余は如何にして関東UHFアニメ視聴者となりしか? 2003~04年春アニメ評にあたっての所感
2003年夏アニメ評 『グリーングリーン』『ダイバージェンス・イヴ』『D.C.~ダ・カーポ~』『住めば都のコスモス荘 すっとこ大戦ドッコイダー』『HAPPY☆LESSON ADVANCE』『おねがい☆ツインズ』
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2003年秋季アニメ評 〜『君が望む永遠』『ヤミと帽子と本の旅人』『一騎当千』『神魂合体ゴーダンナー!!』『瓶詰妖精』『bps』『ASTRO BOY 鉄腕アトム』
(文・T.SATO)
(03年10月執筆)
『君が望む永遠』
美少女恋愛(?)ゲームのアニメ化。
男子高校生の主人公に、カラッとした姉御系女子高生&妹系の控え目オドオド女子高生ふたり。
姉御肌は妹系の片思いをかなえさせるために、男子高校生に近づき長らく友だち付き合いしてきたらしい。
そして妹系の告白。とまどう男子高校生。
実は男子高校生のことが好きになってきていたらしい姉御系の複雑な心情。
男子高校生もどちらかと云えば妹系よりも……。
イマイチ気が乗らずに付き合いはじめる男子高校生。そして、その破綻!
……妹系が圧倒的に優位とおぼしきアニメ界(ゲーム界?)で、この作品はひょっとして志があるのでは!?
複雑・高度なセンシティブ心情描写が見られるのかと思いきや……。
何か最後で思い出したかのように、妹系がいとおしくなり、ヨリを戻してしまうのであった(笑)。
以上、#1です。
まぁコレだけでは終わらないとは思うけど。あるいはこーいう既存のゲーム原作ものは、ストーリーの大スジが決まっているのなら(マルチエンディングでないのなら)、筆者の見方はナンセンスで、ズレてさえいるのは承知だけれども。
……フン、イイもん。作品をどう見ようと、視聴者の勝手だい!(笑)
……ナンつー恐ろしい展開なんだ、この作品は(汗)。
ヨリを戻した妹系が交通事故で数年間も意識不明になり、その間に高校を卒業した主人公と姉御系は恋人関係になってしまう……。そして、妹系が回復し……(!)。
それでチョット資料も調査したけど、安易なハッピーエンドにおさまらず、妹バンバンザイ(笑)にも陥らず、なんと妹系が最後は心を閉ざして(?)現実の男女関係もアキラめて童話作家になっちゃうってなオチには……(絶句)。
コレは意識的にジャンル全体に対する批評性もこめて、この展開にしてるのか!? それとも単なるパターン破りのバリエーションで、そーしてみせただけなのか!?
……世間は広いですネ。参りやした。
ASIN:B0000TPE6G:Detail
ASIN:B000WGUSLS:Title(2007年)
ASIN:B000W8ABL8:Title(2007年・再アニメ化だそうです〜汗)
『ヤミと帽子と本の旅人』
美少女アニメの大家・望月智充(もちづき・ともみ)カントクが、シリーズ構成・文芸の方にまわっている作品。
2度目のリメイク版『サイボーグ009(ゼロゼロナイン)』(01年)につづいて、avex mode(エイベックス・モード)が放った美少女アニメ。
調べてみると、やっぱりゲームがまずありきの作品。
背が低い一見、妹系の繊細金髪少女の初美。
背が高い一見、姉御系の黒髪長髪ストレートの葉月。
葉月は、初美(義姉妹? 妹じゃなくて姉?)を愛していた。
突如蒸発した初美を追って葉月は、あまたの本の世界を旅していく。本の世界の管理人で、葉月の唇を奪わんとする(笑)、巨大な眼ん玉つき帽子をかぶった、金髪美少女・リリスとともに……。
といったストーリーだと思うけど……。まちがってたらゴメンなさい。
ビジュアル面での特徴を指摘するならば、デッサンよりも耽美優先の少女マンガ絵、ヒラヒラフリフリ、スカートのフリルや髪の毛の線がやたらと多い系とでもいえばイイのかナ?
