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ウルトラマンジード最終回「GEEDの証」  〜クライシスインパクト・幼年期放射・カレラン分子・分解酵素・時空修復方法はこう描けば!?

『ウルトラマンジード』序盤評 〜クライシス・インパクト! 平行宇宙のひとつが壊滅&修復! その原理とは!?
『ウルトラマンジード』中盤総括 ~父とキングの力も! Wヒーロー・特オタ主人公・ラブコメ! 希代の傑作の予感!?
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ウルトラマンジード』最終回「GEED(ジード)の証」 〜クライシスインパクト・幼年期放射・カレラン分子・分解酵素・時空修復方法はこう描けば!?

(文・T.SATO)
(2018年2月11日脱稿)

ウルトラマンジード』最終展開の出来はいかに!?


 意欲作『ウルトラマンジード』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)もついに完結。その最終展開の出来はいかに!?


 ウ〜ム。筆者個人は終盤直前までの展開にかぎれば、『ジード』という作品が大スキだし、高く評価もしているけれども、この最終展開は個人的にはイマイチとはいわないけど、イマ半だったかもしれないなぁ。
 別に駄作だったとか失敗作だったとか云う気はなくって、充二分に及第作だったけど、先行した直前4作品の2010年代のウルトラシリーズ作品と比べると、最終展開にふさわしい通常回の敵とは異なる巨悪の襲来がもたらす絶望感、大スケール・大バトル・大逆転劇がもたらすスカッとした勝利のカタルシスは少々欠如してしまって、良くも悪くもシメった人間ドラマ寄りになってしまった感がある。


●『ウルトラマンギンガ』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200819/p1)における、漆黒の人型巨人のラスボス・ダークルギエルとの最終決戦!
●『ウルトラマンギンガS(エス)』(14年)における、正義側の防衛隊の秘密基地の建造物と融合してしまった巨大怪獣との攻防劇!
●『ウルトラマンX(エックス)』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1)の世界における、怪獣出現の元凶である人型のラスボス怪獣の襲来&対決!
●『ウルトラマンオーブ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1)における怪獣、通称・魔王獣たちのラスボスにふさわしいボリュームある体躯(たいく)のマガタノオロチとの東京都心での大バトル!


ジードvsベリアル! 刀剣少女vsSF作家先生! 2つのバトルの分断


 それらと比すると、『ジード』最終回のヤマ場は、


●我らがウルトラマンジード vs ジードの父にしてラスボスで悪しき黒きウルトラマンであるウルトラマンベリアル
●メインヒロインである刀剣少女 vs ベリアルのしもべであり、正体は宇宙人でもあったダンディーなSF作家センセイ!


 の2つの要素に分散してしまっているともいえる。


 しかも、後者側の決着は、問答無用の大悪党をヤっつけて爆発四散させ、ヤッたぁ〜、ヤッたぁ〜! メデタシ、メデタシ……オ・シ・マ・イ。といった気持ちのイイのノリのものではない。ほとんどキチガイの域に達しており、余命いくばくもなくなっていた、SF作家センセイの自滅がごとき死で終わる。
 役者さんの狂気あふれる迫真の熱演ともあいまって、その我を失い正気も失った最期(さいご)の姿には憐れささえ漂い、今際の際(いまわのきわ)のSF作家センセイに対して、刀剣少女も文字通りの真剣勝負を中止して、ウソ偽りでもベリアルさまのフリをしてみせて、


「アナタの人生に意味はあった。ベリアルの役には立ったのよ(大意)」


とねぎらいといたわりの言葉をかけてあげる。その偽りの感謝の言葉に、ようやく自身が認められて報われた想いがしたのか、安堵の表情で彼は死出の旅に出る。


 打倒すべき強敵から憐れむべき弱者へ転落した悪党への、広いイミでの優しいウソも交えたオトナの態度での赦(ゆる)し……。ドラマ的・テーマ的にはそれなりに高度で、単なるフィクションを超えて現実世界における人間交際の機微の面でも含蓄があった決着ではあった。評論オタクとしては、その一点だけでも内実を腑分けして延々と記せる語り甲斐もある描写であったとは思う。
 とはいえそれゆえに、適度におバカな痛快娯楽アクション作品としては、おキラクに楽しむことができなくなってしまう半面もある。


少女vsSF作家の因縁の重さを、ウルトラマン勢揃いの華で中和か!?


 スタッフもバカではないのだから、そのことにもちろん気付いてはいただろう。その分、前者のウルトラマンジードvsウルトラマンベリアルの戦いのパートは、ジードの全5形態が一挙に同時に出現!
 歴代ウルトラマンたちも顔見せ程度ではあるけれど、チラリと登場させて、少しでもハデハデ・にぎやかなものとすることで、後者の等身大バトルのシメっぽさは中和して、人間ドラマ&アクションを並列させつつ、勢いで押し切ろうとしたフシもある。


 ジード・プリミティブ!
 ジード・ソリッドバーニング!
 ジード・アクロスマッシャー!
 ジード・マグニフィセント!
 ジード・ロイヤルメガマスター!


 近く(?)は仮面ライダー電王の全4形態が、ラストバトルで同時に大活躍する『劇場版 仮面ライダー電王 俺、誕生!』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080215/p1)。
 古くは仮面ライダーブラック・RX・ロボライダー・バイオライダーといった同一個人の全4形態が『電王』同様、複数の異なる時間からタイムマシンによってか連れてこられて共演を果たす3D映画『仮面ライダー 世界に駆ける』(89年)。
 コレはコレでタイプチェンジが常態化して久しいヒーロー番組における、常套のご都合主義ではある(笑)。しかし、ご都合・フィクションなりの原理や由来・ロジックを最低限、持たせているあたりが好印象なのだ。


 ご存じ、ウルトラマンジードの全5形態は、ウルトラの星の科学者・ウルトラマンヒカリが製造した小型携帯アイテム「ウルトラカプセル」に秘められた先輩ウルトラマン個々の能力を模した力を利用することで、タイプチェンジできるとされている。


 そこで、この全5形態が一斉出現を果たす直前、


●ウルトラの星のエメラルド色のクリスタルな建造物群を背景にした初代ウルトラマンウルトラセブンウルトラマンレオウルトラマンヒカリが、次元を超えて昭和ウルトラの宇宙に届いた、ジードの熱血ド根性に気付いて呼応する
●昭和とは別宇宙のウルトラマンコスモスも気付くが、背景が惑星ジュランなのはうれしい(コスモスと分離したムサシ隊員の方の移住先だけど・笑)
ウルトラマンゼロウルトラの父は(ある意味ではウルトラマンキングも)、ジードvsベリアルの戦いの場にはすでにいる


 よって、コレらの描写は単なるにぎやかしを超えて、初代マン(とベリアルのカプセル)の力を借りたジードプリミティブ、セブンとレオの力を借りたジードソリッドバーニング、ヒカリとコスモスの力を借りたジードアクロスマッシャー、ゼロと父の力を借りたジードマグニフィセント、キング(とベリアル〜)の力を借りたジードロイヤルメガマスターが今回、緊急例外的に同時に併存できた一応の理由を、映像的にも補強してくれる。


 さらには、イメージ・心象映像とはいえ、ベリアルさまが闇落ちする前、両眼も吊り上がっておらず、赤と銀の正義の姿をしていたころのウルトラマンベリアル・アーリースタイル(=早期・初期形態)までもが登場!


ウルトラの父ことウルトラマンケンvsウルトラマンベリアル


 加えて、ラストバトルの第1戦敗退とリベンジ第2戦の間には、あのウルトラの父が昭和ウルトラの宇宙から次元を超えて、ジードが活躍する世界の地球へと助っ人参戦!
 劇中でも、正義の宇宙人連合組織・AIBのヒミツ基地のコンソール端末が検知した分析結果を受けて、黒スーツ姿なのにズッコケ(笑)のサブヒロイン・愛崎モアが「別宇宙(!)から来た」と報告し、劇中マスコミも「ウルトラマンジードやウルトラマンゼロとは異なる別のウルトラマンだ!」と実況中継するあたりも、イイ意味での設定フェチ描写で、そのていねいさもマニア心をくすぐる。
 3万年前の暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人によるM78星雲・ウルトラの星への侵攻=ウルトラ大戦争の際には戦友であり、その後は袂を分かったウルトラの父ウルトラマンベリアル! 彼らが旧友同士であったという設定も忘れず、後年の名誉称号である「ウルトラの父」の名ではベリアルには意地でも呼ばせず、「(ウルトラマン)ケン」という本名でシリーズ中盤回と同様に呼ばせつづける、少々マニアックでもナチュラルなキャラ描写の一貫性も、マニアや怪獣博士のケがある子供たちを喜ばせると思う。


 むろん、幼児や同伴視聴していたパパ・ママ層の大多数には意味が取れなかったノイズ音声ではあろうけど――何の予備知識もなく「ケン」こそがウルトラの父の本名であると察することができたリテラシー(読解能力)の高いパパ・ママ層もごく少数はいたろうが――、「ケン」の語句が何を意味するかが理解はできなくとも、この『ジード』という作品自体が理解困難となるような代物ではなく(笑)、遅滞なくサラッと流れていくような瞬時の一単語に過ぎないのだから、この程度のお遊びやマニアくすぐりは、スタッフたちの独り善がりに堕(だ)すこともナイ、巧妙な点描だとして評価してもイイと個人的には考える。
 むしろ、即座に(あるいは永遠に・笑)理解はされなくとも、このテの歴代シリーズの各種設定に基づくキーワードなどを適度に散りばめておき、長じてからでの再視聴やネットサーフィンなどで、そのマニアックな世界観的奥深さに改めて感嘆させるような類いの消費も可能とするくらいの懐(ふところ)の深さが作品にはあった方が、歴代ウルトラシリーズ群をマニア・ファン・オタクたちに長年月にわたってアキさせずに関心をゲットしつづけるための戦略という意味でも、有益ですらあるともいえるだろう。


宇宙を修復するため宇宙と合体していたウルトラマンキングが遂に復活!


 オーラスでは、『ジード』世界の「地球」どころか、6年前(?)にベリアルさまが東京上空で炸裂させた「超時空消滅爆弾」で一度は崩壊した『ジード』世界の「宇宙」を修復するために、宇宙の膨張速度を考慮した最新の天文学的知見によるとおそらく最低でも半径465億光年以上の超広大さがある「宇宙」――『ジード』の舞台となった平行宇宙の大きさだとは限らないけれども(笑)――。
 その「宇宙」そのものと合体することで拡散・稀釈化! 「時空」それ自体を縫合・修復していた、その能力はほとんど天地創造の神さまレベルにまで達してしまったウルトラ一族の長老・ウルトラマンキングまでもがついに完全復活!
 映画ではともかく、TV作品では久々にウルトラの父ウルトラマンキングまでもが同一画面にそびえ立つスペシャル感も醸し出している。


 『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)で初登場以来、ビデオ作品『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』(08年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080914/p1)に至るまでキングの声を務めてきた、一般的には巨大ロボットアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220306/p1)の白髪の冬月コウゾウ爺さんでもおなじみ、我々古参の特撮マニアにはあまたの変身ヒーローもので敵怪人の声を延々と演じてきたことでも知られる、清川元夢(きよかわ・もとむ)センセイことモトムーが、本作におけるキングの声を演じなかったことは少々残念ではあるけれど、最長老格の大ベテラン声優だからギャラも高くて使えなかったのか?
 本作放映と同時期には続編劇場版も公開された美少女アニメのヒット作『ご注文はうさぎですか?』(14年〜)シリーズでも、銀髪サブヒロインの頭上に常にツブれた偏平な帽子のように乗っかっている可愛い白ウサギ・ティッピー役なんぞで場違いな渋いボイス(笑)を披露していたくらいなのだから、健康面の都合やご多忙ということはなかったとは思うけど。


 とはいえ、ジャンルファン的には、ロボットアニメ『勇者特急マイトガイン』(93年)と『勇者王ガオガイガー』(97年)の2大主人公、『五星戦隊ダイレンジャー』(93年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111010/p1)のイレギュラー3バカ敵怪人のリーダー・神風大将(笑)などの実に暑苦しいボイスの数々が思い浮かぶ、今ではキャリアを重ねて壮年のベテラン声優となった、本作の玩具ボイスも担当する檜山修之(ひやま・のぶゆき)が重厚に演じるウルトラマンキングも悪くはない。今のうちに世代交代を図っておくべきか?


――ズブズブのオタク的には近年の氏の声に、深夜アニメ『げんしけん』(04年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071021/p1)シリーズの細身のオタク大学生・斑目(まだらめ)クンや、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(13年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20150403/p1)のデブのオタク高校生・材木座義輝クン、『SHIROBAKO』(14年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151202/p1)の同じくデブでオタク上がりのアニメ監督・木下などなどの、珍妙なテンション高い三枚目演技の数々をついつい連想してしまい、イマイチ荘厳に感じられなかったりもするのだが(笑)――


後半はジード世界の屋台骨「クライシス・インパクト」に迫るべきだった!?


 ただまぁ、『ジード』後半を振り返ってみたとき、後知恵(あとぢえ)で個人的に思うのは、2クールしかないのだからいわゆる通常編・異色作・遊び回などはオミットし、毎回毎回のエピソードをメインストリームに直結させて、作品の基本設定・舞台設定それ自体を煮詰めたかたちで、各話の事件やテーマを構築したり、スケール感を壮大にしていく方向の作劇をしていった方がよかったのではあるまいか? ということだ。


 具体的には、6年前(?)のベリアルさまの「超時空消滅爆弾」起動に伴なう、ひとつの「平行宇宙」=『ジード』世界の「宇宙」の消滅と、ウルトラマンキングのとっさの介入によるその「平行宇宙」のゴーインな修復、つまりは「クライシス・インパクト」それ自体のことである。
 単なるウラ設定ではモッタイなさすぎる。やはり、劇中でも改めて、正義の宇宙人連合であるMIBや一路一帯・AIIB(笑)ならぬAIBの超科学力で分析・仮説・推測してみせた……とかナンとかの言い訳をつけて、黒スーツ姿がキマっているダンディーなレギュラーのAIB上級官・シャドー星人ゼナさんなり、#4や#16に登場したピット星人の科学者のお姉ちゃんあたりに、「クライシス・インパクト」の詳細や、今この「宇宙」で起きているキングによる時空自体の大修復とはどのような重大事であるのか? ということをセリフで繰り返し説明して、念押ししてほしかったようには思うのだ。


ウルトラマンキングの痕跡「幼年期放射」はこう描けばよかった!?


 最終的にはラスボス・ウルトラマンベリアルさまは、このウルトラマンキングが宇宙全体に遍在することで、「背景放射」――宇宙誕生ことビッグバンの痕跡であり、全天球の背景である全面から一律に発せられる特定周波数・160ギガヘルツの微弱電波――ならぬ、「幼年期放射」なる特定周波数の微弱電波(?)と化したことを逆用して、「幼年期放射」=キングの力をも吸収してパワーアップを図らんとする!


 ……このへんもなぁ。おそらく宇宙誕生ビッグバンこと「背景放射」よりかはホンの少しあとの時代である宇宙の「幼年期」(草創期)の太古にまでさかのぼるかたちで、この全宇宙の超過去まで含めて合体したウルトラマンキングによる宇宙(時空)の修復の痕跡の結果として、その宇宙の歴史に新たに追加・改変された事象だとも思われて――広義での宇宙の歴史の微改変!――、とても魅惑的なSF設定ではあるのだけれども、ビジュアル・一枚絵で幼児でも眼で見てわかるかたちで描かれていないことがモドかしいのだ。それと、やっぱり少々唐突に過ぎる感もあるのだ。


 そうであれば、最終バトル前には、「幼年期放射」を利用したウルトラマンキングの偽者なり人造ウルトラマンキングなどを、ベリアルさまなりSF作家センセイが造ってみせてジードにけしかけることで、「幼年期放射」とは要はこーいうモノ(=ウルトラマンキング)なのだぞ! といったような、設定はハイブロウでも表現としては俗っぽい(笑)、そんなエピソードを1本くらい作った方がよかったのではあるまいか?


 それでもって、「幼年期放射」という超エネルギーを吸われてしまった本者のキング爺さんの方も弱体化をしてしまうことで、まだ修復中であった「時空の因果関係」にもほころびが生じてしまう! そして、「歴史」や人々の「記憶」や「記録」にも不整合や消失が生じてしまう珍騒動なども描く! などといった方策もあったようにも思うのだ。


「幼年期放射」を蓄積する「カレラン分子」や「分解酵素」はこう描け!?


 「幼年期放射」なるエネルギーを生物の体内に蓄積させて、それが結集するや発光して超能力も宿主に発揮させる「リトルスター」として発現、ついには「幼年期放射」に混合して隠されていた(?)「ウルトラカプセル」を実体化させる効果もある、実はSF作家センセイが散布したと明かされた「カレラン分子」なども同様だ。
 多少おマヌケでも、SF作家センセイが花咲ジジイのごとく(笑)、「カレラン分子」を散布する回想映像もインサートしたり、「カレラン分子」そのものを密封した奇抜な形をした容器などを、争奪戦の主題に据えるような1エピソードなどもあった方がよかったのではあるまいか?


 その「カレラン分子」を無効化する、ピット星人の科学者お姉ちゃんが開発(?)したという「分解酵素」も同様だ。研究施設からの大型車両での「分解酵素」輸送をめぐって要人警護やアイテム争奪戦を繰り広げるような、初期スーパー戦隊シリーズでも散見されたようなノリのエピソードを作りつつ、そこで「カレラン分子・分解酵素」の重要性やその何たるかを、そして「リトルスター」を発症したゲスト相手にその実効性をも、絵で見せてくれるようなエピソードもほしかったところだ。


絵で見てわかる宇宙崩壊の危機再来、時空修復・改変もこう描けば!?


 絵で見てわかるということであれば、キングの力を吸い上げたベリアルとの最終決戦でも、今はデジタル加工でさまざまな映像表現ができるのだから、再び到来した「宇宙」崩壊の危機を表現するためにも、暗雲の空がゆらめいたり、夜空の星々の一角がゴソッと消滅! 天空のお月さままで瓦解してしまったり、同じく時間SFモノでもあった『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)各話のように近過去での歴史改変の危機によって、ビル街の各所が徐々に蒸発して空き地(笑)になってしまったりといったベタな映像表現で、大宇宙全体の崩壊の危機を描くなどの描写があってもよかったのではあるまいか?


 刀剣少女のメインヒロインの生誕の地の病院が、実は6年前の「超時空消滅爆弾」の爆心地かつ、「時空修復」の中心地点でもあるらしくて、それゆえにメインヒロインがキングとも縁があって、その声が時々聞こえてくる……といったシリーズ中盤以降の描写については、機知にも富んでおりスナオによかったとは思う。


 しかし、彼女は19歳だからその生誕の時間と、6年前の「クライシス・インパクト」の時間が合致していない(汗)。コレはドー解釈すべきなのであろうか? 凡ミスなのであろうか?


 空間的に全宇宙に遍在していただけではなくて、「過去」&「未来」の「因果律」をも微改変するために、前後数十年間ほどの時間軸にもキングの身体は拡大・遍在しており、その際に空間的には爆心地に近い地点にいた19年前には死産した運命だったのやもしれないメインヒロインとその両親の祈りに感応して、キングはついつい片手間でも彼女を助命してその運命をも変えてしまったことで、彼女がジードことリク青年に助力することで結果的にこの『ジード』世界の「並行宇宙」までをも救ってしまうことになったのであろうか?



 いやいや、キングの身体が瞬時に宇宙大に拡大したならば、その際には宇宙最速の「光の速さ」すらはるかに超えていたワケである! アインシュタイン相対性理論によれば、「光の速さ」こそが「絶対不変」、「時間の進み方」&「空間の広がり方」の方が「相対的」なのであって、仮に光よりも早いタキオン粒子が実在するのだとすれば、それは論理的には「時間を逆行・遡行(そこう)」――過去の時間方向へと移動――するとも云われているのだ。


 ということは、キングの身体は宇宙誕生の瞬間まではさすがにムリでも、宇宙誕生間もない宇宙の「幼年期」である100数十億年前の時点の宇宙――現代の地球から見れば、ほとんど宇宙の果てである「全天球」上の100数億光年も先の地点!――にまで拡張して「幼年期放射」なる周波数の電波と化しており……。なぞという、正解などはナイ、タチの悪いSFオタク的な妄想・コジツケを延々と展開してしまう筆者なのであった(笑)。


 設定・内容も大スキな『ジード』なのだけど、要は「人間描写」や「戦いの動機面」だけでなく、カラッとした「SFシチュエーション」を煮詰めることで、眼で見てわかる「映像」や「戦闘の背景」とすることだけでも、さらなるスケール・抑揚・カタルシスをもたらす大逆転劇で作品を盛り上げられたハズだったと夢想をするのだ。


刀剣少女がSF作家センセイにトドメを刺さなかったことの是非!


 よくよく思い返してみると、実は#9でも、SF作家センセイにトドメを刺そうとした刀剣少女に、「やめなさい。君がすべきことじゃない……」などとウルトラマンキングはその姿を見せずに声だけで語りかけている。


 ウ〜ムムムムム。そう考えると、最終回でも刀剣少女がSF作家センセイにトドメを刺せずに終わる伏線が、すでにココにあったともいえるワケであり、周到なシリーズ構成および、その結末から逆算した伏線であったというべきか?


 本作『ジード』において、宿敵であるSF作家センセイは、中盤で実は地球人ではなく、異星人=ストルム星人であったという正体バラしが行なわれた。ごくごく個人的には純然たる地球人でありながらも、狂気の野望の持ち主という設定であってほしかったので、少々残念ではあるのだけど。
 しかし、その姿は終始、着ぐるみの宇宙人に変身することはなく、地球人=人間の姿のままである。前作『オーブ』の好敵手ジャグラス・ジャグラー青年のように、「人間体」と「着ぐるみ宇宙人体」の2種の姿を持った存在ではなかった。


 とはいえ、時代劇や西洋中世ファンタジー異世界ではなく、一応の現代日本を背景映像とした作品である場合に、人間を……あるいは人間の姿を継続したままの悪党を、たとえその正体が宇宙人や異形(いぎょう)のモノであったとしても、必殺ワザで斬りつけてトドメを刺して爆発四散(笑)させてしまうと、そこに視聴者は現実社会における道徳・倫理・法律からの逸脱と、それに伴なう不快感をドーしても感じてしまうものだろう。
 そうなると、過剰防衛・過剰反撃・殺人・私刑の罪に抵触したニュアンスが漂ってきて、ダーティーヒーローものや闇社会モノであるのならばともかく、家族そろってのリビングでも鑑賞できる健全さを無意識的に期待されている子供向け作品の場合には、悪党をヤっつける爽快感にはスナオにひたれなくなってしまうものだろう。


 現実に実在している「動物」や我々「人間」が死してしまう描写などは、たとえフィクションとはいえやはりナマナマしくなってしまうものなのだろう。しかし、着ぐるみの空想上の「巨大生物」や「宇宙人」や「敵怪人」といった「人外」のキャラクターであれば、良くも悪くもその存在や世界観にはファンタジー色も強まってきて、人間社会での法律の適用も見逃されて、容赦なく爆破・粉砕してみせたとしても(笑)、フワッとした「説話的な因果応報」、「悪党には相応の報いを与える勧善懲悪のカタルシス」、「勝利の爽快感」だけが浮上して残ることとなってしまうのが、人間一般の心理的機制でもあるようだ。


――ここに我々人間が持っている根深い「人種差別」などの根源を見てもイイのかもしれないが、実は原理的に生物の本能の次元で、こういった峻別は根絶すらできないとも思うものの、脱線・煩雑に過ぎるので今回はそこについては詳述はしないでおこう――


 その伝で、SF作家センセイに刀剣でトドメを刺すことなく、広い意味での「赦(ゆる)し」で終わる「人間ドラマ」でオトしてみせたストーリー展開にも理解はできるのだ。


 しかし……。やはりいくばくか低俗・ロウブロウになってしまっても、SF作家センセイを着ぐるみによる「悪い宇宙人」に変身させるか、着ぐるみの新造予算すらナイのであれば、顔面などに黒いクマ取りの化粧・メイクをほどこして(笑)、最後はウルトラマンベリアルさまに変身するなり合体するなりして、その最期はいさぎよく華々しく散っていくモノであってもよかったのではあるまいか?


 その場合に、メインヒロインとSF作家センセイの因縁決着はドーしたものだろうか? コレもいっそ、数年前の『ウルトラマンギンガ』最終展開(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200827/p1)ともカブるのだけど、「ジードことリク少年 & 刀剣少女 が男女合体変身したかたちでのウルトラマンジード」と「SF作家センセイ & ベリアル が合体したかたちでのウルトラマンベリアル」との精神世界での2対2でのバトルとして描いて戦場を一本化することで、両者の因縁の分断感を減少させるような方法もあったのではなかろうか?


今後、悪のウルトラマンことベリアルさまはいかにあるべきか!?


