假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありませんので、悪しからず!(笑)

ウルトラマンマックス33、34話「ようこそ地球へ!」バルタン星人前後編 〜終盤・最終回評


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(脚本・千束北男 監督・飯島敏宏 特技監督菊地雄一

ようこそ! バルタン星人

(文・久保達也)


 「こんな強いバルタン星人見たことない!」


 宇宙怪獣エレキング、どくろ怪獣レッドキング、友好珍獣ピグモン、磁力怪獣アントラー、宇宙恐竜ゼットン、宇宙ロボットキングジョー、古代怪獣ゴモラ、幻覚宇宙人メトロン星人、変身怪人ピット星人……
 『ウルトラマンマックス』では『ウルトラマン』(66年)、『ウルトラセブン』(67年)に登場し、子供たちに絶大な支持を得た人気怪獣の数々が次々に再登場を遂げた。そして、ついに真打ちである宇宙忍者バルタン星人の出番がやってきたのだ!
 『ウルトラマン』第2話『侵略者を撃て』に初登場。以来、同作第16話『科特隊宇宙へ』、『帰ってきたウルトラマン』(71年)第41話『バルタン星人Jr(ジュニア)の復讐』、『ザ★ウルトラマン』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971117/p1)第8話『ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090621/p1)、『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)第37話『怖れていたバルタン星人の動物園作戦』、及び第45話『バルタン星人の限りなきチャレンジ魂』と、その圧倒的な人気から昭和のウルトラシリーズでは何度も再登場を果たした*1アイツが、実に25年ぶりにブラウン管(笑)に帰ってきたのだ!


 その25年の間にバルタン星の科学は飛躍的な進歩を遂げたようであり、今回第33話『ようこそ地球へ! 前編 バルタン星の科学』、及び第34話『ようこそ地球へ! 後編 さらば! バルタン星人』に登場したバルタン星の過激派であるダークバルタン(なんちゅうかっこええネーミング!)はその科学を悪用して地球を大混乱に陥れ、マックスを絶体絶命の危機に追いやったのである!
 行き過ぎた経済活動と繰り返される戦乱によって地球の環境を破壊しただけでは足りず、月をゴミ捨て場に、火星には移住することを考えている人類に対し、バルタン星の過激派たちはそれを侵略行為であると解釈し、「全宇宙共通の敵」であるとして地球になぐりこみ*2をかけてきたのだ!


 「ちょっとしたあいさつ代わり」と称して地上に無重力状態を起こし、人や車を大量に宙に浮かばせてしまうダークバルタン! その情景はさながら『宇宙大怪獣ドゴラ』(64年・東宝)の宣伝用スチールに描かれた、ドゴラが車や電車を地上から吸い上げてしまう地獄絵図を想起させるが、CG全盛の当世でもなかなかお目にかかったことがなく、その大胆でインパクトにあふれる表現には舌を巻くばかりであった!
 そしてバルタンの「あいさつ代わり」はそれだけにとどまらない。マックスをも重力破壊光線で金縛りにし、その隙にバルタンは工業地帯へ飛び、ハサミから光線を連射して破壊活動を繰り広げる!
 マックスはなんとか金縛り状態を脱出、バルタンのもとへ急行する。だがバルタンは「ウルトラの星*3の科学では、所詮我々の科学にはかなうまい」とマックスを嘲笑い、その身体を何百メートル、いや千メートルも超えようかと思われるほどに巨大化させ、「おまえが同じマネをすればエネルギーは1分ともたないだろう」などとマックスを嘲笑し、身長48メートルのマックスを踏み潰さんとするのである!


 この圧倒的なビジュアルインパクトはどうだ! ダークバルタンが嘲笑ったのはマックスに対してだけではない。『ウルトラマン研究序説』(91年・SUPER STRINGS サーフライダー21編 中経出版ISBN:4806105600・98年に扶桑社文庫・ISBN:4594025501)だの、『空想科学読本』シリーズ(96年〜・柳田理科雄 宝島社・ISBN:479661074X*4だので「身長50メートルのゴジラが体重2万トンではその自らの体重に潰されて死ぬはず」などと生物学の見地からクソ真面目に娯楽作品を論じるような輩の夢のなさ・頭の堅さ・空想力の貧しさ、そしてそれらを実践したかのような90年代後半からのリアル指向の作品群や、その製作スタッフをもダークバルタンは嘲笑っているのだ。ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ…(笑)


 そしてダークバルタンの、あまりにも巨大な足がついにマックスを踏み潰し、マックスは地面に埋もれてしまう。だがマックスのパワーはなんとダークバルタンの巨大な足を足の裏から持ち上げてしまい、ついにマックスもダークバルタンと同じく何百メートルにも巨大化するのだ!
 このまさに超人的なパワー、そして身長何百メートルのダークバルタンVS身長何百メートルのマックスという、あまりに迫力あふれるスーパーバトルを見せつけられたらもうリアル指向なんかクソ食らえだ! と云うよりほかにないのである! これこそ真の「原点回帰」なのだ!


