假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

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ウルトラマン80 37話「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」 〜UGM&子役らの石堂節のセリフ漫才が炸裂!

(「恐れていたバルタン星人の動物園作戦」という表記は間違い。「恐」ではなく「怖」が正解です・笑)
『ウルトラマン80 宇宙大戦争』 ~マンガ版最終章は連続活劇! TVでも観たかったウルトラ兄弟vsバルタン軍団総力戦!
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『ウルトラマン80』全話評 〜全記事見出し一覧


第37話『怖(おそ)れていたバルタン星人の動物園作戦』 〜UGM&子役らの石堂節のセリフ漫才が炸裂!

宇宙忍者バルタン星人(五代目)登場

(作・石堂淑朗 監督・外山徹 特撮監督・佐川和夫 放映日・80年12月17日)
(視聴率:関東10.8% 中部12.9% 関西8.6%)


(文・久保達也)
(2010年6月執筆)


 初代『ウルトラマン』(66年)第2話『侵略者を撃て』での初登場以来、再三に渡ってウルトラシリーズで再登場を果たすほど、全ウルトラ怪獣の中で圧倒的な知名度と人気を誇る宇宙忍者バルタン星人! 『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)本放映当時においても、児童間でバルタン星人がいかに絶大な人気を誇っていたか、そしてテレビシリーズでも大活躍することがどれだけ待望されていたか? その期待値は実際に『ウルトラマン80』のバルタン星人登場編の視聴率に結果となって表れている。


 本誌『假面特攻隊2010年冬号』(10年2月7日発行)に掲載された、特撮同人ライター・森川由浩氏調査の『ウルトラマン80』関東・中部・関西全話視聴率表によれば――『假面特攻隊2011年号』(10年12月30日発行・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101206/p1)にも再録(後日付記:完売)――、関東地区で第16話『謎の宇宙物体スノーアート』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100815/p1)以降、ずっとひとケタだった視聴率が、第37話『怖れていたバルタン星人の動物園作戦』では10.8%を記録、中部地区では12.9%と、前回の第36話『がんばれ! クワガタ越冬隊』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110101/p1)がそれぞれ7.6%、9.7%だったのに対し、ともに3.2%もの上昇を遂げたのである!


 だが意外や意外、関西地区では第36話が9.4%だったのに対し、今回は8.6%と下降するどころか、なんと『80』全話中で最低の視聴率を記録してしまったのである――ちなみに関西地区で『80』がひとケタを記録したのは、第31話『怪獣の種(たね)飛んだ』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101127/p1)と第36・37話の3回のみである――。


 ちなみに、ウルトラシリーズ最新作『ウルトラマンメビウス』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070506/p1)の視聴率を見ても、地域別にそれぞれの嗜好(しこう)が如実に反映されているようであり、実に興味深いものがある。本誌『假面特攻隊2008年号』(07年12月発行)に掲載された、森川氏調査による『メビウス』視聴率表によれば、各地域の最高視聴率は関東が第39話『無敵のママ』(6.4%)、中部が第43話『脅威のメビウスキラー』と第45話『デスレムのたくらみ』(ともに7.1%)、関西が第32話『怪獣使いの遺産』(7.0%)という具合だったのだ。これを強引に解釈するなら、関東では人情派コメディ、中部では正統派のヒーロー活劇、関西では社会派のアンチテーゼ編が好まれるということになるのだろうか?
――残念ながら関東での『無敵のママ』の突出した視聴率は、放映当日の午後に千島列島沖地震が発生して終日テレビ画面の右隅に日本列島の線画付きの津波警報が表示され、その情報を観るためにテレビを付けていた視聴者が多かったため。『怪獣使いの遺産』も話題づくり・宣伝目的もあったのだろう、3大新聞などで事前に脚本を務めた朱川湊人(しゅかわ・みなと)のインタビューが掲載された効果も微量にあっただろう。よって、視聴率は各地域の各話単独の作風や出来に対する視聴者の好悪を測る純粋に統計的な数値とは云い難いのも事実である。かつて視聴率の調査会社はビデオリサーチとニールセンの2社があった。そしてこの両者が提示した結果には相当な差異もあり、関東と関西での視聴率の高低が双方で逆転していることも往々にしてあったものなのだ。加えて統計的に有意なサンプル数なり平均的な視聴者をゲットできているのかといった根強い疑問も提起されており、実際の真の視聴率とは相応に誤差も生じていると見た方がいいので、あくまでも参考程度にとどめた方がよいだろう――


 特撮雑誌『宇宙船』の創刊号(朝日ソノラマ・80年1月30日発売)に掲載された、当時の主要な特撮同人誌の主宰者たちによる座談会の席上で、『宇宙船』編集部側の人間のこんな発言があったように記憶している。


「うちのファンコレ『ウルトラマン』――引用者注・『ファンタスティックコレクションNo.2 ウルトラマン 空想特撮映像のすばらしき世界』(朝日ソノラマ・78年1月25日発行)――が売れたのも関西からだった」


 本邦初のマニア向け書籍の売上初動が早かったり――フジテレビ系の関西テレビで78年3月9日(木)から夕方16時30分の平日帯番組(おびばんぐみ)枠で『特集! ウルトラ60分』と銘打って、『帰ってきたウルトラマン』を皮切りに歴代ウルトラシリーズが2話連続の2本立てで再放送されたことも後追いとなっただろう――、アメリカのSFテレビドラマ『宇宙大作戦(原題・スタートレック)』(66~69年・日本放映69年)がエンドレスで再放送されていたり、関東ではなかなか再放送がなかった『怪奇大作戦』(68年・円谷プロ TBS)のような作品が80年代中盤にマニア向けとおぼしき深夜枠でリピートされたりといった現象から、関西も古くから熱心な特撮マニアが多数開拓されてきた土地柄ではある。そんなマニアックな人々の目線で見て、大人気のバルタン星人が再登場するような話は「極めて安直だ!」などと思われて視聴をボイコットされてしまったのであろうか? ……まぁ当時の熱心な年長の特撮マニアたちは『ウルトラQ』(66年)・初代『ウルトラマン』・『ウルトラセブン』(67年)といった第1期ウルトラシリーズの至上主義者であったから、本作『ウルトラマン80』などはシリーズ序盤で早々に視聴をリタイアしてしまって、この中盤の時期にはそもそも鑑賞さえしていなかっただろうが(汗)。
 また周知の通り、関西は毎週土曜の午後に『吉本新喜劇』が放送されているようなお笑いの本場である。そこでは関東ではウケるような芸人が、まったく受け入れられないという厳しい現実が存在したりもする――もちろん逆に関西ではウケた芸人が関東ではウケなかった月亭八方のようなケースもあるのだが――。石堂先生の脚本回である第36話・37話が2週連続で『80』全話中ワースト2位・ワースト1位の視聴率を記録したのは、氏が紡(つむ)ぎ出すような大阪的な「漫才」というよりも江戸の下町「落語」的な「噺(はなし)」のギャグは関西ではウケなかったということなのかもしれない!? そして関西人は赤信号を無視して横断歩道を渡る人間が数多いといったことから(一般化したくはないが、統計上そうした結果が出てしまっている・笑)、気が短いという気質も見受けられるのだ。バルタン星人の登場を期待してテレビの前に座りつつも、なかなか登場しないことにイライラし、


