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ウルトラマンUSA ~頓挫した70年代末の日米合作ウルトラマン映画の残影&80年代アニメの文法!

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 名画座・銀座シネパトスにて、『ウルトラマンUSA』(87年アメリカ・89年日本公開)を含む『ウルトラマン大会(フェスティバル)』(89年4月28日公開・初代『ウルトラマン』『ウルトラマンエース』『ウルトラマンUSA』の3本立て)が、2010年8月21日(土)〜8月27日(金)までリバイバル上映記念! ……とカコつけて(汗)、映画『ウルトラマンUSA』評を発掘UP!


ウルトラマンUSA』 ~頓挫した70年代末の日米合作ウルトラマン映画の残影&80年代アニメの文法!

(文・T.SATO)
(2006年12月執筆)


 1989年(平成元年)初夏の映画公開より、17年ぶりの再視聴! ……もう17年も前の作品になってしまったのかと思うと……(汗)。


●大銀河!


●カメラがパンすると、カラフルなガス星雲の中心に光が輝く!


●セル画ではない背景美術絵による、地殻で覆われてはいるもののスキマだらけで中身は空洞、核を中心に水晶状の直方体が四方に伸びていて、かつ回転もしている不気味な小天体(惑星ソーキン)が出現!


●いわゆるコンドラ撮影(アニメ撮影の技法)にて、小天体はカメラの方へと接近してきて、月をカスめて太陽を背にした地球に粛然と落下していく……。


 荘厳だったシンフォニーも徐々に高まりだして、赤や黄や橙(だいだい)の色トレスによるセル画で描かれた太陽の表面と、天高く燃え盛っては消えていく太陽フレア(炎)もアップにして、


●♪ ズ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン。


●『ULTRAMAN THE ADVENTURE BEGINS』


 という、メインタイトルが!


 カッチョええー!!


 引き続くOP(オープニング)テロップでは、同じガス星雲から3つの光が飛び出すさまと、小天体が四散しながら北米大陸の各地に落下していくさまが描かれる……。


 実にセンスのイイ開幕シーンである。 


  
 『ウルトラマンUSA』(87年アメリカ放映・89年日本公開)。89年といえば、時代はもう平成元年。若い読者にとってはともかく、すでに成人した直後くらいであった(汗)筆者にとっては、つい最近のことのようでもあり……。同時にやはり随分とむかしのことになってしまったようでもあり……。
 とはいえ、やはり17年も前の作品だから、本作を思い返してみたことも、ビデオで観返してみたこともなかったがために――本作をキライだったから、ということではまったくないけど!――、作品の細部についてはカナリ忘却されていた。


 同時上映の初代『ウルトラマン』(66年)#20「恐怖のルート87」と『ウルトラマンエース』(72年)#5「大蟻超獣対ウルトラ兄弟」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060604/p1)は、『USA』の前座であったか後ワクであったか?


――今回、特撮同人仲間の数名に聞いてみて、『マン』と『エース』は『USA』の前座であったことを確認!(各作の合間にデフォルメ・ファンシーキャラでである『ウルトラマンキッズ』(86年)のアニメによる牧歌的な数分のコントと各作ごとの紹介があったことは記憶はしていたものの……)。あと、『マン』『エース』と『USA』の合間には休憩があったっけか?(汗) ~後日付記:休憩時間はあったことを思い出した――


頓挫した1970年代末期の日米合作ウルトラマン映画の残影 & 「日本特撮の再興」への夢!


 ウルトラマンの世界進出!


 我らが物心ついた幼児のころから、リクツ抜きで大スキであったウルトラマンの一族と『ウルトラ』シリーズ。しかして、オタク文化がそれなりの市民権を得る以前の1970年代までは、子供心にも「いつかは卒業しなくてはならないもの」といった淋しい気持ちや焦りの気持ちも心の片隅にはあったものであった。


 だがしかし。時代の転機は70年代末期に訪れることになった!


 ……ところで、子供だけでなく若者が、いわゆる「団塊の世代」の若者たちが――終戦直後の混乱期である1940年代後半(昭和20年代前半)生まれの世代。1976年に官僚上がりの経済評論家・かの堺屋太一(さかいや・たいち)センセイが命名したカテゴリー――、青年期になってもマンガを読みつつづけるようになったのは、70年代末期をさらにさかのぼること約10年ほども前の60年代末期のことであったそうだ――「右手に『(朝日)ジャーナル』、左手に『(週刊少年)マガジン』」などと云っていたそうだ(笑)――。


 そして、「団塊の世代」からでもさらに10歳強は歳下である世代は、1960年前後に創刊したばかりの週刊少年マンガ誌や、やはり同時期の日本におけるTV放映の開始直後のモノクロフィルムによる「アニメ」や「特撮番組」に東宝の「特撮怪獣映画」といった「揺りかご」に揺られて幼少期から育ってきた世代、つまり1960年(昭和35年)前後生まれのいわゆる「新人類世代」の連中が勃興してくる――彼らの中でもイケてない系の人種の方を「オタク第1世代」とも呼称する(汗)――。


 そして、彼らもまた青年期に達した時代、つまりイイ歳をこいても、そのテのマンガならぬアニメや特撮などの趣味を「スキだ!」と公言! ヤングアダルト向けの資料集・ムック・専門誌などが創刊されはじめる事態が、日本の歴史上で初めて到来した時代が、この1970年代末期でもあったのだ!


 加えて、同時多発的に太平洋の向こうでも、スーパーマンバットマンワンダーウーマンといった3大古典ヒーローたちは第2次世界大戦がはじまった1930年代末期(汗)が発祥なので、この時点でもすでに誕生から40年前後が経過! 日本のそれらよりもジャンル作品の歴史が30年強ほどは長かったともいえる、このテの超人を主人公とした「スーパーヒーロー」や「SFモノ」といったジャンルで産湯をつかって育った世代が、ついにこの時代においては社会の上層部にまで到達! 大作映画などの企画の主導権を握れるようにもなっていたのであろう。


 「超人」や「怪獣」に「宇宙船」といった、元来は子供の時分においてだけワクワクとさせられて、青年期に突入すれば自然と卒業してしまうハズのものであった、後代から客観的に引いて冷静に観てしまえば、ある意味では「子供ダマしな要素」を、それらの作品群は多少「ハイブロウ」にアレンジしてみせた程度のモノだったのかもしれない(汗)。
 しかし、当時としては前代の同工異曲でもチープな特撮映像であったジャンル作品群と比すれば、「特撮映像」的には次元の異なる圧倒的な隔絶・飛躍・革新といったモノが感じられたほどの長足の進歩をここで一挙に急速に遂げていた。それらが「特撮合成映像」だとは子供心に理性ではわかってはいてもホントウにそこに巨大な「実物」があるようにしか見えない凄まじい「特撮ビジュアル・ショック」(!)も込みでの、『未知との遭遇』(77年)・『スター・ウォーズ』(77年・78年日本公開・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200115/p1)・『スーパーマン』(79年)などの大予算を投じた、物語のスケールも大きな本格的なSF特撮映画が舶来してきて、国内でも大ヒットを記録した!


