余は如何にして関東UHFアニメ視聴者となりしか? 2003~04年春アニメ評にあたっての所感
2004年春アニメ評 〜『鉄人28号』『花右京メイド隊』『美鳥の日々』『恋風』『天上天下』
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2004年冬季アニメ評 〜『超変身コス∞プレイヤー』『ヒットをねらえ!』『LOVE♥LOVE?』『バーンアップ・スクランブル』『超重神グラヴィオンツヴァイ』『みさきクロニクル〜ダイバージェンス・イヴ〜』『光と水のダフネ』『MEZZO〜メゾ〜』『マリア様がみてる』『ふたりはプリキュア』
(文・T.SATO)
(04年4月執筆)
『超変身コス∞プレイヤー』
タイトルが、既成の単語の羅列とは(汗)。
それを云ったら、『仮面ライダー』や『ウルトラマン』も同じかナ(笑)。
「超変身」も『仮面ライダークウガ』(00年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20001106/p1)の強化モード時への変身時の掛け声からの引用(メインライターが同じだから・汗)。
30分ワクの前半Aパート用新作アニメ(……Bパートは美少女アニメ『りぜるまいん』(02年)の再放送)。
TVアニメ最高級の、キャラデザと作画とアクション(動き)と背景美術と演出を達成してるけど……。
おハナシが一切ないというか、お台場みたいな湾岸ベイエリアで、敵の化物とひたすらに戦って、敵が巨大化すると量産型エヴァになって、正義の美少女集団側も女性型巨大ロボを呼んで……という。
美少女戦士たちは、変身前の日常描写がありません。……こまってしまうなぁ(笑)。
『コス∞プレイヤー』は、2カ月で終了。しかし即座に第2部がスタートするも、後半Bパートでの放映。
注目のAパートは……。
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ASIN:B0001DD2SI:Title
ASIN:B000CEK5AY:Title(2006年)
『ヒットをねらえ!』
ドコかで見たような、花の銀座の「丸の内東映」があって上層階に東映本社もある東映会館にクリソツな、宝竹会館。
そこにある映画会社・宝竹。
宝竹社員のメガネっ娘の小柄、お子ちゃま体型、駆け出し新人女性プロデューサーの物語。
『非情のライセンス』(73年)ならぬ『無常のライセンス』(笑)の大ファンで、刑事ものを手掛けたかった彼女。
しかし、彼女が配属されたTV番組は……、ナンとジャリ向けの『超変身コス∞プレイヤー』であった!
……フザケるのも、たいがいにしろ!(笑)
『コス∞プレイヤー』は、『ヒットをねらえ!』世界の中の特撮戦隊ヒーロー番組だったのだ! ……多分。
彼女が、イヤミな敏腕プロデューサー上司(白倉紳一郎?)や撮影現場のベテランオヤジ(いのくままさお?)、オーディションや衣装合わせに本読みや役者陣に脚本家(上原正三? 名前は高久進との合体)や玩具屋や玩具イベントに公開公募ロケ(笑〜『劇場版 仮面ライダー555(ファイズ) パラダイス・ロスト』(03年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20031104/p1))で奮戦していく物語。
シリーズ構成は『コス∞プレイヤー』同様、『爆竜戦隊アバレンジャー』(03年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20031111/p1)、『特捜戦隊デカレンジャー』(04年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20041112/p1)のメインライター荒川稔久(あらかわ・なるひさ)氏。荒川サンも遊んでるなぁ……。いやアニメ界も、企画が爛熟の果てに達しているというべきか。
ズバ抜けて面白いというほどでもないけど、つまらないといって斬り捨てるほどでもないので、ズルズル鑑賞中。
後日付記:一応の主人公のモデルは、平成『仮面ライダー』で補佐的プロデューサーを務めてる東映の武部直美氏ですか? 彼女は30代ですが(笑)。
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ASIN:B000CEK5B8:Title(2006年)
さらなる後日付記:
『LOVE♥LOVE?』
『ヒットをねらえ!』本放映と『コス∞プレイヤー』再放送のカップリングが2ヶ月で終わると、今度はさらなるスピンオフ作品『LOVE♥LOVE?(LOVELOVE?)』と『ヒットをねらえ!』の再放送!