 いや、『侵略者を撃て』では空中戦、『科特隊宇宙へ』では光線やバリヤーの応酬と、意外にもウルトラマンとバルタン星人はそれほど派手な格闘は演じていなかったのである。それを思えば今回前後編にも渡ってたっぷりと描かれた、ボディブローだのまわし蹴りを乱発したマックスとダークバルタンの肉弾戦は完全に「原点」を超えた!
 主題歌のインストゥルメンタルをバックに逆転したかに見えたマックス。だがマクシウムソードで腕を切断してもすぐに再生を遂げ、ギャラクシーカノンを放っても分身術でかわされ、バルタンの星の科学はウルトラの星の科学をも上回っているという厳然たる事実を、マックスはダークバルタンに見せつけられることになるのである!
 そしてダークバルタンのハサミから発する紅蓮の熱線が容赦なくマックスを襲い、遂にマックスはエネルギーを失って消滅してしまう! フラフラになったカイト隊員(マックスの変身前)がさまよい歩く廃墟をもダークバルタンは巨大なハサミで破壊し尽くす! どうなるマックス! 本来なら宇宙恐竜ゼットンという「最強の怪獣」が登場する第13話『ゼットンの娘』こそ、こういうラストにすべきだったのでは?(笑)


 第34話で奇跡的に復活を遂げたマックスは、ダークバルタンの重力破壊光線をスパークシールドで防御し、ギャラクシーカノンでスパークシールドごと重力破壊光線をダークバルタンに浴びせ返した! ダークバルタンは猛烈な竜巻に包まれ、遂に身体がバラバラになった! やっとマックスが勝利したのか!?
 だが飛ばされたダークバルタンの首は「我々の科学ではクローンなんぞお茶のこさいさいなのだ!」と叫び*5、バラバラの身体は結集してたちまち再生! 空中高く舞い上がったダークバルタンはその身体を何千何百匹にも分裂させた! 空一面を暗黒に覆い尽くすダークバルタン! 所詮ウルトラの星の科学はバルタン星の科学には遠く及ばないのであろうか!?
 いや、決してそうではなかった! なんとマックスもまた、その身体を何千何百人にも分裂させ、何千何百匹ものバルタン星人との空中大戦争の幕が切って落とされたのである! こんな光景をお茶の間(死語・笑)のブラウン管(またかよ・笑)でお目にかかれるとは……


 かつて小学館の学習雑誌や『コロコロコミック』『てれびくん』に連載されていたウルトラのコミカライズ作品を読み、「テレビでもこんなのやったらなあ……」と夢想しつつも半ばあきらめかけていたウルトラ兄弟・ウルトラ28人衆・ウルトラ軍団による集団戦「ウルトラ大戦争」が遂にここに実現したのである! マックスの光線をスペルゲン反射鏡*6ではねかえす奴までいたりして……(感涙にむせぶ)
 これこそ劇場の大スクリーンでもぜひ観せてもらいたいものである。『劇場版 ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT』(01年・松竹)でもバルタン星人を出した飯島敏宏監督、なんでこれをやってくれなかったのよ……


 この「ウルトラ大戦争」をやめさせたのは地球とバルタン星の子供たちであった。「怪獣が出た!」などとホラを吹いて静かな漁村を騒がせていたウソつき少年が、ダークバルタンの地球侵略を告げるために来訪したバルタン星の穏健派・タイニーバルタンと知り合いになる。
 タイニーバルタンは地球人(日本人)の14・5歳と思われるなんとも可愛らしい少女に姿を変え、地球の危機を救うべく少年と行動を共にするが、魔法使いのごとくほうきに乗って空を飛び、遊園地のジェットコースターに夜間飛行をさせ、沢山の紙飛行機を永遠に宙に浮かせたりと、ダークバルタンが悪用する重力を自在に操る能力を使って様々な夢を垣間見させてくれるのだ。


 ダークバルタンのカッコ良さを強調すべく、ここまで言及を控えてきたが、今回の前後編は実は地球人とバルタン星人の子供たちの友情を主軸とした、ファンタジー色の強いジュブナイル作品としての側面が強い。それがバルタン星人が登場する回として良いか悪いかは別として、近年大評判をとった劇場作品を振り返っても『ハリー・ポッター』(01年〜)シリーズ然り、『ナルニア国物語』(05年〜)然り、長年に渡って全世界の子供たちを虜にした児童文学作品を原作とする、子供が主役のファンタジー作品が断然多いのである。


