百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評1
(文・T.SATO)
(01年10月執筆)
まぁ面白いです。
ドラマ面で若干ヌルいにも関わらず、マニアが無防備に楽しむことが寂しいとか悲しいとか虚しいとか、そんなこと子供には関係ないことです(笑)。
ただ、カッチョいい悪のライバルキャラクター・狼鬼(ロウキ)が、6人目の戦士ガオシルバーになっちゃったのは、パワーバランスと戦闘色の面でもったいなかったかな?
そのあとのロウキが復活しそうになるエピソードを見るにつけ、シルバーとは別に単独で1000年間の邪気・邪念が結集してロウキが復活してもよかったような気が……
(で、シルバーのかつての姿の鏡像的なライバルになって両者のキャラも立たせる、と)。
ついでにカオスヘッダー(『ウルトラマンコスモス』(01年)のシリーズ敵)の怪獣クローン化&狂暴化能力か、バンダイのデザイナー野中ちゃんのお約束で、ガオシルバー専用巨大ロボ・ガオハンターの色違いバージョンとしてブラックガオハンターも出して玩具も販売するとか(笑)。
まぁ現状の作品内容でも特に不満は筆者にはないスけど。
2001年9月30日放映の3代目敵幹部ラセツ初登場編。
実景とのデジタル合成使いまくりの映像で、連続爆破によるビル破壊やらビル火災に噴煙のビジュアル。
往年のチープな東映特撮では考えられないハイグレードな映像が実現して数年。
それ自体は喜ばしいことだけど、先月のニューヨーク9.11同時多発テロ事件を想起せずにはいられない映像で、放映が2〜3週早かったらヤバかったのでは?
(撮影自体は放映の1月前、脚本は2月前と予想されるので、偶然なのは判るけど)
かつてのようにチープなビル破壊特撮のバンクフィルムならば、こんな現実とのリンクを懸念する必要もなかっただろうに(汗)。
百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評2
(文・内山和正)
好きで悪いかガオレンジャー
ひどい、ひどいとの評価がマニア間ではされることも多い『百獣戦隊ガオレンジャー』(01)。
本誌では肯定派も少なくはないようだが、筆者もそのひとりだ。
質がかなり低かった時期があることは認めるが良いところも色々あると思うし、善し悪しを別とした個人的な好みでいえば『星獣戦隊ギンガマン』(98)以来ひさしぶりに好きな戦隊である。
とはいえ、実のところこの作品の評価は番組が進むにつれ自分の中でも上がったり下がったりしていて安定してはいない。
第1話「獅子、吼(ほ)える!!」を見たときの感想は最低だった。
いくらモチーフのリメイクが頻繁におこなわれるこのシリーズであるとはいえ、『ギンガマン』から3年目で早くも聖なる巨大動物がネタであるのは抵抗があった
(もっとも動物がモチーフであるとはいえ、星獣ということでひとひねり加えてある『ギンガマン』のそれらにくらべて、素直に動物モチーフである。
『太陽戦隊サンバルカン』(81)や『超獣戦隊ライブマン』(88)の自然界の動物モチーフと、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』(92)の守護獣にはじまった天上界の守護神的な存在を架橋する設定であることを思えば、25作記念作らしいといえなくもなかった)。
「スーパー戦隊シリーズ」の敵の怪人デザインには独自の魅力を示した優れたものも多いが、同時にどこかで見たような、どの組織の所属かわからないありきたりの奴が登場することもあり、第1話の二体もそうだった。
個人的嗜好にすぎない偏見かもしれないが、単なる機械や電気器具をモチーフにしたメカのようなアレンジの怪人で本作の敵のモチーフである「鬼」を処理してほしくなかった。
また、いまさら戦隊ヒーローの攻撃技シーンを漢字の合成で表現されても野暮(やぼ)ったいと感じた。
仲間探しが新ネタでウリだとホビー誌等で言われていたわりには、ガオレッド以外はすでにメンバーになっていて、これなら『鳥人戦隊ジェットマン』(91)初期編の方が新鮮であったし、物足りなくとも少しは仲間探しをやってくれていたのに……と本作のこの点には不満があった
(いつか本格的に仲間探しものの「戦隊」をやってほしい。販促面からも主人公である5人の戦隊ヒーローを早めに露出させるのは宿命とはいえ、たとえば人間が変身スーツを着用してこそ100パーセントの力を出せるが、適任者が見つかるまではロボットがスーツを着て代行するとか、司令官が念動力でヒーロースーツを操って戦わせるとかの設定にすれば、1クール(初期13話=3か月分)ほどをかけて仲間が少しずつ揃っていく展開も可能なのではないか)。
