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ザ・ウルトラマン18話「謎のモンスター島」

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)
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『ザ☆ウルトラマン』全話評 ~全記事見出し一覧


#18『謎のモンスター島』

岩礁怪獣アイランダ登場

(作・吉川惣司 演出・古川順康 絵コンテ・奥田誠治 怪獣原案・鯨井実)
(視聴率:関東7.7% 中部6.7% 関西7.2%。
 以上、ビデオリサーチ。以下、ニールセン 関東9.4%)

#18『謎のモンスター島』 ~合評1

(文・内山和正)
(1997年執筆)


 地球防衛軍の喫茶室で働くユリ子の故郷、日本の南端に位置する南浮子島が海蛇のような怪獣に襲われた。
 父の反対を押し切って科学警備隊に入るため島を出たものの隊員にはなれなかった彼女は、父には隊員として活躍しているとの嘘を告げてきた。
 それがバレることを危惧する彼女に同情した隊員たちは、アキヤマ隊長には内緒にしてユリ子をムツミ隊員の代わりに隊員として連れていくが、それが原因で彼女の父・野島医師はケガをすることになり…… 
(以上、ストーリー)


 12話「怪獣とピグだけの不思議な会話」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090719/p1)、13話「よみがえった湖の悲しい伝説」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090724/p1)に登場し、13話ではヒカリに好意を抱いているらしいことが示されたユリ子をメインとした回。
 といってもそれらの回ではわずかな出番でしかなかったし、放送日でいえば一月分登場していないのだから初登場のキャラクターと思う人も少なくないかもしれない。


 科学警備隊で働く隊員ではないキャラクターにスポットを当て、このような話を作ることは好ましい試みといえる。
 ただありふれた素材であるうえ、主人公・ヒカリ隊員がユリ子を通信機でサポートすることにしろ、父のケガに責任を感じた彼女が罪滅ぼしに危険な調査をすることにしろ、いざというところで娘を救ける野島医師にしろ、パターンどおりになっており、ソツもないが反面それほどには深みもない。


 それでもユリ子に彼女の仕事を恥ずかしがる必要はないと諭(さと)したうえ、


 「精一杯背伸びしろ」


 と送り出すラストのセリフには胸が熱くなった(我ながら単純だな)。



 海蛇怪獣は蛸のような怪獣の足にすぎなかったというのが怪獣ものとしてのこの回の趣向である。


 長年、島自体が怪獣の頭だったと誤解して記憶していたが、今回の再視聴で海面下の洞窟に入りこんで長い歳月をかけて大きくなったものにすぎないと知った。
 大きいことは確かだけれど、思っていたほどではなかったようで少しガッカリした。
 (個人的なことですみません。でももっと特大の存在の方が迫力も出たのでは。いや、それ以前の問題として今回の海蛇怪獣の大きさはあまりにもシーン毎に違っていていいかげんだったから、島自体だったとしてもあまり効果はないか?)


 (編:当時の幼児誌『てれびくん』か『テレビマガジン』では、島そのものが怪獣としてリアルタッチのイラストで紹介されていたような。弊ブログ編集者もそちらの印象がキョーレツで、同様の誤解を長年してきた・笑)


 今回アキヤマ隊長は部下たちがユリ子に隊員を演(や)らせたことについて厳しい態度を示す。ヘタすると融通のきかないジイサンと思われかねないような微妙な描かれ方である。
 ユリ子は怪獣好きというこの当時の女性キャラクターにしては珍しい(?)設定で、自室の壁には怪獣のポスターがたくさん貼られている。伝説怪獣ウー(『ウルトラマン』・66年)・変幻怪獣キングマイマイ・始祖怪鳥テロチルス・合成怪獣レオゴン(以上『帰ってきたウルトラマン』・71年)・古代超獣カメレキング(『ウルトラマンA(エース)』(72年)2話・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20060515/p1)などだが、設定画が元になっているようなのに注目。


 ラストにヒカリ役の富山敬氏が唄う挿入歌「明日に……」(ASIN:B0000DJW7W)が流れる。
 当時は第1次アニメブームでもあり、旧作アニメの発掘にはじまって、現行作品のマニア向け書籍やマニア向けのBGM集・挿入歌集のレコードなどがようやく発売されるようになった時代でもあった。
 TVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』(74・77年に劇場アニメ化・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20101207/p1)や『銀河鉄道999(スリーナイン)』(78・79年に劇場アニメ化)が流行っていたあの時代、僕たちは“愛”だの“ロマン”だの“夢”だのを口にしているだけで、ロマンを感じていられた。
 それが幸せだったのか不幸だったのかは判らないが。時は流れ、今この歌を聴くと笑ってしまう。でも好きだなぁ。


※:製作No.22『ユリコ故郷に帰る(仮)』
 シナリオでは、「海底怪獣アイランダー」名義。


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)


#18『謎のモンスター島』 ~合評2

(文・久保達也)
(2019年10月20日脱稿)


 地球防衛軍・喫茶室に勤めるユリコって、『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』(18年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190529/p1)に登場したメインヒロイン・新条アカネみたいな怪獣オタクだったんだな。
 部屋の壁の合成怪獣レオゴンの絵がずっと映っているのが気になってしかたがなかったが、たぶん小林晋一郎(こばやし・しんいちろう)には許可とってないだろうな(笑)――高校生当時に『帰ってきたウルトラマン』(71年)に怪獣デザインを投稿し、レオゴンや『ミラーマン』(71年・円谷プロ フジテレビ)に登場した暗黒怪獣ダークロンが採用された。映画『ゴジラVS(たい)ビオランテ』(89年・東宝)に登場したバイオ怪獣ビオランテなどのデザインでも知られる――。


 それにしてもユリコのビキニ姿の大サービスぶり、実際にはタコ型の岩礁(がんしょう)怪獣アイランダをウミヘビっぽく見せる演出、科学警備隊のイキなはからいにおもわず泣ける人間ドラマと、あまりにも充実した内容には感服した。
 主人公・ヒカリ超一郎の声を演じた故・富山敬が歌う挿入歌『明日に……』が流れるタイミングも絶妙である。


(了)
(初出・オールジャンル同人誌『DEATH-VOLT』Vol.83(19年11月3日発行))



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