 かつてそんな良質のジュブナイル劇場作品のシリーズが我が国にも存在した。『大怪獣ガメラ』(65年・大映)から『宇宙怪獣ガメラ』(80年・大映)に至る昭和のガメラシリーズである*7
 だがマニア第一世代がそうした作品群を「子供だまし」であると位置づけ、徹底的に軽視したことが日本にジュブナイル作品が育たないどころか絶滅する要因を作り上げ、世間の目を海外作品にばかり向けてしまう結果となった。マニアが80年代前半にそんなことに躍起になっている間に世間が注目したのは『E.T.』(82年)という、子供が主役のファンタジー作品であったのに。
 だから06年4月29日公開の『小さき勇者たち 〜GAMERA〜』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060714/p1)がそうしたジュブナイル作品として製作されるのも、時流云々よりなによりリアル&ハード路線として製作された平成ガメラシリーズ(95〜99年)がそれほど当たらず(平成ゴジラシリーズの半分の興行収入!)、特撮マニアや一部の映画雑誌での評価はともかく、世間や子供の注目をさして集めることができなかったのだから当然の帰結なのである。古今東西、リアル&ハード作品が児童文化の頂点に昇りつめたことなんかないのである(笑*8)。


 ダークバルタンとマックスの激闘の最中、タイニーバルタンはバルタン星に瞬時に戻り、古くから伝わる銅鐸を持参した。タイニーバルタンはそれを地球の子供たちにひとつずつ手渡し、空に向けて皆で一斉に銅鐸を振り、平和の鐘ともいえる音色を響かせる。するとたちまちダークバルタンは戦意を喪失したのだ。「そんなもん最初から持ってこいや!」なんてツッコミは容易だが(笑)、だったらダークバルタンとマックスの「ウルトラ大戦争」なんか見れないっちゅーにっ!
 そして『ウルトラマン』で科学特捜隊の発明好きで、バルタン星人とは因縁浅からぬイデ隊員*9を演じていた二瓶正也が演じるダテ博士がここで唐突に登場。なんでも本来の姿に戻してしまうというメタモルフォーザーをダークバルタンに浴びせかける。するとダークバルタンは人間大に縮小、ギリシャ神話の登場人物みたいな青年の姿と化したのだ。
 防衛チームDASH(ダッシュ)や嘘つき少年に見送られる中、タイニーバルタンとダークバルタンは崩壊したバルタン星を再建し、地球と同じような本来の美しい星にすることを願いながら巻き貝型の宇宙船に搭乗し、惜しまれつつ母星へと帰還するのであった。
 そう、マックスの正義とは全宇宙の平和を守ることであり、ダークバルタンの正義とは相反するものなのだ。トミオカ長官が「戦いを仕掛ける者にいかなる正義もない!」と語っていたように(某国大統領聞いてるか〜・笑)。


 実は『マックス』ではダークバルタンと同様の正義を主張し、それを地球侵略や人類皆殺しの理由にした異星人や怪生物がこれまでにもたびたび、いやしょっちゅう(笑)登場していた。
 第7話『星の破壊者』に登場した宇宙工作員ケサム、第17話『氷の美女』に登場したニーナ、そして第38話『地上崩壊の序曲』、及び第39話『つかみ取れ! 未来』に登場した機械獣サテライト・バーサークがその代表格であるが、要するに彼らの主張する正義とは、「人間は戦争と自然破壊を繰り返し、地球の環境を汚してばかりいる愚かな存在だから滅ぼさなければならない」などといった、平成ウルトラシリーズ三部作(96〜98年)で再三繰り返された「大きなお世話だ!」(笑)的なものであり、ましてや「シンプルかつスピーディー」なエンターテインメントを目指した『マックス』の作品世界の中ではあり得ないと、筆者が信じこんでいたほどの説教臭さを伴うものであった(こういうのが好きな人には申し訳ないけど)。
 ただそれを劇中に盛り込むにしても、正義を主張する連中と、たまたま地球人の代表になっちまったDASHの隊員(第7話はミズキ、第17話はコバ、第38・39話はカイト)とのあまり実があるとは思えないような堂々巡りの長々とした議論を聞かされるよりも、今回のバルタン再登場編のように、それはとりあえず隅に置いといて、あくまでもダークバルタンとマックスとの激しいバトルを主軸に据えることで、ともすれば陰欝になりそうなテーマを持つ作品でも俄然おもしろくなるということなのである。


 極論すれば「人類批判」を飽きずに繰り返すくらいなら宇宙人に侵略理由なんぞ必要ない。
 事実『ウルトラセブン』第1クールに登場した宇宙人たちの中で、まともな侵略理由が存在したのは第11話『魔の山へ飛べ』に登場した宇宙野人ワイルド星人と、第12話『遊星より愛をこめて』に登場した吸血宇宙人スペル星人くらいのもので、共に絶滅寸前の種の保存のために前者は地球人の若い生命、後者は新鮮な血液を求めて地球に来訪したのである。
 侵略理由云々ではなく、第1話『姿なき挑戦者』に登場した宇宙狩人(ハンター)クール星人が「人間標本」をつくるために地球人を多数誘拐するとか、第2話『緑の恐怖』で生物Xワイアール星人が人々を自分同様の怪物に仕立てあげてしまうとか、第4話『マックス号応答せよ』で反重力宇宙人ゴドラ星人が原子力船を宇宙に運んでしまうとか、第8話『狙われた街』で幻覚宇宙人メトロン星人が発狂タバコを駅前の自販機で売るとか、第9話『アンドロイド0(ゼロ)指令』で頭脳宇宙人チブル星人が子供たちに玩具に偽装した本物の兵器をバラ撒くとか、『セブン』の面白さとはそんな自由奔放なアイデアを斬新な映像で見せていたことが大きいのではなかったか。