後見人であるテトムがおばさん(のように見えた。あの時点では。失礼!!)なのに、声だけかわいいのが違和感あった。
慣れの問題にすぎないとあとでわかったが、国民的人気アニメ『サザエさん』(69)の2代目マスオさん(78〜)の増岡弘氏のナレーションや、CGによる動物型メカ(厳密には精霊)・パワーアニマルにも抵抗があった。
1話の悪いイメージは、2話「精霊王、起(た)つ!!」であっさり反転する。
静岡県熱海市でロケした架空の町・黒潮町のシーンは、いつもの「戦隊」で見慣れた風景ではなく新鮮さを感じさせ、各地を舞台にするという設定に説得力を与えていたし(どうせ費用の関係で通常回は見慣れた風景になるだろうとわかってはいたが)、町の拡がりをうかがわせる距離感をもったロケ地が選ばれたのも嬉しかった
(若いころ熱海市の専門学校に通っていたが、どこで撮ったのかまではわからない)。
敵のオルグ(鬼)怪人も動物のように話せばわかるはずと主張し、リーダーでありながら仲間のお荷物になり、オルグへの信頼を裏切られて(そもそも通じ合うべき心や魂自体をオルグは持っていなかったと判明)、傷つく獣医のガオレッド=獅子走(しし・かける)。
馬鹿なレッドは何人かあったものの、このようなレッドははじめてと思われ(?)、新鮮にキャラクターを主張していた。
またそれにより戦うことへの理由づけも、オルグの定義も明確となった。ハリガネオルグも1話の2匹にくらべると怖さも付加されている。
ガオレッドを最年少の紅一点ガオホワイト=大河冴(たいが・さえ)がフォローするのも、この時点ではシッカリした女性というイメージで、なんとなくキャラクター性を感じさせてもくれた。
ババくさい(失礼)テトムが頬に両手をあてて明るく「やりぃ」とやるのを観て、違和感もここまでやられると魅力に転じてきた。
3話「荒鷲が消える!!」ではレッドが馬鹿になりすぎたのが気になったものの、リーダーの座を頼りないレッドに渡さざるを得なくなって不満をかかえているガオイエロー=鷲尾岳(わしお・がく)との確執を一応解決させている。
ただ並行して描いていたゲストキャラクターの少年の話が未完に終わっているのが、東映ヒーローものにはありがちとはいえ虚しさを残す。
つづく4話「二人でネバギバ!!」ではガオブラック=牛込草太郎(うしごめ・そうたろう)とガオブルー=鮫津海(さめづ・かい)のコンビが主役。
年下でありながら優位に立ってドジなブラック(年齢はブルーより上でも戦士としては後輩との設定)の面倒を見ているが、事件を通してブラックに支えられていることに気づくブルー。
ブルーを恩人として慕うブラックの関係は、強引な年功序列がきらいな筆者には理想の関係に思えた。
戦士になりたてのブラックがビルからビルへと飛び移ることが満足にできずビルから、落ちかけてあきらめようとしているのを、ブルーが
「命はリセットできないんだぞ!」
と叱咤激励するところは、特殊スーツを着ているスーパーヒーローがその程度の高さから落ちたくらいで死んでどうするんだとは思わせるものの、安易にリセットできると考えている年代(と世間からは判断されている)のブルーにあえて言わせていることを含め、子供たちへのメッセージだと受け取れて好きだ。
5話「山が動く!!」からはパワーアニマル探しが始まるが、「捜す」ことの面白みがほとんど感じられない。このあたりから物足りない回が増えていく。
また、男性キャラクターの個性に比べてガオホワイトのキャラクターがハッキリせず、2話でのシッカリしたイメージと、女敵幹部ツエツエとののしりあっているときの類型的な若い娘風の軽いイメージとがそぐわない気がする。
そのあとも軽かったり重かったり、展開に都合よく変動しているように個人的には見えた。
武術の修業で鹿児島から上京したという背景からすると、普通の少女的な生活はしていなかったのではないかという気がするからそのあたりを掘り下げてみるとか、同年代の女性ゲストをからめて普通の女の子との違いを示すなり、逆に女の子らしいところを見せるとかをしてほしかった。
でもそれをしないところが『ガオレンジャー』らしいというべきかも。
こういう言い方は失礼ながら、竹内実生(たけうち・みお)という女優さん自体が淡泊で媚び媚びしていない可愛いのか可愛くないのか微妙な感じの中途半端さがあるので、キャラクターを明確化させにくいということがあるのかもしれない。
あまり武術を強調しすぎたら、小柄で幼げな彼女の雰囲気がこわれてしまうとも思うのでむずかしいのだろう。