女のコだったらスキそうな、男のコには好事家をのぞいて敷居が高そうな絵柄かも? まぁ我々オタク族は一瞬ヒイても、その印象を棚上げして、鑑賞可能なワケですが……(笑)。
#1、2はシベリア超特急殺人事件みたいで面白かった。中盤は若手の作家にまかせた息抜き編だとは思うけど、#1、2とはあまりにもクオリティ(作画ではなく話や演出)に差がアリすぎ。
中盤のイベント編や最終展開は、ドラマ的にももりあげてくれるけど……言語化して説明するのは困難だ。
不条理な印象を残す、好事家ハイブロウ層向けアニメといったところ。この程度の文章じゃあ不満な御仁は、ご自分で評論でも書いてくれ……といってお茶を濁して逃げたいと思います(笑)。
追伸 葉月のクールハスキーなボーイッシュ声が、『成恵の世界』(03年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040403/p1)の成恵(なるえ)などをアテてた能登麻美子(のと・まみこ)だと知ったときにはちょっとショック。……ウラ切られた気分かも(笑)。
ASIN:B0000YGBP4:Detail
ASIN:B000EBCFEY:Title(2006年)
ASIN:B000P5FHC6:Title(2007年)
『一騎当千』
爆乳女子高生たちが活躍する、複数高校が覇権闘争する格闘アニメらしい。
漫画『エアマスター』(97年・『ヤングアニマル』連載)が一応、一般層向け(半マニア向け?)格闘女子高生ものなら――『ヤンマガ(週刊ヤングマガジン)』だったかでも『天然少女 萬(まん)』(93年)とかってのもあったよネ――、本作はそのオタク向けの徹底版。
オープニングの、往年のマニア向けTVアニメ『ブルーシード』(94年)みたいな勾玉(まがたま)は、『三国志』の英雄豪傑の魂だかが宿っているそうナ(?)。
なんか、宮本武蔵のDNAだか魂をやどした女のコが、有名ガンマンやら歴史的英雄のDNAをやどした敵と戦うマンガも、『ヤンマガ・アッパーズ』誌だかにもあったような。最近の流行り?
本作のキャラの名前(ホーリーネーム?)も、全員『三国志』から採ったモノ。
……だが、そのネーミング・ルールは、『三国志』にそんなにくわしいとも思えない連中が、テキトウに割り振ったもののようにも見える(笑)。
主人公の少女・孫策とそのカレ氏(?)の周瑜だけは、因縁の深いキャラ同士でネーミングされていて……。よかった、よかった。
まぁそんなところはドーでもイイとまでは云わないけど、本作にとっては二次的なもの(!?)。
本作の本質は、元気少女がいかに魅力的に描かれて、乳ゆれもいかに魅惑的に作画してくれるかに、ターゲット限定のウェルメイド商品としての評価尺度は浜の真砂までにも尽きるだろう(笑)。
その観点から行くと、格闘アクションさせるため、筋肉も少しだけ感じさせる鋭角的な作画描線だったりするあたりは、やわらかそうじゃないんで、あんまりイロケがないようにも……。
もっと重々しく、ゆっくり揺れてくれないと。……いや、その、客観的な商品分析としてはサ(笑)。
キャラデザは、『美少女戦士セーラームーンS(スーパー)』(94年)や『新世紀エヴァンゲリオン』(95年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20110827/p1)、『少女革命ウテナ』(97年)の作画が早くも懐かしい長谷川眞也氏。
いまさらな、『エヴァ』のヒロイン・綾波レイそっくりの眼帯までかけた少女が登場するのには……(もちろん原作マンガがそーなんだろうけど)。
別に今にはじまったことでなし、レイにかぎったことでもなし、髪型やら性格やらメガネやら目付きやら小道具やら口調やらの属性が、番組を超えて普遍的にドコの作品にも登場するのは、キャラクター数のインフレ現象がはじまって6、7年経つ現在のアニメ界では当たり前なんだし、別にもうそれでもイイんでない?(イイのか?・笑)
作り手もベタベタのオマージュでやっているというより、バリエーションのひとつのつもりでしかないんだろうし。
(後日付記:07年春季にPART2が、08年夏季にはPART3が放映開始。こちらの方が作画のレベルは断然高い。……まあもう観る気は全然ないけれど・笑)
ASIN:B0000CET97:Detail
ASIN:B000WGUSNQ:Title(2008年)
『神魂合体ゴーダンナー!!』
海岸の岸壁に要塞基地があって、そこから海上に長大な滑走路が架橋されていて、巨大ロボットが発進して、巨大な化物と戦って……というアニメ。
BGMは渡辺宙明(わたなべ・みちあき(ちゅうめい))で(またかョ)、旋律のストックが少ないから似てしまったのだ、というよりスタッフの注文なのでしょう。
『マジンガーZ』(72年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20200119/p1)シリーズやら、『太陽戦隊サンバルカン』(81年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20120206/p1)の母艦ジャガーバルカンのテーマに、『宇宙刑事』シリーズの必殺剣レーザーブレードのテーマやらを、クリソツどころか、そのまんま芸もなくファインしたとしか云いようがない楽曲が流れて、大爆笑!