 そして第3話『湖のひみつ』で変身怪人ピット星人が宇宙怪獣エレキングを連れて地球に来訪したのを皮切りに、第11話のワイルド星人と宇宙竜ナース、第14・15話『ウルトラ警備隊西へ』登場の策略星人ペダン星人と宇宙ロボットキングジョー、第20話『地震源Xを倒せ』登場の暗黒星人シャプレー星人と核怪獣ギラドラス、第23話『明日を捜せ』登場の宇宙ゲリラシャドー星人と猛毒怪獣ガブラ、第25話『零下140度の対決』登場のミニ宇宙人ポール星人と凍結怪獣ガンダー……など、のちに第2期ウルトラシリーズにも継承された、侵略宇宙人が手下の怪獣を引き連れて地球を襲撃する王道パターンも実は『セブン』が元祖なのである。「原点回帰」を掲げた『マックス』もまたそれを立派に継承してくれるのでは? と筆者は大いに期待していたのである。


 ところが『マックス』は2クール目以降、抱腹絶倒のギャグ編と完全にドラマ主導の妙に陰欝な話が交互に繰り返されるようになり、当初目指していた「原点回帰」はともかくとしても、作品世界の統一感が消失し、方向性を完全に失ってしまったかに見えたのだ。
 思えば『セブン』もまた、3クール目以降は予算の削減やプロデューサーの意向もあったとはいえ、特撮場面よりも人間ドラマを重視した作風へと変化し、実は視聴率が下降線(半減。『セブン』後半よりも『帰マン』後半の方が、平均視聴率は5%近く高いくらいなのだ)をたどるなどして迷走を続けていたものだ。
 そんなときに呼び戻されたのが『ウルトラマン』で最も初期に製作された、第2話『侵略者を撃て』、第3話『科特隊出撃せよ』、第5話『ミロガンダの秘密』を監督し、ウルトラマンの必殺技・スペシウム光線や宇宙忍者バルタン星人の生みの親でもある飯島敏宏であった。
 そこで氏が監督したのが第38話『勇気ある戦い』*10と第39・40話『セブン暗殺計画』*11であった。徹底的に見せ場を盛り込み、独特のユーモアをも盛り込んだそれらの作品群は、低迷を続けていた『セブン』にゲキを飛ばし、「ウルトラ」としての原点を見事に回帰させるものとなったのだ。
 「困ったときの飯島頼み」というわけでもなかろうが(笑)、同様に迷走を続けていた『マックス』が当初掲げた「ウルトラマンマックス憲章」*12を裏切らないためには、やはり氏の力を必要とせざるを得なかったのだ。氏はその期待に見事に応えてくれたのであるが、まあそこまでしなけりゃならないほど、当初目指した路線から脱線しかかっていたということになるのだが……


 70年代末期に起こった第3次怪獣ブームのころ、当時のマニアたちが「ウルトラ」の原点であると考えたのは飯島敏宏監督作品のような娯楽路線ではなく、実相寺昭雄監督作品を代表とするアンチテーゼ編、本来であれば主流とは呼べない作品群であった。映画『ウルトラマン 怪獣大決戦』(79年・松竹富士*13)よりも、『実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン』(79年・松竹富士*14)の方が先に公開されてしまったという厳然たる事実がそれを実証しているのだ。そしてその考え方は現在でも一部のマニアや円谷プロスタッフの中で脈々と生き続けているのだ。


 脚本家の小中千昭は、『マックス』最終回前後編である第38・39話の中でまたしてもそれを露呈させた。
 「エコ・テーマ」「人類批判」「光」「滅びの美学」……平成ウルトラですっかりおなじみとなったキーワードが散りばめられ、『セブン』に対するオマージュが捧げられた、いつもの小中節が炸裂した作品は、筆者的には「原点回帰」を掲げたシリーズが最後に着地するようなものとは到底思えなかったものであるが、こうしたものこそ「原点」だと考える人々にはやはり楽しめたのかもしれない。


