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ウルトラマンタイガ序盤総括 ~冒頭から2010年代7大ウルトラマンが宇宙バトルする神話的カッコよさ! 各話のドラマは重めだが豪快な特撮演出が一掃!

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ウルトラマンタイガ』序盤総括 ~冒頭から2010年代7大ウルトラマンが宇宙バトルする神話的カッコよさ! 各話のドラマは重めだが豪快な特撮演出が一掃!

(文・T.SATO)
(2019年8月9日脱稿)


 2010年代の「ウルトラマン」シリーズもついに7年連続の番組製作という快挙を達成!――そういう意味では、円谷一族や旧態依然のメンツによる万年赤字体制で通年での番組製作が不可であった時代よりも、映像会社やパチンコ会社を経てバンダイに主導権を握られた今の時代の体制の方を筆者は高く評価している――


 この間、敵も味方もソフビ人形を使って怪獣を召喚したりヒーローに変身したり、右腕をあまたの怪獣の豪腕に換装できたり、幾多のカードでヒーローや怪獣の属性を備えた複数のヨロイに着替えるウルトラマンや、ふたりの先輩ウルトラマンの能力をブレンドして活躍するウルトラマン、ついには常時ふたりのウルトラマンが主役ヒーローとして活躍する作品までもが作られてきた。


 もちろん、それは競合ジャンルや刺激の多い現今の移り気な子供たちの関心を喚起し、「前作と同じじゃん」と見クビられて早めに卒業されてしまうことを回避するためでもある。本作では作品ごとの目先の新しさや旗印、キャッチーなヒキとしては、3人ものウルトラマンが主役級として同時に登場するサプライズを採用!


●しかも、3人の中核となる新ウルトラマンこと「ウルトラマンタイガ」は昭和の「ウルトラの父」と「ウルトラの母」の実子でありサラブレッドでもある「ウルトラマンタロウ」のそのまた息子(!)と設定! 顔のデザインもタロウを踏襲しつつもやや丸顔で未熟さ&可愛さをアピール、両耳部から斜め上方にはタロウのようにツノが生えている!
●ゴッツいマッチョな「ウルトラマンタイタス」は、往年の70年代末期の第3次怪獣ブームの頂点で誕生して、昭和ウルトラとは別世界であるも第3期ウルトラシリーズのトップバッターであるTVアニメシリーズ『ザ☆ウルトラマン』(79年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19971117/p1)ことウルトラマンジョーニアスの故郷の惑星・U40(ユー・フォーティ)が出自! かの星のウルトラマンたち同様に額や胸中央のカラータイマーが五芒星のかたちとなっている!
●ネーミングからして忍者モチーフでありスマートで身軽そうな青いウルトラマンこと「ウルトラマンフーマ」の出自は、『ウルトラマンオーブ』(16年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20170415/p1)や『ウルトラマンR/B(ルーブ)』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20180826/p1)の2大ウルトラマンことウルトラマンロッソとウルトラマンブルの故郷の惑星・O50(オー・フィフティ)!


 2009年の映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20101224/p1)で「ウルトラ」作品にも「平行宇宙」のSF概念が導入されたことで、異なる作品世界の「次元」の壁を超えて「平成ウルトラマン」たちと「昭和ウルトラマン」たちが共演できるようになってから早10年!
 2010年代に入ってからは、平成ウルトラとも昭和ウルトラともまた別の並行宇宙で作品ごとに異なる地球を舞台として、太古の伝説超人・ウルトラマンノアから受領した並行宇宙を越境できるヨロイ・ウルティメイトイージスを装着したウルトラマンゼロが各世界のウルトラマンたちを友人知人としてつないできた。


 それがついに本家のTV正編でも、往年のTVアニメ『ザ☆ウルトラマン』まで正式に連結されて、それがサプライズ&マニアの大勢の喜びとともに歓迎されて、「昭和ウルトラ」「平成ウルトラ」「2010年代ウルトラ」「TVアニメのウルトラ」までもが全肯定されて、それらが奇跡の共演が果たされる日が来ようとは!


 幼少時に昭和のウルトラ兄弟が共演するサマに驚喜しつつも、70年代末期から始まるオタク第1世代による、


「特撮ジャンルに市民権を得るためには、特撮ジャンルはオトナの鑑賞にも堪えうる本格志向でなければならない! そのためにはイロモノ要素は不要! 怪獣には恐怖性を! ヒーローには人間味ではなく神秘性を! そのためには人類がヒーローや怪獣と初遭遇した作品こそが至上! であって、ヒーローの共演などは邪道! 子供たちへの媚びへつらい!」(大意)


だとされてきたことで、昭和のウルトラ兄弟たちのTV本編での共演・共闘が長年、叶わなかった時期からでも幾星霜!(感涙)