勧善懲悪バトルものですから、難解さはカケラもなく、とても見やすいです。
もちろん、玩具会社とは組んでない、オタ向けアニメですから、プラス・アルファというか、いかにもオタク向けの設定や美少女キャラも若干配列。
筆者には30代に見える、設定資料を見ると29歳のマッチョガイのストイックだけど熱い主人公。
彼は新婚で、そのカミさんは女子高生。……作品タイトルがダジャレだったとは……。バカもイイカゲンにしろ!(笑)
でも、ヒーローロボが世界各国にいて、軍団になっていて、というあたりだけは、往年の単独ヒーローロボのスタイルとは異なりますが……。まぁ脳ミソ空っぽで見られる娯楽作品であることにまちがいはありません。
あと#2から、2003年のアニメであまた登場・流行した執拗な乳ゆれ作画が、本作でも登場。
美少女アニメじゃないからか、少女マンガ系スレンダー貧乳デザインとは対極な、肩や腰が張って前後も厚みあるキャラデザで、管制塔や整備士の女性陣がみんな巨乳、それを強調したコスチュームに、やわらかいマルい描線で、イチイチ重そうにゆっくりゆれてます(笑)。
コレは、スタッフがスキでやってるというより(キライでもないでしょうが)、美少女キャラを多数出すことと同様、そーいう要素を入れることで、確実に幾パーセントかDVDの売上があがる見込みが立つからだ、ということだとか。
――今日びのこのテのアニメの収入源は、放映権料ではなくDVDの売上。べつにアニメ業界にかぎらず一般のTVドラマでもワザと子役女優を出すことで、チャイドルマニアに視聴率を数パーセントでもあげさせるっつー話は10年以上前にも週刊誌で読んだ記憶アリ――。
もちろん、DVD購買者も本能リビドー全開ではなく、判っててあえて購入してるんでしょうけれど。ただ、だからイイのだ! とまでは力説しませんが(笑)。
あと、2体のロボットが合体して1体の巨大ロボになると、アニメ『ヴァンドレッド』(00年)でもやってた、コクピットに新婚さんふたりが座席ごと移動! はイイとしても、前後にくっつきすぎてるところが、また妖しいというか、笑えるというか、思春期の青少年マニア向けといおうか……。
90年代子供向けヒーローロボアニメ『絶対無敵ライジンオー』(91年)にはじまる通称エルドランシリーズや、勇者シリーズ『勇者警察ジェイデッカー』(94年)、『機動新世紀ガンダムX』(96年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19990806/p1)などの佳作をものした脚本家・川崎ヒロユキ先生をはじめとするスタッフ陣。本作での仕事ぶりも見るにつけ、アニメの製作会社や玩具会社は、今こそイイ意味での子供向け王道ロボットアニメで、彼らのような好き者にその才能を全開させてもらいたいものだ。
