假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

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ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟 〜大傑作映画!


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(06年9月16日封切)
(07年1月8日までの興行収入・6億8104万5800円)
(脚本・長谷川圭一 監督&特技監督小中和哉
(07年1月26日DVD発売記念UP!)

ウルトラマンシリーズ誕生40周年記念作品〜 ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟

(文・久保達也)
(06年9月27日執筆)
 今から20年前の1986年、月世界でウルトラマンウルトラセブン帰ってきたウルトラマン*1、そしてウルトラマンエースが究極超獣U(ユー)キラーザウルスと大激闘を繰り広げる場面から本作は幕を開ける!
 月面クレーターの淵の上から初代マンと新マン(帰ってきたウルトラマン)のスペシウム光線! セブンのワイドショット! エースのメタリウム光線! そしてそれらが宙で融合しパワーアップする合体光線も! それを避けて上空にジャンプする巨体に似合わず身軽なUキラーザウルス!
 劇場作品『ウルトラマン物語―ストーリー―』(84年・松竹・asin:B000H4W1CE)において、5万年前に宇宙の帝王・ジュダに滅ぼされ、死の星となった惑星フェラントで展開された超合体怪獣グランドキング*2対ウルトラ6兄弟を彷彿とさせる、本来ならクライマックス的な一大バトルをいきなり冒頭に配置するとは! つかみは完全にオッケーだ!


 Uキラーザウルスの瞳の奥で、『ウルトラマンA(エース)』(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070430/p1)のレギュラー敵であった異次元超人・巨大ヤプールの絶叫がこだまする! 地球征服とウルトラ兄弟打倒の執念は三十数年経ってもまだ脈々と生き続けていたのだ!
 かつてヤプールウルトラマンエース抹殺のために生み出した異次元超人エースキラー*3の名をもじり、Uキラーザウルスと名付けられた究極超獣(!)は、まさにウルトラ兄弟を全滅させるためにヤプールの怨念によって生み出された史上最強の生物兵器なのだ! 今度こそ必ずウルトラ兄弟を始末しろ!
 戦いの最中、こんなヤプールの執念深さについて会話する兄弟の中で、


 「それが、ヤプールです!」


 とヤプールに散々苦しめられたエースが実感をこめて叫ぶのが良い!


 エースキラーから受け継いだかのような黄金に輝く冠状の頭部を有したUキラーザウルスにはウルトラ兄弟が束になってかかっても歯がたたない!
 両腕の鋭い爪や自在に延びて動き回る無数の触手に苦しめられる兄弟たちだが、光線攻撃をかわす際の連続バック転!
 さらに兄弟たちをからめ取ろうと素早く動き回る触手をかわし、宇宙空間を超高速で華麗に飛び回るウルトラ兄弟
 とスーツアクターの生身のアクションもCGも冴えに冴え渡る!
 どうだ今の子供たちよ! オジサンたちが夢中になったウルトラ兄弟たちは今でも十分にカッコイイだろ!


 地球上空の宇宙空間でUキラーザウルスを中心に四分割されてウルトラ4兄弟が画面にアップとなる。
 ウルトラ兄弟の合体光線を浴びて地球の重力圏に叩き落とされて大気摩擦で燃えながら高速落下していったUキラーザウルスを、素早く追いかけた兄弟たちは日本の神戸沖で大技・ファイナル・クロスシールドの金色の光エネルギーで封じ込めた。


 だがUキラーザウルスを沈めた海の底から巨大ヤプールの姿が浮かび上がってきた! 実体のない怨念の固まりであることを象徴するかのような、ネガ像による処理が心憎い!
 しかしついにヤプールも姿を消した。
 だがその代償として兄弟たちは変身能力を失ってしまい、人間の姿になって神戸で暮らしながら、Uキラーザウルスの封印が邪悪な侵略者によって解かれることのないよう、監視することとなったのだ。


 これがウルトラ戦士期待のルーキー・ウルトラマンメビウスが、M78星雲のウルトラの星で聞かされていた、伝説の「ウルトラ兄弟・最後の戦い!」の一部始終なのである!


 いきなり冒頭から親子で釘付けであるが、ウルトラ兄弟たちをよく知っているパパたちはともかくとして、映像でウルトラ兄弟をはじめて目にする子供たちも大勢いるかもしれないのだから、『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)第40話『ウルトラ兄弟を超えてゆけ!』*4のようにUキラーザウルスとの戦いの合間にほんの少しでも兄弟の紹介をしてもよかったかもね。もちろんナレーターは瑳川哲朗で(笑)。


 あと今回の初代ウルトラマンのマスクの造形がAタイプであることは当初心配していたが、全然違和感はなかったみたいだね。ゾフィーや新マンとの差別化という意味のあったろうし。
 もっとも筆者は小学5年生で幼少時から何度も見てきた『ウルトラマン』(66年)の再放送を見た際に初めてAタイプマスクの存在に気づいたくらいだから(笑)、案外気づかない子供も多いのではないかと思う。


 かつての人間の姿で暮らすウルトラ兄弟たちの職業が皆それぞれ旧作の設定を踏まえていることも心憎いばかりである。
 科学特捜隊のジェットビートルの名パイロットだったハヤタ(初代ウルトラマン)は神戸空港の空港長に、初登場時にウルトラ警備隊に「風来坊」と名付けられたモロボシ・ダンウルトラセブン)は羊飼いの牧場主に、坂田自動車整備工場を手伝いながらオートレーサーを夢見ていた郷秀樹(新ウルトラマン)は未来のグランプリレーサーを育て、パン屋の運転手だった北斗星児(ウルトラマンエース)はなんとホテルのシェフ!


 なんといってもホテルのレストランで少女が誤ってすべり落としたグラスを、「A」のアルファベットのシンボルが入ったウルトラリング(!)がアップになり、それを中指にはめていた北斗がサッと拾い上げ(北斗を演じる高峰圭二自身のアイデアだそうだが、これだけのカットを撮るために2時間を要したという話には泣ける!)、


 「危なかったねえ」


 と優しく微笑みかける初登場シーンは(カッコいい!)、『ウルトラマンメビウス』第1話『運命の出逢い』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060625/p1)における、少女が誤って空高く飛ばしてしまった赤い風船をミライがいつの間にか手にしており、「ハイ」と少女に優しく手渡す場面を彷彿とさせた。
 この部分でママや女の子はみんな北斗のファンになっちまったことだろう!