ベタベタなタイトルの『LOVE♥LOVE?』の内容は、コス∞プレイヤー5人の中の人こと美少女女子高生女優たちが、番組の中で目立てるよう、良いシーンをもらえるよう、原作者のこれまた男子高校生に対して誘惑合戦を仕掛けるというもの。15秒に1回は、パンチラが観られます……(汗)。
5人の女子高生たちの名前は、八神菜摘・桂木洋子・城ヶ崎ヒカル・今村さやか・早坂みく。ハイ、歴代スーパー戦隊ヒロインたちの姓&名前のシャッフルですね。
原作者の男子高校生の名前が大泉くん。『ヒットをねらえ!』の主人公でもあるプロデューサーの名前は生田美月。
本作で彼らのネーミングは、東映は東京練馬の大泉撮影所、昭和『仮面ライダー』製作でおなじみ神奈川県は小田急線沿線、今は亡き生田撮影所が元ネタであることが判明。……だからスゴいとか云う気は毛頭ないけれど(笑〜ダメとも云わないよ)。
それよりもスゴいのが、『ヒットをねらえ!』本放映ではエンディング楽曲しかなかったのに、再放送ではエンディング楽曲カットの代わりに追加された、生田美月の中のヒトこと我らが能登麻美子(のと・まみこ)嬢が、その艶がありつつも、歌を歌うには声量が足りないのか肺活量が足りないのか、途中で途切れそうな声で懸命に歌っている主題歌(ASIN:B000CEK5EK・ASIN:B00023GU2W・ASIN:B0006OR2T2)。
妙に胸がしめつけられ、ハートをわしづかみにされ、キュンとしてきて、萌え感情を惹起せられてしまう……。
「♪ い〜く〜た み〜つき〜〜 ひゃくよん〜じゅ ななセン〜チ。
だ〜け〜ど ハ〜トは〜〜 ……」
……作り手たちよりも、受け手である筆者の方が一番ダメダメってことだナ(笑)。
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ASIN:B0002ADHTE:Title
『バーンアップ・スクランブル』
近未来の警察の美少女特殊部隊もの。
90年代のOVA作品(ASIN:B0001E3CD2)のリメイク。OVAの方は、友人に聞くとネギシヒロシ監督作品だったようだ(未見)。
スレンダー・メチャスリム系が流行の近年では珍しく、バスト・ウェスト・ヒップが、ボン・キュッ・ボン系のキャラデザイン(笑)。
スゴイ! こんなに作画が悪い作品は今日び珍しい!
多分、他のアニメでかさんだ赤字を解消するための噛ませ企画で、外注の下請け製作会社に出して安くあげることが主眼のアニメなのだろう!? しかもそれなのに、作画枚数を喰いそうなアクションものだなんて!(笑)。
でも、この安っぽさを逆手に取ったかのような、『水戸黄門』(69年〜)的展開や、脇役連中のお約束ギャグの数々は、個人的にはなんだかほどほどに面白いゾ。
作画が悪いので、それ系のファンが付いたり、DVDが売れるとは思えないけれど……。
ASIN:B0001M6GUA:DETAIL
『超重神グラヴィオンZwei(ツヴァイ)』
ツヴァイは、ドイツ語で「2」の意味。転じて、結婚相談所の名前にも転用されている(笑)。
前作は見ていないけど、要はいわゆる、敵がいて正義がいる合体ロボットものなので、難解なところはなく楽しめた。
でも……。30代男性オタクしか、このアニメ見てないんじゃあ(汗)。
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ASIN:B000194U24:Title
『みさきクロニクル〜ダイバージェンス・イヴ〜』
03年夏季に放映された『ダイバージェンス・イヴ』の続演。初作はサイアクの印象だったが、本作はフツーにフラットに見ることができた。
なんか、地球全体が時間障壁(?)に包まれて、異次元の化物の侵攻を阻止するために、そして前作で消失してしまった主人公みさきをも探すために、仲間たちが衛星軌道上から過去の地球に行く……といった内容なのかなぁ(自信ナッシング)。