 それでもあえてもうひとつ苦言を呈するなら、カイトとミズキの結婚についてである。「男女雇用機会均等法」が86年に施行されてはや20年。男女が職場で対等の立場にいる現代社会においては異性の同僚は恋愛の対象であるとは見なされず、「職場結婚」は激減する傾向にある。
 そんなご時世よりも少し先の未来を描いた『マックス』の作品世界において、共に戦いのエキスパートであるカイトとミズキをいとも簡単に恋愛関係に発展させることは、それこそ女性社員を「コピー係」だの「お茶汲み」だのと雑用に使っていた時代の、「女性はサッサと結婚して家庭に入れ」などという旧世代的な発想であり、ある意味女性差別の思想を感じてしまうのだが考え過ぎであろうか?
 まあ、そこまでいかなくともすっかりジイさんとバアさんになってしまった50年後のカイトとミズキの姿は観ていてイタイし、第2期ウルトラシリーズで描かれたウルトラファミリーや人間側のホームドラマ化に対し、「ヒーローの擬人化」だの「神秘性の崩壊」だのと酷評していた人々がこういうのを喜ぶことに対しては、やはり矛盾を感じずにはいられないのだ。


 「ウルトラ」の原点というものをどう捉えるかによってその違いが明白となった第3クールの前後編2種。果たして何が本当に「ウルトラ」の原点であるかは視聴者の中でも意見が別れるところであろうが、06年4月に発行された『TFC.3(新・円谷プロファンクラブ3号)』で紹介された、『マックス』に対する感想・意見を見る限りでは、圧倒的に筆者に近い考えの人々が多いようであるが……



*子供にも理解しやすい内容で、特撮の王道ともいえるストーリー展開なところがよいと思います。


*毎週楽しくみています。本に載ってる怪獣がたくさん出てくるのでみていて楽しいです(中略)。もうひとつぐらい必殺技を増やしてほしい。ウルトラマンゼノンももう少し出してほしい。


*古いファンも楽しませる仕掛けがあちこちで見られて楽しんでいます。ただ、マニアの内輪受けにならないで、子供の心に残したいイフの回(筆者注・第15話『第三番惑星の奇跡』)のような話をもっと、というのが正しいのでしょうね。


*昭和ウルトラマンに出てきたゴモラゼットンアントラー、キングジョーなどが再び出てくれるのはうれしいです。いい作品だと思います。


*怪獣がシンプルでとてもわかりやすい。ブースカ(筆者注・『快獣ブースカ』(66年)の主役キャラ)を出演させてください。


*あまりこみ入った話になると子供はおもしろくないようです。淡々と話が進むと、大人の私には笑いのツボだったりしても、息子は画面から離れてしまったり。その辺のバランスがイイのかもしれませんが、我が家ではこんな感じです。


*あまり中年のマニア受けに固執せず、王道のヒーローものであってほしい。ウルトラヒーローはその時々の子供たちの思い出ではありますが、『マックス』は今の子供たちのもの。一部の大人がニヤリとする楽屋落ちのために、子供が難解になるのはどうかと思います。



 最終回の前後編はこれらの感想や意見がほとんど反映されてはいなかった(笑)。人気怪獣の再登場は概ね視聴者から好評をもって受け入られているようであるが、やはり当初の最大の売り文句でもあったのだから、最後の出血大サービスとして一気に十数匹総登場させても良かったんじゃないのか? せめて第13話にチョイ役としてしか登場しなかったウルトラマンゼノンはやっぱ最終回ラストにマックスの帰還を宇宙でお出迎えするだけでなく、ラストバトルに超巨大化はしなくてよいけど(笑)助っ人参戦させるべきだろう。300円に値下げされたバンダイ発売のゼノンのソフビを目にするのは辛かったぞ(笑)。


 せめてもの救いは第39話の翌週に総集編として『スペシャル・フィナーレ 〜ウルトラの未来へ〜』が放映されたことだろう*15。『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)が『セブン』的だったことから、今度は初代『マン』的にするという製作方針になった『ウルトラマンダイナ』(97年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971201/p1)を観て、「ホントにそうか?」と疑念を抱いた筆者としては、最終回(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971211/p1)が「原点回帰」の姿勢が貫かれてはいないことに「またかよ…」と軽く失望させられたものだが、今回の総集編を観てトータル的にはやはり『マックス』は楽しめる作品であったと感慨深く視聴したものだ。
 『ウルトラマンタロウ』(73年)登場の防衛組織・ZAT(ザット)的な、いつも元気で明るいチームDASH(ダッシュ)、個性豊かで迫力あふれる怪獣たち、そしてパワフルでかっこいいウルトラマンマックスの勇姿……


 「ウルトラ」の原点って、やっぱそれじゃないの?