「しょーもないことばっかしやがって! はよバルタン出せや!」


 と怒り出し、チャンネルを替えてしまった人々も多かったのであろうか?(笑) 今回扱う第37話『怖れていたバルタン星人の動物園作戦』はたしかにそうした面もあるエピソードではあるのである。



予告編ナレーション「みんながおそれていたことが遂に起ころうとしている。あのバルタン星人がまたも活動を開始したとの情報が入ったのだ。バルタン星人。初代ウルトラマンに3度チャレンジし、帰ってきたウルトラマンウルトラマンジョー(引用者注・『ザ★ウルトラマン』(79年)の主人公ヒーロー・ウルトラマンジョーニアスの略称)をも散々苦しめたあのバルタン星人が、今度はどんな作戦で地球侵略を企(くわだ)てているのだろうか? 折しもUGMは少年少女たちにその内部を見学させていたが、その中に怪しく光る謎の目があった! 次回『ウルトラマン80』、『怖れていたバルタン星人の動物園作戦』!」



 前話は小坂ユリ子隊員が気象班の所属であることを活かした展開となったが、今回は広報班のセラが企画した、小学校高学年らしきいかにも優等生そうな少年少女の豆記者による本作における防衛組織・UGM訪問取材が描かれる。セラ隊員自体は『80』ではルックス的にも目立っていたものの(笑)、この広報班という、幼児からすると理解ができないような職務の、ある意味ではリアルな部署も『80』ではなかなか活かしにくい存在であったものだが、さすがは石堂先生、せっかく設定されたのに埋もれそうになりかねない広報班という設定を使ってドラマも構築してみせている。


オオヤマ「シルバーガル、発進!」


 上空を飛行するUGM戦闘機・シルバーガルをUGM基地内の建物から見上げる豆記者・小林正行と竹野純子の姿に続き、その正体はウルトラマンエイティでもある主人公・矢的猛(やまと・たけし)隊員の「はじめ!」の合図で剣道を始める女性隊員たち――UGMの城野エミ(じょうの・えみ)隊員ではないようなので、第25話『美しきチャレンジャー』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101016/p1)で説明された、地球防衛軍2000人の隊員のうち3割を占めるという女性隊員のうちの2名か?――。


 そして野外での射撃演習場面、矢的がどくろ怪獣レッドキング、フジモリが地底怪獣テレスドン、イケダが宇宙恐竜ゼットンの的に目がけ、拳銃型銃器・ライザーガンを放つ!


 この野外訓練の描写は、『帰ってきたウルトラマン』(71年)で活躍した防衛組織・MAT(マット)の訓練風景以来だなぁ(笑)。


純子「あのう、UGMには女の隊員はひとりですけれども、これからもっと、たくさんの女性隊員を採用する計画はあるんですか?」


 UGM作戦室での取材で、用意した取材メモを読み上げる純子の問いにオオヤマキャップ(隊長)が笑顔で答える。


オオヤマ「いや、あるよもちろん。できればね、僕とチーフ以外はすべて女性隊員だってかまわない」


エミ「あら〜、それホントですか?」


 歓喜の声をあげる城野エミ隊員だが、フジモリ隊員がオオヤマにかみついた!


フジモリ「ちょっと待って下さい! 俺やイケダの働きが悪い、ということですか!?」


イケダ「荷物まとめて帰りますか!」


 あくまでもコミカル調に留められた軽妙な芝居による対立劇だが――しかも視聴者から見たら笑える――、天井に設置されたカメラで取材の様子が全国にテレビ中継されていることをセラに知らされるや、


フジモリ「今のは冗談です!」


 と照れ笑いしながら必死で取り繕(つくろ)うフジモリとイケダの両隊員の姿で、さらに笑えるオチがつく(笑)。


 ちなみにこの落語・漫才チックな場面でのフジモリとイケダの自己紹介により、フジモリはUGM第3期入隊、イケダが第6期の入隊であることが明らかになっている。



 そのテレビ中継を見て、やはり小学校高学年らしき細面で目も細くていかにもヒネくれた感じがする森田政夫少年が、両親の経営する蕎麦(そば)屋の店内でボヤいていた。


政夫「中継してるなんて云わなければいいのにさ」


政夫の母「そうもいかないでしょ。隊員たちみんな若いんだから。ムキになってケンカはじめたらちょっとマズいでしょう」


 オオッ! ハイブロウでSF的な「リアル」さはないけれど、改めて観てみると、こういう俗っぽい身の丈の次元では、体力や専門知識には優れていてもやはり年齢相応の血気盛んな若者でしかないUGMの隊員たちと、そのことが充二分にわかっている70~80年代のおばさんママ! といった描写で、所帯じみた次元での「リアル」さがあることにも気付かされる!――逆に云うなら、本放映当時の子供たちや1980年前後の青年マニアたちには訴えてかけてこない種類の「リアル」さだったかもしれないので、痛し痒しなのだが――


政夫「いいんだ。そうすれば、UGMの信用ゼロになる!」


 ウワッ、他人さまの失態を望むようなヒドいことを云ってくる政夫くん!(笑)


政夫の母「なに云ってんの。あんなにUGMに行きたかったくせに」


政夫「誰もあんなとこ行きたかねぇや!」


 出前から帰った父に見向きもせず、店を飛び出していく政夫。彼はUGM訪問豆記者に応募するも落選し、酸(す)っぱいブドウでここ数日、周囲に八つ当たりをしていたのであったのだ。



 ところ変わって、UGM基地の指令室。


小林「ウルトラマンエイティのことでお伺いします。エイティはUGMが負けそうになると出現するけれど、どうしてですか?」


 小林の鋭い質問に、さすがのオオヤマもたじろいでしまう。


オオヤマ「う? どうしてかなぁ?(困窮) あ、セラ隊員、どうしてだい?」


 自分では回答できないので、セラ隊員に話題を振ってしまうオオヤマキャップ。ふだんは凛々しいのに、石堂先生の脚本回では意外にコミカルな一面を見せることになってしまうのだ(笑)。


オオヤマ「さぁねぇ、それはその…… あ、セラくん、ちゃんと明解に答えなさいよ。こういうまじめな質問は決してそらしちゃいけない」


 このすっトボケたゴマカし軽妙演技がおもしろすぎる! もっともらしいことを云いながら、オオヤマキャップはトイレに逃げてしまう(笑)。



 街の電器屋の店頭のテレビ中継に見入っている子供たち。通りかかった政夫がおもわず吐き捨てる!