 ヒーローが闇落ちしても最後には善性を取り戻す展開もまた、ジャンルが爛熟した現在、それはそれでミエミエのアリがちパターンと化したからか、ベリアルさまはさらにヒネった古典回帰で、最後も善の側に立ち返ることなく、不敵に哄笑する悪党に徹してきて、深みはナイけど善悪のメリハリはつくので(笑)、個人的にはそのブレのない悪党描写については好意的に思ってもきた。


 しかし、イメージ・心象映像ではあるけれど、息子のジードがベリアルの長年にわたる怒り&屈辱にも理解を示して、それを一概に道理・理屈・正論だけでの否定もせずに、心理・心情の次元で寄り添ってあげて包摂・抱擁までしてみせたことで、彼に憑依していたレイブラッド星人が悪霊退散していくサマまでもが描かれて、ベリアルさまもここにて成仏、あるいは彼にも改悛の可能性があるやもしれないことが示唆されていた。実の息子のジードが本作の対戦相手でもあったことから、そろそろ変化球でそういった一面がベリアルさまも描かれてもイイころなのだろう。


 けれど個人的に、ベリアルさま(&SF作家センセイ)には「ソレはソレ、コレはコレ」であって、正義に立ち返って死んでいったハズであるのに、「昭和ライダー」と「平成ライダー」間の空白期における3D映画やアトラクショーでは何度も甦って、昭和ライダーたちにリベンジしてきた悪の仮面ライダー・シャドームーンさまとも同様に、コレからも「限りなきチャレンジ魂」(笑・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20110327/p1)で何度でも下品に哄笑する悪党として復活し、ウルトラ一族とシメっぽさは排除したアタマの悪い(笑)ガチンコバトルを繰り広げていってほしいものである。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2018年冬号』(18年2月11日発行)~『仮面特攻隊2019年号』(18年12月29日発行)所収『ウルトラマンジード』終盤合評3より抜粋)


後日付記:


 本放映当時には本作『ジード』最終回のことを構えすぎて観てしまったのかもしれない。数年後、『ウルトラマンクロニクル ZERO&GEED』(20年)で、『ジード』終盤の総集編が放映されたのだけど、スナオに楽しめたし、かつ泣けもしたのであった(笑)。


さらなる後日付記:


 清川元夢御大は2022年8月17日がご逝去。とはいえ、兼アニメオタクの皆さまであればご承知のとおりで、その死後の2023年度にも、深夜アニメ『人間不信の冒険者たちが世界を救うようです』(ナレーション&絆の剣)・『最強陰陽師異世界転生記』(副学園長)といった良作、『アルスの巨獣』(ゴウザ[48])・『異世界ワンターンキル姉さん〜姉同伴の異世界生活はじめました〜』などで、そのお声をご拝聴することになろうとは! ということは、これらの作品は生前に音入れが完成していたということですよネ。謹んでご冥福をお祈りいたします。



『假面特攻隊2018年冬号』「ウルトラマンジード」終盤評・関係記事の縮小コピー収録一覧
スポーツニッポン 2018年1月6日(土) 「チャップアップ育毛剤 育毛の父が、あなたを救う! 最も売れた育毛剤 本日より3日間限定半額以下」広告
日刊ゲンダイ 2017年12月22日(金) 書籍『「ウルトラセブン」の帰還』広告
週刊文春 2017年12月21日号(12/14刊) 「新 家の履歴書」森次晃嗣(俳優)
福島民報 2017年7月14日(金) 「須賀川の円谷監督生家 公認ショップ開店 ウルトラマングッズ販売」&「ウルトラマンAR(拡張現実)スタンプラリー 配信始まる」
福島民報 2018年1月12日(金) 愛称は「ウルトラFM」 故円谷監督にちなむ 須賀川・tetteに開設


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  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200112/p1


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ウルトラマン80(エイティ)』(80年)#45「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」 ~俗っぽい侵略の超合理性!

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『怪獣倶楽部〜空想特撮青春記〜』に想う オタク第1世代よりも下の世代のオタはいかに生くべきか!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170628/p1

ザ・ウルトラマン ジャッカル対ウルトラマン』 〜日本アニメ(ーター)見本市出展作品!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160914/p1

ULTRAMAN』 ~等身大マン・セブン・エース型強化服vs等身大宇宙人! 高技術3D-CGに溺れない良質作劇! 歴代作品へのオマージュ満載!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190528/p1


[関連記事] ~ウルトラマンゼロ登場作品!

『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(09年) ~岡部副社長電撃辞任賛否!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101224/p1

『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』(10年) ~映画の前菜ビデオ作品なのに大傑作が爆誕

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111201/p1

ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』(10年) ~大傑作!(なのに不入りで暗澹たる想い・汗)

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111204/p1

ウルトラマンサーガ』(12年) ~DAIGO・つるの剛士杉浦太陽AKB48・昭和OB投入の是非!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20140113/p1

『ウルトラゼロファイト』(12年) ~おかひでき・アベユーイチ監督がまたまた放った大傑作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140115/p1

『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!』(15年) ~第2期ウルトラの「特訓」「ドラマ性」「ヒーロー共演」「連続性」も再考せよ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200404/p1

ウルトラマンX(エックス)』(15年)前半評! 5話「イージス光る時」・8話「狙われたX」・9話「われら星雲!」 ~ゼロ・マックス・闇のエージェント客演!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1

『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』(17年) ~イイ意味でのバカ映画の域に達した快作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200406/p1

ウルトラファイトオーブ』(17年)完結評 ~『オーブ』と『ジード』の間隙ほかを繋ぐ年代記的物語!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170603/p1

ウルトラマンジード』(17年)序盤評 ~クライシス・インパクト! 平行宇宙のひとつが壊滅&修復! その原理とは!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1

ウルトラマンジード』(17年)中盤総括 ~Wヒーロー・特オタ主人公・ラブコメ! 希代の傑作の予感!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200523/p1

ウルトラマンジード』(17年)最終回「GEEDの証」 ~クライシスインパクト・幼年期放射・カレラン分子・分解酵素・時空修復方法はこう描けば!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180213/p1(当該記事)

『劇場版ウルトラマンジード つなくぜ!願い!!』(18年) ~新アイテムと新怪獣にも過去作との因縁付与で説得力!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180401/p1

『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』(19年) ~パチンコ展開まで前史として肯定! 昭和~2010年代のウルトラマンたちを無数の設定因縁劇でつなぐ活劇佳品!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200110/p1

ウルトラマンタイガ』『ウルトラギャラクシーファイト』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』『仮面ライダー令和』 ~奇しくも「父超え」物語となった各作の成否は!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200112/p1

ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)序盤総括 ~巨大ロボ・セブンガー大活躍! 「手段」ではなく「目的」としての「特撮」!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200723/p1


[関連記事] ~ウルトラシリーズ最終回評

ウルトラマンティガ』(96年)最終回 最終章三部作 #50「もっと高く!~Take Me Higher!~」・#51「暗黒の支配者」・#52「輝けるものたちへ」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961207/p1

ウルトラマンダイナ』(97年)最終回 最終章三部作 #49「最終章I 新たなる影」・#50「最終章II 太陽系消滅」・#51「最終章III 明日へ…」 ~賛否合評

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971211/p1

ウルトラマンネオス』(00年)最終回「光の戦士よ永遠に」 ~「種の存続」に殉じることの是非!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120513/p1

ウルトラマンネクサス』(04年)最終回 ~中後盤評 #37「Final Episode 絆 -ネクサス-」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060308/p1

ウルトラマンマックス』(05年)終盤・最終回・『マックス』総括! #33~34「ようこそ! 地球へ」バルタン星人前後編

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060503/p1

ウルトラマンメビウス』(06年)最終回 最終三部作 #48「皇帝の降臨」・#49「絶望の暗雲」・#50「心からの言葉」 ~ありがとう!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070505/p1

ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO』(08年)最終回 #12「グランデの挑戦」・#13「惑星崩壊」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100331/p1

ウルトラマンギンガ』(13年)最終回 ~タロウ復活! 津川雅彦もキングに変身すべきだ! ウルトラ怪獣500ソフビを売るためには!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200827/p1

ウルトラマンオーブ』(16年)最終回「さすらいの太陽」 ~田口清隆監督の特撮で魅せる最終回・ジャグラス改心の是非・『オーブ』総括!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1

ウルトラファイトオーブ』(17年)完結評 〜『オーブ』・『ジード』・昭和・平成の結節点でもある年代記的な物語!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170603/p1

ウルトラマンジード』(17年)最終回「GEEDの証」 ~クライシスインパクト・幼年期放射・カレラン分子・分解酵素・時空修復方法はこう描けば!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180213/p1(当該記事)

ウルトラマンタイガ』(19年)最終回「バディ ステディ ゴー」 ~『ウルトラギャラクシーファイト』『スカイウォーカーの夜明け』『仮面ライダー令和』 ~奇しくも「父超え」物語となった各作の成否は!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200112/p1

ウルトラマンタイガ』(19年)最終回「バディ ステディ ゴー」 ~タロウの息子としての物語たりえたか!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210606/p1

『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』(19年)最終回 ~戦闘連発でも多数キャラの動機・個性・関係性は描破可能! 物語よりも点描に規定される作品の質!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210620/p1

ウルトラマンZ(ゼット)』(20年)最終回「遙かに輝く戦士たち」・後半評 ~ネタキャラが敵味方に多数登場だが熱血活劇! 2020年代のウルトラはかくあるべし!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210905/p1

ウルトラマントリガー』(21年)最終回「笑顔を信じるものたちへ」 ~新世代ウルトラ各作終章の出来も含めて賛否総括! 光と闇を包摂する真理!?

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20220326/p1


ウルトラマンエース』(72年)最終回「明日のエースは君だ!」 ~不評のシリーズ後半も実は含めた集大成!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070429/p1

『ザ☆ウルトラマン』(79年)最終回 #47「ウルトラの星へ!! 第1部 女戦士の情報」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100328/p1

『ザ☆ウルトラマン』(79年)最終回 #48「ウルトラの星へ!! 第2部 前線基地撃滅」

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100404/p1

『ザ☆ウルトラマン』(79年)最終回 #49「ウルトラの星へ!! 第3部 U(ウルトラ)艦隊大激戦」 ~大幅加筆!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100411/p1

『ザ☆ウルトラマン』(79年)最終回 #50「ウルトラの星へ!! 完結編 平和への勝利」 ~40年目の『ザ☆ウル』総括!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200508/p1

ウルトラマン80(エイティ)』(80年)最終回 #50「あっ! キリンも象も氷になった!!」 ~実は屈指の大名作!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20210315/p1


[関連記事] 〜ウルトラ兄弟・大活躍映画

ウルトラマンメビウスウルトラ兄弟2』 〜東光太郎! 幻の流産企画!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20130317/p1


[関連記事]

パワーレンジャーFOREVER RED』(02年) 〜坂本浩一監督作品・戦隊を逆照射!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080518/p1



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コミックマーケット95(冬コミ) 〜2019年号「SSSS.GRIDMAN」特集・2018年号「テレビ特撮・時間帯変更史」大特集・東京23区歴史博物館ガイド・かいじゅう23・勝手にサンダーマスク・土曜ワイド劇場「幽霊列車」岡本喜八脚本監督・セーラームーンR1993・プリキュア全史ほか批評感想資料本多種委託

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『シン・ゴジラ』 ~震災・原発・安保法制! そも反戦反核作品か!? 世界情勢・理想の外交・徳義国家ニッポン!


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2018年12月29日(土)、コミックマーケット95(冬コミ)1日目(特撮ジャンル)

東京ビッグサイト・西2ホール・ち−05aに出店!

(95750-1317)

2018年12月31日(月)、コミックマーケット95(冬コミ)3日目(評論ジャンル)

東京ビッグサイト・東2ホール・T−14a(VAT)にも間借り出店!

(95600-1103)


◎2018年12月冬コミ新刊! 『仮面特攻隊2019年号』!

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※現行の映画&TV特撮合評 & 現行TV特撮の関東中部関西全話視聴率表 掲載!


★TV『SSSS.GRIDMAN』巻頭合評特集! 〜原典『電光超人グリッドマン』関東・中部・関西全話視聴率掲載!
・映画『怪獣娘(黒)〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』合評!
・映画『GODZILLA 星を喰う者』合評!


・TV『ウルトラマンR/B』合評!
・TV『ウルトラマンジード』総括合評!


★映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』折込コピー速報合評!
・TV『仮面ライダージオウ』序盤合評!
・TV『仮面ライダービルド』総括合評!
・OV『仮面ライダーエグゼイド アナザー・エンディング』3部作評!
・配信『仮面ライダーアマゾンズ』評!


・TV『快盗戦隊ルパンレンジャーvs警察戦隊パトレンジャー』合評!
・OV『宇宙戦隊キュウレンジャーvsスペース・スクワッド』合評!
・OV『炎神戦隊ゴーオンジャー 10YEARS GRANDPRIX』評!
・TV『宇宙戦隊キュウレンジャー』総括合評!
・ルポ『トクサツ2018』 〜「レジェンド大戦の丘」ロケ地・探訪!


・TV『シルバー仮面』懐古 〜後年の過度な再評価に疑義! シリーズ後半にドラマ性は本当にないのか?
・TV『サンダーマスク』懐古 〜キワモノなだけの幻の逸品か!?


・洋画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』賛否合評!
・洋画『ブラックパンサー』合評! 〜傑作だが、新たな黒人搾取でもあるか!?
・洋画『アントマン&ワスプ』評! 〜小粒良品!
・洋画『デッドプール2』合評! 〜デットプールvsターミネーター(笑)
・洋画『ヴェノム』賛否合評! 〜悪のスパイダーマン単独主演映画!


・洋画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』合評! 〜酷評される本作を擁護・絶賛!
・洋画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』合評!
・洋画『ガーディアンズ』評!
・洋画『パシフィック・リム:アップライジング』合評!
・洋画『レディ・プレイヤー1』合評!
・洋画『ランペイジ 巨獣大乱闘』評!


・邦画『BLEACH』評!
・邦画『銀魂2 掟は破るためにこそある』評!
・TV『魔法×戦士マジマジョピュアーズ』評!
・TV『神ノ牙―JINGA―』評!
・邦画『牙狼〈GARO〉―神ノ牙―』評!
・邦画『DESTINY 鎌倉ものがたり』評!
・邦画『累(かさね)』評!
・TV『荒神』評! 〜NHK時代劇+特撮怪獣もの!
・TV『東離劍遊紀』評! 〜虚淵玄脚本の台湾の特撮人形劇「1」&「2」!
・TV『モブサイコ100』評! 〜坂本浩一監督&濱田龍臣ジード』コンビの深夜特撮!


・小説『キジムナーkids』評! 〜脚本家・上原正三が放つ戦後沖縄少年物語! 
・TV『ウルトラマンエース』評! 〜ファミ劇HDリマスター版!
・TV『ウルトラマンタロウ』評! 〜ファミ劇HDリマスター版!
・邦画『あゝ決戦航空隊』評!
・邦画『あゝ同期の桜』評!
・邦画『人間魚雷 あゝ回天特別攻撃隊』評!
・洋画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』評!


・随筆『ヒーロー物の「脱暴力化」は可能か?』 〜東京新聞のコラムに寄せて
・随筆「『わたモテ』『トクサツガガガ』、同じ女オタが主人公でも越えられない壁とは?(涙)」
・随筆『ここにこんなものが! 日本各地の旅先に美少女アニメ風キャラが多数!?』!
・随筆「秋の夜長に『銀河鉄道999』」 〜名画座で往年の名作アニメ映画正続編を鑑賞!
・漫画『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』評!
・ルポ『昭和特撮ヒーロー俳優 サイン会・撮影会』 〜静岡県沼津市・新仲見世商店街・昭和レトロ祭り!
・ルポ『ウルトラマンR/Bショー』『ウルトラマンガイア スペシャルステージ』!
(B5判・P152+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円)


◎2018/4/30コミック1新刊! 『東京23区 区立歴史博物館・資料館 完全ガイド(新装版)』 (FOLON:しばたひでき) 〜大好評につき、第3刷から増補改訂版刊行!


『区立歴史博物館 完全ガイド』の内訳ページなどの紹介はコチラ!
●東京23区のすべての「区立歴史博物館」、同「郷土資料館」を完全に網羅したガイド本が登場!
●すべての施設に取材を敢行! 最新情報、施設の過去のリニューアル履歴情報も掲載!
●各館の見どころ、常設展示内容を詳細に解説!
●周辺の施設の見どころ、「分館」「分室」など、区が運営する歴史博物施設をすべて掲載!
●なんと昭和の時代の「復元家屋」の特集もあり!
●さらに加えて、区が管理して見学できるすべての「古民家」「文化財建築」もすべて網羅!
●歴史マニア、郷土史マニア、民俗史マニア、江戸時代マニアの同好の士たちに捧ぐ!
 (B5判・P60・オフセット印刷・700円)
★『歴史博物館 完全ガイド』は、メアド「tenshinrou(a)mail.goo.ne.jp」でも通販可!
 ※:(a)はスパムメールよけで、実際にはアットマーク「@」の文字となります。


◎2018年8月・夏コミ新刊! 『ウルトラマンタロウ 〜流用ライブラリ音楽の世界〜 増補改訂版』(奉力萬)

コミケでのみ委託販売。初版をサークル「ルノホート」にご持参くだされば、増補改訂版と交換するそうです!)

・『ウルトラマンタロウ』 〜ナゾの流用曲群の出典研究・決定版!
(B5判・P30前後・オフセット印刷・500円)


◎2018年12月・冬コミ新刊! 『かいじゅう23 マイリトル特撮日記2018(2)(下半期)』(樹下 ごじろう)

(表紙はバックナンバーのものです・汗)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2018年7〜2018年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P40前後・コピー・500円)
(……『かいじゅう10・2012(1)』〜前号『かいじゅう22・2018(1)』まで13冊まとめて購入すれば、在庫処分で大幅値引きの2000円!・笑)


◎2018年12月・冬コミ新刊! 小説『特捜ロボ ジャンパーソン 非公認前史』(犬原 人)

(3つ隣りの「ち−03b:オフィス犬原人でも頒布!)(二次創作不可のコミティア以外で販売)
 1993年放映の東映メタルヒーロー! 改憲後の日本で、東映メタルヒーローの先輩・機動刑事ジバンと対決!
(A5判・P84・オンデマンド印刷・500円)

◎2018年8月・夏コミ新刊! 小説『勝手にサンダーマスク』第1巻〜第5巻(犬原 人)

(3つ隣りの「ち−03b:オフィス犬原人でも頒布!)(二次創作不可のコミティア以外で販売)
 幻の1970年代特撮巨大ヒーロー! 新解釈で勝手に再構築!
(A5判・P100超・オンデマンド印刷・500円)
(……5冊まとめて購入すれば、500円値引きして2000円!・笑)


◎旧刊『「特捜最前線」評全集5』(ビオラン亭 ガメラ

 『「特捜最前線」評全集1』〜同『5』、同『番外』まであり!
(B5判・P24・コピー・400円)
(……『1』〜『5』+『番外』の6冊まとめて購入すれば、400円値引きして2000円!・笑)

◎旧刊『「ケータイ刑事 銭形舞」評全集』(ビオラン亭 ガメラ

 往年の深夜ドラマ『ケータイ刑事 銭形舞』全話ガイト+批評!
(B5判・P84・オフセット印刷・1000円)

◎2018年8月・夏コミ新刊! 『土曜ワイド劇場「幽霊列車」岡本喜八脚本監督』(ビオラン亭 ガメラ

 赤川次郎原作小説が『土曜ワイド劇場』開始2年目に実写ドラマ化の全貌が今ここに明らかに!
 極小活字の圧倒的な情報量で徹底詳解・レビュー・スタッフロール再録!
(B5判・P24・コピー・300円)

◎2016年10月新刊! 「土曜ワイド劇場『三毛猫ホームズ石立鉄男版6部作・1979〜1984 PART1」 〜増刷!(ビオラン亭 ガメラ

(実際の同人誌はモノクロ印刷になります・汗)

「PART1」の数ページ中見せと、「PART2」「PART3」の表紙画像はコチラ!
 往年の「土曜ワイド劇場」ワクで放映された石立鉄男坂口良子版『三毛猫ホームズ』シリーズ6部作(1979〜1984)の全貌が今ここに明らかに!
 極小活字の圧倒的な情報量で、シリーズ全6部作を徹底詳解・レビュー・スタッフロール再録! 『三毛猫』石立版同人誌が満を持して降臨!


●第1作『三毛猫ホームズの推理 女子大密室殺人』(1979年12月1日放映)
●第2作『三毛猫ホームズの追跡 女性専科連続殺人の謎』(1980年6月14日放映)
(B5判・P28・コピー・300円)

◎新刊! 「土曜ワイド劇場『三毛猫ホームズ石立鉄男版6部作・1979〜1984 PART2」 〜増刷!(ビオラン亭 ガメラ

「PART1」の数ページ中見せと、「PART2」「PART3」の表紙画像はコチラ!
●第3作『三毛猫ホームズの怪談 赤猫は死を招く』(1981年5月16日放映)
●第4作『三毛猫ホームズの狂死曲 バイオリン連続殺人』(1982年12月25日放映)
(B5判・P28・コピー・300円)

◎新刊! 「土曜ワイド劇場『三毛猫ホームズ石立鉄男版6部作・1979〜1984 PART3」 〜増刷!(ビオラン亭 ガメラ

「PART1」の数ページ中見せと、「PART2」「PART3」の表紙画像はコチラ!
●第5作『三毛猫ホームズの運動会 だるま競争殺人事件 さらば愛する人よ』(1983年5月14日放映)
●第6作『三毛猫ホームズの駆落ち 相続人連続殺し 父危篤・至急連絡乞う』(1984年12月22日放映)
(B5判・P28・コピー・300円)
(……3冊まとめて購入すれば、100円値引きして800円!・笑)



◎2018年12月・冬コミ新刊! 速報コピー誌『SHOUT! VOL.73』(坂井 由人)

(表紙はバックナンバーのものです・汗)

 18年8〜12月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、
・2018年秋アニメ『あかねさす少女』『アニマエール!』『異世界居酒屋〜古都アイテーリアの居酒屋のぶ〜』『ウチのメイドがウザすぎる!』『風が強く吹いている』『学園BASARA』『狐狸之声(きつねのこえ)』『軒轅剣 蒼き曜(けんえんけん あおきかがやき)』『ゴブリンスレイヤー』『色づく世界の明日から』『やがて君になる』評
・2018年アニメ映画『劇場版 若おかみは小学生!』『ANEMONE EUREKA SEVEN HI−EVOLUTION(アネモネ エウレカセブン ハイエボリューション)』評
 などを投稿予定)
(B5判・P50前後・コピー・500円)

◎2018年8月・夏コミ新刊! 速報コピー誌『SHOUT! VOL.72』(坂井 由人) 〜完売!

 18年5〜8月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、
・2018年夏アニメ『ISLAND(アイランド)』『悪偶(あぐう)―天才人形―』『アンゴルモア 元寇合戦記』『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』『音楽少女』『京都寺町三条のホームズ』『ぐらんぶる』『殺戮の天使』『七星のスバル』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『天狼(シリウス) Sirius the Jaeger』『邪神ちゃんドロップキック』『すのはら荘の管理人さん』『スペースバグ』『千銃士』『ちおちゃんの通学路』『ハッピーシュガーライフ』『はねバド!』『百錬の覇王と聖約の戦乙女(ヴァルキュリア)』『プラネット・ウィズ』評
・2018年アニメ映画『あさがおと加瀬さん。』『UNDER THE DOG Jumbled(ジャンブル)』評
 などを投稿)
(B5判・P52・コピー・500円)

◎2018年5月新刊! 速報コピー誌『SHOUT! VOL.71』(坂井 由人) 〜完売!

(拙ブログ主宰も、
・2018年冬アニメ『からかい上手の高木さん』『メルヘン・メドヘン』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』『キリングバイツ』『刀使ノ巫女(とじのみこ)』『citrus(シトラス)』『ゆるキャン△』『博多豚骨ラーメンズ』『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』『グランクレスト戦記』『恋は雨上がりのように』『刻刻(こっこく)』評
・2018年春アニメ『ウマ娘 プリティーダービー』『かくりよの宿飯』『銀河英雄伝説 Die Neue These』『蒼天の拳 REGENESIS』『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』『多田くんは恋をしない』『デビルズライン』『ニル・アドミラリの天秤』『ハイスクールD×D HERO』『魔法少女 俺』『魔法少女サイト』『メガロボクス』『LOST SONG』『ヲタクに恋は難しい』評
・2018年アニメ映画『映画 中二病でも恋がしたい ―Take On Me―』『劇場版マジンガーZ/INFINITY』『劇場版マクロスΔ(デルタ) 激情のワルキューレ』『劇場版Infini−T Force/ガッチャマン さらば友よ』『さよならの朝に約束の花をかざろう』評
・『追悼、保守思想家・西部邁(にしべ・すすむ)』
 などを投稿)
(B5判・P50前後・コピー・500円)


◎2018年12月・冬コミ新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.81』(仙田 冷)

(表紙はバックナンバーのものです・汗)

 18年1〜12月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、秋アニメ『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』『閃乱カグヤ SHINOVI MASTER ―東京妖魔篇―』『ソラとウミのアイダ』『ゾンビランドサガ』『転生したらスライムだった件』『でびどる!』『となりの吸血鬼さん』評を投稿)
(B5判・P28・コピー・400円)

◎2017年12月・冬コミ新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.80』(仙田 冷)

 17年8〜12月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、秋アニメ『恋と嘘』『魔法使いの嫁』『ネト充のススメ』『クジラの子らは砂上に歌う』『Just Because』『このはな綺譚』評を投稿)
(B5判・P28・コピー・400円)


◎『キャプテンウルトラ全書 半世紀記念版』!(森川 由浩) 〜まだ出ません(汗)。来年2019年刊行を目指してます。



・近日中に発行予定の『キャプテンウルトラ全書 半世紀記念版』を先行蔵出し・予告本!
・20年選手のベテラン同人ライター森川由浩が、次作同人誌『仮面ライダー1971』『キャプテンウルトラ全書』『妖術武芸帳1969』『美少女戦士セーラームーン全書』『プリキュアオールヒストリーズ』などを振り返る!
(B5判・P12・オフセット印刷・200円)


◎2017年12月冬コミ新刊! 『仮面特攻隊2018年号』! 〜在庫僅少。残り3冊のみでした(汗)


※現行の映画&TV特撮合評 & 現行TV特撮の関東中部関西全話視聴率表 掲載!


★大長編評論『テレビ特撮・時間帯変更史』 〜力作5万字評! 節目の歴代23大TV特撮の関東・中部・関西全話視聴率掲載!


・TV『怪獣倶楽部 〜空想特撮青春期〜』賛否合評! 〜第1世代よりも下のオタはいかに生くべきか!?


・TV『ウルトラマンジード』序盤賛否合評!
・TV『ウルトラマンジード』総括!
・TV『ウルトラマンジード』子連れ狼


・TV『ウルトラファイトオーブ』完結合評!
・邦画『劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』合評!
・TV『ウルトラマンオーブ』終盤・総括合評!


・TV『仮面ライダービルド』序盤総括!
・TV『仮面ライダーエグゼイド』総括!
・邦画『劇場版 仮面ライダーエグゼイド』合評!


・TV『宇宙戦隊キュウレンジャー』序盤合評!
・TV『宇宙戦隊キュウレンジャー』中後盤総括!
・OV『宇宙戦隊キュウレンジャー Episode of スティンガー』評!
・邦画『宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE』合評!


・OV『帰ってきた動物戦隊ジュウオウジャー』合評!
・TV『動物戦隊ジュウオウジャー』終盤・総括合評!
・映画『動物戦隊ジュウオウジャーvsシュリケンジャー』合評!


・TV『宇宙戦隊キュウレンジャー』#18、宇宙刑事ギャバン特捜戦隊デカレンジャー客演編評!
・OV『スペース・スクワッド ギャバンvsデカレンジャー』合評!


・邦画『仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦』合評!
・『トクサツ2016』 〜「動物戦隊ジュウオウジャー」ロケ地は「超新星フラッシュマン」30周年オマージュだった!?