漆黒の宇宙と金属の宇宙ステーションとその内壁しか出てこなかった前作とは異なり、過去の地球の山や海や大地が舞台背景。
ガキのころは壮大な宇宙のビジュアルの方にワクワクしたけど、歳喰って地ベタの風景の方がスキになったのか……、それが本作に対する個人的な親しみやすさの一因なのかナ? しょせんはドチラも単なる絵に過ぎないとも云えるけど。
もちろん大前提として、話自体がわかりやすくなったことは云うまでもない。……女性キャラ連のミサイルオッパイ高速振動もなくなりました(笑)。
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『光と水のダフネ』
陽光が射しこむ波間ゆらめく明るいさわやかな水面下、水泡の音も今にも聞こえそうなビジュアルとサウンドのオープニング主題歌で開幕。
主題歌「明日のBlue wing」(ASIN:B0001925KS)は、本作放映開始3ヶ月前にはじまった実写版『美少女戦士セーラームーン』(03年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20041105/p1)の主題歌「キラリ☆セーラードリーム!」(ASIN:B0000DJW7C)でもおなじみ女子高生・小枝(さえ)ちゃん(現・弓原七海)の歌唱。さわやかさが徐々に、透明感を保ったまま予感や勇壮さ・高揚につながっていくような楽曲がお見事な名曲。
未来の湾岸のウォーターフロント(←同義語だっけ?・汗)が舞台の、危険代行業の美少女アニメ。
でも、いわゆるナヨナヨ美少女は主人公だけで、あとの4人は少女というよりオトナやお姉さん系の美女ふたりに、凶暴な戦闘美少女ふたりだったりして……(汗)。
#1はお爺さんとふたり暮らしの海上警察(?)就職志望の受験生美少女の日常。ほとんど合格間違いなしのハズが不合格(!)。失意の少女に追い討ちをかけるように、お爺さんが心臓発作で死亡。天涯孤独になるや、借家だった自宅も手放さざるをえなくなり、モノレール(?)で海を挟んだ郊外スラム街に都落ち……。治安の悪いその街でさっそく事件にまきこまれ……ってなストーリー。
って演出の密度・テンションといい、#1のツカミはそーとーなモノだゾ。
この作品は、マンガチックで美少女アニメ的なギャグの文法でまぶしつつも、湾岸周辺のハイソ(というかアッパーミドル=中流階級以上)とスラムの生活感の落差・断絶を醸した背景美術と、事件解決もの的ウェルメイドなストーリーで、けっこうイイかもしんない。オイラ、けっこうハマッてます。
仕事着というか、戦闘(?)時になると、およそ現実的ではない、半裸なボンデージだったりヌーブラならぬヌーパンティ(?)に、5人各自がコスチュームチェンジするのは仕事上、危険じゃないのかって?
……サン、ハイ。それは云わないお約束ゥ。
そーいうモンだろう(笑)。
コレって4月になっても終わらないというとは、2クールアニメなの? 製作体制ガタガタになって作画レベルがオチちゃうのでは? と危惧。
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『MEZZO〜メゾ〜』
ハリウッドも認めた、作画&キャラデザあがりの、デザインも動きもオッケーな天才・梅津泰臣カントクの最新作。
美少女とオジサン入っている野郎ふたり(うちひとりの声優が広川太一郎御大! アドリブやりまくり!)。
彼らの危険代行業(このネタ多い?)な日々をつづるおハナシ。
軟弱萌えアニメとは一線を画した、圧倒的にセンスのよいオシャレでブロークンなビジュアル。でも押井守監督のアニメ映画『イノセンス』(04年)みたいにハイブロウすぎないトコに留めてる舌触りのよさが、やはり天才の天才たる所以か?