 個人的なことを云わせてもらえば、筆者自身はオタク第1世代のさらに約10歳ほど下のいわゆるオタク第2世代にあたっており、当時は小学校高学年であって、このムーブメントの直撃をモロに受けた世代でもあった――とはいえ、そんな世代ももう40歳の目前なのだけど(汗)――。


 当時の同世代人たちは特別にオタク的な気質がなかったとして、自分たちよりも1世代上の青年マニアたちが、今でいうジャンル作品を実に熱心に鑑賞しており、映画館の前を行列している姿などもマスコミ媒体などで見るにつけて、


「大きくなっても、怪獣やヒーローにアニメなどを卒業しなくてもイイらしい!」


「ボクたちの感性が世の中に認められる時代がやってくる! 時代が変わる!!」


といった束の間の輝きと希望に満ちたコーフンを味わったものでもあったのだ……。


 日本の「アニメ」ジャンルについては、この70年代末期の時点においても『宇宙戦艦ヤマト』(74年TVアニメ・77年に劇場アニメ化・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20101207/p1)シリーズに『銀河鉄道999(スリーナイン)』(78年TVアニメ・79年に劇場アニメ化)などの各々(おのおの)の劇場版映画などの大ヒットによって、あの時点においてもある程度の市民権を得ることができてしまった! といってもよいほどの状況にはなっていた。しかし、そこにいまだに残っていたのは、我らが「日本特撮」のことであった(笑)。


 ハリウッドばりのチャチくはない「本格特撮映像」を引っさげた『ゴジラ』や『ウルトラマン』の新作映画が製作されて大ヒットも飛ばして、一挙に市民権までをも獲得するこで、「日本特撮」が一挙に「復活」! それらを「ジャリ番」だと見下してきた世間さまや父母たちの世代を見返して一泡をふかせてやりたい!(笑) そんな期待を抱いていたのは、筆者だけではなかっただろうし、あの時代においては、そのような「革命幻想」を抱いてしまったマニアたちも多かったハズなのだ。


 そして、そんな妄想を漠然とでも抱いていた時代に、狂乱の第3次怪獣ブームも頂点に達していた1979年の春に発行された、のちに特撮雑誌『宇宙船』(80年~)のプロトタイプともなったマニア向け特撮ムック『月刊マンガ少年別冊 すばらしき特撮映像の世界』の立ち読みにて、あるひとつの記事に遭遇した! それは「円谷プロアメリカで『ウルトラマン』を作ろうとしている! 向こうのプロダクションに600万だか800万ドルだかの大金を寄付した!」といった趣旨の記事であった!


 往時はまだ小学生でお小遣いも少なかったために、ぜひとも購入はしたかったものの、子供心に親に臨時のお小遣いをやたらと無心するのはハバかられて遠慮をしてしまったために(笑)、当時の朝日ソノラマ発行のマニア向け書籍『ファンタスティックコレクション』シリーズなどは万難を排してでも購入していた筆者ではあったものの、同書籍を購入することはなかった(……後悔しています・笑)。


 そのために、同時期の特撮雑誌『スターログ(日本版)』(78~87年・ツルモトルーム)やら、後年のマニア向け書籍『ウルトラマン白書』(82年・朝日ソノラマ)などで読んだ情報ともチャンポンになっていた場合には謝罪をさせていただくけど、このUSA版『ウルトラマン』は以下のような内容であったとも記憶している。


●今から数世代先か、数十年後であったかの「近未来」が舞台!
●「宇宙」や「宇宙ステーション」やら「スペースコロニー」(!)といった背景をバックに、登場人物たちやウルトラマンが活躍!
●主人公ウルトラマンの名前は、「ウルトラマンヴォルカン」!


 数世代先! 数十年先! 宇宙! 宇宙ステーション! スペースコロニー


 西欧中世異世界風ファンタジーものが急に勃興しだして、そういった中世風異世界にワクワク感を人々が抱くようになったのは80年代中盤のことである。70年代末期~80年代前半においては、まだ日本でもアメリカでも世界的に「人類の人口爆発」と「科学の進歩の果て」に、近未来的な高層ビルが乱立したり、宇宙へと進出していく……といった未来絵図に、年長者はともかく少年や青年たちは少なくとも広義での「リアリティー」と「ワクワク感」を惹起されてもいたものだ。そして、それらを漏れなく体現できる「SF」という語句とジャンル自体にも、今とは比べものにはならない特別の輝きとオーラも感じていたのであった!


 つまりは、『スター・ウォーズ』に登場していたような白亜でも表面には細かいディテールや汚し塗装が施(ほど)こされた大小の宇宙戦艦や宇宙戦闘機に、『未知との遭遇』に登場したような電飾満載の超巨大円盤! そのようなワクワクとさせられる、漆黒の大宇宙に浮かんだ未来的なメカニック群のビジュアルにも通じている、ハイテックな金属の銀色の輝きを放っている本編美術や特撮美術によっても彩(いろど)られた「背景装置」を舞台とすることで、ますます「ワクワク感」も倍増されて底上げにされることで、我らがウルトラマンや怪獣攻撃隊のメンバーにスーパーメカなどが活躍しているサマを妄想してしまって大コーフン!


 超未来的なハイテクメカがハイスピードで宙を舞って、宇宙空間なので爆煙が上へとは上昇していかない(笑)、無重力状態での見事な「特撮合成爆発」なども披露してくれるような本格的宇宙特撮としての『ウルトラマン』映画が、舶来品という「ハク」「権威」を付けたかたちで凱旋帰国を果たして(笑)、『スター・ウォーズ』などの洋モノSF大作とも同程度のステータスの作品として日本の国内でも流通・受容をされる日が、数年後にはやってくるハズなのだ!!


