80選
UGMが単独で怪獣を撃破! ウルトラマンが実質登場しない最終回! 最後にここまで異色なテーマ的にも高度なエピソードが登場するとは! 傑作認定に異存はない。しかしてそれは諸刃の剣でもあるのだ。そして本話は子供たちにも楽しめるエピソードであったろ…
ユリアンこと星涼子が女ウルトラマンとしての勇姿を初披露するイベント編。最終回近辺でこそふさわしい2大怪獣の強敵ぶりとエイティの大ピンチ。それはメタ的にはユリアンが助っ人参戦する劇中内での必然性を作るため。言葉尻は「地球人に生まれたかった」…
「お釈迦様でもご存じあるめぇ」。当時の年長マニアたちの激高ぶりはさぁ大変。だが、バルタンの生みの親・飯島敏宏監督も「クローンなんぞお茶の子さいさいなのだ!」と『ウルトラマンマックス』でバルタンに語らせる(笑)。「他愛のない子供同士の諍い」…
城野エミの最期は犬死にではない。ユリアンの負い目と、エミから地球防衛のバトンタッチを直々に受ける描写。この2点が的確に組み込まれ、ユリアンが地球に留まりUGM隊員として参画し続けるという強い動機付けに昇華できたことこそが、ユリアンというキ…
「子供はゼロ戦、父親はゴルフ。あたしもなにかに凝ろうかしら」「玩物喪志(がんぶつそうし)。物にこだわり過ぎると人間がダメになるってこと」。オタクたちにとっては実に耳が痛い言葉だ。 「女性はそうはいかないわ。毎日同じものを着てると、すぐなにか…
江連卓のペンネームだ。江連が私淑する宮沢賢治の『風の又三郎』に由来し「水沢」も宮沢が度々訪れていた「緯度観測所」の所在地にちなんだもの。このペンネームから本エピソードにかけた想いも透けて見える。 足柄秘境の青葉山に住むといわれ、地元の子供た…
鬼矢谷(きやだに)につたわる三百年に一度目をさますという怪獣の伝説。それを利用して観光に役立てようとする村長たちの欲ボケを描くコミカル編。 のちの作品とは違い防衛組織・UGM側はあくまでまじめに描かれており、彼らによる怪獣の能力分析で村人や…
地球防衛軍2000名の3割は女性隊員。今年入った女性新人隊員はナレーションでは数名(特訓映像では15名。2〜3年目の隊員もか?)。彼女たちは日々、施設内で基礎体力や水泳・剣道・飛行訓練などをしていて、明日の城野エミ隊員をめざしているという…
イトウチーフ(副隊長格)初登場回。 その乗機が赴任途中の空中で消え、UGM基地の上空に光に包まれて現れたり、乗機から降りたあとも整備員や警備兵の制止を横柄に無言で押しのけてUGM司令室に向かったり、UGM隊員たちに理由も云わずに無謀な垂直降…
UGM編開幕を告げる今回。 新たなるメインキャラクター・イトウチーフ登場は次回にまわし、主人公・矢的猛とオオヤマキャップの絆を描いたことは正しい選択だったと思う。 教師ドラマをなくしてしまったあと、これまでとを繋ぐ太い糸はそれしかない。 教師…
ライター陣に女性がひとりもいないせいか、女子の問題をあつかった話はついぞ現れなかった。 それだけに教師編最後の今回、メインはレギュラー男子生徒の博士(ニックネームが“ハカセ”・名前が“ひろし”)とはいえ、女子生徒たちが目立った描かれ方をするのは…
初期12話・教師編の中では、ヒーローものの部分に比重をおいた作品。 教師ものではなくても成立する今回の内容であるだけに、本話が教師編の中の一編であったからこの導入部にしたというだけだろうけれど、遅くまで学校の職員室でテストを採点していて終電車…
合評1: 矢的猛先生が受け持つ生徒の憎しみと悲しみの心が造ってしまった唯一の怪獣が、今回の硫酸怪獣ホーである。 マイナスの心に満たされているのは矢的の生徒ばかりではないのだから、その方が現実的ではあるだろうが、怪獣になってしまいそうな現在(…
合評1:矢的猛先生が受け持ちの登校拒否の生徒・塚本を学校に来させられるかがストーリーの中心。 そういえば同時期の『1年B組新八先生』(80年)も最初の三つの難題のひとつが登校拒否だった。 現在の目で見れば、古い“行きたくないから行かない”型だ(…
合評1:桜の咲く春。青年が坂を駆け下りてくる。中学の校庭で始業式。演壇で好々爺な校長が演説をぶっている。新任教師紹介がこれから行なわれようというのに、まだ登校していない新任教師・矢的猛。驚く校長先生。 それにとまどっていたもうひとりの美人の…
*20年目の『ウルトラマン80』 『80』は『ザ・ウルトラマン』(79年)の後番組として1980年4月から1年間放送された作品である。 シリーズ初のアニメーション作品であった『ザ・ウルトラマン』の視聴率的失敗(?)から、実写特撮作品としての復活となったこ…