――もちろん、アトラクショーや児童向け漫画などでは、好き者でそのへんの機微もよくわかっているマニア上がりの世代人のスタッフや漫画原作者たちが、昭和のウルトラ兄弟ウルトラマンジョーニアスを当時の最新ヒーローたちと共闘させてきた。90年代中盤に児童誌『コミックボンボン』にて連載された漫画『ウルトラマン超闘士激伝』(93~97年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210131/p1)でもウルトラマンジョーニアスが同族のU40のウルトラ戦士であるエレク・ロト・5大戦士らと、「噛ませ」ではなく「頼れる助っ人」として二度も参戦してくれたことを覚えている御仁もいることであろう。


 厳密にはウルトラシリーズにおける「並行宇宙」の導入は、映画『ウルトラマンティガウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(99年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19981206/p1)が初である。当時のマニア上がりの作り手たちは、ティガに変身するジャニーズ・V6(ブイシックス)の長野博が出演不可能で、ダイナに変身するつるの剛士(つるの・たけし)は出演可能といった事態を、『ティガ』『ダイナ』のいずれかに偏らずに中立を気取るためにか、『ティガ』&『ダイナ』世界とはまた別の「並行宇宙」を映画の舞台としてみせていたのだ。
 とはいえ、それならば、「昭和のウルトラ兄弟」とも「並行宇宙」のSF概念を使って共演させた方が、話題面でも客寄せ面でも盛り上がること間違いなしなのでは!? などと筆者は主張していたのだけど、当時の「ウルトラ兄弟の設定を悪」だとする特撮マニア間での風潮の中では「ナニを奇妙キテレツなことを云っているのだ?」的に華麗にスルーされたのであった(汗)――


『レオ』準備稿に登場したウルトラマンタイガーを知ってるか!?(笑)


 そして、「ウルトラマンタイガ」なる新ウルトラマンのネーミング。実はこの名前に酷似したウルトラ戦士は、往年の『ウルトラマンレオ』(74年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20090405/p1)#1準備稿の冒頭にも登場している由緒もある名前でもあったのだ!?――「タイガ」ではなく「タイガー」ではあったのだけど――。


 レオがまだ亡国の獅子座・L77(エル・ななじゅうなな)星の出自ではなく、昭和のウルトラ兄弟の故郷であるM78(エム・ななじゅうはち)星雲・ウルトラの星の出自の設定であった時期に執筆されたというこの検討稿では、ウルトラセブンの下で若きウルトラマン3人が修行に励んでいるのだ。そして、その3人の名前がウルトラマンレオウルトラマンタイガー・ウルトラマンジャック(帰マンそのヒトではナイけど)であったのだ!


 前作『ウルトラマンタロウ』(73年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20071202/p1)や学年誌でのグラビア特集記事であの時点なりの「完成」の域に達していた「ウルトラ一族」とその「故郷」や彼らが結成した宇宙を守護する「宇宙警備隊」の「下部組織」などのウラ設定! そして、それらのウラ設定を活用して、すでに学年誌での内山まもる先生の漫画版『ウルトラマンタロウ』終盤(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210124/p1)などでも、南極大陸での超巨大怪獣vsウルトラ兄弟&ウルトラの一般兵士数百名といったスペクタクルなビジョンは提示されてはいたのだ。
 それらとも通じる、人間世界とはまた別の「天上世界」でも繰り広げられている抗争劇を、すでに1970年代中盤の『レオ』の時点でTV正編でもやろうとしていた構想には、「スケール雄大な世界観の拡大」が感じられてワクワクせずにはいられない!


――以上は老舗特撮サークル『夢倶楽部』主宰・大石昌弘氏が所有していたシナリオの提供を受けて、同じく老舗特撮サークル・ミディアムファクトリーで特撮同人ライター・黒鮫建武隊氏がそれを紹介した往年の名同人誌『続ウルトラマンレオ大百科事典』(92年)からの情報に基づいている。レオが単調な訓練にアキて持ち場を離れた際に、マグマ星人&怪獣マグマギラスが襲撃してきてセブンは重傷を負ってしまい、タイガー&ジャックは惨殺されてしまうという役回りではあったけれども――


冒頭から10年代7大ウルトラマンが活躍、新ヒーローへバトンタッチ!

 
 それから45年の『タイガ』#1の冒頭! 幻のセブン・レオ・タイガー・ジャックの宇宙での戦いを再現どころか、それをブローアップ! エメラルド色に輝く巨大な「ウルトラの星」を間近に眺める大宇宙空間で、光に照らされた部分とそうでない部分との陰影が照明の当て方で強調されている2010年代の全主役ウルトラマンたち、通称ニュージェネレーションことウルトラマンギンガ・ウルトラマンビクトリー・ウルトラマンエックス・ウルトラマンオーブウルトラマンジード・ウルトラマンロッソ・ウルトラマンブル!


