スーパー戦隊シリーズ映画評 ~全記事見出し一覧
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『炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN! BANBAN! 劇場BANG!!(ブンブン!バンバン!劇場バン!!)』が08年8月9日(土)封切り間近記念! ……とカコつけて(汗)、21世紀以降の劇場版『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年)〜劇場版『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年)の7作品の合評を、毎週日曜5週連続、過去日付の記事などにUP!
『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港(ホンコン)大決戦』
(2007年8月4日封切)
(脚本・荒川稔久 監督・中澤祥次郎 アクション監督・石垣広文 特撮監督・佛田洋)
『電影版 獣拳戦隊ゲキレンジャー ネイネイ!ホウホウ!香港大決戦』評
(文・T.SATO)
(2007年10月執筆)
動物『戦隊』としては、21世紀に入ってからも、『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年)、『爆竜戦隊アバレンジャー』(03年)に続く4年ぶりの3作目。
拳法『戦隊』としても、『光(ひかり)戦隊マスクマン』(87年)、『五星(ごせい)戦隊ダイレンジャー』(93年)に続く14年ぶりの3作目。
子供たちに人気があった両方の路線のオイシイとこ取り、その戦隊名もズバリ安直そのものの(悪口じゃないよ)、本作『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年)!
執筆者個人の感想としては楽しく観ている。
てか、だいたい毎年毎戦隊、まず子供向けとして分かりやすく明快に、アクションと敵を倒すカタルシス全開で話や映像が構築されていて、その上でバランスよく決して過剰に小賢しいマニア受けにも陥らず、でもやっぱりマニアにも楽しめる凝った要素も入れていて(笑)。
子供向けかつ玩具販促番組として「完成形」になりつつも、同時に変化や進歩の余地もまだまだある「発展途上」でもあるような両義的なニュアンスを、近年の『戦隊』は醸し出している。
ゆえに、
●80年代前半の『戦隊』であれば、その時代の作風やドラマの良さがありつつも、1話完結かつバトルのシチュエーションの極度なワンパターン度合いへの不満やその改善への提言が……
●80年代中盤であれば、連続大河もの要素が導入されても、やはりバトルシーケンスのワンパターン度合いが(笑)……
●80年代末期から90年代にかけては、バトルのパターン破りや、その回の主役戦隊ヒーローが、集団ではなく個人でトドメを刺すなり、バトルの主導権をにぎることで、バトル&ドラマの一体化を徐々に実現していくあたりを指摘してみせたりなど……
さらなる気の利いた(?)、あるいはマニア視聴者の側の最大公約数の不満や改善策のアイデアを提示できて、オマケに読者の共感・同意も勝ち取れれば、『戦隊』批評として充分成立できたものなのだが……。そのへんは21世紀の『戦隊』ではほぼ解決できて久しく、当方のような古いマニアの今までの芸風も通用しなくなってきた(笑)。
(まぁ、『ウルトラ』シリーズあたりだと、まだまだ現代の子供番組としては、バトルシチュエーションや玩具性の面で、筆者が見るに保守的で古クサい作り方をしているので、提言すべきことはあるのだが……)。
そんなワケで、現今の『戦隊』に関しては、個人的には提言というよりかは、良くできているナ、と思う箇所の解題になってしまう(笑)。
まず、21世紀に入って00年代前半の特撮界における最大のトピックは、『仮面ライダーアギト』(01年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20011103/p1)や『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年)で本格的にブレイクしはじめる(それ以前からもあるにはあった)イケメン特撮ブームだろう。これによって、お子様のママ層や女性層、若いアニメオタクや女性オタク層をも視聴者に取り込んだことである(まぁ、それをいまだにイヤがってる古いマニアもいるのだけども、筆者自身はこれについては肯定派なのだ。