彼女を目立たせる突破口と思ったのか、夏場には妙に色っぽく見せることにスタッフは暴走していく。
ホワイトの件とはべつにメンバー構成で不満なのは頼りになる人がいないことである。
筆者はこのメンバーが個性がないとは思っていないのだが(たしかに発展しにくいところはあるのだろうが)、確執を乗り越えたあとは平面的になってしまってみんなおバカ(良い意味だが)なので、ひとり引っ張っていく人があればメリハリもついてより良くなるのではないか。
15話「鬼、吼える!!」での黒ずくめの悪のライバルヒーロー・狼鬼(ロウキ)が登場する以前のストーリーは、前述のように物足りなさを感じていたことも事実だが、ひさしぶりにメインライターがひとりだけで18話「魔獣、武装!!」までを担当し、雰囲気などが統一されていることには嬉しさも感じていた。
ガチガチに作りこまれた『未来戦隊タイムレンジャー』(00・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20001102/p1)や、楽しみながらも本来望んでいるものではない部分に対して個人的には感情的齟齬も来たしていた『救急戦隊ゴーゴーファイブ』(99)のあとでは、あくまでも子供番組の復権にこだわった製作方針には諸手をあげて喜びたいほどだ
(それでも諸手をあげきれないのは子供向けでも〜大人な題材は扱えなくても〜もう少し面白いドラマにできると思うから)。
ただ「やばいば」(敵幹部・ヤバイバのキャラクター名と「ヤバいわ」をかけたダジャレ)や、怪人を巨大化させる際の古くさい「鬼は内、福は外!」の掛け声が現在の子供たちに受け入れられるのかが不安だった。大いに受けているようでホッとしたが。
ガオブラック役として、「あばれはっちゃく」(79)シリーズ最終第5作『逆転あばれはっちゃく』(85)で主演を張った子役上がりの酒井一圭氏がレギュラー出演したことが多くの特撮周辺誌で話題になったが、それにちなんでか子役出身者や子役上がりのゲストが目立った。
ブラックが恋する悪女役で、小学6年生のときに『どきんちょ! ネムリン』(84)のヒロイン・大岩マコを演じたのを皮切りに、『勝手に! カミタマン』(85)や『もりもりぼっくん』(86)にゲスト出演、数年を経て、青春時代に『高速戦隊ターボレンジャー』(89)にゲスト出演し、『鳥人戦隊ジェットマン』で戦隊ヒロイン(女子高生戦士であるブルースワロー=早坂アコ)入りを遂げ、『うたう! 大龍宮城』(92)にもゲスト出演した、東映作品や東映不思議コメディ作品には縁が深い内田さゆりさんがひさしぶりに、6話「牛、焦がれる!!」で復帰を果たした。
厳密には数年前の『ビーロボ カブタック』(97)のビデオオリジナル作品『ビーロボカブタック クリスマス大決戦!!』(97)に顔を出しているが、TV出演は昼帯の『命ささえて〜ママ、パパはエイズなの?』(93・毎日放送・TBS系)の初期編に看護婦役でレギュラー出演して以来だろう。
また『とんねるずのみなさんのおかげです』(88)枠内の『仮面ノリダー』(88)における同時に話す双子の女の子や、『ターボレンジャー』『地球戦隊ファイブマン』(90)『うたう! 大龍宮城』『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『ブルースワット』(94)と二人、もしくは単独での東映特撮作品への出演が多かった富田晃代さん・千晴さん姉妹がこれもまたひさしぶりに、12話「本物はどっち!?」でコピーオルグの化けたOLと化けられて驚くOLの役で出演している。
メインストーリーには絡まないのは残念だしありきたりなネタながら、その部分は現代の怪談という味わいがあって良かった。
しかし、(双子ゆえ役柄がかぎられるのだろうが)子供時代にも同じような役をやっていたと記憶する。どの作品においてだったか失念してしまって申しわけないが。
現役の子役の登場が少なすぎるのは、前作『タイムレンジャー』とちがい幼児層直撃の作品であるだけに疑問に思う。
ただ過去の『ジュウレンジャー』
――おそらく子役ゲストは『超電子バイオマン』(84)以後のアダルト・ヤングアダルト意識路線以降の「戦隊」シリーズでは最多――
を例にすると、初期編を除けば舞台や映画などでは活躍されているのかもしれないがTVへの露出が少ない子の出演が多かったりして面白みに欠けたり(もちろん無名でも光っている子ならよいのだが)、『ジュウレン』での出番が多くても印象はさほどではなく、他の番組でのわずか1シーンだけの出演のほうが輝いていたという例があったりしたので、子役がたくさん出さえすればいいというわけでもないだろう。