 ……今から思えば、それは半面では「おフランスざます」的な、大国の属国・植民地の民の権威主義・奴隷根性的な卑しい心根(こころね)でもあったよなぁ、といったセルフ・ツッコミなどもできてしまうのだけど(汗)。そんな特撮ジャンルの未来を往時のマニア予備軍の少年たちは夢見たものでもあったのだ。



 そして、それからでも、もうアッという間に10年もの歳月が経過した! 本作『ウルトラマンUSA』が日本で公開された1989年といえば、そんなジャンルマニアの勃興期にしてジャンル評論草創期の70年代末期からでも、もう約10年もの月日が過ぎ去ってもいたのであった……。


 そして、この10年間は、当時の子供や青年マニアたちにとっては、実に長い「時間」でもあり「歴史」でもあった。70年代末期~80年代前半にかけて盛り上がった『ゴジラ』復活運動は、1984年末に公開された通称・復活『ゴジラ』などの一応の本格的な新作映画などに帰着もした。しかし、我々が望んでいたようなかたちでの「日本特撮の復興」などは招来しなかった。
 先に「アニメ」ジャンルの方は70年代末期の『ヤマト』や『999』といった松本零士原作作品の大ヒット、および80年代初頭の総集編映画『機動戦士ガンダム』3部作(81~82年)の大ヒットに端を発したリアルロボットアニメの大ブームによって、変革がもたらされたかに思えたのも束の間の一瞬。それらの後続のリアルロボットアニメ作品や続編シリーズ作品群については、内容的にもあまり面白いとは思えなかったりして「小粒感」は否めず――後世での再評価などはさておき――、年長マニアの間では「こんなハズではなかった……」との困惑感や幻滅感なども拡がっていったのだ……。


 そして、80年代についに日本でも高度大衆消費社会が到来したことによって、若者たちも上の世代に対しての「差別化」や「異議申し立て」ではなく、同世代の中においての「差別化」「差異化」がはじまって、急速に多様化・細分化を開始する!
 今で云うユニクロ的な安価な若者向けファッションの原型のような服飾も世間に大量に流通して、男性でも床屋ではなく美容院に行くようになって、見た目の次元で若者の性格類型などが即座に可視化されるようにもなっていく。教室の中でも微分化・細分化・島宇宙化・小グループ化が進んで一体感なども消失。後年でいうイケてる系とイケてない系のカーストなども拡大していくのであった……。


 それと同時に「アニメ」や「特撮」といった趣味に特別に拘泥するような人種(つまり我々・笑)たちの性格類型の特殊性などもバレてしまって(笑)、1983年ごろには早くも「アニメファンは暗い」といった言説なども登場(汗)。
 これには1982年の秋以降、平日お昼の帯番組であるTVのバラエティー番組『笑っていいとも!』にて、司会のタモリが大流行させて若者間でも大流通した、いわゆる「ネアカ/ネクラ」といった乱暴な二分法。そして、先にも述べた、我々もとい筆者のようなジャンル趣味ごときに拘泥してしまうような人種の「性格類型」といったモノが世間にも暴露されつつあったことにも由来していた。


 「オタク」という語句(当時は「ひらがな」表記)自体は、1983年に登場したものではあった。しかし、若者一般の間でもまだ流通はしておらず、それが流通したのは89年夏に発覚した幼女連続殺人事件でのマスコミ報道からではある。しかし、すでに80年代中盤においては、ジャンルファンに対する明確なラベリングこそ普及はしてなかったものの、深夜の若者向けラジオ放送などで「負のレッテル」はすでに貼られつつあったのだ……。


 そして、振り返ってみれば、70年代前半的な貧乏クサい四畳半フォークソングや、70年代後半的な中島みゆきオフコースらの通称・ニューミュージックといった、ややダウナーで落ち着いてシットリとしていた70年代の空気は急速に過ぎ去っていく。世はまさに、若者間での「イッキ飲み強制ノリ笑い」が横行したことにも象徴されるように、空騒ぎ・狂躁的なバブル景気の真っ盛りへと直進していく……。
 そんな時代においては、オタク的・内向的な気質であった性格類型の人種たちの若者たちは実に生きにくかったことだし、自分のオタク性・内向的な気質などはカミング・アウトすらできずに、隠れキリシタンのような面持ちで生きていたのであった!(爆)


 つまり、1970年末期〜80年代末期に至るまでのオタクジャンルにおける、この10年間という時代の大変化。断層・断絶・断念。そして反省。特撮マニア間での価値観の変遷には実に大なるモノがあったのだ。年長オタク間ではコレを60年安保や70年安保の挫折になぞらえて「80年安保の挫折」、あるいは総集編映画『機動戦士ガンダム』第1作の封切前月に新宿アルタ前に1万人のファンが集合して発せられた「アニメ新世紀宣言」になぞらえて、「来なかったアニメ新世紀」などと自嘲的に語られたのであった……(汗)。


 要約すると、70年代末期に想定されていた「一般層」といったモノも微分化・細分化されてしまって、「(イケてる系の)若者層」向け映画や「デート・ムービー」といった新たな括りが誕生したことで、「アニメ」や「特撮」といったジャンルはそれらの享楽的な若者文化にはノレなかった人種たちの愛好するモノだ! といった空気・風潮も蔓延することで、過日に夢見たジャンル作品やジャンルファンが胸を張って生きていける未来は来なかったことが判明してしまったのだ。


 本作『USA』公開から、さらに17年もの歳月が過ぎ去ってしまえば、70年代末期~80年代末期における10年間などは、相対的にはアッという間の短い期間だったとも見えてしまうのだろう。歳若い読者たちにとっても、もうこの「70年代末期」だの「80年代前半」だの「89年初夏」などを通じて2段・3段構えで急速に変化を遂げていった、若者間や原オタク青年間における時代の空気・気分といったモノについては、フインキ・イメージなどもわかないことではあろだろう。
 それは当然だろうし、仕方がないことでもあるのだし、決して責められるべきことでもない。しかし、その上でなお、あの時代の「空気」や「気分」の変化を、微力ながらも少しでも言語化して「歴史化」しておきたい。


――そして、ホントウの地獄はコレからであった。本作公開の3ヵ月後に、幼女連続殺人事件の犯人がいわゆる「おたく」であったことに端を発した、「おたく」バッシングによって、その後の数年間はさらなる凄惨を極めることになっていくのだけど(汗)――


ウルトラマンUSA』が公開された1989(平成元)年のオタクとは!? 挫折後の荒涼とした時代に生きた者の感慨と転向!