政夫「UGMなんかに、なにも答えられるもんか!」


 たしかにそうだ。厳密な意味ではUGMに答えられる質問ではない。だから、政夫くんの反応も、これはこれでリアルな描写なのだ。


子供A「おまえ、むこう行けよ!」


子供B「UGMの悪口云うな!」(政夫をつきとばす)


政夫「(屈辱と怒り)……ばかやろう!」


 その場を走り去る政夫。



イトウ「わかった! あのね、UGMってのは人事(じんじ)で、エイティってのは天命(てんめい)なんだ。天命、そうなんだ、そういうことなんだ」


小林「人事?」


純子「天命って?」


矢的「それはねぇ、『人事を尽くして天命を待つ』。UGMだって、さっき君たちが見た通り、もう『一所懸命』なんだ。つまり、人間としてやれるだけのことはやって、あとは運を天にまかす。戦いというものは、いや戦いだけじゃなく、私たちの生活全部がそうなのかもしれないね」


 この解釈が「UGMが負けそうになるとエイティが出現するナゾ」に対する十全たる解答になっているかはやや怪しいものの(笑)、この一応は道徳的で説得力もありそうな矢的の解説!
 ここで矢的が子供たちに教えさとすように語りかけることによって、忘れられかけていた矢的は元々は中学教師であったという「ウルトラマン先生」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100502/p1)の初期設定をも石堂先生は甦らせてくれたともいえるのだが、もしも初期第1クールの通称「学校編」での矢的先生の信条であった「一所懸命」という語句を意図的にさりげなく織り混ぜて語らせていたとすればさすがである。


オオヤマ「ほ〜、なにかいい答えが見つかったようだね」


 一同が談笑していた作戦室に、他人任せにしていたオオヤマキャップがトイレから戻ってくる(笑)。


純子「あのう、私たち、エイティはUGMの開発した秘密兵器じゃないかと思ったりしたんですけど」


小林「ロボットじゃないんですか?」


オオヤマ「う〜ん、ロボットじゃないと思うよ」


矢的「どうしてですか?」


オオヤマ「エイティはね、我々と口こそ聞かないけれど、我々の考えをみな知っている。その知り具合があまりにすごいので、エイティはねぇ、普段はこのUGMの内部のどこかに、ひっそりと隠れているんじゃないかと、疑うときさえあるくらいだ」


 石堂先生は最終回(第50話)『あっ! キリンも象も氷になった!!』(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210315/p1)の脚本も執筆している。この第37話を書く時点でそれが決定していたわけではないのだが、この場面はすでにその伏線が張られているかのようで、大変興味深いものがある。


エミ「キャップ、スペースマミーの定時巡航の時間です」


オオヤマ「よ〜し、では君たち。約束通り、マッハ5のスペースマミーに乗せよう。なっ」


 歓喜の声をあげる小林と純子。わざわざ「マッハ5」と強調するあたり、さすが子供が喜ぶようなツボがわかっているなぁ(笑)。



 そのころ、ショボくれてトボトボと歩いていた政夫は、


政夫「くそっ!」


 と路上に落ちていた石を放り投げるが、上空を小林と純子を乗せたスペースマミーが通過していくのを見つめ、頬(ほお)に一筋の涙が流れる……


政夫「あ〜あ、ぼくも乗りたかったなぁ……」


 喜びの絶頂に湧く小林と純子、そして不幸のどん底にたたき落とされた政夫を絶妙に対比させ、『80』序盤で使用されたマイナスエネルギーという用語こそ使われないものの、政夫の心の中でまさにマイナスエネルギーが次第に渦を巻いていく過程を描き出しているのが見事である。


 それに拍車をかけているのが、フジモリ・イケダ・セラなどはいつものことだからともかく(笑)、オオヤマキャップを演じる中山仁(なかやま・じん)、イトウチーフを演じる大門正明までもが、普段のテンションとは大幅に異なるかなり誇張したコミカルな演技で漫才劇を披露していることである。


 この漫才劇が実におもしろいのだが、と同時にふさぎこんでいるときにお笑い番組が流れていると、少々ウザったく思えてテレビを消してしまいたくなることがあるものだ。それと同様、小林と純子の問いに隊員たちが真面目に答えているのならともかく、悪フザケをしているようにしか見えない姿(笑)を取材中継で見て、政夫はよけいにUGMに対する憎悪をつのらせるのである! 今回のUGMの極端な脱線ぶりはギャグとしても抱腹絶倒ながら、まさに政夫の憎悪を対比として強調するための確信犯的な展開なのかもしれず、実に秀逸な二重に機能する演出なのである。


 今回の悪役はバルタン星人であるが、前話である第36話『がんばれ! クワガタ越冬隊』評(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110101/p1)でも引用させてもらったが、書籍『君はウルトラマン80を愛しているか』(辰巳出版・05年・ISBN:4777802124)におけるインタビューに答えていわく、


「ドイツの文豪・ゲーデの長編戯曲『ファウスト』に登場する悪魔メフィストは、ファウスト博士自身が呼び出したものである。悪とは人間の外に客観的に存在するものではなく、人間の内から呼び出されたものである」


 という趣旨の持論を展開した石堂先生。


 今回は政夫の心の中のUGMに対する憎悪こそがマイナスエネルギーの波動となり、悪魔メフィストを呼んでしまったファウスト博士のごとく、政夫の邪心がバルタン星人を呼び込んでしまったとも解釈ができるのである。


謎の声「政夫くん、政夫くん。ここだよ、政夫くん」


政夫「誰だい? 誰だ! ぼくを呼ぶのは!」


謎の声「君はUGMに行きたかったんだろ? うん、その残念な気持ちよくわかるよ、うん」


政夫「誰だ!」


謎の声「いいじゃないか政夫くん、どうかね、ひとつ相談に乗ろうじゃないか」


政夫「相談? いったい何の相談だ!?」


謎の声「ハハハハハ…… もちろんUGM訪問さ。今からでも遅くない!」


 ここで『80』初期編のマイナスエネルギー怪獣の出現効果音でもあった「ピュルルルル〜~~ン」なる電子音が! バルタン星人は政夫が発散していたマイナスエネルギーを最大限に悪用することになるのである!



 いつの間にかUGMの作戦室に案内されて、広報班のセラとストローでオレンジジュースを飲んでいる政夫。


セラ「スペースマミー、遅れぎみですね」


エミ「サービスして、例の第5ポイントを回ったから」


政夫「第5ポイント?」


セラ「ああ、今月の初めに火星の近くにね、第5番目の惑星間宇宙基地をつくったんだよ。直径が10キロもあるような大円盤基地なのさ」


 オオッ! 石堂大先生にしては珍しい超近代的なSFセンスが炸裂!
 本話のメインテーマではないことから、あっさりと流されて映像化もされずに話は進んでいくのだが、様々な歴代ウルトラシリーズの設定を回収した昭和ウルトラ直系の25年後の正統続編である後年の『ウルトラマンメビウス』でも、まだ現存しているスペースマミーの巨大ミニチュアともども、ぜひともこの大円盤基地を映像化してほしかったところである!