ところで川崎ヒロユキ氏は、平成『ウルトラ』3部作(『ウルトラマンティガ』(96年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19961201/p1)・『ウルトラマンダイナ』(97年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/19971201/p1)・『ウルトラマンガイア』(98年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/19981206/p1))のプロデューサー笈田雅人(おいだ・まさと)氏と若いころいっしょにファン活動や同人活動をしていたそうナ。ならば川崎氏にこそ、平成『ウルトラ』で健筆をふるってほしかった。私見で恐縮だが、平成『ウルトラ』の脚本家連よりも、川崎ヒロユキ氏の方が力量があるように思えてしまうのだが(汗〜円谷プロの『電光超人グリッドマン』(93年)では1、2本書いてたっけ?)。
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ASIN:B0000V4Q36:Title
『動画大陸』
03年7〜9月季は、1〜6月季の『奇鋼仙女ロウラン』――80年代以来の平野敏弘(監督)&會川昇(脚本)コンビのおなじみヒーローロボ(?)アニメ――の15分1本放送版を、2本立てにして再放送したものだった。
それで03年今秋は、同じく1〜6月季の良心作『プリンセスチュチュ』(02年)――みにくいあひるの子がバレリーナに変身して戦う良心作。監督は『美少女戦士セーラームーン』第1作目(92年)の佐藤順一氏――の#14以降の15分半パートずつ放映のスタイルを、30分1話に再編集したスタイルの再放送でやってくれるモノ! と楽しみにしていたのだが……。放映されず、とても残念。
10月からは『瓶詰妖精』と『bps』の2本立て。
『瓶詰妖精』
『瓶詰妖精』は、ガラスの瓶詰めひとつひとつに、作画命の萌え系幼女絵の白痴……もとい天真爛漫系妖精たちが居住、それが主人公の少年の部屋に置かれてるという設定。
なぜ同居しているのか、瓶詰めなのかの説明は、#1ではなし。今後もなさそうだ(笑)。
ストーリーは特にメリハリもなく、バカアニメ・ギャグアニメとして破裂してる要素も全然ないですが(『陸上防衛隊まおちゃん』(02年・http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040402/p1)と同じスタッフなのに……)、ポワポワした雰囲気に癒されたいヒト向けとして、コレはコレでイイんじゃないですか?
ただ炸裂しそうな小麦ちゃんことモモーイという異分子も、いつもと全く同じキャラで声をアテてます(笑)。
繊細ナイーブ、心やさしい萌え絵が大スキなアニメ少年、自己をメタ的にサメて見られても、あえて判っててハマって、同士と作品をネタにして連帯感をいだきたいマニアなどにはお勧めの萌え作品。
て云うか、そーいう用途に自覚的に作っているのでしょう、スタッフは。
別にそれを非難しようというのではなく、そーいうものもあってイイと思う。筆者もたまにはそーいう作品に不覚にもハマることがあるし。
そーいう筆者は、途中で視聴を打切りましたが(笑)。
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ASIN:B0000WXGJK:Title
『bps(バトル・プログラマー・シラセ)』
bpsって、DVDとか情報機器の転送量の単位だったっけ?