 ……かくして10年の歳月を経て、ようやく実現したUSA版『ウルトラマン』は、筆者が小学生時代の70年代末期に抱いていたような本格大作SF特撮作品とは異なっていた。どころか、天と地ほどにも異なった内容にもなっており(笑)、なによりも特撮ではなくアニメ作品でもあった。


 しかし、もうすでに一応の成人・オトナ(?)にちょうどなっていた筆者なども、あるいはジャンルファンの大勢にとっても、「ジャンルファンやジャンル評論の思春期!」とでも称すべき素朴な希望に満ち満ちていた時期などは、もうとっくに過ぎ去ってもいた。そして、イイ意味での成熟、イイ意味でスレはじめていた特撮マニア諸氏などにも、本作はヒステリックな猛反発などは受けることもなかったようには記憶する――もちろん、一部にはあったのだろうけど(汗)――。
 けれど、もちろん大カンゲイといった感じでもなかった(笑)。……「まぁ、予算やもろもろの事情で、そーいった作品が作られてしまうケースもあるよネ!」といった、二番手・三番手の作品に対しての生暖かい目線で、静かに自然体でその存在がナンとはなしに受容されていったという印象もあったのだ。


 もちろんコレには、第3次怪獣ブームの時代に『ザ☆ウルトラマン』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100430/p1)という1年にわたって放映されたTVアニメのシリーズがすでに存在していたので、それがショック・アブソーバーにもなっていたのだろう。


 加えて、一応のリアル指向であった84年版『ゴジラ』への幻滅、80年代前~中盤に隆盛を極めていたリアルロボットアニメ路線の物語的な袋小路(ふくろ・こうじ)に対する幻滅。
 非リアルでも劇画的なダイナミックさで面白く、シリーズを通じて学園制覇をもくるむ巨悪の青年が率いる集団や忍者集団などに、アクロバティックな体技やジャンプして空中からキックを見舞まってみせるような、TVドラマ『スケバン刑事Ⅱ(デカ・ツー) 少女鉄仮面伝説』(85年)や『スケバン刑事Ⅲ(デカ・スリー) 少女忍法帖伝奇』(86年)といった大人気番組なども登場してきた。
 これらの大人気番組の作劇やアクション演出などにインスパイアされて、従来は至上とされてきた「本格リアル指向」とは真逆な、非リアルでもドラマチックでダイナミックで面白い作品を作ることもできるのだ! といった知見なども開かれて、それまでの論調を反省して「転向」を遂げた特撮マニア諸氏も、全員とはいわずとも一定数は誕生もしていたのだ。


 もちろん、こういったことを感じていた特撮マニア人種が当時において、マニア人口の中でどれだけの比率を占めていたのかについての判定は、アンケートも取れない以上はムズカしい。おそらく多数派ではなかったことだろう。しかし、ドコまで明晰・明快に言語化・成文化して自覚できていたかということは別として、漠然とではあってもドコかでそんなことを感じはじめていた時期ではあったと、個人的な肌感覚ではそのようにも思っているのだ。
 そういったことも込みでの総合的な空気感、「ジャンル」と「ジャンル作品」と「ジャンルファン」である我々自身に対する「価値判断」「相対化」「自己相対視」なども含めての、本作『USA』に対してのもはやヒステリックな「反発」などではなく、「諦め」ともまた異なる「達観」した静かなる受容が、往時の年長特撮マニア間にはあったようにも思うのだ……。


●特撮ジャンルの未来への期待と挫折
●そして、特撮ジャンルを勃興させるハズのリアル&シリアス&本格志向が、唯一絶対の道であったのか? といった相対化や反省
●荒唐無稽・単純明快・カタルシス・稚気ある路線の再発見と再評価、およびそれらの豊穣たる可能性


 ……まぁ、そーは云っても、リアル・シリアス・本格志向の価値観をガンとして変えなかった特撮マニアたちもそれ相応に存在していたからこそ、90年代前半において非リアルな路線へと転向していった平成『ゴジラ』シリーズに対しては猛反発を覚えたことで、その反動として本格指向の90年代後半の平成『ガメラ』シリーズや平成『ウルトラ』3部作などが製作されたり、そしてそれらの作品群が相応の人気を特撮マニア間では集めたワケなのだから、特撮マニアの価値観や歴史もまた一枚岩であったワケでもないのだけれども(汗)。


――とはいえ、平成『ガメラ』シリーズの配給収入自体は平成『ゴジラ』シリーズの約半分にとどまっていた。平成『ウルトラ』3部作もまた、視聴率基準で15%にも達せんとしていた90年代前半の東映メタルヒーローレスキューポリスシリーズの域に達していたワケではないし、同時代の東映メタルヒーロー作品の平均視聴率にも勝てていたワケではなかったことも事実として記録には残しておきたい――


ウルトラマンUSA』 ~80年代の風潮や80年代アニメの文法をそこかしこに観る! 70年代の『ザ☆ウル』の文法とも比較!

 
 さて、改めて本作『USA』再視聴の感想に入ろう。


 ウ〜ム、当然ではあるけれど、作画・動き・演出は、すっかり今は昔の、70年代とも90年代とも異なる、まさに80年代アニメの文法であったことが確認できてしまった。



●透過光の使い方!


●表面のディテール処理が細かいメカや人工衛星


●セル画のベタ塗りではなく、「光」が当たった部分や「陰」の部分は色を微妙に変えることで、メカや人物に立体感を与えたり!


●閃光やスパークの表現に、そのタイミングや点滅の誇張・省略的なメリハリ!


●黒い枠線ナシでの色トレスでの赤や黄や橙のセル画で描かれた燃え盛る炎が、素早く……時にタメて逆巻きウズ巻いて!


●爆発や爆煙の表現。爆発はまるい「円」としても描かれる!


●パース豊かな構図の中で物体が移動するときの、誇張・強調なども含めた遠近感の出し方


コクピットのガラス窓に、陽光が当たっていて反射しているサマを示した、白く飛ばした二条の光の線


 ……人間キャラの作画がアメコミ(アメリカン・コミック)調でバタくさい点のみが唯一、80年代の日本アニメ「らしく」はなかったところだけど(笑)、これはもちろん本来が80年代後半の北米TV放映向けに作られた処置ゆえでもあった。



 つまり、1979年に放映されていた『ザ☆ウルトラマン』の「作画」や「動き」や「演出」の方法論とも、大違いでもあったのだ。


 もちろん、これは『ザ☆ウル』という作品への批判・悪口などではない。『ザ☆ウル』は作画が悪かったともよく云われてきた。しかし、初期の第1クールの作画レベルはスケジュールの余裕もあってか、むしろ高いのだ。2クール目に入ってからは少々クオリティーが落ちるものの、あの時代の平均的なTVアニメの水準ではあった。#15『君がウルトラマンだ』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090808/p1)や#19〜21『これがウルトラの星だ!!』3部作中の第1・2部(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090913/p1http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090914/p1)などは、往時のTVアニメにおいても最高水準の作画ですらあった!