2006.4.14.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2007年準備号』(06年8月12日発行)〜『仮面特攻隊2007年号』(06年12月30日発行)『ウルトラマンマックス』評より抜粋)


『假面特攻隊2007年号』「ウルトラマンマックス」関係記事の縮小コピー収録一覧
・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率
・読売新聞 2006年12月1日(金) 訃報欄「ウルトラマン」演出 映画監督 実相寺昭雄さん死去 〜11月29日午後11時45分、胃がんで死去。69歳
・読売新聞 2006年12月1日(金) 訃報欄「ウルトラマン」作曲 宮内国郎さん(みやうち・くにお=作曲家) 〜11月27日、大腸がんで死去。74歳
静岡新聞 2006年2月25日(土) 訃報欄 佐々木守 〜2月24日午前1時10分、大腸がんで死去。69歳



(編):えー、編者(主宰者)の『マックス』最終回感想も余白に少々。編者は『マックス』最終回に好印象を持ってます。面白かったです。さわやかかつ、けっこう泣かせてくれました。世評高い『ウルトラマンティガ』(96年)最終回(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961207/p1)や『ウルトラマンガイア』(98年)最終回と比較したら、ごく個人的には『マックス』最終回を取るなあ(笑〜だから個人的な感慨だっての!)。
 とはいえ、ミズキ女性隊員を主人公カイト隊員が神秘の奇跡に頼るのではなく人事を尽くして心臓マッサージで命を救うシーンで、『ザ☆ウルトラマン』(79年)の最終章プレリュード(前奏)#46『よみがえれムツミ』(脚本・吉川惣司 http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100320/p1)で紅一点の星川ムツミ隊員を救う同様シーンを思い出した腐れ『ウルトラ』オタクな私……。文句じゃないよ(笑)。
 本スジに関わるとはいえませんが、今どき数十年後の後日談とはいえ、希望感・ワクワク未来感あふれるメトロポリスの超近代的都市の画を見せてくれたのにも好印象。今後の『ウルトラ』は、都市部はメトロポリス、郊外住宅地は現代、田舎は60年代茅葺屋根の農村家屋、でも木星土星軌道上に、地球防衛軍の宇宙戦艦が多数航行しているような世界観を希望します(笑)。



ウルトラマンマックス』平均視聴率:関東4.0%・中部4.2%・関西4.4%
 1クール目:関東4.0%・中部3.8%・関西4.7%
 2クール目:関東4.1%・中部4.1%・関西4.6%
 3クール目:関東3.9%・中部4.7%・関西3.9%
 最高視聴率:関東5.3%(#1)・中部6.5%(#37)・関西5.6%(#22)
 最低視聴率:関東3.0%(#28・29)・中部2.7%(#17)・関西2.3%(#27)
 (平均視聴率EXCEL表計算:森川由浩)
・弊サークル同人誌『2007年号』掲載の『マックス』各クール平均視聴率に、計算式の範囲指定ミスによる誤りがありました。直上の記述が正規の値となります。伏してお詫びを申し上げます。
 全話および3クール目平均視聴率には、#40(仮)の番外特番「スペシャルフィナーレ」の値も含んでおります。


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ザ・ウルトラマン(79年)#8「ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?」 〜バルタン星人登場!

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ウルトラマン80(80年)#37「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」 〜漫画『ウルトラマン80宇宙大戦争

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ウルトラマン80(80年)#45「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」

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ウルトラマンマックス(05年)#33、34「ようこそ地球へ!」 〜バルタン星人前後編

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大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE(09年) 〜岡部副社長電撃辞任賛否!

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ウルトラマンメビウス最終回 最終三部作 #48「皇帝の降臨」・#49「絶望の暗雲」・#50「心からの言葉」 〜ありがとう!

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ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO最終回 #12「グランデの挑戦」・#13「惑星崩壊」

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ウルトラマンティガ最終回 最終章三部作 #50「もっと高く!〜Take Me Higher!〜」・#51「暗黒の支配者」・#52「輝けるものたちへ」

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ウルトラマンダイナ最終回 最終章三部作 #49「最終章Ⅰ 新たなる影」・#50「最終章Ⅱ 太陽系消滅」・#51「最終章Ⅲ 明日へ…」 〜賛否合評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971211/p1

ウルトラマンエース最終回「明日のエースは君だ!」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070429/p1

ザ☆ウルトラマン最終回 #47「ウルトラの星へ!! 第1部 女戦士の情報」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100328/p1

ザ☆ウルトラマン最終回 #48「ウルトラの星へ!! 第2部 前線基地撃滅」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100404/p1

ザ☆ウルトラマン最終回 #49「ウルトラの星へ!! 第3部 U(ウルトラ)艦隊大激戦」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100411/p1

*1:番外編としては『ウルトラファイト』(70年)の新規撮影分に登場したバルタン、『アンドロメロス』(83年)に登場したメカバルタン、『ウルトラマンパワード』(93年・日米合作のビデオ作品。95年にTBS他系列局の一部でTV放映もされた)に登場したパワードバルタンなども存在する。