まあ、あのころの数年は男の子である『五星戦隊ダイレンジャー』(93)の小学生戦士・コウ君(酒井寿氏)(=6人目の戦士キバレンジャー)より可愛い女の子がほとんどいなかった(?)ようなありさまなのだから、子役なら誰でもいいようなキャスティングだったのかもしれない(?)のだが。
狼鬼の登場により作品も変わっていく。
予告編を見たとき、それまでのオルグとは異なり、まさに「鬼」といった怖さを感じさせられ楽しみになった。
赤星政尚・酒井直行の両氏が脚本に参加、武上氏には無い部分を補うこととなる。
圧倒的な狼鬼の強さに苦戦が相次ぎ面白いが、T.SATO隊長やいちせたか氏の前号(夏コミ発行の2002年準備号での『ガオレンジャー』前半合評)での感想に付け足すこともないのでそちらを参照されたい。
T.SATO隊長とは異なり、筆者はむしろ狼鬼の真の正体であった平安時代の大神月麿(おおがみ・つくまろ)こと6人目の戦士・ガオシルバー登場以後のほうが気に入っている。
ガオレンジャー5人を傷つけたこと・千年の邪気を現代に持ち込んだことに苦悩するシルバー。
そんな彼を狼鬼復活・邪気の果てしない強化・再狼鬼化計画などが苦しめ抜く。
死んだと思われた2代目敵幹部ウラの復活や、オルグが倒されるたびにその恨みで邪気が強化され、より強いオルグが生まれる絶望的状況を1話ごとに好転・悪転させた上、ウラの本当の目的が明かされる展開の妙。
ちょっとしつこいかもしれないが、ひきつけられてしまうのだ。
ハードな回は他の二人にまかせ、武上氏はコミカルな部分が強い回を担当している。
二度に渡る敵幹部ウラとの決着編をどちらも担当しないメインライターなんて……と虚しくなるが、面白ければ誰が書いてもいいか?
その武上氏執筆回、シルバーを仲間にするため彼が千年前の人間であることを考えもせずにカラオケに誘うガオレンジャーたちのバカらしさ、そして一度はことわりながらも「誘ってくれなかった」とすねるシルバーの意外な反応など笑えるし、巨大ロボのコクピットにもなるソウルバードから悪い心のみが分離しガオレンジャーをふりまわす雛鳥ヨーちゃんは、27話「雛がすねる」のみの登場で終わるのが惜しまれるキャラクターだった。
シルバー参入により締まった気がするヒーロー側であるが、同時に5人がその他大勢になってしまった印象も強い。
こんなことは戦隊シリーズ第2作『ジャッカー電撃隊』(77)後半の行動隊長ビッグワン加入以来で、存在の大きさからすればそれもいいかもしれないが、5人(個々ではなく集団としての)がいなければ対比的に彼も光れないわけで、ウラとの因縁がおわった今としては5人個々の個性・存在意義とシルバーの両立を望みたい。
オープニング・エンディング映像などを含めて何度か対策がなされているが、まだ成功しているとはいえない。
従来の「戦隊」のイイ男というのは概(おおむ)ねその時代風のフィーリングというかそんな感じで、当然女性には受けても我々男性にはよくわからぬ部分も多かった。
本作の金子昇(レッド)・玉山鉄二(シルバー)両氏はハッキリ美男という感じでわかりやすく、ヒーローとして格好良い。美形戦隊という新しい歴史をつくりだしたともいえるのではないか?
3代目敵幹部ラセツ編は再び武上氏がほとんどを担当、コミカルに楽しませてくれている。
なかでもホロリとさせる34話「鉄人鬼(オルグ)、泣く!」での炭火焼きオルグの回は佳品だった。
2話での“オルグには心がない”という設定をぶちこわしてしまってはいるのだが(既にこわれていたともいえるが)、それでもこれだけ感情移入させてくれれば許せる。
彼が「オルグとしては変わりもの」と自称することで最低限のフォローはなされているし。
仕方なかったとはいえ殺してしまった炭火焼きオルグが生まれ変わってくれることを望むガオレンジャー。
するともう生まれ変わっていることが視聴者には示される……
という結末はあまりにも甘えているといえるのだが、他の作品なら欠点になるだろうそのことも、『ガオレンジャー』にはふさわしいというか『ガオレンジャー』ならむしろそうあるべきで心地よい。
シビアな視聴者にはたまたまそっくりなおじさんがいたにすぎないという解釈をすることだって否定されてはいないだろう。
現在は百獣の神・ガオゴッド編も終了し残りわずか、どのような展開と結末を迎えるのか期待したい。
百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評3
(文・久保達也)
「やる気マンマン」だぜ『ガオレンジャー』!!