 そして、何よりも『ザ☆ウル』でスゴかったことは、ウルトラマンvs怪獣のアクション描写であった! クルクルと回転してグルグルと転がって、ヒネりも加えながら飛んでいき……。


 今風の「カット割り」や「身体のパーツのアップの誇張パース」などで迫力のある「構図」や「動き」を作れる御仁は今の世に数あれども、「ロング(遠景)の長廻しの1カット」のままでありながらも、ここまでヒーローや怪獣を動かすことができるアニメーターがいるであろうか!?


 コレは必ずしも肯定的な文脈での言及ではなかったとは思うものの、本誌『夢倶楽部』VOL.10(97年8月発行)『ザ☆ウル』連続特集・第1号において、あまたのTVアニメでも美術監督として活躍されている特撮批評サークル・ミディアムファクトリー主宰の高橋忍氏の寄稿文によれば――アレ、ペンネームによる記事でしたっけ?(汗)――、当時のアニメ製作会社日本サンライズの第3スタジオには、前年のタツノコ初代社長・吉田竜夫の逝去の影響による内紛劇によって、タツノコプロのスタッフが大量に移籍して来ていた時期であったそうなのだ――そして、ここに集っていた元タツノコのスタッフさんたちは、『ザ☆ウル』の放映中にも関わらず、さらに「スタジオぴえろ」へと転じていく(汗)――。


 そう。あのあまりにもよく動くアクションは、今のアニメのアクション演出の文法とはまったく異なったものなのだ――「むかしは良かった」式の安直な優劣なども付けたくないけど――。同作シリーズ前半のキャラクターデザインや作画監督などもお名前などを見ればわかる通りであって、タツノコプロ製作の名作TVアニメ『新造人間キャシャーン』(73年)や『破裏拳ポリマー』(74年)などにも通じるダイナミックな動きがそこにはあったのだ! その観点からも、『ザ☆ウル』は再評価をされてしかるべきであろう。


 ……以上は、またまた長い脱線であって恐縮である(汗)。



 とはいえ、もちろん『USA』にも、『ザ☆ウル』とは異なっている、『USA』なりの良さ、そして80年前後にアニメ演出やアニメ作画の文法が急速に変貌したことでの、実に80年代的なアニメ作画の良さもまた大量にあったのだ!


 そして、やはりこのテの変身ヒーロー作品の最大の見せ場・華(はな)でもある、主人公たちの「変身シーン」、および戦闘巨大超人であるウルトラマンたちの「戦闘シーン」や「必殺ワザのシーン」は、演出も作画も実にリキが入っていてカッコいいのであった!



 主人公のヤンキーGI・空軍野郎のスコット青年が、ピンチに陥(おちい)るや、のちにビデオ販売特撮作品『ウルトラマングレート』(90年・日豪合作)の重厚なクラシカル曲のアレンジによるメイン楽曲にも流用されることになったフレーズのハイテンポ版のBGMが流れ出す! そして、


●美麗な作画による、戦闘機のコクピット内にいるスコット青年の顔がアップになる!


●両目の全体が黄色く光って、その顔面にはいかにも80年代的の原始的なCG映像を模したような、タテ・ヨコの白い格子状のマス目も入った!


●宇宙の星空のイメージ映像をバックに、ウルトラマンが力強く「大」の字に身体全体を開いて、赤い光と化す!


●かと思いきや、前面奥の遠方から眼にも止まらぬような早さで、グルグルと身体をヒネりながら、画面の手前へと猛迫してくる!


●それはウルトラマンスコットであり、力強い筋肉とバネを感じさせながら雄飛してきて、画面上方へと急上昇!



 女性隊員ベスの変身シーンもまた、実にカッコいい!


●戦闘機のコクピット内にて、ピンチに際しての顔の斜めアップの映像に、つむっていた瞼(まぶた)を開けると両目が輝く!


●少々の可憐さを漂わすけれども、勇ましさも感じさせるウルトラウーマンベスの専用楽曲が流れ出す!


●ウルトラウーマンの腹部ベルトのバックルの星のアップの映像!


●そこから、両腕の甲を楯のように前方へと構えた全身ロングの図へと移行!


●上半身や両腕は細長く描いてみせることで、いわゆる女性らしい「繊細優美」さを強調!


●しかし、両胸のバストも適度に強調されていることで「女丈夫」といった要素も強調!


●腰や太モモには逞しさも感じられるボリュームを担保することで「力強さ」を!


●と同時に、その腰や太モモで「セクシー」さも同時に担保されたデザインとなったウルトラウーマンベスへと変身!


●彼女の口がまた、スコットとは異なり鉄仮面の口部分のような硬質な表現ではなく、人間のナマ身の唇のようなやわらかい表現であることでも、女性らしい柔和さをさらに醸し出す!



 中年ウルトラマンことウルトラマンチャックは、その変身シーンではムダに回転したりはしないけど(笑)、優雅で重厚な作画&BGMによる変身シーンが、コレはコレでシブくてイイ感じなのだった。



●パース(ペクティブ)を強調できて遠近感を誇張もしやすい、直方体の建造物が林立するビル街でのウルトラマンvs巨大怪獣とのバトル!


●10頭身に誇張せんばかりのウルトラマンたちの頭の小ささの表現と、下から見上げた際の下半身の逞しさから来るピラミッド型の巨大感!


●素早いポーズで右手から放たれるエネルギー光球!


●2連発で放たれる、字義通りのまさに八つ裂き光輪といったウルトラスライサー!


●両手を十字型に組んで発射される必殺ワザ・グラニウム光線!――東映宇宙刑事たちのメタル戦闘服の素材と同じ名前ではある(笑)――


●描いていたアニメーターもホレてしまったという、ウルトラウーマンベスのセクシーなボディーの端々と、イチイチに色気を感じさせる彼女の戦闘時の手足や身体の仕草!