このブームは沈静はしたものの、今後はお子さまの財布のヒモを握るママ層を懐柔するために、あるいは女性層や若い女性オタクに映像ソフトや関連アイテムを購入してもらうことまで考えれば、イケメンキャラの積極的投入・増員は必須事項ですらあると思う。
もちろん、メインターゲットは子供ではあるものの、二次的には製作者側でもそのことを分かっているのだろう。敵側の最重要キャラにしてライバルキャラ・黒獅子リオを着ぐるみではなく顔出しの長髪イケメンキャラとして、しかも黒革のボンデージ風衣装で、でも肩や脇や上腕は素肌が露出していて、それを毎回毎回オープニングで披露して、女性層の一部を喜ばせてもいる(笑〜よね?)。
加えて、敵側にはもうひとり、敵組織の屋敷に忍んでチョッカイを出す、チャイナ服の一応の金髪イケメンのナゾの男・ロンまでもが中盤から登場。……イイんじゃないですか?(笑)
対する正義側は、もちろんブ男をキャスティングするワケもなく、でも平成『仮面ライダー』シリーズに比べれば、トッポいオシャレな感じではなく、どこか幼児的で甘くて優しい性格よさげな印象を与える毎年の『戦隊』役者陣なのだが、これも幼児への取っ付きやすさや、平成『ライダー』との差別化を考えれば絶妙なところだとは思うのだ。
そんなこんなで、話はイキナリ飛んで、本作『劇場版』へ。
まぁ、『戦隊』の場合には、平成『ライダー』とは異なり、基本設定が「善VS悪」の組織の対立抗争・勧善懲悪ものであり、何があっても最後には敵をやっつけるカタルシスに至るハズなので、よほどの失敗をしたり、逆に凝りすぎたりしなければ、歯切れの悪さは残らないので、安心しているのだが案の定、今年も楽しく気持ちよく観ることができた(笑)。
「呉越同舟・獣拳合体!!」
なるセリフに象徴されるように、いつものTV版での味方と敵が、さらなる悪の登場に、イヤイヤながらも(?)、
「フン、勘違いしないでよね!」
といったツンデレのお約束なパターンで協力するサマは、この作劇がそんなにスキじゃない方もいるようだが、筆者個人はけっこうスキである(笑)。
デジタル技術の発達により、実景の香港(ホンコン)のネオンや看板が多数煌めくビル街で繰り広げられる巨大戦。ついには違和感の少ないCGにて、正義側の戦隊巨大ロボというのか、「闘気」で作った巨人)・ゲキトージャ & 敵巨大ロボ・銘観音(メカンノン)が、高層ビルをクモのように這って登っていく!
巨大ロボのバックを飾っている、ディテールも多く窓もライトで装飾されたミニチュア多数のビル街も、実景のビルとの違和感がとても少ない。
ホントにワクワクしてきて、映像的な快感もあって、眼が引きつけられるのだ……というか、ごくごく個人的には、嬉しくなって感動して少し涙腺がユルんできてしまう(笑)。
実際には、等身大アクションについては、ほとんど香港では撮影してないそうだが、突きや蹴りにワイヤーでのアクロバティックな等身大アクションは、今回の『劇場版』でも冴えを見せており、あちこちでサプライズを感じさせてくれている。
あとは、子供向けというよりかは、子供には関係も関心もないであろう(笑)、そのパパ・ママ向け、あるいはマニア向けサプライズとして登場した、何年か前の消費者金融のCMでブレイクした小野真弓と、劇場頒布のパンフレットには「中国」と間違って書いてあったけど「台湾」から来た、本作では期待にたがわず「M字開脚」を披露するエロ・テロリスト(笑)ことインリン・オブ・ジョイトイ嬢が、出演シーンもまぁまぁ多くて、本作『劇場版』にプチ・ゴージャスな感じを付与してくれてもいた。
ゲストの悪ボス・石橋雅史氏の出演は、『ジャッカー電撃隊』(77年)・『バトルフィーバーJ』(79年)・『科学戦隊ダイナマン』(83年)・『高速戦隊ターボレンジャー』(89年)の敵幹部など、世代人の『戦隊』マニアには言わずもがなだ。
てなワケで、今年の『戦隊』映画も個人的にはケッサクに認定するのであった!
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