てなわけで相変わらず毎週楽しませてくれている『百獣戦隊ガオレンジャー』(01年)についてであります。
今回はこれまでの全話評でもやろうかと目論んでおったのでありますが、正直云ってドラマ的な部分に関しては大して語るべきことは何もなく(爆笑!)、ひたすら視覚的なパワーで押しまくっているところが本作の最大の魅力であり、就学前の幼児の関心をグイグイと惹きつけているのであります。
玩具店のバンダイコーナーでは『ガオレンジャー』関連商品の前には常に人だかりが出来ておりますよ。
それにひきかえ『ウルトラマンコスモス』の周りにはねえ……かわいそうだったので思わずカオスゴルメデとムードンの怪獣ソフビを買ってしまいましたよアタシは(笑)。
まあそれはともかくとして、所詮就学前の幼児に等しい精神年齢の私から見て印象強く残ったエピソードを中期の放映分からセレクトさせて頂きました。
やっぱ『ガオ』はイイよ〜っ!(笑)
★最も笑えたエピソード QUEST25『三代目鬼姫参上』
と思いきや、実は正体は女幹部ツエツエ。
「どうして誘ってくれないんだっ!」
といじけてしまうガオシルバー。
♪オ〜レはジャイア〜ン、ご〜だたけし〜並みの超オンチなカラオケオルグ……
TVの前で発狂したマニアも多かったことであろう(笑)。
いや、こういうおバカなノリこそ子供番組には最も重要な要素なのだ。マジマジ〜。
かの『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)がそうであったように、本作もコメディと王道活劇が実に見事に融合し、決めるべきところはバッチリと決めてくれるぞ。
パワーマニアルのガオウルフが変形したスーパーバイク・ウルフローダーに跨(またが)って颯爽と駆けるガオシルバーには、私も思わずガオイエローといっしょに
「アンタ。アンタ、かっこいいよっ!!! ああっ!!」(笑)。
ンミャ〜、ニョレニャニャラニャオレンミャーニャニャミャラニャイミャ〜!!!
(あとは動物の言葉がわかる獣医ガオレッドに通訳してもらって下さい・笑)
★最も泣けたエピソード QUEST34『鉄人鬼(オルグ)、泣く!』
並木路子(なみき・みちこ)の「リンゴの唄」が流れていた終戦直後、昭和21年秋の焼け跡闇市。
全てを燃やし尽くしても何かが満たされなかった炭火焼オルグであったが、焼き芋(いも)をおいしそうにほおばる子供たちの姿を見て以来、彼の人生は一変した。
頑固オヤジの姿になって屋台を引き、人々にウマイものを食わせて喜んでもらうことが彼の生き甲斐になったのだ……
だが所詮はオルグに過ぎず、哀れな末路を辿ることになってしまった彼であったが、そんな炭火焼オルグとガオレンジャーとのひとときの暖かい交流が胸を打つ、心暖まる人情噺(ばなし)である。
クールなガオシルバーに出番が回るはずもない。
「戦隊」でこれだけ泣けたのは『救急戦隊ゴーゴーファイブ』(99年)第33話『ウブな災魔の戦士』以来のことだ。
怪獣を保護する『ウルトラマンコスモス』を見慣れてしまうとどうしても
「炭火焼オルグを倒さないでくれえっ!!!」
と叫ばずにはいられなかったが、ラストで早くもオッチャンとして生まれ変わっていたのには優しさが感じられて本当に涙したものだ。
これを見ても本作の悪口を云う人がいたら悲しいなあ……
しかしナゼおでん屋に暖簾(のれん)替えしたんだ?(笑)
★ちょっと悩んでしまったエピソード QUEST36『戦士、踊る』
自慢の笛の音(ね)で皆に楽しく踊ってもらうことを最大の生き甲斐とする魔笛(まてき)オルグ。
しっかしこんなありがた迷惑な話はなく、彼の笛の音にのせられると踊り出したら止まらなくなってしまうのだ。
奴としては決して悪気があってやってるわけではないようだが、これこそ趣味嗜好の押しつけ以外の何物でもなく、人々の自由を奪ってしまうのだから立派な悪には違いない。
就学前の幼児に対する悪の見せ方(魅せ方)としては最も理想的な形であり、私が最も好みとするところである。
彼の場合、外見・仕草・セリフ回し(「フエ〜」「フルート」「ピッコロ」「オーボエ」と語尾を笛の種類で統一しているのが素晴らしい)とどれをとっても実にオチャメである。
こういう奴までお決まりのパターンでやっつけてしまうのはちょっとなあ〜と思えてならない。
『ウルトラマンコスモス』を見慣れてしまうとどうしてもそのあたりが納得いかなくなって困ってしまうのである。
私は戦隊シリーズにはホントに詳しくないのでどの作品か判らないのだが、かなり以前にたまたま見たある回に登場したハサミの怪人が、ラストで改心して散髪屋になってる、なんてのがあった
(「編註」は入るのか?(笑) 編註:『鳥人戦隊ジェットマン』(91年)#28「元祖次元獣」ドライヤージゲンの回、脚本は荒川稔久)。
お笑い系の怪人の場合はなんとかこういうオチで締めてはもらえないものかと思う。ぜひ東映サンには一考願いたいものである。
アッ、決して勧善懲悪の魅力を否定してるわけじゃありませんので(だからたまにはいかにも「わるもん」って奴を出しても良いのでは?)。
★最も燃えたエピソード QUEST38『精霊王頂上決戦』(!!)
