假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありません

ザ・ウルトラマン14話「悪魔の星が来た!!」 ~星そのものが怪獣! 「急降下のテーマ」初使用!

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧


『ザ☆ウルトラマン』全話評 ~全記事見出し一覧


#14『悪魔の星が来た!!』

宇宙怪獣ザイクロン登場

(作・梓沢四郎 演出・安濃高志 絵コンテ・八尋旭)
(この回からチーフディレクターが鳥海永行氏から神田武幸氏に変更)
(サブタイトル表記の他、火焔怪獣ゲロン・火山怪獣ガドン登場)
(視聴率:関東9.5% 中部9.9% 関西8.0%。
 以上、ビデオリサーチ。以下、ニールセン 関東9.8%)

#14『悪魔の星が来た!!』 ~合評1

(文・内山和正)
(1997年執筆)


 世界中で怪獣が暴れ出し、火山爆発や地震が起き動物たちが騒ぎ出した。
 やがてそれは地球に接近している謎の星のためと判る。幸い地球との衝突は避けられると判ったものの、爬虫類を凶暴化する作用を及ぼすことが判明。
 怪獣の大暴れはそのせいだった。防衛軍はミサイルで星を破壊しようとしたが、星は自らのエネルギーを定型化させ怪獣ザイクロンを造りだしミサイルを破壊してしまった。
 未曾有の敵を倒すため、科学警備隊に出動命令が……。
(以上、ストーリー)


 地球の側を通過する星の影響というネタが初代『ウルトラマン』(66年)25話「怪彗星ツイフォン」を想起させる。
 怪獣が3匹登場することやウルトラマンが最大上限120メートルに巨大化する、そしてその巨体で荒技をくりだすなど、ヒーローものとしての見所はあるのだが、展開的には心を捕らえるものに欠ける気が個人的にはする。


 各国の防衛軍が破壊に失敗した星とザイクロンの始末を、「科学警備隊なら臨機応変に攻撃できる」と上層部に押しつけられる「現場」の苦しさと、宇宙空間なら時間的制約がないからと地球で怪獣ガドンを倒したあと、そのまま宇宙に飛び出したウルトラマンが地球よりもエネルギーを消費させられる「悪魔の星」の環境、という予想外の状況に苦しめられることが印象に残るくらいか。


 この番組の怪獣は過去のウルトラシリーズの怪獣を想起させるものも多く、そこが批判材料にされたりもした。
 筆者個人はたとえ似ていてもあくまでも別個の怪獣なんだと擁護する立場にあったが、今回の火焔怪獣ゲロンはミイラ怪獣ドドンゴ(初代『ウルトラマン』12話)にそっくりで、「ドドンゴじゃない」と言いにくい。
 (まあそもそものドドンゴ自体がキリンビールの商標でもおなじみ、中国の伝説の聖獣・麒麟(キリン)にそっくりなのだが……)
 しかも上半身しか見えないので四つ足なのか二足歩行なのかハッキリしない。首のすぐ下に胸があるようなのでドドンゴとは異なるようなのだが?


 火山怪獣ガドンの別名や名称は、もちろん阿蘇火山出身の東宝怪獣・翼竜ラドン由来だろうが、首の赤い羽は始祖怪鳥テロチルス(『帰ってきたウルトラマン』(71年)16〜17話)の引用か?


◎ムツミはガドンを過去の資料で見たことがあったため名前を知っていた……とのことで、第6話「燃える深海への挑戦」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090607/p1)でも描かれた資料調べ・勉強熱心さが取り入れられている。


◎本話の怪獣ザイクロンはサイクロンの頭1字を濁点化したものだが、これは『帰ってきたウルトラマン』28話「ウルトラ特攻大作戦」に登場した台風怪獣バリケーンがハリケーンの頭1字を濁点化した前例を踏襲したものだろう(?)。


※:製作No.18『悪魔の新星出現!!(仮)』
 シナリオでは、別名は「惑星怪獣」名義。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)


#14『悪魔の星が来た!!』 ~合評2

(文・久保達也)
(2019年10月20日脱稿)


 ミイラ怪獣ドドンゴ登場!(笑)――デザインがそっくりな火焔(かえん)怪獣ゲロンのこと――にはじまり、世界各地に怪獣出現、謎の惑星接近と地球的規模の危機を描いた果てに、超巨大化したウルトラマンジョーニアスと科学警備隊の宇宙での大活躍を描く超豪華編である!


 正直、火山怪獣ガドンの方がカッコいいと思えるほどに、メイン怪獣の宇宙怪獣ザイクロンのデザインはイマイチだが、『ウルトラマンタイガ』(19年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190811/p1)もゲスト中心の陰鬱(いんうつ)な話ばかりでなく、こんな展開にしてほしいと思えてならないものがある。
 異変を察知したカラスの大群や、凶暴化するトカゲの描写も実に秀逸(しゅういつ)だ。
 あと『ウルトラマン80(エイティ)』(80年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19971121/p1)でよく流用された劇中音楽・通称『急降下のテーマ』が初めて使用された回でもある。


 とにかく全編飽(あ)きることなく楽しませてもらえた。



 やはり『ザ☆ウル』の第1クールは現在の観点からしても、ウルトラマンとして、「怪獣もの」としてかなりオーソドックスな作風であり、「昭和」の世代からするとたまらないものがあるが、それが果たして当時の幼児や児童の需要(じゅよう)を満たしていたのか、あるいは「平成」生まれの若い世代にはどう映るのかは気になるところであり、ぜひそんな皆様の見解もうかがいたいところだ。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊2019年晩夏号』(19年8月25日発行)~オールジャンル同人誌『DEATH-VOLT』Vol.83(19年11月3日発行))


編集者付記

 ちょっと反則を使わせていただきますが、編集者はリアル小学生の時代に本話を視聴していて、このイベント・バトル編が大変に面白くってコーフンしたものです。
 テーマ的・ドラマ的にどうこうという話ではないですが、こーいう全編が攻防戦という話もヒーローものでは欠かしてはイケナイと思います。
 雑誌記述のみで終わると思っていた設定、身長を通常の70メートルから、エネルギー源たる太陽光線が無尽蔵の宇宙で、マックス120メートルにまで巨大化!
 そしてその姿でボディスクリュー攻撃!!
 という、設定を活かしてかつバトルも盛り上げる、子供が一番よろこぶ要素を実現してくれた歓喜といったら!(笑)


[関連記事]

ウルトラマン80』#14「テレポーテーション! パリから来た男」 ~急降下のテーマ&イトウチーフ初登場!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20100801/p1

ウルトラマン80』#25「美しきチャレンジャー」 ~フォーメーション・ヤマト&急降下のテーマ再度使用!

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20101016/p1

ウルトラマンメビウス』#17「誓いのフォーメーション」 ~&『80』#13、25フォーメーション・ヤマト編&BGM急降下のテーマ

  http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20061001/p1



『ザ☆ウルトラマン』全話評 ~全記事見出し一覧
拙ブログ・トップページ(最新10記事)
拙ブログ・全記事見出し一覧