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翠星のガルガンティア・革命機ヴァルヴレイヴ・銀河機攻隊マジェスティックプリンス 〜2013年3大ロボットアニメ評

[アニメ] 〜全記事見出し一覧
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。・私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!・琴浦さん 〜2013年3大ぼっちアニメ評
惡の華・ローゼンメイデン・琴浦さん・私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 〜2013年4大ぼっちアニメ評
ラブライブ!・Wake Up,Girls!・アイドルマスター 〜2013〜14年3大アイドルアニメ評
SHIROBAKO(前半第1クール) 〜2014年秋アニメ評
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり・六花の勇者・おくさまが生徒会長!・干物妹!うまるちゃん・実は私は・下ネタという概念が存在しない退屈な世界 〜2015年夏アニメ中間評
がっこうぐらし!・それが声優!・アクエリオンロゴス 〜2015年夏アニメ評


 ロボットアニメ『翠星(すいせい)のガルガンティア』(13年)続編OVA『翠星のガルガンティア めぐる航路、遥か 前編』が、2014年9月27日(土)先行劇場公開記念! とカコつけて……
 昨2013年春季の3大ロボットアニメ評をUP!


2013年3大ロボットアニメ評!

(文・T.SATO)
(昨2013年6月執筆)

翠星のガルガンティア

 美少女アニメひとり勝ちの嘆かわしい世の中で(笑)、今季2013年春は、珍しく今や絶滅寸前・傍流ジャンルの巨大ロボットアニメが3作品も登場。
 #1だけに限定して云うなら、私的には3作品の中では本作が一番インパクトがありツカミも強かった。


 遠未来の遠宇宙。
 ナゾの巨大生物群に対して宇宙戦艦の大艦隊と高機動巨大ロボット部隊が、劇中での政治家なり軍人による鼓舞の演説を聞くかぎりでは、種の存亡をかけて全面戦争をしているらしき世界観。
 光速を超えて空間を跳躍し、奇想天外な超兵器で戦闘を繰り広げることで、視聴者にも了解させられる、この時代の人類のSFチックな科学技術レベル。
 主人公である青年兵士のコクピット内での視点を軸に、巨大ロボにも自律した人工知能があり、人間とも対話が可能であることも承知させられる。


 で、この戦いに勝てば、兵士は市民権を与えられ、生活や生殖の自由を与えられるだの、それに対して自由という概念がピンと来ず、特に欲もない主人公兵士のリアクションで、クドクドしい説明や映像ヌキに、作品世界における人間社会の構造の一端までをも提示。


 #1後半では一転。
 味方を逃すために殿(しんがり)を志願したため、撤退には間に合わず、本隊の空間跳躍の余波で時空の狭間へ主人公が飛ばされる。
 で、目覚めた先が地球というのは、スレたマニアであれば誰もが予想するだろうし、番宣CMでも劇中内・巨大ロボの人工知能の声で「太陽系・第3惑星・地球」と散々煽っていたのでネタバレしてはいたのだが。


 20世紀レベルの工具に囲まれた倉庫内での目覚め、工員や少女たちとのドタバタ逃避行の果てに、倉庫の外に出たら、そこはプラント(工場)のような建造物群――実は巨大船団――の一角で、一面に広がるのは南洋の広大で明るい大海原と大空であった!
 という#1ラストの映像演出も含めたインパクト&ヒキはお見事。


 で、#2以降はスゴ〜くミクロなお話が続く。
 生活や貨幣も知らず遠未来の効率的な軍事しか知らない主人公&喋る人工知能ロボと、組織の近代的な規律すらあったもんじゃない船団――甲板上に街も商店街も歓楽街もあるミニ都市国家?――メンバーとの齟齬と疎通。
 船団の世代交代と分裂騒動。海賊との抗争。


 巨大ロボの頭部ヒサシがゴーグルチックで両眼が透けて見えるルックスは、お喋りするコンセプトも含めて昨2012年秋、美少女アニメ『えびてん』でパロにされるも、過半に通じていたとは思えない(笑)、オッサン世代には懐かしい、若いオタが生まれる前のリアルロボアニメ『蒼き流星レイズナー』(85年)を想起させるもの。
 だけれど、飛行時の頭上に天使の輪が幾重にも逆円錐状に浮かびあがることで本作独自の映像的な個性も主張。