 この場面も含め、続いて郷、ダン、ハヤタと紹介されていくわけであるが、それぞれのヒーローのテーマをアレンジした曲がメドレーで流れ、締めとして上空に謎の文字が浮かび、


北斗「あれは、ウルトラサイン!」
郷「ゾフィー兄さんからのメッセージだ!」


 である! 第2期ウルトラ世代にとってはまさに感極まる想いであった!
 Uキラーザウルスの封印を解こうとしている侵略者の一団が地球に迫りつつあることを、ウルトラ兄弟の長男・ゾフィーが察知、地球の兄弟たちに知らせたのだ!



 Uキラーザウルスの封印を解こうとしていたのは極悪宇宙人テンペラー星人、凶悪宇宙人ザラブ星人、分身宇宙人ガッツ星人、暗殺宇宙人ナックル星人で結成された侵略宇宙人連合軍であった!
 かつてウルトラ兄弟たちを絶体絶命の危機に追いやった侵略宇宙人たちがヤプールの意思を受け継ぎ、地球侵略とその邪魔になるウルトラマンメビウス抹殺をはかろうとしているのだ!


 小学館『小学四年生』73年12月号に掲載された『失敗! タロウ必殺作戦』なる記事には「恐怖の怪獣軍団ひみつ会議」*5の模様とともに「怪獣軍団組織図」が描かれていた。
 最高本部には巨大ヤプール、地獄宇宙人ヒッポリト星人、悪質宇宙人メフィラス星人、作戦本部には頭脳宇宙人チブル星人、スパイ部隊には宇宙忍者バルタン星人と幻覚宇宙人メトロン星人、特別幹部に火山怪鳥バードン特別攻撃隊として宇宙怪獣エレキングらが控え、さらにその下にはミサイル軍団(ミサイル超獣ベロクロンほか)、空軍団(宇宙大怪獣ベムスターほか)、海底軍団(竜巻怪獣シーゴラスほか)、地底軍団(凶暴怪獣アーストロンほか)、植物軍団(蔦(つた)怪獣バサラほか)、ロボット軍団(ロボット怪獣ビルガモほか)、冷凍軍団(雪男星人バルダック星人ほか)がズラッと勢揃いしていたのだっ!
 ちなみに会計本部はコイン怪獣カネゴンである(爆)。


 こうした裏設定的な要素をかつて小学館学年誌に掲載されていた、漫画家・内山まもるらによって描かれたコミカライズ作品(近年コンビニ漫画で再刊。『帰ってきたウルトラマン 完全復刻版』(04年・ISBN:4091081959)・『ウルトラマンA 完全復刻版』(04年)・『ウルトラマンタロウ 完全復刻版』(05年・ISBN:4091083757)・『ウルトラマンレオ 完全復刻版』(06年・asin:409108575X)・『ザ・ウルトラマン 死闘!ジャッカル対ウルトラマン』(07年・ISBN:4091087183http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160914/p1))では積極的に導入し、ウルトラ兄弟対怪獣軍団という夢の対決が繰り広げられたものだが、それらを楽しみながらも筆者の世代は「これをテレビでやってくれたら……」というはかない想いに胸が張り裂けんばかりであった。
 それがついに映像で実現しちまったのだ! これが感涙にむせばずにいられるか! えっ、若いの!(笑)


 侵略宇宙人たちはデザインこそ現代風に洗練したアレンジが施されながらも、それぞれのキャラ・立ち位置なんかは過去のイメージに忠実であるのがまた嬉しい!


 「俺がメビウスを倒して宇宙人連合のリーダーになる!」


 と豪語し、『ウルトラマンタロウ』第33話『ウルトラの国大爆発5秒前!』で


 「出てこいウルトラ兄弟!」


 とわめき散らしながら東京を火の海に包んだように、今回は


 「メビウス出てこい! 貴様がこの近くにいることはわかっているぞ!」


 とわめいて神戸の工業地帯を両手のハサミからの光線で焼き尽くし、そのチンピラぶりを再現しているのだ! そう、それでこそ「星人」だ!(爆)
 だがそればかりではなく、今回は背中の羽根を華麗に広げ、神戸上空を猛スピードで自在に飛行するさまも見せており、若干スマートになり、目が6個(!)になった外見上の変化とも合わせ、『タロウ』登場時と比べ、一段とカッコよさが増しているのである。


 しかしここまでカッコよすぎると「少しはボケろや!」とか「シンバルを叩く猿のオモチャはどうしたんや!」(笑)などと贅沢なツッコミも入れたくなったりして。
 筆者的にテンペラー星人には『仮面ライダーV3』(73年)第28話『五大幹部の総攻撃!』における、うっかり牢を開けたがためにV3を脱出させてしまうことになった地獄大使みたいなボケを演じてほしかったので


 (「ウルトラ兄弟!! ……ドコだよおぅ〜〜!」、「見つけた!! 見つけたぞ〜。見つけた、見つけた(喜)」などの名セリフはさすがになかったか・笑)。


 とはいえ、観客の子供たちの間ではこのテンペラー星人が一番人気だとも聞くし、長年に渡るマニア評論や怪獣デザイン論に目を曇らされていない子供たちの反応は興味深い! 他の宇宙人に比べてデザインがゴテゴテしていて威圧的で戦闘的で強そうだからか!?
 (後日付記:やはりソフビ人形も4大宇宙人(asin:B000FTBLIQasin:B000FTBL90asin:B000FTBL8G)中テンペラー星人asin:B000FTBL8Q)が一番売れているらしい。それ見ろ!)
 (関連記事:特撮意見2 怪獣デザイン〜今こそ成田3原則の絶対化を止め相対視を!・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060409/p1



 両腕を十字に組んだ必殺光線メビュームシュートでテンペラー星人に勝利したあと、ミライに戻ったメビウス


 「君の活躍はずっと見ていた」


 と初老の紳士に声をかけられる。


 「もしかしてあなたは!?」
 「ウルトラマン、地球での名は、ハヤタだ!」


 TVスポットで何回も見た場面ではあるが、最古のヒーローと最新のヒーローとの出会いであるこの場面にはやはり胸が熱くなる!
 ハヤタに案内され、ミライはダン・郷・北斗とも対面を果たし、客船上でルーキーであるがゆえの悩みを打ち明けたりもするのだが。


ハヤタ「人間の心は複雑だ。宇宙警備隊で学ばなかったかね?」
ハヤタ「我々ウルトラマンは決して神ではない。どんなに頑張ろうと救えない命もあれば、届かない思いもある」


ハヤタ「だが、我々は(ウルトラマンに変身できず地球人として生活していることを)後悔などしていない」
ダン「愛する人間たちと穏やかに過ごす日々。我々が望んでいたことかもしれない」
郷「そして我々は今も学んでいる」
北斗「人間として、人間について


 滋味あふれる名セリフの数々!