 そんな機密事項をうっかり政夫に喋ってしまうセラを鋭い形相でにらみつけるオオヤマ。しかしそもそも、いくら豆記者とはいえ小林と純子に大円盤基地まで接近して、その姿を見せてしまってもよかったのか?(笑)


セラ「いや、あの、君ね、これはまだ発表できない秘密ニュースだから、誰にも云わないようにね。いいね」


政夫「はい、わかりました。広報部もいろいろ大変ですね」


 子供らしからぬ物事の道理・オトナの事情・軍事機密の機微までがよくわかった実にサバけた返答をして(笑)、ここで初めて笑顔を見せる政夫。それまで終始ふてくされた表情をしていたために、かえって不気味に見える効果が出ている…… しかし、そのただならぬ気配を矢的は見逃さなかった!


 オレンジジュースを飲み干し、ストローを口に加えながら、ジッと矢的を見つめる政夫の不敵な面(つら)構えが最高にいい!


政夫「あのう、テレビ中継でエイティはUGMの中に潜んでいるのかもしれないなんて云ってましたけど、本当ですか?」


オオヤマ「いや、別にたいした意味じゃないよ。エイティがどこにいるのか、それは誰も知らない」


政夫「もしかするとエイティは、悪い宇宙人かもしれませんよ」


 ここでチラッとその正体はエイティでもある矢的を見やる政夫の芸コマな演技がまたいい!


イトウ「ほう、珍しいね。エイティは君たちの間じゃ大変な人気者だって聞いているけどなぁ」


政夫「ええ。でももしかしたら、地球人にうまく取り入り、油断させているのかもしれません。我々地球人を安心させ、ホッとさせておくのが第1段階で、その次になると、今度は大変なことを要求するかもしれません」


エミ「たとえば?」


政夫「たとえば、UGMの解散要求とか」


矢的「それから?」


政夫「地球をよこせとか」


セラ「キミ、考えすぎ、考えすぎ!」


 前半のコミカルムードとは一転、不安をあおるムードのBGMも手伝い、ミステリアスな雰囲気が一気に漂ってくる!


 ここでフジモリとイケダが小林と純子を連れて戻ってくる。


政夫「大変なんだ! 小林、君のお母さんが交通事故にあって、大ケガをして入院したんだ!」


小林「えっ!?」


政夫「すぐに帰ってくれって、頼まれたんだよ」


小林「本当か?」


政夫「なんだ、そのためにぼくがわざわざUGMまで来たのに、疑うのか!」


セラ「すぐ帰りなさい、ねっ」


小林「はい」


 だが、政夫の顔をジッと見つめ、動こうとしない小林。


政夫「なんだい、やっぱり疑うのか!」


純子「そうじゃないわよ。ね、小林くん」


小林「うん」


政夫「じゃあなんだよ!」


純子「声がいつもの森田くんとは違うんだもん」


政夫「それは…… 風邪ぎみだからさ!」


 実にミエミエな苦しい言い訳だなぁ(笑)。


 ユリ子が通信部に行く用事があるからと、小林を家まで送ることを引き受けるが……


小林「森田、君は見学に来たわけじゃないから、一緒に帰ろう」


オオヤマ「まぁ、いいだろ。なぁ、せっかく知らせに来てくれたんだ。矢的、あとでシルバーガルに乗せてあげなさい」


矢的「了解!」


小林「いいなぁ」


政夫「なに云ってんだ。君はお母さんが大変なんだろ!」


小林「わかってるよ」


 エミが最後の見学場所である宇宙観測センターに純子を連れていこうとすると……


政夫「あの、その宇宙観測センター、僕にも見せてください!」


 政夫のただならぬ様子に、ますます警戒の色を強める矢的。


 銀河系、オリオンやアンドロメダ星雲など、全宇宙の情報が分割されて入ってくるとセラが説明した360度計。どうひいき目に見ても、ただのプラネタリウムの映写装置なのだが(笑)。
 映し出された宇宙の神秘に目を輝かせる純子……


政夫「いや懐かしいなぁ。早く帰りたいなぁ」


 思わず本性(笑)を見せてしまう政夫。本放映当時はこんなバレバレなセリフを吐くなんて作品のSF的品位が下がる! ……とガッカリしたものだったが、今観るともっと喜劇的に受け取れて、ここでは政夫は本当にフケたダミ声でセリフを吐いており、何度見ても笑ってしまう。政夫を演じた大栗清史、なかなかの役者である!


純子「宇宙の星雲が懐かしいなんて、変な人」


 セラとエミもあきれてしまうが、そのとき360度計に宇宙母艦の巨大な姿が映し出された!


セラ「見た?」
エミ「見た!」



 そのころ、小林を家まで送る途中だったUGM気象班のユリ子は意外なものを発見する! それは白いTシャツ姿で気を失った政夫の姿であった!
 大あわてでUGMに連絡を入れるユリ子!


ユリ子「大変です! 森田という少年がもうひとりいました!」


イトウ「なに? 同じ少年がふたり!?」


ユリ子「そうなんです! 今ここにいるんですけど!」


イトウ「じゃあ、こっちの少年はニセモノか!?」


 まさに起承転結の「転」を象徴するスリリングな急展開!


 ニセモノの政夫を乗せ、発進準備に入るシルバーガル!


イトウ「シルバーガル飛行中止! シルバーガル飛行中止!」


矢的「どうしました?」


イトウ「本部内に異常が発生した!」


矢的「UFOですか?」


イトウ「違う!」


矢的「そのあたりをひと回りする時間もないですか?」


イトウ「ふざけるな! 中止は中止だ!」(取材の場面では自分もかなりふざけていたクセに・笑)


矢的「了解!」


政夫「あ、いいじゃありませんか、少しくらい」


矢的「あっ、キミなにをするんだ、やめたまえ! (イトウ)チーフ、少年が発進のボタンを押してしまいました! もうダメです!」


 実はコレ、政夫の正体を確かめる絶好の機会だと考えた矢的による演技だったのだが、このオトナの態度のサバけたワザとらしさが実にたまらん(笑)。


 大空を飛翔するシルバーガル!


矢的「いったいおまえは何者だ!?」


政夫「ハハハハハ……」


 高笑いした政夫が腕をクロスさせるや、それは巨大なハサミへと変貌を遂げ、遂にバルタン星人がその正体を現した!


矢的「やっぱりそうだったのか! どうも初めから怪しいと思ってたんだ。だからワザと離陸したんだ!」


バルタン星人「ここまで来れば、このシルバーガルもそして矢的、つまりウルトラマンエイティも、みんな我々バルタン星人のものになってしまうのさ!」


矢的「なにっ!?」


バルタン星人「ハハハハハ…… 見ろ!」


 空の彼方から飛来するバルタン星人の巨大な母船!