 工業地帯のような外観の船団や、住民たちも風情があってイイ――あんなサビだらけの船体じゃあ数年後には沈没しそうだとか云うな! 虚構作品にリアリズムは必要でも最後は演出的風情が優先される世界なんだから――。
 船団のおエライさんたちはともかく、庶民ヒロインたちは南国チックな露出の高いパレオ水着風の衣装を身にまとい、作品の印象に華やかさを添えている。


 ただ美少年キャラは主人公ひとりしかいない。
 萌え媚びキャラ描写や色恋の方には踏み込まないあたり、それが好ましいという意見もあろうけど、今時の売っていくべき商品としてはドーなのか? と余計な気も回してしまう。
 と思っていたが、某大手商業サイトで4月後半期に募集した春アニメ何を観るか投票では、総合4位と上位なので、心配することもなかったか?


 そのていねいで地に足が着いた描写、スローモーでも牧歌的な展開はキライじゃない。
 けど、近年は短期アニメばかりでストーリー展開が早すぎだョ〜と思っていた筆者をして、実際実現してみると、競争激しい今時のアニメとしてはやっぱイマイチ、イマ半でドコか地味な展開かも……と思ってしまったり――むかしのアニメならば充分にフツーのテンポだけど――。


 このテンポなら2クールものかと思っていたのだが。
 エッ! 1クールものなの?


 海の底にも遠宇宙の敵巨大生物と同類の異生物がいた! しかもその正体は!
 悩む主人公。
 だけならベタだし、オマエ自身の生まれ・育ち・思考も同程度に非人間的じゃネ? と思いきや。


 巨大ロボの人工知能なりの倫理的で論理的な推論の後押しで、主人公が異生物を敵認定して殲滅する行為に対する迷いを多少は吹っ切れるあたり、十全とは云えないけど多少は踏み込んで一歩は付け加えられたかと思えなくもなかった……。
 といった佳境に入ったのに、ホントにキレイに終われるの?


 氷河期から復活した遠未来の海面だらけ・水上生活者だらけの始源の地の地球、そして地上とは隔絶した宇宙での人類VS異生物が戦争しているという物語世界は、いくらでもまだまだふくらませて転がしようもあるだろうに。


(了)


後日付記

 一応、本作は1クールでキレイに終われました。
 十分満足したけど、スレたオッサンマニアとしては、終盤の展開にイジワルなツッコミを入れられなくもナイ。


 終盤は、#1冒頭のロボット部隊の上司のオッサンが再登場(?)。
 彼が地球の裏半球だかに作り上げていた宗教的統制国家な船団と、自由(無法状態じゃねーかとも思うけど・笑)を声高ではないけれども標榜しているとおぼしきガルガンティア船団との、互いの思想信条を背負った対決でもあるとゆーシンボリックな形で、上司の巨大ロボVS主人公の巨大ロボのボリューム・尺もたっぷりの迫力ある激闘が描かれる。


 その前段で、倒してもイイ敵だとゆー認定のためのダメ出し・最後の一押しとして、宗教的統制国家の船団で、それも運命だと宗教的に信じて粛々としている年配者たち多数を「姥捨て山」的に定期的に海に落としているとゆー、非人道的な描写が描かれる。
 それを見ておぞましいと感じて、ガルガンティア船団の人々の決意は固まる。


 なのだが、本作に限らないけど、あの「姥捨て山」の描写さえなければ、アレはアレで望ましくはないしにろ、完全否定されて殲滅されるべき国家形態・文化形態でもないよナ、とも筆者は思っちゃう。
 乏しい資源で延命するためには、近代的な個人の自由(欲望や放縦)をある程度抑制して、中世的な節度と禁欲の中に生きるのが間違っているワケでも、そーいう文化なり風潮を構築していくことが誤っているワケでもナイとは思うのだ。
 そりゃ権力者や指導者だけがウマい目を見ていたら問題だけれども、全員がビンボーならば何も文句はナイでしょう?