 各TVシリーズの最終回で、地球人=人間としての生を捨て去ったかに見えた彼らが、奇しくもまた地球に滞在することになり、20年間も暮らしていたというのである。10年前の神戸大震災でも彼らはきっと復興に尽力したに違いないのだろう(感涙にむせぶ……)


 ただなんかみんな年のせいか、丸くなっちまったみたいで妙に優しいんだよねえ。郷なんかはそういうキャラだったけど、北斗はビシッと云っても良かったのでは?
 ダンなんかせっかく牧場主の設定なのだから、『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)でおおとりゲンに課した特訓みたく、ミライが荒馬を乗りこなせるようになるまでしごいてやるとかさ。「おまえの涙で地球が救えるか!」(笑)
 ただまあ、この場面では『タロウ』の挿入歌『ウルトラ六兄弟』の静かなアレンジ曲(涙……)がゆったりと流れていたから、そういう展開にはやっぱ行くわけないか。


 だがなごやかな場面は復活を高々と宣言するヤプールの声(テレパシー)によって暗転する! ウルトラ4兄弟がメビウスに警告を与える。次の挑戦者は一体誰だ!?


 神戸沖でミライと出会った天才海洋学者のジングウジ・アヤ――演じたのは『爆竜戦隊アバレンジャー』(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20031111/p1)でアバレイエロー=樹(いつき)らんるを演じた、いとうあいこ。随分キレイになったよな、この娘……――を研究室の暗闇でザラブ星人が襲う!
 彼女になりすましたザラブ星人は毒入りコーヒーでミライを罠にかけるが、『ウルトラマン』第18話『遊星から来た兄弟』でもザラブ星人科学特捜隊のフジ・アキコ隊員に変身し、アラシ隊員に睡眠薬入りのコーヒーを飲ませてましたっけ。巨大化すると、両耳が変化している点も踏襲。


 そして声を演じたのが当時と同じく40年前はスーツアクターも兼任した青野武*6であるばかりでなく、往時と同様ニセウルトラマンならぬニセウルトラマンメビウスとなって神戸の街を破壊!


 実景の神戸ポートライナーのレールにまたがり仁王立ちになって立ちふさがっているニセメビウスが超怖い。
 (ポートライナーに乗車している神戸市長を演じるご当地出身で震災復興事業にも尽力してきた平成ウルトラでもおなじみ堀内正美の役名が、『ウルトラマンネクサス』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060308/p1)で演じたTLT(ティルト)管理官・松永と同じで携帯の着信音も『ネクサス』のBGMであるのがマニアには笑える。他には『ウルトラマンダイナ』(97年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971215/p1)の防衛組織スーパーGUTS(ガッツ)から、山田まりやと布川敏和が市長秘書と助役で同席客演)。


 誰もが本物のメビウスが暴れていると思いこむ中で、唯一GUYS(ガイズ)のサコミズ隊長だけが


 「よぉく見ろ。目つきが悪い」


 とニセものであることに気づく。往年のニセウルトラマンと同様、つま先もとがってるし……(笑)


 ただこれ『仮面ライダー』(71年)第93話『8人の仮面ライダー』もそうだったけど、本物の赤いマフラーと違って黄色いマフラーをしていたショッカーライダー1号のことを、「本郷、いつからそのマフラーを?」とにせものであることに気づいたのが仮面ライダー2号=一文字隼人(いちもんじ・はやと)ただひとりだけだったように、やはりサコミズが特別な存在であることを印象づける演出でしょうな。
 サコミズ、あんたやっぱりゾフィーやろ?(笑)


 再度ミライはウルトラマンメビウスに変身。
 アヤを奪われ、「ヘイ、カモン」(笑)みたいな仕草で徴発するニセメビウスと激闘!
 正体をさらしたザラブ星人と足を高々とかかげたキックの交差! メビウスは怒りに燃えて力まかせで必殺光線メビュームシュートで撃ち倒す!


 それを危うげに見守るハヤタ・ダン・郷に対し、ただひとり北斗だけがメビウスの勝利に対し、


 「よしっ!」


 とばかりにガッツポーズを決めているのがホントおちゃめで大好きですよ私は(笑)。


北斗「よしっ、いいぞ!」
ハヤタ・ダン・郷「メビウスは冷静さを失っている」
北斗「!?」(笑)



 これに続き、すかさずガッツ星人が出現!
 『ウルトラセブン』(67年)第39話『セブン暗殺計画(前編)』での出演時と同様、分身術(4体に分離)と目から発射する波状光線でメビウスを攻撃し、すっかりエネルギーを消耗したメビウスは空に浮かぶガラス状の十字架に磔にされてしまった!
 ガッツ星人とナックル星人の勝利のおたけびが不気味にこだまする! 周辺の空は黒煙で包まれる……


ハヤタ「待てエース、どこへ行く気だ!」
北斗「助けに行くんです!」


 先述の『タロウ』第33話においても、テンペラー星人に徹底的に痛めつけられるウルトラマンタロウを見るに見かね、真っ先に助けに行こうとしたのは猪突猛進型の北斗であり、それを制止したのはハヤタとダンであった。
 今度変身したらエネルギー不足の兄弟たちは死んでしまうかもしれないのにだ。


北斗「でも、だまって見ているなんてできない!」


郷「勝てばいいんです! 必ず勝って、メビウスを助け出せばいい!」


 『タロウ』第33話の逆転現象が起こった! 弟たちがついに兄たちを説得し、戦う決意を固めさせたのだ!


ダン「これは、本当の最後の戦いだ!」
ハヤタ「わかった。行こう!」


 再度流れる『タロウ』の挿入歌、『ウルトラ六兄弟』のアレンジ曲が第2期世代の涙を誘う……


 「大切なのは、最後まであきらめないことだ!」


 兄弟たちはルーキーであるミライ(メビウス)に語ったメッセージを実践するため、いま再び立ち上がった!