バルタン星人「バルタンの星から来たUFOの母船だ! あの中にこのシルバーガルもおまえも吸いこませてバルタン星に連れて帰る!」


矢的「それでどうするつもりだ!」


バルタン星人「我々優秀なバルタン星人の動物園に入れるんだ! 下等動物として動物園にな! ハハハハハ……」


矢的「よく云うぜ」



 初代『ウルトラマン』第2話でバルタン星は発狂した科学者の核実験によって爆発したため、宇宙旅行中だったバルタン星人たちは帰る場所を失い、自分たちが居住可能な天体を求めて地球に流れ着いたと、石坂浩二のナレーションで説明されていた。


 初代『ウルトラマン』第16話では、


バルタン星人二代目「そして我々はようやく我らバルタンの住める星、『R惑星』にたどり着くことができた。だが我々はあくまで地球をあきらめない決意だ! 我々は全人類に挑戦する!」


 などと、モニターを通して科学特捜隊に挑戦状をたたきつけていた。


 これらを通して、「バルタン星」なる天体は現在は存在しないことが明らかになっている。にもかかわらず、今回登場したバルタン星人は「バルタン星」に連れて帰る! などと発言しているのである。


 本放映当時、バルタン星人が登場するなら! ……と実は卒業して久しく観ていなかった(爆)『80』を鑑賞して中部地区の視聴率の上昇に貢献した筆者だが(笑)、この件にはおおいに矛盾を感じて、失礼ながら「石堂センセイもわかっていないな」などと思ったものだったが、バルタン星人たちが住み着いた「R惑星」を彼らがいつまでも「R惑星」呼ばわりしているとはかぎらないのである。しばらくして新たな「バルタン星」として改名したのだと解釈した方が自然なのである。当時すでに小賢しいマニア中学生だった筆者もそのへんの機微にまで思い至るほどの知恵は回らなかったのだ(笑)。
――もちろん今にして思えば、この脚本にOKを出したのは円谷プロ側のプロデューサーを務めていた円谷皐(つぶらや・のぼる)社長と満田かずほなのだから、彼らが「R惑星」うんぬんといった怪獣博士的な設定整合性には実は無関心だったというのが事の真相なのだろう(爆)――


 今回のサブタイトルになっている「動物園作戦」とは、子供同士の対立を利用して地球侵略の邪魔になるウルトラマンエイティに近づいてバルタン星の「動物園」に幽閉してしまおうという意味である。その意味ではのちの第45話『バルタン星人の限りなきチャレンジ魂』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110327/p1)で描かれた、子供の世界にまかれた対立の種がやがて国家間の戦争へと発展してついには人類滅亡にも導かれる! という壮大な計画にも実は通じているとも見ることができるだろう。


 『ウルトラセブン』(67年)第39&40話『セブン暗殺計画』に登場した分身宇宙人ガッツ星人、『帰ってきたウルトラマン』(71年)第37話『ウルトラマン夕陽(ゆうひ)に死す』&第38話『ウルトラの星 光る時』に登場した暗殺宇宙人ナックル星人、『ウルトラマンA(エース)』(72年)第26話『全滅! ウルトラ5兄弟』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061030/p1)&第27話『奇跡! ウルトラの父』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061105/p1)に登場した地獄星人ヒッポリト星人らと同様に――いずれもクールの変わり目で描かれたイベント前後編!――、まずは邪魔なウルトラ兄弟たちを始末して、しかしてそれだけではなく、同時にそれにより地球人たちの心の拠りどころまで失わせて抵抗の気概までをも削ごうとする、侵略者としては「物理的」な力押しの侵略だけでなく人間の心を挫(くじ)いて「精神面」でも奴隷にしようとする二段構えの作戦とも、今回の「動物園作戦」は通じるものがあるかもしれない。
 ……我ながらムリがある苦しい理屈だが(汗)。しかも今回は、ウルトラマンエイティを地球人の目前でコレ見よがしに抹殺することではなく、拉致して母星の「動物園」へ幽閉することが目的なので、地球人の抵抗心を挫くための有効性についてもやや疑問符がつく(笑)。


 いろいろと戯言(ざれごと)を書いてしまったが、実は筆者個人は「動物園作戦」と聞くと、『仮面ライダー』(71年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140407/p1)第53話『怪人ジャガーマン 決死のオートバイ戦』に登場するショッカー怪人ジャガーマンによる、動物園の動物を凶暴化させて人間たちを襲撃する「アニマルパニック作戦」の方を連想してしまっていたりもする(笑)――『ライダー』は特撮マニアたちの評価が集中するシリアスな第1クールの「旧1号編」などよりも、この時期のエンタメ性豊かな「新1号編」の方が格段に面白いと思う!――。


 初代『ウルトラマン』のバルタン星人登場編は、20億3千万人ものバルタン星人がミクロ化して睡眠状態にあったり、宇宙の共通語「宇宙語」(笑)が登場したり、バルタン星人が人間の脳髄を借りて感情に乏しいカタコトの「地球語」をしゃべったり、バルタン星人が「地球」のことを「地球」と呼ばずに彼らの言葉で「M240惑星(エム・ニー・ヨン・マル・わくせい)」と呼んだりするなど、地球人とバルタン星人の文化をイーブンに捉える文化相対主義や、宇宙人の神秘性や相互理解の困難性を強調したSFマインドあふれる作風にもなっていた。
 しかし、このバルタン星人の再登場を派手に謳(うた)ったわりには、今回の『80』では実に人間クサい小者のチンピラ臭がプンプンとするバルタン星人が登場することで(笑)、ハイブロウなSF性は微塵たりとも感じられない「B級」感満載な仕上がりともなっていた。


 そして、本放映当時の筆者も含む(汗)年長のマニアたちは、そのことについて「肩透かしを喰らった」だの「詐欺的だ」のと憤(いきどお)り、


「バルタンのセリフの一言から安直につけられたサブタイトル。こんなもんのどこが〈動物園作戦〉なのか!?」


 などと、ウルトラシリーズに登場したバルタン星人を総特集した特撮同人誌『SPECIAL DELIVERY』第2号(81年発行)などをはじめ、この第37話をとにかく酷評していたものであった。30年近くも前の同人誌であるから、筆者同様にこの同人誌の主宰者の考え方もヘタをすると真逆に変わっている可能性も高いが(汗)、それらの言説に反論する意味と当時の筆者自身を自己批判もする意味でも、今回の第37話評は少し長めに書かせていただいている。ご了承を願いたい。



 操縦席の後ろから巨大なハサミで矢的をはがい絞めにするバルタン星人! バルタンの母船からは波状光線が放たれ、シルバーガルがどんどん吸い寄せられていく!
 矢的、必死に脱出ボタンを押そうとするが、バルタンのハサミに邪魔され、手が届かない!


矢的「人間として、ギリギリの限界まで努力するんだ!」


 オオッ、歴代ウルトラシリーズ最終回のテーマ「地球は我々人類、自らの手で守り抜かなければならないんだ」(大意)にも通ずるセリフがここに登場!