おハナシ自体はまぁフツーというか、センスはイイけど、お高くとまらずギャグにも走って。ドラマがどーこーテーマがどーこーといった作品ではなく、フンイキで楽しく見せる作品なので、内実を説明しづらいなぁ。
もちろん今日びの作品だから、美少女アニメ・萌えアニメファンにも対応。
ガンを華麗に裁き、アクロバティックな蹴りや拳をかまし、ピンクのショートヘアでオレンジのホットパンツな、媚びてないけどコケティッシュな海空来(みくら)ちゃんがひとりいるだけで、番組を商業的にも背負えてます(笑)。
(……レギュラーの、ランドセル背負ってる声の小さい小学生ロリ少女の方には、筆者は関心ありません〜汗)
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『マリア様がみてる』
(テレビ東京)
(04年)現下、男女オタ最大の注目を集めている、ジュブナイル小説・少女向けコバルト文庫ヒット作のアニメ化作品ということで、お勉強のためにチェックしてみることにした。
カトリックの女子高が舞台。スール(?)という上級生と下級生が契り(!)をむすんで、生活指導がウンタラカンタラとはいってるけど、要はそこに擬似(?)恋愛がカラんでどーたらこーたらという、そっち系の女のコがときめきと憧れをいだきそうなストーリー。
この作品に、なんで若い男性オタが飛びついたのか判らないけど、小説の挿絵から萌えキャラとして消費しやすい、消費してもイイかな、このネット時代に男性オタたちの共犯でシャレで消費してもイイよね、そんなのあるのかじゃ〜オレも、赤信号みんなで渡れば怖くない的に消費したい! ……ということで飛びついたのでは?
少女マンガの古典『おにいさまへ…』(74年・ISBN:4902026287・ISBN:4122040337・91年に出崎統カントクによってTVアニメ化もされBS2で3クール放映・ASIN:B00006AUUM)の現代版(カナリ違う?)といえば、オールド世代にも判りやすい?
お話自体は淡泊で、まぁほどほどに……といったところ。
どちらかというと、オドオド下級生主人公少女の話より、むしろシリーズ後半の上級生キャラたちの番外編の方が面白いと思ってしまうのは、やはりコッチが30代のオッサンだからかナ(汗)。
(この項のみ、文・C.AZUMA)
リリアン女学園の制服は、70年ぐらいの伝統を感じさせる一方、古くさい印象は受けない。今の女の子の体型に合ってるからなんだろうな。
(伝統を重んじつつ、時代に合わせた変更が行われている学校。生徒に対する細やかな配慮が感じられる)
ところで、この制服のライン、何処かで見た記憶があった。
画家・中原淳一展で展示されていた、「乙女の港」の挿絵。
この小説は、川端康成が戦前の少女雑誌「少女の友」に連載したもの。(原作・協力者は中里恒子)
横浜のミッションスクールを舞台に上級生との擬似姉妹的な清純な友情を描いたもの、というのだそうだが、残念ながら私は未読である。
川端康成の少女小説の系譜は、文学史の時間に習わなかった。(今は教えているのかな。編:絶対、教えてないと思います・汗) それにしても、戦前からの少女文学と文化の伝統がこうして受け継がれていると思うと、不思議。
余談だけれど、ミッションスクールのイメージは戦前の少女小説の世界からきている気がする。プロテスタント系の学校にはシスターはいないし、第二次大戦後は共学になった学校が多いせいかな。
(この項のみ、文・旗手 稔)
第11話「白き花びら」(脚本/吉田玲子)。シリーズ構成と脚本を手がけている吉田は、サーカスを舞台にした少女向け(?)TVアニメ『カレイドスター』(03年・https://katoku99.hatenablog.com/entry/20040408/p1)のシリーズ構成・脚本も担当。
「この世界はきっと正しいものなのだろう。ならば私は、それに適合出来ない悪い子羊なのだ」。
「この世界」に適合出来ないため、ふたりだけの「理想の世界」に移りたいと願う「悪い子羊」。テレビ埼玉でリピートされているモノクロのタツノコプロ作品『宇宙エース』(65年)にも同種のテーマを扱ったエピソードが存在する。
「私は宇宙をさまよった末、やっと貴方に巡り逢えたのです。私が育つには愛情が必要なのです。私に愛情を与えて下さい。お願いします」
「ここはやはり、私の住むところじゃなかったんです」……『宇宙エース』の「宇宙の花」は「この世界」に絶望し、子どもたちを「理想の世界」へと送り出す。