 彼ら7大ウルトラマンたちがのっけから全員集合して、超高速で軽快に飛行・旋回、敵の光線をアクロバティックにかわしながら、ナゾの青黒い超人とのバトルを繰り広げている!


 ようやく合わせワザの連発と強力なダブルパンチで悪の超人を小惑星群のひとつに叩きつけることでその強さも見せつける! その小惑星に降り立った7人のウルトラマンのヨコ並びの勢揃いを斜めヨコから写してみせたカッコいい映像!!


 たしかにこの7人勢揃いの映像は、本作『タイガ』の前番組にして1週間前の過去作再編集番組『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』(19年)最終回にも使用されていたモノだ。しかし、『ニュージェネレーション』最終回用に撮り下ろされた番外サービスカットだとばかりに思っていたけど、まさか『タイガ』本編の映像からの抜粋であったとは!


 それだけでもワクワクさせられるのだけど、そこに後輩として「先輩!」と叫びながら本作の主人公ウルトラマンたち、タイガ・タイタス・フーマも駆けつける! さらには御大(おんたい)・ウルトラマンタロウも駆けつける! 都合10人もの新旧ウルトラマンが集結する感動!!


 もちろん、ヒーローの頭数が大ければイイというワケではない。たとえばポッと出の新たなスーパー戦隊ヒーローが新番組の#1の序盤でこのようにイキナリ登場しても、それなりの新鮮さやカッコよさはあっても、ここまでの感動はナイであろう。あくまでも、半年なり1年なり1本の映画作品で看板を張ったことがあった単独主役級のウルトラマンなり仮面ライダーなりアメコミ洋画ヒーローなり東宝特撮怪獣たちが集合してみせるからこそ、彼らの単独主演作をアタマひとつは上回った、より「格上」の作品としての「風格」「品格」を持っている! といった感慨をもたらすものなのだ。


 70年代前半の第2期ウルトラシリーズの先輩ウルトラマン客演編ではよくあった、現役の最新ウルトラマンを引き立てるために「噛ませ犬」として先輩ヒーローが敗北してしまうことで、爽快感や先輩たちの魅力を減じてしまうパターンであってもあまり意味はナイのである。


 同時期の昭和の第1期仮面ライダーシリーズでは、先輩ライダーが客演すると「勝って勝って勝ちまくる!」ことで、「ドラマ性」よりも「エンタメ性」や「イベント性」を優先させることで、当時の子供たちを熱狂させてきた。


 「ヒーロー共演のイベント編」でこそニガ味がある「人間ドラマ」をブチ込んできた往時の第2期ウルトラの製作者たちのキマジメで真摯(しんし)な意図も長じてからの再視聴ではわからなくもないのだ。しかし、やはりそのへんは第2期ウルトラのあれやこれやまでをもムリやりにでも全肯定をしないと気が済まない! というのも第2期ウルトラ狂信者のふるまいであって、公平さや説得力には欠けるものなのだ。残念ながら第2期ウルトラのそれらよりも、昭和ライダーの先輩ヒーロー客演編の方に一日の長があったことを認めざるをえないのだ――100かゼロかではなく6対4か7対3の違いの指摘で、第2期ウルトラの客演編がまったくの無意味であったと云いたいのではナイので、くれぐれもそこは誤解のなきように――。


 『タイガ』#1の冒頭では、新米戦士のタイガ・タイタス・フーマが悪の超人に敗北! それを受けて、タロウと悪の超人は全身を互いに炎上させて自爆特攻する超必殺ワザ・ウルトラダイナマイトにて相打ち!! といったかたちで、ニュージェネレーションの7大ウルトラマンたちは直接的な敗北描写が巧妙に避けられることで、勝ったワケでもないけれども、彼らが弱かったようにも写らないようには描かれている塩加減・アクション演出のマジックも実にうまい!



 そして、新旧ウルトラマンが10人がかりで対峙しないとイケナイくらいに圧倒的に強い、新たなる強敵超人の出現! その正体は仮面舞踏会の黒い仮装目飾りを付けたような群青の青い悪のウルトラマンことウルトラマントレギア!