矢的「人間としてやれるだけのことはやって、あとは運を天にまかす。戦いというものは、いや戦いだけじゃなく、私たちの生活全部がそうなのかもしれないね」


 先の豆記者たちへ語った「人事を尽くして天命を待つ」とも見事に係り結びになっており、ここで必死に努力する矢的の姿を見せることで、先のセリフがより一層の説得力をもって視聴者に伝わることとなるのである。


 矢的、なんとか脱出ボタンを押すことに成功! ミニチュアのパラシュート、砂塵(さじん)を巻き上げて大地に不時着するシルバーガルの特撮シーンも出色の出来!


 パラシュートで脱出したことで、ふつうの回ではこれで助かったことになるのだが、今回はパターン破りである! 降下中の矢的に、さらに同じく脱出したバルタン星人が空中を飛行しながら襲いかかる!
 矢的、UGM隊員の専用拳銃・ライザーガンを連射するが、バルタンは巨大なハサミでロープを切断してしまった!


 どんどん地上へと落下していく矢的!
 落下していく矢的の目線で捉えられたかのような、UGM基地周辺の航空写真のようなミニチュアの地上にグングン迫っていくカメラも臨場感満点!
 もっともバルタン星人の飛行人形は現在の視点で見るといかにもな造形物で、これだけはさすがに残念だったりするのだが……


矢的「エイティ!」(変身時の掛け声!)


 落下しながら変身アイテム・ブライトスティックをかざし、矢的はウルトラマンエイティに変身! 大地に華麗に着地する!
 対するバルタンもミニチュア人形が着地するや、着ぐるみへと巨大化した!
 初代『ウルトラマン』に登場したバルタン星人二代目を彷彿(ほうふつ)とさせる高身長にスリムな体型。クチバシを思わせる部分の中央が黒く塗装されていることから、口の悪いマニアからは「ブタっ鼻バルタン」などと揶揄(やゆ)されたものだが(汗)、なかなかどうして、これはこれで一級品ではなくともカッコいいではないか!?


 バルタン、エイティを目がけて右腕のハサミを大きく振り下ろすが、エイティはとっさにそれをつかみ、バルタンの腹に蹴りを加えつつ、そのまま大きく投げ飛ばす!
 さらに襲いかかるバルタンの両腕をとらえ、豪快に一本背負いをくらわすエイティ! 大地に激しく叩きつけられるバルタン!
 そのときエイティの足元めがけ、バルタンの母船から大量のミサイルランチャー攻撃! エイティの周囲に多数着弾し、激しい爆発の炎があがる!


オオヤマ「今だ! エイティに協力しろ!」


イトウ「了解!」


フジモリ「発射!」


 出動したスペースマミーの艦首からバルタンの母船めがけ、大量のミサイル攻撃!
 比較対象として巨大感を出すためUGM基地内の建物を手前に、あおりでとらえたバルタンの母船、それを追跡するスペースマミーが上空を通過するカットがなんとも迫力あふれる名場面となっている!
 バルタンの母船、お返しとばかりにミサイル連射! スペースマミーが被弾して苦悶するUGM隊員たち!


 エイティ、バルタンに突撃するも、バルタンの背中で転がされ、大地に着地! バルタンの右肩にチョップの一撃!
 エイティ、さらに蹴りを加えようとするが、突如バルタンの姿が消滅!


 バルタン、エイティの背後に突然現れ、右腕のハサミでエイティをど突く! 大地にひっくり返るエイティ!
 なおも襲いかかるバルタンに、蹴りを入れようとするエイティの眼前でまたも消え失せるバルタン!


 バルタン突如姿を現し、背後から両腕のハサミでエイティを襲うや、また消滅!
 再度現れたバルタンの頭にチョップを加えようとするエイティだが、またもバルタンは消え失せる!


 古典的な手法とはいえ、スピーディで激しいアクションの最中に披露されるバルタンのテレポーテーション(瞬間移動)の描写が、戦いの迫力を増大させるのに絶大な効果をあげている!


 両眼のウルトラアイで見えないバルタンの姿を透視するエイティ! 白い陰で表現されたバルタンの姿の透視映像がまた絶品!
 エイティが見えないバルタンをつかむや、実体のバルタンが投げ飛ばされる!
 エイティのスーツアクター・奈良光一のひとり芝居も見事だが、投げ飛ばされたバルタンがただではやられず、宙を一回転(!)してから大地にキレイに着地するアクション描写でバルタン星人の強さもアピール!


 バルタン、両腕のハサミから大量のミサイル攻撃! エイティはハレーションミラーでこれを防御!
 要はウルトラ一族お得意の光学合成バリヤー技なのだが、通常ならエイティの前面をすべて覆いつくすように合成で表現されるところを、このハレーションミラーはエイティの全身を囲む水色の枠として描かれ、その枠内である何も合成では描かれていない透明ガラスの部分にバルタンのミサイルが着弾して跳ね返るといった、まさに「ミラー」として表現されている!――厳密には技名ありきではなく、完成映像では曳光弾を弾き返しているから後付けでハレーションミラーと名付けただけであろうけど・笑――


 バルタン、右腕のハサミを大きく前に突き出したポーズから突進し、ハサミでエイティを素早く小突き回す!
 エイティ、バルタンの右腕のハサミと腹に連続キック!


 バルタン、両腕のハサミから強烈な青白い怪光を放つ! 顔を押さえ、苦しむエイティ!
 バルタン、ひざますいたエイティの背を両腕のハサミでど突き、腹に蹴りを加える!
 バルタン、さらに左腕のハサミでど突き、大地に倒れ伏すエイティ!


 エイティ、その姿勢からバルタンの足元に突撃するが、空へと逃れるバルタン! エイティ、飛行してバルタンを追う!


 ここから両者の飛行人形による空中戦が展開するが、飛行中のエイティとバルタンがアップ映像となって両者が組み合いながら上になり下になりで着ぐるみの格闘が挿入される特撮演出は、まさに初代『ウルトラマン』第2話における空中戦を忠実に再現した演出となっている!


 バルタン、飛行しながら両腕のハサミからミサイル攻撃!
 エイティ、UGM基地の敷地内上空で回転しながらこれをかわす! 周囲に着弾し、激しく火花が散る!
 バルタン、エイティ、ともに大地に華麗に着地!


 バルタンの母船の攻撃を受け、スペースマミーが被弾!


イケダ「(イトウ)チーフ!」


イトウ「不時着だ!」


イケダ「了解!」


 またもUGM敷地内の建物を手前に配置し、黒い煙を吹き上げながら上空を通過する巨大なスペースマミーをあおりでとらえたカット!


 エイティ、空に逃れようとするバルタンの両足をつかみ、激しく振り回して投げ飛ばす!


 バルタン、自らの母船に激突し、大爆発!!