 神戸の湾岸をバックに、刑事ドラマ『Gメン’75』(75年)のオープニングばりにウルトラ4兄弟が行進する!
 いつの間にか北斗は襟元からTAC(タック)隊員時代のように白いマフラーをなびかせる!(涙)


 ハヤタはベータカプセルを宙に掲げ、ダンはウルトラ・アイを着眼、郷は右腕を高く掲げ、北斗は左中指にはめたかつての相方・南夕子のリングを見つめて(!)ウルトラリングをはめた両手のこぶしに力をこめた!
 タメのアクションが長い分、ここでもまたまた北斗が目立つ!


 ここでの変身パターンはオリジナルのものを再使用してほしかったという声が結構目だったが、セブンの変身パターンではダンがウルトラ警備隊の隊員服を着用しているからどうしても新撮せざるを得ないため、全部新撮ということになったのだろう。
 エースが光の中からグルグル回転しながら巨大化していくパターンはCGの本領発揮で、個人的には良かったと思うけど。


 『ウルトラマンの歌』のメロディがファンファーレとして高々と鳴り渡り、遂にウルトラ4兄弟の揃いぶみだ!
 初代マン&セブンVSガッツ星人
 新マン&エースVSナックル星人!


・『ウルトラマンA』第5話『大蟻超獣対ウルトラ兄弟』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060604/p1)でのエース&ゾフィーVS大蟻超獣アリブンタ&地底エージェント・ギロン人との羽交い絞めすれ違いざま頭突き
・『ウルトラマンレオ』第34話『ウルトラ兄弟永遠(とわ)の誓い』でのレオ&新マンVS二面凶悪怪獣アシュラン戦での左右交差ダブルキック攻撃


 へのオマージュとおぼしきアクション演出も見せてくれる!
 (新マンのキック名は書籍によれば、やはり『帰ってきたウルトラマン』(71年)第3話で放たれた流星キックとのこと)


 対するガッツ星人とナックル星人も、なぜかウルトラマンレオとその弟アストラの兄弟合体光線ウルトラダブルフラッシャーのようなコンビ光線攻撃も披露した!(笑)


 メビウスを助け出すことに成功する兄弟たち。
 だがそのためにエネルギーを使い果たし、今度は兄弟たちが空中の十字架にかけられてしまった!


 宇宙人連合の真の狙いは兄弟たちを再び変身させ、彼らの光エネルギーをマイナスエネルギー(『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)における用語だ!)に変換利用してUキラーザウルスの封印を解くためだったのだ!
 『帰ってきたウルトラマン』第37話『ウルトラマン夕陽(ゆうひ)に死す』において、郷秀樹を動揺させるためにレギュラー坂田健(さかた・けん)とヒロイン坂田アキを虫けらのように殺害(乗用車でひき逃げ!)したナックル星人の卑怯なやり方はまったく変わっていなかったのだ!


 十字架にかけられたウルトラ4兄弟は、地球での過去を走馬灯のように回想する。


・友好珍獣ピグモンの死
・アンヌ隊員との別離、恩師である坂田健と恋人だった坂田アキの臨終シーン(涙)
・共に戦った南夕子の重症シーン……


 『ウルトラマン』第39話(最終回)『さらばウルトラマン』において、宇宙恐竜ゼットンに敗れたウルトラマンが、ウラン怪獣ガボラやエリ巻恐竜ジラースの戦いを回想した際に流れた葬送曲を筆頭に、ウルトラ兄弟のテーマ曲がメドレーで流れるこの演出。
 ライブフィルムの使用法としては最高のセンスだ! これ以上泣かすな!!


 メビウスの奮戦でウルトラ4兄弟は再度復活することができた。
 が、Uキラーザウルスはついに封印を解かれ、さらにUキラーザウルス・ネオとして進化、300メートルもの巨大な姿へと成長を遂げた!
 Uキラーザウルスの上半身はそのままに、下半身はクワガタのような巨大な上アゴを生やしたもうひとつの頭を持つ、クモのような多足類の化けものとなったのだ!


 と、宇宙人連合で最後に生き残って、地球のみならず「銀河連邦」――『A』や『トリプルファイター』(72年・円谷プロ)の時期に設定されて忘れ去られた懐かしの設定(笑)――も支配せんと勝ち誇るナックル星人をUキラーザウルス・ネオが倒してしまった!
 (ナックルはあまりに情けない結末ゆえの逆説的に目立てるオイシイ役回り・笑)


 侵略宇宙人連合は、実はヤプールに利用されていたに過ぎなかったのだ!


ヤプール「仲間? 所詮(しょせん)奴らは捨て駒だ!」
エース「……ヤプール、おまえは本物の悪魔だ!」


 かつてヤプールと激闘の末に勝利したエースの叫びには力がこもり、実感があふれ出ていた!*7
 なんとか十字架から脱出したウルトラ4兄弟とメビウスはUキラーザウルス・ネオに大苦戦!



 そのとき、天空から突き刺す二条の光が!
 ウルトラ兄弟の長男ゾフィー、そして「タロウがここにいる!」とばかりにウルトラマンタロウも駆けつけたのだ!


 『タロウ』主題歌のイントロをアレンジしたファンファーレには本当にシビレた。
 が、欲を云うならここだけはオリジナルの主題歌をワンコーラス流してほしかったように思う。
 一般的にウルトラ主題歌の中ではかなりの知名度を誇るこの歌が流れれば、場内の子供たちが大合唱しただろうし、それによって観客の一体感は一層増し、もっと盛り上がったと思うんだけど。
 歌唱した武村太郎氏も近年元気な姿を見せてくれているから新録も可能だったろうし、それも無理ならせめて「タロウ! ウルトラマンナンバーシックス!」のフレーズだけは聴きたかったものだが……
 (もちろん各地でタロウ登場シーンが子供たちは一番盛り上がったり歓声が沸き上がっていたと聞くから充分成功!)