猛獣使いオルグに調教されたパワーアニマルが合体した巨大ロボ・ガオキングに襲撃されるガオレンジャー!
それに対して巨大ロボ・ガオハンター、ガオマッスルを差し向けるも、その他大勢の多数のパワーアニマルを次々に合体させて変形・強化を遂げていくガオキングには全く歯が立たない!
マスオさんの出番をなくしてしまった(笑)ヤバイバ実況・ツエツエ解説による30分延々の『ウルトラファイト』(70年)もとい『オール百獣大進撃』(笑)だっ!!
「オレはこういうのが見たかったんだっ!! 劇場版でこれをやってくれれば良かったのに〜っ!!(笑)」
と思わずにはいられなかったものだ。
『仮面ライダーアギト』(01年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011103/p1)や『ウルトラマンコスモス』でもぜひこれをやってはもらえないかね?(笑)
★最もシラケた(笑)エピソード QUEST39『神が連れ去る』
オイオイ、一体どうしちゃったんだよっ!
風太郎少年の正体が百獣の神である巨大ロボ・ガオゴッドだったなんて別に驚きでもなんでもないが(笑)、
「人間であるガオレンジャーに地球を守る資格はないっ!」
なんて、何云うてんねん今ごろ。
オルグが人間の醜さの象徴ってのはなんとか許容範囲だが、それにしても人類批判やらエコテーマなんて『スーパー戦隊』でやるべきことではないっ!(笑)
頭の固いマニアの批判なんぞものともせず、これまでひたすら王道路線を突っ走り、前回で遂に頂点を極めたと大喜びしてたのに、一気に盛り下がってしまったではないか。ホントにどうしてくれるんだ。
でもねえ、これを見て「『ガオレンジャー』を見直した」なんて人もいるんだろうねえ、きっと(笑)。
とは云うものの、続くQUEST40『天空島、滅ぶ』においては、オルグの襲撃で危機に陥った子供や女性を必死で救出しようとする町工場の従業員たちの姿が描かれ、ガオレンジャーが『ウルトラマンタロウ』第46話『白い兎は悪い奴!』のタロウに通じる、少数の悪人のために全人類を見限らないという戦いぶりを見せる燃える展開になっていたのでまあ良しとしよう(笑)。
そして、QUEST41『サンタが来た』はオルグと人間との共存を説くクリスマスオルグ(声はガンツ先生!!(『ロボコン』(74・99年))=野田圭一)に共鳴したガオレッドが彼と一緒に子供たちにクリスマスプレゼントを配り、ラセツとの和平交渉に臨(のぞ)む。
が、やはりそれは巧妙に仕組まれた罠であり、ガオレッドは捕らわれるわ、子供たちは靴下に吸い込まれるわで、クリスマスオルグ自体その正体は
「武器いっぱい持ってんじゃねえかっ!」(笑)
のクルシメマスオルグ(許す!・笑)だった!
