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スーパー戦隊シリーズ映画評 ~全記事見出し一覧
スーパー戦隊シリーズ評 ~全記事見出し一覧
『轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス』 〜賛否合評
(2006年8月5日封切)
(脚本・會川昇 監督・諸田敏 アクション監督・石垣広文 特撮監督・佛田洋)
『轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス』合評1
(文・久保達也)
「スーパー戦隊シリーズ30作品記念」と銘打たれた本作のストーリーは、善悪入り乱れての宝捜し。ホントにただそれだけ(笑)。
しかしただそれだけの話を、ゴードム文明・ジャリュウ一族・ダークシャドウ・ネガティブシンジケートといった悪の軍団の総登場、巨大昆虫の襲撃、美少女かと思いきや、宇宙最強の生命体に進化することを目的とするハイド・ジーン(声は「あの人」! 未見の人の楽しみを奪いたくないので伏せておきます)、そして全13機にも及ぶゴーゴービーグルにバリエーション豊富な合体ロボット!
と今回も冒頭からオモチャ箱ひっくり返しまくりで飽きることなく魅せてくれました! ファミリー向け作品の極めて正しい姿であると筆者的には思います。
熱き冒険者・ボウケンレッド=明石暁(あかし・さとる)の父・明石虹一(あかし・こういち)役で、筆者的には刑事ドラマ『Gメン’75』(75年)の出演が印象深い倉田保昭(くらた・やすあき)が出演してましたが、あの瓢々とした演技はアクション俳優でなくとも一般の役者として今後も充分イケるのではないですか?
あと謎の美少女・ミューズ役の星井七瀬チャン! パンフにて「ウルトラマンタロウと結婚したいと思っていた時期がありまして」なんて語ってましたね。キミにはぜひ『コメットさん』(67年・78年)に主演してもらって今度こそ劇中でタロウと結婚式を挙げてほしい(笑)。
それはともかく、小悪魔的な演技は絶妙でした。いやあ、末永遥チャン(ボウケンピンク)もたまらんが七瀬チャンも……(以下略)。
(以下、2007年3月24日追加分)
『轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス』合評2 戦隊三十作目は映画でも冒険しているか?
(文・J.SATAKE)
(2006年9月執筆)
まず、ドキッとしたのが、冒頭の「ボウケンジャーからのおねがい」。
「プールに入るときは注意してね」という内容でしたがこの夏、埼玉のプールで女の子が排水口へ吸い込まれ亡くなる事故があった。
この映画の出だしがボウケンレッド=明石 暁(あかし さとる)が大切にしていた腕時計がプールの排水口に流されてしまうというもの。子供たちの好奇心を喚起させてしまうのではとの配慮から出されたものだろう。偶然とはいえ、このようなことにも対応しなくてはならないスタッフの方々には、本当にお疲れ様です。そして、女の子にもご冥福をお祈りいたします。
物語は突如、地中より街に現われた美少女・ミューズが語りかける。世界で一番強き者へ「最強のプレシャス」を授けると言うのだ。
砂糖に群がる蟻のように山へ向かおうとする本作の敵組織・ネガティブシンジケート。それを阻止すべく立ち上がるボウケンジャーたちは「最強のプレシャス」を無事守ることができるのか!?
主題歌に乗ってアクションシーンが展開。
ロープを使ったものや、垂直壁走り、水中戦など多彩な場数!
因縁のキャラ同士の対決もきちんと盛り込まれている!
スピード感あふれる映像も良い!
ラストは首領一同を吹き飛ばして決めポーズ!
いやー、良かった良かった。今回はこのオープニングで終わっても良いのでは? と思ってしまうほどだ。
しかし、その後の展開は今ひとつ。暁の父である、U.M.A.(ユーマ・未確認生物)ハンター・明石 虹一(あかし こういち)との確執。人間の賢(さか)しい知恵で生み出した「プレシャス」に血道をあげるなど愚かしいことと断ずる虹一。それに対する暁は、消えていくメンバーを見捨てていくように見えても、人を愛し仲間を信じる彼の姿は、TVでもう何度か描かれているので、新鮮味に欠けてしまう。
ミューズの正体もミエミエではあった。まあ、お約束だから、仕方ないと言えばそうなのだが。
そもそも、ミューズ役の星井 七瀬ちゃんがあまりきれいに撮れていないような気が……。衣装や他の要素も絡んでくるとは思うが、特別にファンなわけではないものの、そう感じてしまった。
しかし、せめてボウケンブルー=蒼太(そうた)とボウケンイエロー=菜月(なつき)が炎に包まれるシーンでは、声と影だけにしたほうが良かったのでは?
正体を現わしたハイド・ジーンとの戦いは、メリハリの効いたアクションと音楽で盛り上がった。しかし、地球を脱出すべく、巨大化した巨大龍型宇宙船・ストリングロスとのロボ戦では精彩を欠いたように見えた。
新ロボット・ダイタンケンはこの『劇場版』で初登場。しかし、すでにお目見えしているゴーゴービークル6号から10号が合体した、いわばバリエーションの範囲ともとれるもので驚きは少ない。腕を換装しての二体同時攻撃などを、もっと使って盛り上げて欲しかったところだ。
戦いは終わり、行方知れずになっていた腕時計は虹一のもとへ。
暁には子供の頃の写真とともに、虹一のメッセージが。坊やだった息子も成長し、ボウケンジャーとして挑戦している姿を見て、ひとりの冒険者として認めてもらえたということだろう。探しものは違っても、親子で同じ冒険スピリッツを心に持ち続けている。うらやましい!
映画としての満足度はまあまあ。しかし、もっと冒険してもらいたい! 筆者としては、チーム六人で正攻法・王道の「宝さがし」を見たかったものの。
『轟轟戦隊ボウケンジャー THE MOVIE 最強のプレシャス』合評3
(文・フラユシュ)
こちらは当初は會川昇(あいかわ・しょう)脚本で多少不安があったのですが、いい意味でエッジの取れた話になり、良質のエンターティメントになったと感心。さすが大手の映画会社・東映だけあってそのあたりの配慮が行き届いていたか? いざ議論になりそうな展開になると、アクションシーンとなって、示唆はしてもそっちに行かないような配慮はよいと思う。
ただ、會川氏は某批評系同人誌『Natural Color Majestic-12』(05年)でのインタビューによれば、自身の父親は仕事人で家庭を顧みなかったし、外でテニスサークルを作るような本格的な趣味人でもあったから、あまり子供が父親に導いてもらうとかいう展開には興味がないと云っていた。レッドの父親像にそのあたりがよく出ているかもしれないとも思ったり。
ラストでの父子の和解は「東映的展開」ってやつか? まあ、主な視聴者層の幼児に向けて、この『劇場版』で父親と和解せずに終わるのも何かと思うが。にしても、ゲストヒロインが裏切り者という展開も、もはや伝統芸にまで達したかもしれない(笑)。
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『轟轟戦隊ボウケンジャー』前半合評
(近日中にUP予定)
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