『マリア様がみてる』の「子羊」は「ここ」に残る。
どちらも面白いシナリオだが、後者の結論の方が個人的には好みだ(ところで、かつての「タツノコアニメ」には「この世界」に「住むところ」を持てない孤独な人間がしばしば登場した。『宇宙エース』でも作り手は主人公に「宇宙の迷子」という悲劇的な設定を与えている。地球人でないエースは、時に「地球にとっては害」と、人々から敵対心さえ抱かれるのだ)。
第13話(最終回)「ごきげんよう、お姉さま」(脚本/高橋ナツコ)。「これだけある中で、どうやったら自分の欲しいジーンズを見つけられるの?」。
監督のユキヒロマツシタが最終回で描く世界は、少女たちの日常の微笑ましいスケッチであると同時に、70年代生まれの哲学者・東浩紀(あずま・ひろき)が投げかけた問いへの返答として読むことも出来るだろう。
「この解離的でアイロニカルでコミュニケーション志向的な時代において物語をひとつに限定することはいかに可能か」
「論理の整合性は、かならずしも人を唯一の真理には導かない。ひとつの事象があれば、それについて無数の論理的に妥当な解釈が存在しうるんだよ」
「これだけある中」から「唯一の真理」を見つけるにはどうすればいいのか。『侍ジャイアンツ』(73年)の八幡太郎平もまた、主人公・番場蛮が放つ「分身魔球」の捕球でこの問題に直面する。
「魔球もキャッチャーが捕球出来なきゃ、ただの暴投だぜ」
八幡はボールが「無数」に見える「分身魔球」の中から「ひとつ」だけ正確に選択しなければならない。「この迫力、怖い」。へっぴり腰の八幡に向けて番場蛮は叫ぶ。「見えすぎて怖い? 甘ったれんな!」。
「過視」の恐怖を蛮は「頭」ではなく「体」で克服させる。現象学探偵・矢吹駆は「本質直観」で真相を看破する。そして、『マリア様がみてる』の祥子(さちこ)はスールの妹である祐巳(ゆみ・主人公)に教わる。「全部一人で背負うと潰れてしまうから」。
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『ふたりはプリキュア』
(テレビ朝日)
本作の30分前の番組『仮面ライダー剣(ブレイド)』(04年)初期編(https://katoku99.hatenablog.com/entry/20041101/p1)のネット上の反響を仄聞するに、陰欝な展開にイヤケがさした特撮ファンの間で、萌えより燃え! の合い言葉を旗印に、『ふたりはプリキュア』への大地殻変動・スライド現象が起きているらしい(後日ツッコミ:ちょっと大袈裟な表記・汗)。
第2の『美少女戦士セーラームーン』(92年)が誕生する瞬間なのかも。監督はアニメ『ドラゴンボール』(86年)、『エアマスター』(03年)の西尾大介。アクション描写はバツグン! コレ、女児向けマンガなのに、なんでこんなにアクション演出が凝ってるの?(笑)
(この項のみ、文・旗手 稔)
エレベーターの墜落を文字通り「体」を張って食い止める第2話「カンベンして! 闇に狙われた街」(脚本/川崎良、演出/山吉康夫)。シリーズディレクター・西尾大介は「身体性」と「コミュニケーション」の感覚をとても大切にしている。
第10話「ほのか炸裂! 素敵な誕生日」(脚本/成田良美、演出/岩井隆央)。「自分の力で立ち上がらなきゃ。あきらめたらそこで終わりでしょ?」。宝石店に「強盗」に入った三人組の再起。『カレイドスター』第43話「ポリスの すごい プロポーズ」(脚本/中瀬理香)など、犯人の更生をクライマックスとする「強盗アニメ」というのもひとつの立派な「ジャンル」を形成している。
ちなみに、「故郷喪失」の絶望から「自分の力」で立ち上がるヒロインの姿を描いた『プリキュア』の前番組、女児向けアニメ『明日のナージャ』(03年)第42話「ひとりぼっちの故郷(ふるさと)」も成田のシナリオ。
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http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040406/p1
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http://d.hatena.ne.jp/katoku99/20040402/p1