 筆者のようにイケてない、高度大衆消費社会化の果てのイケてるイケてない系の若者カースト文化に苦しみ、享楽的な文化にもノれずに違和感・劣等感をいだいてきた者としては、以下のようにも思う。
・劇中に出てきた宗教的統制船団を全肯定はしなくてもイイけど、その文化に一理くらいは認めろヨ。
ガルガンティア側の船団のお気楽極楽なノリも全肯定はせずに、チョットしたボタンの掛け違いで、自由は放縦や公共心なきミーイズムやエゴイズムに流れて、劇中にも出てくる他人から物資や冨を搾取する無法者の海賊集団にも通じていく可能性もあるだろ!
 ……なぞとゆー、それぞれの善悪両面の要素を、メインの展開でといわず匂わせてほしかった気もするのだ。


 が、そこまで多面的にやると、たしかにリクツっぽすぎて煩雑にすぎる。
 なによりもロボットアニメとゆージャンル作品としては、最終回にロボット同士の1対1の戦闘シーンを感情的・テーマ的にも山場・クライマックスと位置づけて、敵ロボを撃退する爽快感・カタルシスで終わらせるのがエンターテイメントとしてはまぁ正しい姿ではある。
 終盤でロボットバトルがなくて、この世は複雑で、社会の在り方というのも多岐に渡るよネ、とゆー禅問答でウンウン知的にナットクだけして終わったら、巨大ロボットはこの作品には不要だったじゃん、とゆーことにもなりかねず、それはそれで番組のジャンル作品としてのウリに偽りありの詐欺である(笑)。
 そこから逆算すると、ロボットVSロボットのカッコいい戦闘シーンを成立させる作劇のためには、やっぱあの「姥捨て山」のダメ押し敵認定、統制と自由の2大テーゼだけを背負って戦い、後者が前者を打ち破る展開も、エンタメとしては正しかったとも思うのだ(笑)。


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革命機ヴァルヴレイヴ

 今季の巨大ロボアニメ3作の中で#1だけの印象で云うなら、個人的には第2位。


 一応はリアルロボアニメだけど、主人公の男子高校生が他人の肌に直接噛みつくと、その相手に精神だけ憑依できる! という、リアルものだか超能力ものだかわからない作品。
 何か00年代中盤の寄せ集めロボアニメのヒット作『コードギアス 反逆のルルーシュ』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20081005/p1)との類似を想起してたら、メインライターは同じ御仁(汗)。


 ナゾの巨大ロボの操縦席から伸びた針で首スジを刺された代償に、搭乗者は時折り発作で噛みつき症候群になってしまうだの、平時でも噛みつけば他人に乗り移れるだののケレン味ある設定は、リアリズムよりもインパクトや制限ルール付きのゲーム的展開の方を本作は重視してますョ! と開巻早々、宣言しているようなモンではあるけれど。


 自由貿易を旨とする西側と軍事同盟を旨とする東側に分かれて世界が対立、衛星軌道上でも小競り合いをつづけていて……という、80年代東西冷戦チックな世界観。
 アメリカ帝国ひとり勝ち&イスラム自爆テロの時勢を反映していた『ギアス』の世界観よりも後退してなくネ? いや米が退潮・中ロが台頭の今、ホットな世界観かもしれないが、ビビッドな感触はイマイチだよなぁ。


 東側の軍事侵攻で、中立日本もどきはさっさと無条件降伏するも、もどきに属する小宇宙コロニーは未知の巨大ロボ1機の圧倒的な戦力で敵軍を撃退!
 あー、ヒーローロボチックな活躍を主眼とするアニメなのネ? と思いきや、#1でロボを操縦してるのは精神だけが主人公で肉体は敵軍のライバル美少年。


 インパクト&ツカミはある。
 で、若いイイ男同士の密着関係で、女子オタ層をハァハァさせたいのネ。見切ったよ、なぞと上から目線で観つづけていると……。


 巨大ロボのパワーを友好国ヅラしてねらってきた西側議員と、東側軍隊を大向こうにまわして、東西パワーバランスを崩しかねない戦略兵器レベルのポテンシャルを担保に、明るいしっかり者で実は日本もどきの総理の娘でもある女子高生メインヒロイン――互いに告白し合ってないけど主人公と相思相愛――の機転で、学園の生徒たちの多数の賛同も得て、小コロニーは国家としての独立を宣言!