という『マグマ大使』(66年)以来定番の「悪魔からのクリスマスプレゼント」ネタであった(笑)。
そういや昔の特撮作品では子供たちがブルマアクの怪獣ソフビにされちゃったこともありましたなあ(爆笑!)。
こういう点を捉えて
「そら見ろ! 新しいことなんか何もやってねえじゃないかっ!」
と批判する向きもおありでしょうが、そんなこざかしい演技で人々をだますような判りやすい悪党どもを、キレイに始末してくれるカタルシスこそが東映ヒーロー作品最大の魅力なのであります。
ぜひ次の新作もこんなノリを継続してくれますよう、東映さまには切に要望するものであります。
百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評4
(文・ビオラン亭ガメラ)
最近、私事で忙しくて全然視聴していなかったのですが、先日ひさびさにオンエアを見ました。
「Quest41 サンタが来た」。
これが良かった! 「Quest34 鉄人鬼(オルグ)泣く!!」の炭火焼オルグも良かったが、僕的にはこの話の方が好き。
町にオルグが現れた。現場に駆けつけるガオレンジャー。
しかし、そこにいたクリスマスオルグは、子供達に靴下に入ったプレゼントを配っていただけだった。
「子供の喜ぶ顔が見たいだけ。」と言うクリスマスオルグを、どうしても信じられないレッドはオルグの後を付ける。
なんとクリスマスオルグはラセツに人間との和平を申し出る。レッドはクリスマスオルグと共にオルグとの和平、平和の掛け橋になる決意をする! ……という話。
「人間とオルグの和平」という、まるで『ウルトラマンコスモス』(01)のようなテーマ(笑)。ネタバレになってしまうので、多くは語れませんがレッドの気持ち、分かります。
野田圭一声が悪い奴なわけないって(笑)!
野田さん、幾つなんでしょうか? 上手すぎます! それだけでも見る価値あります!! レッド役の金子昇も良い味出している。
坂本太郎監督の演出も良い。派手過ぎず、地味過ぎず。笑えるシーンやセリフも多く、坂本監督らしい仕上がりと言えるでしょう。
尚、現在、坂本監督は『パワーレンジャー』の監督としてロサンジェルスに行かれているそうです! 若いッスね。向こうでもガンバッテ!
一つ残念だったのは、ラストがああいう形になったこと。
これからの最終展開を考えると、仕方がないのかもしれないが……911同時多発テロ後のこんな時代なんだから、もうちょっとオルグとの和平への余韻が欲しかった。
例えば、ガッカリして座り込んでいるレッドの肩をポンと、イエローが叩き「お前は間違ってねえよ。いつかきっと分かり合える日が来るって。」……とかね(ネタバレしちゃったかな?)。
クリスマスオルグのデザインが可愛い。サンタではなく、トナカイを基調にしているというのがなんともイイ。『ガオ』のオルグ怪人のデザインはどれもシャレが効いててイカス(でも、幹部であるデュークオルグたちがイマイチなんだよな)。原田吉朗さん、上手い!!
この話を書いたのは酒井直行さん。ガオレッドのキャラをよく掴んでいました! これ以外にも数話担当していますが、どの話も実に盛り上がるお話。よく書き込まれています。
肝心のメインライターの武上純希さんの脚本がイマイチなんだよなあ。悪くはないんだけど、今ひとつパンチがない。
いいこと書いているのに、それを生かす状況やセリフが続かない。
いいセリフ、一言で言わせるだけで終わらせてしまっている。そんな感じかなあ……
もっと引っ張ったり、盛り上げたりできるのにもったいないって感じです。
ラストスパート、ガンバって!
PS この話、放送されたのが12/2。冬号の締め切りが11月末……編集長、本当ゴメンなさい!
(後日編註:締切は多数のみなさんがロクに守ってなかったってことですナ(笑)。また2001年当時の弊同人誌の年末冬コミ号は、11月末日を締切にしていたこともわかります(忘れてた・汗)。10年後の現在では印刷屋さんの方でもデジタル化が進み、当時よりも入稿締切が10日ほどあとになった関係上、締切もその分ズレています。以上、まったくの余談)
百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評5
(文・鷹矢凪弥寿士)
所感『百獣戦隊ガオレンジャー』
6人目の戦士“ガオシルバー”や、第4の精霊王――ガオゴッド&ガオナイトは含まず――ガオイカロス、3代目ハイネスデュークオルグ・ラセツの登場で、『百獣戦隊ガオレンジャー』(以下『ガオレン』)も盛り上がってきた……
と言いたいところですが、筆者個人としては、多少見直した部分もありますけれど、未だどうしても許容し切れずにいます。
前号で書いた難点の内、レギュラーやゲストの描写は相変わらずですが、「作品の性質上このくらいでいいか」と思うことにしました
(正直言うと「やはり子ども向けだから」という妥協もある。もし製作陣にもそういう意識が強いなら考えものだが)。