・邦画『GODZILLA 怪獣惑星』評!
・邦画『BRAVE STORM(ブレイブ ストーム)』評!
・TV『シルバー仮面』オールナイト鑑賞記!


・洋画『ジャスティス・リーグ』評 〜ヒーロー大集合映画の教科書たりうるか!?
・洋画『スパイダーマン:ホームカミング』合評 〜クイズ研究会(?)に所属する文化系スパイダーマン
・洋画『ワンダーウーマン』評 〜フェミニズムの英雄か!? 単なるセックス・シンボルか!?


・洋画『マイティ・ソー バトルロイヤル』評!
・洋画『LOGAN/ローガン』評!
・洋画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』評!
・洋画『ドクター・ストレンジ』評!
・洋画『シンクロナイズド モンスター』評!
・洋画『エイリアン:コヴェナント』評!
・洋画『猿の惑星:聖戦記』評!
・洋画『ブレードランナー 2049』評!
・洋画『パワーレンジャー』合評!
・洋画『キングコング:髑髏島の巨神』評!
・洋画『ゴースト・イン・ザ・シェル』評!
・邦画『裏破拳ポリマー』評!
・洋画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』評!
・洋画『メッセージ』評!
・アニメ映画『虐殺器官』評!
・アニメ&実写映画『妖怪ウォッチ 空飛ぶクジラとダブル世界の大冒険だニャン!』評!
・アニメ映画『クレヨンしんちゃん』評!
・洋画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』評!
・洋画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』評!
・邦画『本能寺ホテル』評!
・邦画『銀魂』評!
・邦画『サクラダリセット』評!
・ドラマ『アシガール』評!
・ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズ評!
・ドラマ『アイドル×戦士 ミラクルちゅーんず!』評!
・配信『仮面ライダー4号』評!
・邦画『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ』評!
(B5判・P160+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円)


◎2017年8月・夏コミ新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.79』(仙田 冷)

 17年6〜8月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、春アニメ&映画評『冴えない彼女の育てかた♭』『月がきれい』『夜は短し歩けよ乙女』『夜明け告げるルーのうた』『サクラダリセット(実写版)前篇/後篇』『ReLIFE リライフ(実写版)』評を投稿)
(B5判・P32・コピー・400円)

◎2017年6月新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.78』(仙田 冷)

 17年1〜6月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、春アニメ評『Re:CREATORS(レクリエイターズ)』評を投稿)
(B5判・P32・コピー・400円)

◎2017年2月新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.77』(仙田 冷)

 16年12〜17年2月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、冬アニメ『小林さんちのメイドラゴン』『政宗くんのリベンジ』『アイドル事変』『セイレン』『スクールガール ストライカーズ Animation Channel』『けものフレンズ』評を投稿)
(B5判・P40前後・コピー・400円)

◎2016年12月・冬コミ新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.76』(仙田 冷)

 16年8〜12月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、秋アニメ『終末のイゼッタ』『ガーリッシュナンバー』『ブレイブウィッチーズ』評を投稿)
(拙サークルメンバーも、『君の名は。』『映画 聲の形』『ReLIFE』評を投稿)
(B5判・P40前後・コピー・500円)


◎コピー評論誌「漫画界の解体進行形を解く」大幅増補加筆版!『WEB漫画に未来はあるのか』(M.TAKEHARA)

(A5判・P32・コピー・300円)


◎2016年12月・冬コミ新刊! 『仮面特攻隊2017年号』 ~手持ち分は完売! 同人ショップに若干部数あり

『仮面特攻隊』2017年号「シン・ゴジラ」賛否合評大特集 ~手持ち分は完売! 残部はCOMIC ZINのみ! ネット通販中!(6頁分を公開!)



※現行の映画&TV特撮合評 & 現行TV特撮の関東中部関西全話視聴率表 掲載!
★映画『シン・ゴジラ』賛否合評大特集! 〜国内左右の反響も収集!
 (「シン・ゴジラ」特集・編集協力:MUGENオペレーション)
 (夏コミ号「シン・ゴジラ」特集からも2名増員! 図版も国内左右の反響収集に総とっかえ!)
・折込コピー『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ』速報合評! (〜折込冊数分はすべて完売・汗)
・映画『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』合評!
・映画『スーサイド・スクワッド』合評!
・映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『デッドプール』合評!
・映画『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』『X−MEN:アポカリプス』評!
・映画『アイアムアヒーロー』『テラフォーマーズ』合評!
・映画『DEATH NOTE Light up the NEW world』評!
・映画『GANTZ:O』『キューティーハニー ―TEARS―』評!
・TV『時をかける少女』評!
・TV『精霊の守り人』評!
・配信アニメ『怪獣娘 〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』評!
・舞台『光の国から僕らのために ―金城哲夫伝―』合評!
・TV「ゴジラが登場した往年の漫画原作実写ドラマ『クルクルくりん』」寸評!
・雑誌『映画論叢』寸評!
・漫画『トクサツガガガ』合評!
・小説『ウルトラマンF』評!
・小説『仮面ライダー鎧武』評!
・小説『仮面ライダードライブ』評!
・ビデオ『仮面ライダーチェイサー』評!
・ビデオ『仮面ライダーハート』合評!
・ビデオ『仮面ライダーマッハ』合評!
・配信『仮面ライダーアマゾンズ』合評!
・TV『仮面ライダーエグゼイド』序盤合評!
★映画『仮面ライダー1号』賛否合評特集!
・TV『動物戦隊ジュウオウジャーゴーカイジャー客演編・合評!
・TV『動物戦隊ジュウオウジャー』後半合評!
・映画『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー』合評!
・TV『動物戦隊ジュウオウジャー』6人目の戦士登場編・合評!
・ビデオ『帰ってきた手裏剣戦隊ニンニンジャー』合評!
・映画『手裏剣戦隊ニンニンジャーVSトッキュウジャー』合評!
・TV『手裏剣戦隊ニンニンジャー』終盤合評!
・TV『ウルトラマンオーブ』序盤賛否合評!
・TV『ウルトラマンオーブ』前半合評!
・TV『ウルトラマンオーブ』後半合評!
★評論『ウルトラマンメビウス』10周年記念回顧!
・映画『劇場版ウルトラマンX』合評!
・TV『ウルトラマンX』終盤合評!
・TV『仮面ライダーゴースト』終盤合評!
・映画『劇場版 仮面ライダーゴースト』合評!
・配信『仮面ライダーゴースト』「伝説!ライダーの魂!」評! (オミット。いずれ当該ブログで公開予定・汗)
・TV『初森ベマーズ』後半評!
・評論『ウルトラ評論50年史』序論! (次号回し・汗)
・その他!
(B5判・P148+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円→1000円・欲かいて部数を増やして単価を下げました・汗)


◎2015年12月・冬コミ新刊! 『仮面特攻隊2016年号』

『仮面特攻隊』2016年号「特集・48年目の『怪奇大作戦』」 ~まんだらけでもネット通販中!

※現行の映画&TV特撮合評 & 現行TV特撮の関東中部関西全話視聴率表 掲載!
★特集『48年目の「怪奇大作戦」』〜「怪奇」評論史・特撮かドラマか・岸田森カルト人気の意味!
・折込コピー『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ MOVIE大戦ジェネシス』速報合評!
・TV『ウルトラマンX』評!
・TV『ウルトラファイトビクトリー』評!
・短編アニメ『ザ・ウルトラマン ジャッカル対ウルトラマン』評!
・評論「第2期ウルトラ・兄弟客演編総括」!
・映画『劇場版ウルトラマンギンガS』合評!
・TV『ウルトラマンギンガS』終盤評!
・TV『仮面ライダーゴースト』序盤合評!
・TV『仮面ライダードライブ』終盤合評!
・映画『劇場版 仮面ライダードライブ』速報合評!
・映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』合評!
・ネット配信『仮面ライダー4号』評! 〜映画『仮面ライダー3号』続編評!
・ビデオ『鎧武外伝 仮面ライダーデューク/仮面ライダーナックル』評!
・ビデオ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/仮面ライダーバロン』評!
・TV特撮『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ 春休み合体1時間スペシャル』合評!
・TV『手裏剣戦隊ニンニンジャー』#34 〜「世界忍者戦ジライヤ」客演編合評!
・TV『手裏剣戦隊ニンニンジャー』#7 〜ニンジャレッド&ハリケンレッド客演編合評!
・映画『手裏剣戦隊ニンニンジャー THE MOVIE』速報合評!
・ビデオ『特捜戦隊デカレンジャー 10 YEARS AFTER』合評!
・ビデオ『行って帰ってきた烈車戦隊トッキュウジャー 夢の超トッキュウ7号』評!
・TV『烈車戦隊トッキュウジャー』終盤合評!
・映画『烈車戦隊トッキュウジャーVSキョウリュウジャー THE MOVIE』合評!
・映画『進撃の巨人』(前編・後編) 〜合評!
・映画『THE NEXT GENARATION パトレイバー 首都決戦』合評!
・映画『寄生獣 完結編』評!
・映画&TV『牙狼〈GARO〉GOLD STORM 翔』評!
・映画『ストレイヤーズクロニクル』評!
・映画『みんな! エスパーだよ!』評!
・映画『バクマン。』評!
・TV『サンダーバード are go』評! 
・TV『新★乾杯戦士アフターV(ファイブ)』評!
・鹿児島のご当地TV特撮『薩摩剣士隼人』評!
沖縄県のご当地TV特撮『ハルサーエイカー』評!
・小説『仮面ライダーウィザード』書評!
・小説『忍風戦隊ハリケンジャー』書評!
・ジャンル系漫画『トクサツガガガ』書評!
・ジャンル系漫画『ウルトラマンネクサス』書評!
・TV『デスノート』評!
・TV『ど根性ガエル』合評!
・TV『初森ベマーズ』評!
・TV『南くんの恋人』評!
・映画『ラブ&ピース』合評!
・映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』評!
・『スター・ウォーズ』年末公開を控えて黒澤映画を振り返る!
・短編アニメ『電光超人グリッドマン boys invent great hero』合評!
・その他!
(B5判・P150+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円)


◎2014年12月・冬コミ新刊! 『仮面特攻隊2015年号』 ~「特集・ゴジラ評論60年史」!(手持ち分は完売。同人ショップに若干部数あり)

『仮面特攻隊』2015年号「特集・ゴジラ評論60年史」 ~まんだらけでネット通販中!(2頁分を公開!)
『仮面特攻隊』2015年号「特集・ゴジラ評論60年史」 ~COMIC ZINでもネット通販中!(3頁分を公開!)

※現行の映画&TV特撮合評 & 現行TV特撮の関東中部関西全話視聴率表 掲載!
・ハリウッド版映画『GODZILLA』合評!
★大特集『「ゴジラ」評論60年史』 1950〜2010年代のゴジラ評論変遷史!
・2014年 〜『ゴジラ』第1作リバイバル公開
・1954年 〜『ゴジラ』第1作封切時の評価
・1950〜60年代 〜各界の批評家が語った傾聴すべきプレ特撮評論
・1960〜70年代 〜黎明期のSF陣営が否定した怪獣映画
・大伴昌司 〜「本編と特撮の一体化」理論の誕生
・1970年代 〜オタク第1世代によるゴジラ東宝特撮の神格化
小野耕世 〜「怪獣恐怖論」の誕生
・1980年代 〜SF>初期東宝&円谷>変身ブーム。カーストの再生産
・『宝島84年10月号』&『ニューウェイブ世代のゴジラ宣言』
・1984年12月 〜復活『ゴジラ』公開とその反響
・1960〜80年代 〜ゴジラ東宝特撮・イン・USA
・1990〜2000年代 〜「怪獣恐怖論」の去就
・1990年代 〜平成ゴジラシリーズ時代のゴジラ観の分裂
・1995年 〜平成ガメラ登場と平成ゴジラへの猛烈バッシング
・1998〜99年 〜ヤマダ・マサミのトークライブとその観客のゴジラ
・2000年代 〜平成ガメラ要素のミレニアムゴジラシリーズへの投入
・2014年 〜『GODZILLA』来航


★『仮面ライダー鎧武』完結合評! 〜神様になったヒーロー&ヒロインをどう見る!?


・10月新番組『仮面ライダードライブ』序盤合評!
・『烈車戦隊トッキュウジャー』後半合評!
・11月放映開始の『ウルトラマンギンガS』後半戦・合評!
・ビデオ『宇宙刑事シャリバン NEXT GENERATION』合評!
・ビデオ『宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION』合評!
・往年の名作漫画の映画化『寄生獣』評!
・TV『地獄先生ぬ〜べ〜』評!
・深夜特撮『甲殻不動戦記ロボサン』評!


・TV『ウルトラマンギンガS』前半8話・完結合評!
スーツアクターが題材の邦画『イン・ザ・ヒーロー』合評!
・80年前後のオタ第1世代の青春を描く深夜ドラマ『アオイホノオ』合評!
・ジャニーズの戦隊パロディー映画『エイトレンジャー2』評!
・ショコタンの変身ヒロイン映画『ヌイグルマーZ』評!


・夏休み映画『劇場版 仮面ライダー鎧武』合評!
・夏休み映画『烈車戦隊トッキュウジャーTHE MOVIE』合評!
・トクサツ2014『トッキュウ5号&ワゴンのスーアク野川瑞穂!』
・TV『烈車戦隊トッキュウジャー』 〜中盤・6人目の戦士評!
・TV『ウルトラマンギンガS』序盤合評!


・戦隊パロディー映画『女子ーズ』!
・戦隊パロディー深夜特撮『乾杯戦士アフターV(ファイブ)』!
・映画『悪夢ちゃん The 夢ovie』 〜日テレ土9映画版!
・深夜特撮『なぞの転校生』!
・深夜特撮『牙狼<GARO> 魔戒ノ花』!
・茨城のご当地ヒーロー『雷様剣士ダイジ』!


・TV『仮面ライダー鎧武』第3クール総括 〜壊れゆくミッチに見る人間力諸相!
・ビデオ『帰ってきた獣電戦隊キョウリュウジャー 100 YEARS AFTER』評!


・TV『仮面ライダー鎧武』#30「赤と青のキカイダー」合評!
・映画『キカイダー REBOOT』合評!
・実写映画版『機動警察パトレイバー』合評!
・映画『俺たち賞金稼ぎ団』 〜キョウリュウジャー最終回外伝評!


・TV特番『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武』合評!
・映画『平成ライダー昭和ライダー 仮面ライダー大戦』合評!
・40周年記念『仮面ライダーX』再評価 〜公私葛藤描写の先進性!


・TV『仮面ライダー鎧武』前半合評 〜現代的公私葛藤描写の新境地!
・TV『烈車戦隊トッキュウジャー』序盤合評!


・映画『ウルトラマンギンガ劇場スペシャル2』合評!
・TV『ウルトラマンギンガ』第1期・最終回評!
・TV『ウルトラマンギンガ』第1期・番外編評!
・TV『新ウルトラマン列伝』評!


・映画『赤×ピンク』 〜坂本浩一監督のキャットファイト映画!
・映画『地球防衛未亡人』 〜河崎実監督のバカ映画・合評!


・映画『獣電戦隊キョウリュウジャーVSゴーバスターズ』合評!
・『ジュウレンジャー』『アバレンジャー』『キョウリュウジャー』解説!
・TV『獣電戦隊キョウリュウジャー』 〜怒涛の終盤評!
・『スーパー戦隊評論の変遷史』! 〜往年の「ジュウレン」酷評を糺す!
・22周年記念『恐竜戦隊ジュウレンジャー』再評価!


・『小説 仮面ライダーフォーゼ』書評 〜スクールカースト・ボッチ問題!
・『小説 侍戦隊シンケンジャー』書評 〜スーパー戦隊小説化、参る!
・洋画『スター・ウォーズ』EPISODE1〜4評!
・CS『ゲンと不動明王』&『海底軍艦』評!


・イベント『ウルトラマン創世紀展』レポート!
・イベント『特撮博物館 名古屋展』 〜オタクと愛娘と発達障碍
・ジャンル系漫画『セブンきゅ〜ぶ』書評
・ジャンル系漫画『トクサツガガガ』書評


・CSで再放送、往年の円谷特撮『マイティジャック』評!
・CSで再放送、往年の『ウルトラファイト』放映順のナゾ推理!(←紙幅の都合で次号回し・汗)
・WOWOWで再放送、『ウルトラマンタロウ』再評価!(←紙幅の都合で次号回し・汗)
(B5判・P168+折込コピーP4・オフセット印刷・1800円)


◎2015年5月新刊! 『美少女戦士セーラームーンR1993』(森川 由浩)


●序文 美少女戦士セーラームーンR The First Meeting 1993
●『美少女戦士セーラームーンR』作品解説
●アニメ全43話レビュー
 第一話放映日&最終回放映日の朝日新聞番組欄
●劇場版 美少女戦士セーラームーン
●ミュージカル 美少女戦士セーラームーン
●出版界に於ける『美少女戦士セーラームーンR』
 講談社児童誌(なかよし・たのしい幼稚園・おともだち・テレビマガジン)
 アニメ雑誌アニメージュニュータイプアニメディア・月刊OUT・B−CLUB(ビークラブ))
 マーチャンダイジングライツレポート
 東映社内報
 謎本……『セーラームーンの秘密』など
 キネマ旬報
●LD&CD 映像と音響ソフト
 東映ビデオ情報ペーパー NEW DISC PRESS
 東映ビデオ LDソフト
 CD
●玩具の世界
●各種資料&データバンク
 台本
 関連CM集
 本放送フォーマット
 フィルモグラフィー 
 放映開始日リスト
 まんが日本昔ばなしVSセーラームーン(視聴率比較)
 視聴率データ
 メインスタッフ&キャストリスト
(B5判・P106・オフセット印刷・1000円)


◎改訂再販! 『美少女戦士セーラームーン1992 転生版』(森川 由浩)


●序文 美少女戦士セーラームーンThe First Meeting 1992
●『美少女戦士セーラームーン』作品解説
●アニメ全46話レビュー
美少女戦士セーラームーン再放送ヒストリーズ
●出版界に於ける『美少女戦士セーラームーン
 講談社児童誌(なかよし・たのしい幼稚園・おともだち・テレビマガジン)
 アニメ雑誌アニメージュニュータイプアニメディア・B−CLUB(ビークラブ))
 マーチャンダイジングライツレポート
 TV Bros.
 東映社内報
●LD&CD 映像と音響ソフト
●各種資料&データバンク
 台本
 絵コンテ
 本放送フォーマット
 フィルモグラフィー 
 放映開始日リスト
 まんが日本昔ばなしVSセーラームーン(視聴率比較)
 視聴率データ
 メインスタッフ&キャストリスト
(B5判・P110・オフセット印刷・1000円)


◎『妖術武芸帳1969』(森川 由浩) 〜完売です(汗)


★ジャンル系ニュースサイト“ためログβ”で、資料性博覧会03の当日取材が掲載!★(2019年現在、リンク切れ)
★TBS・橋本洋二プロデューサー&東映・平山亨プロデューサーのタッグによる
 日曜夜7時タケダアワー枠、佐々木功ささきいさお)主演の幻の特撮時代劇!
★作品紹介、物語紹介、全話徹底解説、登場人物紹介、妖術師名鑑!
・『妖術武芸帳』再放送リスト!
・『妖術武芸帳』関連スタッフ・フィルモグラフィー
・当時の新聞記事、雑誌記事、音盤、武田薬品ノベルティ、台本、スチル写真集大成!
・坂口祐三郎 〜『仮面の忍者 赤影』と『妖術武芸帳』の間に!
★補論:TBS橋本洋二プロデューサー、1969年の作品群!
 タケダアワー解説、年譜、前番組「怪奇大作戦」・後番組「柔道一直線」!
 ブラザー劇場解説、年譜、「どんといこうぜ!」「胡椒息子」「彦左と一心太助」!
 木下恵介アワー解説、年譜、「おやじ太鼓」「3人家族」「兄弟」!
・新聞番組欄に見る1969年のテレビ事情!
・90年代中部地方の深夜番組「今甦る!昭和ヒーロー列伝」での『妖術武芸帳』!
(B5判・P142・オフセット印刷・1600円・mixiでHN「morikawa_」か「maxheart2090@excite.co.jp」でも通販可)


◎2018年8月・夏コミ新刊! 『かいじゅう22 マイリトル特撮日記2018(1)(上半期)』(樹下 ごじろう)

(表紙はバックナンバーのものです・汗)
 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2017年12〜2018年7月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P34・コピー・500円)

2017年12月・夏コミ新刊! ◎『かいじゅう21 マイリトル特撮日記2017(2)(下半期)&(過去記事総集編)』(樹下 ごじろう)

(表紙はバックナンバーのものです・汗)
 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2017年7〜2017年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・500円)

2017年8月・夏コミ新刊! ◎『かいじゅう20 マイリトル特撮日記2017(1)(上半期)&(過去記事総集編)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2016年12〜2017年8月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・500円)

2016年12月・冬コミ新刊! ◎『かいじゅう19 マイリトル特撮日記2016(2)(下半期)&(過去記事総集編)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2016年7〜2016年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・800円)

2016年8月・夏コミ新刊! ◎『かいじゅう18 マイリトル特撮日記2016(1)(上半期)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2015年12〜2016年7月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・600円)

2015年12月・冬コミ新刊! ◎『かいじゅう17 マイリトル特撮日記2015(2)(下半期)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2015年7〜2015年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・600円)

2015年8月・夏コミ新刊! ◎『かいじゅう16 マイリトル特撮日記2015(1)(上半期)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2014年12〜2015年7月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・600円)

2014年12月・冬コミ新刊! ◎『かいじゅう15 マイリトル特撮日記2014(2)(下半期)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2014年7〜14年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P50前後・オフセット印刷・600円)

◎『かいじゅう14 マイリトル特撮日記2014(上半期)』(樹下 ごじろう)

 オタク第1.5世代の博覧強記の同人30年ベテラン選手の子持ち特オタがつづる人気シリーズ最新刊!
 2013年12〜14年7月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P56・オフセット印刷・600円)

◎『かいじゅう13 マイリトル特撮日記2013(下半期)』(樹下 ごじろう)

 2013年7〜13年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P44・オフセット印刷・500円)

◎『かいじゅう12 マイリトル特撮日記2013(上半期)』(樹下 ごじろう)

 2013年1〜13年6月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P44・オフセット印刷・500円)

◎『かいじゅう11 マイリトル特撮日記2012(下半期)』(樹下 ごじろう)

 2012年4〜12年12月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P44・オフセット印刷・500円)

◎『かいじゅう10 マイリトル特撮日記2012(上半期)』(樹下 ごじろう)

 2011年12〜12年4月の新旧内外特撮TV・映画・CS・書籍・玩具・見聞録!
(B5判・P64・オフセット印刷・700円)


◎『プリキュア オールヒストリーズ New Stage』(森川 由浩)


★「プリキュア」シリーズ10周年記念! 「プリキュアオールヒストリーズ」増補改訂版刊行!
 『ふたりはプリキュア』(2004)〜『ハピネスチャージプリキュア』(2014)まで全11シリーズ総覧!
・誕生前史 『どれみ』『セラムン』『ナージャ』との三者関係
 2004年 『ふたりはプリキュア
 2005年 『ふたりはプリキュア MaxHeart』
 2006年 『ふたりはプリキュア Splash☆Star』
 2007年 『Yes! プリキュア5』
 2008年 『Yes! プリキュア5 GoGo!』
 2009年 『フレッシュプリキュア!
 2010年 『ハートキャッチプリキュア!
 2011年 『スイートプリキュア♪
 2012年 『スマイルプリキュア!
 2013年 『ドキドキ! プリキュア
 2014年 『ハピネスチャージプリキュア!
講談社児童誌の『プリキュア』 〜記事特色・付録・コミカライズ単行本化状況・徹底解説!
 「たのしい幼稚園」「おともだち」「なかよし」・コミカライズ・単行本・「プリキュアおはなしブック」
・作品データベース(全シリーズサブタイトル & 関東・中部・関西全話視聴率リスト!)
・15秒予告編・東京MXプリキュア再放送全記録・プリキュア新聞・講談社児童誌のプリキュア
・前史 〜朝日放送(大阪)製作TVアニメ枠年譜&解説!
朝日放送アニメの時代
朝日放送日朝八時半枠のルーツをさかのぼる
ダイハツ枠の時代=テレビ黎明期の日曜夜
朝日放送製作アニメの誕生と「腸捻転」改編
・日曜朝への枠移動……日アサキッズタイムへ
朝日放送製作アニメ枠年譜
・時代の検証……ダイハツ劇場と日曜ゴールデンタイムの流れ
・時代の検証……ニチアサキッズタイムの確立・枠拡大と日曜朝枠の流れ
(B5判・P179・オフセット印刷・1600円・mixiでHN「morikawa_」か、メアド「ssssskpt(a)yahoo.co.jp」「maxheart2090(a)excite.co.jp」でも通販可)
 ※:(a)はスパムメールよけで、実際にはアットマーク「@」の文字となります)


◎『プリキュアシネマヒストリーズ』 〜全プリキュアシリーズ映画本!(森川 由浩) 〜多分、完売(汗)


・『ふたりはプリキュアMaxHeart
・『ふたりはプリキュアMaxHeart 雪空のともだち』
・『ふたりはプリキュアSplash☆Star チクタク危機一髪!』
・『Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!』
・『Yes!プリキュア5 GOGO! お菓子の国のハッピーバースディ♪』
・『ちょ〜短編 プリキュアオールスターズ GOGOドリームライブ』
・『プリキュアオールスターズDX みんな集まれ奇跡のともだち大集合』
・『フレッシュプリキュア! おもちゃの国は不思議がいっぱい!』
・『プリキュアオールスターズDX2 レインボージュエルを守れ!』
・『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショーですか?』
・『プリキュアオールスターズDX3 未来に届け! 世界をつなぐ☆虹色の花』
・『スイートプリキュア♪ とりもどせ!♪ 心がつなぐ奇跡のメロディ♪』
・最新作『プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち」 〜もモチロン速報!!
*序文 テレビシリーズ初作『ふたりはプリキュア』解説からはじめて、
 併映作品『ちょ〜短編 プリキュアオールスターズ GOGOドリームライブ』も含む全13作品を徹底解説!
●資料集 *割引券・前売券、チラシ、パンフレットといった各種アイテムから新聞記事、各種特番を特集!
●附録 東映テレビアニメヒロイン映画年表……「東映まんがまつり」からの東映少女アニメ映画化史を総括!
●書下ろしコラム 東映テレビアニメヒロイン映画史……『プリキュア』映画の先輩たち!
 『東映まんがまつり』に始まる東映TVアニメヒロイン作品映画化の歴史!
 〜若いマニアの中でも特に好事家(笑)の連中に、女児向けTVアニメの意匠とテーマとスタッフの変遷を、大昔と中昔と今のリレーバトンをつなげるべくぜひとも一読していただきたい!(笑)
(B5判・P100前後・オフセット印刷・1200円)


◎『宇宙戦艦ヤマト初作〜2199評論本』全シリーズ批評本!(M.TAKEHARA) 〜増刷4刷目(完売)

本同人誌の内容をベースに、全面描き下ろしで14年12月に商業誌化を達成!
ISBN:4801900755:DETAIL


 〜オタク第1世代による従来の戦後民主主義的にひよったヤマト観を覆す!?〜
 初作〜2199、忘れ去られたTVスペシャル総集編、各種復活プロジェクト〜2520までレビュー!
 〜大好評(問題作!?)につき3刷分も完売! 今回は4刷分を頒布!〜
波動砲神話の虚実
・古代達が反乱しない第三の白色彗星帝国編
・新たなるとIIIの独断交戦
・永遠にが描きたかった事
・島が死なねばならない理由
・テーマを受け継いだ実写版
・復活篇は侵略戦争
・誰のための2199
・沖田という名の近代
(B5判・P40・オフセット印刷・500円)


◎2017年2月新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.77』(仙田 冷)

 16年12〜17年2月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、冬アニメ『小林さんちのメイドラゴン』『政宗くんのリベンジ』『アイドル事変』『セイレン』『スクールガール ストライカーズ Animation Channel』『けものフレンズ』評を投稿)
(B5判・P40前後・コピー・400円)

◎2016年12月・冬コミ新刊! 速報コピー誌『DEATH−VOLT Vol.76』(仙田 冷)

 16年8〜12月のアニメ・特撮・ドラマ・映画・ゲーム・書籍ほかオールジャンル合評コピー同人誌!
(拙ブログ主宰も、秋アニメ『終末のイゼッタ』『ガーリッシュナンバー』『ブレイブウィッチーズ』評を投稿)
(拙サークルメンバーも、『君の名は。』『映画 聲の形』『ReLIFE』評を投稿)
(B5判・P40前後・コピー・500円)


◎『仮面特攻隊2014年号』

『仮面特攻隊』2014年号~まんだらけでネット通販中!