#1では、主人公の天才ハッカーのムサい兄さんに、どこぞの企業の総務(?)のサエないオッサンが依頼をしてる内容……。
ワクが15分しかないためか、おハナシが全然進展しなくて、何だかよくわからんかったけど。
兄ちゃんはアパートで下宿中。
美少女アニメのエアチェックテープで埋もれた部屋で……もとい、パソコン機器で埋まった、万年床のフトンで寝ているキタナい兄貴に、近所の実家のかわいい妹(姪?)が炊事洗濯掃除に来てくれて、『お兄ちゃん♥』とささやいてくれるというのは、ジャンルのお約束ではありますが。
最低限オシャレで、いっしょに連れて歩いてもハズくなくって、君ってセーフじゃん! という兄貴でないかぎりは、現実にはありえないシチュエーションではありましょう。
つまり、読者もふくむ我らオタク族では(以下略)。
……な〜んて、アニメにかぎらず物語一般は、時にリアリズムよりも、かくありたいという願望の具現化でもイイのです。妹萌えというお約束の大前提の上でも、うまくやれば普遍性ある物語を構築したり接ぎ木はできるハズ。
ちっとも本作の作品評にはなってないけれど(汗)。
(後日付記:「妹萌えというお約束の大前提の上でも、うまくやれば普遍性ある物語を構築したり接ぎ木はできるハズ」。……できてませんよ、この作品は・笑)
ASIN:B00014NAXE:Detail
『ASTRO BOY 鉄腕アトム』第3クール
(フジテレビ)
3クール目からOP(オープニング)楽曲と映像が変更。原作の名キャラクター(ロボット)・青騎士をフィーチャー。
青騎士を準レギュラーに、名作『青騎士』編(人間に虐げられたロボットたちの反乱編)を、まるまるシリーズ後半のタテ糸にする模様。
まぁ今日びの作品だから、それくらいのことはやった方がイイでしょう。
個人的には、原作みたく宇宙人・四次元・心霊――はあったかドーかは忘れたが――など様々な題材で、いろいろな冒険談をやった方がイイんじゃないか? と思ったし、今の子供にもそっちの方がウケるとも思うけど……。
――初期編の小中千昭(脚本)の火星編なんかは今後、宇宙人がワンサカ登場してもオッケーな世界観を作るための前フリなのかと思ってた(汗)――、
でも、それだけじゃあ今日びのマニアあがり(笑)のスタッフのモチベーション(やる気)もイマイチあがらないだろうし、だから一方でテーマやドラマを深める方向性もやはり否定はしない――もちろんテーマ重視だけでも、子供向け作品としてはドーかと思うけど。
ちなみに筆者は1〜2クールのOP映像から、今どきのスタッフからして、アトラスやプルートウや青騎士などの3大ゲストロボは、シリーズ・イン・シリーズになるのかナと思ってました(1980年のリメイクTVアニメ版では、アトラスが準レギュラーの断続9部作のライバル敵だった、ってのもあるし……)。
さて、本題。本作は、いわゆるイイおハナシばっかりで、子供番組としての華や暴力性の高揚(笑)に欠ける点では、ドーなんだろうと今でも思っておりますが――80年のリメイクアニメ版の際には、裏番組のアニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』(81年)に視聴率で負けたことを、原作者の手塚治虫(てづか・おさむ)先生自身も、「今回の『アトム』は『アラレちゃん』のようなブッ壊しパワーには欠けてたかもしれないね(大意)」との反省の弁を述べていた記憶あり――、とりあえずお手並み拝見で視聴を続行中。
……が、売れっ子・掛け持ちの小中千昭センセは、全然本作を執筆せず。青騎士登場編も、長谷川圭一が担当。テーマ重視作品に合ってるような、ないような(笑)。
ところで本誌ライター、名古屋圏の久保達也氏は、本作を関東では飛び地の不遇な時間帯に放映されているように誤解されてるようですが、東京では90年代後半から、土日の朝7〜10時は子供番組が途切れなく放映されてます。つまり、本作の放映時間の朝9:30はもっとも理想的な配置であるとすらいえるでしょう。……まぁ時間帯にふさわしい成果をあげえたかには疑問もあるけどサ(笑)。
あと、アトムの育てならぬ産みの親・天馬博士の悪人ぶりも批判を聞きますが、今次のブームで復刊されるコンビニ本や月刊『手塚治虫マガジン』(03年・KKベストセラーズ)を読むと、再登場したときの天馬博士はいつも悪人なんですけれども――『地上最大のロボット』編では、アトムを10倍の100万馬力に嬉々として改造したがったり――。
ということは、あのアレンジはあまりに当たり前な、ヒネリのないくらいの現代的アレンジであり、正しいという言い方さえできると思います。
……でも、そもそも天馬博士は、初期編ではともかく、絶対的に登場回数が少ないよナ(笑)。
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2017年夏アニメ評! 『ようこそ実力至上主義の教室へ』1期・総括 ~コミュ力弱者がサバイブするための必要悪としての権謀術数とは!?