ただガオシルバー=大神月麿〈おおがみ・つくまろ〉の意外な役回りは、割と好印象です。
ロウキとの関係及び誕生――厳密に言えば“再生”――こそほぼ予想通りでしたが、その後はクール&マイペースさの影に除く寂しがり屋ぶりが、ちょっぴり哀れさと滑稽さを漂わせ、なかなかイイです。
テトムの茶目っ気&時折見せる巫女らしい毅然〈きぜん〉ぶりも、劇場版『百獣戦隊ガオレンジャー 火の山、吼〈ほ〉える!』[01年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20011112/p1]をきっかけに再び頭をもたげつつあるようで、好ましいです。
それでもパワーアニマルのアイテム性過剰は、筆者にとっては我慢の限界を越えつつあります(玩具展開の必要性を差し引いても)。
2代目オルグボス(ハイネスデユーク)・ウラは、優雅なお公家さん口調&態度の裏〜洒落ではない〜に感じられる慇懃無礼(いんぎんぶれい)ぶりや狡猾&冷酷さ、一度敗れても復活しシルバーに憑いていた邪気を利用する執念深さなどが、ボスとしての強大さを裏打ちしていました。
そんなウラとは対照的に、3代目ボス・ラセツは“男女二つの声”こそ目を牽〈ひ〉きましたが、単に食い意地がはってるだけに見え、少し失望しました。
が、39話「神が連れ去る」では風太郎少年の正体を見抜き、彼に人間の愚かさを見せつけ懐柔を図るなど目敏さが垣間見え、モチーフに相応〈ふさわ〉しい口八丁ぶりに感心しました
(偶然か否か、同じ柴田秀勝氏が声を演じられ、大雑把さと鋭さを巧みに使い分けた『星獣戦隊ギンガマン』[98]の宇宙海賊バルバン首領・ゼイハブ船長にも通じる)。
オルグも、炭火焼オルグや鍛冶屋オルグなど、モチーフの能力的必然性や背景的恐怖感の不足が少し改善されてきました。
前号(夏コミ発行の2002年準備号)で久保達也さんは「無機物が怪人化して暴れるだけで充分怖いから、背景的怖さなんて不要」と書かれていますが、それは贔屓目〈ひいきめ〉ではありませんか?
我々の時代ならまだしも、飽きっぽいようで目の肥えた現代っ子に、怪人を見た目だけで印象づけたり、記憶に留めさせるのは困難でしょう。アレくらい有って当然です。
久保達也さんの「ガオレンジャーが本名を使わない理由」への解釈は、まあ納得できますけど(偶然だろうが、アニメ映画『千と千尋〈ちひろ〉の神隠し』[01]との「名前を喪〈うしな〉う哀しみ」というコンセプトとの符合は興味深い。「名前を自ら捨てる」と「名前を奪われる」の違いは有るが)。
そして「心有るオルグ」や「食事シーン」など『ガオレン』の〈掟に挑戦〉した34話「鉄人鬼〈オルグ〉、泣く!」をきっかけに、『ガオレン』も急展開を見せつつあります。
風太郎の正体こそ想像の範囲内でしたが、ラセツの思惑〈おもわく〉とは別にガオゴッドが人類を見限り、パワーアニマルを連れ去ってしまう……という筋運びは、結構意表を突かれました。
当然、この先はガオレンジャーが人間の愚かさを認めつつも、
「それでも人間を守らねばならない、人間も地球の一部だから」
という風に、ガオゴッドを説得する――無論言葉でなく態度で――展開を見せていくのでしょうが……
ありきたり(敢えてこう書く)な結末をどこまで破綻の無いように、また感動的に見せてくれるか、ちょっと心配です。
あとこれは筆者の願望ですが、ヤバイバとツエツエは、出来れば倒さずに退場させて欲しいです。別に「人間にしてやってくれ」とか無茶は言いませんけど。
といった次第で、筆者の『ガオレン』を見続ける姿勢は、多少積極的になりつつあります。それを最後まで持続させてくれればいいのですが……。
百獣戦隊ガオレンジャー 〜後半評6
(文・旗手 稔)
第39話「神が連れ去る」(脚本/武上純希)で図式的な「人間批判」が出てきた時には、過去の武上作品の記憶がただちに蘇ってウンザリした気持ちにさせられた。
武上の持ち味はマニア受けを狙った(?)シリアスなドラマよりは、第34話「鉄人鬼(オルグ)、泣く!?」のような人情喜劇にこそあると見る。
34話の難点は「オルグは心が無いから倒さなければならない」という作品世界の大前提をメインライター自らが覆してしまったことだが、見方を変えればそれは武上脚本における「パッション(情熱)」の「ロジック(論理)」に対する優位の証しとも言えよう。
たとえば第40話「天空島、滅ぶ」(脚本/武上純希)なども「すべてはガオゴッドがガオの戦士に与えた試練だった」というオチについては「伏線の張り方がヘタ」という不満しか生憎(あいにく)残っていないのだが、月光◯号機(『鉄甲機ミカヅキ』(00年))もといブリキオルグに襲撃された町工場のひとたちのレスキュードラマは米国同時多発テロ事件の記憶とも重なって、「理屈抜き」の「ええ話」に仕上がっていた。
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