 本作『タイガ』放映をさかのぼること4ヶ月前、春の映画『劇場版ウルトラマンR/B(ルーブ) セレクト!絆のクリスタル』(19年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190407/p1)でも、先行して同作の主人公青年やゲスト青年を試してくる悪魔・メフィストフェレスのような立場のボスキャラとして終始出ずっぱりで戦闘力も高かった彼であった。


 しかし、こうして直前作のヒーローと最新ヒーロー作品の2作品をまたいで登場することで醸されてくる、ユルやかでメタ的な「連続感」や「越境感」や「架橋感」! コレ、コレ! こーいった感覚が現今の子供たちやマニアたちの「知的関心」や「興味関心」を惹きつけるためには必要なものなのだ!――いやもちろん、先の映画を鑑賞していないと理解ができない、観客をせばめてしまう類いとしてのドラマ的な「連続性」ではなく、一般層にも開かれたモノにはなっているので、この手法が「閉じた方法論」だとの批判は当たらない!――


ゲスト怪獣に加えて、レギュラー敵や第三勢力を設定して、作劇を拡張!


 なんというのか、ヒーローvs怪獣の1vs1の戦いを1話完結で描くのが、近代的な超人変身ヒーロー以前の古来からの英雄豪傑譚なり覆面ヒーローものの基本フォーマットではあるので、それ自体は否定はしない。しかし、それもまた一長一短ではあるのだ。あまりにもマンネリのルーティンに過ぎると、幼児はともかく児童であれば次第に単調・退屈・幼稚に感じられてくることも事実だろう。


 しかし、そこに1話ぽっきりのヤラれ怪人やヤラれ怪獣だけではなく、話数をまたいで中長期にわたって登場するライバルヒーロー! たとえば、ハカイダー(『人造人間キカイダー』72年)やタイガージョー(『快傑ライオン丸』72年)! そういった各話ごとのゲスト怪人とは格上に当たる第三勢力的なライバルキャラクターを配すればアラ不思議! 作品は予定調和を逸脱して、戦闘シークエンスの「パターン破り」の楽しさや、作品に「二層構造」が与えられることによって、物語のストーリー展開は豊穣性をハラみだすのだ!


 このへんの機微を30年以上も前に分析してみせたのは、ジャンル系の女流作家の故・中島梓(なかじま・あずさ)による書籍『わが心のフラッシュマン』(88年・91年にちくま文庫化・ISBN:448002591X)であった。


 TVのない中島家(爆)で息子にせがまれて買い与えていたというヒーローvs敵怪人の単調バトルを延々と描いてみせるのかと思われていたスーパー戦隊超新星フラッシュマン』(86年)の「写真絵本」(!)。そのシリーズ中盤から、第三勢力として銀河の彼方から美形のダンディーな顔出し悪役であるサー・カウラーとボー・ガルダンが乱入してきて混戦となるサマに彼女はワクワクとしてしまう!


 そして、彼ら美形悪役たちの知られざる「前日談」や「スキ間の物語」をついつい妄想したり創作したくなってしまう内的な衝動を自覚して、自身が執筆している小説群はもちろん、このテの子供向けヒーロー作品、あるいは物語作品全般(!)といったモノが、結局はそのような情動・創作衝動に突き動かされて生産されており、あるいは消費されていることに思い至る……といった内容であったのだ。


 本作『タイガ』も各話単位では古典的なヒーローvs怪獣のフォーマットを取っている。しかし、作品世界のメタ・上位の構造としては、タイガのみならずウルトラ一族とも因縁があって敵対している悪の超人ウルトラマントレギアとの戦いもまた平行して潜在的に背後にはハラまれているという「二重構造」となっているのだ!
 『タイガ』の劇中ではまだ語られていなかったと思うものの、事前のマスコミ情報ではウルトラマントレギアはタイガの父・ウルトラマンタロウと過去には親友同士であったのだともいう!――第3次怪獣ブームの時期の79年にも、過去に親友同士であったというウルトラマンタロウウルトラマンエルフという名のオリジナルのウルトラマンが対決する内山まもるの漫画があったことなども思い出す。同名のTVアニメとはまた別の『ザ・ウルトラマン』名義の漫画作品として単行本にも再録されているので、未見の読者はこの機会にぜひに!――


 そして、それは各話単位での怪獣をも上回る「格上の強敵」をも同時に相手にしなければならない身震い・ヒロイズムも喚起して、「地上世界」ともまた別に「天上世界」では神話的な「神々の抗争劇」をも控えている! といった広大なスケール感をも感じさせてくる!


 ……コレですよ! 「ウルトラ」にかぎらず「仮面ライダー」であろうが「スーパー戦隊」であろうが、「ライダー」&「戦隊」が共闘する「スーパーヒーロー大戦」であろうが、「2代目宇宙刑事」たちが「新旧東映ヒーロー」たちをクロスオーバーさせる「スペーススクワッド」であろうが、各話のルーティンバトルの背部にもあった上層での「巨悪」との抗争劇の「二重構造」!


 かつてのヒーロー・仮面ライダーV3(73年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140901/p1)はヨーロッパで、人造人間キカイダー(72年)はモンゴルで、仮面ライダーアマゾン(74年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20141101/p1)は南米でいまも戦っているとされた映画『ジャッカー電撃隊VS(たい)ゴレンジャー』(78年)冒頭のようなものなのだ!