2017年夏アニメ評! 『メイドインアビス』『はじめてのギャル』『ゲーマーズ!』『異世界食堂』『ナイツ&マジック』『アクションヒロイン チアフルーツ』『天使の3P!(スリーピース)』『クリオネの灯り』『ようこそ実力至上主義の教室へ』『恋と嘘』
2017年春アニメ評! 『冴えない彼女の育てかた♭(フラット)』 ~低劣な萌えアニメに見えて、オタの創作欲求の業を美少女たちに代入した生産型オタサークルを描く大傑作!
2017年春アニメ評! 『正解するカド KADO: The Right Answer』 ~40次元の超知性体が3次元に干渉する本格SFアニメ。高次元を材としたアニメが本作前後に4作も!
2017年春アニメ評! 『ゼロから始める魔法の書』 ~ロリ娘・白虎獣人・黒幕悪役が、人間×魔女×獣人の三つ巴の異世界抗争を高踏禅問答で解決する傑作!
2017年冬アニメ評! 『BanG Dream!(バンドリ!)』 ~「こんなのロックじゃない!」から30数年。和製「可愛いロック」の勝利!(笑)
2017年冬アニメ評! 『政宗くんのリベンジ』『小林さんちのメイドラゴン』『アイドル事変』『セイレン』『スクールガールストライカーズ』『けものフレンズ』
https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190909/p1
2016~18年アニメ評! 『怪獣娘~ウルトラ怪獣擬人化計画~』1期&2期、映画『怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~』評!
2016~17年アニメ評! 『くまみこ』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『ネト充のススメ』 ~コミュ症女子を描いた3作品の成否は!?
https://katoku99.hatenablog.com/entry/20201213/p1
2016年夏アニメ評! 『ラブライブ!サンシャイン!!』 & 後日談映画『ラブライブ!サンシャイン!! Over the Rainbow』(19年) ~沼津活況報告 & 元祖に負けじの良作と私見!
2016年夏アニメ中間評! 『ももくり』『この美術部には問題がある!』『チア男子!!』『初恋モンスター』『Rewrite』『ReLIFE』『orange』
2016年春アニメ序盤評! 『キズナイーバー』『ハイスクール・フリート』『甲鉄城のカバネリ』『少年メイド』『坂本ですが?』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』『文豪ストレイドッグス』
2016年春アニメ評! 『マクロスΔ(デルタ)』&『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』(18年) ~昨今のアイドルアニメを真正面から内破すべきだった!?
https://katoku99.hatenablog.com/entry/20190504/p1
2015~16年アニメ評! 『それが声優!』『ガーリッシュ ナンバー』 ~新人女性声優たちを描くも、地味女子・ワガママ女子を主役に据えた2大美少女アニメ評!
2015~16年アニメ評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』1期&2期 ~ネトウヨ作品か!? 左右双方に喧嘩か!? 異世界・異文化との外交・民政!
https://katoku99.hatenablog.com/entry/20211010/p1
2015年秋アニメ評! 『ワンパンマン』 ~ヒーロー大集合世界における最強ヒーローの倦怠・無欲・メタ正義・人格力!
2015年秋アニメ評! 『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』 往年の国産ヒーローのアレンジ存在たちが番組を越境して共闘するメタ・ヒーロー作品だけれども…
2015年夏アニメ中間評! 『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』『六花の勇者』『おくさまが生徒会長!』『干物妹!うまるちゃん』『実は私は』『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』
2015年春アニメ評! 『響け!ユーフォニアム』 ~良作だけれど手放しの傑作だとも云えない!?
2014年秋アニメ評! 『SHIROBAKO』(前半第1クール) ~アニメ制作の舞台裏を描く大傑作爆誕!
2014年秋アニメ評! 『失われた未来を求めて』『天体(そら)のメソッド』 ~絶滅寸前! 最後の「泣きゲー」テイストの2大深夜アニメ! 良作なのに不人気(涙)
2013~14年3大アイドルアニメ評! 『ラブライブ!』『Wake Up,Girls!』『アイドルマスター』
2013年3大ロボットアニメ評! 『翠星のガルガンティア』『革命機ヴァルヴレイヴ』『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』
2013年3大ぼっちアニメ評! 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』『琴浦さん』
2013年4大ぼっちアニメ評! 『惡の華』『ローゼンメイデン』『琴浦さん』『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20151102/p1
2013年秋アニメ評! 『WHITE ALBUM 2』 ~「冴えカノ」原作者が自ら手懸けた悲恋物語の埋もれた大傑作!