・折込コピー『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 戦国MOVIE大合戦』 〜速報合評!
・『ウルトラマンギンガ』 〜後半合評! &関東中部関西視聴率!
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』 〜後半合評! &関東中部関西視聴率!
・『仮面ライダー鎧武/ガイム』 〜序盤合評! &関東中部関西視聴率!
・『ヒーローショー2013』 〜ハイクオリティショー探訪! ゴーバス(よみうりランド)・キョウリュウ日本モンキーパーク
・『仮面ライダーウィザード特別編』 〜全平成ライダー集合・番外前後編合評!
・映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』 〜合評!
・映画『ガッチャマン』 〜往年の人気アニメの実写リメイク評!
・映画『パシフィック・リム』 〜本邦ジャンル作品リスペクト満載・巨大ロボVS巨大怪獣ハリウッド映画評!
・深夜ドラマ『みんな! エスパーだよ!』 〜完結評!
・深夜ドラマ『でたらめヒーロー』評! 〜完結評!
・深夜ドラマ『仮面ティーチャー』評! 〜序盤評!
・深夜ドラマ『牙狼〈GARO〉〜闇を照らす者』評! 〜完結評!
・深夜ドラマ『衝撃ゴライガン!!』評! 〜序盤評!
・深夜ドラマ『彼岸島』評! 〜序盤評!
・映画『劇場版SPEC〜結〜』評!
・『特命戦隊ゴーバスターズ』 〜終盤評&総括・関東中部関西全話視聴率!
・映画『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』 〜合評!
・映画『特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャーTHE MOVIE』 〜合評!
・ビデオ『帰ってきた特命戦隊ゴーバスターズVS動物戦隊ゴーバスターズ』 〜評!
・ビデオ『忍風戦隊ハリケンジャー 10 YEARS AFTER』 〜評!
・『劇場版 獣電戦隊キョウリュウジャー GABURINCHO OF MUSIC』 〜合評!
・『劇場版 仮面ライダーウィザード in Magic Land』 〜合評!
・『プロレスの星アステカイザー』 〜東京MXテレビで再放送評!
・『レッドマン』 〜チャンネルNECOで再放送評!
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』 〜プレミア発表会&玩具コンセプト展望!
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』 〜序盤合評!
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』 〜6人目キョウリュウゴールド活躍編評!
・『獣電戦隊キョウリュウジャー』 8〜9人目の戦士登場編評!
・『TOEI HERO NEXT』 〜3作品レビュー!
・新書『ウルトラマンが泣いている』 〜書評!
・『琉神マブヤー1972レジェンド』 〜沖縄のご当地ヒーロー第3シリーズ・完結評!
・『浪速伝説トライオー』 〜大阪発のご当地ヒーロー、テレビ大阪で映像化!
・『黄金鯱伝説グランスピアー』 〜名古屋のご当地ヒーロー、東海テレビで映像化!
・『ファイヤーレオン』 〜ブジロード制作のプロレス特撮ヒーロー評!
・『小説 仮面ライダーW・オーズ』 〜評!
・『小説 仮面ライダーアギトファイズ』 〜良質な再構築!
・『小説 仮面ライダーディケイド』は意外な収穫か!? 賛否合評!
・『小説 仮面ライダークウガ』 〜2013年の後日談!
・『小説 仮面ライダー電王』 〜こちらも2013年の後日談!
・『小説 仮面ライダー響鬼』 〜江戸初期を舞台に、響鬼の先祖が『変身忍者嵐』と共演!
・『小説 仮面ライダーキバブレイド龍騎』 〜評!
・深夜特撮『非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛』 〜前半&後半評!
・『ウルトラゼロファイト』 〜合評! ディレクターズカット版とTV版の差異&『ウルトラマン列伝』2年目の関東中部関西全話視聴率!
・『ウルトラマンギンガ』 〜序盤評!
・『仮面ライダーウィザード』 #6〜15・白熱バトル&ハートウォームドラマの両立の確立!
・『仮面ライダーウィザード』 #16「クリスマスの奇跡」合評&関東中部関西全話視聴率!
・映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』 〜合評・「イナズマン」解説!
・『仮面ライダーウィザード』 #17〜25・2号ライダー=ビースト登場&活躍編! 特撮人情喜劇アクション!
・『仮面ライダーウィザード』 #26〜39・真由ちゃん登場! ビースト&ウィザード・パワーUP編!
・『仮面ライダーウィザード』 #40〜42・真由ちゃん、女ライダーに変身編!
・『仮面ライダーウィザード』 〜最終章レビュー! 真由・仁藤・晴人・コヨミ、それぞれの決着!
・『近作評EXTRA』 〜「語ろうクウガ・アギト・龍騎」「スポーツ報知 円谷プロ50周年特別号」「キカイダーThe Novel」書評、「追悼・平山亨」
(B5判・P128+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円)


◎『仮面特攻隊2013年号』

『仮面特攻隊2013年号』~まんだらけでネット通販中!


・『非公認戦隊アキバレンジャー』合評! &聖地アキバでのイベントレポート!
ガイナックス戦隊パロ「感覚戦士ゴカンファイブ」もとい『エアーズロック』合評!
・『牙狼GARO>〜MAKAISENKI〜』評!


・映画『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』合評!
・映画『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』合評!
・『宇宙刑事ギャバン』30周年記念・回顧!
・『宇宙刑事』シリーズ全3作、関東・中部・関西全話視聴率表!
・映画販促でギャバンがゲスト出演した9月下旬の『特命戦隊ゴーバスターズ』評!


・映画『ウルトラマンサーガ』合評! &各種新聞図版!
・映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』合評!


・『特命戦隊ゴーバスターズ』前半合評! &各種新聞図版!
・映画『特命戦隊ゴーバスターズ THE MOVIE 東京エネタワーを守れ!』合評!
・『特命戦隊ゴーバスターズ』後半評! &関東・中部・関西全話視聴率リスト
・『海賊戦隊ゴーカイジャー』超話題作・終盤評! &「スーパー戦隊VS劇場」を含む関東・中部・関西全話視聴率リスト
・『ゴセイジャー』正月名古屋ドーム公演&キャストトーク! (前年号掲載漏れ分)
スーパー戦隊全作DVD化完了記念! 1980〜2010年代の戦隊ビデオ・ソフト化の歴史!


・『琉神マブヤー1972LEGEND』評!


・映画『エイトレンジャー』評!


・『ウルトラマン列伝』評! &関東・中部・関西全話視聴率リスト
・『ウルトラマンゼロ外伝 キラーザビートスター』評!


・『仮面ライダーウィザード』序盤合評! &各種新聞図版!
・『仮面ライダーウィザード』前半合評! &関東・中部・関西全話視聴率リスト
・『仮面ライダーフォーゼ』前半:落語研究会キャンサー鬼島編評!
・『仮面ライダーフォーゼ』中盤:白鳥同盟〜感涙の名編・卒業輪舞編評!
・『仮面ライダーフォーゼ』後半:新学期・最強形態・修学旅行・JK編評!
・映画『仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!』合評!
・『仮面ライダーフォーゼ』終盤:怒涛の最終展開、感動の最終回評! &関東・中部・関西全話視聴率リスト


ライトノベルウルトラマン妹』評!
ライトノベル『妹がスーパー戦隊に就職しました』評!


★イベント『館長 庵野秀明 特撮博物館』特集・合評! 〜短編特撮映画「巨神兵東京に現わる」 特撮博物館に見る、特撮ジャンルの本質とは? 特撮作品を語るとは何ぞや!?
・近作評EXTRA 〜特撮漫画・特撮ラノベ宇宙刑事読本・平山P自伝・学祭(飯塚昭三伴大介トーク)・NHK「純と愛」「猿飛三世」「平清盛
(B5判・P122+折込コピーP4・オフセット印刷・1500円)


◎『仮面特攻隊2012年号』 〜在庫僅少!


・折込コピー:映画『仮面ライダーフォーゼ×仮面ライダーオーズ』速報!
スーパー戦隊シリーズ大特集
 全シリーズ関東中部関西・全話視聴率表!
 元祖『秘密戦隊ゴレンジャー』総覧! 〜力作10万字評!
★映画『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』合評! &新聞図版
・秋からほば戦隊OB毎回登場状態の『海賊戦隊ゴーカイジャー』!
 〜『海賊戦隊ゴーカイジャー』関東中部関西・最新視聴率表!
・『海賊戦隊ゴーカイジャーTHE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』
・『ゴセイジャー』GW全国公演! 東武・西武・浜松 アクションチームは日本にいくつ!?
★例の井口昇カントクで夏のライダー&戦隊映画で予告編もやってた
 10月15日(土)公開のリメイク映画『電人ザボーガー』合評!
・話題のスクールカースト新番組『仮面ライダーフォーゼ』!
 〜学校の全員と友達になる男! それ、ヤンキーじゃないですから(笑)。
★映画『レッツゴー仮面ライダー』合評! &新聞図版
・『レッツゴー仮面ライダー』のブラック将軍・人物像研究!
・『仮面ライダーオーズ』後半評! &各話視聴率表・新聞図版
・『劇場版 仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』
・『特撮2011 〜「オーズ」の女幹部メズール・スーツアクター研究!』
・『ゆうちょ銀行』 〜ライダー役者・藤岡弘佐藤健が出演CM!
・静岡ご当地ローカルヒーロー『からくり侍セッシャー1』
・『ウルトラマン80』王女ユリアン編 〜再評価各話評!
・「近作評EXTRA」 〜ファミリー劇場放映中『秘密戦隊ゴレンジャー』合評!
・追悼 〜田中実・サコミズ隊長&特撮評論家・竹内博
(B5判・P214+折込みコピーP4・オフセット印刷・2000円)


●『仮面特攻隊2009年号』 〜在庫僅少!


ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY」 〜#1・2折込みコピー速報!
トミカヒーロー レスキューフォース 爆裂MOVIE」 〜折込みコピー速報!


大決戦!超ウルトラ8兄弟」 〜賛否合評 & 新聞図版!
 ・京都 ダンディー4 & ビューティー4 舞台挨拶レポートも!
ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス」!
「ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル」 〜BS & U局放映事情!
 ・オマケ「ウルトラセブンX」全話視聴率:関東・中部・関西。全話平均視聴率
仮面ライダーディケイド」 〜業界ゴシップ・今後の平成ライダー展望!
仮面ライダー電王」 〜人気作の終盤総括!
 ・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率
仮面ライダーキバ」 〜合評 & 新聞図版!
 ・各話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・放映分平均視聴率
「劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王」 〜合評!
「劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事」 〜評 & 新聞図版!
炎神戦隊ゴーオンジャー」 〜合評 & 半田健人ゲスト編 & 新聞図版!
 ・各話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・放映分平均視聴率
炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN!BANBAN!劇場BANG!!」!
獣拳戦隊ゲキレンジャー」 〜大特集・不評戦隊を徹底擁護合評!!
 ・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率
獣拳戦隊ゲキレンジャーVSボウケンジャー」 〜快作!
ケータイ捜査官7(セブン)」 〜合評!
 ・各話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・放映分平均視聴率
トミカヒーロー レスキューフォース」 〜合評 & 新戦士R5加入!
 ・各話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・放映分平均視聴率
魔法先生ネギま!(実写版)」 〜「トクサツ2008」! 戦隊パロ「Yes! バカレンジャー」は究極の荒川稔久ワールド!! & 桑江咲菜はこうして真咲なつめ(ゲキレン)とエヴァンジェリンネギま)を掛け持ちした!!
 ・全話視聴率:関東・中部・関西。各クール平均・全話平均視聴率
「トクサツ2008」 〜G3プリンセス & 歴代スーパー戦隊ヒロイン主役編史!
「ギララの逆襲/洞爺湖サミット危機一発」 〜多幸感あふれる怪作!
ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」 〜映画第2弾・妖怪キャラの担当声優一覧も!
「へんしん! ポンポコ玉」 〜70年代・性転換ジュブナイル
「近作評EXTRA」! 〜24時間まるごと昭和ゴジラ & CS旧作!
「DVDウルトラマンタロウ1973」! 〜&ウルトラマン関係イベント評!
「DVDウルトラマンレオ1974」! 〜1974年という切迫した終末観あふれる時代!
ファミリー劇場『ウルトラ情報局』ウルトラマンレオ編」!
 ・08年5月号〜12月号 & ウルトラマンレオのすべて & 真夏座VOICECUL!
「復刊! 宇宙船Vol.120」 〜あの体裁で延命できるか!? ゼロ年代特撮誌史評!
ゼロ年代の想像力」 〜オタ第3世代新進気鋭ライターのSFマガジン連載書籍化・書評!
秋葉原通り魔事件」 〜合評・苦境下の人々へ
(表紙カット・信貴 徳二) (B5判・P184・オフセット印刷・2000円)


◎『美少女戦士セーラームーン全史』(森川 由浩) 〜売行絶好調につき増刷!(完売!)


〜子供&オタを巻き込んだ大ブームを体感する世代が、時代の空気も含めて伝えるのがコンセプト!
 「セラムン」をそも知らない世代、リアルタイムで観てないファン世代にも送る!
★アニメーションの章 作品解説
美少女戦士セーラームーン
美少女戦士セーラームーン
美少女戦士セーラームーン
美少女戦士セーラームーンSuperS
美少女戦士セーラームーン セーラースターズ
・シリーズ終了後・再放送などの展開
セーラームーン映画の世界
・資料集 
講談社児童誌の世界
・ビデオ・LD・DVDソフト
・LD巻末おまけ映像特典
・玩具資料
・作品データベース
・フィルモグラフィ
・視聴率データ
★実写ドラマの章 作品解説
・前夜祭特番
東映チャンネル ピンスポ!
・外伝の外伝 映像特典ミニドラマ
・新聞記事
・実写版雑誌展開
講談社  
小学館
マーチャンダイジングライツリポーツ  
CBC特撮アワーのあゆみ
・タイトルリスト&視聴率表 
★ミュージカルの章 解説
・月刊ミュージカル広告    
・CS特番関連
★原作漫画の章   
・「なかよし」とセーラームーン 
・扉絵集  
・「なかよし」表紙集   
・KCコミックス   
セーラームーン情報局  
・コードネームはセーラーV
・扉絵集     
・「るんるん」表紙集 
美少女戦士セーラームーン原作漫画リスト 
(B5判・P342・オフセット印刷・2500円)


◎『仮面ライダーストロンガー 鈴木生朗 脚本回解説』コピー誌(フラユシュ)

(B5判・コピー・300円)

●『仮面ライダーアマゾン 鈴木生朗 脚本回解説』コピー誌(フラユシュ)

(B5判・コピー・300円)

●『仮面ライダーX 鈴木生朗 脚本回解説』コピー誌(フラユシュ)

(B5判・コピー・300円)

●『仮面ライダーV3 鈴木生朗 脚本回解説』コピー誌(フラユシュ)

(B5判・コピー・400円)
 「風」や「斬り捨て御免!」などのTV時代劇でも知られる鈴木生朗脚本回にフォーカス!


●『ナはナイルのナ Vol.2』(つくね かずゆき) 〜オススメ! (Vol.1は完売!)

 「不思議少女ナイルなトトメス」(91)全話ガイド&批評・怪人図鑑・名場面・東映不思議コメディシリーズ「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」(87)〜「有言実行三姉妹シュシュトリアン」(93)全話視聴率表!
(A5判・オフセット印刷・1000円)

●『ハラッパでひみつきちVol.2 うたう!大竜宮城』(つくね かずゆき)

 全話ガイド+批評・資料・主要キャラ紹介・雑誌・CM・漫画・音盤!
(A5判・オフセット印刷・2000円)

●『ハラッパでひみつきちVol.3 電撃戦隊チェンジマン』(つくね かずゆき) 〜オススメ!

 80年代中盤に試みられたシリアス大河「戦隊」の中でも傑作の呼び声高い「チェンジマン」! 主要傑作エピソード紹介と、当時の人気美少女・柴田時江演じるリゲル星人ナナ(#13〜14・32〜33・42〜43・51〜55(最終回)に登場)を中心にレビュー! 柴田演じた「バイオマン」メカ人間ミキ編や、「スケバン刑事II」「マスクマン」「ウインスペクター」「ジャンパーソン」ゲスト編もフォロー!
(A5判・オフセット印刷・700円)

●『ハラッパでひみつきちVol.4 円盤戦争バンキッド』(つくね かずゆき) 〜完売!

 全話ガイド+批評・資料・キャラ&学習部屋紹介・ブキミ星人大図鑑・漫画・音盤・玩具・ロケ地ほか!
(A5判・オフセット印刷・1500円)
 ※:拙ブログ主宰者も、長編論文「囲炉裏にレーダー、学習部屋に秘密基地 〜バンキッド論」を書き下ろし!

●『ALL ABOUT ウルトラマンダイナ[1]』(黒鮫 建武隊) 〜多分、完売

 「ウルトラマンダイナ」#01〜13ガイド&批評・視聴率・向ヶ丘遊園イベントレポート!
(A5判・オフセット印刷・500円)

●『ALL ABOUT ウルトラマンダイナ[2]』(黒鮫 建武隊) 〜多分、完売

 「ウルトラマンダイナ」#14〜26ガイド&批評・視聴率・玩具売上好調!
(A5判・オフセット印刷・500円)

●『ALL ABOUT ウルトラマンダイナ[3]』(黒鮫 建武隊) 〜全3巻完結! 〜多分、完売

 映画「ウルトラマンティガ&ダイナ』特集 ガイド&批評・成長物語・ティガ続編・新聞雑誌記事ほか!
(A5判・オフセット印刷・500円)
 ※:4〜5巻は発行中止だそうです(汗)。

●『江連卓 その脚本世界』(ビッキー HONMA) 〜オススメ!

 脚本家・江連卓(えづれ・たかし)研究。80年代大映テレビ不良少女とよばれてヤヌスの鏡プロゴルファー祈子乳姉妹・このこ誰の子・高校聖夫婦・噂の刑事トミーとマツ・明日の刑事・キョーダイン・スカイ・スーパー1・RX・覇悪怒組
(B5判・オフセット印刷・1000円)

●『青春ドラマ大全集』(ビッキー HONMA)

 70年代青春ドラマ中心・俺たちシリーズ・ゆうひが丘の総理大臣・あさひが丘の大統領・ただいま放課後・刑事犬カール・アテンションプリーズ・コートにかける青春・若い!青春・太陽にほえろ!スクールウォーズ
(B5判・オフセット印刷・1000円)


 ……などを委託販売予定です。


2018年6月17日(日)、サンシャインクリエイション2018 Summer

池袋サンシャインシティ・ワールドインポートマート4階A23ホール・K−20bに出店!

(S76-05216)

2018年8月11日(土)、コミックマーケット94(夏コミ)2日目(特撮ジャンル)

東京ビッグサイト・東5ホール・ネ−37aに出店!(お誕生日席)

(当日はアニメジャンルで、畏友サークル「キングトータス」(東2・O−03b)、「morikawa_Moon」(東1・L−13b)でも委託予定!)
(94750-1317)

2018年8月12日(日)、コミックマーケット94(夏コミ)3日目(評論ジャンル)

東京ビッグサイト・東5ホール・フ−10b(VAT)にも間借り出店!

(94600-1028)

2018年8月19日(日)、コミティア125

東京ビッグサイト・東3ホール・U−06bに出店!

 (1252808)

2018年9月22日(土)、資料性博覧会・大阪01

まんだらけグランドカオス4階イベントスペース・ブース№未定に委託出店!

2018年10月14日(日)、コミック1(いち)☆14

東京ビッグサイト・西3&4ホール・く−20bに出店!

2018年10月21日(日)、とりろじ16

東京文具共和会館(浅草橋) 2〜4階に出店!

2018年11月04日(日)、サンクリ2018 Autumn

池袋サンシャインシティ・ワールドインポートマート4階・A23ホール・M−14bに出店!

(S77-05181)

2018年11月25日(日)、第二十七回文学フリマ

東京流通センター第2展示場・2階Fホール・ク−10に出店!

2018年11月25日(日)、コミティア126(同日の文学フリマと手分け参加予定)

東京ビッグサイト・東5ホール・J−31bに出店!

 (1263258)


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まんだらけ中野店・資料性博覧会01 〜事後レポート&02要望

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評論系オンリー同人誌即売会・TokyoBookManiax 〜事後レポート!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20081009/p1

Nippon2007(第65回世界&第46回日本SF大会) 〜に見る外人オタらの同じ匂い

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080302/p1

仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー 〜ヒーロー大集合映画の教科書がついに降臨か!?

(2018年2月17日(土)UP)
『仮仮面ライダービルド』最終回・総括 〜三国志・火星・宇宙・平行宇宙へ拡大する離合集散・二重人格劇!
『仮面ライダービルド』戦争編・総括 〜北都が東都へ武力侵攻をドー観る!?
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『仮面ライダー』シリーズ映画評 ~全記事見出し一覧
『仮面ライダー』シリーズ評 〜全記事見出し一覧


仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー

(2017年12月9日封切)
(脚本・武藤将吾高橋悠也 監督・上堀内佳寿也 アクション監督・宮崎剛 特撮監督・佛田洋

ヒーロー大集合映画の教科書がついに降臨か!?

〜異なる世界観の接合をヨコ糸に、1個の作品を超えた連続性をタテ糸に!〜

(文・T.SATO)
(2017年12月29日脱稿)

平成ライダー」『最終作』を騙る巨大な釣り針(笑)


 平成の元号も実質、来年2018年の平成30年で終了。再来年の2019年5月からは新元号がはじまる。つまり来年2018年は平成の実質最後の年であり、再来年は新元号の元年となるのだ。よって、この2017年9月に放映が開始された『仮面ライダービルド』は最後の平成ライダーとなる――その次のライダーを「平成ライダー」と取るか「新元号ライダー」と取るのかはビミョーで、その売り方次第だが(笑)――。
 機を見るに敏な東映スタッフはイイ意味でケーハクにもこの機会を見逃さず、本作のタイトルを『平成ジェネレーションズFINAL(ファイナル)』と銘打って、ほんの一瞬だけでも「仮面ライダー最後の映画」か!? と誤解させるやもしれない、耳目を引くようなお下劣な手段に出た。「スーパーマン死す!」「ゴジラ死す!」「中村主水(なかむら・もんど)死す!」 年輩のオタであれば、20世紀にもあった既視感あふれる詐欺的な光景だろうし、このJARO(日本広告審査機構・ジャロ)にクレームすれすれの宣伝目的コミでの手法に、今さらガチで釣られてケチを付けるようなヤボな御仁も少なかろう。


お題は、最新&直前ライダーの共演! 2010年代の先輩ライダー客演! それに見合う悪事&悪党とは!?


 今回の年末お正月映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』(17年)の第1のお題は、最新現役ライダーの『仮面ライダービルド』と直前作の『仮面ライダーエグゼイド』(16年)との共闘だ。
 第2のお題として、彼らをイザというときにサポートしてくれる伝説の先輩ライダーとして、2作品前の『仮面ライダーゴースト』(15年)、1年飛んで『仮面ライダー鎧武(ガイム)』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20140303/p1)、また1年飛んで『仮面ライダーフォーゼ』(11年)、そして『仮面ライダーオーズ』(10年)という4大ライダーを復活させる。


 彼ら主役級の6大ライダーが共闘するに値する必然性を与えるにあたって、当然ながらTVシリーズ本編での通常編のゲスト怪人や幹部級怪人とも異なるスケールの大きな「強敵」や「巨大な悪事」が求められる。それは、巨悪ではない小物の悪党を相手に、6大ライダーがよってたかってボコボコにすれば、卑怯な弱い者イジメになってしまうからでもある(笑)。


 そこで本作が出した結論である「巨大な悪事」とは……。『仮面ライダービルド』が住まう「地球」と、『仮面ライダーエグゼイド』が住まう別の「地球」を、真っ向から激突させることであった!
 コレはウマい! 見た目一発判然の「映像」としても非常にわかりやすい! しかも2つの地球が平行世界を超えて次第に接近していくサマを、「映像の変化」としても魅せていく。


「絵」で見てわかる巨大な異変! 2つの「地球」! 2つの「超巨大な手のヒラ型のメカ」!