 こういった要素で、子供たちやマニアたちの興味関心を中長期にわたって喚起して、あまたの作品群が連結していく、広大な「メタ作品世界」の中で、我々マニア観客たちを人間的にスポイル・廃人・ダメにもしていく(笑)、もとい「空想の広大な作品世界」の中で中長期にわたって遊ばせてくれる方向性を、「ウルトラ」にかぎらずジャンル作品全般は目指すべきではなかろうか!?


 『タイガ』では#1冒頭の4分間強こそ、ウルトラマンが総計10人も登場して神話的な大バトルを繰り広げてくれていた。しかし、本稿執筆時点の#5までを観るかぎりでは、まだ本作には明瞭な連続性のようなものは発生していない。作品の背景に神話的な神々の戦いがあったとはイチイチ描かれてもいない。
 けれど、イチイチには描かれてはいないものの、#1冒頭シーンのその圧倒的な「残り香」で、この作品の背部にはそういった要素がある! と我々の脳内の片スミをイチイチに刺激してくれることで、作品世界にプリプリとした密度感やワクワク感、イイ意味での底上げ(笑)で、作品世界への興味関心・視聴意欲を惹起しつづけてくれてもいるのだ!


本編ドラマ部分に等身大宇宙人とのアクションを導入! そのメリットとは!?


 「天上世界」の話ばかりしてしまったので、『タイガ』における「地上世界」の話にも戻そう。


 本作における、「昭和ウルトラ」の地球とも「平成ウルトラ」の地球とも「2010年代ウルトラ」のあまたの地球とも異なっているこの「地球」では、すでにあまたの歴代ウルトラ宇宙人が潜伏していることは、オープニング主題歌映像の冒頭でナレーションにて毎回毎回クドいくらいにごていねいにも説明しているとおりだ。


 この世界観ビジョンは『劇場版ウルトラマンジード つなぐぜ!願い!!』(18年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180401/p1)や先ごろフル3D-CGアニメ化(19年)もされた漫画『ULTRAMAN』(11年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190528/p1)にも見られるものでもあった――細かく云うと、ウルトラシリーズの元祖『ウルトラQ』(66年)#21「宇宙指令M774」が初出やもしれないけど、アレはラストのナレーションでその可能性を提示しているだけなので……(汗)――。


 これによってゲスト役者に予算を使わなくても、既存の宇宙人の着ぐるみ&スーツアクターの投入で安く済ませることができるし(笑)、幼児の目から見ればフツーの人間の悪党よりも着ぐるみの宇宙人の方に視線が向くであろうから、幼児を特撮ならぬ本編ドラマ部分でも退屈させないというメリットもある。


 2010年代のウルトラでは同様の試みがすでに散々になされてきた。そして、人間サイズの宇宙人たちを東映ヒーローものにおける戦闘員のように扱ってバトルアクションを盛り込むことで、ここは筆者個人が特に愛する第2期ウルトラ作品に対する少々の批判にもなってしまうのだけど(汗)、子供にとってはやや重ためでイヤ~ンな感じも残ってモヤモヤしかねない本編ドラマ部分、いわゆる30分ワク後半のBパート終盤でのウルトラマンvs怪獣の特撮バトルに至る前菜・前段の部分である30分ワク前半のAパートの部分でも、東映特撮変身ヒーロー作品のように子供たちの目を引くような「活劇性」や「エンタメ性」を高めることができているのだ!


各話のドラマは重ため。しかし、豪快な特撮演出がそれまでの重さを一掃!


 ……などと、『タイガ』のバトルエンタメとしての軽妙さを賞揚するようなことをココまで散々につづってきたけれど。


 そうは云ったものの、各話のドラマの出来は2010年代のウルトラとしては重ためではある。ナゼだか映像それ自体も後処理でやや「明度」や「彩度」を下げているような気配もある――いやもちろん、ウルトラにかぎらず70年代前半の特撮・アニメ・時代劇などと比すれば、その作風は軽やかなのだけど。牧歌的な60年代までの作品群や、低成長でも安定が達成された70年代後半以降の作品群と比すると、あの時代は例外・特殊な特異点の時代だったので(笑)――。


 #3は、宇宙空間の人工衛星軌道上で事故にあってしまったという宇宙飛行士の夫妻カップルのうちの旦那さんの方が怪獣化して地上に復讐しに来るという、テーマとしては重たいエピソードではあった。長年の特撮マニアであれば、初代『ウルトラマン』(66年)の欧州の宇宙飛行士が怪獣化して地球に復讐に来てしまう棲星怪獣ジャミラが登場する#23「故郷は地球」。搭乗員まるごと宇宙船自体が怪獣化して襲来してくる『ウルトラマンティガ』(96年)#4「サ・ヨ・ナ・ラ地球」(https://katoku99.hatenablog.com/entry/19961201/p1)などを想起してしまうところだ。