 主人公に肉体をジャックされて友軍に銃口を向けたために、裏切り者とされて帰るところがなくなった天才的頭脳と戦略眼を持つライバル美少年も、実はその遠望は東側国家を内側から革命するというもので(!)、その奇遇に計画遂行が5年早まったとホクソ笑み、素人国家に手を貸していく。
 ネットで自らの戦いや学園生活を中継し、今流行りのLINEもどきで世界中の世論を味方につけて、募金も呼びかける高校生たちのチャッカリ者ぶりも。


 何じゃコリャ。
 劇画『沈黙の艦隊』(88〜96年)パターンですか?



 以後もコレ見よがしのエゲつない新要素を毎回投入。
 ただ、それも『ギアス』の劣化コピーみたいで、アレほどのジェットコースタームービー感覚はないよネ。なぞとまたまた引いた視点で観ていたら……。


 黒髪長髪クール系のサブヒロイン女子高生は、一見サメているようでも自己顕示欲バリバリの元アイドルだという設定。
 戦時下なのにこの奇禍を幸い、主人公を色香で欺き、自身も別の巨大ロボに搭乗、噛みつき症候群になるリスクを犯してでも、世界的に有名にならんとする。
 初戦は圧勝、第2戦では苦戦。
 でも級友&ネット市民の応援で顕示欲を満たして、挿入歌とともに超パワーを発揮する!


 またまた何じゃコリャ。
 半ば作品世界から浮いたキャラじゃネ?
 理想化&美化されていない女のコの実存のダークサイドを描こうとして半ば成功・半ば失敗したような(笑)。


 サブヒロインは主人公男子の体をジャックして女子高生たちをナンパするやら、巨大ロボ乗りがイケメン上級生にヤンキー番長と増えていきサバイバルに光明が見えてくるも、
「ふたりぼっち、終了か」
と溜息をつくやら……。少々ブッ壊れております。


 お話は高校生たちの新国家の総理大臣を決める、恋と選挙とチョコレートに変転。
「文化祭やります!」
だの
「片思いの彼に告白します!」
だののメインヒロインの選挙演説を尻目に、主人公とメインヒロインの思い出の場でもある夜の神社の境内で、不可抗力とはいえ発作を起こした主人公がボクらのアイドル声優・戸松遙ちゃん、もといサブヒロインを○○○しちゃう! という背信行為も描かれる!


 驚きつつもまんざらでもないサブヒロイン。美少女アニメかんなぎ』(08年)非処女騒動どころの話じゃないゾ!(笑)
 12時台ではなく13時台後半(笑)の昼ドラ的なドロドロノリになるのか、サラっと流されて別の要素が前面に出ちゃうんだか、エンディング楽曲「♪僕じゃな〜い」と歌って釈明する展開になるんだか。


 『ガルガンティア』とは対照的に、地に足が着かない「作りもの」めいた感触が濃厚で、かつ下世話なことこの上ない作品。……だと思いつつも、キライじゃないです。


(了)


後日付記

 本作も『ガルガンティア』ほどではナイけど円盤(DVD)が程々売れてますから、それなりに人気はあるのだとは思いますが、ネットを巡回するとサイレントマジョリティならぬノイジーマイノリティ(?)のうるさ方のマニア連中には評判悪いみたいですネ?
 まぁそれはそれで、その気持ちも判るのですが(笑)。


 ただ作り手がバカでデタラメだからあーなったワケでは決してなく、ネット時代に即応する形で(?)確信犯で「ココで笑ってください」「ココでズッコケてください」「ここをネタにしてください」とゆーふーに、いわゆる「ネタアニメ」として作っているのも間違いがナイので、そこがオカシいとベタにツッコミするのも何か違うよーナ。
 いやまぁ確信犯であれば、何をやってもイイとも云わないけれども。