1.2つのそれぞれの世界の頭上に浮かぶ、もうひとつの「地球」!
2.さらに近づくと、頭上にもうひとつの「日本列島」!
3.もっと近づくと、天井に氷柱のようにブラ下がった都心の「高層ビル街」!
4.あげくの果てに、敵の超巨大メカの火弾攻撃の連発で切断された「高層ビル群」が高空から降ってきて、空撮で見下ろした東京湾を横断する巨大鉄橋の周辺の海面へと次々と落下!


 この2つの世界を接合させる超科学兵器のビジュアルも文字通りにキャッチー(笑)。双方の世界にある超巨大な「手のヒラ」型のメカなのだ! 昭和世代のオッサンであれば東映特撮ヒーロー『宇宙鉄人キョーダイン』(76年)やロボットアニメ『勇者ライディーン』(75年)に出てきた超巨大「手のヒラ」型のレギュラー敵メカ母艦を、悪い意味ではなく想起せずにはおれないだろう。
 なんでそんなカタチをしているのかとツッコミしてはイケナイ。映画の大画面の下半分を占める東京都心と、画面の上半分を占める上下が逆転した東京都心を、互いに招き寄せて呼び求め合うかのように、上下の地面から伸びてきた巨大な「赤い手のヒラ」と「青い手のヒラ」が接近してきて、ついに「後楽園ゆうえんちでボクと握手」!
 わかりやすいではないか!? 良くも悪くも始末が悪い「握力」(!)も感じられてくるような「力感」もあふれてくる力強い「特撮映像」ではないか!?


整合性が取れない作品同士は逆用して、絵で見てわかる「パラレルワールド」に!


 もちろんこの2つの地球の激突の危機を描いたのは、10年も前に我らが日本国が上空に赤い透過光を放射しつづける「万里の長城」がごとき超巨大な「壁」で3つに分断されてしまって3大国家が鼎立(ていりつ)した日本を描く『仮面ライダービルド』の世界観が、ドーやっても直前作『仮面ライダーエグゼイド』以前の3大分断国家の気配のカケラすらもない「平成ライダー」諸作の世界観とは整合性が取れないゴマカシも効かないモノだからでもある――『仮面ライダーW(ダブル)』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100809/p1)~『仮面ライダーエグゼイド』(16年)までのいわゆる第2期平成ライダーシリーズの8作品はローカルな「街」や「学園」などを守ってきたので、それらの作品世界が同一世界であったと設定されても矛盾は生じてこないし、矛盾が生じてこないのであれば同一世界であったと設定されること自体も大カンゲイである――。
 大舞台を背景とした『ビルド』にのみ発生してしまう、この矛盾・不整合を解決するのに取られた手段。それがこの2つの世界をハッキリと異なる世界としての「パラソル」だか「アパレル」だかの「パラレルワールド」(劇中のセリフより・笑)として位置付けることであり、しかもそれを幼児や一般ピープルや、『ビルド』世界の2号ライダーことSFオタ属性皆無のヤンキー不良青年な仮面ライダークローズ・万丈龍我クンでさえもが眼で見てわかるような(笑)、念押しで人物のまわりをカメラが長回しで360度を周回しても赤い透過光を発しているあの「巨大壁」が微塵も見えない光景や、2つの「地球」の接近&激突の危機が迫る緊急事態を、明瞭な「ビジュアル」としても呈示することであった!


 スペクタクルな「特撮映像」そのものが作品の見せ場となり、「特撮映像」そのものが作品世界の「状況」や「ドラマ」をも雄弁に物語る! コレは「特撮」というジャンルの理想型ではなかろうか!?


「巨大な悪事」と並行して、「人間サイズの小憎らしい人格悪」も設定!


 もちろん非人格的な「巨大な悪事」や非感情的な「巨大なメカ」だけでは、「巨大ヒーロー」ではなく「人間サイズのヒーロー」である仮面ライダーの敵としては釣り合いにくい。心情的にも小憎らしい「人格悪」を倒す方がカタルシスも増す。加えて、2つの世界で終始バトルがくりひろげられてそれぞれで完結してしまったなら、2つの世界の分断感も強くなってしまう。
 そこで、本作が取った手法は、「人間である憎々しいゲスト悪役」として最上魁星(もがみ・かいせい)を設定して、2つの平行世界にそれぞれで存在する同一人物でもあるマッドサイエンティストの彼を一人二役として登場させて、それぞれの世界で歯車をデザインモチーフとした左右非対称の赤いダークヒーロー・ライトカイザーと青いダークヒーロー・レフトカイザーに変身させることであった!
 しかも、最終的にはこの2つの「地球」の最接近時に、『ビルド』世界の今後の展開をややこしくさせないために……、もとい『エグゼイド』世界の悪の根源ガジェット(小道具)でもある「バグスター・ウィルス」の収集目当てであったか『エグゼイド』世界の方へと、この超巨大な「手のヒラ」ともども平行世界を股にかけた同一人物2人がやってきて合体し、左右半分が赤と青のバイカイザーに強化変身するのもお約束! それによって、不老不死の力を得るというのも「科学」というより「オカルト」だけど、「このテの子供向け作品で細けぇことは気にするな(笑)」。


超巨大な「鉄腕」を伝って登場&戦闘! 2大ライダー共闘&玩具アイテムにも設定的な必然性を付与!


 数千数万のメカ戦闘員たちがアリのように集合して、巨大な「手のヒラ」を地面から伸びる腕のように支えるビジュアルも圧巻だけど、そこを伝い登ってバイクで最新ライダービルドが駆け下りてくることで、戦場を直前作『エグゼイド』の世界に集約して一本化!
 都心を横切り山間へと高速飛行を開始した、その超巨大な両手をつないだ、実は次元融合装置でもあった超メカの金属甲板上で、ラスボス・バイカイザー vs ビルド&エグゼイド のラストバトルが展開! それまでにも順次、登場してきた平成レジェンドライダーたちとも集結を果たして、ボリュームも尺もいっぱいのラストバトルを展開することとなる。


 もちろん新旧2大ライダーが共闘するに足る必然性もある敵役として、そのゲスト悪役・最上魁星にも新旧2大ライダーに設定的な接点も持たせている。彼はビルドこと桐生戦兎(きりゅう・せんと)クンも勤務する『ビルド』世界のレギュラー機関である政府の研究所の元・職員でもあり――この設定によりこの映画では変身後の姿は登場しないけどコウモリ男型のダークヒーロー・ナイトローグに変身できるダンディーな壮年・氷室幻徳所長にも情報提供の役回りにて登場させることができている!――、しかも『ビルド』世界の超巨大な壁の近辺で、『エグゼイド』世界で怪人を発生させてきた微量のバグスター・ウィルスを発見して、『ビルド』世界で怪人を発生させるネビュラガスとも混交させることで、「ネビュラ・バグスター」なる設定である多数の合体戦闘員をも創造させたことにする。


 加えて、毎年の映画連動ビジネスで、ライダーに変身するための変身ベルトのサブアイテムでもある、さまざまな戦闘属性設定を持たせた「メモリ」や「メダル」や「スイッチ」、「ロックシード」や「眼ん玉」や「ガシャット」などに、なぜだが「先輩ライダー属性」(笑)を持たせた番外アイテムを発売し、これをたいてい「お祭り映画だから細けぇことは気にするな」とばかりに伏線ナシで披露して、映画専用の番外形態へと強化変身してみせていた平成ライダーたちだが、この作品では劇中内でもそれらにキチンと一応の合理的な起源を持たせている!


 前作『エグゼイド』世界の変身サブアイテムに今回追加された次作「仮面ライダービルド」属性のガジェット(小道具)ならぬガシャットは、女児向けアニメ『プリキュア』シリーズの最終回でもやっているけど、子供たちを最終回で卒業させずに次作へと興味を引くために、『エグゼイド』終盤に取って付けたように登場した次作のヒーロー・ビルドとも戦っていた、黒いエグゼイドこと5号ライダー・仮面ライダーゲンムの若社長がビルドを研究して開発したモノだとも設定! これにより一度は強敵の特殊能力で変身能力を奪われた『エグゼイド』世界の4大ライダーたちも、ビルド属性のパワーで新たなる敵の能力を中和して再度変身可能になる!


前作終盤での新ヒーロー客演ともコジツケ成功! 現行作の劇中内でのナゾともリンク!


 同じく先の夏休み映画の『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』(17年)終盤で、仮面ライダーエグゼイドの「成分」(笑)を抜き取った仮面ライダービルドも、それは『ビルド』の基本設定の根幹でもあるビルドこと主人公青年が「記憶喪失」だと設定されていることを逆用して彼の記憶にはない「1年前」よりも以前の出来事であったとして、とはいえ本作における『エグゼイド』世界がビルド出現「1年後」の時間軸ではない理由も、2つの世界で時間の流れ方の速さが異なっており、『エグゼイド』世界の6号ライダー・仮面ライダーパラドクスことパラド青年にとっては越境先の『ビルド』世界を2年近くも過ごしていたけど、『エグゼイド』世界では1週間しか経っていなかったことにする。それによって、このへんの矛盾も「SF」的な「ワクワク感」とともに整合させつつ、往時の『エグゼイド』世界に出張したビルドの正体は戦兎クン自身ではなく、『ビルド』TV本編のキーパーソンでもある今は亡き(?)マッドな青年科学者・葛城巧(かつらぎ・たくみ)であったのかもしれないと戦兎クンが解釈してみせることで、『ビルド』TV本編でのナゾ解きとも絶妙にリンクさせつつ、トリプル・ミーニングともしてみせる!
 ついでに仮面ライダービルド自身も、エグゼイドの2大成分である「ゲーム」と「お医者さん」(笑)の2つのボトルを左右の両手に持ってカシャカシャ振るや、仮面ライダーエグゼイド自身に変身(!)してピコピコハンマーで戦う!(何でやねん!?)


 『エグゼイド』終盤におけるビルドの幾度かのゲスト出演の時点では、この映画の展開を見越していたとはとても思えないので、コレらの展開は後付けなのだろうが(笑)、パズルのピースを埋めていくような楽しさもあって結果オーライだ!


「助走台」としてのいかにもな「日常描写」と、いかにもな「レギュラーキャラ描写」!


 もちろん本作の2大巨頭の「日常部分」も漏らさず「助走台」として描いていく。
 『ビルド』世界の主人公たちのホームベースである喫茶店での主人公・戦兎クン、2号ライダー・万丈龍我クン、ヒロイン・美空(みそら)ちゃん、サブヒロイン・紗羽(さわ)さんらの漫才で本映画ははじまって、『エグゼイド』世界のホームベースである聖都大学付属病院でのお医者さんライダーたちやヒロインズのTV本編アフターの描写もうれしくなってくる。
 タブレット画面に写る電子牢獄に囚われた仮面ライダーゲンムことゲーム会社の元・若社長も、TVシリーズ後半にて炸裂していた「神」を自称する歌舞伎調のテンション高い「奇人変人演技」は相変わらずの絶品で、現実世界に緊急出獄後も、両腕を組んで後ろにのけぞっていた上半身&顔面を急に前面に突き出したり、敵戦闘員を辛うじて倒せただけなのにクチだけは強がりながらも、額の冷や汗をぬぐいつつ舌をベロリとナメまわすギャグ演技などは、思わず心の中で爆笑!


工業地帯・巨大ダム・モダンな建築物の広大な構内! ロケ背景の映画的なスペシャル感!


 そして、2つそれぞれの世界に出現した新型モンスターと戦う舞台もいつものTV版とは異なるロケ地であり、個人的には北関東の鹿島あたりの工業地帯を想起させる長大な金属パイフやタンクや煙突や階段を張り巡らせた巨大プラントであったり、北陸か甲信越を想起させる巨大ダムであったり、昨年度の映画『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト withレジェンドライダー』(16年)のロケ建物と同じ場所だと思うけど、巨大な「コ」の字型の郊外のモダンな建築物で、構内には巨大な「吹き抜け」や階段などもある広大なロビーなどを舞台に、ドローン・無人ヘリによる空撮アングルや、ワイヤーを使って高くジャンプしたり降下したり壁面も伝うような立体的なアクションが盛大にくりひろげられている!
 この建物内の長大なアーチ型の階段や廊下にブルーシートを敷いて、ケガ人や避難民役として数百人ものエキストラを動員して、1カットの長回しでカメラが階段を降っていき反転して廊下も移動していくあたりも実にすばらしいし、マニア的には第2期ウルトラシリーズの映像派の鬼才・真船禎(まふね・ただし)カントクの演出(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061012/p1)をも想起させる。まさに映画版ならではのゴージャスで特別感あふれる映像を、脚本うんぬん・スケール感うんぬん以前の段階で、本作は映像的にも構築できているのだ!


ピンチに小出し(笑)に駆けつけてこそ、先輩ヒーローのキャラも引き立つ! 音楽の力とキービジュアル!


 2つの「地球」が激突するまで、あと24時間! あと6時間! あと3時間! あと30分! というタイムサスペンスでも盛り上げる中で、「コレ以上はもうダメだ!」「ドーすればイイのか!?」という万事窮すという段になると、レジェンドライダーが順次出現!――ゴースト(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160222/p1)ことタケルくんが昨年の正月映画のラストでの救命処置で自身が救われたことを忘れずに、エグゼイドことエム研修医に恩義を感じているあたりなども実にイイ!――
 ……ここで、「レジェンドライダー、もっと早く来いや!!」なぞとは云ってはイケナイ。優勢のときに助っ人に来たら単なる弱い者イジメだけど、劣勢のときに助けに来てしかも状況を挽回するからこそカタルシス・爽快感もあるのだし(笑)。それらのシーソー・ゲームの連発として、懐かしのおなじみBGMとともにレジェンドライダーが登場し、音楽の記憶の力も借りることで、作品はいやがおうにも盛り上がる!
 もちろん、映画の序盤で巨大な危機の到来を予感した彼らの姿を、そのご尊顔を見せずに、後ろ姿やパンツの旗やファンタジックな異世界などの、彼ら個人を象徴するキービジュアルで見せていたことで、伏線なしの唐突な登場感なども回避ができていた。


 『エグゼイド』世界の超巨大「手のヒラ」型メカの設置場所は、宇宙エネルギーが集まる『仮面ライダーフォーゼ』ホームベースでもある天ノ川学園高校にあった! そしてフォーゼの敵怪人である幹部級ゾディアーツ怪人たちもその余波で復活! とか、第2期平成ライダー数作品にも登場した第3勢力「財団X(エックス)」も再登場して、彼らの科学力をもってすれば擬似的な「メダル」や「スイッチ」を再現・開発可能として、懐かし&因縁もある幹部級の敵怪人たちも続々と復活させて、歴代先輩ライダーたちの戦う動機もより強めている。
――鎧武こと紘汰(こうた)青年のみ、『ビルド』世界で助勢してくれるが、彼はTVシリーズ最終回ではまさに「神さま」に進化していたので(!)、異次元跳躍可能なヨロイ・ウルティメイトイージズがなくてもウルトラ一族の長老・ウルトラマンキングhttp://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)のように単独で平行世界を越境できても不思議じゃないのだ(笑)――


昭和特撮とは異なる作劇! 00年代と10年代の「正義」の違い! 2号が1号に勝機を与えた理由!


 あと、このへんは昭和の特撮作品とはイイ意味でまったく異なるところだが、バトルとドラマが完全に分離していた昭和作品とは異なり、バトル中にも敵味方が戦う動機やその思想を暑苦しく開陳し合うことで、バトルの決着がそのままテーマの帰結にもなるあたりで、本映画もそれを踏襲できている。どころか、ある意味では究極の完成形のようにすら見えるのだ。


 『ビルド』の2号こと龍我クンはエグゼイドことエム研修医らと行動、『エグゼイド』の6号ことパラド青年もビルドこと戦兎クンと行動をともにして、彼らが諸悪の根源の探索そっちのけで目前で見かけてしまった弱者をついつい助けに行ってしまう姿を見て――その優先順位の付け方はリアル政治では正しくないと私見するど、子供向け作品としてはコレでイイ!――、彼ら『エグゼイド』&『ビルド』の1号ライダーが「無償の愛」に生きている究極の「お人よし人間」であることを知って、その善良なる人となりをも認めていく。その上で最後の戦いの場に、クローズが強化アイテムを届けるかたちで「想い」を伝えて、と同時に「勝機」を与えているあたりも活劇の作劇として実にウマい! ――そして、最後は「大義」&「力押し」だけでもなく、新旧両雄による「知恵」&「化かし合い」の「作戦勝ち」でもあったとするのもイイ!――


 細かく云うと、「見返りを求めずに万人を救う」と公言する10年代の平成ライダーと、「万人を救うのはムリであり、ある意味では思い上がり・不遜・ファシズム全体主義的な発想かもしれないから、身の丈のできる周囲、手の届くところだけを救う程度でイイのでは?」と自問する00年代の平成ライダー、この両者の「正義観」は異なるとは思うのだ。
 個人的には10年代の平成ライダーの方に共感するけど、00年代の平成ライダーの価値観を最も引きずっていた「その手が届く範囲であれば、見捨てずに全力で救いたい」と願っているオーズこと映司(えいじ)が自身の主演作であるTVシリーズ最終回を踏襲、懊悩して落下していく鳥メダル3種の幹部級怪人を救おうとして、その果てに元相棒の金髪青年・アンクが天使の羽根をまとって復活を果たしてみせる一連と、映司&アンクの万感のツンデレ涙目芝居も泣けてくる!――まぁ歴代最終回中でもドラマ性&完結感が非常に強かった『オーズ』最終回後を描くには、アソコまでエモーショナルに盛り上げてくれないことには、たしかにナットクできないけれども――


「2大世界」を描きつつも「1箇所」に集約していく「構造」! 作品に血肉を与える細部! 「理想のヒーロー集合映画」が登場!


 この作品の骨格自体は、悪い意味ではなく云うのだけど、2大世界に起こる危機を平行して描いていき、両者を特殊ボトルによる超空間通信で交流を持たせつつ、双方の世界にある超巨大な「手のヒラ」型メカへと接近してついにはそれに乗り込んで、この2派が最後に1箇所に集約していく「難敵攻略モノ」であり、その作劇的な技巧自体は常套的ではあり特別に秀逸なものだということもナイとは私見する。
 つまり、この作品自体に「魂」や「血肉」や「熱気」を与えているのは「イチイチの端々」だと思う。2大新旧ライダー世界のレギュラーたちの「いかにもなセリフ」や「存在感」。細部に散りばめられた「玩具的アイテムの存在理由」にイチイチのもっともらしい一応の合理的な出自や起源を付けてみる。TV本編でのメインストリームのナゾ解きにも、ネタばらしはしないまでも接点は持たせてみる。
 先輩ライダーたちのアフター・ストーリーとしても矛盾が生じないようにして、なおかつ後輩たちの単なる引き立て役ではなく、ベタでも絶対のピンチに颯爽と駆けつけてくる「頼もしい存在」として描いてみせている。
 そしてそれを、直前作『エグゼイド』後半で監督デビューしたばかりで、奇抜な映像&演出をすでに披露はしていたものの、弱冠30歳を過ぎたばかりで助監督上がりの新進気鋭の上堀内佳寿也(かみほりうち・かずや)カントクが、新人らしからぬ圧倒的な演出力で畳みかけて、映画版にふさわしいゴージャスで非日常的な映像としても呈示する!


 平成ライダーシリーズの映画の中でも屈指の傑作であり、番組の垣根も越えたスーパーヒーロー共演&大集合、個別単独の作品としての面白さを超えてその前後のシリーズ作品とも連続しているスペシャル作品の面白さ&ワクワク感を、最大最高にヒートアップしていくには、いかなる作劇術をもってすれば効果的であるのか!? といったことを身をもって呈した「教科書」たりうる作品が、奇しくもこの年末に登場してしまったようだ。
 毎年春休みの『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』映画や、同じく春休みの『劇場版ウルトラマン』シリーズにも見習ってほしい逸品に仕上がったとも私見する。



追伸:


 余談だが、本作のラスボスを演じる大槻ケンヂ。古い話で恐縮だけど、80年代末期からロックバンド・筋肉少女帯で活躍するこの御仁は、当時の「酒とタバコと女」をモットーとする不良性感度・私的快楽至上主義・公共心皆無(笑)のロック界の風潮にあって、明らかに内面・自意識をこじらせて、自分を変えるためにロックをやっている風であり、かの平成元年の幼女連続殺人事件で、犯人がアニメ・特撮オタクであったことが発覚した際に、ほとんどのオタや昭和特撮を支えた御大プロデューサーまでもが、犯人のMは特殊な存在であり、我々の中には彼に通じるような要素やメンタルは微塵もナイと怯えて逃げを打つばかりで筆者個人を幻滅させる中で、プロレスラーの前田日明(まえだ・あきら)ともども、各媒体や3大新聞で「犯人のMとオレは似たようなものだ(ロリ・ペドという意味ではなく)。中学高校では(ひとり)ボッチで誰とも話さなかった。オレも何かバンドやプロレスなどの活動を始めてなかったら犯人のMと同様、心の空虚を埋めるためにオカシくなって犯罪を冒していたやもしれない(大意)」といった、自身の「不全感」とも向かい合った発言と、オタや性格弱者を守りたいという趣旨の発言をしていて、非常なる好感をいだいたものだった。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2018年号』(17年12月30日発行)折込コピー速報・所収『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』合評3より抜粋)


『假面特攻隊2018年GW号』「仮面ライダービルド」戦争編関係記事の縮小コピー収録一覧
スポーツニッポン 2017年12月7日(木) 「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー」広告・変身前バージョン
スポーツニッポン 2017年12月8日(金) 「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー」広告・変身後バージョン


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仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』 ~快作!? 怪作!? 圧倒的物量作品を賛否合評!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201115/p1

仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』 ~ヒーロー大集合映画の教科書がついに降臨か!?

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20171229/p1(当該記事)

仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』 ~並行世界・時間跳躍・現実と虚構を重ねるメタフィクション、全部乗せ!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190128/p1

『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』 ~平成ライダー・平成時代・歴史それ自体を相対化しつつも、番外ライダーまで含めて全肯定!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190804/p1

『劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME』 ~公開延期が幸いして見事な後日談の群像劇にも昇華!

  https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211114/p1



仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー

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『ビルド&エグゼイド』評! 「全仮面ライダー大投票」でランク外でも、私的にはライダー映画のトップ!
#仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL #仮面ライダービルド #仮面ライダーエグゼイド #全仮面ライダー大投票



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ウルトラマンジード中盤総括 ~Wヒーロー・特オタ主人公・ラブコメ! 希代の傑作の予感!?

(2020年5月23日(土)UP)
『ウルトラマンジード』序盤評 ~クライシス・インパクト! 平行宇宙のひとつが壊滅&修復! その原理とは!?
『ウルトラマンジード』最終回「GEEDの証」 ~クライシスインパクト・幼年期放射・カレラン分子・分解酵素・時空修復方法はこう描けば!?
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 『ウルトラマン クロニクル ZERO&GEED(ゼロ・アンド・ジード)』(20年)にて、『ウルトラマンジード』(17年)の再編集版が放映中記念! とカコつけて……。
 『ウルトラマンジード』中盤総括をアップ!


ウルトラマンジード』中盤総括 ~Wヒーロー・特オタ主人公・ラブコメ! 希代の傑作の予感!?

(文・久保達也)
(2017年11月12日脱稿)

*新世代ウルトラマン5年! 異なる世界観の各作がSF設定ひとつで並行宇宙を越境して共演!


 『ウルトラマンギンガ』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200819/p1)以降、テレビ東京系列に製作・放映が移行したウルトラマンシリーズも、『ウルトラマンジード』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)で早くも5年目を迎えた。
 もっとも厳密には現在の円谷プロの予算調達能力の限界から、実際にはどの作品も2クール半年以内の放映にとどまっており、毎年1月から6月の半年間は確実に空白が生じていることから、見方によっては以前より状況は悪化しているのではないのか? と捉える向きもあるかもしれない。


 『ウルトラマンギンガ』とその続編『ウルトラマンギンガS(エス)』(14年)はタイトルの通り作品世界がつながっている。しかし『ギンガ』と『ギンガS』でのウルトラマンギンガは歴代ウルトラマンの力は借りていても本人そのものの客演がなかった。ところが『ギンガS』の続編である映画『劇場版ウルトラマンギンガS 決戦! ウルトラ10勇士!!』(15年・松竹・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200404/p1)ではウルトラマンティガウルトラマンダイナ・ウルトラマンガイア・ウルトラマンコスモスウルトラマンネクサスウルトラマンマックスウルトラマンメビウスウルトラマンゼロといった「平成」のウルトラマン本人たちが大挙客演した!
 『ギンガS』放映終了から『ウルトラマンX(エックス)』(15年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200405/p1)放映開始までの半年間の空白期間には、先の『ギンガ』以降の新作ウルトラも放映してきた『新ウルトラマン列伝』(13~16年)の枠内で『ウルトラファイトビクトリー』(15年)が放映される。正味数分間の短編全13話によるシリーズながらも、『劇場版ウルトラマンギンガS』の公開直後からその続編として放映されることで、視聴者の興味を持続させることとなった。
 さらにこの『ウルトラファイトビクトリー』では、「昭和」のウルトラマンエースウルトラマンレオ&アストラ兄弟、「平成」の『ウルトラマンメビウス』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070506/p1)に登場した2号ウルトラマンであるウルトラマンヒカリが、当時の最新ウルトラマンだったウルトラマンギンガ&ウルトラマンビクトリーと競演して、「昭和」の時代からのウルトラシリーズ因縁の宿敵・異次元人ヤプールが率いる超獣軍団と戦った!