 「兄さんたち、エネルギーを分け与えます!」


 タロウの声は『ウルトラマン物語―ストーリー―』と同じ石丸博也*8
 タロウこと東光太郎(ひがし・こうたろう)役の篠田三郎が出演不能である以上、タロウを演じられるのは彼だけだ! 相変わらず若々しい声がタロウのイメージにピッタリとマッチしていた。


 いや、それだけではない。
 ミライの証言では、メビウスゾフィーとタロウの教え子であるとのことであり、タロウも長男のゾフィーとともに、教官として新たなウルトラ戦士に戦闘訓練を施しているらしい。
 ウルトラの父が与えた厳しい試練に耐え、スーパーウルトラマン(!)に進化したタロウを描いた『ウルトラマン物語―ストーリー―』を受け継いだ設定のようにも思え、80年代にはこのビデオを繰り返し観て育った世代も多かったと聞くし、それを考えても今回のタロウは石丸氏がふさわしいのである。


 そしてヤプールが物語の核となっているからにはやはりエースを目立たせる必要があり、そのためには北斗を一番下の弟として機能させねばならなかったのである。
 これで篠田三郎が出演しないことを半ば強引に、好意的に解釈させてもらうことにする(次回こそなんとかしてほしいなあ……)。
 結果論ではあるが、篠田が出演しなかったことがケガの功名というべきか、今回はむしろプラスに作用したように思える。



 勢揃いしたウルトラ7兄弟がUキラーザウルス・ネオに超高速の猛攻撃を仕掛けた!
 神戸上空を華麗に舞いながら、ウルトラ兄弟たちはそれぞれの必殺技をUキラーザウルス・ネオに連続で浴びせ掛ける!


 セブンはアイスラッガー!(飛ばさすに右手に持ったまま次々斬り裂く!)
 新マンはウルトラブレスレット!(ウルトラスパークに変型発光させて飛ばす!)
 エースはウルトラギロチン!(オリジナルに忠実に光輪が3つに分身!)
 初代マンは八つ裂き光輪!


 と、切断技が炸裂!


 Uキラーザウルス・ネオの無数に延びる触手が次々に吹っ飛ばされる!
 やはり切断技は燃えるぞ! 諸事情があるのはわかるけど平成ウルトラのアクションがイマイチ盛り上がらなかったのはこれを廃したのが理由のひとつかと思えてならないぞ!


 そしてタロウは宙を横滑りしてスライディングで着地したあと、お決まりのポーズを取って


 「ストリウム光線!」


 と叫んで全身を発光させて大気中からエネルギーを吸収し、『ウルトラマン物語―ストーリー―』でタロウが使用したコスモミラクル光線に匹敵する、七色に輝く鮮やかな光線を放った!(なんとストリウム光線の合成素材がライブラリーにまだ残っていたとのこと!)


 これのインパクトがあまりに絶大なものだから、長男のゾフィーがワリを食っちまった感がある。
 ウルトラ兄弟最強の必殺技であるハズの、伝説のM87光線は白色のまっすぐな光線として描かれ、切断技のオンパレードと「ストリウム光線!」を見せられた後ではあまりに地味な印象に映る。
 某巨大掲示板ではこれを「ウルトラ水流」だと誤解してる奴がいたぞ(爆)。ミライの「ウルトラ兄弟で一番強いのは誰だと思う?」との質問に、タカトくんも「ゾフィー?」と答えていたというのに(笑)。


 とどめはこれまた『ウルトラマン物語―ストーリー―』のごとく、ウルトラ6兄弟がそのエネルギーをメビウスに注入し、兄弟たちは半透明の姿となってメビウスに合体!
 もっとも『ウルトラマン物語―ストーリー―』の前にも、『タロウ』第25話『燃えろ! ウルトラ6兄弟』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061126/p1#20061126f2)において、「ウルトラ6重合体」は既に試みられている。


 メビウスは新たな戦士ウルトラマンメビウスインフィニティーへと華麗に進化を遂げた!
 超(スーパー)ウルトラマンとなったタロウがコスモミラクル光線でグランドキングを撃破したように、7重合体でインフィニティーとなったメビウスは、7兄弟のエネルギーを結集した必殺攻撃コスモミラクル光線ならぬコスモミラクルアタック(!)で遂にUキラーザウルス・ネオの超巨体を貫通して倒し、ヤプールの野望は打ち砕かれた!
 (とどめの爆砕映像があっけなかった気もするけどまあ許そう・笑)


 終わってみれば本編部分では北斗に、特撮場面ではタロウに全部オイシイところを持ってかれたような感があり(特に子供たちの反応では)、まさに第2期ウルトラの大逆襲! といった趣であった。
 テレビシリーズにもヤプールやタロウが今後連続で客演することもあり、『A』や『タロウ』のプチ・ブーム、いや大ブームが起こりそうな気配だ! 事実、昭和ウルトラのレンタルビデオの回転率とソフビ人形の売上が既に上がっているともウワサに聞く。
 さらには『メビウス』第34話(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061224/p1)ではウルトラマンレオ=おおとりゲンの登場予定があり、06年9月22日から順次リリースされる『ウルトラマンレオ』DVD(asin:B000GTLFHW)とともに『レオ』ブームも巻き起こるか!? 順次シリーズをリピートしているCSのファミリー劇場の視聴者も一気に増えるかのような勢いだ!


 第1期ウルトラ至上主義者はこの作品をどういう想いで鑑賞したのであろうか? ウルトラマンを神格化していた人々はハヤタのセリフ「我々ウルトラマンは決して神ではない」にとどめを刺されてしまったことだろう(爆)。



 北斗がラストでキッチリとTAC隊員時代の右二本指での敬礼までやらかしたのに涙。


 ……するのも束の間、エンディング・ロールでは昭和ウルトラ作品(アニメの『ザ★ウルトラマン』(79年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971117/p1)含む!)のみならず、『メビウス』の直前作『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)に至る、海外合作やビデオ作品を含む全ウルトラヒーローが名場面のバンク映像で登場したことにウルウル。
 MAT(マット)の南隊員を演じていた池田駿介氏や、南夕子役の星光子氏までもが列席したウルトラマン生誕40周年記念パーティの模様を見せられた日にゃ……
 (ハヤタ&アキコ、ダン&アンヌ、郷&なぜか池田駿介の南隊員(笑)、北斗&南夕子で乾杯。観客席からも特に北斗&南でどよめきが〜号泣)


 いや、星氏には合体変身は無理でも、せめて4兄弟が磔になった際、『ウルトラマンA』第38話『復活! ウルトラの父』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070121/p1)みたく天空から現れ、奇跡の力で4兄弟を十字架から解き放つ……なんてことをやってほしかったんだけど……
 もちろんどうせならエースが大苦戦して変身が解けた北斗の目前に、白のロングドレス姿でナゼか右中指にウルトラリングをはめて現れて再度合体変身! ……欲張りか?


