大スター共演ものである、というコトね。だからこそ、一方のスターである怪獣が退治されることによって、視聴者は圧倒的なカタルシスを獲得できるのだ。
 だから『ウルトラマン』はキモチイイ!」

(先述の『アニメの見方が変わる本』「バトル・ストーリーの正しい楽しみ方、あるいはただの幼稚な見方」より)



2007.4.19.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2007年春号』(07年4月22日発行)〜『仮面特攻隊2008年号』(07年12月29日発行)所収『ウルトラマンメビウス』総評より抜粋)



『假面特攻隊2008年号』「ウルトラマンメビウス」関係記事の縮小コピー収録一覧
・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率
ウルトラマンメビウス放送局・放映開始日・放映時間帯一覧
中日新聞 2006年3月24日(金) 週間テレビカイド 人間天気図 五十嵐隼士 人間に“変身”地球を守る 〜インタビュー大枠記事
週刊文春 2007年7月12日号 ウルトラマン円谷プロ「社長解任」でカラータイマー点滅 〜6月上旬の役員会で東宝出身の大山茂樹社長解任
夕刊フジ 2006年9月16日(土) エンタメ★NEWS・還暦迎え帰ってきたウルトラマンたち 〜兄弟映画公開直前(15日発行)に独占秘話・大枠記事
・読売新聞 2006年11月1日(水)夕刊 朱川湊人インタビュー 〜「怪獣使いの遺産」大枠記事
日刊ゲンダイ 2007年3月30日(金) この人に直撃!!女優・平田弥里 「メビウス」今週最終回 〜コノミ隊員役インタビュー大枠記事
中日新聞 2006年4月3日(月)夕刊 歴代ウルトラマン集合 40年白髪の隊員も 〜制作発表
名古屋タイムズ 2006年4月4日(火) 懐かしさにお父さんうるうるトラワールド 歴代ヒーロー共演 父母も登場 〜制作発表
中日新聞 2006年4月7日(金) TVウオッチング・「ウルトラマンメビウス」親子で楽しめる物語
中日新聞 2006年4月8日(土) TV欄メビウス宣伝 〜未来(ミライ)は無限大(メビウス)だ!
夕刊フジ 2006年3月30日(木) メビウスにウルトラ変身応援団 平均年齢60超、歴代ヒーロー役が登場 〜制作発表
山形新聞 2006年4月8日(土) 誕生40周年も…ウルトラマン放送枠“異変”ローカルに移動28局から17局に
東奥日報 2006年5月5日(金) ウルトラマン最新作見たい“生みの親”故成田亨さんも泣いている 県内放送局放映せず 〜青森県で放映せず
東京新聞 2006年4月23日(日) 社説 「一人称」で語ってますか 週のはじめに考える 〜メビウス・初代マン・マックスネタ
夕刊フジ 2005年9月6日(火)〜9日(金) トップ直撃 円谷プロダクション円谷一夫会長(44) 〜生い立ちから抱負まで・中国では反日デモで『ティガ』放映中止
東京スポーツ 2007年5月X日(日付失念) 辻ちゃん結婚ウルトラマンコスモス杉浦太陽と!!すでに妊娠2か月 & 阿知波氏を自殺に追い込んだ“悩み”元部下が証言 〜『セブン』のソガ隊員自殺・大枠記事




ウルトラマンメビウス』平均視聴率:関東3.8%・中部5.0%・関西4.7%
 1クール目:関東3.5%・中部5.2%・関西4.6%
 2クール目:関東2.8%・中部4.2%・関西4.4%
 3クール目:関東4.0%・中部5.1%・関西5.0%(〜12月・〜#37)
 4クール目:関東4.8%・中部5.6%・関西5.0%(1月〜・#38〜50)
 最高視聴率:関東6.4%(#39)・中部7.1%(#43・45)・関西7.0%(#32)
 最低視聴率:関東1.5%(#15・16)・中部3.1%(#20)・関西2.7%(#36)


 特番『誕生40年!僕たちのウルトラマン』2006年8月12日(土)17:00〜30 関東のみ放映4.3%


 (平均視聴率EXCEL表計算:森川由浩)


・関東での#16の最低視聴率は、野球中継で16:30スタートに放映時間変更の予定が、雨天中止により通常の17:30開始に再度変更されたためと推測。
・特番『誕生40年!僕たちのウルトラマン』の直後に放映された『ウルトラマンメビウス』#19「孤高のスタンドプレイヤー」の関東での視聴率は3.4%。同特番の視聴率を下回った(汗)。
・『メビウス』最終回は三地区ともに特番『オールスター感謝祭』で放映時間が30分繰り上がるが、関西地区は裏が「週刊少年ジャンプ」連載のTVアニメ『ONE PIECE』(99年〜・07年3月31日放映分視聴率5.5%)のため惨敗(関西3.5%。ちなみに関東4.5%・中部6.3%)、『ティガ最終回の奇跡』の再来とは行かなかった。ちなみに『ティガ最終回の奇跡』とは、平成ウルトラシリーズ最高の視聴率(関西での最終回視聴率12.2%)を挙げたことの例えである。(森川由浩)


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ウルトラマンエース』総論 〜再評価・全話評完結!(長文)

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ウルトラマンダイナ』総論 〜ダイナの赤い輝きに(長文)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971215/p1

ウルトラマン80』総論 〜あのころ特撮評論は思春期(中二病・笑)だった!(長文)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1

ザ・ウルトラマン』総論 〜「ザ☆ウルトラマン」の時代(長文)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971117/p1


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★今こそ昭和ウルトラの全遺産を活かせ!★ 〜ドラマやテーマよりも、ウルトラ兄弟・歴代怪獣・世界や年表・児童の神話的年代記やジャンク知識収集癖へ訴求せよ! 武器や鎧・テーマパークな未来都市・2回変身や等身大バトルなど身体性の快楽も!

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ウルトラマンネオス』95年版 〜Wヒーローならテーマへの多角的アプローチが可! 防衛隊も巨大ロボを持て!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971115/p1