*2:『怪獣大図鑑』(66年・朝日ソノラマ)に添付されたソノシートに、『なぐりこみバルタン連合軍』と題されたドラマが収録されている。バルタン星人が宇宙怪獣ベムラー、火星怪獣ナメゴン、隕石怪獣ガラモンを引き連れて地球を襲撃! これに対抗するために友好珍獣ピグモンが冷凍怪獣ペギラ、透明怪獣ネロンガ、怪奇植物グリーンモンス、磁力怪獣アントラー、どくろ怪獣レッドキング、ウラン怪獣ガボラ、脳波怪獣ギャンゴを集結させ、東京・丸の内でバルタン連合軍対地球怪獣連合軍の「怪獣大戦争」が繰り広げられる!
 いやあ、ホントにこれ『マックス』の最終回で再現してほしかったなあ……

*3:第1期ウルトラの時代には「光の国」の呼称しかなかったのに、飯島御大自ら第2期以降の「ウルトラの星」という呼称を用いている!

*4:アニメや特撮ヒーロー作品の荒唐無稽な設定を科学的に検証するという、そのコンセプト自体が根本的に間違っている書籍。各作品のファンからは「キャラクターに対して愛情が感じられない」と当然槍玉にあげられたが、その科学的考証自体に誤りが多いという批判もある。たとえば「身長50メートルのゴジラが体重2万トンであるのはおかしい」ことを検証するために、その根拠として着ぐるみの重さとスーツアクターの体重から計算して割り出すなどという、ド素人の筆者から見ても生物学的におかしなことをやっており、嘲笑するよりほかにない。
 なおこの本は著者と宝島社のトラブルから文庫化の話がポシャってしまい、文庫版(03年・ISBN:4840108161・06年にメディアファクトリーで新装版・ISBN:4840115656)はメディアワークスから出版されている。ちなみに氏が関わった『怪獣VOW(バウ)』(94年・宝島社・ISBN:479660880X)も、同様の理由で宝島社から文庫化される可能性は極めて低い。ホントにトラブルメーカーである。

*5:本家の千束北男(せんぞく・きたお)こと飯島敏宏カントク自身が、『ウルトラマン80』石堂淑朗(いしどう・としろう)脚本回のバルタンのようなセリフを吐かせているのにも注目!

*6:ウルトラマン』第16話『科特隊宇宙へ』にバルタン星人が再登場した際、苦手なスペシウム光線を跳ね返すために新たに胸に装備したもの。06年2月18日にエクスプラスから発売されたリアルソフビ『大怪獣シリーズ ウルトラマン 宇宙忍者バルタン星人二代目』はなんと劇中同様にこれの開閉ギミックが再現されている。

*7:ただし『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』(66年・大映)には子供はまったく登場せず、画面も作風も妙に暗い異色の仕上がりになっている。これにヒロインとして出演し、ラストシーンで「ひとりじゃないわ……」などと大人のドラマを演じていた江波杏子(えなみ・きょうこ)は、現在東京電力のCMで『ゴジラVSビオランテ』(89年・東宝)に出演していた鈴木京香と共演し、『ガメラ対バルゴン』とはまったく正反対のコミカルな演技を披露している。

*8:じゃあ『機動戦士ガンダム』(79年)や平成ライダーシリーズはどうなんだ! との声もあろうが、ドラマ自体がリアル&ハードでも、前者はプラモデルがいまだに根強い人気を誇っているほど登場するモビルスーツが魅力的であり、『マジンガーZ』(72年)的なスーパーロボットアニメとしての面目をかろうじて保っていたし、後者はタイプチェンジや複数のライダーの共闘にバトル・ロワイアル、カードゲーム的要素など、両者ともに全編に渡って「おもちゃ箱」的要素が散りばめられていたからこそ、ヒット作となり得たのである。そして後者については幼児にはウケてはいても、小学生をも虜にしているわけでは決してないことを忘れてはならない。

*9:ウルトラマン』第2話『侵略者を撃て』でバルタン星人に対し、宇宙語による対話を試みる。彼の相手をしたのはバルタン星人に体をのっとられた科学特捜隊のアラシ隊員であったが、演じた毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう)も今回紙飛行機を飛ばす警備員の役で出演。そして『ウルトラマンレオ』(74年)の主人公おおとりゲンを演じた真夏竜はウソつき少年と仲良しの警官役で出演と、過去のシリーズに出演していたゲスト俳優はマニアを大いに喜ばせたことであろう。
 ただ一般大衆の目から見れば第25話『遥かなる友人』の河相我聞(かわい・がもん)、第37話『星座泥棒』の萩原流行(はぎわら・ながれ)といった、著名な俳優のゲスト出演の方が驚きであったに違いない。
 ちなみに第27話『奪われたマックススパーク』にピット星人の片割れとして出演した益子梨恵(ましこ・りえ)は、99年頃に写真集やイメージ・ビデオ、キャンペーンガールなどで活躍後に女優に転じ、『千年王国Ⅲ銃士ヴァニーナイツ』(99年)にも出演していた(浅木あきら/ラハミエル・ヴァニー役)。小学館の青年向け雑誌『sabra(サブラ)』のiモード版では次のような彼女の着ボイスが楽しめる。
 「電話だよ。アタシ以外の誰からぁ〜?」(笑)