 これにつづく『ウルトラマンX』では、ギンガ&ビクトリーが『ウルトラファイトビクトリー』のラスボス・グア軍団――往年の漫画『ウルトラ超伝説』(81年)や円谷特撮『アンドロメロス』(83年)や映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』(84年)の宿敵でもある!――のリベンジに対抗するという設定で前中後編の3部作に客演したほか、ウルトラマンゼロウルトラマンマックスウルトラマンネクサスがゲストで登場。
 そして、映画『劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン』(16年・松竹)は、メインゲストが初代ウルトラマンウルトラマンティガであったものの、ゼロ・ギンガ・ビクトリー・マックス・ネクサスと、テレビシリーズの『X』に客演したレジェンドウルトラマンがラストにすべて集結! それぞれが世界各都市に出現した溶鉄怪獣ツルギデマーガを倒すという、実に華(はな)のある役回りを演じた。
 これらが間髪入れずに継続して放映・公開されたことにより、厳密には作品の世界観はすべて異なるものの、ウルトラマンシリーズは「昭和」も「平成」もパラレルワールドを越境可能という大SF設定を設けたことによってすべてがひとつにつながった世界であると、視聴者や観客に強くアピールすることに成功している。


 『ウルトラマンオーブ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170415/p1)は、あくまで『新ウルトラマン列伝』の枠内での放映だった『ギンガ』『ギンガS』『X』とは異なり、ついに独立した一枚看板での放映となった。
 『X』のような歴代ウルトラマンの客演はなかったものの、主人公が「昭和」と「平成」の歴代ウルトラマンが描かれた2枚のカードを使って合体変身することにより、元となったウルトラマンの能力を駆使するばかりでなく、怪獣を倒すごとに歴代ウルトラマンのカードが召還されることで、合体変身のバリエーションが増えていくという、玩具展開を念頭に置いたのはもちろんのこと、やはりこれまでのウルトラマンとのつながりを強調する設定が取り入れられている。


 そして、『オーブ』終了後の半年間は『ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE(ザ・クロニクル)』(17年)が放映。
 これは映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE(ザ・ムービー)』(09年・ワーナー・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101224/p1)から、『ウルトラマン列伝』(11~13年)の枠内で放映された短編シリーズ『ウルトラゼロファイト 第2部 輝きのゼロ』(13年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200314/p1)に至るまでの、ウルトラマンゼロが主役の映画やオリジナルビデオシリーズ『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』(10年・バンダイビジュアルhttps://katoku99.hatenablog.com/entry/20200125/p1)などを、30分の枠におさまるように再構成して連続放映したものである。
 この枠内でも、『ゼロ THE CHRONICLE』放映中に公開された映画『劇場版ウルトラマンオーブ 絆(きずな)の力、おかりします!』(17年・松竹・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200406/p1)の続編として製作され、オーブがウルトラマンゼロやその父・ウルトラセブンウルトラ兄弟の長男・ゾフィーウルトラマンジャックらと競演する短編シリーズ『ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170603/p1)も放映されている。
 そして、この『ウルトラファイトオーブ』は『オーブ』の続編であるばかりでなく、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080427/p1)・『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY(ネバー・エンディング・オデッセイ)』(08年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091230/p1)・『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場した宿敵にして、数万年前に宇宙を制覇したこともあるレイブラッド星人の遺伝子を受け継いだ宇宙人たちレイオニクス戦士たちの設定を継承した悪役である亡霊魔導士レイバトスが、ラストでウルトラマンジードに倒されることにより、次回作『ジード』にもつながった世界観として描かれていたのだ!


*セブン → レオ → ゼロ → ギンガ・ビクトリー・エックス・オーブ・ジード! 師弟関係を持たせる!


 『ジード』はすでにレジェンドウルトラマンと化しているウルトラマンゼロが、主人公のウルトラマンジードとともにレギュラーで活躍するという、50年におよぶウルトラマンシリーズの歴史上、初の試みが取り入れられた。
 厳密にはすでに『ウルトラマンレオ』(74年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090405/p1)において、『ウルトラセブン』(67年)の主人公であるモロボシ・ダンウルトラセブンが、防衛組織・MAC(マック)の隊長として、『レオ』の主人公・おおとりゲン=ウルトラマンレオに過酷な特訓を課して鍛(きた)えあげる、いわば「師匠(ししょう)」的な存在として登場してはいた。
 だが、ダンは『レオ』第1話『セブンが死ぬ時! 東京は沈没する!』でサーベル暴君マグマ星人の襲撃による重傷で変身能力を失ってしまい、当時の子供たちの全員がいつの日かセブンが復活してレオと共闘して壮快な大活躍をすることを期待していたのに、その想いは裏切られて劇中では回復してセブンに変身することもなく、いわんや最後までレオと共闘することもなかったのだ……


 『ジード』でメインを努める坂本浩一監督は、ジードにとってのゼロをレオにとってのセブンのような役回りとして描きたい、と放映開始前後に各媒体(ばいたい)で語っていた。
 坂本監督は先述した映画『ウルトラ銀河伝説』では、かつてセブンから課せられた厳しい特訓を、今度はゼロに課しているレオをゼロにとっての「師匠」として描き、さらに『劇場版ウルトラマンギンガS』ではギンガ&ビクトリーを特訓で鍛えあげるゼロを「師匠」として描いた。
 『X』でもゼロはエックスよりも「格上」の存在として客演を果たし、『ウルトラファイトオーブ』でもオーブを「昭和」チックな大特訓(笑)で鍛え上げることでゼロを改めて「師匠」として描いていた。


 セブン → レオ → ゼロ → ギンガ・ビクトリー・エックス・オーブ、そしてジードと、脈々と継承される「師弟関係」を描くこともまた、「昭和」と「平成」のウルトラマンをひとつの世界として結びつけ、子供や若いマニアたちに新作ばかりではなく、過去作品への興味を惹(ひ)かせるのに有効に機能している。


 そして、今度のウルトラマンゼロは、『レオ』におけるセブンのポジションを単に踏襲(とうしゅう)するだけの芸のない存在では決してない。
 往年のセブンがついに変身能力を回復できずに当時の子供たちの期待を裏切ってしまったことの鬱憤をまさに43年後の今日に晴らしてみせるかのように、ウルトラマンノアから授かった左手首のウルティメイト・ブレスレットこそ損傷してしまってブレスレット由来の万能武器や赤いストロングコロナゼロ・青いルナミラクルゼロにはタイプチェンジ不能でやや弱体化してしまったという設定ではあっても、早々に変身能力自体は回復してゼロへと再変身!
 『レオ』本編で観たかったレオとセブンの共闘の図を体現してみせるかのように、ゼロはジードとも頻繁に共闘を果たしてくれることで、我々マニアや子供たちをおおいに喜ばせてもくれるのだ!


 しかも、今回ジードが継承しているものは、決して正義と平和を守るレジェンドウルトラマンたちから授かった善なるものばかりではない。
 主人公の男子高校生・朝倉リク=ウルトラマンジードは、映画『ウルトラ銀河伝説』にはじまる『ゼロ THE CHRONICLE』において再三に渡って登場してきた、ゼロの宿敵でもある悪の黒いウルトラマンウルトラマンベリアルの遺伝子を継承する、彼の「息子」と設定されているのだ!
 基本的には全身銀色に赤と黒のシャープなラインが入った従来の初代ウルトラマン型のデザインを踏襲しながらも、ベリアルのように目尻が鋭く尖(とが)った水色の巨大な目をしたウルトラマンジードの姿は、一見冷酷なキャラクターとして視聴者に映るものだ。
 古い世代であれば、初代『ウルトラマン』(66年)第18話『遊星から来た兄弟』で、凶悪宇宙人ザラブ星人が変身したニセ・ウルトラマンを誰もが連想したことだろう。
 『ジード』は見た目に華があったり、商業展開的に有利となるかに見える要素を再度取り入れてみたりと、『ギンガ』以降の5年間に培(つちか)われたノウハウを活(い)かしつつも、変化球として従来には見られなかった新たな設定・異色な展開もかなり試みられているのだ。


*1話完結ではない連続ストーリーならではの、シリーズを通じた宿敵の「悪」としての強大さの描写の妙!


 今回のウルトラマンベリアルは、それこそ「昭和」の東映変身ヒーロー作品で描かれてきた悪の組織の首領=ラスボス的な扱いであり、実際に毎回の破壊活動を展開するのは、その配下である伏井出ケイ(ふくいで・けい)ことストルム星人である。
 いわゆる人間の姿をしたレギュラー悪は、前作『オーブ』に登場したオーブ=クレナイ・ガイのライバル青年であるジャグラス・ジャグラーの踏襲であるように見受けられるが、ストルム星人の注目すべき点は、地球では人気SF作家であるダンディーでクールな紳士として活躍していることだ。


 第7話『サクリファイス』では伏井出のSF小説が紹介されている。そこで描かれている「炎の盗賊団」や「鏡の勇者」は、映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE(ザ・ムービー) 超決戦! ベリアル銀河帝国』(10年・松竹・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20111204/p1)に登場した、ゼロの仲間となる巨大ヒーロー・グレンファイヤーや彼と行動をともにする炎の海賊団、やはりゼロの仲間となる巨大ヒーローである鏡の騎士・ミラーナイトをモチーフにしたものなのだ。
 そして当のゼロ自身は「ゾーラ」という名の悪役(!)として登場、おまけに表紙はベリアルが『ゼロ THE MOVIE』ラストで超巨大怪獣と化した際のアークベリアルであるほどの徹底ぶりだ。


 すでに使い古された感のあるメタフィクションなる言葉は、転じて意味を拡張された現今で多用される「作品の外の世界=現実社会=そのジャンルの愛好者たちの現実世界での嗜好や偏向や性格的弱点」を劇中世界に風刺的・自己言及的に反映させるという意味ではなく、元来は「これは作り話ですよ」ということを意図的に、あるいは自己言及的に読者に気づかせることで、虚構と現実の関係について問題を提示する、という意味であった。
 その自己言及の中には、小説の中でもうひとつの小説について語る小説家――本作では正体が悪の宇宙人であるSF作家――を登場させる手法が含まれていることからも、『ジード』はまさにメタフィクションに分類される作品と定義しても差し支えないのかもしれない。


 ちなみに主人公の朝倉リクという名は、安達寛高(あだち・ひろたか)の名義でメインライターを務めている、本作では「シリーズ構成」も担当している人気小説作家・乙一(おついち)が、高名なSF作家であるアーサー・C・クラークをもじって命名したものだそうである。
 地球人類や地球という惑星それ自体がまだ「幼年期」の段階の存在にすぎなくて、地球人よりも高度に進化してはいるもののそれ以上に進化はできない袋小路にある宇宙人種族・オーバーロードが超巨大円盤で飛来してきて人類文明に介入した末に、全人類がオーバーロードを上回って地球まるごと高次な巨大エネルギー生命体へと進化していく、クラークの代表作にしてSFの古典でもある『幼年期の終り』(1952年)――「終わり」ではなく「終り」の表記がこの作品の正ですよ~・笑――。


 同作をモチーフに『ジード』の設定や展開を考案したという氏の発言からすれば、一度はウルトラマンベリアルが起爆させた「超時空崩壊爆弾」で破壊されてしまった朝倉リク=ジードが住んでいた並行宇宙のひとつを修復するため、その宇宙そのものと合体して超光速で拡大・希釈化した際にタキオン粒子の原理で時間遡行も果たしただろうウルトラ一族の長老・ウルトラマンキングが、宇宙の全天球の背景から均しく発せられている宇宙誕生ビッグバンの名残であり我々の宇宙にも実在している「背景放射」ならぬ、劇中世界の宇宙の草創期=幼年期に発せられた「幼年期放射」なる名称の微弱電波のかたちに転じてこの宇宙の全域を隅々まで漂っているとした本作独自のSF設定だけに留まらず、『ジード』はやはり主人公リク少年の「幼年期の終わり」を意味する成長物語を一面に据えている作品だと解釈すべきところだろう。
――ちなみに、人類よりも上級の存在でも同じく進化の袋小路に入ってしまってそれ以上は進化ができないオーバーロードなる敵怪人が触媒役として登場するも、最後には主人公の方がオーバーロードも超えた神近き存在に進化していってしまう『仮面ライダー鎧武(ガイム)』(13年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20140303/p1)や、その脚本家・虚淵玄(うろぶち・げん)が手掛けた大人気深夜アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』(11年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200329/p1)もまた『ジード』同様、明らかに『幼年期の終り』に着想を得ている作品だ――


 もちろん本作はそんなビルドゥングスロマン(成長小説)的な文学的味わいばかりがキモとなっている湿っぽい作品ではない。この手のヒーロー番組のキモでもある、善人VS悪人双方の人格的な魅力や、両者の痛快極まりない一進一退、物理的攻防劇や精神的対立劇の丁々発止もキチンと描かれてはいるのだ。


 作家としての伏井出は髪を七三に分け、ダンディなスーツで身を固めた端正な表情の知性的な紳士だが、「昭和」のウルトラマンたちの故郷である「光の国」に忍び込んで盗みだした、ウルトラ一族の科学者でもあるウルトラマンヒカリがつくったという(!)変身&召喚アイテム「ライザー」と2種類の「怪獣カプセル」を使い、


「これで、エンドマークだ!」


との定番ゼリフで、往年の人気ウルトラ怪獣2体と合体した新怪獣「ベリアル融合獣」に変身する際は、一転して髪型・メイク・口調・服装(笑)までワイルドになる。


 もちろんストルム星人である伏井出とリクに直接的な関連はないのだが、「ウルトラカプセル」と「怪獣カプセル」の違いはあれど2種類のカプセルを使って同じ「ライザー」を用いて合体変身をとげるのは、伏井出とリクがともにウルトラマンベリアルの遺志を受け継いでいる広い意味での同族、ポジとネガの関係にあることを端的に描いているのであり、両者の因縁の深さを感じさせるものともなり得ているのだ。


 第11話『ジーアイデンティティ』では、伏井出がある意味では人造ウルトラマンとしてつくりだされたリクの出生に深く関わっていたことが明かされた。
 それのみならず、それまでに登場したゲスト主役の体内で育った「光のかたまり」であり、ジードの変身バリエーションを増やす「ウルトラカプセル」へと転じる「リトルスター」――ウルトラマンキングが全宇宙に拡散・希釈化した痕跡である「幼年期放射」が人間の体内にあるカレラン分子で凝縮されたもの――も、キングに時空の狭間に封印されたウルトラマンベリアルがその肉体も含めて完全復活を果たすためのアイテムとして利用するために、伏井出がカレラン分子を散布したゆえのすべての一連は計画された出来事で、リクやウルトラマンジードの活躍もそのためのダシであったことが明かされる!


 また第9話『誓いの剣』では、メインヒロインである鳥羽ライハ(とば・らいは)が、6年前にライハの「リトルスター」をねらった伏井出がどくろ怪獣レッドキングと古代怪獣ゴモラと合体したベリアル融合獣スカルゴモラとなって暴れたことで両親を失って以降、伏井出に復讐(ふくしゅう)を誓うようになった過去が描かれた。
 その設定上からも、ライハは本編部分の等身大アクションを主人公のリクに代わって主に担(にな)うこととなっている。
 なお、常にショートパンツ姿でフトモモを露出させながら刀を振り回す戦闘ヒロイン・ライハを演じる山本千尋(やまもと・ちひろ)は、坂本監督が手掛けた映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.(ドクター)パックマン対エグゼイド&ゴースト with(ウィズ)レジェンドライダー』(16年・東映)ではバグスター(怪人)の人間態としてすでに華麗な剣さばきを披露していた。
 本稿執筆中に劇場公開された、同じく坂本が手掛けた映画『ウルトラ銀河伝説』で円谷プロ側のプロデューサーや脚本を手掛けた岡部淳也(おかべ・じゅんや)が今度は自ら監督も務める、70年代の人気特撮『シルバー仮面』(71年)と『スーパーロボット レッドバロン』(73年)のリメイクキャラクターたちが共闘する映画『BRAVE STORM ブレイブストーム』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20171119/p1)でも、彼女は往年の『シルバー仮面』のかの春日はるか(かすが・はるか)役だというのに、やはり剣戟(けんげき)バトルをくりひろげているそうである(笑)。


 主人公・ヒロイン・ラスボス、さらにはゲストキャラに至るまで、それぞれに別個で深い因縁を持たせてみせている伏井出をレギュラー悪としたことにより、『ジード』は謎とき要素の強い連続ドラマとなっていて、意識したのか否かは不明だが、結果的には「平成」仮面ライダーシリーズの作劇に通じるものともなっている。
 それにしても、当初はクールだった伏井出が回を重ねるごとに次第にテンションがヘンになっていき、しまいには上半身裸になって絶叫したりするあたりは、偶然だろうが『仮面ライダーエグゼイド』(16年)に当初悪役として登場し、中盤で改心はしないものの正義のライダー側に協力するようになった檀黎斗(だん・くろと)=仮面ライダーゲンムとしての類似をどうしても想起してしまう(笑)。


*ふたつの秘密基地! 特撮バトルだけでなく本編アクション・着ぐるみキャラの増量は、飽きっぽい幼児も惹きつけるハズ!


 その伏井出がかつて地球侵略の拠点(きょてん)として天文台の地下につくりあげるも、放棄していた「秘密基地」にリクとライハが移住するという設定も、先述した乙一の提案が実現したものだそうである。
 人気アイドル声優三森すずこ(みもり・すずこ)が声を演じる、秘密基地の黄色い球型コンピューター・レムも、かつては伏井出が「マスター」だったのであり、「昭和」の元祖『仮面ライダー』(71年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20140407/p1)のように、本来は悪のテクノロジーによって生みだされたものの正義側のリクたちに寝返ったともいえるキャラなのだ。
 このレムの設定は、悪役のベリアルの息子であるにもかかわらず、リクが正義のヒーローとして覚醒することに、一部の視聴者が持つであろう違和感に対する予防線や緩衝材としての「前例」として機能させてもいるのだろう。


 そして、『ジード』ではもうひとつの「秘密基地」も設定されている。しかしそれは前作『オーブ』に登場した防衛組織・ビートル隊のような地球人の組織ではなく、宇宙の秩序(ちつじょ)を守る正義の宇宙人たちが結成したAIB(エー・アイ・ビー)なる組織であり、コンピューターのタッチパネルがCG特撮で宙に多数浮かぶ、ハイテックな彼らの秘密基地がもうひとつの舞台としても描かれているのだ。
 『ウルトラマンギンガ』以降、かつてのような大掛かりな防衛組織が描かれたのは実質『ウルトラマンギンガS』と『ウルトラマンX』のみとなった。身の回りの家電にすでに電飾あふれるデジタルガジェットがあふれている現今の子供たちにとっては、防衛組織の「秘密基地」の壁面やデスクの電飾パネルや光線銃やメカの類いは、我々ロートル世代が子供だったころと比すれば落差が減じていて、相対的に未来的には見えなくてワクワクさせられないのかもしれない。
 我々から見れば「科学」というより「魔法」に見えてしまう、人形やカードからウルトラマンや怪獣や武器が召喚されるような描写の方に、今の子供たちは「科学」を超えたセンス・オブ・ワンダーを感じてワクワクしているのかもしれない。
 そのあたりが原因で防衛隊関係の玩具が売れなかったことが、防衛組織のオミットの原因だとしたら、玩具会社側としても仕方がない合理的な判断であったとは思うのだけれど、防衛組織のスーパーメカの類いにおおいにあこがれを抱いてきたような古い世代としては心情的には残念である。


 だが、もう今となっては筆者のようなマニアでも名前も登場した作品名も忘れてしまっていた黒歴史(くろれきし)化した宇宙人たちが幾人かいる(爆)、策略宇宙人ペダン星人・憑依宇宙人サーベント星人・冷凍星人グローザ星系人・宇宙怪人ゼラン星人・友好異星人ネリル星人・遊星人セミ女などのヒーローショー用や現存していた着ぐるみを多数流用してAIB隊員としているだけとはいえ、地球人の防衛組織よりもこちらの方が「昭和」のウルトラ兄弟たちの組織「宇宙警備隊」をも彷彿(ほうふつ)とさせており、相応にスケール感を醸(かも)し出しているようには思える。


 ベリアルや伏井出以外にも、『ジード』では地球侵略をねらう悪の宇宙人として、三面怪人ダダや変身宇宙人ピット星人・集団宇宙人フック星人に宇宙帝王バド星人・反重力宇宙人ゴドラ星人などが端役の悪役として登場している。
 そして、AIBのリーダー格であるレギュラーとして、ニコニコ生命保険の黒スーツ姿の営業部員(笑)に普段は擬態している宇宙ゲリラ(爆)シャドー星人ゼナとメインヒロインのライハがくりひろげる端役の悪役宇宙人との等身大バトルを、ウルトラマンVS怪獣との巨大戦の前哨(ぜんしょう)戦として頻繁(ひんぱん)に描いてもいるのだ。
 往年の1970年代の変身ブームの子供たちも、人間ドラマ主導で戦場が相対的には狭く見えてしまう特撮スタジオでのバトルやBパートにだけヒーローが登場するウルトラマンシリーズよりも、アクション主導でロケ地を限定せずに広い郊外をバイクで移動したりAパートでも軽快にバトルしたりヒーローに変身することもある等身大ヒーローたちの方にややワクワク感を覚えていたのも事実ではあり、そこに「ウルトラ」に対する「仮面ライダー」の勝機もあったのだ。
 つくり手たちもそのことに敏感に気付いていたのだろう。円谷プロの特撮巨大ヒーローでも『ミラーマン』(71年)の防衛組織・SGM(エスジー・エム)や『ジャンボーグA(エース)』(73年)の防衛組織・PAT(パット)が、円谷プロの分派である日本現代企画が製作した『スーパーロボット レッドバロン』の防衛組織・SSI(エス・エス・アイ)も、隊員たちが人間大サイズの宇宙人やメカ戦闘員たちと軽快なバトルをくりひろげることで、娯楽活劇性を高めることに尽力していた。
 よって、特撮場面のみならず本編部分でも等身大アクションを拡充することは、飽きっぽい子供たちを画面に引きつけるためには充分に効果的な方策となり得ているのではなかろうか!?


 ただし、「昭和」のウルトラシリーズでも『ウルトラマンレオ』のMACは等身大宇宙人とアクションをくりひろげてはいたものの、リアルでシビアな作風が災いして負傷者や死者が連発されることで(!)、良い意味で記号的な「軽快」さとは真逆な重たい「陰惨」なものとなっており、あれはあれで長じてから鑑賞すると実に味わいがあってハマるのだが、子供が観たらふつうはドン引きするだろう(爆)。


*ふたりのヒロイン! 鳥羽ライハと愛崎モアの憂鬱(笑) ラブコメ的な愉快な三角関係の導入!


 巨大変身ヒーローや等身大キャラたちの秘密基地が複数制であるばかりか、『ジード』では先述した鳥羽ライハに、地球人で唯一AIBに所属する愛崎モア(あいざき・もあ)と、ヒロインまでもが複数制なのだ!
 乙一の言によれば、リクを取り巻くライハやモアたちがにぎやかに騒ぐようなハーレム的な雰囲気は、SF学園ラブコメアニメの古典にして金字塔『涼宮ハルヒの憂鬱(すずみやはるひのゆううつ)』(第1期・06年 第2期・09年)などが元ネタなのだとか。
 ライハとともにリクと秘密基地で同居する放浪宇宙人ペガッサ星人の子供・ペガも、実は氏が前々作『ウルトラマンX』に登場した防衛組織・Xio(ジオ)に所属する健啖(けんたん)宇宙人ファントン星人のグルマン博士をヒントに、本編で人間ドラマがつづいても、その中に着ぐるみキャラがいれば年少の子供も飽きずに観てくれるだろう、との想いから生みだしたキャラなのだそうだ。
 従来のウルトラマンシリーズではほとんど見られなかった、こうした思春期の青少年層をねらった深夜アニメ的なキャラシフトや、幼児向けの教育番組に目鼻口が記号的に戯画化(ぎがか)されたカラフルな動物型の着ぐるみキャラやパペット(操り人形)を登場させて年少の子供たちの関心や視線を向けさせるような手法も、『ジード』への青年マニアや幼児たちの興味関心を持続させる原動力となっているだろう。


 乙一は78年生まれであり、幼稚園児から小学生のころは、ちょうど『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971121/p1)から『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)の間に長らく生じた、ウルトラマンの地上波放映が途絶えていた時代だった。
 関東地方では80年代いっぱいは夕方や早朝に途切れなくウルトラシリーズの再放送がされており、幼児誌でも連綿とウルトラシリーズを扱っていたり、レンタルビデオの急速な普及もあったりしたので単純には云えないだろうが、氏をはじめとする現在30代ですでに親となっている世代が、子供のころに「ウルトラマン」の新作をリアルタイムで楽しめなかったことこそが、近年の「ウルトラマン」の商品的価値凋落(ちょうらく)に拍車をかけているのは巷間(こうかん)よく云われるところだ。
 しかし、「昭和」の「ウルトラシリーズ」や『ポケットモンスター』(97年~)や『妖怪ウォッチ』(14年~)が児童間で大人気を博したのは、彼らの親の世代が幼少時にそれらの作品を観ていたからだという理論は成立しえない(笑)。よって、よくよく考えてみるとツッコミどころが満載の俗説にも思えるし、それらの作品が大ヒットを記録したのはその見てくれや意匠(いしょう)が目新しく魅力的に見えたから、今の特撮ヒーローがそれらの作品よりも不人気なのは単純に現今の子供たちにとってはやや魅力に欠けて見えているからであって、何らかの強烈な魅力さえ確保できれば『ポケモン』や『妖怪ウォッチ』を超えるヒットを記録できるのだとは思える。
――もちろん親も観ていたなじみの深い長寿シリーズなので、その新作を「自分の子供たちにも観せてみたい!」という心理がはたらくのも人間としては普通の心情なので、そのかぎりで親の世代が幼少時に旧作を観ていたことが少々有利になることはあるのだろうが、決定打であるとは思えない――


 それは、つくり手の側についても云える。ウルトラマンに強い想い入れがなく、息子が観ていた『ウルトラマンX』と『ウルトラマンオーブ』しかリアルタイムで観ておらず、子供の付き合いで観ているうちにハマってしまい、ニワカにウルトラシリーズの設定を猛勉強したような乙一のようなセンスも実力もある作家が執筆さえすれば、我々のような古い世代のマニアでさえおもわずハッとしたりニヤリとするような「良いところを突いている!」と思える「ウルトラマン」を生みだせる者もたしかに存在するのである。


 70年生まれで『ウルトラマンタロウ』(73年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20071202/p1)や『ウルトラマンレオ』(74年)にギリギリ間に合い、小学生時代に78~79年に起きた第3次怪獣ブームの直撃を受けた坂本監督の世代が、面白いものをつくりつづけているのはある意味当然かもしれない。
 だが、あまりにも「ウルトラ」に想い入れが強すぎて、マニアにしかウケないようなものしかつくれなかった人間も実際いたのだし――具体例はあげません(爆)――、逆に「ウルトラ」に想い入れがなさすぎるために、やっぱりつまらない「ウルトラマン」しかつくれない人間もいることだろう。
 世代的にも嗜好(しこう)的にもあまりに両極端に見える、知的な優等生タイプのメインライターと体育会系のメイン監督が、『ジード』では理想的なコラボレーションを果たしていると云っても過言ではないだろう。


*出自が悪である正義のヒーロー! 異色なようでも良い意味でのアリガチ・王道・普遍の系譜だった!