 ……って、こーいうことを書いているあたりで、筆者もナンだカンだと認めたくないことだけど、アニメの女性キャラ――しかも人間キャラですらない(汗)――に、時たまにセクシュアリティを感じてしまう変態のひとりでもあったらしい(笑)。


 ところで本作は、実際には日本公開の2年前であった1986〜87年にかけての製作であったそうだ。


 筆者の記憶には新しい(?)、その1987年における日本の流行やファッションなどもついつい思い出す――ってもう、20年以上も前だよ!(爆)――。


 1987年の日本では、歳若い女性間に今では懐かしのバブルの時代を象徴する「ワンレン・ボディコン」(ワンレングスとはストレートの黒髪を首や肩まで垂らした髪型。ボディーコンシャスとは身体のラインに密着した服装)と「めちゃスリム」の時代が突如として訪れたことで、過剰に細い脚が女性の間ではカッコいい! とされてしまったこととの連動もあったのだろうか、アニメの女性キャラなども肉感的な太ももキャラが急減していって、「ワンレン・ボディコン」はともかく「めちゃスリム」な点については個人的には実に嘆かわしい時代の到来でもあったのだ(笑)。


 それを考えると、「ワンレン・ボディコン」「めちゃスリム」の時代が到来する直前に、日本のアニメ制作スタジオで制作された本作の製作時期は実にギリギリでセーフでもあった!?――つまりは、円谷プロ製作のウルトラシリーズ外伝でもある実写版『アンドロメロス』(83年)の女性戦士・アンドロフロルや、映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』(84年)に登場した「ウルトラの母」の太モモのセクシーさにも匹敵するのであった!――



 いやまぁ、そんなことはドーでもイイことなのだけど(汗)。


 つまり、本作の「誇張」や「メリハリ」が効いているその「作画」や「演出」は、70年代までのアニメとはまた違った次元で、今見ると古クサさを感じさせてしまうモノになっているのかもしれない。しかし、コレはコレで今でもカッコいいとは思うのだ!?


 当時はちょうど学生の時代であったロートルな筆者などは、社会人時代と比すればはるかに時間的に余裕があったためだろうか、家庭用ビデオテープでこれらのシーンを何度も何度も繰り返して再生しては観返していたものであった――スローでの再生を、それこそ何度も何度も(笑)――。


 これはドーいうことかと云うと……。『ウルトラマンUSA』の3人のウルトラマンの変身シーンと怪獣バトルシーン、そして往時の円谷社長や本作の監督さんに作画スタッフたちのインタビュー映像などが、本作の公開直前の時期において、TBS関東ローカル(?)の当時平日夕方6時から放映されていて主に山本文郎(やまもと・ふみお)がメインキャスターを務めていた30分ワクのニュース情報情報番組『テレポート6(シックス)』(75〜90年)にて、特集が組まれて紹介されたことがあったからなのだ――インターネット上のフリー百科事典で調べると、この89年の時点では山本はすでにキャスターを降板していた時期ではあったけど――。


 本来であれば、その録画ビデオを再生して、この誌面にて紹介すべきであったところなのだけど――私事で恐縮だけど、当時でもVHS方式に比べてやや劣勢になりつつあったベータ方式!(汗)――。その発掘ができなかったために、記憶のみにてその番組内容をつづっていきたい。


ウルトラマンUSA』 ~東京ローカル「テレポート6」での特集! 『USA』のデザイナーたち!


 まずは当然のことながら、当時の円谷プロダクション社長にしてスポークスマンでもあらせられる故・円谷皐(つぶらや・のぼる)が登場!――対人関係面では不器用な特撮マニア間においては、こーいった出たがりで喋りたがりな商売人でもあるタイプは、キラわれたり憎まれたりしがちではある。しかし、この御仁がいなければ、とっくに円谷プロは倒産して権利関係も分散していたであろう。タイのチョイヨー・プロダクションとの契約ミスの件は置いておいたとしてもだ(汗)――


 そして、円谷社長が本作のアニメの下請け制作会社「葦(あし)プロダクション」におじゃまして――この1989年の時点では87年(10月12日(月))に北米で放映された本作の製作はとっくに終了しているのだけど(笑)――、同作のセル画などを番組取材班に見せたりして、先のアニメーター自身がウルトラウーマンベスにホレてしまってうんぬんかんぬんといった内幕話をしていたとも記憶する(笑)。


 それから、円谷プロ社員にして、「ウルトラマングレート」や本作『USA』の3人のウルトラマンのデザインを担当された、晩年のお写真とは異なりいささか不器用そうな若者の吉田等(よしだ・ひとし)氏が緊張の面持ちで登場。
 シナリオやイラストに果ては自作の着ぐるみまでをも送りつけて、社長に社員に登用してもらったといった逸話(いつわ)と、もちろん『USA』の3人のデザインが担当できて光栄です! といったコメント映像などを取っていた。社長は吉田氏を「我が社の財産です!」などとも絶賛!


 あと社長は、日本のようにヒーローが正体を隠すことは、雑駁(ざつばく)で大らかでもあるアメリカ人には向いていないので、それはやらない旨(むね)の発言(大意)をしていたとも記憶している――円谷社長の言い分には一理はあるのだけど、大方のアメコミヒーローたちもその正体は隠しているのがフツーじゃん! と心の中でツッコミは入れていたけど(笑)――。


 多分、コレらのインタビュー映像を、『USA』本編の映像にてサンドイッチをしながらの構成であったと記憶している。



――往時の「円谷プロファンクラブ会報」によれば吉田氏は、本作『USA』(多分、米版原題の方)・『電光超人グリッドマン』(93年)・平成『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』(94年)・96年の映画『ウルトラマン ワンダフルワールド』およびそのワク内での『ウルトラマンゼアス』と『甦れ! ウルトラマン』などのメインタイトルロゴもデザインされていたそうだ。本作『USA』では、ウルトラウーマンベスと戦った植物怪獣グリンショックスの名付け親にもなったとか(触手とショックの掛け言葉!・笑)。吉田氏はやはり皐社長の逝去された翌年の1996年に、42歳の若さで肝不全のために物故されてしまったとのことだそうだ(合掌)――



 余談だけど、このグリンショックスと、ウルトラマンスコットが戦った白銀の電磁怪獣ガルバラードのデザインは、デザイナー・杉浦千里氏のデビュー作。


 杉浦氏は後年、ウルトラマンゼアスウルトラマンシャドー、『ウルトラマンコスモス』(01年)でのコスモス強化形態・エクリプスモードに、同作終盤に登場した悪いウルトラマンことカオスウルトラマン、同作劇場版に登場したウルトラマンジャスティスのデザインなども担当している。
 他には同作終盤に登場したラスボス怪獣こと、実体カオスヘッダーでもあるカオスヘッダーイブリースや、カオスヘッダーメビュートなども担当されていたとのことだ――ちなみにイブリースとは、最近の読書界隈では話題なのでたまたま読了していた『現代アラブの社会思想 終末論とイスラーム主義』(講談社現代新書・02年・ISBN:4061495887)における記述によれば、イスラム教の悪魔の名前のことであった!――


 こちらの杉浦氏も、当時の「円谷プロファンクラブ会報」によれば、2001年11月の39歳の秋に心不全にてご逝去されている。だから氏は自身がデザインした造形物をTV映像では観ていないのだとも思われる――それらの造形物は翌2002年放映分にて初登場。〜合掌――。



 超変身怪獣キングマイラは、かの雨宮慶太によるデザインであった!