 基本的にはウルトラ兄弟の魅力を前面に押し出した作品。
 だけど、以前はウルトラマンや防衛組織GUYSの大ファンだった少年・タカトが、宇宙凶剣怪獣ケルビムの襲撃に遭った際、愛犬アルトの危機を救えなかったことがトラウマとなり、心を閉ざしてしまうというのも第2期ウルトラにゲストで登場する子供たちの児童ドラマみたいだし、ウルトラ兄弟の戦いを見ているうちにミライの「信じる心が勇気になる」という言葉を実感し、本来の自分を取り戻すといった素朴な展開は子供たちにも伝わりやすいものであったように思う。


 GUYSの出番が極端に少なかったことに関しては想いは半々。あれだけ強烈な個性の面々が画面を牛耳ったら、ウルトラ兄弟でさえ影が薄くなりそうだから(笑)。
 ただ子供たちにとっては初老の域に達したウルトラ兄弟たちよりも、テレビでお馴染みの面々がもっと活躍を見せる方がより親しめたことかと思うがいかがであろうか?


 とは云うものの、ラストでウルトラ兄弟の揃い踏みを見て、


 「マジかよ……」


 とつぶやいたリュウ


 「なんか感動……」


 とポ〜(ハートマーク) としたマリナ、


 「グラッシャス!」


 と歓喜したジョージ、おまえらやっぱりオイシイわ(笑)。


 彼らのリアクションはそのまま、我々観客の感動の余韻だ!



 筆者は公開二日目の06年9月17日の9時10分からの初回上映を静岡市の有楽座で鑑賞したが、上映終わって外に出た途端、二回目の上映を待つ親子を中心とした行列がズラッと並んでいるのに仰天した!
 同じく公開二日目の初回上映を観た『劇場版仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』(06年8月5日公開 東映)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060820/p1)なんか、二回目を待っていたのはたった数組の親子だけだったものだが……遂に平成ライダーに勝ったのか!?
 興行通信社調べの全国ランキングによれば、公開1週目の興行成績はなんと第3位! 邦画では第1位を記録した!
 (連休中の封切3日間で18万人動員! 2億強の興行収入! ちなみに前作の映画『ULTRAMAN』(04年・松竹)(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060305/p1)は最終的な興収自体が1億弱だったとか・汗)
 2週目でもなんとか第5位! 邦画では初登場の『フラガール』(個人的に大いに興味あり!)に抜かれたものの第2位に踏みとどまった!(後日付記:3週目でも8位。4週目でも10位を保持した!)


 ずっと低迷にあえいできた平成ウルトラ劇場版を振り返れば考えられない事態だ!
 上映館(たったの約150館)や上映回数の少なさ、地域的な事情で観たくても観にいけない人々も多い――筆者の実家がある三重県では鈴鹿市シネコンでしか上映がなく、県南部に住む人々は到底鑑賞することが困難だ!――ことを思えば、それらの悪条件されクリアすれば、第1位も夢ではないのではないか!



 毎年恒例の『ウルトラマンフェスティバル』をはじめ、世田谷文学館の『不滅のヒーロー・ウルトラマン展』(06年7月15日〜9月10日)、川崎市岡本太郎美術館の『ウルトラマン誕生40年の軌跡 ウルトラマン伝説展』(06年7月11日〜9月24日)(以上、http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070325/p1)など、各地で盛大に行われた「ウルトラマンシリーズ40周年」記念イベントの影響もあるだろう。
 が、なんといっても今回功績が大きかったのは、KIYOSHI名義で主題歌『未来』(asin:B000GFM9H6・これもあの超絶名曲のTV版主題歌(asin:B000F6YQ72)に負けないほどの名曲!)を歌った氷川きよしが出演番組
 ――自らがホストを務めるNHK『きよしとこの夜』をはじめ、『NHK歌謡コンサート』、『POPJAMポップジャム)』、テレビ朝日ミュージックステーション』、『徹子の部屋』、TBS『みのもんたの朝ズバッ!』、『はなまるマーケット』、『きょう発プラス』、『2時ピタッ!』、封切翌日の横浜―巨人戦(横浜)での始球式、フジテレビ『笑っていいとも!』、テレビ東京『月刊MelodiX』他に至るまで!――
 で封切前後に現役ヒーローであるメビウスとウルトラ6兄弟の着ぐるみとともに宣伝しまくってくれたことだろう!


 主演したならともかく、主題歌担当しただけで普通ここまでやってくれないだろう。
 『ウルトラ』映画の本来の低予算な宣伝費では到底不可能だったはずの露出展開は、大スター起用だからこそ可能となったのだ。やっぱり彼はいい青年だ! これが筆者の母の世代のみならず若い女性ファンをも惹きつける!(笑)


 マニア仲間から調達した『笑っていいとも!』での出演回のビデオでは、レギュラーの世代人であるお笑いタレントたちが「ゾフィーだ、セブンだ、エースだ!」と懐かしげにも興奮しつつ大騒ぎ! ここでも、第1期ウルトラ世代がウルトラを堕落させたと忌み嫌う(笑)ウルトラ兄弟ブランドのマニアならぬ一般層への絶大な浸透力を見せつけてくれていた!


 そして、たまたま目にしたテレビ朝日ミュージックステーション』ではメビウスとウルトラ6兄弟を従えて氷川が熱唱、合間にファイティングポーズを決める兄弟たちを、ちゃんとひとりずつ映し出していく演出は効果抜群だったぞ!
 決して氷川ファンばかりではなく、幼いころに見たきりでずっと忘れていたはずのウルトラ兄弟たちを思い出し、熱くなった一般層を劇場へと誘導する効果は十分にあったと思うぞ!
 (ジャンル雑誌やホビー誌なんてたかだか数万〜10万部程度だが、TVの電波に乗れば2桁上の1000万人規模の宣伝効果。子供といっしょに、あるいはひとりでも観てみようと思った人が100人にたとえひとりでも、数万人レベルで動員の増加ができたはずだ!)


 実際、某巨大掲示板を観る限りでは、明らかに氷川目当てのオバチャンの群れが来ていたとか、彼のファンである母に「連れていってくれ」とせがまれて困っている(笑)といったコメントが寄せられているくらいだから、そんな熱心なファンのためにも、氷川にはもう少し出番を増やしてほしかった
 (まあ大スターだから「全然休みがとれない」と嘆いているくらい忙しいのであろうけど)。


 いっそのこと氷川をタロウに変身させてもよかったのでは? オレは許すぞ!


