假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

★★★特撮・アニメ・時代劇・サブカル思想をフォロー!(予定・汗)★★★ ~身辺雑記・小ネタ・ニュース速報の類いはありませんので、悪しからず!(笑)

ザ・ウルトラマン26話「地球最大の危機!!」敵は地球!?

ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!)


『ザ☆ウルトラマン』全話評 〜全記事見出し一覧

「『ザ・ウルトラマン』前半総括」を10月末日日付の記事に、11月以降に発掘UP予定!

#26『地球最大の危機!!』

凶暴怪獣ギバルーガ登場

(作・平野靖司 演出・八木岡正美 絵コンテ・石黒昇 怪獣原案・鯨井実)
(この回のみチーフディレクターは久しぶりに鳥海永行氏名義だが、製作No.26なので誤植と思われる)
(視聴率:関東9.2% 中部9.9% 関西10.8%。
 以上、ビデオリサーチ。以下、ニールセン 関東14.0%)


(文・内山和正)
(1997年執筆)


 突然湖から謎の噴水が突き出しマルメ・トベ・ヒカリ隊員は大型戦闘機スーパーマードックで調査に向かう。
 ヒカリは噴出にパターン現象があることに気づき、それを科学警備隊のロボット・ピグが分析したところ、地球自身から人類への退去要求と判る。
 湖底の地下へ潜ったマードックは脳の集合体を発見する。それが地球の脳なのか? 果たして本当に地球が要求しているのか、地球を騙(かた)る者の仕業(しわざ)なのか、上層部はとまどう。
 「地球」は話し合いを拒(こば)み、自らの万能さを示すため世界各地で同時に様々な災厄(さいやく)を起こした。
(以上、ストーリー)


 本放送時、脳の集合体を本物の「地球」だと思った視聴者は少なかったのではないか。
 それでも愛らしいマスコットロボ・ピグが「地球」を信じる側、憎まれ役の副官やバカキャラクターのマルメが疑う側であることにより、「もしかして」という気持ちになるかもしれない。


 「私が地球だ」と口にする怪獣というのは個人的には当時笑えたが(必ずしも批判的な意味ばかりではなく)、『ウルトラマンG(グレート)』(90年)最終回(脚本・会川昇(現・會川昇))を観た今となっては必ずしも笑えない。
 地球自体の意思による二大怪獣が出現する、あの『G』の最終エピソード二部作、12話「その名は“滅亡(ほろび)” 」、13話「永遠(とわ)なる勇者」は、この回とこの番組の14話「悪魔の星が来た!!」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090803/p1)が発想の原点ではないか(執筆者が意識してか意識しないでかはともかく)。


 あまりまともに扱われることのないこの『ザ・ウルトラマン』(79年)であるが、『G』が主人公とウルトラマンにそれぞれ別の人格・感情があるのを強調した作品であることを思えば、影響を与えているのは否定できないだろう。


 本話のラストで科学警備隊のアキヤマキャップ(隊長)は最高司令部の決定により、地球防衛軍怪獣作戦担当として世界規模で怪獣と戦うプロジェクトを指揮するため転勤することになる。
 隊長の途中交代は『帰ってきたウルトラマン』(71年)と映画『ウルトラマンゼアス』(96年)と本作のみであるが、『帰ってきた』も本作も個人的には最初の隊長の方が良かったように思う。
 『帰ってきた』『ゼアス』では演者のスケジュールの都合だったが、本作では作風の変更のための意図的なものか? アキヤマがいなくなった途端、戦闘的な宇宙怪獣・侵略宇宙人が続出する作品が続く。


 地球を名乗る怪獣が現れ世界中に災厄を与える大事件が起きたあとなのだから、転勤は不自然ではないのだが、感触的には突然転勤の部分を付け足したような印象が残る。
 アキヤマの魅力が強調されたエピソードでなかったことも残念だ。


 ウルトラの星・U40(ユーフォーティ)編19〜21話「これがウルトラの星だ!!」三部作以降(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090913/p1http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090914/p1http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20090920/p1)、24話「ふたりのムツミ隊員」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091018/p1)以外は個人的に楽しめるエピソードが続き、この回もそれらの中ではやや劣るものの駄作ではなく、虚しい幕引きとならなかったのは幸いだった。
 (ただ22話「南海の怪しい空間」(http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20091016/p1)ほどではないにしても絵はひどい)


 『ザ・ウルトラマン』の印象的な防衛軍キャラクターというとまずマルメだが、その次はアキヤマといえるのではないか?
 一部疑問を持たせる回がなくはないものの、優れた判断力と思いやりある性格は理想の上司といえる。
 かなり厳しい面もあるのだがマルメには甘く、「デキの悪い子ほど可愛い」というある種の親心か?(タチの悪い類の同人誌ではデブ専のホモのオジサンとか書かれかねないが)


 アキヤマの降板とともに『ザ・ウルトラマン』はひとつの世界に幕を閉じたともいえる。


※:製作No.26『地球の頭脳(仮)』
 シナリオでは、「寄生脳怪獣テーラス」名義


(了)
(初出・特撮同人誌『仮面特攻隊98年号』(97年12月28日発行)『ザ☆ウルトラマン』特集・合評3より分載抜粋)



『ザ☆ウルトラマン』全話評 〜全記事見出し一覧

「『ザ・ウルトラマン』前半総括」を10月末日日付の記事に、11月以降に発掘UP予定!