 #4もまた、副主人公ともいえる青年・宗谷ホマレ(そうや・ほまれ)隊員を今エピソードの主人公として、地元の下町でギャング宇宙人どもを巻き込んでダーティーでもあるような捜査をしていくうちに、往年の「東映Vシネマ」ばりのバイオレンスな展開ともなっていき、ホマレ隊員とは幼なじみであった青年との悲痛な展開にもなっていく――と同時に、#1につづいて彼もまた超人的な体力や跳躍力を誇ったことから、その正体は地球人ではなくウルトラマンでもないけれども、宇宙人であることも示唆されていく――。


 #5では、女性隊員・ピリカちゃんを主人公として、彼女と偶然にも接点を持ってしまった女性ゲストとの交流が描かれる。ややブラック企業が入った彼女のリアルな労働疲労感なども吐露されて、オッサンオタクとしては実に滋味も感じられたものの……。


――ヒロイン・ピリカ役の当初の女優さんが台湾の民主化の英雄である李登輝(り・とうき)・元総統の映画に出演していたばかりに、関係各位が中国に忖度(そんたく・爆)して放映直前に交代・撮り直しが発生してしまったミソが付いてしまったことは残念だったけれども――


 #3~5のコレらの一連は幼児がタイクツしてしまいそうなストーリー展開だっただろう……と思いきや!



 #3では宇宙飛行士夫妻の片割れの嫁さんの精神体(魂)が飛来してきて、彼女を通じてウルトラマンタイガと合体しているヒロユキ青年主人公の許に長年の生き別れであった「力持ちの賢者」ことウルトラマンタイタスも帰ってきて合体して巨大ヒーローとしても実体化!


 夜のビル街でのハデハデでダイナミックな特撮怪獣バトルが、ウルトラマンタイタスのユカイなトークとともに明るく繰り広げられている。そのことで、このエピソードの重めの雰囲気が一掃されるどころか、ある意味ではタイタスがすべてを持っていってしまう!(笑)


 これは「脚本」の時点でそれを目論んでいたのやもしれないけど、それを実現してみせている「特撮演出」側のパワーであったともいえるだろう。


 #4も同様であって、ウルトラマンフーマのスピーディーで忍者チックなカッコいい「特撮バトル」で、それまでの「東映Vシネマ」ばりだったダーティーなドラマをイイ意味で忘れてしまうのだ(笑)。


 #5もまた同様であって、「女性ゲストの述懐や女性隊員とのやりとり」がその回の「ゲスト怪獣との攻防劇」とあまりに分離しすぎだろ! と思っていたら、ゲスト女性こそが侵略宇宙人(の手先)でもあって、尖兵として彼女が怪獣を召喚していたとすることで、「本編ドラマ」と「特撮バトル」が最終的には一体化する!


 理性では「それでもシミったれた重ためな話だよなぁ、子供はこーいう話はスキじゃないだろう」などと思いつつも、改心したゲスト女性が自身の身を犠牲にしてでも怪獣の暴虐を阻止せんとして身を呈するさまを、女性隊員がやめさせようとする熱演の一連に、感情面では筆者もホダされて実は落涙していたりもするのだけど(笑)。


 しかし、こういった泣きのドラマも、ゲスト女性がもたらした解毒ワクチンによって復活をとげたウルトラマンタイタスの豪快な反撃が始まるや、ジメジメした泣きの要素を一掃! ユカイ痛快な読後感の方が勝ってしまうのだ!


――ゲスト女性の正体が宇宙人だったとはいっても、それはセリフのみで処理されて、着ぐるみの異形の宇宙人の正体などはさらしていない。彼女が担当したのは「抽象」や「観念」の方が優先されがちな「キャラクター仮面劇」ではなく、あくまでも「ナマっぽい地ベタに足が着いた人間ドラマ」なのであって、彼女が人間の姿を終始取りつづけていたこと自体には、年長のマニア目線ではこのエピソードには合っていたとは思うのだ。作り手もバカではナイのだから(汗)、意図的にそのようにもしていたのであろう。
 とはいえ、幼児や子供たちが観た場合に、絵で見てわかる類いの描写ではなかったので、少々理解が困難ではあることだろう。そういった小さな弱点はともかく、後付けの「怪獣百科事典」的な設定では、彼女は地球人と同一の姿をしたヒューマノイド型の宇宙人だったということにしておけばイイだろう(笑)――


 映像作品における「演出」「ディレクション」「方向付け」によっての視聴者に対して情動の誘導!――広い意味では洗脳!(笑)―― 少なくとも本作のシリーズ序盤では、「本編ドラマ」部分よりも「特撮バトル」部分の「演出」の方がイイ意味で主導権を握っているようだ。陰鬱な「ドラマ」を「カタルシス強制発生装置」でもある各話の終盤に配置されている定型的なラスト「バトル」で払拭して昇華してしまっている好例だともいえるだろう!