 ただし、雨宮のデザインをプッシュした円谷プロの江藤直行は、当時すでに雨宮が東映特撮(『時空戦士スピルバン』(86年)・『超人機メタルダー』(87年)・『仮面ライダーBLACK RX(ブラック・アールエックス)』(88年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090726/p1)などといった作品のデザイナーとして活躍していたことは知らなかったとのことだそうだ。



 以上、これらのうんちくは、すべて『円谷プロファンクラブ会報』の江藤直行センセイの連載コラム『重箱の隅のまた隅〜円谷プロ・裏街道の20年〜』からのウケウリである。


 なお、同連載コラムによれば、本作がメリケンアニメの通例で、いわゆるアフレコ(アフター・レコーディング)ならぬプレスコ方式であって、作画の前に声入れ(英語)が行われていたとのことだそうだ。および、TVシリーズ化には至らなかったものの、視聴率は子供向けアニメ21本中の3位にはランクされていたという証言が、特筆事項となるだろう。


 また、『USA』版ウルトラマン3人のデザインは、アメリカの老舗アニメ製作会社であるハンナ・バーベラ社との数次にわたるキャッチボールの末にできあがり、


「スコットにはセブンをベースに(初代)マンのイメージを重ね、チャックにはマンを母体にウルトラの父ゾフィーのニュアンスを加え、ベスにはウルトラの母ユリアンのイメージを投射して」


と江藤氏は語っておられる。しかし、


ウルトラマンスコットは、『ザ☆ウル』中盤に登場したウルトラの戦士ことロト!
ウルトラマンチャックは、『ザ☆ウル』中盤に登場したウルトラの戦士ことエレク!
●ウルトラウーマンベスは、『ザ☆ウル』中盤に登場したウルトラの女戦士ことアミア!


 昭和ウルトラマンたちの故郷・M78星雲との異なる、『ザ☆ウルトラマン』ことウルトラマンジョーニアスたちの故郷であるウルトラの星・U40(ユーフォーティ)出身のウルトラ戦士たちをベースにしたデザインだとしか筆者には思えないのであった(笑)。


ウルトラマンUSA』では怪獣攻撃隊が保有する「巨大ロボット」の登場が予定されていた!


 あと、『ネオス』95年版発表以降の90年代後半になってから知ったことだが、皐社長は自身の生前の自著『円谷皐 ウルトラマンを語る』(93年・中経出版ISBN:4806107115)にも記していたけど、本作『USA』には怪獣攻撃隊側にも合計3体もの「巨大ロボット」まで出そうとしていたそうだ!――その名残りが3体のコミカルな人間サイズのマスコット・ロボットたちなのだそうナ。このマスコット・ロボットたちもコレはコレで筆者個人は味があったとは思うのだけれども(笑)――


 私事で恐縮だけど、筆者なども1995年初夏に各誌で公表されたパイロット版の『ウルトラマンネオス』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971115/p1)の「ダブル(2人)ウルトラマン」――ウルトラマンネオスウルトラセブン21(ツーワン)のコンビもの!――の企画には大コーフンしたクチであった。


 しかし、たしかに2人ものウルトラマンが登場してしまうと、地球人たちによる組織である「怪獣攻撃隊」の存在価値が相対的には弱まってしまうことも事実であろう。ならば、減点発想ではなくプラス思考だ! いっそのこと、怪獣攻撃隊にも正義の巨大ロボットを建造させて、数話に1回は巨大ロボにその敵怪獣を倒させてみれはドーであろうか!?


 それでは正義の陣営が強くなりすぎてしまう!? ということであれば、さらなるプラス発想で、敵側にも各話のヤラれ怪獣の他にレギュラー敵幹部のような存在を設定する! さすれば、各話のラストバトルも「1vs1」ではなく「2vs2」や「2vs3」などのバトルとすることもできるのだ!
 80年代スーパー戦隊の巨大ロボット戦のようなミエミエの予定調和のマンネリバトルなどではなく、バトルのバリエーションも順列組合せ的に増加することであろう! バンダイも今時の子供たちも、こういった趣向には大喜びをするだろうと妄想して、今でもそれを今後の『ウルトラ』のあるべき姿だ! と信じて長年の間、この主張を重ねてきているのだけど……(周囲の守旧派には反発も買っている・汗)。


 そんな1995年時点における筆者なぞよりも、はるか以前の1980年代の時点において、すでに『ウルトラ』に巨大ロボットを登場させんとしていた皐社長の先駆的な発想には恐れ入った!


 スレたマニア諸氏であればとうにご存知だとは思うけど、視聴率でも玩具の売上面でもここ10年は東映特撮の後塵を拝しているのだ。2006年現在では『戦隊』が100億円前後、『ライダー』がその半分強の60~70憶円、『ウルトラ』がそのまた半分の30~40億円の玩具売上高といった体たらくとなっている。こういった事態から少しでも脱却するためにも、特撮マニア諸氏の反発を承知で云わせてもらえば、売上単価の高い正義の合体巨大ロボットなども『ウルトラ』にこそ登場させるべきではなかろうか!?


 宇宙人の残骸円盤に由来する超絶科学・メテオールが存在しているといった設定を有している今年2006年の『ウルトラマンメビウス』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070506/p1)においてこそ、怪獣攻撃隊が建造した正義の巨大ロボットが他の飛行メカのカラーリングや名称ルール(ガン○○)などとも統一されたかたちで登場させてくれていたならば!――それこそ、ベタに「ガンジャイアント」などといった名称にするなどして!(笑)――


 そして、往年の昭和ウルトラシリーズに登場してきた、キングジョー・ユートム・恐竜戦車・偽ウルトラセブン改造パンドン・ロボネズ・ガメロット・メカギラスなどといった由緒正しい血統書(笑)付きのロボット怪獣たちの残骸に由来する超テクノロジーによって建造されたのだ! などと設定されていたならば! 多くの特撮マニア諸氏はその血統によってその存在をなし崩し的に許容してしまったかもしれなかった!? というのにだ!(笑)