氷川きよし「がんばれ! 僕も応援してるよ!」(笑)



 YAHOO(ヤフー)ポータルサイトのユーザー映画レビューでも第1位!(平均点形式)
 それに寄せられたコメントでは「感動した!」「泣いた!」と絶賛の嵐!
 前回の映画『ULTRAMAN』が大コケしたことからか今回も上映館は少なく、各シネコンでも収容人員の少ない部屋をあてがったところが多かったようだが、そのために満員御礼・立ち見が続出したらしい!
 あくまで子供にせがまれて来ただけで、ウルトラにはさして想い入れのない親までもが「スゴイ!」とつぶやき、あるいは感動で落涙し、上映終了後には各地で拍手喝采
 「面白かった!」と大喜びで帰っていく親子連れの一群……


 そら見たことか! 第1期ウルトラ至上主義者のウルトラ兄弟否定論や共演否定論に神秘性がなくなる説などを真に受けずに、もっと早くにウルトラ兄弟共演ものをやるべきだったのだ! 
 ちなみに封切翌週以降の各地のシネコンや映画館ではスクリーンの大きな箱への昇格、上映回数の増加、オジサン向けかマニアの要望か夜間上映、レイトショーも開始され始めた!
 週末の舞台挨拶も各地で次々に追加されている!(さすがにダンディー4(フォー)ことハヤタ・ダン・郷・北斗のメンツではなくなっているようだが)
 まだまだ興収の増大は見込めるぞ! ついに奇跡が起きたのだ!!(感涙にむせぶ……)


 藤岡弘宮内洋がこの事実を知ったら、「俺たちにもやらせろ!」と東映に直訴しそうだ(笑)。『仮面ライダーシリーズ誕生40周年記念作品』ではもうこれをやるしかないだろう! つーか、来年これをやれや!(笑)


2006.9.27.


 封切直後の映画であるため、ビデオでの再確認ができず、細部の記憶ミスやセリフの細部違いはご容赦ください。


(編:明らかなミスのみ、ネットUPに際し修正しました)


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2007年準備号2』(06年10月1日発行)〜『仮面特攻隊2007年号』(06年12月30日発行)『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』合評2より抜粋)


『假面特攻隊2007年号』「ウルトラマンメビウス」関係記事の縮小コピー収録一覧
・読売新聞 2006年8月18日(金) 夕刊映画大判広告・帰ってきたウルトラ兄弟!!試写会大盛況!!公開まであと30日! 〜子供の頃、学年誌の記事をよく読んでいた・40歳2児母。私たちの年代は兄弟の共演に胸躍った、子供たちもメビウス視聴・38歳4児父。ウルトラファンでグッズ収集、兄弟との共演が楽しみ・38歳独身男。マン・セブンに影響受けた世代、普段映画を観ない私ももう一度劇場で観たい・29歳2児父。子供が生まれメビウス主演の五十嵐さんの爽やかな演技が楽しみ、子供はウルトラマン私は五十嵐さん・28歳2児母
・読売新聞 2006年9月12日(火) 文化欄・ウルトラマン40年「メビウス」 大人も注目する「友情」 〜主役インタビュー&映画紹介
・読売新聞 2006年5月16日(火) TV欄読者投稿「放送塔」「謙虚なメビウスに好感」 〜昭和ネタも楽しみ・42歳女性パート
・読売新聞 2006年12月1日(金) TV欄読者投稿「放送塔」「面白い「ウルトラマン―」」 〜未熟なヒーローの成長と友情・先輩戦士登場・4歳の息子がワクワク・43歳主婦
・読売新聞 2006年9月14日(木) 「広告の頁」(全面頁)・CinemaPLUS+シネマプラス PLUS1ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟 40年の歴史と伝統はまさに“同窓会”の熱気 ファン感涙の趣向も満載――秋本鉄次(映画ライター) 〜9月封切の映画特集で先頭紹介。50代半ばのライター氏も『ウルトラQ』を夢中で見た記憶あり
・読売新聞 2006年9月X日(失念) 夕刊映画広告・大ヒット御礼!ロングラン決定!!50万人の親子が興奮した!



※:映画会社・松竹の発表による07年1月8日(月)現在の『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』興行成績。(9月16日〜1月8日・115日間)=動員50万5214人・興収6億8104万5800円。
(通例、最後の段階で含める前売り券の売上分が含まれているかは不明。もうこの時期だから含まれてる??)


※:平成ウルトラ映画の歴代収入(単位・万円)
・36,000。『ウルトラマンゼアス』(96年)
・詳細不明『ウルトラマンゼアス2』(97年)
・45,000。『ウルトラマンティガウルトラマンダイナ』(98年)
・35,500。『ウルトラマンティガ ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア』(99年)
以上、「配給収入」基準での公表
(「興行収入」の50%〜60%の値。映画館の取り分を除いた配給会社の利益。1.66〜2.00倍換算で興行収入

以下、「興行収入」基準での公表
・60,000。『ウルトラマンティガ』(00年)
・50,000。『ウルトラマンコスモス』(01年)
・70,000。『ウルトラマンコスモス2』(02年)
・50,000。『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス』(03年)
 (00年〜03年作品は「映画プロデューサーの基礎知識」キネマ旬報映画総合研究所編より)
・詳細不明『ULTRAMAN』(04年)
・68,104。『ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟』(06年)
 (以上、調査・森川由浩)
※:詳細不明については、あまりに低興行だったために公表されていない模様。
※:また01年よりはじまった平成ライダー&戦隊映画については、常に平成ウルトラ映画の興収を上回り、多くの作品で興収10億円を突破している(06年度作品の興収は7億に留まったらしいが)。


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ウルトラマンティガウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦(99年) 〜合評

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ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY(ファイナル・オデッセイ)(00年)

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劇場版 新世紀ウルトラマン伝説(02年)

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ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟2 〜東光太郎! 幻の流産企画!

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大決戦! 超ウルトラ8兄弟(08年) 〜ティガあっての新作だ!

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ウルトラマンゼロTHE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国(10年) 〜傑作!

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ウルトラマンサーガ(12年) 〜DAIGO・つるの剛士杉浦太陽AKB48投入!