 けっこうボロカスに云われてることを知ると、判官びいきでがぜん擁護したくなってくるトコロもありますが。などと云いつつ、擁護しきれないトコロもある。
 唐突に時折インサートされる、不老不死になったサブヒロインの200年後の姿と未来の銀河帝国世界とか(笑)。


 まぁ未来世界は完成フィルムでは何の説明もされなかったからドーでもイイっちゃあイイけれども、個人的には世界革命トロッキーの前に、ライバル美少年による東側国家の革命劇を見てみたかったのだが。
 シリーズ構成の大河内一楼センセは、『ギアス』や各種インタビューなどを見るかぎり、そーいうインチキも含めたハッタリや変転ある政治劇や軍事劇が得意そうに見えるので。
 春に第1クール放映、夏は休んで秋に第2クール放映、という変則的な製作・放映形態で、円盤も程々に売れていたのならば、3クールくらい使って、そのへんの世界情勢も描いてほしかったナ。


 本作における未知の巨大ロボットたちやカミツキ症候群になってしまった人間たちの駆動源は、これまた大むかしに宇宙から飛来した知性体がもたらしたオーバーテクノロジー(?)による情報原子・ルーンなぞとゆーモノ。
 情報・言語・知性・感情・DNAなどに(もちろん高度な知性体である人間にも)宿っているとゆー、一見SFチックなのだけれども唯物論チックではなくオカルトSFチックな、よくワケのわからない代物。
 主人公たちはこの力を駆使していくうちに、自身の「記憶」をも徐々に失っていくことが判明していく。


 「記憶」の力をエネルギー源にしてるだなんて、『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)チックでもありますが。


 『宇宙戦艦ヤマト2199』(12年)終盤でも、往年の放射能除去装置・コスモクリーナーではなく、さらにもっと何でもアリアリ、ご都合主義なハイスペックのオーバーテクノロジー・コスモリバースシステムで、「空間」だか「時空」に波動として封じ込められた「空間」それ自体の「記憶」(!)を用いて、なおかつ主人公の兄貴や艦長の死後の魂(精神? 記憶?)の力も借りて、遊星爆弾の放射能に汚染される前の地球の自然を復活させるとゆーモノだったけど。


 本作の情報原子ルーンも、そーいう素粒子・量子(波動)レベルの極微の「空間」の世界に依拠しつつも、それがDNAや人間の精神活動にも通底してるとゆーよーな、似たよーなモノなのでしょうか?
 オッサンの当方は今や全然追いかけてナイのですけど、日本SFムラか欧米SFムラ(笑)で、そのテのモノがプチ流行してたりして、そこから流用したりしたのでしょうか?
 やはりオタである筆者も、そーいうオカルトSF一歩手前な設定もキライじゃないですが。
 だけど、高度経済成長期的・重工業的な金属の銀色の輝きを放つ、子供でも眼で見てわかる重厚長大なSF科学ならばともかく、眼に見えないマイクロチップブラックボックスナノテクノロジーなSF科学って、もう一部の好事家のSFマニアしか喜ばない普遍性のないモノだよネ、とも思います(笑)。


 本作第2期終盤。
 何か「世界」を革命する話とゆーより、「革命」それ自体の実態なり段取りはさして描かれず、主人公が自身の「記憶」エネルギーを使い果たして「世界」を守る話になっていて。
 それが悪いとも云わないけど、最終的にはそーいう自己犠牲的な話になってもイイけど、もう少し遠回りして、世界の2大国や日本もどきのことをドーにかコーにかしてくれたあとでそのオチになってくれないと、イマひとつ釈然としないなぁ……。


 でも分析ではない感情的な好悪の次元で云ったら、本作のことがネタの部分もガチの部分もキライじゃないです。


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銀河機攻隊マジェスティックプリンス

 今季は巨大ロボアニメが3作品も競合したので、ドーしても人情として各作品を比較してしまうのだが……。
 個人的には3作品中、この作品が最下位だ(汗)。


 東宝がアニメ製作に企画段階からコミットして、キャラデザだの脚本だの監督だの、ヒット作の実績がある御仁を配して、各社と組んでマーケティング的にも狙ってきたのはわかるし、作品の出来のことは別として、ジャンル全体のビジネス的活況を幸とするのであれば、おカネを出してくれる先を長期的にも確保、増やすためにも、程々には成功してほしいとも思ったのだが……。