――とはいえ何事も程度問題ではあって、往年の『ウルトラマンエース』(72年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20070430/p1)の名編である#48「ベロクロンの復讐」(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20070402/p1)のように、「シリアスな本編演出」と「ヒロイズム」ではなく「オフザケの方向に行ってしまった特撮演出」とが「水と油」にすぎて観客をシラケさせてしまっては失敗なのである。それをも擁護しようとする一部の狂信者たちのふるまいは、かえって第2期ウルトラ擁護派全体のお株を下げて脚も引っ張るネトウヨやパヨクのような行為でメーワクなのであって(笑)、そういった低次な論法での擁護はやめてほしいなぁ(汗)。
 まぁ、1980年代前半の『宇宙刑事』シリーズの時代あたりまでは、「本編ドラマ」が異色作や泣きの話なのに「アクション部分」はいつもと同じ演出であって、今やJAC社長の金田治アクション監督は脚本を読まずに殺陣(たて・アクション)を付けているだろう!? と思わせるようなことが、むかしは多々あったものだけど(笑)――


 あとは、音楽演出も大きいであろう。これもまた第2・3期ウルトラや平成ウルトラ3部作などの音楽演出に対する批判になってもしまうけど、ピンチのときに「いかにもピンチです!」という楽曲を定型的に流しすぎてしまうと、他社のヒーローものや合体ロボットアニメと比して、そのウルトラヒーローがやや弱く見えてしまったり、殺陣の流れがワンパターンでマンネリに見えすぎてしまう傾向があるからだ。


 そこのところを、爽快な楽曲一発で延々と通してみせているところも大きいとは思うのだ――筆者などもウスウスとそういった音楽演出の欠点を子供心に感じつつも、信者(爆)的に押し黙っていたところを、子供番組卒業期の小学校の同級生たちなどは忖度せずに(笑)、このテの音楽演出のマンネリさゆえに「ウルトラ」作品を小バカにしていた悪夢の光景の記憶が、彼らの意見に一理も二理もあるだけに、トラウマともなっている(汗)――。


マニアの成熟。リアル・シリアスよりエンタメ性重視が当たり前な今日!


 ……などとエラそうにここまでホザいてきた。しかし、「まとめサイト」や「巨大掲示板」に「個人ブログ」などをザザッとググって巡回してみると、「やや重ための本編ドラマを豪快で壮快でカッコいい特撮バトルで一掃して明朗なカタルシスを喚起している!」といったレビューが今の時代はけっこうフツーに……どころか膨大にありますネ。というか、特撮世論の多数派でもありますネ。


 ナンという成熟度合い! イイ歳こいて子供番組を観ている自分をナンとか自己正当化するために、「特撮作品には人間ドラマや社会派テーマがあるんだゾ!」と息巻いていた時代。


 そしてそれから、そのドラマ性やテーマ性の素晴らしさも充分に理解したその上で「でもそれもまた、幼少時の素朴な感慨とは離れたモノであって、幼児は置いてけぼりの本末転倒になる危険性もあるよネ!」などと、そんな風潮を相対化してみせようと長年、四苦八苦していた筆者も含む80年代後半~90年代以降の特撮評論同人ライターたちの労苦も遠くなりにけり……。


 これはもちろん、筆者ごときの泡沫の努力の成果ではなかっただろう(汗)。結局のところ、特撮同人ライターの努力はムダだったとはいわずとも、ほぼ影響力は皆無であった(笑)。特定のオピニオンリーダーがいた! などといったことでもなく、時代を経ていくうちに特撮マニア諸氏もまた約20年にもわたった某巨大掲示板などでの言説や論戦の積み重ねで、じょじょにそのような変遷を遂げるに至って、作り手たちもまたそのような「シリアス至上」ではなく「エンタメ性」至上の理念で、番組製作やその作劇を考えるようになっていった……といったところが事の真相だろうとは思うのだ。


 ロートルな特撮評論同人オタクとしては、現実の方が追いついたどころか、現実の方が先に行ってしまって、置いていかれてしまったような気にもなっている(笑)。今後の身の振り方としては、現状のイイ意味での追認的な言語化・言説化くらいしかヤルことがナイような気もしてくるのだけれど……(汗)。


 いや待て! 本邦特撮ジャンル作品を、アメコミ洋画『アベンジャーズ』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190617/p1)や来年2020年公開予定の『ゴジラvsキングコング』のような、複数の「作品世界」を連結&シリーズ化していく路線はまだまだうまく行っていないどころか、迷走さえしており、日暮れて道遠しなのだ。ここが残された最後の尽きないフロンティア・物語的な鉱脈だとも見定めて、そういったことが実現するメリットを声高らかに主張していくこととしようではないか!?