*10:鉄不足に悩む強盗宇宙人バンダ星人がロボット怪獣クレージーゴンを地球に派遣、車を腹にたっぷり詰め込むが、これを回収した宇宙船はウルトラ警備隊のスベリウム爆弾で粉砕される。だがクレージーゴンはしぶとく生き残り、機能を狂わせて街を手当り次第に破壊する。セブンがAパート・Bパートと劇中2回登場し、これまで『セブン』ではなかなか描かれなかった派手な都市破壊描写をたっぷりと楽しめる一編である。

*11:いきなりウルトラセブンと豪力怪獣アロンの対決から始まるのも度肝を抜くが、時折かかるストップモーションと共に響き渡る分身宇宙人ガッツ星人の不気味な声が、このセブン勢力分析のシーンに異様なムードを醸し出す。カプセル怪獣ウインダムが破壊されてしまうのに唖然とするのも束の間、激闘の末にセブンは十字架に磔になり、地球防衛軍の戦車部隊はガッツ星人の宇宙船に全滅させられ……と息つく暇もないほどの見せ場の連続! 個人的には『セブン』の最高傑作であると考える。
 なお78年5月21日にキングレコードから発売されたLP『サウンドウルトラマン!』に、この『セブン暗殺計画』の音源が10分30秒に編集されて収録された。ビデオが普及していなかった当時、これは本当に嬉しくて、飽きることなく繰り返して聴いたものである。

*12:ウルトラマンマックス』を製作するにあたり、円谷プロが当初目指した6つの主題のことである。
 *STORY(ストーリー)
  それはワクワクし心が踊るような、明るく楽しい物語。
 *SIMPLE(シンプル)
  それは単純明快、かつ深みのある爽快なドラマ作り。
 *SPEED(スピード)
  それは一瞬たりとも目が離せないスピーディーな展開。
 *STRONG(ストロング)
  それを見れば、勇気づけられるような力強く期待を裏切らないヒーロー像。 
 *S・F(サイエンス・フィクション
  それは人間の想像力をフルに働かせる空想科学としての原点に返ること。
 *SENSE of WONDER(センス・オブ・ワンダー
  それは世界中全ての人々に共通する摩訶不思議な現象への好奇心の喚起。
 果たして『マックス』は、全編に渡ってこれをまっとうすることができたのであろうか?

*13:バルタン星人登場編の第2・16話、透明怪獣ネロンガが登場する第3話、どくろ怪獣レッドキング他複数の怪獣が登場する第8話『怪獣無法地帯』、及び第25話『怪彗星ツイフォン』を再編集した劇場用作品。第8話が円谷一つぶらや・はじめ)監督作品である他は全て飯島敏宏の監督作品である。
 なお冒頭では11人のウルトラヒーローがウルトラの星に集結。各ヒーローがライブフィルムで紹介され、地球の危機に赴く者として初代ウルトラマンウルトラマンキングによって任命されるシーンが添えられている他、第2話の再編集版にはウルトラマン対バルタン星人の新撮シーンまでもが挿入された豪華な仕上がりとなっている。

*14:ウルトラマンの登場シーンが極端に少ない第14話『真珠貝防衛指令』を除く、実相寺昭雄監督作品5本を再編集した劇場用作品。第23話『故郷は地球』に登場した棲星怪獣ジャミラや、第35話『怪獣墓場』に登場した亡霊怪獣シーボーズは一般にも知名度が高いためか、そこそこのヒットを記録したらしい。
 なおこれもまた第35話の再編集版にウルトラマン対バルタン星人、レッドキング、古代怪獣ゴモラとの対決場面がライブフィルムで挿入されたが、登場怪獣の面子が若干弱いことからとられた措置と云えるだろう。

*15:06年4月1日に放送。本来『マックス』は3クールの契約であるが、1本はみだしたのはTBS側の都合によるところが大きいと思われる。
 本来ならばこの日から春の番組改編となるところだが、TBSは毎年4月第2週の土曜日は早朝から『全米マスターズゴルフ』を中継するため、せっかく第1週から改編してもこれを挟んでしまうと効果が得られないため(関心のない層は他局に流れ、そのまま翌週への視聴習慣がついてしまう)にこうした措置がとられたのではなかろうか。
 そして4月15日の朝7時30分からは、これまで8時からの放送だった『知っとこ!』が繰り上がって放送されるようになった。TBSがこの時間枠から子供番組を撤退させる要因となった実写版『美少女戦士セーラームーン』(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20041105/p1)と『ウルトラマンネクサス』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060308/p1)の責任はあまりにも大きい……
 あ〜あ、悪い予感が当たっちまったよ。みのもんたじゃなかったけど(笑)。