 ところである意味『ジード』のウリのひとつではある、主人公のリクが悪のウルトラマン=ベリアルの息子であるという設定自体は、実は決して目新しいものではない。
 元祖『仮面ライダー』にしろ、永井豪(ながい・ごう)原作のヒーローマンガ『デビルマン』(アニメ版は72年・東映動画→現東映アニメーション NET→現テレビ朝日)にしろ、主人公が本来は悪の組織につくられた改造人間だったり、悪の組織の魔族だったのに、悪を裏切って正義側に転じるという設定は、すでに70年代には存在していたのだ。
 広義では悪の組織・BF(ビーエフ)団につくられた破壊兵器の巨大ロボットが、正義の組織・ユニコーンに所属する少年・草間大作の声を主人として認識したがために、正義側へと転じた『ジャイアントロボ』(67年・東映 NET)もそうだったのであり、そうなるとこの手の設定は、すでに50年前にはあったことになる(笑)。


 だから「子供番組」である以上、リク=ジードが父のベリアルに加担(かたん)して地球を滅ぼす、なんてバッドエンドになるハズもないのだが(爆)、あえて使い古された、いわばミエミエな設定を用いたのはナゼなのか?
 これは悪の息子であることに主人公が苦悩しつつも、新しくできた仲間たちの友情に助けられたり、何度か闇に落ちそうになるも、戦いの中で得た自らの意志でそれを克服し、最終的には強大な悪に打ち勝つ! といった展開が、やはりドラマチックであるからだろう。
 いくら使い古された設定とはいえ、それが血肉の通ったしっかりとしたものとなっていれば、決して批判すべきものではないのだ。むしろその設定や展開に説得力を感じさせ、つづきが気になってしかたがなくなるようなワクワク感も与えつつ、視聴者に感情移入を誘発させるに至る作劇の巧拙や達成度の方にこそ注目すべきではあるまいか?


 その意味では、『ギンガ』以降のウルトラシリーズにおいて、主人公青年がウルトラマンに変身後も変身前の人間の姿やその顔面アップ映像での表情演技やセリフをしゃべる描写が頻繁にあることで、視聴者の感情移入を高める効果をあげている。
 従来のウルトラマン、特に「昭和」の時代においては、主人公がウルトラマンに変身した途端、仮面ライダーなどと比すると変身前の主人公とウルトラマンの人格がやや別ものに見えてしまう弱点があり――と同時にそれが超越性・ヒーロー性・憧憬を感じさせてもいたのだが――、それがひいては本編ドラマと特撮バトルが分離しがちになってしまう一因にもなっていた。
――『ウルトラセブン』では変身前のダンを演じた森次晃嗣(もりつぐ・こうじ)、『ウルトラマンタロウ』では変身前の東光太郎を演じた篠田三郎(しのだ・さぶろう)、『ウルトラマンレオ』では変身前のゲンを演じた真夏竜がセブンやタロウやレオの声も演じていたために、変身前後の分断感はやや緩和されていたかもしれないが、東映ヒーローほどの変身前後での一体感はない――


 『ギンガ』以降のこうしたロボットアニメの操縦席的な変身前の人間の顔出し演出は、特撮バトルに入るや本編ドラマが終了してしまうことでの分断感を回避し、特撮バトル中でも人間ドラマや会話劇がつづいている役割を見事に果たしている、ありそうでなかった新たな「発明」であったのだ。


*まったくリアルでない(笑)、半笑い/半カッコいい様式美としての「定番ゼリフ」や「変身」!


 ふたりの歴代ウルトラマン(の超能力を象徴した幻影)との合体変身は、前作『オーブ』を踏襲したものだが、リクがジードに変身する場面は、


「You go!(ユー・ゴー=融合) I go!(アイ・ゴー) Here We go!!(ヒア・ウィー・ゴー)」


などというB級・色物チックでキッチュ通俗的・笑)な掛け声を叫んでから、リクが歴代ウルトラマンの力を宿した2種類の「ウルトラカプセル」をスキャンした変身アイテム「ジードライザー」を高々と掲(かか)げるや、カプセルから実体化(?)した左右に居並ぶふたりのウルトラマンがリクに合体してウルトラマンジードが登場するという、ぶっちゃけかなり尺が長い描写であり、シリーズ中盤以降は短縮されることが多い(汗)。


 また、初代ウルトラマンウルトラマンベリアルと合体した基本形態・ウルトラマンジードプリミティブ変身時は「決めるぜ! 覚悟!!」。
 ともに赤い身体のウルトラセブンウルトラマンレオと合体したパワフルタイプ・ウルトラマンジードソリッドバーニング変身時は「燃やすぜ! 勇気!!」。
 ともに青い身体のウルトラマンヒカリウルトラマンコスモスと合体した、スピーディな動きを得意とするウルトラマンジードアクロスマッシャー変身時は「見せるぜ! 衝撃!!」。
 ウルトラマンゼロウルトラの父と合体した、ウルトラマンジードマグニフィセント変身時は「守るぜ! 希望!!」。
 ウルトラマンベリアルウルトラマンキングと合体した、ウルトラマンジードロイヤルメガマスター変身時は「変えるぜ! 運命!!」。


 以上、リクが変身時に放つ、漫画チックでも様式美的なカッコよさにはあふれた決めゼリフが、ウルトラマンジードやその登場時のヒーロー性や熱血度を高める絶妙な演出ともなっている。
 変身場面に定番で流れる、高揚(こうよう)感にあふれるアップテンポな劇中音楽もまた、その相乗効果を高めていると云えるだろう。


 こういった演出は一時は特撮マニア間でのリアル至上主義的な風潮の許で否定されてきた。しかし『仮面ライダーカブト』(06年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070211/p1)や『仮面ライダー電王』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080217/p1)あたりから復権してきた変身直前や直後に名乗る「定番セリフ」が、子供間でもマニア間でもおおいにウケて新たな「定番」となっていったのも明らかな歴史的事実なのだ。
 そして、おそらくは玩具会社・バンダイ側のスタッフが変身アイテムを玩具販促用に本編映像内でも印象的に長々とイロモノ的な「定番ゼリフ」も込みで魅せてほしいという要望から来た、「平成ライダー」から「ウルトラ」への良い意味での還流なのだろうと見るのだが……。稚気満々(ちきまんまん)なキャッチーさ・ツカミがあって、個人的には大歓迎である!(笑)


 まぁ、「平成」仮面ライダーも初期の頃はシンプルに「変身!」とだけ叫んでいたのが、「天の道を往(ゆ)き、総てを司(つかさど)る!」「俺、参上!」「通りすがりの仮面ライダーだ!」「さぁ、おまえの罪をかぞえろ!」(笑)などと、変身直前や変身直後に長々と「定番ゼリフ」を語るようになってからでも、すでに10年以上がすぎている。
 70年代末期から00年代初頭に至るまで、特撮マニアの間で多勢(たぜい)を占めていた、中二病的なリアル至上主義の風潮がようやく過ぎ去ったのだ。
 おもわず笑ってしまうけど半分はカッコよくもあるヒーローたちの長々とした「定番ゼリフ」や「名乗り」に対して、いまや「ヘンだ!」などとガチでツッコミを入れるヤボな者はほとんどおらず、それどころか何かの拍子(ひょうし)につい口にして、特撮マニア間での言葉遊び・コミュニケーションツールにすらしている者も多いくらいで、むしろ子供間でもマニア間でも歓迎されている(笑)。
 ぶっちゃけもっとリアルに考えたら無言のままでよいのであり、右手を高く掲げたり「変身!」とさえ叫ぶ必要はないワケなのだが(爆)、こうしたヒーローたちの非リアルな長々とした「定番ゼリフ」や「名乗り」を一周(一周半?)まわって、どうせ良い意味でフィクション・つくりものなのだし、半分は笑っちゃうけど半分はカッコいいのだからと「様式美」として割り切って楽しめるようになったほどに、特撮マニアたちの「中二病期」「幼年期」(笑)も終わって成熟したと見るべきなのだろう。


 それにしても、わずか2クールしかない『ジード』において、1年間放映される仮面ライダー並みに、早くも5種類ものタイプバリエーションが描かれていることには、やや駆け足の感はあるけれど、ゴージャスな印象も感じさせている。もちろんこれは、少子化時代にひとりの子供に複数の玩具を購入させるために商品数を増やしている玩具展開主導によるものだし、今になってはじまった話でもない。
 けれども、ぶっちゃけバンダイ側は玩具が売れるよう、新キャラの誕生や活躍が最大限に視聴者の印象に残るように作劇したり、初登場回の特撮ビジュアルをハデハデにすることを要望しているのだろうし、製作側もこれに応(こた)えつつも、ジードの新形態が誕生する過程に少しでも必然性・説得力が感じられるように該当回のドラマもうまく劇的に構築ができている。
 だから数回に1回の割合で増えるジードのタイプバリエーションは、主人公・リクの成長や心の変遷(へんせん)とは分離することなく、絶妙にリンクするかたちで描かれることとなっているのだ。


*アクション演出面でも端的に描かれるリク=ジードの劇中での位置付けや成長


 本来スピーディーなアクション演出を得意とする坂本監督が撮った第1話『秘密基地へようこそ』から第4話『星人を追う仕事』までのいわゆるパイロット編(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170819/p1)で、ウルトラマンジードの動きが意外に緩慢(かんまん)で重厚なスローモーション撮影だったことは、マニアであれば誰もが気づいたことであろう。
 これは父・ウルトラマンベリアルの特徴である、背中をやや丸めて体勢を低く構えた実に不穏な悪党味にあふれる凄(すご)みのある動きを、ベリアルの息子という設定のジードにもいくらか反映するためには、普段の坂本監督が演出しているようなスピーディーなアクションでは、ベリアル独特の悪魔的な重々しさが半減してしまうという判断も働いたのだろう。
 第1話クライマックスのジードとスカルゴモラの戦いを見守る市民たち、そしてジードが正義の味方であるのは決まっているにしても(笑)、それでも視聴者に「果たして敵か味方か!?」との想いを少しでも抱(いだ)かせるには、いかにもヒーロー然とした颯爽(さっそう)とした動きではなく重厚で悪党味にあふれるアクション演出こそがやはり的確だったのだろう。


 また『ジード』では時折、市民たちのジードに対する好感度の世論調査の結果が劇中のテレビニュースで報道され、市民を守るための戦いを重ねてもジードに対する支持が広がらないことにリクが想い悩む姿が描かれている。
 これもジードの悪魔的な第一印象と、6年前にこの世界の宇宙全体を一度は崩壊に導いた「クライシスインパクト」の際に東京の地に出現したウルトラマンベリアルに似ているジードを、市民たちが記憶して警戒しているためであり、初期編の不穏なアクション演出はその意味でも機能できるように逆算して導き出されたものだろう。
 ちなみに第5話『あいかた』では、スタイリッシュでクールなタイプチェンジ姿でありスマートで優美な戦い方をする青い姿のジードアクロスマッシャーにかぎっては、女性に人気があると報じられていた(笑)。


 守ってあげているハズの市民たちから支持されないことに落胆するリクの姿もまた、視聴者の「憧憬」ではなく「同情」としての感情移入を誘うことになっているが、これもリクが到底ベリアルの息子とは思えないような、少々幼い感じのする明るくさわやかなイケメン少年として描かれていることが大きいだろう。
 リクを演じる濱田龍臣(はまだ・たつおみ)は、先述した7年前の映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』でゼロの仲間の巨大ロボット・ジャンボットを操縦する少年・ナオをすでに演じていたという因縁もさることながら、子役時代から活躍しているだけあって、演技はすでに安定の域に達している感がある。


 第6話『僕が僕であること』で、ジードが右手で握るジードクローなる先端が尖ったハサミ爪型の新たな濃紺色の武器を得たことに、ライハは武器を使うにはそれだけの器(うつわ)が必要であり、それはリクが成長した証(あかし)だと語ることで、取って付けたような武器(笑)のゲットにも劇中内での一応の必然性を与えようとして、かろうじて成功している。
 「昭和」の第2期ウルトラシリーズでは、ウルトラセブンウルトラマンジャックにウルトラブレスレットを、ゾフィーウルトラマンエースにウルトラコンバーターを、ウルトラの母ウルトラマンタロウにキングブレスレットを、ウルトラマンキングウルトラマンレオウルトラマントを「授(さず)ける」というかたちで新たな必殺武器の登場が描かれてきた。
 第1期ウルトラシリーズや1960年代までのジャンル作品における人格がすでに完成しているオトナ・オジサン主人公ではなく、発展途上の青年主人公の成長物語としても描かれた感が強い第2期ウルトラシリーズではあったものの、実は主人公の成長は必ずしもウルトラマンのパワーアップや新武器獲得にストレートに結びついていたわけではなく、本編ドラマと特撮バトルがやや分離気味であったのは残念ながら事実ではある。
 しかし『ジード』をはじめ近年のウルトラ作品ではそれら「昭和」のウルトラとは異なり、主人公が成長の証として、自らの力で新たな武器や必殺技やタイプチェンジを得るに至っていく展開は、むしろ「平成」仮面ライダーや近年のスーパー戦隊や少年漫画などに多く見られる傾向で、これにより本編ドラマと特撮バトルが分離することなく有機的に連関して、その両者を盛り上げることもできている。
 武器やヒーローのタイプチェンジ人形などの「玩具」を売りたいのであればイヤイヤ登場させるのではなく、その「玩具」が劇中内に登場する「必然性」を後付けでもつくっていくような作劇も含めて、近年のウルトラマンシリーズのつくり手たちは、やはり良い意味で仮面ライダースーパー戦隊や少年漫画などの影響を色濃く受けている。
 子供たちがそれを魅力的に感じて、なおかつ「玩具」の売上が製作側の円谷プロにも還流して、ウルトラシリーズの製作予算が少しでも微増するのであれば、むしろそれらの良い影響は進んで受けるべきだろう。


*ゼロと冴えない妻子持ちサラリーマンの二重人格劇! 両者の相克としてのパワーアップ! バトルの立体化!


 NHKの人気深夜ドラマのタイトルをもじったとおぼしき第3話『サラリーマンゼロ』で、トラックにはねられそうになった子供を救うために瀕死(ひんし)の重傷を負った、さえないサラリーマン・伊賀栗(いがぐり)レイトにウルトラマンゼロが乗り移ったことから、レイトとゼロは、ゼロが云うところの「ウィンウィンの関係」となる(?)――ちなみに取引をする双方に利益があるという意味だ(笑)――。
 怪獣出現を察知したゼロがレイトに変身するよう迫るも、大事な会社の仕事があるからと拒否するレイトに、強引に変身アイテム・ウルトラゼロアイを着眼させようとするゼロを表現するためのレイトのひとり芝居は、バラエティ番組で活躍するタレントのDAIGO(ダイゴ)が主人公のタイガ隊員を演じたことでゼロとの会話がまさにかけあい漫才となった映画『ウルトラマンサーガ』(12年・松竹・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20140113/p1)での同様シーンを彷彿とさせるところだ。
 ただ、ゼロが内心世界から合体した人間に話し掛けるに留まっていた『サーガ』と異なるのは、レイトを演じる小澤雄太(おざわ・ゆうた)がゼロの人格やセリフをそのままひとり芝居で演じて二重人格のごとき愉快な対立をしていることである(笑)。
 気弱なレイトがメガネをはずした途端、自信過剰なオレ様キャラに表情を一変させる氏の芸コマな演じ分けもさることながら、ゼロの声を演じる宮野真守(みやの・まもる)のイケメンボイスがまた、氏の基本的にはイケメンなルックスに絶妙なまでにピタッとハマっているのだ!
 まぁ、今のところゼロがジードに特訓を課す場面は描かれてはいないため、第5話でリクがレイトを「ゼロ兄さん」(!)と呼んだようにゼロはジードにとってはあくまでウルトラ兄弟(笑)であり、「師匠」として尊敬している感は薄いような気がするが。


 第8話『運命を越えて行け』ではゼロまでもがウルトラマンゼロビヨンドとして強化変身を遂げるが、それまで自分にできるのは妻子を連れて逃げることだけであり戦うのはムリだと語っていたレイトが人々を守るためにヒーローとして覚醒した証として、ゼロのパワーアップ劇が描かれている――ちなみにレイトの妻を演じるのは、『ウルトラマンマックス』(05年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060311/p1)で防衛組織・DASH(ダッシュ)のコイシカワ・ミズキ隊員を演じていた長谷部瞳(はせべ・ひとみ)であり、これには時の流れを痛感せずにはいられない――。
 この回では豪華にもウルトラマンヒカリが客演! 共闘こそしなかったものの、「昭和」のウルトラマンシリーズのように光の球体状で飛来して、ゼロとレイトをその中に包みこみ、セブンがジャックにウルトラブレスレットを授けたように、ヒカリが直々にレイトにニュージェネレーションカプセルを授けることでゼロビヨンドが誕生する!


 このゼロビヨンドの初変身がまた、レイトがウルトラマンギンガとウルトラマンオーブのウルトラカプセルを変身ライザーで融合させてカプセルα(アルファ)をつくり、ウルトラマンビクトリーとウルトラマンエックスのウルトラカプセルを変身ライザーで融合させてカプセルβ(ベータ)をつくってから、カプセルαとカプセルβを変身ライザーで発動させ、ゼロの声で「オレに限界はねえ!!」と叫んでから、実体化させた4人ものウルトラマンと合体するかなり尺が長いものであるため、これも中盤以降ははしょられることが多い(笑)。


 『ウルトラマンガイア』(98年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19981206/p1)や『ウルトラマンギンガS』、幻の『ウルトラマンネオス』95年版(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971115/p1)やオリジナルビデオ作品『ウルトラマンネオス』(00年・バップ・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20120513/p1)など、50年の歴史の中でもかぞえるほどしか作品例がなかったダブルヒーロー制=ダブルウルトラマンが『ジード』で導入されたのも、「ヒーローは孤独にひとりで戦うべきだ!」という70年代末期から00年前後の特撮マニアの主張が影を潜めて、代わって多数のキャラクターが登場する群像劇として描かれる「平成」仮面ライダーが高い人気を獲得したり、評論家スジでもそれが世間一般の価値観の多様化の反映であると高く評価をしだしたことで、それがようやくウルトラマンにまで達したのだと解釈すべきところだろう。


 『ウルトラマンA(エース)』(72年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20070430/p1)や『ウルトラマンタロウ』(73年)や『ウルトラマンレオ』(74年)がウルトラ兄弟ゲスト編を次第に描かなくなっていくのは、多数のヒーローを登場させることで肝心の主役であるハズの最新ウルトラマンが目立たなくなってしまうことを危惧したからであるのが理由であることは広く知られているところだ――この際だからハッキリと云わせてもらうけど、当時のスタッフたちが要らないかたちで子供たちを間違って忖度(そんたく・笑)してしまったのだ(爆)――。
 だが、第2期ウルトラシリーズウルトラ兄弟客演編や、「昭和」の仮面ライダーシリーズの先輩仮面ライダー客演編に当時の子供たちは実際に狂喜乱舞して、先にも語ったセブン→レオ→ゼロ→ジードの系譜のごとく、精神的な血統種・サラブレッドとして最新ヒーローにオリンピックの聖火のようなものが受け継がれたようにも感じていたのは歴史的な事実なのだ。
 そして今でも、優等生・アウトロー・オレ様キャラ・ひねくれ者・ナルシスト(笑)など、ヒーローではあってもそれぞれの個性を明確に打ち出して差別化し、すべてのヒーローを魅力的に描くことに成功している「平成」仮面ライダーの諸作品を見れば、複数ヒーロー性がかえって対比として主役ヒーローを目立たせることすらできており、先輩ヒーロー客演や複数ヒーロー制が主役ヒーローを目立たなくさせるという危惧は、あまりに的外れな杞憂(きゆう)であったことは間違いないのだ。


 見かけはベリアルに酷似しているものの、基本的には優等生のジード、そして見かけどおりのヤンキーキャラ(笑)のゼロと、『ジード』ではダブルヒーローの個性の差別化がうまくできているが、性格の差別化ばかりではない。
 第8話では前作『オーブ』にも前後編で登場した強敵ロボット怪獣であるシビルジャッジメンター・ギャラクトロンを2体も登場させて――実際の着ぐるみは1体だけでデジタル合成なのだろうが――、ジードとゼロのバトルが同じ舞台の都心のビル街で描かれた。
 第9話ではゼロVS暴君怪獣タイラントと、ジードVSスカルゴモラを別の山間部の舞台という設定で並行して描いた――スタジオや山岳の美術セット自体は同じものであり、それを並べ替えているのだろうが――。
 第12話『僕の名前』では、地球でジードがベリアル融合獣ペダニウムゼットンと戦っている間に、ゼロはベリアルの波動を追って宇宙へと飛んでいた。
 そして第18話『夢を継(つ)ぐ者』では、リクが伏井出を追う間に、ゼロは伏井出を始末しようとする三面怪人ダダが操縦する、全身にダダの白黒ラインが塗装された(笑)まさにロボットアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ(79年~・サンライズhttp://d.hatena.ne.jp/katoku99/19990801/p1)に登場する量産型モビルスーツを彷彿とさせる、元々はベリアル軍の量産兵器であった巨大ロボット・帝国機兵レギオノイドの改造版と対決した!――額には左右非対称のカタカナで「ダダ」との記載が(大笑)。これすらもイロモノだ! とガチで批判をするのではなく半笑いで画面にツッコミをいれながら楽しんでいるほどに、今の特撮マニアたちはスレているのである(笑)――


 彼らダブルウルトラマンのバトルも各話ごとに見事に差別化をはかっていて、往々にしてマンネリ・ワンパターンになりがちな怪獣バトルを単調さに陥(おちい)ることから救っていて、ジードが良い意味でキャラが濃すぎるゼロの影に隠れることなく、主役として目立っているのはもちろん、ゼロも単なるサブキャラにはとどまることなく、ジード&ゼロのキャラの双方が立つような演出がなされているのだ!


*幼なじみのお姉さんであるサブヒロイン・愛﨑モアも、噛ませではない重要な役どころを持っていた!


 ジードとゼロを差別化して描くことで、両雄を魅力的に描くとともに、ヒロインのライハとモアも明確な描き分けがなされている。
 サラサラの黒髪ロングで黒いタイトスカートから露出した美脚がまぶしい超モデル体型がAIBの一員として実にカッコよく決まっているにもかかわらず、モアは完全にズッコケの三枚目キャラであり、その悲劇的な過去設定からやや暗めの表情もすることがあるライハとは対照的に、底抜けに明るいキャラなのだ。
 だまっていればフツーにいい女である長谷川眞優(はせがわ・まゆ)の誇張(こちょう)したコミカル演技も実によい。


「ライハがリクといっしょに生活をしている女性」


だと聞かされたモアが、飲んでいた飲料を


「ブッッッッ!」


吹き出し、同棲生活に対抗(笑)しようとしたモアが、


「幼いころはリクと一緒にお風呂に入っていた!」


と何度も優勢を誇ろうとするあたりは、実写ドラマに登場するややリアル寄りな登場人物というより、良い意味で漫画アニメ的もしくは喜劇的な、やや記号的なキャラクターによるやりとりなのだが、子供向け番組には適度に記号的なキャラクターの方が合っているとも思えるし、モアを演じる長谷川眞優の三枚目的な演技が画面をかっさらって場面を見事な喜劇に反転できてもおり(笑)、お世辞抜きで絶品の芝居であると思える。
 正直、役者としての長谷川の存在は、本作の空気・作風・カラーを決定的に規定している実に大きなものだろう。


 モアと幼なじみであるハズのリクが、第1クールではモアがAIBの一員である事実を知らず、モアもまたリクの正体がジードであるのを知らないことで、ふたりの間に生じていく、深刻ではなく軽妙なノリのスレ違い描写は、ライハを含めたラブコメ的な楽しい三角関係をおおいに盛りあげる方向での効果を高めていた(笑)。


 第10話『ココロヨメマス』では、往年の『ウルトラマン80』第4話『大空より愛をこめて』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100523/p1)に登場した、だだっ子怪獣ザンドリアスが37年ぶりに登場した! なんでもウルトラ怪獣を擬人化・女体化した『ウルトラ怪獣擬人化計画』でザンドリアスの人気が爆発したそうで、筆者も視聴したTVアニメ版の『怪獣娘(かいじゅうガールズ)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』(16年)にも登場するに至っている。
 そして今年2017年1月、ポニーキャニオン主催のクラウドファンディング「『怪獣娘ウルトラ怪獣擬人化計画~&ウルトラマン80』スペシャル企画 ザンドリアスをもう一度地球へ呼ぼう!」なる着ぐるみ新造募金で150万円近くの金額を達成! 3月には完成発表会、5月には7月発売の怪獣ソフトビニール人形発売の発表を経て、ついにザンドリアスが地球へ帰ってきたのだ!――厳密には並行宇宙違いの同一種族の別個体なのだが・笑――


 今作では失恋(笑)を機に地球に居座ることとなった怪獣ザンドリアスが登場した「箸(はし)休め」的なこの第10話で、危機に陥ったモアの眼前でリクがウルトラマンジードに変身したことにより、ふたりは意外に早い段階で互いの秘密を知ることになる。


 ラストで、


「リクくんはリクくん」


と、モアがありのままのリクを受け入れてくれたことに、リクは、


「大切な人が僕をわかってくれた。今はそれだけで充分だ」


と安堵(あんど)する。


 このやりとりは、個人的には『ウルトラマンレオ』第36話『飛べ! レオ兄弟 宇宙基地を救え!』で描かれた、主人公のおおとりゲンとヒロインの山口百子(やまぐち・ももこ)の会話を彷彿とさせる。


「僕が宇宙人だったら君はどうする?」


とのゲンの問いに、百子は、


「私のことを愛してくれているのなら、たとえ悪い宇宙人でも平気だわ」(!)