 その意味でも、『タイガ』#1冒頭の7大ウルトラマンによる宇宙バトルと係り結びとなるような、壮大なる最終展開を本作には望みたいものだ!


「ウルフェス」に新造スーツのジョーニアス登場! 本編への逆採用を!


 『ウルトラマンX(エックス)』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1)では、クールの変わり目のシリーズ中盤回では3部作で、前作のヒーローであるウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーが客演してみせていた。
 なので、本作『タイガ』のシリーズ中盤でも、本作の3人目のウルトラマンであるウルトラマンフーマと同じくO50出自のウルトラマンロッソ&ウルトラマンブルが助っ人参戦するようなエピソードも作ってほしい! 本作の2人目のウルトラマンタイタスと同じくU40出自のウルトラマンジョーニアスが助っ人参戦するようなエピソードも作ってほしい!


 毎夏開催されているイベント『ウルトラマン フェスティバル2019』のアトラクショーでは、ウルトラマンジョーニアスの超スマートでハンサムな顔面&スタイル抜群の着ぐるみが新造されて助っ人参戦! 観客たちを感動のルツボに叩き込んでもいるのだから!


――この新造着ぐるみは『ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル』最終回には登場しなかったことから、アトラク部門の円谷プロ直属のアクションチーム「キャスタッフ」側の今年度の予算でそちらの好き者スタッフが新造させたモノだろうと憶測しているけど(?)、TVシリーズの映像本編でも逆採用してほしいなぁ!――


 ヘンに「人間ドラマ」主導や「レギュラー登場人物」主導で、本作『タイガ』のストーリーや最終回後の続編「劇場版」のストーリーなどを構築しないで、もっと「イベント性」主導でそちら方面から逆算して作劇してみせるくらいの意気込みで、『タイガ』のストーリーやシリーズ構成を構築していってほしいものである!


 とりあえず、ウルトラマンジョーニアスの登場が実現した暁には、ギャラ面では厳しそうだけど、原典通りにベテラン俳優・伊武雅刀(いぶ・まさとう)氏にそのボイスをアテてほしい!(笑)


 実はちょうど10年前の2009年にも、CSファミリー劇場にて『ザ☆ウルトラマン』の毎週の放映が開始されるにあたっての宣伝番組『ザ☆ウルトラマンのすべて』にて、TVガイド誌などの各種出版物でも伊武雅刀氏がゲストだと表記されたことがあったのだ!


――『ザ☆ウルトラマンのすべて』とは、同局での昭和ウルトラシリーズの毎週放送と連動していた『ウルトラ情報局』の出張版である。各作ごとの『~のすべて』のゲストには該当作品の主人公を演じた役者さんが登場! この流れの熱気が昭和ウルトラの直系続編『ウルトラマンメビウス』(06年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20070506/p1)の一源流にもなっていたとも私見する! ……実際にはスケジュールが合わなかったのか伊武雅刀は同番組には出演されずに、同作の科学警備隊の2代目隊長・ゴンドウキャップを演じた大ベテラン声優・柴田秀勝が出演しておられた――


 この勢いで、ついでに実写の映画版「ウルトラマン」作品の新作などにも伊武雅刀にワンポイントだけでもイイのでゲスト出演してもらい、スポーツ新聞あたりに騒いでもらうことで、TVのワイドショーでも新聞つまみ読みコーナーなどで取り上げてもらうことで話題性も高めてもらう! ついでに、ジョーニアスと合体していた地球人の青年であった科学警備隊のヒカリ超一郎隊員を演じていたベテラン声優・富山敬(とみやま・けい)があの時点でも故人であったので、古代ギリシャ風の貫頭衣を着けていた人間体のジョーニアス本人として地球に来訪して、ウルトラマンジョーへと変身してほしいと思ってからでも幾星霜!



 レギュラー登場人物たちの「人間ドラマ」としての集大成とかは別にイイので(爆)、本作の来春の続編劇場版では「ウルトラマン フェスティバル2019」を見習って、まずは映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』シリーズ(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20171229/p1)(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190128/p1)のようなイベント性・お祭り性重視の総力戦体制で行ってほしいものである!


(「ウルトラマンフェスティバル」情報提供:佐藤弘之・清水忠彦)


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2020年準備号』(19年8月10日発行)~『仮面特攻隊2020年号』(19年12月28日発行)所収『ウルトラマンタイガ』序盤合評7より抜粋)


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ウルトラマンタイガ Blu-ray BOX I

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