「バルタンはとにかく、手に負えないんだよ。組んじゃうと動けない。だから最初は空中戦で逃げたんです。次にバルタンが出た『科特隊宇宙へ』じゃバルタンがヨタヨタヨタと走ってくるでしょう。本当は巌流島(がんりゅうじま)の決闘――引用者註:江戸時代初頭の剣豪・宮本武蔵VS佐々木小次郎が横走りしながら決闘したことを指す――をやりたいのにさ、途中で疲れちゃうんだよね。バルタン星人に入った人が、体格が悪い人だったんだ。爪も重くてね。だから両手を上げるのが楽だったから、両手を上げて笑うポーズにしたんだ。ハサミの根本のハンドルを握る作りだから、横に突き出すのはつらいよね」

(『KODANSHA Official File Magazine ULTRAMAN VOL.2 ウルトラマン[第1集]』講談社・05年5月25日発行・ISBN:4063671712)飯島敏宏インタビュー



 バルタン星人の生みの親である飯島監督が語ったように、初代バルタン星人のスーツは実は格闘させるには大層不向きなものであり、『ウルトラマン』第2話でも、ハサミ(爪)が大幅に細身になったのにまだ重たかったとおぼしきバルタン星人2代目が登場した第16話でも、よく観返してみると激しい肉弾戦はほとんど演じていなかったのである。
 これは第33話『禁じられた言葉』も――もっともこの回では悪質宇宙人メフィラス星人の配下としてチョイ役で登場したにすぎなかったが――、『帰ってきた』第41話においても同様であった。肉弾戦を演じていないというより、これら後輩バルタンたちのハサミの造形物もまだまだ意外と重たい造形物だったようであり、水平に何度も突き出したり両者が両腕を組み合っての格闘戦を演じさせることができなかったのであろう。


 ちなみに、この欠点を改善するために、平日帯番組『ウルトラファイト』(70年)に登場したアトラクションショー用のバルタンのスーツは下半身にバレエ用のタイツを流用、巨大なハサミは発砲スチロール(!)で製作といった軽量化がはかられ、怪獣星(かいじゅうぼし)におけるウルトラセブンやほかの怪獣たちとの夢の対決が実現したというワケなのである。


 このような歴史を踏まえた上で、『ウルトラファイト』とアニメ版『ザ★ウルトラマン』第8話『ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090621/p1)を除けば、今回のバルタン星人5代目は実は初めて実写版テレビシリーズでウルトラマンとの本格的な肉弾戦・格闘戦・怪獣プロレスを演じたバルタン星人でもあったのだ。
――もちろん『80』放映前年に公開された初代『ウルトラマン』の傑作エピソードを再編集した実写映画『ウルトラマン怪獣大決戦』(79年・松竹富士)で、『ウルトラマン』第2話の夜間の空中戦の合間に神宮外苑の地上に降り立ったウルトラマンとバルタン星人の新撮による対決が挿入されているのは筆者も承知している。厳密に云えばそちらの方が先であるので念のため。今回の5代目バルタンはこの際に新造されたスーツを改修して流用したものであることは年配の特撮マニアには有名な話だが、年若いマニア諸氏が見てもこちらの流用であることは一発判然でわかるだろう(笑)――



 コミカルとシリアスの両極を軽妙に行ったり来たりする展開の作風が石堂先生の真骨頂でもある。今回は冒頭の豆記者によるUGM訪問取材の場面は徹底してコミカルではあるものの、政夫に化けたバルタン星人がUGM基地に潜入するあたりからは緊迫感あふれるスパイ戦の様相をも呈し、以降の本編はシリアスムード一色となり、シルバーガル機内でバルタン星人が正体を現してからは戦闘モード全開という展開である。



 最近たまたま観返した旧作特撮との類似を指摘するのは、我ながらやや安直で恐縮なのだが、今回の『怖れていたバルタン星人の動物園作戦』の一連の描写とストーリー展開は、日本初の怪獣ファンダム『宙』に在籍し、初代代表の引退後、現在も特撮評論家として活躍中の中島紳介氏とともに同人誌『PUFF(パフ)』を手がけ、商業誌においても幅広く活躍するも、86年に若くして30歳で逝去されたライターである故・富沢雅彦氏が、『宇宙船』VOL.8(朝日ソノラマ・81年10月30日発売)掲載『特撮TV映画偏見記』第2回で論評していたスーパー戦隊シリーズ『バトルフィーバーJ』(79年・東映 テレビ朝日http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120130/p1)とイコールではないにせよ、実は通じるものがあるような気がする。


 『バトルフィーバーJ』第20話『危険な幽霊狩り』(脚本・曽田博久)では、城南女子大学の寮で起きた幽霊騒ぎの調査を依頼された曙四郎=バトルケニアと、白石謙作=バトルコサックが、なんと女子大生に変装(笑)して寮に潜入するも、


寮長「その顔で女に化けるなんて、ずいぶんね〜!」


 と追い出されるばかりでなく、敵組織・エゴスのギザ歯怪人までもが掃除のオバサンに女装(笑)して寮に潜入。女幹部サロメ


「ひどい女に化けたものね」


 とあきれられる始末(笑)。


 こんなコミカルな調子でバトルフィーバー隊と寮長の先生とのやりとりがしばらく続くものの――寮長はテレビ時代劇『必殺』シリーズ(72〜87年・松竹 朝日放送)で故・藤田まことが演じた主人公・中村主水(なかむら・もんど)をイビり倒す姑(しゅうとめ)・中村せん役などで有名な名女優・菅井きんに雰囲気が酷似した女優が演じている――、幽霊の正体である女子大生が身につけていたペンダントの石が、実は宇宙の未知なる遺伝子を含んだ隕石であり、それを奪うために彼女がエゴスに殺された事実が明らかとなる。
 しかも、エゴスが必死で探していたペンダントは女子大生が殺害される以前に、なんとお金に困っていた寮長が盗みだしており(!)、銀行の貸し金庫に隠していたことが発覚! 超現実的なアイテム争奪戦に対して、実に俗っぽい貧困から来た窃盗事件もぶつけて雰囲気を一転させ、それまでユルユルだった作風にこのあたりからサスペンスドラマ的なムードが俄然(がぜん)加わってくるのである!