 怪獣攻撃隊の基地や巨大母艦のメカ玩具などは、筆者自身が今の時代の子供であれば、変型要素が少なくてプレイバリューには乏しいので、そんなにはほしくはならなかったであろう玩具だとも思うのだ。1980年代末期の『戦隊』シリーズに登場していた、かろうじてヒト型には見える姿に変型していたものの可動部分は少なかった巨大要塞メカであったならばまだしも――ヒトの姿かたちや一応の目鼻口を模している顔面を持った巨大メカだと、軍事・リアリズム的にはオカシいけど、感情移入・愛着は持ちやすいしネ!――。


 巨大合体ロボットなども映像本編の中で一度でもレギュラー的に登場させてしまえば、長剣を使って多段変身まで遂げてしまう、しかも複数のライダーたちが登場するようになってしまった平成『仮面ライダー』作品が現在ではふつうに許容されていることとも同様に、以降は「慣れ」によって許されてしまうのだとも思うけど(汗)。


 絶命寸前の商業状況にある『ウルトラ』を、現役特撮ヒーロー間での最低カーストからサルべージして延命させんがためにも、怪獣攻撃隊には巨大ロボットを保有させるべきなのである!?



 ……なお、本作『USA』の社長案においては、この巨大ロボットたちはウルトラマンたちにその活動エネルギーを補充できるテクノロジーも持っているとされていた。しかし、江藤直行センセイや周囲のスタッフなどからの猛反発にあって、社長の巨大ロボット登場案は却下されてしまったとのことであった。……個人的には非常に残念だ!(笑)


ウルトラマンUSA』の本編を回顧する! ~そして、変身ヒーローものの本質とは何か!?


 またまた脱線が過ぎてしまったので、本編の内容を改めておさらいしていこう。


 4つの隕石の落下と、主人公3人が所属する米空軍のフライング・エンジェルスによる高度な技能を要するアクロバティックな航空ショー。


 そしてそこでの墜落事故と謎の光との邂逅。


 無傷での生還。


 訳知り顔の黒人将軍によって、彼らは地上勤務と休暇を命じられる――ここで主人公スコットは、かわい子ちゃん目当てでのプールでバカンスにて、そのキャラクター性を表出している(笑)――。


 さらに、電報によるゴルフ場への招待といった、秘密保持のためらしきヤヤこしき経緯などを経て、そこでなぜか3人がウルトラマンであることも知っている――3つの光が彼ら3人と合体したことを観測で把握していた?――、ゴルフ場のグリーンキーパーに身をやつしたお爺サンとも遭遇する。


 そのお爺サンとともに、ゴルフのグリーンまるごとがエレベーターと化して(!)、巨大な地底のヒミツ基地へと招待されて、秘密組織・ウルトラフォースの隊員へと就任!


 最新ハイテク戦闘機でテスト飛行を兼ねての、アメリカの歴代大統領のバストアップ像が岩山に彫られた実在するラシュモア山にあった別の秘密基地へと到着したあとで、さっそく怪獣が出現して初出撃!!


 ……といったかたちで、物語はサクサクと進んでいくのであった。


 合間合間に怪獣出現の予兆を描いて、2人のウルトラマンのバトルを順繰りで見せていく――西海岸でウルトラマンスコットvs白銀の電磁怪獣! 南洋でのウルトラウーマンベスvs植物怪獣!――。


 怪獣を退治してしまうことそれ自体に疑問を持っていた異星生物研究所のヒロイン科学者なども登場させて――声はベテラン・吉田理保子お姉さま!――、主役のスコットとの軽いロマンスなども演じさせつつ、ドラマ性やテーマ性もほのかには出していく。


 残る1人の中年ウルトラマンことウルトラマンチャックは、ユタ州のスキー場でイイものの怪獣を倒すことなく救ってみせていた!


 そして最後に、3大ウルトラマンは超巨大怪獣とも激突するのであった!



 ……超絶に面白かったとまではいかないけれども、かと云って決してツマラないワケでもなかった。むしろ、娯楽活劇や「ウルトラマン」作品としてのツボは押さえつつも、ダレることなくサクサクと見せていくことができる手腕は、もちろんヒトそれぞれで評価はさまざまなのではあろうけど、個人的にはダレまくった出来になっていると私見している『劇場版 ウルトラマンコスモス2 ブルー・プラネット』(02年)や映画『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス ファイナルバトル』(03年)あたりのスタッフにも見習ってほしかったところではあった(汗)。



 加えて、マニアでもオトナになってしまうとついつい忘れがちになってしまうものだけど(自戒も込めて)、『ウルトラ』シリーズの真の魅力とは、「無からの新しい生命の誕生」や「アメリカの正義に対する懐疑」や「超能力を発現した新人類テーマ」(笑)などといった、SF性や社会派のハイブロウ・高尚ブリっ子なところなどにあったワケではないだろう。


●我々凡人たちや肉体弱者(汗)たちにも潜在している「超人への変身願望」
●巨大超人へと「変身」して、正義のために気持ちよく「戦闘」してみせる「カタルシス」!
●広大なるヒミツ基地や、電飾いっぱいコクピット感覚にも満ち満ちた司令室などに対する胸の高まり!
●いわゆる「ワンダバ」とも称されているハイテク飛行メカへの搭乗シークエンス!
●そして、それらのメカが格納庫内を移動して、滑走路を疾走して大空へと発進していく、カッコいい一連のプロセス!


といった、もっと形而下(けいじか)でのフィジカル(物理的・肉体的)で即物的な、身の丈のワクワク感にこそあったハズなのだ!


 ジャンル作品に対して、我々が汲み取るべきである「原初的な喜び」とは、そういったことでもあっただろう。


 そんなことをにも改めて気付かせてくれる『USA』の再鑑賞は、個人的にはとても有意義なものとなった……。


(了)
(初出・特撮同人誌『夢倶楽部VOL.19』(07年8月18日発行)『ウルトラマンUSA』特集号より抜粋)



付記:この1989年当時から特撮マニア間で流布していたウワサによれば、本作『USA』の中規模ヒットが、本作配給の東宝の上層部にも「怪獣モノで今ならばイケる!」と判断されることにつながって、同年の年末公開の復活ゴジラシリーズ第2弾『ゴジラVSビオランテ』(89年)の製作決定のGOサインの後押しになったのだとか……。


 本作『USA』には、かの『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220306/p1)の庵野秀明(あんの・ひであき)カントクも作画監督補佐として参加していたそうだ。しかし、庵野カントクの場合、人物キャラを好き好んで担当していたとは思えないので(?)、やはりヒーロー・怪獣・メカや爆発エフェクトの類いを担当したのではなかろうか?(笑)


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