 リアルロボットのようでもヒーローロボットのようでもある5色の主役ロボット他と宇宙艦隊が、ナゾの異生物だか人型ロボットだかと戦争中。
 前者の要素が今季の『革命機ヴァルヴレイヴ』、後者の要素が今季の『翠星のガルガンティア』とカブってる。
 ということは、放映時期がこの2作と異なっていれば、今よりも目立てたハズ。



 一応のリアルロボもののワリには、主人公たちミドルティーンの5人の少年少女たちの描写はノーテンキでマンガチックなドタバタ・コメディノリでもある。


 やはり一応のリーダーである主役の男の子は、ヒーローものがスキでそのテの絵を描いている!
 というイタい設定のワリには、彼の強い純真がその個人のドラマと連動して気持ちが昂ぶり、精神主義的パワー&奇跡を起こして敵に勝っていくという少年マンガ的な展開でもない。
 ではその逆に、彼の理想主義がキビしい現実に破れていくこともあるアンチテーゼな成長ものなのかと思いきや……そんな描写も特にナイ(笑)。


 初陣では勝利して、第2戦ではザンネンな結果になったけど、その界隈では落ちこぼれの5人がトータルでは勝ち進んでいく。



 個人的には視聴を中途で打ち切ってもイイと思えるレベルの弛緩した出来。
 だけど、私事で恐縮だが筆者は特撮変身ヒーローオタでもあるので、『侍(さむらい)戦隊シンケンジャー』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090712/p1)のシンケンブルーが主役のコを、『海賊戦隊ゴーカイジャー』(11年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111107/p1)のゴーカイシルバーも5人のひとりを演じていることだし、テーマのひとつに5年前のロボットアニメ『鉄(くろがね)のラインバレル』(08年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/201107/p1)でもやってた
「正義とは?」
もしくは
「正義を完璧に実行することは可能なのか?」
といった今や古典のテーマにも少しはツバつけて、不完全でもこの作品なりの切り口なり独自の回答を出してくれるのであれば、修行だと思って観届けてみようかナ……とも思っていたのだが。



 物語はたったの6話で学校編の第1部が終了〜!
 7話から第2部が始まるや、主役のコがヒーロー漫画を手慰みに描いている描写が消失してしまったように見えるのは、筆者だけの眼の錯覚なのでせうか?(笑)
 だ、大丈夫なのかなぁ、この作品は。


 おエライさんたちはすでに知っていたけど、敵が結局は○○で……というあたり、本作に関してならあまり衝撃的な展開でもなかったが――段取りや見せ方、演出の緊迫度のゆえか?――。


 そして、地球人よりも進んだ科学を保持してSFチックな目的も有する集団のワリには、古代の帝国のようでもあり呪術的な印象も醸す、変身モノの悪の組織の幹部連のような敵キャラたちが登場。
 敵味方のビジュアル的差別化もあってあえてやっているんだろうけど、敵の目的と意匠のチグハグさが否めないよーナ。


 そのうちのひとりが戦場で一戦。その後は主人公のライバルと化す。
 その展開も決して悪くはないのだが、そいつのキャラデザはギリシャ神話のポセイドンのようにマッチョで、性格も欲望に忠実な荒神さまチックなもの。


 こ、ここは女性オタク層ウケもねらって、痩せ美少年のライバルキャラを配すべきではなかったか!? と思ってしまうのは、筆者の心が商業主義に骨の髄まで犯されてしまっているからでしょうか?
 でもそーなると今度は、そのキャラ配置がある意味で『革命機ヴァルヴレイヴ』とカブって、ますます本作の独自性が欠けていくしなぁ。


(了)

後日付記

 本作も決して悪くはナイですョ。
 そんなに優れているとも思っていませんが(笑)。
 もう少し展開にヒネりがほしい、もしくはキャラクターやテーマにもう少し首尾一貫した何らかの背骨があれば……とも思ってはいますが。



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