 遂に女子寮を襲撃する敵組織・エゴスの場面から始まるBパートはコミカルなAパートとは一変し、戦闘モード一色となる! 女子大生たちを守るため、華麗に登場して次々に名乗りをあげるバトルフィーバー! 彼らを相手にひとりで立ち向かい、互角の実力を示す恐るべき女幹部・サロメ!――演じたマキ上田は元・全日本女子プロレスの出身であり、故・ジャッキー佐藤と「ビューティペア」なるコンビを組み、70年代後半当時の女子中高生に大人気だった――


 敵の巨大ロボット・ギザ歯ロボットが暴れ回る工場街のリアルなミニチュア特撮セット。両手に持った短剣クロス・フィーバー&日本刀型の長剣・電光剣唐竹割りの二段攻撃でギザ歯ロボットを粉砕するバトルフィーバーロボと、たとえコミカルな雰囲気で幕を開けようが、最終的にはヒーロー作品本来の勇ましい醍醐味(だいごみ)を味あわせてくれるエピソードであったのである。
――『バトルフィーバー』の特撮監督は、『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)や『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)にも参加していた東映系の特撮研究所・所長の矢島信男と、今回の『80』第37話をはじめとする多くの回を担当してきた佐川和夫の連名名義になっているが、実際は佐川和夫だけが撮っていたとか、戦隊シリーズの巨大ロボット戦は東映の監督上がりの折田至プロデューサーが撮っていたとか、ロボット初登場以外の回は安く済ませるためにほとんど本編監督が撮っていたという話まであるので、この回についてもどうであったのかは正直わからない・笑――


「『仮面ライダー』(シリーズ)のお兄ちゃんたちはマジメすぎて、『バトルフィーバーJ』の兄ちゃんたちみたいに遊んでくれないからつまんないのよねえ」


 『宇宙船』誌で富沢氏が語っていた言葉である。この感慨は来たる「軽薄短小」の1980年代の「時代の空気」を実に的確に表現していたようにも思える。良くも悪くもそんな時代に受け入れられるためには、最後は頼もしい爽快なヒーローバトルで締めるにしても、UGMのお兄ちゃんたちもイケダ隊員の軽妙さやオオヤマキャップのコミカルな演技の実現が象徴していたように、『バトルフィーバーJ』の兄ちゃんたちみたいなC調な軽妙さを徐々に兼ね備えるかたちで、80年代以降の特撮ヒーローものは進化していったようにも思えるのである。そして、奇しくもそれに古典落語や漫才の軽妙な語りやナンセンスなストーリー展開が持ち味でもある石堂脚本回が結果的に一周遅れ(笑)でフィットして、新旧のギャグ要素が絶妙にブレンドされた仕上がりともなったのだ。



小林「あのう、イトウチーフ、よくわかりました」


イトウ「なにが?」


小林「人事を尽くして」


純子「天命を待つ」


 「人事を尽くして天命を待つ」というのはどういうことであるのかを体感したことは論を待たないが、それをも超えてバルタンの母船の攻撃に苦戦しながらもスペースマミーでエイティを「一所懸命」に援護したUGM隊員たちの姿は、つくり手たちが意図したワケではなく結果的にそうなっただけだとは思うが、さらに一歩進めて「天命を人事の方が助けていた」(!)ともいえるかたちにもなっており、豆記者たちにとっても最大の収穫となったことであろう。
 子役たちの名演も光る道徳説話的な要素もある児童ドラマに、歴代ウルトラシリーズで初めて本格的に描かれたバルタン星人の肉体的アクション。今観返すとSF性の面ではともかく、本編・特撮ともに極めて充実した作品であったことが確認できるのであった……



 本話はバルタン星人が登場する歴代ウルトラシリーズの作品群と比べても、第1話『ウルトラマン先生』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100502/p1)から第12話『美しい転校生』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100718/p1)までのいわゆる「学校編」の再評価が進みつつある『ウルトラマン80』全話中においても、「駄作」的な扱いをされることが多かったエピソードである。80年当時の草創期の特撮論壇は児童ドラマやコミカルさを徹底的に下に見下すシリアスSF至上主義の時代だったから仕方がなかったところもあるのだが……


 とはいえ、特撮論壇も価値観の多様化が進んでいることから、このエピソードなどは特に長じてから観返すとかなり印象が変わるであろうお話だとも思う。オタク評論家の唐沢俊一であったかその弟の漫画家・唐沢なをきであったかが、本話を観返したら意外と面白かった、本放映当時に抱いた不快感・反発はいったい何だったのであろうか?(大意) というように述べているのをドコかで読んだ記憶もある――出典は探しきれなかったのでご容赦を(汗)――。よって、これから大きく再評価が進むであろう1本だとも予測する(笑)。


 実は30年前の筆者もご多分に漏れずハード&シリアス&SF至上主義者のマニアであったので、天下のバルタン星人が久しぶりに再登場する本エピソードがジュブナイル風味の作劇だったことについては、猛烈な悪印象を抱いていたことは告白しておきたい。もちろん筆者が30年後の今になってこのエピソードを擁護・再評価したからといって、立ちどころに過去の罪が免罪されるワケでは決してない。筆者もまた自らの手を血で汚している以上は、この誌面にて改めて贖罪もしておきたい。



<こだわりコーナー>


*政夫の父を演じた明石勤は、第24話『裏切ったアンドロイドの星』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101009/p1)では友好宇宙人ファンタス星人の司令を演じていたが、円谷プロが製作した昼メロドラマ『怪奇ロマン 君待てども』(74年・円谷プロ 東海テレビ)に伊吹武夫役で出演するなど、結構イケメンでシブい声をした俳優であり、出前から帰ってきてタバコで一服する姿もキマっている。政夫の母を演じた金子勝美もなかなかの美人であり、美男美女が経営するこの蕎麦屋、かなり繁盛していると見た(笑)。


*バルタン星人の声を演じた水島鉄夫は、第4話『大空より愛をこめて』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100523/p1)のテレビアナウンサーの声、第20話『襲来!! 吸血ボール軍団』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100912/p1)の基地アナウンスの声なども担当しているのだそうな。


*今回登場したバルタン星人5代目は、バンダイが03〜04年に『ウルトラ怪獣シリーズ』で歴代バルタン星人をソフビ化した企画『バルタン星人プロジェクト』において、2代目・3代目・『ウルトラファイト』のバルタン・バルタン星人ジュニアらとともに初商品化されている。なお初代バルタン星人や『アンドロメロス』(83年・円谷プロ TBS)に登場したメカバルタン、『ウルトラマンパワード』(93年・ビデオ作品)に登場したパワードバルタンは2010年現在でも発売中であるが、それ以外はすべて絶版となっている。ちなみに足もハサミ型をしている『ザ★ウルトラマン』版のバルタン星人はいまだ商品化されていない…… 残念! 乞う商品化!


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2011年号』(2010年12月30日発行)所収『ウルトラマン80』後半再評価・各話評より分載抜粋)


[関連記事]

ウルトラマン80 宇宙大戦争』 ~マンガ版最終章は連続活劇! TVでも観たかったウルトラ兄弟vsバルタン軍団総力戦!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110107/p1


[関連記事] 〜バルタン星人登場編!

ザ・ウルトラマン(79年)#8「ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?」 〜バルタン星人登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090621/p1

ウルトラマン80(80年)#37「怖れていたバルタン星人の動物園作戦」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110108/p1(当該記事)

ウルトラマン80(80年)#45「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110327/p1

ウルトラマンマックス(05年)#33~34「ようこそ地球へ!」 〜バルタン星人前後編

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060503/p1