2013年秋アニメ評! 『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』 ~低劣な軍艦擬人化アニメに見えて、テーマ&萌えも両立した爽快活劇の傑作!
2013年秋アニメ評! 『サムライフラメンコ』 ~ご町内⇒単身⇒戦隊⇒新旧ヒーロー大集合へとインフレ! ヒーロー&正義とは何か? を問うメタ・ヒーロー作品!
2013年春アニメ評! 『這いよれ!ニャル子さんW(ダブル)』
2013年春アニメ評! 『惡の華』前日談「惡の蕾」ドラマCD ~深夜アニメ版の声優が演じるも、原作者が手掛けた前日談の逸品!
2013年冬アニメ評! 『まおゆう魔王勇者』『AMNESIA(アムネシア)』『ささみさん@がんばらない』 ~異世界を近代化する爆乳魔王に、近代自体も相対化してほしい(笑)
2012年秋アニメ評! 『ガールズ&パンツァー』 ~爽快活劇に至るためのお膳立てとしての設定&ドラマとは!?
2011年春アニメ評! 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』 ~別離・喪失・齟齬・焦燥・後悔・煩悶の青春群像劇の傑作!
2011年冬アニメ評! 『魔法少女まどか☆マギカ』最終回「わたしの、最高の友達」 ~&『フリージング』『放浪息子』『フラクタル』
2010年秋アニメ評! 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 ~萌え対象かつオタの自画像! 二重構造化させた妹を通じたオタ社会の縮図!
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20121015/p1
2008年秋アニメ評! 『鉄(くろがね)のラインバレル』 ~正義が大好きキャラ総登場ロボアニメ・最終回!
2008年春アニメ評! 『コードギアス 反逆のルルーシュR2』 ~総括 大英帝国占領下の日本独立!? 親米保守vs反米保守!?
2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』(08年)#1「クロース・エンカウンター」 ~先行放映版とも比較!
2008年春アニメ評! 『マクロスF(フロンティア)』最終回評! ~キワどい最終回を擁護!
2007年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』 ~第1期・第2期・劇場版・総括!
2005年秋アニメ評! 『BLOOD+(ブラッド・プラス)』
2005年夏アニメ評! 『おくさまは女子高生』
2005年夏アニメ評! 『奥さまは魔法少女』
2005年春アニメ評! 『英国戀(こい)物語エマ』
2004年秋アニメ評! 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY(シード・デスティニー)』 ~完結! 肯定評!!
2004年冬アニメ評! 『超変身コス∞プレイヤー』『ヒットをねらえ!』『LOVE♡LOVE?』『バーンアップ・スクランブル』『超重神グラヴィオン ツヴァイ』『みさきクロニクル ~ダイバージェンス・イヴ~』『光と水のダフネ』『MEZZO~メゾ~』『マリア様がみてる』『ふたりはプリキュア』
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040406/p1
2003年秋アニメ評! 『君が望む永遠』『ヤミと帽子と本の旅人』『一騎当千』『神魂合体ゴーダンナー!!』『瓶詰妖精』『bps』『ASTRO BOY 鉄腕アトム』
2003年夏アニメ評! 『グリーングリーン』『ダイバージェンス・イヴ』『D.C.~ダ・カーポ~』『住めば都のコスモス荘 すっとこ大戦ドッコイダー』『HAPPY☆LESSON ADVANCE』『おねがい☆ツインズ』
2003年冬アニメ評! 『ストラトス・フォー』『ガンパレード・マーチ ~新たなる行軍歌~』『MOUSE[マウス]』『ぱにょぱにょ デ・ジ・キャラット』『陸上防衛隊まおちゃん』『朝霧の巫女』『らいむいろ戦奇譚』
http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040402/p1