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★今こそ昭和ウルトラの全遺産を活かせ!★ 〜ドラマやテーマよりも、ウルトラ兄弟・歴代怪獣・世界や年表・児童の神話的年代記やジャンク知識収集癖へ訴求せよ! 武器や鎧・テーマパークな未来都市・2回変身や等身大バトルなど身体性の快楽も!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060415/p1

ウルトラマンネオス』95年版 〜Wヒーローならテーマへの多角的アプローチが可! 防衛隊も巨大ロボを持て!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971115/p1

*1:今回劇中では彼については呼称されず、パンフでは84年以降定着している「ウルトラマンジャック」と紹介されていたが(当然子供を意識してのこと)、劇中ではこの名称は使用されず、エンディング・ロールで「帰ってきたウルトラマン」とクレジットされていたことから今回はこれに準じた。いやあ、わかってるなあ!(マニアじゃないお父さん世代がこの呼称を聞いたら違和感を抱いただろうし。しかし、ジャックの呼称に愛着のある人間も今となっては20年以上の長き世代に渡るので、これを弾圧する気は毛頭ない。それでは第1期ウルトラ至上主義者が行ってきた第2期・3期ウルトラ弾圧の歴史と同じことになってしまう。でも逆にゾフィー兄さんは、同じく84年に設定されてまったく定着しなかった(笑)「ウルトラマンゾフィー」名義にエンディング・ロールではなっている。なぜ?・笑)

*2:かつてウルトラ兄弟を苦しめた怪獣の魂が集まって誕生する設定だが、頭部が古代怪獣ゴモラ、尾が古代怪獣ツインテールである以外は特に出典は明らかにされていない。ちなみに誕生シーンでは『ウルトラマンレオ』で多用された怪獣出現曲が流用され、かっこよさを助長していた!

*3:ウルトラマンA』第14話『銀河に散った5つの星』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060805/p1)に登場した、エース抹殺のためにヤプールに作られた最強兵器である。黄金の鎧に包まれたボディ、緑色に光る冷酷な目がダークヒーローとしてのかっこよさを醸し出す!
 この回は十字架に磔になるウルトラ4兄弟(ゾフィー・初代マン・セブン・新マン)もさることながら、彼らのエネルギーを与えられたエースが、超必殺技・スペースQでエースキラーを葬り去るなど、今回の元ネタとなっているほどの超娯楽作品に仕上がっているのだ!

*4:海王星ゾフィー天王星で初代マン、土星でセブン、木星で新マン、火星でエースに打ち勝った暴君怪獣タイラントが、地球に襲来してタロウと激突するという、バトルのつるべ打ちがほかに例を見ない超一級の娯楽大作だ!
 余談だが、06年に世界の科学者連中が「質量が小さすぎる!」として惑星から格下げにしてしまった冥王星ではなく、タイラントの出身地を海王星と設定したあたり、『タロウ』スタッフの先見の明が光っている!(笑)

*5:あまりにも素晴らしいので全部採録させてもらう!

ヤプール「我々怪獣軍団は、全宇宙征服の夢を、何回もウルトラマンタロウのために邪魔されてきた!」
バードン「今こそ、力の強い怪獣たちが力を合わせて、タロウをたたきつぶすときなのだ!」
チブル星人「連続して攻撃しよう。タロウの力を弱めておいて、最後のものがとどめを刺すのだ!」
ヒッポリト星人「さすが作戦本部長らしい意見だ。その作戦を早速開始しよう!」
メフィラス星人「初めはオレが行く。初代マンとはひきわけてしまったが、タロウ相手に今度こそ勝負をつけてやる!」
ヤプール「よし、頼むぞ!」
メフィラス星人「まかせろ。とっておきの秘密作戦があるのさ。タロウめ、見ておれ。フフフ……」
エレキング「次はオレだ。特別攻撃隊長としてやらねばならぬ!」
ヒッポリト星人「セブンにやられた角はもう治ったのか?」
エレキング「平気だ。強力火炎放射の武器も新しく身につけた!」
ヤプール「セブンを苦しめたエレキングの力に期待しよう! それでは最後はオレが行く!」
ベムスター「オレも行かせろ!」
ヤプール「おお、ベムスター。よし、おまえの力を借りて二人で攻撃だ!」
メフィラス星人「決まった。みんな、今までの恨みを晴らすんだ!」

 要するに『タロウ』第27話『出た! メフィラス星人だ!』から第30話『逆襲! 怪獣軍団』に至るまでの、再生怪獣・宇宙人登場編の裏設定となっている、絶好の作品ガイドとなっているのだ! 現在の小学館『てれびくん』に著しく欠けているのがまさにこんな要素であり、編集部にはこういう大胆な発想を望みたいものである!

*6:88年4月1日から89年3月31日までテレビ東京系で放送された『ウルトラ怪獣大百科』は、昭和ウルトラ作品の怪獣登場場面を再編集し、怪獣図鑑風のナレーションを加えた5分枠の帯番組であったが、このナレーションを担当していたのも青野武であった(『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ(74年〜)の技師長・真田志郎役で有名。近年では『ちびまる子ちゃん』(90年)のおじいちゃん役の2代目声優)。しかもザラブ星人の回ではいつもの客観的なナレーションとは趣向を変え、ザラブ星人がまるで自己紹介するかのように熱演していた! 台本を担当していた80年代中後盤の特撮評論同人界で一世を風靡したサークル「ETC大江戸支部」出身の田島義信(現・田島淑樹)氏のお遊びだろう(笑)。

*7:ウルトラマンエースの会話時の声はもちろん北斗こと高峰圭二氏の声であり問題はないが、掛け声はオリジナルに忠実に銭形のとっつぁんこと納谷悟朗氏の「テェェーーィ!」「トゥワァァァ!」「アッッ!」「フゥンッッ!」「イヤアァァ!」「フォエェェーーン!!」の声のライブラリーを使用してほしかった(ちなみに納谷氏の掛け声は『A』の翌年に東宝で製作されたTV特撮の巨大変身ヒーロー『流星人間ゾーン』(73年)の掛け声にも流用されている)。アトラクショーでは少なくとも15年ほど前には、各ウルトラマンの正しい掛け声がSEに使用され、TV『ウルトラマンメビウス』第1話でもウルトラマンレオの掛け声がおおとりゲンこと真夏竜氏の掛け声のライブラリーであったり、ネット配信『ヒカリサーガ1』(ASIN:B000SAXNVU)の予告編でもウルトラマンエイティの掛け声が長谷川初範氏の声のライブラリーであったというのに……。映画では他のウルトラマンの掛け声を若干低くして使用。次回作での改善を期待!

*8:ウルトラマン物語―ストーリー―』よりも前に、『マジンガーZ』(72年)の主役・兜甲児(かぶと・こうじ)役やジャッキー・チェンの吹き替えで有名な石丸博也は、『ウルトラマンレオ』第40話『恐怖の円盤生物シリーズ! MAC全滅! 円盤は生物だった!』に顔出しでゲスト出演している! ただし、円盤生物シルバーブルーメに溶かされてしまう小学校の先生役である(笑)。