と答えたのだ。


――百子は無垢(むく)にそう云っているのかもしれず、ゲンの正体がレオだとウスウス知ってそう答えたのかしれない、ダブル・ミーニングを感じさせるところも、このシーンのミソである――


 「悪い宇宙人でも平気だわ」というセリフは、「世界平和」といった「公共性」や「理性」よりも「私的快楽」や「感情」の方を優先する「自分ファースト」な意見だとも断罪はできる。しかし、その一方で「人類愛」ならぬ「男女間の愛」にはたとえ「知恵」や「理性」には欠けた盲目的なものがあったとしても、健気で甘美でそれこそが「世界平和」や「融和」の最初の出発点であるようにも思えてきてしまう抗いがたい媚薬性もあって、その純粋さそれ自体については何となく万人もつい許してしまえる要素があることも事実だから、古今東西の文学や映画やドラマなどでも何度も題材となってきた。
 まぁ、ヤンキーDQN(ドキュン)な兄ちゃんがバイクをブイブイ吹かせつつ、うしろに乗せたカルそうな姉ちゃんもイエィイエィと右手を振り上げながらアピールして世間さまに迷惑をかけていたりするのも、彼らからすれば「世界中を敵にまわしてでも、オレたちふたりは純粋な愛に生きているんだゼ!」と自分たちにおおいに酔っているのであろうし、自分の子供や親戚を優先的に要職に就けるような前近代的な血縁コネ社会に陥ってしまう可能性もある以上は、「愛さえあればすべてがOK」というのも万能な理論ではないのだが(笑)。
 それでも健気な女性の愛が、荒(すさ)んだ男性の心を溶かしたらよいな、美しいだろうな、そうであってほしいな……という願望を虚構世界でだけでも実現してみせるのが「物語」というもののひとつの機能ではあるのだろう――まぁ、現実には善意や愛情というものは報(むく)われずに終わることがほとんどなのだけど(爆)――。


 先のウルトラマンレオことおおとりゲンも、当初はいくら地球を守ってもMACの中では孤立してしまう報われないキャラとして描かれていただけに、ゲンほどではないにしても同じように逆境に耐えるヒーローであるリクにとっては、「大切な人」が自分をジードとしても地球人としても受け入れてくれたという事実は、その成長過程の中で大きな意味合いを持つこととなっただろう。


――ちなみに当の『レオ』では、ゲンと百子との良好な関係とは対比・対照となるかたちで、メインゲストであるMACの高倉司令官の娘・あや子が悪い宇宙人・アトランタ星人が化けていたMACの宇宙飛行士・内田隊員に対して捧げていた恋情や善意はまったく報われずに、「悲劇」「裏切り」として手痛い「傷心」のかたちで終わっていく……(汗)――



 第17話『キングの奇跡! 変えるぜ! 運命!!』のラストで、リクはジードの名前の由来を「遺伝子」――GENE(ジーン)――と「運命」――DESTINYの「D」――を掛け合わせた造語だともっともらしいことを語っていた。
 だが、リクが毎回変身前に叫んでいる掛け声、「ジーッとしてても、ドーにもならねえ!!」とは、かつて幼いリクにモアが語りかけた言葉であることが、先に第14話『シャドーの影』で回想として語られていたのだ。
 これを単なるスタッフ間での連絡不行届による設定の不整合だと捉えてしまうとロマンチックではなくなる(笑)。第17話での発言は照れ隠しの「後付け」発言なのであって、「ジーッとしてても、ドーにもならない」というかつてのモアの発言を、変身時の「名乗り」にさえ使用しているということは、この言葉が自身の人生の指針の域にも達しているのであろうリクにとって、モアが実に「大切な人」であることを最大限に象徴したものだと表現できていた第14話での描写の方を、真の意味での正解だと多くの視聴者も解釈したのではなかろうか?


*元来は悪の宇宙人であるシャドー星人が、正義として登場した意味をも掘り下げてみせる前後編!


 その第14話『シャドーの影』&第15話『戦いの子』の前後編では、モアのAIBでの先輩・ゼナの秘密が明かされた。
 別名が「宇宙ゲリラ」なのに、『ウルトラセブン』に登場した悪の宇宙人・シャドー星人の一族であるゼナを『ジード』では黒スーツ姿の地球人に擬態する正義の宇宙人として描いたのは、当然ながらマニアの誰もがツッコミを入れることをあらかじめ想定した確信犯であろうし、その設定的不整合への疑問に答えるかたちで、あえてレギュラーキャラであるシャドー星人・ゼナを前後編で掘り下げてみせるあたりも、製作側のクレバーな姿勢がうかがえるというものだ。


 やはりこの並行宇宙のシャドー星人も、元来はかのベリアル軍とも戦った(!)ほどに好戦的であり、その戦いの中で多くの命が失われたために、唯一ゼナだけが戦いを放棄して改心したのだ、と語られたのには多くのマニア諸氏も一本とられた! と思ったことだろう(笑)。
 かつての上司・ゼナを拘束してAIBに偽装入隊するなど、あくまで戦いをやめようとしないシャドー星人・クルトとゼナの関係を、弟子と師匠の関係としてとらえたウルトラマンゼロがレイトの姿でクルトにおもわず同情的なセリフを放つのも、タメ口をききながらも内心ではウルトラマンレオを師匠として尊敬しているに違いないゼロのキャラを重ねて掘り下げることともなっていた。
 『ジード』では珍しくやや暗さが目立つ前後編ではあったものの、それでもシャドー星人の最終兵器として時空破壊神ゼガンなる、ジードとゼロが束になってもかなわない強敵怪獣が、圧倒されるほどの派手なビジュアルパワーをもって描かれたことで白昼のビル街での特撮バトルも実に壮快さがあり、過剰に陰鬱にならずに「子供番組」としてのバランスはとれていたかと思えるのだ。


――なお、この前後編のゲストであるシャドー星人・クルトを演じたのは、特撮マニア諸氏ならばご存じの通り、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20080817/p1)で動物に育てられて幼児のようにカタコトの甲高い声でしゃべる幼い感じがするゲキレッド=漢堂ジャンを演じた鈴木裕樹(すずき・ひろき)。ずいぶんとワイルドになったなぁ。それともコッチの方が地(じ)ですかね? ググってみると、岩手県ローカルヒーロー番組『鉄神(てつじん)ガンライザーNEO(ネオ)』(14・15・19年)でも主演を務めていた!――


ジード最強形態ロイヤルメガマスター登場! その契機は劇中ヒーロー・ドンシャインに憧れるリク少年のメンタルにこそあった!


 メインの坂本監督がパイロットの初期4話から久々にメガホンをとった第16話『世界の終わりがはじまる日』におけるウルトラマンジードのアクション演出を見ると、パイロットの作品群とは明確に差別化されていることがうかがえる。
 巨大化してビル街で暴れ回るゴドラ星人の出現に、リクは基本形態ジードプリミティブに変身するが、高速で飛行して空からゴドラ星人に光線を浴びせたジードが、着地して画面手前にそのまますべりこんでくるという、いかにも坂本監督らしいスピード感あふれるアクション演出となっているのだ。
 これにつづく第17話では、遂に地球に降臨したウルトラマンベリアルが、根源破滅天使ゾグ第2形態(!)&超合体怪獣ファイブキングと合体して怪獣化したベリアル融合獣キメラベロスの攻撃を、本来身軽というよりやや重厚なパワフルタイプであるジードソリッドバーニングまでもが燃えあがる炎を背景に後ろ向きの宙返りの連続でかわすというアクロバティックな演出で描かれている!
――『ジード』では怪獣の都市破壊やジードとのバトルを、ミニチュアセットの橋やガード下からのアングルでとらえることで遠近感を強調した特撮演出が散見されるが、この前後編もまた例外ではなかった。ちなみに第12話では、ペダニウムゼットンの最期(さいご)がなんとミニチュアの車の運転席の主観からとらえられていた!――


 これらジードのヒーローらしい華麗な動きは、明らかにジード=リクが、これまでの戦いの中で成長をとげたことの証として演出されており、それを対比として強調するために、坂本監督はパイロット編ではジードの動きをやはりあえて一見鈍重で不格好で悪党にも見えるように確信犯的に演出したのだろう。


 この第16話&第17話では、リク=ジードを迎えに来たと語るベリアルに対し、


「その姿で、僕を息子って呼ぶな!」


と、ベリアルの息子であるという厳然たる事実に、必死に抵抗しようとするリクの姿が描かれる。


 第16話のクライマックスバトルで、ベリアルに組み伏せられたジードが、ベリアルの破壊活動によって都市部にあふれだしたと思われる重油の海の中で、全身真っ黒になりながらもベリアルに立ち向かう描写は、まさに泥(どろ)んこプロレス的な演出となっていた! リクのいわば悲劇的な出自からすれば、これは初代『ウルトラマン』第23話『故郷は地球』のクライマックスで描かれた、初代ウルトラマンのウルトラ水流を浴びて突っ伏して、悶えながら全身泥だらけになって息絶えた棲星怪獣ジャミラの演出に対するオマージュである可能性もあるだろう。


 もちろんそればかりではなく、第17話の前半ではキメラベロス(=ベリアル)の体内に取りこまれてしまったジード=リクが、夜の闇の世界のような精神世界の中でリクと同サイズのベリアルと格闘する姿も描かれる。意外にも変身前のリクのバトル演出はそれまで皆無に近かったこともあり、このベリアルとのバトルは視聴者に強烈なインパクトを与え、いっそう感情移入を強めさせたのではなかろうか?
 結局ベリアルにかなわなかったリクは、ベリアルの腕の中で頭を抱かれることになるのだが(!)、真っ赤な背景の中で雨を降らせる演出は、超獣の母となった人妻がゲスト主役として登場した『ウルトラマンA』第24話『見よ! 真夜中の大変身』(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061015/p1)をも彷彿とさせる! 人間と異形(いぎょう)の者との親子関係を描くために、坂本監督は『A』第24話を撮った真船偵(まふね・ただし)監督のアバンギャルドな演出をオマージュしたのではあるまいか!?


 宇宙崩壊を防ぐために宇宙それ自体と合体したため肉体を失っているウルトラ一族の長老・ウルトラマンキングの精神体からの助力により、ライハはリクが取り込まれたベリアルの精神世界に参入する。
 そしてライハの説得によって目覚めたリクをベリアルの精神世界から連れ戻したことでウルトラマンジードも現実世界へと復活、ベリアルとの戦いは月面から地球へともつれこむが、リアリズムで考えたらそのまま月面で戦ってくれた方が、人類に迷惑がかからないハズである(笑)。
 だが、そこはしょせんは良い意味でつくりものである物語作品なのである(爆)。かつて宇宙を破壊する「クライシス・インパクト」を引き起こしたベリアルに対する市民のトラウマに起因する、ベリアルに似ているジードへの市民の反感を払拭(ふっしょく)するためには、ジードが放った超強力な必殺光線の反動で月面から東京都心までご都合主義にもピンポイントで飛ばされてきてしまい(笑)、ジードがベリアルを打ち負かす姿を市民たちに直接目撃してもらうことこそ、ドラマ的・テーマ的には最も意義深いものとなるのだ!
 ノリのよい挿入歌『フュージョンライズ!』が流れる中、次々にタイプチェンジを繰り出してベリアルを圧倒するジードに大きな声援を送る市民たちの描写は、視聴者の感情移入が最高潮へと達するには充分すぎる演出だ!


 ライハから放たれた光=リトルスターがウルトラマンキングの図像をかたどったキングカプセルと化し、それと既存のベリアルカプセルを使ってリクは最強形態ウルトラマンジードロイヤルメガマスターに変身する! ここでリクが放つ、


「僕は……、あなたを…… 超える!!」


というセリフこそ、心理学者の元祖・フロイトが云うような「父越え」のことであり、リクの成長が頂点に達した象徴でもあるのだ!


 ベリアルにタメ口を使っていたリクが、


「あなたは強い……。だが、まちがっている!!」


と敬語で語りかけるようになったのは、ベリアルが父であるという事実を正式に受け入れた証として、それ以上にベリアルを上位の存在と見て威圧されてしまうことなく、たとえ悪人であるベリアルといえどもジードが横並びの対等な一個人として、余裕と敬意を持って扱ってみせるほどに成長したことの証としても機能しているのだ!


 ロイヤルメガマスターが登場するや、それまで上空一面を覆っていた暗雲が一掃されて大空は快晴となる!
 ウルトラマンキングの頭頂部を模した王冠状の部分やマントを黄金に輝かせたロイヤルメガマスターは、『ウルトラマンギンガS』や『ウルトラマンX』で坂本監督が演出した回のように、マントをCG表現で華麗にひるがえしながら宙を高速で舞い、ベリアルとスピーディーな空中戦を展開する!
 これも初期編でのジードのやや緩慢な動きと対比的に描くことで、リクの精神的な成長を端的に表現したドラマ&バトルが一体化した演出なのである! とキレイごとを云いたいところなのだが、それよりかは単純に初登場したヒーローの最強形態の颯爽とした強さ・カッコよさを思う存分に描いてみせたといったところだろう(笑)。


 だが、なんと云っても「昭和」の世代人として白眉(はくび)だと思えるのは、リクの精神性というよりヒーローとしての成長が頂点となった証として発動したウルトラ6兄弟カプセル(!)を、ロイヤルメガマスターが剣にも杖(つえ)にも見えるキングソードに装填(そうてん)して放った、ロイヤルメガマスターの前面に横並びにその姿を瞬間的に現したウルトラ6兄弟が両手を一斉に前にするや、そのまま各々のウルトラサインとウルトラ文字が描かれた魔法陣型のバリヤーが展開する「ブラザーズシールド!」だろう!!
 ゲストとして登場したリトルスターの保有者=少女・少年・オタク風のデブ(笑)たちもそれぞれ人間の姿のままで、ウルトラマンジャックのウルトラブレスレット、ウルトラマンタロウのウルトラダイナマイト、ウルトラマンエースのバーチカルギロチンの能力を披露していたが、これでも坂本監督は「やりたいことが全部できてはいない」なんて、ほかにいったい何をやりたいと云うのか?(爆)


 あげくにウルトラの父に酷似したウルトラマンジードマグニフィセントの姿に、ベリアルが


「ケンには恨(うら)みがある!」


なぞと、ウルトラの父の本名を口にするに至っては……


 ケンなるウルトラの父の本名・ウルトラマンケンとは、先述した坂本監督の映画『ウルトラ銀河伝説』で初めて命名されたものである。ウルトラマンベリアルが数万年前の同僚にして旧敵を、後年の称号・敬称である「ウルトラの父」の名で呼ぶことはたしかに不自然であるから、ここで「ケン」と呼ばせたことは一応リアルなのだ。ほとんどの視聴者は聞き逃していたり、意味が取れないシーンだろうが、怪獣博士タイプの子供や我々マニアたちには本当にたまらないくすぐりだ(笑)。


 ベリアルとのラストバトルでリク=ジードが放つセリフ、


「僕の運命は、僕が決める!!」


は、それこそ『仮面ライダーエグゼイド』で、かつて檀黎斗から仮面ライダーへと変身する宿命を背負わされた主人公の宝生永夢(ほうじょう・えむ)=仮面ライダーエグゼイドが放ったセリフ「オレの運命は、オレが変える!」とたしかに酷似している、よくある「運命で決められた人生よりも、自分で人生を切り開く」方を賞揚するという趣旨の今となってはベタなセリフやテーマでもある。


 だが、自分ではどうすることもできない出自によって背負わされた過酷な運命を克服して成長していく主人公の姿こそが、視聴者の共感を最も呼ぶ王道の展開ではあろうから、ウルトラマンにかぎらず今後の変身ヒーロー作品でも時折は、このパターンを照れずに堂々と展開するべきだとも思えるのだ。まぁ、同時期に絶賛放映中の『宇宙戦隊キュウレンジャー』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20180310/p1)の主人公たちも、そうした連中の寄せ集めみたいなものだったが(笑)。



 ただ『ジード』ならではのポイントは、『爆裂戦士ドンシャイン』なる我らが国産の低予算で人間大サイズの特撮変身ヒーローのような着ぐるみヒーローが採石場(笑)で大活躍する、画質も古ボケた過去の作品を長じてからもいまだにブラウン管テレビ(笑)で再生して視聴しているほどに、リクが元々特撮変身ヒーローにあこがれていたマニア少年として描かれていたことだろう。
 あんなにさわやかでイケメンな特撮オタクがいるか!? と、批判をするのは容易である(爆)。


 第16話で幼いころのリクがドンシャインと拳(こぶし)を重ねあわせる坂本監督お得意の「絆」を表現した回想や、第17話でベリアルの精神世界内で『ドンシャイン』ショーを観ていた幼児期に回帰・退行してしまっているリクが彼を呼び帰しに説得に来たライハに振り向くや、現在の姿の成長したリクの姿に戻っているという、彼の精神的回復をシンボリックかつエモーショナルにも表現した一連の演出。
 それはリクがベリアルの息子であるという出自以前に、元来の彼の素性や品性が「私的快楽」「ミーイズム」の輩ではなく、万人のために尽くす「公共的」「博愛的」「公明正大」な変身ヒーローのごとき存在が大スキなのだということでもあるのだ。しかも「博愛」といっても上っ面だけで細やかさには欠ける八方美人的なそれではない。
 ヒーローに群がっている元気な子供たちの輪の中に物怖じして泣きっ面になって加われないでいる、幼き日の気弱なリク少年の存在に気付いて、そんな彼のような子供に対してこそ気にも掛けてくれて、囲いの輪の中からワザワザ出てきてリク少年を構ってくれるどころか、その頭をやさしくナデてもくれるようなドンシャイン!――の厳密には中の人、しかもテレビ本編とは別のヒーローショー専門のスーツアクター!?(笑)――
 強くてカッコよくて頼もしい存在ではあるけれど、それと同時に弱くて控えめな御仁の心細い気持ちもわかってくれて、それに対する細やかな気遣いや寄り添い、その果てに背中をやさしく押してあげることもできるような人格者としてのヒーロー!


 長じてからもチョイ悪の不良少年ごとき存在にあこがれたりなんぞはせずに、「自分自身も誠実で博愛的でストイックなヒーローのようでありたい!」と願って、しょせんはフィクションである特撮ヒーロー作品ごときにその人生を一生規定されてしまったような、この手の子供向けヒーロー番組に特に傾倒してしまうマニア予備軍の子供たちや、いつまで経っても思春期以前の幼児期的な勧善懲悪のわかりやすい世界観の中で万能感に満たされながら生きていきたいなぞと不健全(爆)なことをドコかで願ってもいるような、不良性感度ゼロの卒業できない「大きなお友達」でもある我々特オタ(特撮オタク)たちの似姿を、メタフィクション的に投影して美化(笑)してみせたのが我らがリクくんでもあったのだ!


 「作品の外側にいてその作品を鑑賞している特撮マニアの視聴者」 → 「作品世界のリクことウルトラマンジード」 → 「そんな彼が耽溺している劇中内ヒーローであるドンシャイン」


 この三層構造を作品が担保したことで、メタフィクション要素も倍音となって幾重にもなって響き出して、特に我々のような人種たちには身につまされるかたちで刺さる刺さる!(笑)



 ラスボスのベリアルがいったん滅び去り、伏井出も第12話の敗北でそのままフェードアウトするのかと思いきや、第18話ではベリアルなきあとの宇宙の覇権(はけん)をめぐって、侵略者たちの争いが勃発(ぼっぱつ)するかの予兆が示された。
 さらに、かろうじて復活した瀕死の伏井出に手を貸すことで、最高のノンフィクションを書きあげようとする野望を持つ、宇宙人でもなく漫画アニメ的な誇張された芝居もしない普通にリアルで写実的な演出や演技がなされている女流ジョーナリストも新たに登場。
 また、バンダイのソフビ人形『ウルトラ怪獣シリーズDX(デラックス)』では、アトロシアスなるウルトラマンベリアルの新形態の発売が予告されており、これがベリアルのさらなる復活なのか、それとも伏井出が変身するものであるのか、はたまた女流ライターが変身するのか(笑)、興味は尽きないところである。


 連続ものならではの面白さを『ジード』は最終展開まで持続してくれそうである。


 リクたちの秘密基地に住まう球形状の人工知能・リムの声を演じるアイドル声優三森すずこ自らがリムの人間態として出演した第19話『奪われた星雲荘』で、伏井出に操られたリムが冷淡にもリクに向けて放った、


ジーッとしててもどうにもならない、でしょ?」


とでも云わんばかりに……


 いやホントに、「でしょ?」にはやられた(笑)。

2017.11.12.


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2017年晩秋号』(17年12月3日発行)~『仮面特攻隊2018年号』(17年12月30日発行)所収『ウルトラマンジード』中盤評より抜粋)


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ジャスティス・リーグ 〜スーパーマン・バットマン・ワンダーウーマン共演作は、ヒーロー大集合映画の教科書たりえたか!?

(2018年9月13日(木)UP)
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ジャスティス・リーグ

(2017年11月23日(木・祝)・日本封切)

スーパーマンバットマンワンダーウーマン共演作は、ヒーロー大集合映画の教科書たりえたか!?

(文・T.SATO)
(2017年12月3日脱稿。12月20日加筆改訂)


 批判ではなく云うけれど、内容は誰にでも事前に予想がつくもの。


・宇宙から鉄カブトをかぶった強敵超人1体が襲来!――まずは羽ムシ型戦闘員1体が登場。地球各地にある3個のキューブを集めることで、強大な力をゲットするとのご説明。
バットマンワンダーウーマンが対抗メンバー集め。
・その過程で、5人のメンバーの出自や由来を順々に、セリフや回想映像で、ごていねいにもクドく説明(笑)。
・あっさり仲間になる者、シブる者、群れるのを嫌う個人主義者――「スーパー戦隊」シリーズの#1や序盤と同じだ――
・敵との小競り合いやアイテム争奪戦を通じて、徐々に駆け参じてくる新ヒーロー。
・2個のキューブは、ワンダーウーマンの故郷の島&アクアマンの故郷の海底神殿にあって、同族の頑強な抵抗も空しく強奪されてしまう。
・最後のキューブはなぜかアメリカの某都市の地下にあり(笑)、ヒーロー全員集結後に敵も襲来して争奪戦。
・あまりにも強敵だったので、スーパーマンの死体を墓から秘かに暴き出して、禁断の力で復活させんとする倫理的是非&葛藤。
・スーパーマンが復活するも正気は失っており、5大ヒーローと対決!
・スーパーマンの彼女のロイス嬢がご都合主義にも即座にその場に来て訴えて、正気を取り戻すスーパーマン。売却に出された(汗)田舎の実家でしばし休養。
・ラストはロシアの原発事故跡地で、6大ヒーローvs強敵超人&戦闘員軍団が大バトル。
ジャスティスリーグ6人のハイテク秘密基地の候補地となりうる広大な部屋がある旧邸宅だか倉庫をバットマンが購入。
・エンドクレジット後にだけ出てくる、前作には登場したスーパーマンの永遠の宿敵レックス・ルーサー。出獄して別の悪役とリーグ(笑)を結んで幕!


 ベタベタのコテコテ。この作品も既視感バリバリ。新しいことはしていない。
 ヘタなモタつくシメっぽい人間ドラマ&テーマはなく――バットマンが前作でのスーパーマン死亡をいつまでも自分のせいだと悔やんでいるのを、いくつか点描するくらいで――、主要登場人物が6人もいるからか、ほとんど基本設定の説明――実質的にはそれぞれの主役ヒーロー作品の#1における出自ドラマのリメイク的な列挙!――と、何度もある戦闘シーンの羅列だけ。
 強敵超人にも「強そうな悪」という記号的な属性しか与えられない。悪なりの哲学とか理念などはナイ。


 ……けれども面白い。アクションシーンも工夫があって面白くてカッコいい。体技のシーンになるとほとんどCGで――違和感はナイが――、日本のアニメのアクションシーンのノリ&文法だけれども(笑)。
 なめらかな流れや引きのあるドラマらしいドラマはなく、基本設定のおさらい・再確認と、戦闘シーンしかなかった――悪口ではないよ――、善悪の仮面ヒーロー&怪獣キャラの列挙と順列組み合わせマッチメイクにすぎなかったウルトラマン映画の傑作『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(09年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101224/p1)みたいな作りだ。


 黒人刑事を主役とした日本古典SF小説『サイボーグ・ブルース』(68年・ASIN:B07BKTFRS1ISBN:4150313172)ならぬ黒人サイボーグ青年くんが、ナゾのキューブにその金属触手経由でハッキングしようとして逆ハックされちゃいそうになるとか、無実の父の罪を晴らそうとしているヒョロヒョロした孤独だけども軽めの白人青年フラッシュくんが、一所懸命に気を遣って気ムズカしげな黒人サイボーグくんと友だちになろうと軽口叩いてハズしちゃうギャグの一連とか、ワンダーウーマンがスーパーマン喪失の悔恨の渦中にあるバットマン社長のリキみすぎをたしなめたら、逆にバットマン社長が「お前だって恋人を失って傷心して100年間も引きこもりだったんだろ!」と子供みたいに逆ギレしてみせたり――大のオトナがそのリアクションはナイだろう(笑)――、登場人物たちの弱点&ヨコ方向の関係性も――主に後者の「ヨコ方向の関係性描写」を主とするかたち、前者の「弱点」を従とするかたちで――、点描レベルで描きつつ……。


 ヒーロー大集合映画は、こーいう素朴でツルっとした点描の羅列ノリで充分だとも思う。むしろそれ以外のウダウダ愁嘆場や敵側にも事情がある! みたいなノイズは極少に留めた方がイイ。
 ただし新参ヒーロー多数なので、その作劇は「スーパー戦隊シリーズ」#1やその序盤といった印象。既成のヒーローが大集合する映画の教科書となりうる作劇ではなかった。


 厳密には、ワンダーウーマンの同族アマゾン族・アクアマンの同族アトランティス族・人間族・天上の神々・異世界の英雄たち、数百数千の大連合軍が結集して、太古にも宇宙から飛来したことがある今回の強敵超人を撃退したとか、3つのキューブはワンダーウーマンの故郷の島・アトランティス族の海底神殿などにあって、そこで同一世界の100年前の前日談を描いた映画『ワンダーウーマン』(17年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20170911/p1)におけるアマゾン族の女王ほかを再登場させたり、父母王との折り合いが悪かったアクアマンの出自ドラマも兼ねさせるなどの工夫はある。
 「太古からの歴史ある世界」の大状況&「各ヒーロー個人の事情」の小状況を、一挙に同時に説明できるダブルミーニング。それもそれで今ではベタだが、作品世界に神話的な広大さ&因縁も付与することで、観客をスペクタクル的にもワクワクさせることも事実だ。


 状況は世界滅亡レベルで深刻のハズだが、過剰に暗くはならずにイイ意味でアッサリしている。そーいう意味では、単純比較はできないが、マーベル社のアメコミヒーロー大集合映画ならぬヒーロー分裂騒動映画の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160701/p1)などよりかは個人的には娯楽活劇として面白い。その代わり、さして深みもナイけれど(笑)。陰鬱な本作の前日談映画『バットマンvs(ブイエス)スーパーマン』(16年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20160911/p1)とは打って変わった佳作だとは思う。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2017年晩秋号』(17年12月3日発行)〜『仮面特攻隊2018年号』(17年12月30日発行)所収『ジャスティス・リーグ』合評1より抜粋)


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